説明

有機性排水の処理方法及び装置

【課題】消泡の能力及び信頼性が高く、消泡後の液が排オゾンガスに付着して泡が再形成されない高効率の消泡装置及び機構を有する有機性排水の処理方法及び装置を実現する。
【解決手段】本発明の排水処理装置においては、接触槽2上に取り付けられた電動機101に回転シャフト104を介して回転翼105が設けられ、回転翼105の周辺には消泡壁108が設けられている。この回転翼105と消泡壁108との相互作用により接触槽2内に発生した泡を効果的に消泡することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機性排水の生物処理方法及び装置に関するもので、詳細にはオゾンを用い有機性汚泥を可溶化処理する機能を有しており、有機性排水(以下「汚水」ともいう)の処理工程において発生する余剰汚泥(以下「汚泥」ともいう)の減量化や、嫌気性消化におけるガス(メタン)発生効率を向上する新規の有機性排水の処理方法及び装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
汚水等の有機性排水の処理法として活性汚泥法が下水処理等の各分野で広く利用されている。この浄化原理は微生物が汚水中の有機物を細胞内に取り込み、生物分解作用を利用して浄化処理を行なうものである。このため、微生物が増殖し、処理の結果として余剰汚泥が発生する。この汚泥の最終処分量は全産業における廃棄物の最終処分量に対する割合が高く、国内においては最終処分場の残余容量が極めて少ないこともあり多大なコスト負担になっている。このような状況から汚泥をできるだけ減量化することが望まれており、オゾンを用いた汚泥減量化技術が普及しつつある。例えば、効率的な可溶化処理を行なうオゾン処理装置として特許文献1に示される装置がある。
【0003】
この種の汚泥減量化装置では、酸化力の強いオゾンにより効果的に汚泥の可溶化処理が行われている。オゾン処理においては、オゾンガスは無数の気泡となりオゾン接触槽を上昇しながら被処理汚泥と接触反応が行なわれる。槽内の水位面まで達すると、接触反応後の排オゾンガスは被処理汚泥と分離する。このとき、水分、可溶化処理された汚泥、あるいは浮遊物等を付着した泡となって槽の上部に向かって上昇する。排オゾンガス中には、有害なオゾンを含んでいるため、排オゾン分解装置により無害化処理を行なう必要があるが、泡の状態では排オゾン分解処理が困難であるので、その前段で消泡処理を行なう必要がある。
【特許文献1】特開2002−336890号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】

しかしながら、特許文献1では消泡装置の構造やメカニズム等について何ら検討されておらず、消泡の能力や信頼性を確保するに至っていない。また、消泡後の液が滴下した際、その液が排オゾンガスに付着して泡が再形成されることから、効率良く消泡を行なうことができないという問題がある。
本発明はこのような問題点を解決できる高効率の消泡装置を備えた排水処理装置および排水処理方法を提供することを目的とするものである。本発明によれば、消泡の能力及び信頼性が高く、消泡後の液が排オゾンガスに付着して泡が再形成されることを最大限低減できる排水処理装置、および排水処理方法を実現できる。その排水処理装置はコンパクトであり、且つ安価で維持管理等の手間を最大限低減することができる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本願の各発明は以下の構成を有する。
(1)有機性排水が貯留された接触槽と、前記接触槽内にオゾンガスを導入するオゾンガス導入手段と、前記オゾンガスと前記有機性排水とが接触することにより発生した前記接触槽内の泡を消すための消泡装置であって、この消泡装置は、前記接触槽の上部に設けられた電動機と、前記電動機により円周上を回転せしめられる回転翼と、前記円周の近傍に配置された消泡壁とを備え、前記回転翼と前記消泡壁とによるせん断応力により前記泡を消す排水処理装置である。
(2)前記消泡壁は、前記接触槽の上部から下部に向かってその幅が狭くなっている上記(1)の排水処理装置である。
(3)前記消泡壁は4枚の壁からなり、各壁は前記円周方向に互いに90度ずれて配置されている上記(2)の排水処理装置である。
