有機電界発光表示装置
【課題】駆動トランジスタの劣化現象を最小化する。
【解決手段】走査線に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、これに連結された制御電極を備え、第1電源電圧線および第2電源電圧線に連結された駆動トランジスタと、これにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、駆動トランジスタの制御電極および第1スイッチング素子に連結された第1容量性素子と、これと第2電源電圧線に連結された第2容量性素子と、第1電源電圧線および駆動トランジスタの制御電極に連結された第2スイッチング素子と、第1スイッチング素子および駆動トランジスタに連結された第3スイッチング素子と、駆動トランジスタの制御電極および第2電源電圧線に連結された第4スイッチング素子と、駆動トランジスタおよび第2電源電圧線に連結された第5スイッチング素子を設ける。
【解決手段】走査線に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、これに連結された制御電極を備え、第1電源電圧線および第2電源電圧線に連結された駆動トランジスタと、これにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、駆動トランジスタの制御電極および第1スイッチング素子に連結された第1容量性素子と、これと第2電源電圧線に連結された第2容量性素子と、第1電源電圧線および駆動トランジスタの制御電極に連結された第2スイッチング素子と、第1スイッチング素子および駆動トランジスタに連結された第3スイッチング素子と、駆動トランジスタの制御電極および第2電源電圧線に連結された第4スイッチング素子と、駆動トランジスタおよび第2電源電圧線に連結された第5スイッチング素子を設ける。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光表示装置に関するものであって、より詳しくは有機電界発光表示装置の画素回路内駆動トランジスタの劣化現象と、その劣化による有機発光素子の明るさの変化を最小化できる有機電界発光表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の有機電界発光表示装置においては、蛍光性、または燐光性有機化合物を電気的に励起し発光させる表示装置によって、NxM個の有機発光セルを駆動し映像が表現できるようになっている。このような有機発光セルは、図1に示したようにアノード(ITO)、有機薄膜、カソード(金属)の構造からなっている。有機薄膜は、電子と正孔のバランスを良くして発光効率を向上させるため、発光層(emitting layer、EML)、電子輸送層(electron transport layer、ETL)、および正孔輸送層(hole transport layer、HTL)を含む多層構造からなり、さらに、別途の電子注入層(Electron injecting layer、EIL)と正孔注入層(hole injecting layer、HIL)を含み得る。
【0003】
このような有機発光セルを駆動する方式としては、単純マトリックス(passive matrix)方式と薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)、またはMOSFETを用いた能動駆動(active matrix)方式がある。単純マトリックス方式は正極と負極を直交するように形成しラインを選択して駆動するのに対して、能動駆動方式はトランジスタとキャパシタを各ITO(indium tin oxide)画素電極に接続してキャパシタ容量によって電圧を維持する駆動方式である。
【0004】
このような能動駆動方式に使用されるトランジスタは、非晶質シリコン薄膜トランジスタ、または多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いる。非晶質シリコン薄膜トランジスタを駆動素子に用いる場合、電流駆動能力は相対的に低いが、表示装置の均一度に優れ、大面積工程に有利であるという長所を持つ。しかしながら、電流を流す画素回路内の駆動トランジスタは、制御電極に電圧が印加されて電流が流れるようになることにより、シリコンの構造が損傷して段々としきい値電圧が増加することになる。このようにしきい値電圧の増加は、下記の数式(1)のトランジスタ電流式から分かるように、有機電界発光素子に印加される電流の量を減少させることになる。これによって各画素の明るさが減少することで、上記画素回路を採択した有機電界発光表示装置の明るさが時間の経過に伴い段々と減少してしまうという問題がある。
【0005】
なお、画素回路ごとのしきい値電圧の劣化の程度は直前まで各画素回路に印加されていたデータ電圧によって変わるため、結果的に有機電界発光表示装置全体の輝度が不均一になってしまうという問題がある。
【0006】
IOLED=β(VGS−VTH)2/2 (1)
【0007】
ここで、IOLEDは駆動トランジスタと有機電界発光素子に流れる電流、VGSは駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧、VTHは駆動トランジスタのしきい値電圧、βは駆動トランジスタの電気伝導度に関係された常数である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した従来の問題点を克服するためのものであって、本発明の目的は、1フレームの画像表示期間を第1期間と第2期間に分け、第1期間には、データ信号として駆動トランジスタの制御電極に正の電圧(または負の電圧)を印加して有機電界発光素子が発光するようにし、第2期間には、第1期間に駆動トランジスタの制御電極に印加された電圧とは反対の負の電圧(または正の電圧)を印加して、有機電界発光素子をオフさせると同時に駆動トランジスタがネガティブアニーリング(Negative annealing)されるようにすることによって、駆動トランジスタのしきい値電圧の変移、すなわち、劣化現象を最小化し、且つ有機電界発光表示装置全体の輝度均一度を向上させることができる有機電界発光表示装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、1フレームの画像表示期間中に発光駆動期間とネガティブアニーリング期間の割合を1:1、またはその他の割合で多様に調節し、自然と1フレームと次のフレーム間に第1画像が表示されるようにすることによって、モーションブラー(Motion Blur)現象が防止でき、さらに、高い明暗比の実現が可能な有機電界発光表示装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明のまた他の目的は、第1期間に駆動トランジスタをダイオード構造で連結し、駆動トランジスタと電気的に連結された容量性素子に駆動トランジスタのしきい値電圧を保存し、駆動トランジスタにデータ電圧が印加される時、しきい値電圧がデータ電圧と合算されて駆動トランジスタの制御電極に印加されることにより、駆動トランジスタのしきい値電圧を補償できる有機電界発光表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するための本発明に係る有機電界発光表示装置は、走査線に電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、上記第1容量性素子および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、上記第1電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、上記駆動トランジスタおよび上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子とを備えたことを特徴とする。
【0012】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0013】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第1電源電圧線と上記駆動トランジスタの第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0014】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0015】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0016】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの第2電極と上記第3スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0017】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第5スイッチング素子と電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0018】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第2のスイッチング素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0019】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0020】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第1容量性素子の第2電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第2電源電圧線とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0021】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、N型チャンネルトランジスタであることを特徴とする。
【0022】
1フレームの画像表示期間中に上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第2電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第2電源電圧が印加されることを特徴とする。
【0023】
有機電界発光表示装置は、走査線に電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、上記第1容量性素子および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、上記第2電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、上記駆動トランジスタおよび上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子を含んでなることを特徴とする。
【0024】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0025】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記駆動トランジスタの制御電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線と上記駆動トランジスタの第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0026】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極とに電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0027】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0028】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第3スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0029】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記駆動トランジスタの第2電極と第2スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0030】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記第5スイッチング素子の第1電極に電気的に連結されることを特徴とする。
【0031】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0032】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1電源電圧線とに電気的に連結され、第2電極が上記第1容量性素子の第1電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0033】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、P型チャンネルトランジスタであることを特徴とする。
【0034】
1フレームの画像表示期間中、上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第1電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第1電源電圧が印加されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0035】
本発明による有機電界発光表示装置は、1フレームの画像表示期間を第1期間と第2期間に分け、第1期間には、データ信号として駆動トランジスタの制御電極に正の電圧(または負の電圧)を印加して有機電界発光素子が発光するようにし、第2期間には、第1期間に駆動トランジスタの制御電極に印加された電圧とは反対の負の電圧(または正の電圧)を印加して、有機電界発光素子をオフさせると同時に駆動トランジスタがネガティブアニーリング(Negative annealing)されるようにすることによって、駆動トランジスタのしきい値電圧の変移、すなわち、劣化現象を最小化し、且つ有機電界発光表示装置全体の輝度均一度を向上させることができる。
【0036】
また、上記のようにして、本発明による有機電界発光表示装置は、1フレームの画像表示期間中に発光駆動期間とネガティブアニーリング期間の割合を1:1、またはその他の割合で多様に調節し、自然と1フレームと次のフレーム間に第1の画像が表示されるようにすることによって、モーションブラー(Motion Blur)現象が防止でき、さらに、高い明暗比の実現が可能である。
【0037】
