説明

有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法

【課題】有機発光ダイオード素子の寿命低下を防止し、低輝度範囲で映像のユニフォーミティが低下されることを防止する。
【解決手段】一画面の入力映像のデジタルデータを分析し一画面に示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する段階;分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように入力映像のデジタルデータを変調する段階;階調範囲別累積密度分布の分析結果、高階調範囲より低く、予め設定された特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、入力映像のガンマカーブ中、特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように入力映像のデジタルデータを変調する段階;及び高階調及び特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して有機発光ダイオード表示パネルに示す段階を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法に関し、特に、映像属性に対応してデータを変更して有機発光ダイオード素子の寿命低下を防止すると共に、画質を向上させることのできる有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、陰極線管(Cathode Ray Tube)の短所である重量及び体積を減少できる各種の平板表示装置が開発されている。このような平板表示装置としては、液晶表示装置(Liquid Crystal Display:LCD)、電界放出表示装置(Field Emission Display:FED)、プラズマディスプレイパネル(Plasma Display Panel:PDP)及び電界発光素子(Electroluminescence Device)等がある。
【0003】
PDPは、構造と製造工程とが単純であるため、軽薄短小であると共に、大画面化に最も有利である表示装置として注目を浴びているが、発光効率と輝度が低く、消費電力が大きいという問題点がある。また、スイッチング素子として薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor:以下、「TFT」という)を使用するアクティブマトリクスLCDは最も多用されている平板表示装置であるが、非発光素子であるため、別途のバックライトを必要とし、応答速度が遅いという問題点がある。
【0004】
反面、電界発光素子は、発光層の材料によって無機発光ダイオード表示装置と有機発光ダイオード表示装置とに大別され、自発光する自発光装置として、応答速度が速く、発光効率、輝度及び視野角が大きいという利点がある。特に、有機発光ダイオード表示装置は、数十ボルトの低い直流電圧で駆動されると共に、速い応答速度を有し、高輝度が得られ、R、G、Bの多様な色を発光することができるため、次世代平板ディスプレイ装置に適している。
【0005】
このような有機発光ダイオード表示装置は、画素毎に図1に示す有機発光ダイオード素子OLEDを有する。有機発光ダイオード素子OLEDは、陽極100と陰極70との間に電圧が印加されると、陰極70から発生された電子は、電子注入層78a及び電子輸送層78bを通じて有機発光層78cの方に移動する。また、陽極100から発生された正孔は、正孔注入層78e及び正孔輸送層78dを通じて有機発光層78cの方に移動する。従って、有機発光層78cでは、電子輸送層78bと正孔輸送層78dから供給された電子と正孔が衝突して再結合することによって光が発生し、この光は、陽極100を通じて外部に放出されて画像が表示される。
【0006】
図2は、従来の有機発光ダイオード表示装置を概略的に示すブロック図である。図2を参照すると、従来の有機発光ダイオード表示装置は、ゲートラインGLとデータラインDLの交差により定義された領域にそれぞれ配列された画素28を備えるOLEDパネル20と、OLEDパネル20のゲートラインGLを駆動するゲート駆動回路22と、OLEDパネル20のデータラインDLを駆動するデータ駆動回路24と、データ駆動回路24に複数のガンマ電圧を供給するガンマ電圧生成部26、データ駆動回路24及びゲート駆動回路22を制御するためのタイミング制御部27を備える。
【0007】
OLEDパネル20には画素28がマトリクス状に配置される。そして、OLEDパネル20には、高電位電圧源VDDから高電位電圧の供給を受ける供給パッド10と、基底電圧源GNDから基底電圧の供給を受ける基底パッド12とが設けられる。高電位電圧及び基底電圧はそれぞれの画素28に供給される。
【0008】
ゲート駆動回路22は、ゲートラインGLにゲート信号を供給してゲートラインGLを順次駆動する。
【0009】
ガンマ電圧生成部26は、データ駆動回路24に複数のアナログガンマ電圧を供給する。ここで、ガンマ電圧生成部26は、OLEDパネル20の特性に対応して、所定の傾きを有する正極性ガンマ電圧及び負極性ガンマ電圧を生成する。
【0010】
タイミング制御部27は、複数の同期信号を用いてデータ駆動回路24を制御するためのデータ制御信号及びゲート駆動回路22を制御するためのゲート制御信号を生成する。タイミング制御部27から生成されたデータ制御信号は、データ駆動回路24に供給されてデータ駆動回路24を制御する。タイミング制御部27から生成されたゲート制御信号は、ゲート駆動回路22に供給されてゲート駆動回路22を制御する。さらに、タイミング制御部27は、スケーラから供給されるデジタルデータをOLEDパネル20の解像度に合わせて再配置してデータ駆動回路24に供給する。
【0011】