(4)前記電動機と前記回転翼とは回転シャフトを介して接続され、前記電動機と前記回転翼との間には前記接触槽をシールドするためのシールド部が形成されている上記(1)から(3)の排水処理装置である。
(5)前記シールド部は積層構造になっており、前記接触槽側にはオゾン耐性のある第1シールが形成され、その第1シール上には磨耗耐性のある第2シールが形成されている上記(4)の排水処理装置である。
(6)前記消泡壁の隣接する2枚の壁により定義された領域の上方には、前記接触槽内の排ガスを排気する排気口が設けられている上記(3)の排水処理装置である。
(7)前記接触槽の内部には、前記泡が上昇する上昇部と、前記泡を消すことにより生じる消泡液が滴下する滴下部とを仕切る仕切り板が設けられている上記(1)から(6)の排水処理装置である。
(8)前記仕切り板の上部は前記上昇部側に傾いている上記(7)の排水処理装置である。
(9)前記仕切り板の上部先端は、前記上昇部側に設けられた前記消泡壁の下方まで延在している上記(8)の排水処理装置である。
(10)前記上昇部の下方に設けられ、前記有機性排水を前記接触槽内へ導入する導入口と、前記滴下部の下方に設けられ、前記有機性排水を前記接触槽外へ排出する排出口とを備えた上記(7)の排水処理装置である。
(11)有機性排水が貯留された接触槽内にオゾンガスを導入する工程と、前記オゾンガスと前記有機性排水とが接触することにより発生した前記接触槽内の泡を消す工程であって、前記接触槽内の上部を回転する回転翼と前記回転翼の近傍に配置された消泡壁とによるせん断応力により前記泡を粉砕する工程とを備える排水処理方法である。
(12)前記泡が粉砕されることにより生じた消泡液が他の泡に接触することにより、この他の泡が消される上記(11)の排水処理方法である。
(13)前記接触槽の一方側の下部から前記接触槽内に供給された前記有機性排水は、前記接触槽の上部と下部を経由して、前記一方側とは反対側の前記接触槽の下部から前記接触槽外へ排出される上記(11)または(12)の排水処理方法である。
【発明の効果】
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、回転翼と消泡壁との相互作用により生じたせん断応力により泡を効果的に消すことができる。すなわち、回転翼に接触した泡は遠心力により外周に飛散するとともに、せん断応力により泡が破砕される。さらに、破砕されて飛散した液が下方から上昇する泡に接触してその泡を消すという相乗作用による消泡機能も生じる。
請求項2、3記載の発明によれば、請求項1記載の発明により得られる効果に加え、消泡壁の幅を接触槽の上部から下部に向かって狭くなるように構成したので、被処理汚泥中に含まれる毛髪や繊維類が泡に付着して消泡壁に接触した際、消泡壁に絡んで付着する等の不具合を可能な限り低減することができる。従って、処理装置の処理能力が低下せず、維持管理が容易となり、信頼性も向上する。
請求項4、5記載の発明によれば、請求項1から3記載の発明により得られる効果に加え、電動機と回転翼との間には接触槽をシールドするためのシールド部を設けたので、排オゾンガス及び水分等を接触槽の外部への漏洩を最大限阻止できると共に、電動機本体のオゾン等による腐食を最大限低減できる。
請求項6記載の発明によれば、請求項3記載の発明により得られる効果に加え、消泡壁の2枚の壁により定義された領域の上方に排ガスを排気する排気口が設けられているので、
消泡された排オゾンガスを確実に後段に送気することができる。このため、後段の排オゾン分解装置において効果的に排オゾン分解処理を行なうことが可能となる。
請求項7記載の発明によれば、請求項1から6記載の発明により得られる効果に加え、
発泡液の上昇部と消泡液の滴下部に分割することにより、消泡後の滴下する液と上昇する泡との接触を最小限に抑えることができるので、泡が再形成されることなく、効率良く消泡することができる。
請求項8、9記載の発明によれば、請求項7記載の発明により得られる効果に加え、消泡後の滴下する液を確実に滴下部に送出することができる。
請求項10記載の発明によれば、請求項7記載の発明により得られる効果に加え、効率的な排水処理を実現することができる。