また、上記のようにして、本発明による有機電界発光表示装置は、第1期間に駆動トランジスタをダイオード構造で連結し、駆動トランジスタと電気的に連結された容量性素子に駆動トランジスタのしきい値電圧を保存し、駆動トランジスタにデータ電圧が印加される時、しきい値電圧がデータ電圧と合算されて駆動トランジスタの制御電極に印加されるため、駆動トランジスタのしきい値電圧を補償できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる程度に本発明の好ましい実施例を添付図面を参照しながら詳しく説明する。
【0039】
本発明の実施例は、本発明の有機電界発光表示装置を実施するための1つの実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0040】
ここで、明細書全体に亘り、類似構成および動作部分に対しては同じ図面符号を付与した。また、ある部分が他の部分と電気的に連結されて(electrically coupled)いるとは、直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介して連結されている場合も含む。
【0041】
図2は、本発明に係る有機電界発光表示装置の構成のブロック図が示されている。
【0042】
図2に示すように、有機電界発光表示装置100は、走査駆動部110、データ駆動部120、発光制御駆動部130、有機電界発光表示パネル140(以下、パネル)を含み得る。
【0043】
上記走査駆動部110は、複数の走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]を介して上記パネル140に走査信号を順次供給することができる。
【0044】
上記データ駆動部120は、複数のデータ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]を介して上記パネル140にデータ信号を供給することができる。
【0045】
上記発光制御駆動部130は、複数の発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]を介して上記パネル140に発光制御信号を順次供給することができる。また、発光制御駆動部130は、発光制御信号のパルス幅が調節できるようにし、1区間で発生する発光制御信号のパルスの数を調節することができる。発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]と連結されている画素回路141は、発光制御信号が伝達されて画素回路141で生成した電流が発光素子に流れるようにする時点を決めることができる。この時、発光制御駆動部130、走査駆動部110、およびデータ駆動部120の回路は、画素回路と同一のトランジスタから構成され、パネルが形成される時に別途の工程がなくても基板上に形成されるようにして、別途のチップ形態に構成しなくても良い。
【0046】
また、上記パネル140は、行方向に配列されている複数の走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]および発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]と、列方向に配列される複数のデータ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]と、上記の複数の走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]およびデータ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]と、発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]により定義される画素回路141(Pixel)を含み得る。
【0047】
ここで、上記画素回路(Pixel)は、隣り合う2本の走査線(または発光制御線)と隣り合う2本のデータ線により定義される画素領域に形成され得る。もちろん、上述したように走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]には、走査駆動部110から走査信号が供給され得、データ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]には、データ駆動部120からデータ信号が供給され得、上記発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]には、上記発光制御駆動部130から発光制御信号が供給され得る。
【0048】
図3は、本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0049】
図3に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は、走査線Scan[n]、直前走査線Scan[n−1]、データ線Data[m]、発光制御線Em[n]、しきい値電圧補償線Th、ネガティブアニーリング線NA、第1電源電圧線ELVDD、第2電源電圧線ELVSS、駆動トランジスタMDR、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、第4スイッチング素子S4、第5スイッチング素子S5、第1容量性素子C1、第2容量性素子C2、および有機電界発光素子OLEDを含み得る。
【0050】
上記走査線Scan[n]は、発光させようとする有機電界発光素子OLEDを選択する走査信号を上記第1スイッチング素子S1の制御電極に印加する役割をする。もちろん、このような走査線Scan[n]は、走査信号を生成する走査駆動部110(図2参照)に電気的に連結される。
【0051】
上記直前走査線Scan[n−1]は、先立って選択されるn−1番目の走査線を共通に連結して用いるという点からScan[n−1]と表わした。上記直前走査線Scan[n−1]は、第2スイッチング素子S2の制御電極に電気的に連結されて第2スイッチング素子S2を制御する。上記第2スイッチング素子S2は、制御電極にハイレベルの直前走査信号が印加されると、駆動トランジスタMDRをダイオード構造で連結させる。
【0052】
上記データ線Data[m]は、発光輝度を決めるデータ信号(電圧)を上記第1スイッチング素子S1に印加する。もちろん、このようなデータ線Data[m]はデータ信号を生成するデータ駆動部120(図2参照)に電気的に連結され得る。
【0053】
上記発光制御線Em[n]は、実質的に上記有機電界発光素子OLEDの発光時間が制御できるように、上記第5スイッチング素子S5の制御電極に電気的に連結されて第5スイッチング素子S5を制御する。もちろん、このような発光制御線Em[n]は発光制御信号を生成する発光制御駆動部130(図2参照)に電気的に連結される。
【0054】
上記しきい値電圧補償線Thは、第1の容量性素子C1が発光駆動期間T1(図4参照)に上記駆動トランジスタMDRのしきい値電圧を保存できるように、第3スイッチング素子S3の制御電極に電気的に連結されて第3スイッチング素子S3を制御する。ネガティブアニーリング期間T2(図4参照)にデータ電圧が駆動トランジスタMDRの第2電極に印加できるように第3スイッチング素子S3を制御する。
【0055】
上記ネガティブアニーリング線(NA)は、駆動トランジスタMDRの制御電極への第2電源電圧の印加を制御できるように、上記第4スイッチング素子S4の制御電極に電気的に連結されて第4スイッチング素子S4を制御する。上記第1電源電圧線ELVDDは、第1電源電圧が有機電界発光素子OLEDに印加されるようにする。
【0056】
上記第2電源電圧線ELVSSは、第2電源電圧が有機電界発光素子OLEDに印加されるようにする。ここで、上記第1電源電圧は、通常的に上記第2電源電圧に比べてハイレベル(high level)である。
【0057】
上記駆動トランジスタMDRは、第1電極が上記第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極が第5スイッチング素子S5の第1電極および第3スイッチング素子S3の第2電極に電気的に連結され、制御電極が上記第1容量性素子C1の第1電極に電気的に連結される。この時、第1容量性素子C1の第2電極は、データ線Data[m]に電気的に連結されてデータ信号を駆動トランジスタMDRの制御電極に印加する。このような駆動トランジスタMDRは、N型チャンネルトランジスタであり、制御電極を介してハイレベル(または正の電圧)のデータ信号が印加されるとターンオンされ、第1電源電圧線ELVDDから一定量の電圧を有機電界発光素子OLED側に供給する役割をする。そして、上記第1スイッチング素子S1の制御電極に走査信号がローレベルに印加されてターンオフされても、ハイレベル(または正の電圧)のデータ信号が、第1容量性素子C1の第2電極および第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に供給され充填させるため、一定時間、上記第2容量性素子C2の充填電圧によって上記駆動トランジスタMDRの制御電極にハイレベル(または正の電圧)のデータ信号が続けて印加される。
【0058】
ここで、上記駆動トランジスタMDRは、非晶質シリコン薄膜トランジスタ、ポリシリコン薄膜トランジスタ、有機薄膜トランジスタ、ナノ薄膜半導体トランジスタ、酸化物薄膜トランジスタ、およびその等価物から選択されるいずれか1つであるが、ここで、その材質、または種類を限定するのではない。
【0059】
また、上記駆動トランジスタMDRがポリシリコン薄膜トランジスタである場合、これはレーザ結晶化方法、金属誘導結晶化方法、高圧結晶化方法、高温結晶化、直接蒸着方法、およびその等価方法から選択されるいずれか1つの方法で形成されるが、本発明において上記ポリシリコン薄膜トランジスタの製造方法を限定するのではない。
【0060】
参考として上記レーザ結晶化方法は、非晶質シリコンに例えばエキシマレーザを照射して結晶化する方法であり、上記金属誘導結晶化方法は、非晶質シリコンの上に例えば金属を位置させ所定温度を加えて、上記金属から結晶化が始まるようにする方法であり、上記高圧結晶化方法は、非晶質シリコンに例えば所定圧力を加えて結晶化する方法である。
【0061】
なお、上記金属誘導結晶化方法によって上記駆動トランジスタMDRが製造された場合、上記駆動トランジスタMDRには、ニッケル(Ni)、カドミウム(Cd)、コバルト(Co)、チタニウム(Ti)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびその等価物から選択されるいずれか1つをさらに含み得る。
【0062】
上記第1スイッチング素子S1は、第1電極(ドレイン電極またはソース電極)が上記データ線Data[m]に電気的に連結され、第2電極(ソース電極またはドレイン電極)が第1容量性素子C1の第2電極および第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に電気的に連結され、制御電極が走査線Scan[n]に電気的に連結される。このような第1スイッチング素子S1は、制御電極にハイレベルの走査信号が印加されるとターンオンされ、データ線Data[m]から印加されるデータ信号を第1容量性素子C1の第2電極および第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に供給する。
【0063】
上記第2スイッチング素子S2は、第1電極が第1容量性素子C1の第1電極N1および駆動トランジスタMDRの制御電極に電気的に連結され、第2電極が駆動トランジスタMDRの第1電極および第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、制御電極が直前走査線Scan[n−1]に電気的に連結される。このような第2スイッチング素子S2は、制御電極にハイレベルの直前走査信号が印加されるとターンオンされ、駆動トランジスタMDRをダイオード構造で連結する。
【0064】
上記第3スイッチング素子S3は、第1電極が第1スイッチング素子S1の第2電極および第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に電気的に連結され、第2電極が駆動トランジスタMDRの第2電極および第5スイッチング素子S5の第1電極に電気的に連結され、制御電極がしきい値電圧補償線Thに電気的に連結される。このような第3スイッチング素子S3は、制御電極にハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されるとターンオンされ、発光駆動期間には、第1電源電圧で駆動トランジスタMDRのしきい値電圧に該当する電圧を第1容量性素子C1に保存させ、ネガティブアニーリング期間には、駆動トランジスタMDRの第2電極にデータ信号を印加する。
【0065】
上記第4スイッチング素子S4は、第1電極が駆動トランジスタMDRの制御電極および第1容量性素子C1の第1電極N1に電気的に連結され、第2電極が第2容量性素子C2の第2電極と第2電源電圧線ELVSSとに電気的に連結され、制御電極がネガティブアニーリング線NAに電気的に連結される。このような第4スイッチング素子S4は、制御電極にハイレベルのネガティブアニーリング信号が印加されるとターンオンされ、第2電源電圧を駆動トランジスタMDRの制御電極に印加する。
【0066】
上記第5スイッチング素子S5は、第1電極が駆動トランジスタMDRの第2電極に電気的に連結され、第2電極が有機電界発光素子OLEDに電気的に連結され、制御電極が発光制御線Em[n]に電気的に連結される。このような第5スイッチング素子S5は、制御電極にハイレベルの発光制御信号が印加されるとターンオンされ、駆動トランジスタMDRの駆動電流を有機電界発光素子OLEDに印加する。
【0067】
上記第1容量性素子C1は、第1電極が駆動トランジスタMDRの制御電極および第2スイッチング素子S2に電気的に連結され、第2電極が第1スイッチング素子S1、第3スイッチング素子S3、および第2容量性素子C2に電気的に連結される。このような第1容量性素子C1は、第1容量性素子C1の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧を保存する。
【0068】
上記第2容量性素子C2は、第1電極が第1容量性素子C1、第1スイッチング素子S1、および第3スイッチング素子S3に電気的に連結され、第2電極が第4スイッチング素子S4の第2電極および第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結される。このような第2容量性素子C2は、第2容量性素子C2の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧を保存する。
【0069】
上記有機電界発光素子OLEDは、アノードが第5スイッチング素子S5の第2電極に電気的に連結され、カソードが第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結されることができる。このような有機電界発光素子OLEDは、上記駆動トランジスタMDRによって制御される電流により所定の明るさで発光する役割をする。
【0070】