画素28のそれぞれは、ゲートラインGLにゲート信号が供給される場合、データラインDLからのデータ信号の供給を受けて、そのデータ信号に相応する光を発生する。このために、画素28のそれぞれは、図3に示すように、基底電圧源GNDに陰極が接続された有機発光ダイオード素子OLEDと、ゲートラインGL、データラインDL及び高電位電圧源VDDに接続されて、有機発光ダイオード素子OLEDの陽極に接続され、その有機発光ダイオード素子OLEDを駆動するためのセル駆動回路30を備える。セル駆動回路30は、スイッチングTFTT1、駆動TFTT2及びキャパシタCを備える。
【0012】
スイッチングTFTT1は、ゲートラインGLにゲート信号が供給されるとターンオンされて、データラインDLに供給されたデータ信号をノードNに供給する。ノードNに供給されたデータ信号はキャパシタCに充電されると共に、駆動TFTT2のゲート端子に供給される。駆動TFTT2は、ゲート端子に供給されるデータ信号に応じて、高電位電圧源VDDから有機発光ダイオード素子OLEDに供給される電流量Iを制御することによって、有機発光ダイオード素子OLEDの発光量を調節する。そして、スイッチングTFTT1がターンオフされてもキャパシタCでデータ信号が放電されるため、駆動TFTT2は次のフレームのデータ信号が供給される際まで高電位電圧源VDDからの電流Iを有機発光ダイオード素子OLEDに供給して、有機発光ダイオード素子OLEDの発光を保持させる。ここで、実際のセル駆動回路30は、前述の構造の外、様々な構造に設定されることができる。
【0013】
データ駆動回路24は、タイミング制御部27からのデータ制御信号に応じて自身に供給されるデータ(data)を階調値に対応するアナログガンマ電圧(データ信号)に変換し、そのデータ信号をデータラインDLに供給する。ここで、データ駆動回路24は、ガンマ電圧生成部26から供給される複数のアナログガンマ電圧の中、データに対応するいずれか一つのアナログガンマ電圧を用いてデータ信号を生成する。さらに詳細に説明すると、データ駆動回路24は、データ(data)の階調(Gray Level)に対応して、ガンマ電圧生成部26から供給されるアナログガンマ電圧の中のいずれか一つの電圧値を選択し、選択された電圧信号をデータ信号としてデータラインDLに供給する。すると、OLEDパネル20でデータ階調に対応する輝度の映像が表示される。
【0014】
ところで、有機発光ダイオード素子OLEDには、常に順方向の電流、即ち、陽極から陰極に流れる電流が印加されるため、図1において、有機発光層78cの劣化現象は駆動時間が増加するほど印加電流によるストレスによって加重される。有機発光層78cの劣化現象が加重されると、有機発光ダイオード素子OLEDの寿命は短縮される。特に、表示映像の輝度が有機発光ダイオード素子OLEDに印加される電流の量に比例するため、高階調範囲に属するデータが支配的である高輝度映像でこのような問題点はさらに目立つようになる。
【0015】
一方、従来の有機発光ダイオード表示装置において、スイッチングTFTT1、駆動TFTT2は、優れた電界効果移動度(electric fieldeffect mobility)のため、ポリシリコンp−Siを含む半導体層を有する。このポリシリコン薄膜トランジスタは、非晶質シリコンa−Siを用いるレーザアニーリングを通じて低温結晶化する方法(Low Temperature Poly Si:LTPS)によって製造される。LTPSによる場合、生産費が節減されるという利点はあるが、これによって、表示映像にはレーザスキャンによるtitの跡(むら)が表れる。さらに、このようなむらは、低階調範囲に属するデータが支配的である低輝度映像でさらに視認されるため、従来の有機発光ダイオード表示装置は、低輝度範囲で映像のユニフォーミティ(Uniformity)が低下される問題がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
従って、本発明の目的は、高階調範囲に属するデータが支配的である高輝度映像で、入力デジタルデータを変調して映像の輝度を低めることによって、有機発光ダイオード素子の寿命低下を防止できるようにする有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法を提供することにある。
【0017】
本発明の他の目的は、低階調範囲に属するデータが支配的である低輝度映像で、入力デジタルデータを変調して映像の輝度を高めることによって、低輝度範囲で映像のユニフォーミティ(Uniformity)が低下されることを防止できるようにする有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
前記目的の達成のため、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置の駆動方法は、一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する段階;前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように前記入力映像のデジタルデータを変調する段階;前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、前記高階調範囲より低く、予め設定された特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように前記入力映像のデジタルデータを変調する段階;及び前記高階調及び特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して有機発光ダイオード表示パネルに示す段階を含む。
【0019】