請求項11記載の発明によれば、回転翼と消泡壁との相互作用により生じたせん断応力により泡を効果的に消すことができる。すなわち、回転翼に接触した泡は遠心力により外周に飛散するとともに、せん断応力により泡が破砕される。
請求項12記載の発明によれば、請求項11記載の発明により得られる効果に加え、破砕されて飛散した液が下方から上昇する泡に接触してその泡を消すことができるので、さらに効率化された消泡作用を実現できる。
請求項13記載の発明によれば、請求項11または12記載の発明により得られる効果に加え、さらに効率的な排水処理を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。本実施形態で参酌する図面では、発明の理解を容易にするため、各要素が模式的に示されている。本欄においては、前出の要素と同じ要素に同一符号を付すことにより、その説明が省略されることもある。
【0008】
図1は有機性排水処理に係る汚泥減量化装置1の構成を示す概略図である。本実施形態においては、図1に示す汚泥減量化装置1の接触槽2を用いて、余剰汚泥のオゾンによる減量化処理を行う例が示される。
この汚泥減量化装置1の接触槽2には、有機性排水3が導入口4より導入されると共に、オゾンガス供給器5よりエジェクタ6を介してオゾンガスが導入される。このオゾンガス供給器5、エジェクタ6、ポンプ7、循環ライン8により周知の循環システムを構成している。導入口4は接触槽2の下方に設けられている。


【0009】
この接触槽2の内部には、仕切り板5a,5b,5cが設けられている。
仕切り板5aは接触槽2の中央部に設けられ、接触槽2の底部との間に水流を可能とする隙間が設けられている。また、仕切り板5aの上部5a’は上昇部9側に傾斜している。上部5a’の先端は後述する消泡壁の下方まで延在している。仕切り板5bは導入口4から導入された有機性排水3が接触槽2内を上昇して上昇流を形成するよう接触槽2の底部に連結され、その上部が水位面7の下方で開放されている。これにより導入口4から導入された有機性排水3が上昇した後、仕切り板5aに誘導され、接触槽2の底部側へ下降する。なお、接触槽2内の矢印は代表的な水流の方向を模式的に示している。仕切り板5aにより下降した有機性排水3は仕切り板5cにより再び上昇した後、接触槽2の底部側へ再び下降する。下降した有機性排水3は排出口10より排出される。この仕切り板5a,5b,5cにより、排オゾンガスが水分、可溶化処理された汚泥、浮遊物等を付着して泡となった発泡液が上昇する上昇部9と、消泡後の排オゾンガスが分離した消泡液が滴下する滴下部11に分割される。
【0010】
本実施形態のように接触槽2内を有機性排水3が上昇および下降を繰り返す過程によれば、有機性排水の分解をより効率的に行うことが可能になる。また、オゾンガスを導入口4近傍の接触槽2の下部から供給するので、有機性排水3とオゾンガスとの反応を上昇水流の中で効果的に行うことができる。さらに、接触槽2内に導入された有機性排水3は導入口4から排出口10へ実質的に一方通行の水流となって進行し、導入直後の有機性排水3と可溶化処理が進んだ後の汚泥とが実質的に交錯しないので、より効率的な可溶化処理が実現できる。
【0011】
接触槽2により処理された排オゾンガスは後述する排気口からオゾンガス分解装置12へ供給され、そこで分解処理を施される。この汚泥減量化装置1はさらに、接触槽2の上部に消泡装置100を備えている。この消泡装置100について図2および図3を用いて詳細に説明する。図2は消泡装置100の要部拡大断面図であり、図3は消泡装置100を下方から見た場合の下面図である。
【0012】
消泡装置100の電動機101は電動機取付ベース102を介して本体ベース103に取り付けられている。これらベースおよび取り付け方法は周知の技術を参酌することにより実現できる。
【0013】
この電動機101は回転シャフト104を備え、この回転シャフト104により回転翼105を回転させることができる。本実施形態では、本体ベース103の上方部に電動機取付ベース102を設置しており、電動機取付ベース102の上部に電動機101を設置している。回転翼105は6枚の平板形状の翼と、その上部に上方への飛散を防止するための円形平板105aで構成している。本実施形態では、6枚の翼で回転翼を形成しているが、2枚から8枚の翼により回転翼を形成できる。回転翼の回転速度は500〜3,000rpmで回転するように電動機の回転速度を設定している。