ここで、上記有機電界発光素子OLEDは、発光層EML(図1参照)を備えており、上記発光層EMLは、蛍光材料、燐光材料、その混合物、およびその等価物から選択されるいずれか1つである。しかし、ここで上記発光層EMLの材質または種類を限定するのではない。また、上記発光層EMLは、赤色発光材料、緑色発光材料、青色発光材料、その混合物質、およびその等価物から選択されるいずれか1つであるが、ここでその材質または種類を限定するのではない。
【0071】
図4は、図3に示した画素回路の駆動のタイミングチャートが示されている。図4に示されるように、画素回路の駆動のタイミングチャートは1フレーム(1frame)が第1期間と第2期間に分離できる。より具体的に、1フレーム(1frame)は、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2からなっている。好ましくは、上記発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2は、1:1の割合で形成され得るが、このような割合が本発明を限定するのではない。
【0072】
上記発光駆動期間T1は、実際に有機電界発光素子OLEDが所定の明るさで発光すると同時に、駆動トランジスタMDRの制御電極に所定のデータ信号が印加される期間であり、上記ネガティブアニーリング期間T2は、上記有機電界発光素子OLEDがオフされた状態で、発光駆動期間T1に上記駆動トランジスタMDRの制御電極に印加されていた上記データ信号とは反対極性の信号が印加されてアニーリングされる期間である。そしてネガティブアニーリング期間T2は、発光駆動期間T1に印加されていた信号とは反対極性の信号が駆動トランジスタMDRに印加されてアニーリングされるため、ネガティブアニーリングという。上記発光駆動期間T1は、しきい値電圧補償期間T11、データ書き込み期間T12、および発光器間T13からなっており、上記ネガティブアニーリング期間T2は、遅延期間T21、アニーリング信号書き込み期間T22、およびアニーリング期間T23からなっている。
【0073】
図5は、図4に示した画素回路の発光駆動期間T1の中、しきい値電圧補償期間T11における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0074】
上記しきい値電圧補償期間T11は、直前走査線Scan[n−1]にハイレベルの直前走査信号が印加されて第2スイッチング素子S2がターンオンされ、しきい値電圧補償線Thにハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されて第3スイッチング素子S3がターンオンされ、発光制御線Em[n]にハイレベルの発光制御信号が印加されて第5スイッチング素子S5がターンオンされる。走査線Scan[n]とネガティブアニーリング線NAには、ローレベルの信号が印加されて、第1スイッチング素子S1と第4スイッチング素子S4はターンオフされる。
【0075】
上記第2スイッチング素子S2がターンオンされ、駆動トランジスタMDRをダイオード構造で連結し、第3スイッチング素子S3がターンオンされ、第1電源電圧ELVDDと駆動トランジスタMDRのしきい値電圧の差の分程の電圧を第1容量性素子C1と第2容量性素子C2の間(N2)に印加する。
【0076】
上記第1容量性素子C1は、第1電極N1が第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極は、第3スイッチング素子S3がターンオンされることにより駆動トランジスタMDRの第2電極と電気的に連結されるが、この時、駆動トランジスタMDRは、ダイオード構造で連結されるため、駆動トランジスタMDRの第2電極の電圧は、第1電源電圧ELVDDと駆動トランジスタMDRのしきい値電圧との差に該当する電圧が印加される。この時、第1容量性素子C1の第1電極N1と第2電極N2との電圧差は、駆動トランジスタMDRのしきい値電圧と同一になるため、第1容量性素子C1は駆動トランジスタMDRのしきい値電圧を保存する。
【0077】
図6は、図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、データ書き込み期間T12における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0078】
上記データ書き込み期間T12は、走査線Scan[n]にハイレベルの走査信号が印加されて第1スイッチング素子S1がターンオンされ、発光制御線Em[n]にハイレベルの発光制御信号が印加されて第5スイッチング素子S5がターンオンされる。直前走査線Scan[n−1]、しきい値電圧補償線Th、ネガティブアニーリング線NAには、ローレベルの信号が印加されて、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、および第4スイッチング素子S4はターンオフされる。
【0079】
上記第1スイッチング素子S1がターンオンされ、データ線Data[m]から印加されるハイレベル(正の電圧)のデータ信号を第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極間(N2)に印加すると、第1容量性素子C1は、しきい値電圧補償期間T11に、第1容量性素子C1に保存された駆動トランジスタMDRのしきい値電圧と第1容量性素子C1の第2電極に印加されるデータ信号(正の電圧)との和に該当する電圧を駆動トランジスタMDRの制御電極に印加し、第5スイッチング素子S5はターンオンされ、駆動トランジスタMDRから印加される電圧を有機電界発光素子OLEDに伝達する。第2容量性素子C2は第1電極N2にデータ信号が印加され、第2電極N3は第2の電源電圧線ELVSSと電気的に連結されるため、データ信号を保存することになる。
【0080】
上記データ書き込み期間T12の有機電界発光素子OLEDに伝達される電流は数式(2)の通りである。
【0081】
IOLED=β(VGS−VTH)2/2
=β(VG−VS−VTH)2/2
=β(VDATA+VTH−VS−VTH)2/2
=β(VDATA−VS)2/2 (2)
【0082】
ここで、VGSは駆動トランジスタMDRのゲートとソースの間の電圧であり、VGは駆動トランジスタMDRのゲート電圧であり、VSは駆動トランジスタMDRのソース電圧であり、VDATAはデータ線Data[m]から印加されるデータ信号(正の電圧)であり、VTHは駆動トランジスタMDRのしきい値電圧であり、βは常数値であり、IOLEDは有機電界発光素子OLEDに流れる駆動電流である。
【0083】
数式(2)から分かるように、有機電界発光素子OLEDに印加される駆動電流IOLEDは、しきい値電圧補償期間T11に、第1容量性素子C1に保存されていた駆動トランジスタMDRのゲート電圧によって、駆動トランジスタMDRのしきい値電圧は相殺されて駆動電流IOLEDには存在しなくなる。これによって、それぞれの画素回路141(Pixel、図2参照)の有機電界発光素子OLEDは、それぞれの駆動トランジスタMDRのしきい値電圧VTHの差と関係なく、同じ輝度で発光することになり、高階調の有機電界発光表示装置を実現することができ、時間の経過によって駆動トランジスタMDRのしきい値電圧の劣化による有機電界発光表示装置の輝度変化を防止することができる。
【0084】
図7は、図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、発光期間T13における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0085】
上記発光期間T13は、発光制御線Em[n]にハイレベルの発光制御信号が印加されて第5スイッチング素子S5がターンオンされる。走査線Scan[n]、直前走査線Scan[n−1]、しきい値電圧補償線Th、ネガティブアニーリング線NAにはローレベルの信号が印加されて、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、および第4スイッチング素子S4はターンオフされる。
【0086】
上記第1スイッチング素子S1がターンオフされて、第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)へのデータ信号の印加は中断されても、上記第5スイッチング素子S5がターンオフされる前までは、駆動トランジスタMDRはデータ書き込み期間T12に第2容量性素子C2に保存されたデータ信号でデータ書き込み期間T12と同様に動作する。したがって、有機電界発光素子OLEDには、データ書き込み期間T12と同様の電流が流れ、有機電界発光素子OLEDは発光することになる。図8は、図4に示した画素回路のネガティブアニーリング期間T2における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0087】
上記ネガティブアニーリング期間T2は、遅延期間T21、アニーリング信号書き込み期間T22、およびアニーリング期間T23からなっており、図8に示す画素回路動作の回路図は、アニーリング信号書き込み期間T22である。
【0088】
上記遅延期間T21は、上記アニーリング信号書き込み期間T22、およびアニーリング期間T23直前に直前走査線Scan[n−1]にハイレベルの走査信号が印加される期間である。この期間は、発光駆動期間T1に第2スイッチング素子S2を直前走査線Scan[n−1]を用いて動作し、上記直前走査線Scan[n−1]の直前走査信号は、走査線Scan[n]の走査信号がハイレベルに印加される直前にハイレベルに同一に印加される信号であり、発光駆動期間T1には使用するが、ネガティブアニーリング期間T2には使用しないため画素回路が動作しない遅延期間となる。
【0089】
上記アニーリング信号書き込み期間T22の画素回路の動作は図8に示されている。上記アニーリング信号書き込み期間T22は、走査線Scan[n]にハイレベルの走査信号が印加されて第1スイッチング素子S1がターンオンされ、しきい値電圧補償線Thにハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されて第3スイッチング素子S3がターンオンされ、ネガティブアニーリング線NAにハイレベルの信号が印加されて、第4スイッチング素子S4がターンオンされる。上記直前走査線Scan[n−1]と発光制御線Em[n]にはローレベルの信号が印加されて、第2スイッチング素子S2および第5スイッチング素子S5がターンオフされる。
【0090】
上記第1スイッチング素子S1がターンオンされ、データ線Data[m]から印加されるハイレベル(正の電圧)のデータ信号を第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に印加し、上記第3スイッチング素子S3がターンオンされ、駆動トランジスタMDRの第2電極にデータ信号を印加する。上記第4スイッチング素子S4は、ターンオンされ、第2電源電圧ELVSSを駆動トランジスタMDRの制御電極に印加することになる。すなわち、駆動トランジスタMDRの制御電極と第2電極と間に、データ書き込み期間T12に駆動トランジスタMDRに印加されるハイレベル(正の電圧)のデータ信号とは反対のローレベル(負の電圧)のデータ信号が印加される。上記駆動トランジスタMDRは、発光駆動期間T1とは正反対のローレベル(負の電圧)のデータ信号が印加されてネガティブアニーリングされる。
【0091】
上記第4スイッチング素子S4はターンオンされるため、上記第1容量性素子C1の第1電極N1に第2電源電圧ELVSSが印加され、第2電極N2にハイレベル(正の電圧)のデータ信号が印加される。この時、上記第1容量性素子C1は、第1容量性素子C1の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧が保存される。
【0092】
上記第2容量性素子C2は、第1電極N2にハイレベル(正の電圧)のデータ信号が印加され、第2電極N3に第2電源電圧ELVSSが印加されて、上記第2容量性素子C2は第2容量性素子C2の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧が保存される。
【0093】
上記アニーリング期間T23は、しきい値電圧補償線Thにハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されて、第3スイッチング素子S3がターンオンされる。発光制御線Em[n]、走査線Scan[n]、直前走査線Scan[n−1]、ネガティブアニーリング線NAには、ローレベルの信号が印加されて、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第4スイッチング素子S4、および第5スイッチング素子S5はターンオフされる。
【0094】
上記第1スイッチング素子S1がターンオフされて、第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)へのデータ信号の印加は中断され、第4スイッチング素子S4がターンオフされて、駆動トランジスタMDRの制御電極への第2電源電圧の印加が中断される。このようにしても、第3スイッチング素子S3がターンオフされる前までは、アニーリング信号書き込み期間T22に第1容量性素子C1と第2容量性素子C2に保存されたデータ信号が駆動トランジスタMDRに印加されることによって、上記駆動トランジスタMDRは完全にターンオフされた状態で1フレームが終わるまで続けてネガティブアニーリングされる。
【0095】
ここで、上述したように、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2に駆動トランジスタの制御電極と第2電極間に印加されるデータ信号は、正の電圧と負の電圧が順次印加される。すなわち、本発明は、発光時に使用されたデータ信号をそのまま反映し、負の電圧を駆動トランジスタMDRの制御電極に供給するため、直前データ信号が小さいと小さい負の電圧が駆動トランジスタMDRの制御電極に印加され、逆に直前発光時にデータ信号が大きいと大きい負の電圧が駆動トランジスタMDRの制御電極に印加される。したがって、本発明は、画素回路ごとに供給されるデータ信号に比例してネガティブアニーリングすることによって、パネル全体の輝度の不均一現象が防止できる。また、上述したように、本発明は1フレーム内の発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2の割合を1:1、またはその以外の割合で多様に調節することができる。例えば、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2の割合を1:1にする場合、秒当たり60フレームの画面を具現するために、秒当たり120フレームの速度でデータ信号を印加し、各画素に同一のデータ電圧で、発光期間に一度、ネガティブアニーリング期間にもう一度印加することになる。したがって、画素の発光駆動期間と次の発光駆動期間までネガティブアニーリング期間が存在することになり、この時には、発光をしない期間となるため、自然と第1画像(例えば、ブラック画像(Black Image))がフレームとフレームの間に表示されて、モーションブラー(Motion Blur)現象が自然と除かれ、さらに、高い明暗比を得ることができる。
【0096】
図9は、本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0097】