本発明に係る有機発光ダイオード表示装置は、有機発光ダイオード表示パネル;一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する映像分析部;前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように前記入力映像のデジタルデータを変調し、前記高階調範囲より低く、予め設定された特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように前記入力映像のデジタルデータを変調するデータ変調部;及び前記高階調及び特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して前記有機発光ダイオード表示パネルに示す駆動部を備える。
【発明の効果】
【0020】
前述のように、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法は、高階調範囲に属するデータが支配的である高輝度映像で、入力デジタルデータを変調して映像の輝度を低めることによって有機発光ダイオード素子の寿命低下を防止することができる。
【0021】
さらに、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法は、低階調範囲に属するデータが支配的である低輝度映像で、入力デジタルデータを変調して映像の輝度を高めることによって、低輝度範囲で映像のユニフォーミティ(Uniformity)が低下されることを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図4〜図11を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
【0023】
図4は、本発明の実施の形態に係る有機発光ダイオード表示装置を示すブロック図である。
【0024】
図4を参照すると、本発明の実施の形態に係る有機発光ダイオード表示装置は、ゲートラインGLとデータラインDLとの交差により定義された領域にそれぞれ配列された画素128を備えるOLEDパネル120と、OLEDパネル120のゲートラインGLを駆動するゲート駆動回路122と、OLEDパネル120のデータラインDLを駆動するデータ駆動回路124と、データ駆動回路124に複数のガンマ電圧を供給するガンマ電圧生成部126と、一画面の入力映像のデジタルデータに対して所定の階調範囲別累積密度分布を分析し、その分析結果に基づいて所定の階調範囲内のガンマカーブの傾きが変わるように入力映像のデジタルデータを変調するデータ変調回路125と、変調されたデジタルデータをデータ駆動回路124に供給すると共に、データ駆動回路124及びゲート駆動回路122を制御するタイミング制御部127とを備える。
【0025】
OLEDパネル120には画素128がマトリクス状に配置される。そして、OLEDパネル120には、高電位電圧源VDDから高電位電圧の供給を受ける供給パッド110と、基底電圧源GNDから基底電圧の供給を受ける基底パッド112が設けられる。供給パッド110に供給された高電位電圧及び基底パッド112に供給された基底電圧は、それぞれの画素128に供給される。
【0026】
ゲート駆動回路122は、タイミング制御部127からのゲート制御信号GDCに応じてスキャン信号を順次発生するシフトレジスト、スキャン信号のスイング幅を画素128の駆動に適するレベルにシフトさせるためのレベルシフト及び出力バッファ等から構成される。このゲート駆動回路122は、スキャン信号をゲートラインGLに供給することによって、そのゲートラインGLに接続したスイッチングTFTをターンオンさせて、アナログガンマ電圧が供給される1水平ラインの画素128を選択する。
【0027】
データ駆動回路124は、シフトレジスタ、タイミング制御部127からの変調されたデジタルビデオデータR’G’B’を一時貯蔵するためのレジスタ、シフトレジスタからのクロック信号に応じてデータを1ライン分ずつ貯蔵し、貯蔵された1ライン分のデータを同時に出力するためのラッチ、ラッチからのデジタルデータ値に対応してアナログ正極性/負極性ガンマ電圧を選択するためのデジタル/アナログ変換器、正極性/負極性ガンマ電圧が供給されるデータラインDLを選択するためのアルチプレクサ及びマルチプレクサとデータラインDLとの間に接続された出力バッファ等から構成される。このデータ駆動回路124は、変調されたデジタルビデオデータR’G’B’の入力を受けて、そのデータR’G’B’をタイミング制御部127の制御下でスキャン信号に同期されるようにOLEDパネル120のデータラインDLに供給する。すると、OLEDパネル120からは変調されたデータの階調に対応する輝度の映像が表示される。
【0028】
ガンマ電圧生成部126は、データ駆動回路124に複数のアナログガンマ電圧を供給する。ここで、ガンマ電圧生成部126は、OLEDパネル120の特性に対応して所定の傾きを有する正極性ガンマ電圧及び負極性ガンマ電圧を生成する。
【0029】
データ変調回路125は、画面毎にヒストグラム、即ち、所定の階調範囲別ピクセルの累積密度分布を分析し、その分析結果に基づいて所定の階調範囲内のガンマカーブの傾きが変わるように入力映像のデジタルデータを変調する。ここで、入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きによって決定される。これを基準として、データ変調回路125は、ヒストグラムを分析して入力映像のデータが予め設定された高階調範囲内で支配的に表れる場合には、その高階調範囲のガンマカーブの傾きが基準傾きより低くなるように入力映像のデジタルデータを変調する。このデータ変調回路125を用いて、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置は、高輝度映像での輝度を一定部分低くすることによって、有機発光ダイオード素子の寿命低下を防止することができる。
【0030】