【0014】
回転翼105と電動機101との間にはシール部106が形成されている。回転シャフト104の中途部に設置されたシール部106は、二重のシールにより構成されている。本実施形態では、回転翼105側にシールドベアリング106a(第1シール)を設け、電動機側にシールドベアリング106b(第2シール)を設けている。第1シール106aには耐オゾン性が良好なフッ素ゴム製の無給油シールを用いている。第2シール106bには耐磨耗性及び潤滑性の良好なテフロン製(テフロンは登録商標です)の基材に潤滑油を塗布したものを用いている。このようなシール部106の構成によれば、長期間のオゾンの浸入を最大限低減できると共に、電動機側のシールドベアリングの潤滑油の劣化を最大限抑制することができる。その結果、シール部の潤滑性及び耐久性が向上し、電動機本体への悪影響を最大限低減することができる。なお、オゾン濃度や回転数等の条件により、シールド部の材質や形状を適宜変更することができる。
【0015】
回転翼105の円周107近傍には複数の消泡壁108が設けられている。本実施形態では、消泡壁108は4枚設けられ、互いに90度ずらして配置されている。この消泡壁108は下部の幅W1が上部の幅W2より狭くなっている。すなわち、消泡壁108は下部を窄めたテーパ形状となっている。これにより、回転翼105を高速で回転させると、本体ベース103に設置した消泡壁108との相互作用により、強力なせん断応力が生じる。これにより、接触槽2の上昇部9で発生した泡109を効果的に消泡することができる。さらに、消泡壁108はテーパ形状に形成されているので、被処理汚泥中に含まれる毛髪や繊維類が泡に付着して消泡壁108に接触した際にも、消泡壁108に絡んで付着する等の不具合を最大限抑制できる。このため、消泡機能について能力の低下がなく、維持管理性が良好となり信頼性が向上する。
【0016】
泡109のせん断作用が生じる消泡壁108の取付外周の内方には、排オゾンガスの排気口110が設けられている。すなわち、図3に示されるように、消泡壁の隣接する2枚の壁により定義された領域の上方には、接触槽2内の排ガスを排気する排気口110が設けられている
【0017】
ここで、本実施形態における汚泥減量化装置1の動作について説明する。
オゾン処理により、接触反応後の排オゾンガスは被処理汚泥と分離する。このとき、排オゾンガスは水分、可溶化処理された汚泥、あるいは浮遊物等を付着した発泡液109となって接触槽2の上部に向かって上昇する。上昇した泡は回転翼105に接触し、高速で回転することにより生じる遠心力により外周に飛散するとともに、消泡壁108との間に生じた強力なせん断力により泡109が破砕される。破砕されて飛散した消泡液は、下方から上昇する発泡液に接触して消泡する新たな相乗作用による消泡機能が生じる。以上の作用により、効果的に消泡処理が行なわれる。
【0018】
このとき、消泡された消泡液111の多くは、滴下部11空間に滴下する。仕切り板5aの上部5a’が上昇部9側に位置する消泡壁108の下部まで延在しているので、排オゾンガスにより曝気される上昇部9には殆んど滴下しない。従って、消泡後の液が排オゾンガスに付着して泡が再形成されることは殆んどない。また、滴下した有機性汚泥を含む消泡液は、その後大部分がオゾン処理循環ラインに還流されることになるため、より可溶化が促進され、効率的な可溶化処理が行なわれる効果が得られるようになる。
一方、完全に消泡され分離した排オゾンガスは、排オゾンガス排気口110から後段の排オゾン分解装置12に送気されて排オゾン分解処理が行なわれる。
【0019】
本実施形態によれば、消泡の能力及び信頼性が高く、消泡後の液が排オゾンガスに付着して泡が再形成されない高効率の消泡装置を備えた処理装置が実現できる。
【産業上の利用可能性】
【0020】
本発明の有機性排水の処理方法及び装置は、オゾンを用いて効率的に有機汚泥を可溶化し易生物分解性に再基質化するとともに、オゾンの注入により発生する水分、可溶化処理された汚泥、あるいは浮遊物等を付着した泡を効果的に消泡することができる。