図9に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は図3に示した画素回路と類似する。但し、図9に示す画素回路においては、有機電界発光素子OLEDが第1電源電圧線ELVDDと駆動トランジスタMDRの第1電極とに電気的に連結される。このような有機電界発光素子OLEDは、回路設計上、図3に示したように第5スイッチング素子S5と第2電源電圧線ELVSSとの間に位置させるか、または、図9に示したように第1電源電圧線ELVDDと駆動トランジスタMDRとの間に位置させることができる。そして図9の画素回路の動作は、図4〜図8で説明した通り図3の画素回路と同様に動作する。
【0098】
図10は、本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0099】
図10に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は図3に示した画素回路と類似する。但し、図3に示した画素回路においては、駆動トランジスタMDRと全てのスイッチング素子がN型チャンネルトランジスタであったが、図10に示す画素回路の駆動トランジスタMDRと全てのスイッチング素子はP型チャンネルトランジスタである。これにより、各素子間の電気的連結関係が図3に示したものと若干相異する。
【0100】
例えば、駆動トランジスタMDRの第1電極が第5スイッチング素子S5の第2電極に電気的に連結され、第2電極が第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結される。また、有機電界発光素子OLEDのアノードが第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、カソードが第5スイッチング素子S5の第1電極に電気的に連結されることができる。また、第2スイッチング素子S2の第1電極は駆動トランジスタMDRの制御電極に電気的に連結され、第2電極は第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結される。また、第4スイッチング素子S4は、第1電極が第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極が駆動トランジスタMDRの制御電極に電気的に連結される。さらに、第2容量性素子C2の第1電極は第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極は第1スイッチング素子S1と第3スイッチング素子S3間に電気的に連結される。その他の構成は図3に示した画素回路と同様である。
【0101】
図11は、図10に示した画素回路の駆動タイミングチャートが示されている。
【0102】
図11に示すように、図10に示した画素回路の動作は、図3および図4に示した画素回路および駆動タイミングチャートの動作とほぼ類似する。但し、駆動トランジスタMDRとスイッチング素子がP型チャンネルトランジスタのため、駆動トランジスタMDRとスイッチング素子の制御電極にローレベルが印加される時にターンオンされる。また、データ線Data[m]から印加されるデータ信号もローレベルである。
【0103】
したがって、図10に示した画素回路は、1フレーム(1frame)が発光駆動期間とネガティブアニーリング期間からなっている。言い換えれば、発光駆動期間T1中に駆動トランジスタMDRの制御電極にローレベルのデータ信号(または負の電圧)が印加され、ネガティブアニーリング期間T2には、駆動トランジスタMDRの制御電極に第1電源電圧が印加され、第1電極にデータ信号(または負の電圧)が印加される。すなわち、駆動トランジスタMDRの制御電極と第1電極の間に、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2に負の電圧と正の電圧とが交互に順次印加される。
【0104】
図12は、本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0105】
図12に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は図10に示した画素回路と類似する。但し、図12に示す画素回路においては、有機電界発光素子OLEDが駆動トランジスタMDRの第2電極と第2電源電圧線ELVSSとに電気的に連結される。このような有機電界発光素子OLEDは、回路設計上、図10に示したように第1電源電圧線ELVDDと第5スイッチング素子S5との間に位置させるか、または、図12に示されたように駆動トランジスタMDRと第2電源電圧線ELVSSとの間に位置させることができる。そして図12の画素回路の動作は、図11で説明した通り図10の画素回路と同様に動作する。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】一般的な有機電界発光素子を示す概略図である。
【図2】本発明に係る有機電界発光表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【図4】図3に示した画素回路の駆動タイミングチャートである。
【図5】図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、しきい値電圧補償期間T11における画素回路の動作を示す回路図である。
【図6】図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、データ書き込み期間T12における画素回路の動作を示す回路図である。
【図7】図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、発光期間T13における画素回路の動作を示す回路図である。
【図8】図4に示した画素回路のネガティブアニーリング(Negative annealing)期間T2における画素回路の動作を示す回路図である。
【図9】本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【図11】図10に示した画素回路の駆動タイミングチャートである。
【図12】本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【符号の説明】
【0107】
100 有機電界発光表示装置
110 走査駆動部
120 データ駆動部
130 発光制御駆動部
140 有機電界発光表示パネル
141 画素回路
Scan[n] 走査線
Scan[n−1] 直前走査線
Data[m] データ線
Em[n] 発光制御線
Th しきい値電圧補償線
NA ネガティブアニーリング線
S1 第1スイッチング素子
S2 第2スイッチング素子
S3 第3スイッチング素子
S4 第4スイッチング素子
S5 第5スイッチング素子
MDR 駆動トランジスタ
C1 第1容量性素子
C2 第2容量性素子
ELVDD 第1電源電圧線
ELVSS 第2電源電圧線
OLED 有機電界発光素子
【技術分野】
【0001】
本発明は、有機電界発光表示装置に関するものであって、より詳しくは有機電界発光表示装置の画素回路内駆動トランジスタの劣化現象と、その劣化による有機発光素子の明るさの変化を最小化できる有機電界発光表示装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の有機電界発光表示装置においては、蛍光性、または燐光性有機化合物を電気的に励起し発光させる表示装置によって、NxM個の有機発光セルを駆動し映像が表現できるようになっている。このような有機発光セルは、図1に示したようにアノード(ITO)、有機薄膜、カソード(金属)の構造からなっている。有機薄膜は、電子と正孔のバランスを良くして発光効率を向上させるため、発光層(emitting layer、EML)、電子輸送層(electron transport layer、ETL)、および正孔輸送層(hole transport layer、HTL)を含む多層構造からなり、さらに、別途の電子注入層(Electron injecting layer、EIL)と正孔注入層(hole injecting layer、HIL)を含み得る。
【0003】
このような有機発光セルを駆動する方式としては、単純マトリックス(passive matrix)方式と薄膜トランジスタ(thin film transistor、TFT)、またはMOSFETを用いた能動駆動(active matrix)方式がある。単純マトリックス方式は正極と負極を直交するように形成しラインを選択して駆動するのに対して、能動駆動方式はトランジスタとキャパシタを各ITO(indium tin oxide)画素電極に接続してキャパシタ容量によって電圧を維持する駆動方式である。
【0004】
このような能動駆動方式に使用されるトランジスタは、非晶質シリコン薄膜トランジスタ、または多結晶シリコン薄膜トランジスタを用いる。非晶質シリコン薄膜トランジスタを駆動素子に用いる場合、電流駆動能力は相対的に低いが、表示装置の均一度に優れ、大面積工程に有利であるという長所を持つ。しかしながら、電流を流す画素回路内の駆動トランジスタは、制御電極に電圧が印加されて電流が流れるようになることにより、シリコンの構造が損傷して段々としきい値電圧が増加することになる。このようにしきい値電圧の増加は、下記の数式(1)のトランジスタ電流式から分かるように、有機電界発光素子に印加される電流の量を減少させることになる。これによって各画素の明るさが減少することで、上記画素回路を採択した有機電界発光表示装置の明るさが時間の経過に伴い段々と減少してしまうという問題がある。
【0005】
なお、画素回路ごとのしきい値電圧の劣化の程度は直前まで各画素回路に印加されていたデータ電圧によって変わるため、結果的に有機電界発光表示装置全体の輝度が不均一になってしまうという問題がある。
【0006】
IOLED=β(VGS−VTH)2/2 (1)
【0007】
ここで、IOLEDは駆動トランジスタと有機電界発光素子に流れる電流、VGSは駆動トランジスタのゲートとソース間の電圧、VTHは駆動トランジスタのしきい値電圧、βは駆動トランジスタの電気伝導度に関係された常数である。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上述した従来の問題点を克服するためのものであって、本発明の目的は、1フレームの画像表示期間を第1期間と第2期間に分け、第1期間には、データ信号として駆動トランジスタの制御電極に正の電圧(または負の電圧)を印加して有機電界発光素子が発光するようにし、第2期間には、第1期間に駆動トランジスタの制御電極に印加された電圧とは反対の負の電圧(または正の電圧)を印加して、有機電界発光素子をオフさせると同時に駆動トランジスタがネガティブアニーリング(Negative annealing)されるようにすることによって、駆動トランジスタのしきい値電圧の変移、すなわち、劣化現象を最小化し、且つ有機電界発光表示装置全体の輝度均一度を向上させることができる有機電界発光表示装置を提供することにある。
【0009】
また、本発明の他の目的は、1フレームの画像表示期間中に発光駆動期間とネガティブアニーリング期間の割合を1:1、またはその他の割合で多様に調節し、自然と1フレームと次のフレーム間に第1画像が表示されるようにすることによって、モーションブラー(Motion Blur)現象が防止でき、さらに、高い明暗比の実現が可能な有機電界発光表示装置を提供することにある。
【0010】
また、本発明のまた他の目的は、第1期間に駆動トランジスタをダイオード構造で連結し、駆動トランジスタと電気的に連結された容量性素子に駆動トランジスタのしきい値電圧を保存し、駆動トランジスタにデータ電圧が印加される時、しきい値電圧がデータ電圧と合算されて駆動トランジスタの制御電極に印加されることにより、駆動トランジスタのしきい値電圧を補償できる有機電界発光表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するための本発明に係る有機電界発光表示装置は、走査線に電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、上記第1容量性素子および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、上記第1電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、上記駆動トランジスタおよび上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子とを備えたことを特徴とする。
【0012】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0013】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第1電源電圧線と上記駆動トランジスタの第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0014】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0015】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0016】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの第2電極と上記第3スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0017】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第5スイッチング素子と電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0018】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第2のスイッチング素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0019】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0020】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第1容量性素子の第2電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第2電源電圧線とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0021】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、N型チャンネルトランジスタであることを特徴とする。
【0022】
1フレームの画像表示期間中に上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第2電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第2電源電圧が印加されることを特徴とする。