さらに、データ変調回路125は、ヒストグラムを分析して入力映像のデータが予め設定された特定階調(低階調)範囲内で支配的に表れる場合には、その特定階調範囲のガンマカーブの傾きが基準傾きより高くなるように入力映像のデジタルデータを変調する。このデータ変調回路125を用いて、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置は、低輝度映像での輝度を一定部分高くすることによって、低輝度範囲で映像のユニフォーミティ(Uniformity)が低下されることを防止することができる。一方、データ変調回路125は、ヒストグラムを分析して入力映像のデータが予め設定された高階調範囲及び特定階調範囲内で支配的に表れない場合には、その高階調及び特定階調範囲のガンマカーブの傾きが基準傾きに固定されるように入力映像のデジタルデータを変調する。このようなデータ変調回路125は、タイミング制御部127に内蔵されることができる。
【0031】
タイミング制御部127は、データ変調回路125から供給される変調されたデジタルビデオデータR’G’B’をOLEDパネル120の解像度に合わせて再配置し、データ駆動回路124に供給する。さらに、タイミング制御部127は、複数の同期信号を用いてデータ駆動回路124を制御するためのデータ制御信号及びゲート駆動回路122を制御するためのゲート制御信号を生成する。タイミング制御部127から生成されたデータ制御信号は、データ駆動回路124に供給されてデータ駆動回路124を制御する。タイミング制御部127から生成されたゲート制御信号は、ゲート駆動回路122に供給されてゲート駆動回路122を制御する。
【0032】
図5は、データ変調回路を詳細に示す図面である。
【0033】
図5を参照すると、データ変調回路125は、入力部220と、映像分析部240と、メモリ260と、データ変調部280とを備える。
【0034】
入力部220は、外部からデジタルビデオデータRGB及び同期信号の入力を受ける。このような入力部220は、入力を受けたデジタルビデオデータRGBを映像分析部240に供給する。
【0035】
映像分析部240は、入力部220から供給されたデジタルビデオデータRGBの映像属性を把握し、把握された映像属性に対応する制御信号をデータ変調部280に供給する。映像分析部240でデータの映像属性を把握するためには様々な方法が用いられる。即ち、映像分析部240は、一フレーム分のデータを複数の階調範囲に対応するように配置し、ヒストグラム(Histogram)を生成することができる。
【0036】
ここで、階調範囲はOLED特性によって多様に細分化されることができ、本発明の実施の形態では、説明の便宜上、図7に示すように、最低階調min〜a、低階調a〜b、中間階調b〜c、及び高階調c〜maxに分けて説明する。例えば、図6に示すように、入力映像が高輝度の明るい映像である場合には、階調範囲別ピクセルの累積密度分布が、図7に示すように高階調c〜max範囲で高く表れる。また、図9に示すように、入力映像が低輝度の暗い映像である場合には、階調範囲別ピクセルの累積密度分布が、図10に示すように低階調a〜b範囲で高く表れる。このような映像分析部240は、高階調c〜max範囲及び低階調a〜b範囲に対するピクセルの累積密度が予め設定された基準値を超過すると、データ変調制御信号Cdmをデータ変調部280に供給する。基準値は実験によって定められることができる。
【0037】
データ変調部280は、映像分析部240からのデータ変調制御信号Cdmに応じて、入力部220から供給されたデジタルビデオデータRGBの階調値をメモリ260に貯蔵されたルックアップテーブルLUTを用いて変調する。このルックアップテーブルLUTには、第1階調値を有する入力データRGBに対応して、第2階調値を有する出力データR’G’B’がマッピングされる。このような原理により、データ変調部280は、高階調c〜max範囲に対するピクセルの累積密度が予め設定された基準値を超過する場合、出力データR’G’B’の階調値が入力データRGBの階調値よりさらに小さくなるように入力データRGBを変調する。さらに、データ変調部280は、低階調a〜b範囲に対するピクセルの累積密度が予め設定された基準値を超過する場合、出力データR’G’B’の階調値が入力データRGBの階調値よりさらに大きくなるように入力データRGBを変調する。
【0038】
メモリ260は、映像分析部240からデータ変調部280にデータ変調制御信号Cdmが供給されると、所定の階調範囲、即ち、低階調a〜b範囲及び高階調c〜max範囲それぞれの入力データRGB階調値に対する出力データR’G’B’の階調値をデータ変調部280に供給する。このようなメモリ260には複数個のルックアップテーブルLUT1・・・・LUTiが貯蔵される。従って、映像分析部240から制御信号の供給を受けたメモリ260は、制御信号に対応するルックアップテーブルLUT情報をデータ変調部280に供給するようになる。メモリ260に貯蔵されるルックアップテーブルLUTは、多様な映像属性に対応して最適の画像及び有機発光ダイオード素子OLEDの寿命低下を防止できるように実験的に決定される。
【0039】
例えば、メモリ260には、暗い映像属性のデータに対応して、低階調a〜b範囲で入力対出力比が向上されることのできるルックアップテーブルLUTが貯蔵される。そして、メモリ260には、明るい映像属性のデータに対応して高階調c〜max範囲で入力対出力比を低めて、有機発光ダイオード素子OLEDの寿命低下を防止することのできるルックアップテーブルLUTが貯蔵される。メモリ260は、タイミング制御部127の外部に設けられるか、またはタイミング制御部127の内部に設けられることができる。
【0040】
図6は、入力映像が高輝度の明るい映像である場合の一例であり、図7は、図6に対する階調範囲別ピクセルの累積密度分布を示す図面であり、図8は、高階調入力データを変調して、高階調c〜max範囲での出力ガンマカーブの傾き変化を示すための図面である。
【0041】
図6〜図8を参照して、本発明の実施の形態に係る高階調c〜max範囲での入力映像のデジタルデータを変調する方法を説明すると下記のとおりである。まず、8ビットを有する入力データによって256階調の映像が表示されるOLEDパネルの解像度が100×100であり、ヒストグラムが四つの階調領域に分割されると仮定すると、一画面の総ピクセルデータ数は10000である。このようなOLEDパネルに入力される映像の一フレームデータに対するヒストグラムの各階調領域当りの累積ピクセルデータ数を計算した結果が図7のグラフのとおりであると仮定する。