このため、公共下水、化学工場、食品工場、又は産業排水等の有機物除去を目的として微生物を利用した有機性排水処理全般において、汚泥の嫌気性消化プロセスを経てメタンガスを生成し、これをバイオマス資源として有効に利用するプロセスや、それに伴う汚泥の減量化を目的とした設備への導入も適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本実施形態に係る汚泥減量化装置の構成を示す概略図
【図2】本実施形態における消泡装置の要部拡大断面図
【図3】本実施形態における消泡装置を下方から見た場合の下面図
【符号の説明】
【0022】
1 汚泥減量化装置
2 接触槽
100 消泡装置
101 電動機
105 回転翼
106 シール部
108 消泡壁
109 泡

【特許請求の範囲】
【請求項1】
有機性排水が貯留された接触槽と、
前記接触槽内にオゾンガスを導入するオゾンガス導入手段と、
前記オゾンガスと前記有機性排水とが接触することにより発生した前記接触槽内の泡を消すための消泡装置であって、この消泡装置は、前記接触槽の上部に設けられた電動機と、前記電動機により円周上を回転せしめられる回転翼と、前記円周の近傍に配置された消泡壁とを備え、前記回転翼と前記消泡壁とによるせん断応力により前記泡を消すことを特徴とする排水処理装置。
【請求項2】
前記消泡壁は、前記接触槽の上部から下部に向かってその幅が狭くなっていることを特徴とする請求項1記載の排水処理装置。
【請求項3】
前記消泡壁は4枚の壁からなり、各壁は前記円周方向に互いに90度ずれて配置されていることを特徴とする請求項2記載の排水処理装置。
【請求項4】
前記電動機と前記回転翼とは回転シャフトを介して接続され、前記電動機と前記回転翼との間には前記接触槽をシールドするためのシールド部が形成されていることを特徴とする請求項1から3記載の排水処理装置。
【請求項5】
前記シールド部は積層構造になっており、前記接触槽側にはオゾン耐性のある第1シールが形成され、その第1シール上には磨耗耐性のある第2シールが形成されていることを特徴とする請求項4記載の排水処理装置。
【請求項6】
前記消泡壁の隣接する2枚の壁により定義された領域の上方には、前記接触槽内の排ガスを排気する排気口が設けられていることを特徴とする請求項3記載の排水処理装置。
【請求項7】
前記接触槽の内部には、前記泡が上昇する上昇部と、前記泡を消すことにより生じる消泡液が滴下する滴下部とを仕切る仕切り板が設けられていることを特徴とする請求項1から6記載の排水処理装置。
【請求項8】
前記仕切り板の上部は前記上昇部側に傾いていることを特徴とする請求項7記載の排水処理装置。
【請求項9】
前記仕切り板の上部先端は、前記上昇部側に設けられた前記消泡壁の下方まで延在していることを特徴とする請求項8記載の排水処理装置。
【請求項10】
前記上昇部の下方に設けられ、前記有機性排水を前記接触槽内へ導入する導入口と、
前記滴下部の下方に設けられ、前記有機性排水を前記接触槽外へ排出する排出口とを備えたことを特徴とする請求項7記載の排水処理装置。
【請求項11】
有機性排水が貯留された接触槽内にオゾンガスを導入する工程と、
前記オゾンガスと前記有機性排水とが接触することにより発生した前記接触槽内の泡を消す工程であって、前記接触槽内の上部を回転する回転翼と前記回転翼の近傍に配置された消泡壁とによるせん断応力により前記泡を粉砕する工程とを備えることを特徴とする排水処理方法。
【請求項12】
前記泡が粉砕されることにより生じた消泡液が他の泡に接触することにより、この他の泡が消されることを特徴とする請求項11記載の排水処理方法。
【請求項13】
前記接触槽の一方側の下部から前記接触槽内に供給された前記有機性排水は、前記接触槽の上部と下部を経由して、前記一方側とは反対側の前記接触槽の下部から前記接触槽外へ排出されることを特徴とする請求項11または12記載の排水処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2010−22992(P2010−22992A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−190453(P2008−190453)
【出願日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】