【0023】
有機電界発光表示装置は、走査線に電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、上記第1容量性素子および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、上記第2電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、上記駆動トランジスタおよび上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子を含んでなることを特徴とする。
【0024】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0025】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記駆動トランジスタの制御電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線と上記駆動トランジスタの第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0026】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極とに電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0027】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0028】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第3スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0029】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記駆動トランジスタの第2電極と第2スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする。
【0030】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記第5スイッチング素子の第1電極に電気的に連結されることを特徴とする。
【0031】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極とに電気的に連結され、第2電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第2電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0032】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1電源電圧線とに電気的に連結され、第2電極が上記第1容量性素子の第1電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極とに電気的に連結されることを特徴とする。
【0033】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、P型チャンネルトランジスタであることを特徴とする。
【0034】
1フレームの画像表示期間中、上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第1電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第1電源電圧が印加されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0035】
本発明による有機電界発光表示装置は、1フレームの画像表示期間を第1期間と第2期間に分け、第1期間には、データ信号として駆動トランジスタの制御電極に正の電圧(または負の電圧)を印加して有機電界発光素子が発光するようにし、第2期間には、第1期間に駆動トランジスタの制御電極に印加された電圧とは反対の負の電圧(または正の電圧)を印加して、有機電界発光素子をオフさせると同時に駆動トランジスタがネガティブアニーリング(Negative annealing)されるようにすることによって、駆動トランジスタのしきい値電圧の変移、すなわち、劣化現象を最小化し、且つ有機電界発光表示装置全体の輝度均一度を向上させることができる。
【0036】
また、上記のようにして、本発明による有機電界発光表示装置は、1フレームの画像表示期間中に発光駆動期間とネガティブアニーリング期間の割合を1:1、またはその他の割合で多様に調節し、自然と1フレームと次のフレーム間に第1の画像が表示されるようにすることによって、モーションブラー(Motion Blur)現象が防止でき、さらに、高い明暗比の実現が可能である。
【0037】
また、上記のようにして、本発明による有機電界発光表示装置は、第1期間に駆動トランジスタをダイオード構造で連結し、駆動トランジスタと電気的に連結された容量性素子に駆動トランジスタのしきい値電圧を保存し、駆動トランジスタにデータ電圧が印加される時、しきい値電圧がデータ電圧と合算されて駆動トランジスタの制御電極に印加されるため、駆動トランジスタのしきい値電圧を補償できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0038】
以下、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できる程度に本発明の好ましい実施例を添付図面を参照しながら詳しく説明する。
【0039】
本発明の実施例は、本発明の有機電界発光表示装置を実施するための1つの実施例に過ぎず、本発明を限定するものではない。
【0040】
ここで、明細書全体に亘り、類似構成および動作部分に対しては同じ図面符号を付与した。また、ある部分が他の部分と電気的に連結されて(electrically coupled)いるとは、直接的に連結されている場合だけでなく、その中間に他の素子を介して連結されている場合も含む。
【0041】
図2は、本発明に係る有機電界発光表示装置の構成のブロック図が示されている。
【0042】
図2に示すように、有機電界発光表示装置100は、走査駆動部110、データ駆動部120、発光制御駆動部130、有機電界発光表示パネル140(以下、パネル)を含み得る。
【0043】
上記走査駆動部110は、複数の走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]を介して上記パネル140に走査信号を順次供給することができる。
【0044】
上記データ駆動部120は、複数のデータ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]を介して上記パネル140にデータ信号を供給することができる。
【0045】
上記発光制御駆動部130は、複数の発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]を介して上記パネル140に発光制御信号を順次供給することができる。また、発光制御駆動部130は、発光制御信号のパルス幅が調節できるようにし、1区間で発生する発光制御信号のパルスの数を調節することができる。発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]と連結されている画素回路141は、発光制御信号が伝達されて画素回路141で生成した電流が発光素子に流れるようにする時点を決めることができる。この時、発光制御駆動部130、走査駆動部110、およびデータ駆動部120の回路は、画素回路と同一のトランジスタから構成され、パネルが形成される時に別途の工程がなくても基板上に形成されるようにして、別途のチップ形態に構成しなくても良い。
【0046】
また、上記パネル140は、行方向に配列されている複数の走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]および発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]と、列方向に配列される複数のデータ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]と、上記の複数の走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]およびデータ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]と、発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]により定義される画素回路141(Pixel)を含み得る。
【0047】
ここで、上記画素回路(Pixel)は、隣り合う2本の走査線(または発光制御線)と隣り合う2本のデータ線により定義される画素領域に形成され得る。もちろん、上述したように走査線Scan[1]、Scan[2]、…、Scan[n]には、走査駆動部110から走査信号が供給され得、データ線Data[1]、Data[2]、…、Data[m]には、データ駆動部120からデータ信号が供給され得、上記発光制御線Em[1]、Em[2]、…、Em[n]には、上記発光制御駆動部130から発光制御信号が供給され得る。
【0048】
図3は、本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0049】
図3に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は、走査線Scan[n]、直前走査線Scan[n−1]、データ線Data[m]、発光制御線Em[n]、しきい値電圧補償線Th、ネガティブアニーリング線NA、第1電源電圧線ELVDD、第2電源電圧線ELVSS、駆動トランジスタMDR、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、第4スイッチング素子S4、第5スイッチング素子S5、第1容量性素子C1、第2容量性素子C2、および有機電界発光素子OLEDを含み得る。
【0050】
上記走査線Scan[n]は、発光させようとする有機電界発光素子OLEDを選択する走査信号を上記第1スイッチング素子S1の制御電極に印加する役割をする。もちろん、このような走査線Scan[n]は、走査信号を生成する走査駆動部110(図2参照)に電気的に連結される。
【0051】
上記直前走査線Scan[n−1]は、先立って選択されるn−1番目の走査線を共通に連結して用いるという点からScan[n−1]と表わした。上記直前走査線Scan[n−1]は、第2スイッチング素子S2の制御電極に電気的に連結されて第2スイッチング素子S2を制御する。上記第2スイッチング素子S2は、制御電極にハイレベルの直前走査信号が印加されると、駆動トランジスタMDRをダイオード構造で連結させる。
【0052】
上記データ線Data[m]は、発光輝度を決めるデータ信号(電圧)を上記第1スイッチング素子S1に印加する。もちろん、このようなデータ線Data[m]はデータ信号を生成するデータ駆動部120(図2参照)に電気的に連結され得る。
【0053】
上記発光制御線Em[n]は、実質的に上記有機電界発光素子OLEDの発光時間が制御できるように、上記第5スイッチング素子S5の制御電極に電気的に連結されて第5スイッチング素子S5を制御する。もちろん、このような発光制御線Em[n]は発光制御信号を生成する発光制御駆動部130(図2参照)に電気的に連結される。
【0054】
上記しきい値電圧補償線Thは、第1の容量性素子C1が発光駆動期間T1(図4参照)に上記駆動トランジスタMDRのしきい値電圧を保存できるように、第3スイッチング素子S3の制御電極に電気的に連結されて第3スイッチング素子S3を制御する。ネガティブアニーリング期間T2(図4参照)にデータ電圧が駆動トランジスタMDRの第2電極に印加できるように第3スイッチング素子S3を制御する。
【0055】
上記ネガティブアニーリング線(NA)は、駆動トランジスタMDRの制御電極への第2電源電圧の印加を制御できるように、上記第4スイッチング素子S4の制御電極に電気的に連結されて第4スイッチング素子S4を制御する。上記第1電源電圧線ELVDDは、第1電源電圧が有機電界発光素子OLEDに印加されるようにする。
【0056】
上記第2電源電圧線ELVSSは、第2電源電圧が有機電界発光素子OLEDに印加されるようにする。ここで、上記第1電源電圧は、通常的に上記第2電源電圧に比べてハイレベル(high level)である。
【0057】
上記駆動トランジスタMDRは、第1電極が上記第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極が第5スイッチング素子S5の第1電極および第3スイッチング素子S3の第2電極に電気的に連結され、制御電極が上記第1容量性素子C1の第1電極に電気的に連結される。この時、第1容量性素子C1の第2電極は、データ線Data[m]に電気的に連結されてデータ信号を駆動トランジスタMDRの制御電極に印加する。このような駆動トランジスタMDRは、N型チャンネルトランジスタであり、制御電極を介してハイレベル(または正の電圧)のデータ信号が印加されるとターンオンされ、第1電源電圧線ELVDDから一定量の電圧を有機電界発光素子OLED側に供給する役割をする。そして、上記第1スイッチング素子S1の制御電極に走査信号がローレベルに印加されてターンオフされても、ハイレベル(または正の電圧)のデータ信号が、第1容量性素子C1の第2電極および第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に供給され充填させるため、一定時間、上記第2容量性素子C2の充填電圧によって上記駆動トランジスタMDRの制御電極にハイレベル(または正の電圧)のデータ信号が続けて印加される。
【0058】
ここで、上記駆動トランジスタMDRは、非晶質シリコン薄膜トランジスタ、ポリシリコン薄膜トランジスタ、有機薄膜トランジスタ、ナノ薄膜半導体トランジスタ、酸化物薄膜トランジスタ、およびその等価物から選択されるいずれか1つであるが、ここで、その材質、または種類を限定するのではない。
【0059】
また、上記駆動トランジスタMDRがポリシリコン薄膜トランジスタである場合、これはレーザ結晶化方法、金属誘導結晶化方法、高圧結晶化方法、高温結晶化、直接蒸着方法、およびその等価方法から選択されるいずれか1つの方法で形成されるが、本発明において上記ポリシリコン薄膜トランジスタの製造方法を限定するのではない。
【0060】
参考として上記レーザ結晶化方法は、非晶質シリコンに例えばエキシマレーザを照射して結晶化する方法であり、上記金属誘導結晶化方法は、非晶質シリコンの上に例えば金属を位置させ所定温度を加えて、上記金属から結晶化が始まるようにする方法であり、上記高圧結晶化方法は、非晶質シリコンに例えば所定圧力を加えて結晶化する方法である。
【0061】
なお、上記金属誘導結晶化方法によって上記駆動トランジスタMDRが製造された場合、上記駆動トランジスタMDRには、ニッケル(Ni)、カドミウム(Cd)、コバルト(Co)、チタニウム(Ti)、パラジウム(Pd)、タングステン(W)、およびその等価物から選択されるいずれか1つをさらに含み得る。