【0042】
図6に示すように、入力映像が高輝度の明るい映像である場合には、階調範囲別ピクセルの累積密度分布が図7に示すように高階調c〜max範囲で高く表れる。即ち、図7は、最低階調min〜a領域に200個のピクセルデータ、低階調a〜b領域に300個のピクセルデータ、中間階調b〜c領域に500個のピクセルデータが存在するのに対して、高階調c〜max領域に9000個のピクセルデータが存在することを示す。従って、映像分析部240は、高階調c〜max範囲に対するピクセルの累積密度が予め設定された基準値X1を超過すると判断して、データ変調制御信号Cdmをデータ変調部280に供給する。ここで、基準値X1は、高階調c〜max領域の累積ピクセル数がその外の領域min〜cの累積ピクセル数の合計Y1より所定値k1だけさらに大きくなる際の値に定義することができる。k1値は可変的な値であるため、基準値X1はOLEDパネルの特性によって複数個に設定することができる。
【0043】
データ変調部280は、データ変調制御信号Cdmに応じて、図8に示すように、ピクセルデータ数が最も多い高階調c〜max領域で有機発光ダイオード素子OLEDの寿命低下を防止するように出力ガンマカーブの傾きを低めて階調表現範囲を狭くする。このような高階調c〜max領域で、出力ガンマカーブの傾きは予め設定された最少臨界値Aと基準値Bとの間で決定される。即ち、出力ガンマカーブの傾きは、高階調c〜max範囲に対するピクセルの累積密度が相対的に最も大きな値を有する場合には最少臨界値Aに決定され、高階調c〜max範囲に対するピクセルの累積密度が相対的に最も小さな値を有する場合には基準値Bに決定される。このように、出力ガンマカーブの傾きが可変されるように、メモリ260には明るい映像属性のデータに対応して高階調c〜max範囲で入力対出力比を低めることのできる複数のルックアップテーブルLUTが貯蔵される。一方、この場合、高階調c〜max範囲外の領域min〜cの出力ガンマカーブのそれぞれは、予め設定された基準値に決定される。
【0044】
図9は、入力映像が低輝度の暗い映像である場合の一例であり、図10は、図9に対する階調範囲別ピクセルの累積密度分布を示す図面であり、図11は、低階調入力データを変調して、低階調a〜b範囲での出力ガンマカーブの傾き変化を示すための図面である。
【0045】
図9〜図11を参照して、本発明の実施の形態に係る低階調a〜b範囲での入力映像のデジタルデータを変調する方法を説明すると下記のとおりである。まず、8ビットを有する入力データによって256階調の映像が示されるOLEDパネルの解像度が100×100であり、ヒストグラムが四つの階調領域に分割されると仮定すると、一画面の総ピクセルデータ数は10000である。このようなOLEDパネルに入力される映像の一フレームデータに対するヒストグラムの各階調領域当り累積ピクセルデータ数を計算した結果が図10のグラフのとおりであると仮定する。
【0046】
図9に示すように、入力映像が低輝度の暗い映像である場合には、階調範囲別ピクセルの累積密度分布が図10に示すように低階調a〜b範囲で高く表れる。即ち、図10は、最低階調min〜a領域に1500個のピクセルデータ、中間階調b〜c領域に1500個のピクセルデータ、高階調c〜max領域に200個のピクセルデータが存在するに対して、低階調a〜b領域には6800個のピクセルデータが存在することを示す。従って、映像分析部240は、低階調a〜b範囲に対するピクセルの累積密度が予め設定された基準値X2を超過すると判断して、データ変調制御信号Cdmをデータ変調部280に供給する。ここで、基準値X2は、低階調a〜b領域の累積ピクセル数がその外の領域min〜a、b〜maxの累積ピクセル数の合計Y2より所定値k2だけさらに大きくなる際の値に定義されることができる。k2値は可変的な値であるため、基準値X2はOLEDパネルの特性によって複数個に設定されることができる。
【0047】
データ変調部280は、データ変調制御信号Cdmに応じて、図10に示すように、ピクセルデータ数が最も多い低階調a〜b領域で入力デジタルデータを変調して出力ガンマカーブの傾きを高めることによって、低輝度範囲で映像のユニフォーミティ(Uniformity)が低下されることを防止する。このような低階調a〜b領域で、出力ガンマカーブの傾きは予め設定された最大臨界値Cと基準値Dとの間で決定される。即ち、出力ガンマカーブの傾きは、低階調a〜b範囲に対するピクセルの累積密度が相対的に最も大きな値を有する場合には最大臨界値Cに決定され、高階調a〜b範囲に対するピクセルの累積密度が相対的に最も小さな値を有する場合には基準値Dに決定される。このように、出力ガンマカーブの傾きが可変されるように、メモリ260には暗い映像属性のデータに対応して低階調a〜b範囲で入力対出力比を高めることのできる複数のルックアップテーブルLUTが貯蔵される。一方、この場合、低階調a〜b範囲外の領域min〜a、b〜maxの出力ガンマカーブのそれぞれは、予め設定された基準値に決定される。
【0048】
前述のように、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法は、高階調範囲に属するデータが支配的である高輝度映像で、入力デジタルデータを変調して映像の輝度を低めることによって有機発光ダイオード素子の寿命低下を防止することができる。
【0049】
さらに、本発明に係る有機発光ダイオード表示装置及びその駆動方法は、低階調範囲に属するデータが支配的である低輝度映像で、入力デジタルデータを変調して映像の輝度を高めることによって、低輝度範囲で映像のユニフォーミティ(Uniformity)が低下されることを防止することができる。
【0050】
以上、説明した内容を通じて、当業者であれば本発明の技術思想を逸脱しない範囲内で種々なる変更および修正が可能であることが分かる。従って、本発明の技術的範囲は、明細書の詳細な説明に記載した内容に限定されるものではなく、特許請求の範囲により定めなければならない。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】従来の有機発光ダイオード表示装置の発光原理を説明するためのダイヤグラムを示す図面である。
【図2】従来の有機発光ダイオード表示装置を概略的に示すブロック図である。
【図3】図2に示す画素を詳細に示す回路図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る有機発光ダイオード表示装置を示すブロック図である。
【図5】図4のデータ変調回路を詳細に示す構成図である。
【図6】入力映像が高輝度の明るい映像である場合の一例を示す図面である。
【図7】図6に対する階調範囲別ピクセルの累積密度分布を示す図面である。
【図8】高階調入力データを変調して、高階調範囲での出力ガンマカーブの傾きの変化を示す図面である。
【図9】入力映像が低輝度の暗い映像である場合の一例を示す図面である。
【図10】図9に対する階調範囲別ピクセルの累積密度分布を示す図面である。
【図11】低階調入力データを変調して、低階調範囲での出力ガンマカーブの傾きの変化を示す図面である。
【符号の説明】
【0052】
120:OLEDパネル 122:ゲート駆動回路
124:データ駆動回路 126:ガンマ電圧生成部
125:データ変調回路 127:タイミング制御部
220:入力部 240:映像分析部
260:メモリ 280:データ変調部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に表示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する段階;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように前記入力映像のデジタルデータを変調する段階;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、前記高階調範囲より低く、予め設定された特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように前記入力映像のデジタルデータを変調する段階;
前記高階調範囲及び特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して有機発光ダイオード表示パネルに表示する段階;
を含むことを特徴とする有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項2】
前記入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きに従って決定されることを特徴とする請求項1に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項3】
前記高階調範囲のガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより低い傾きに調整されることを特徴とする請求項2に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項4】
前記高階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項3に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項5】
前記データを変調する段階で、前記各階調範囲別ガンマカーブを連結し、前階調範囲のガンマカーブの終点と後階調範囲のガンマカーブの始点とを連結することを特徴とする請求項4に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項6】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより高い傾きに調整されることを特徴とする請求項2に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項7】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項6に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項8】
前記データを変調する段階で、前記各階調範囲別ガンマカーブを連結し、前階調範囲のガンマカーブの終点と後階調範囲のガンマカーブの始点とを連結することを特徴とする請求項7に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項9】
一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に表示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する段階;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように前記入力映像のデジタルデータを変調する段階;
前記高階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して有機発光ダイオード表示パネルに表示する段階;
を含むことを特徴とする有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項10】
前記入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きに従って決定されることを特徴とする請求項9に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項11】