【0062】
上記第1スイッチング素子S1は、第1電極(ドレイン電極またはソース電極)が上記データ線Data[m]に電気的に連結され、第2電極(ソース電極またはドレイン電極)が第1容量性素子C1の第2電極および第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に電気的に連結され、制御電極が走査線Scan[n]に電気的に連結される。このような第1スイッチング素子S1は、制御電極にハイレベルの走査信号が印加されるとターンオンされ、データ線Data[m]から印加されるデータ信号を第1容量性素子C1の第2電極および第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に供給する。
【0063】
上記第2スイッチング素子S2は、第1電極が第1容量性素子C1の第1電極N1および駆動トランジスタMDRの制御電極に電気的に連結され、第2電極が駆動トランジスタMDRの第1電極および第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、制御電極が直前走査線Scan[n−1]に電気的に連結される。このような第2スイッチング素子S2は、制御電極にハイレベルの直前走査信号が印加されるとターンオンされ、駆動トランジスタMDRをダイオード構造で連結する。
【0064】
上記第3スイッチング素子S3は、第1電極が第1スイッチング素子S1の第2電極および第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に電気的に連結され、第2電極が駆動トランジスタMDRの第2電極および第5スイッチング素子S5の第1電極に電気的に連結され、制御電極がしきい値電圧補償線Thに電気的に連結される。このような第3スイッチング素子S3は、制御電極にハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されるとターンオンされ、発光駆動期間には、第1電源電圧で駆動トランジスタMDRのしきい値電圧に該当する電圧を第1容量性素子C1に保存させ、ネガティブアニーリング期間には、駆動トランジスタMDRの第2電極にデータ信号を印加する。
【0065】
上記第4スイッチング素子S4は、第1電極が駆動トランジスタMDRの制御電極および第1容量性素子C1の第1電極N1に電気的に連結され、第2電極が第2容量性素子C2の第2電極と第2電源電圧線ELVSSとに電気的に連結され、制御電極がネガティブアニーリング線NAに電気的に連結される。このような第4スイッチング素子S4は、制御電極にハイレベルのネガティブアニーリング信号が印加されるとターンオンされ、第2電源電圧を駆動トランジスタMDRの制御電極に印加する。
【0066】
上記第5スイッチング素子S5は、第1電極が駆動トランジスタMDRの第2電極に電気的に連結され、第2電極が有機電界発光素子OLEDに電気的に連結され、制御電極が発光制御線Em[n]に電気的に連結される。このような第5スイッチング素子S5は、制御電極にハイレベルの発光制御信号が印加されるとターンオンされ、駆動トランジスタMDRの駆動電流を有機電界発光素子OLEDに印加する。
【0067】
上記第1容量性素子C1は、第1電極が駆動トランジスタMDRの制御電極および第2スイッチング素子S2に電気的に連結され、第2電極が第1スイッチング素子S1、第3スイッチング素子S3、および第2容量性素子C2に電気的に連結される。このような第1容量性素子C1は、第1容量性素子C1の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧を保存する。
【0068】
上記第2容量性素子C2は、第1電極が第1容量性素子C1、第1スイッチング素子S1、および第3スイッチング素子S3に電気的に連結され、第2電極が第4スイッチング素子S4の第2電極および第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結される。このような第2容量性素子C2は、第2容量性素子C2の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧を保存する。
【0069】
上記有機電界発光素子OLEDは、アノードが第5スイッチング素子S5の第2電極に電気的に連結され、カソードが第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結されることができる。このような有機電界発光素子OLEDは、上記駆動トランジスタMDRによって制御される電流により所定の明るさで発光する役割をする。
【0070】
ここで、上記有機電界発光素子OLEDは、発光層EML(図1参照)を備えており、上記発光層EMLは、蛍光材料、燐光材料、その混合物、およびその等価物から選択されるいずれか1つである。しかし、ここで上記発光層EMLの材質または種類を限定するのではない。また、上記発光層EMLは、赤色発光材料、緑色発光材料、青色発光材料、その混合物質、およびその等価物から選択されるいずれか1つであるが、ここでその材質または種類を限定するのではない。
【0071】
図4は、図3に示した画素回路の駆動のタイミングチャートが示されている。図4に示されるように、画素回路の駆動のタイミングチャートは1フレーム(1frame)が第1期間と第2期間に分離できる。より具体的に、1フレーム(1frame)は、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2からなっている。好ましくは、上記発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2は、1:1の割合で形成され得るが、このような割合が本発明を限定するのではない。
【0072】
上記発光駆動期間T1は、実際に有機電界発光素子OLEDが所定の明るさで発光すると同時に、駆動トランジスタMDRの制御電極に所定のデータ信号が印加される期間であり、上記ネガティブアニーリング期間T2は、上記有機電界発光素子OLEDがオフされた状態で、発光駆動期間T1に上記駆動トランジスタMDRの制御電極に印加されていた上記データ信号とは反対極性の信号が印加されてアニーリングされる期間である。そしてネガティブアニーリング期間T2は、発光駆動期間T1に印加されていた信号とは反対極性の信号が駆動トランジスタMDRに印加されてアニーリングされるため、ネガティブアニーリングという。上記発光駆動期間T1は、しきい値電圧補償期間T11、データ書き込み期間T12、および発光器間T13からなっており、上記ネガティブアニーリング期間T2は、遅延期間T21、アニーリング信号書き込み期間T22、およびアニーリング期間T23からなっている。
【0073】
図5は、図4に示した画素回路の発光駆動期間T1の中、しきい値電圧補償期間T11における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0074】
上記しきい値電圧補償期間T11は、直前走査線Scan[n−1]にハイレベルの直前走査信号が印加されて第2スイッチング素子S2がターンオンされ、しきい値電圧補償線Thにハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されて第3スイッチング素子S3がターンオンされ、発光制御線Em[n]にハイレベルの発光制御信号が印加されて第5スイッチング素子S5がターンオンされる。走査線Scan[n]とネガティブアニーリング線NAには、ローレベルの信号が印加されて、第1スイッチング素子S1と第4スイッチング素子S4はターンオフされる。
【0075】
上記第2スイッチング素子S2がターンオンされ、駆動トランジスタMDRをダイオード構造で連結し、第3スイッチング素子S3がターンオンされ、第1電源電圧ELVDDと駆動トランジスタMDRのしきい値電圧の差の分程の電圧を第1容量性素子C1と第2容量性素子C2の間(N2)に印加する。
【0076】
上記第1容量性素子C1は、第1電極N1が第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極は、第3スイッチング素子S3がターンオンされることにより駆動トランジスタMDRの第2電極と電気的に連結されるが、この時、駆動トランジスタMDRは、ダイオード構造で連結されるため、駆動トランジスタMDRの第2電極の電圧は、第1電源電圧ELVDDと駆動トランジスタMDRのしきい値電圧との差に該当する電圧が印加される。この時、第1容量性素子C1の第1電極N1と第2電極N2との電圧差は、駆動トランジスタMDRのしきい値電圧と同一になるため、第1容量性素子C1は駆動トランジスタMDRのしきい値電圧を保存する。
【0077】
図6は、図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、データ書き込み期間T12における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0078】
上記データ書き込み期間T12は、走査線Scan[n]にハイレベルの走査信号が印加されて第1スイッチング素子S1がターンオンされ、発光制御線Em[n]にハイレベルの発光制御信号が印加されて第5スイッチング素子S5がターンオンされる。直前走査線Scan[n−1]、しきい値電圧補償線Th、ネガティブアニーリング線NAには、ローレベルの信号が印加されて、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、および第4スイッチング素子S4はターンオフされる。
【0079】
上記第1スイッチング素子S1がターンオンされ、データ線Data[m]から印加されるハイレベル(正の電圧)のデータ信号を第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極間(N2)に印加すると、第1容量性素子C1は、しきい値電圧補償期間T11に、第1容量性素子C1に保存された駆動トランジスタMDRのしきい値電圧と第1容量性素子C1の第2電極に印加されるデータ信号(正の電圧)との和に該当する電圧を駆動トランジスタMDRの制御電極に印加し、第5スイッチング素子S5はターンオンされ、駆動トランジスタMDRから印加される電圧を有機電界発光素子OLEDに伝達する。第2容量性素子C2は第1電極N2にデータ信号が印加され、第2電極N3は第2の電源電圧線ELVSSと電気的に連結されるため、データ信号を保存することになる。
【0080】
上記データ書き込み期間T12の有機電界発光素子OLEDに伝達される電流は数式(2)の通りである。
【0081】
IOLED=β(VGS−VTH)2/2
=β(VG−VS−VTH)2/2
=β(VDATA+VTH−VS−VTH)2/2
=β(VDATA−VS)2/2 (2)
【0082】
ここで、VGSは駆動トランジスタMDRのゲートとソースの間の電圧であり、VGは駆動トランジスタMDRのゲート電圧であり、VSは駆動トランジスタMDRのソース電圧であり、VDATAはデータ線Data[m]から印加されるデータ信号(正の電圧)であり、VTHは駆動トランジスタMDRのしきい値電圧であり、βは常数値であり、IOLEDは有機電界発光素子OLEDに流れる駆動電流である。
【0083】
数式(2)から分かるように、有機電界発光素子OLEDに印加される駆動電流IOLEDは、しきい値電圧補償期間T11に、第1容量性素子C1に保存されていた駆動トランジスタMDRのゲート電圧によって、駆動トランジスタMDRのしきい値電圧は相殺されて駆動電流IOLEDには存在しなくなる。これによって、それぞれの画素回路141(Pixel、図2参照)の有機電界発光素子OLEDは、それぞれの駆動トランジスタMDRのしきい値電圧VTHの差と関係なく、同じ輝度で発光することになり、高階調の有機電界発光表示装置を実現することができ、時間の経過によって駆動トランジスタMDRのしきい値電圧の劣化による有機電界発光表示装置の輝度変化を防止することができる。
【0084】
図7は、図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、発光期間T13における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0085】
上記発光期間T13は、発光制御線Em[n]にハイレベルの発光制御信号が印加されて第5スイッチング素子S5がターンオンされる。走査線Scan[n]、直前走査線Scan[n−1]、しきい値電圧補償線Th、ネガティブアニーリング線NAにはローレベルの信号が印加されて、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第3スイッチング素子S3、および第4スイッチング素子S4はターンオフされる。
【0086】
上記第1スイッチング素子S1がターンオフされて、第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)へのデータ信号の印加は中断されても、上記第5スイッチング素子S5がターンオフされる前までは、駆動トランジスタMDRはデータ書き込み期間T12に第2容量性素子C2に保存されたデータ信号でデータ書き込み期間T12と同様に動作する。したがって、有機電界発光素子OLEDには、データ書き込み期間T12と同様の電流が流れ、有機電界発光素子OLEDは発光することになる。図8は、図4に示した画素回路のネガティブアニーリング期間T2における画素回路の動作の回路図が示されている。ここで、上記画素回路の動作は、図4のタイミングチャートを共に参照して説明する。
【0087】
上記ネガティブアニーリング期間T2は、遅延期間T21、アニーリング信号書き込み期間T22、およびアニーリング期間T23からなっており、図8に示す画素回路動作の回路図は、アニーリング信号書き込み期間T22である。
【0088】
上記遅延期間T21は、上記アニーリング信号書き込み期間T22、およびアニーリング期間T23直前に直前走査線Scan[n−1]にハイレベルの走査信号が印加される期間である。この期間は、発光駆動期間T1に第2スイッチング素子S2を直前走査線Scan[n−1]を用いて動作し、上記直前走査線Scan[n−1]の直前走査信号は、走査線Scan[n]の走査信号がハイレベルに印加される直前にハイレベルに同一に印加される信号であり、発光駆動期間T1には使用するが、ネガティブアニーリング期間T2には使用しないため画素回路が動作しない遅延期間となる。
【0089】
上記アニーリング信号書き込み期間T22の画素回路の動作は図8に示されている。上記アニーリング信号書き込み期間T22は、走査線Scan[n]にハイレベルの走査信号が印加されて第1スイッチング素子S1がターンオンされ、しきい値電圧補償線Thにハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されて第3スイッチング素子S3がターンオンされ、ネガティブアニーリング線NAにハイレベルの信号が印加されて、第4スイッチング素子S4がターンオンされる。上記直前走査線Scan[n−1]と発光制御線Em[n]にはローレベルの信号が印加されて、第2スイッチング素子S2および第5スイッチング素子S5がターンオフされる。