前記高階調範囲のガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより低い傾きに調整されることを特徴とする請求項10に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項12】
前記高階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項11に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項13】
前記データを変調する段階で、前記各階調範囲別ガンマカーブを連結し、前階調範囲のガンマカーブの終点と後階調範囲のガンマカーブの始点とを連結することを特徴とする請求項12に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項14】
一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に表示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する段階;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように前記入力映像のデジタルデータを変調する段階;
前記特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して有機発光ダイオード表示パネルに表示する段階;
を含むことを特徴とする有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項15】
前記特定階調範囲は、予め設定された高階調範囲と低階調範囲との間で所定の区間に設定されることを特徴とする請求項14に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項16】
前記入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きによって決定されることを特徴とする請求項15に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項17】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより高い傾きに調整されることを特徴とする請求項16に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項18】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項17に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項19】
前記データを変調する段階で、前記各階調範囲別ガンマカーブを連結し、前階調範囲のガンマカーブの終点と後階調範囲のガンマカーブの始点とを連結することを特徴とする請求項18に記載の有機発光ダイオード表示装置の駆動方法。
【請求項20】
有機発光ダイオード表示パネル;
一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に表示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する映像分析部;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように前記入力映像のデジタルデータを変調し、前記高階調範囲より低く、予め設定された特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように前記入力映像のデジタルデータを変調するデータ変調部;
前記高階調及び特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して前記有機発光ダイオード表示パネルに表示する駆動部;
を備えることを特徴とする有機発光ダイオード表示装置。
【請求項21】
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果に基づいて前記映像分析部から発生されるデータ変調制御信号に応じて、前記高階調範囲及び前記特定階調範囲のそれぞれの入力デジタルデータにマッピングされる出力デジタルデータを前記データ変調部に供給するメモリをさらに備えることを特徴とする請求項20に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項22】
前記メモリは、前記デジタルデータの入力対出力比を高めたり低めたりすることのできる複数のルックアップテーブルを備えることを特徴とする請求項21に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項23】
前記入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きに従って決定されることを特徴とする請求項20に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項24】
前記高階調範囲のガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより低い傾きに調整されることを特徴とする請求項23に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項25】
前記高階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項24に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項26】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより高い傾きに調整されることを特徴とする請求項23に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項27】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項26に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項28】
有機発光ダイオード表示パネル;
一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に表示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する映像分析部;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、高階調範囲のガンマカーブの傾きを低めるように前記入力映像のデジタルデータを変調するデータ変調部;
前記高階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して前記有機発光ダイオード表示パネルに表示する駆動部;
を備えることを特徴とする有機発光ダイオード表示装置。
【請求項29】
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果に基づいて発生されるデータ変調制御信号に応じて、前記高階調範囲の入力デジタルデータにマッピングされる出力デジタルデータを前記データ変調部に供給するメモリをさらに備えることを特徴とする請求項28に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項30】
前記メモリは、前記デジタルデータの入力対出力比を低めることのできるルックアップテーブルを備えることを特徴とする請求項29に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項31】
前記入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きに従って決定されることを特徴とする請求項28に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項32】
前記高階調範囲のガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより低い傾きに調整されることを特徴とする請求項31に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項33】
前記高階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記高階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項32に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項34】
有機発光ダイオード表示パネル;
一画面の入力映像のデジタルデータを分析して、前記一画面に示される映像の階調範囲別累積密度分布を分析する映像分析部;
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果、予め設定された高階調範囲と低階調範囲との間で所定の区間に設定される特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断されると、前記入力映像のガンマカーブ中、前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きを高めるように前記入力映像のデジタルデータを変調するデータ変調部;
前記特定階調範囲で階調値が調整されたデジタルデータをアナログ信号に変換して前記有機発光ダイオード表示パネルに表示する駆動部;
を備えることを特徴とする有機発光ダイオード表示装置。
【請求項35】
前記階調範囲別累積密度分布の分析結果に基づいて発生されるデータ変調制御信号に応じて、前記特定階調範囲の入力デジタルデータにマッピングされる出力デジタルデータを前記データ変調部に供給するメモリをさらに備えることを特徴とする請求項34に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項36】
前記メモリは、前記デジタルデータの入力対出力比を高めることのできるルックアップテーブルを備えることを特徴とする請求項35に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項37】
前記入力映像のデジタルデータに対する全階調範囲のガンマカーブは、各階調範囲別にそれぞれ異なるように設定された基準傾きに従って決定されることを特徴とする請求項34に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項38】
前記特定階調範囲のガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが支配的であると判断される場合、前記基準傾きより高い傾きに調整されることを特徴とする請求項37に記載の有機発光ダイオード表示装置。
【請求項39】
前記特定階調範囲に該当するガンマカーブの傾きは、前記特定階調範囲に属するデータが他の階調範囲に属するデータより小さい場合、前記基準傾きに固定されることを特徴とする請求項38に記載の有機発光ダイオード表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2008−15515(P2008−15515A)
【公開日】平成20年1月24日(2008.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−168249(P2007−168249)
【出願日】平成19年6月26日(2007.6.26)
【出願人】(599127667)エルジー フィリップス エルシーディー カンパニー リミテッド (279)
【Fターム(参考)】