【0090】
上記第1スイッチング素子S1がターンオンされ、データ線Data[m]から印加されるハイレベル(正の電圧)のデータ信号を第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)に印加し、上記第3スイッチング素子S3がターンオンされ、駆動トランジスタMDRの第2電極にデータ信号を印加する。上記第4スイッチング素子S4は、ターンオンされ、第2電源電圧ELVSSを駆動トランジスタMDRの制御電極に印加することになる。すなわち、駆動トランジスタMDRの制御電極と第2電極と間に、データ書き込み期間T12に駆動トランジスタMDRに印加されるハイレベル(正の電圧)のデータ信号とは反対のローレベル(負の電圧)のデータ信号が印加される。上記駆動トランジスタMDRは、発光駆動期間T1とは正反対のローレベル(負の電圧)のデータ信号が印加されてネガティブアニーリングされる。
【0091】
上記第4スイッチング素子S4はターンオンされるため、上記第1容量性素子C1の第1電極N1に第2電源電圧ELVSSが印加され、第2電極N2にハイレベル(正の電圧)のデータ信号が印加される。この時、上記第1容量性素子C1は、第1容量性素子C1の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧が保存される。
【0092】
上記第2容量性素子C2は、第1電極N2にハイレベル(正の電圧)のデータ信号が印加され、第2電極N3に第2電源電圧ELVSSが印加されて、上記第2容量性素子C2は第2容量性素子C2の第1電極と第2電極との電圧差に該当する電圧が保存される。
【0093】
上記アニーリング期間T23は、しきい値電圧補償線Thにハイレベルのしきい値電圧補償信号が印加されて、第3スイッチング素子S3がターンオンされる。発光制御線Em[n]、走査線Scan[n]、直前走査線Scan[n−1]、ネガティブアニーリング線NAには、ローレベルの信号が印加されて、第1スイッチング素子S1、第2スイッチング素子S2、第4スイッチング素子S4、および第5スイッチング素子S5はターンオフされる。
【0094】
上記第1スイッチング素子S1がターンオフされて、第1容量性素子C1の第2電極と第2容量性素子C2の第1電極の間(N2)へのデータ信号の印加は中断され、第4スイッチング素子S4がターンオフされて、駆動トランジスタMDRの制御電極への第2電源電圧の印加が中断される。このようにしても、第3スイッチング素子S3がターンオフされる前までは、アニーリング信号書き込み期間T22に第1容量性素子C1と第2容量性素子C2に保存されたデータ信号が駆動トランジスタMDRに印加されることによって、上記駆動トランジスタMDRは完全にターンオフされた状態で1フレームが終わるまで続けてネガティブアニーリングされる。
【0095】
ここで、上述したように、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2に駆動トランジスタの制御電極と第2電極間に印加されるデータ信号は、正の電圧と負の電圧が順次印加される。すなわち、本発明は、発光時に使用されたデータ信号をそのまま反映し、負の電圧を駆動トランジスタMDRの制御電極に供給するため、直前データ信号が小さいと小さい負の電圧が駆動トランジスタMDRの制御電極に印加され、逆に直前発光時にデータ信号が大きいと大きい負の電圧が駆動トランジスタMDRの制御電極に印加される。したがって、本発明は、画素回路ごとに供給されるデータ信号に比例してネガティブアニーリングすることによって、パネル全体の輝度の不均一現象が防止できる。また、上述したように、本発明は1フレーム内の発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2の割合を1:1、またはその以外の割合で多様に調節することができる。例えば、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2の割合を1:1にする場合、秒当たり60フレームの画面を具現するために、秒当たり120フレームの速度でデータ信号を印加し、各画素に同一のデータ電圧で、発光期間に一度、ネガティブアニーリング期間にもう一度印加することになる。したがって、画素の発光駆動期間と次の発光駆動期間までネガティブアニーリング期間が存在することになり、この時には、発光をしない期間となるため、自然と第1画像(例えば、ブラック画像(Black Image))がフレームとフレームの間に表示されて、モーションブラー(Motion Blur)現象が自然と除かれ、さらに、高い明暗比を得ることができる。
【0096】
図9は、本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0097】
図9に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は図3に示した画素回路と類似する。但し、図9に示す画素回路においては、有機電界発光素子OLEDが第1電源電圧線ELVDDと駆動トランジスタMDRの第1電極とに電気的に連結される。このような有機電界発光素子OLEDは、回路設計上、図3に示したように第5スイッチング素子S5と第2電源電圧線ELVSSとの間に位置させるか、または、図9に示したように第1電源電圧線ELVDDと駆動トランジスタMDRとの間に位置させることができる。そして図9の画素回路の動作は、図4〜図8で説明した通り図3の画素回路と同様に動作する。
【0098】
図10は、本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0099】
図10に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は図3に示した画素回路と類似する。但し、図3に示した画素回路においては、駆動トランジスタMDRと全てのスイッチング素子がN型チャンネルトランジスタであったが、図10に示す画素回路の駆動トランジスタMDRと全てのスイッチング素子はP型チャンネルトランジスタである。これにより、各素子間の電気的連結関係が図3に示したものと若干相異する。
【0100】
例えば、駆動トランジスタMDRの第1電極が第5スイッチング素子S5の第2電極に電気的に連結され、第2電極が第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結される。また、有機電界発光素子OLEDのアノードが第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、カソードが第5スイッチング素子S5の第1電極に電気的に連結されることができる。また、第2スイッチング素子S2の第1電極は駆動トランジスタMDRの制御電極に電気的に連結され、第2電極は第2電源電圧線ELVSSに電気的に連結される。また、第4スイッチング素子S4は、第1電極が第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極が駆動トランジスタMDRの制御電極に電気的に連結される。さらに、第2容量性素子C2の第1電極は第1電源電圧線ELVDDに電気的に連結され、第2電極は第1スイッチング素子S1と第3スイッチング素子S3間に電気的に連結される。その他の構成は図3に示した画素回路と同様である。
【0101】
図11は、図10に示した画素回路の駆動タイミングチャートが示されている。
【0102】
図11に示すように、図10に示した画素回路の動作は、図3および図4に示した画素回路および駆動タイミングチャートの動作とほぼ類似する。但し、駆動トランジスタMDRとスイッチング素子がP型チャンネルトランジスタのため、駆動トランジスタMDRとスイッチング素子の制御電極にローレベルが印加される時にターンオンされる。また、データ線Data[m]から印加されるデータ信号もローレベルである。
【0103】
したがって、図10に示した画素回路は、1フレーム(1frame)が発光駆動期間とネガティブアニーリング期間からなっている。言い換えれば、発光駆動期間T1中に駆動トランジスタMDRの制御電極にローレベルのデータ信号(または負の電圧)が印加され、ネガティブアニーリング期間T2には、駆動トランジスタMDRの制御電極に第1電源電圧が印加され、第1電極にデータ信号(または負の電圧)が印加される。すなわち、駆動トランジスタMDRの制御電極と第1電極の間に、発光駆動期間T1とネガティブアニーリング期間T2に負の電圧と正の電圧とが交互に順次印加される。
【0104】
図12は、本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路の回路図が示されている。
【0105】
図12に示すように、有機電界発光表示装置の画素回路は図10に示した画素回路と類似する。但し、図12に示す画素回路においては、有機電界発光素子OLEDが駆動トランジスタMDRの第2電極と第2電源電圧線ELVSSとに電気的に連結される。このような有機電界発光素子OLEDは、回路設計上、図10に示したように第1電源電圧線ELVDDと第5スイッチング素子S5との間に位置させるか、または、図12に示されたように駆動トランジスタMDRと第2電源電圧線ELVSSとの間に位置させることができる。そして図12の画素回路の動作は、図11で説明した通り図10の画素回路と同様に動作する。
【図面の簡単な説明】
【0106】
【図1】一般的な有機電界発光素子を示す概略図である。
【図2】本発明に係る有機電界発光表示装置の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の一実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【図4】図3に示した画素回路の駆動タイミングチャートである。
【図5】図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、しきい値電圧補償期間T11における画素回路の動作を示す回路図である。
【図6】図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、データ書き込み期間T12における画素回路の動作を示す回路図である。
【図7】図4に示した画素回路の発光駆動期間T1中、発光期間T13における画素回路の動作を示す回路図である。
【図8】図4に示した画素回路のネガティブアニーリング(Negative annealing)期間T2における画素回路の動作を示す回路図である。
【図9】本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【図10】本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【図11】図10に示した画素回路の駆動タイミングチャートである。
【図12】本発明の他の実施例に係る有機電界発光表示装置の画素回路を示す回路図である。
【符号の説明】
【0107】
100 有機電界発光表示装置
110 走査駆動部
120 データ駆動部
130 発光制御駆動部
140 有機電界発光表示パネル
141 画素回路
Scan[n] 走査線
Scan[n−1] 直前走査線
Data[m] データ線
Em[n] 発光制御線
Th しきい値電圧補償線
NA ネガティブアニーリング線
S1 第1スイッチング素子
S2 第2スイッチング素子
S3 第3スイッチング素子
S4 第4スイッチング素子
S5 第5スイッチング素子
MDR 駆動トランジスタ
C1 第1容量性素子
C2 第2容量性素子
ELVDD 第1電源電圧線
ELVSS 第2電源電圧線
OLED 有機電界発光素子
【特許請求の範囲】
【請求項1】
走査線に電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、
上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、
上記第1容量性素子および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、
上記第1電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタおよび上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子とを備えたことを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項2】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項3】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第1電源電圧線と上記駆動トランジスタの第1電極間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項4】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項5】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項6】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの第2電極と上記第3スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項7】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第5スイッチング素子と電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項8】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第2のスイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項9】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第1電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項10】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第1容量性素子の第2電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第2電源電圧線との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項11】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、N型チャンネルトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項12】
1フレームの画像表示期間中に上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第2電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第2電源電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項13】
走査線が電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、
上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、
上記第1容量性素子および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、
上記第2電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタおよび上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子を備えたことを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項14】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項15】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記駆動トランジスタの制御電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線と上記駆動トランジスタの第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項16】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項17】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項18】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第3スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項19】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記駆動トランジスタの第2電極と第2スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項20】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記第5スイッチング素子の第1電極に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項21】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項22】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1電源電圧線間に電気的に連結され、第2電極が上記第1容量性素子の第1電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項23】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、P型チャンネルトランジスタであることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項24】
1フレームの画像表示期間中、上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第1電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第1電源電圧が印加されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項1】
走査線に電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、
上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、
上記第1容量性素子および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、
上記第1電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタおよび上記第2電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子とを備えたことを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項2】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項3】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第1電源電圧線と上記駆動トランジスタの第1電極間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項4】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記第2容量性素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項5】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項6】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記駆動トランジスタの第2電極と上記第3スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項7】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第5スイッチング素子と電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項8】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第2のスイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項9】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第1電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項10】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第1容量性素子の第2電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第2電源電圧線との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項11】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、N型チャンネルトランジスタであることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項12】
1フレームの画像表示期間中に上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第2電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第2電源電圧が印加されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項13】
走査線が電気的に連結された制御電極を備え、データ線および第1電源電圧線の間に電気的に連結されてデータ信号を伝達する第1スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子に電気的に連結された制御電極を備え、上記第1電源電圧線および第2電源電圧線の間に電気的に連結された駆動トランジスタと、
上記駆動トランジスタに電気的に連結され、上記駆動トランジスタにより供給される電流によって画像を表示する有機電界発光素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1スイッチング素子の間に電気的に連結された第1容量性素子と、
上記第1容量性素子および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第2容量性素子と、
上記第2電源電圧線および上記駆動トランジスタの制御電極の間に電気的に連結された第2スイッチング素子と、
上記第1スイッチング素子および上記駆動トランジスタの間に電気的に連結された第3スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタの制御電極および上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第4スイッチング素子と、
上記駆動トランジスタおよび上記第1電源電圧線の間に電気的に連結された第5スイッチング素子を備えたことを特徴とする有機電界発光表示装置。
【請求項14】
上記第1スイッチング素子は、第1電極が上記データ線に電気的に連結され、第2電極が上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項15】
上記第2スイッチング素子は、制御電極が直前走査線に電気的に連結され、第1電極が上記第4スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第2電極と上記駆動トランジスタの制御電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2電源電圧線と上記駆動トランジスタの第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項16】
上記第3スイッチング素子は、制御電極がしきい値電圧補償線に電気的に連結され、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第1容量性素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタと上記第5スイッチング素子との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項17】
上記第4スイッチング素子は、制御電極がネガティブアニーリング線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの制御電極と第2スイッチング素子の第1電極と上記第1容量性素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項18】
上記第5スイッチング素子は、制御電極が発光制御線に電気的に連結され、第1電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、第2電極が上記駆動トランジスタの第1電極と上記第3スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項19】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記駆動トランジスタの第2電極と第2スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結され、カソード電極が上記第2電源電圧線に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項20】
上記有機電界発光素子は、アノード電極が上記第1電源電圧線に電気的に連結され、カソード電極が上記第5スイッチング素子の第1電極に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項21】
上記第1容量性素子は、第1電極が上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極と上記第2容量性素子の第2電極との間に電気的に連結され、第2電極が上記第2スイッチング素子の第1電極と上記駆動トランジスタの制御電極と上記第4スイッチング素子の第2電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項22】
上記第2容量性素子は、第1電極が上記第4スイッチング素子の第1電極と上記第1電源電圧線間に電気的に連結され、第2電極が上記第1容量性素子の第1電極と上記第1スイッチング素子の第2電極と上記第3スイッチング素子の第1電極との間に電気的に連結されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項23】
上記第1スイッチング素子、上記第2スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、上記第4スイッチング素子、上記第5スイッチング素子、および上記駆動トランジスタは、P型チャンネルトランジスタであることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【請求項24】
1フレームの画像表示期間中、上記第2スイッチング素子および上記第5スイッチング素子がターンオフされ、上記第1スイッチング素子、上記第3スイッチング素子、および上記第4スイッチング素子がターンオンされると、上記駆動トランジスタの第1電極にデータ信号が印加され、上記駆動トランジスタの制御電極に第1電源電圧が印加されることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光表示装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【公開番号】特開2009−25821(P2009−25821A)
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−188173(P2008−188173)
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(503434302)財団法人ソウル大学校産学協力財団 (32)
【氏名又は名称原語表記】Seoul National University Industry Foundation
【住所又は居所原語表記】San 4−2, Bongchun−dong, Kwanak−gu, Seoul, Korea
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年2月5日(2009.2.5)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年7月22日(2008.7.22)
【出願人】(503434302)財団法人ソウル大学校産学協力財団 (32)
【氏名又は名称原語表記】Seoul National University Industry Foundation
【住所又は居所原語表記】San 4−2, Bongchun−dong, Kwanak−gu, Seoul, Korea
【Fターム(参考)】
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