説明

木製柱と木製梁の接合構造

【課題】柱と梁の加工作業及び柱と梁の接合作業を簡単に行うことが可能でありながら接合効率が良好であり、しかも耐火性能に優れる木製柱と木製梁の接合構造を提供する。
【解決手段】木製の第1の梁の端面を該第1の梁に対して直交する木製の第1の柱の側面に当接させて構成した第1の木製構造部材と、木製の第2の柱の端面を該第2の柱に対して直交する木製の第2の梁の上面または下面に当接させて構成した、上記第1の木製構造部材に対して該第2の柱と第2の梁を含む平面に対して直交する方向に対向させた第2の木製構造部材と、一対の第1の固定用補強板と、一対の第2の固定用補強板と、を備え、第1の固定用補強板どうしを複数のボルトとナットで互いに固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、木製の柱と木製の梁を補強しながら互いに接合するための木製柱と木製梁の接合構造に関する。
【背景技術】
【0002】
木製の柱と木製の梁からなるラーメン構造の従来技術としては、例えば図10及び図11に記載したものがある。
この例では、柱010の端部に凹部011を加工し、梁012の端部には凹部013を加工している。さらに、柱010の端部における前後両面には、柱010の外部と凹部011とを連通する計25個の接合孔015が貫通孔として穿設してあり、梁012の端部における前後両面には、梁012の外部と凹部013とを連通する計25個の接合孔016が貫通孔として穿設してある。
共に正面視略矩形の金属板である接合板020の右側部と接合板021の左側部には計25個の貫通孔022がそれぞれ穿設してあり、接合板020の左側部及び接合板021の右側部には3つの貫通孔023が上下に並べて穿設してある。さらに、接合板020及び接合板021とは別の金属板である一対の連結板025の左右両側部には3つの貫通孔026が上下に並べて穿設してある。
接合板020の右側部を柱010の凹部011に挿入し、かつ、接合板021の左側部を梁012の凹部013に挿入すると、柱010の各接合孔015と接合板020の各貫通孔022の対応するもの同士が同一直線上(前後方向)に並び、かつ、梁012の各接合孔016と接合板021の各貫通孔022の対応するもの同士が同一直線上に並ぶ。従って、同一直線上に並んだ各接合孔015と各貫通孔022、及び、同一直線上に並んだ各接合孔016と各貫通孔022に前方からボルト028を挿入し、各ボルト028の後端部にナット029を螺合して締め付ければ、柱010と接合板020、及び梁012と接合板021をそれぞれ固定できる。
【0003】
さらに、前後の連結板025を接合板020と接合板021の前面と後面に当接させると、前後の連結板025の右側の各貫通孔026と接合板020の各貫通孔023が同一直線上に並び、かつ、前後の連結板025の左側の各貫通孔026と接合板021の各貫通孔023が同一直線上に並ぶ。従って、同一直線上に並んだ各貫通孔026と各貫通孔023にボルト028を前方からそれぞれ挿入し、各ボルト028の後端部にナット029を螺合して締め付ければ、前後の連結板025を介して接合板020と接合板021が結合され、結果的に接合板020、接合板021及び一対の連結板025を介して柱010と梁012の端部同士が接合される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−14010号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、図10及び図11に示した上記従来技術には以下の欠点がある。
第一に、各接合孔015、016と各貫通孔022にボルト028を挿入して、各ボルト028にナット029を締め付けているが、接合板020と柱010の固定強度及び接合板021と梁012の固定強度を十分な大きさとする必要があるので、柱010、梁012、接合板020及び接合板021に多数の接合孔015、接合孔016、貫通孔022を形成し、かつ、多数(50本)のボルト028と多数(50個)のナット029を締め付ける必要がある。しかし、このように多数のボルト028とナット029を締め付けるためには長い時間が必要となるので、接合作業は容易でなかった。
第二に、柱010の接合孔015と接合板020の貫通孔022、及び、梁012の接合孔016と接合板021の貫通孔022を、ボルト028とナット029で固定するためには、接合孔015、接合孔016、及び貫通孔022を高い加工精度で加工する必要がある。しかし、木製である柱010と梁012に接合孔015、016を高い加工精度で加工するのは難しい。
第三に、柱010と梁012に予め仕口加工としての凹部011と凹部013を形成しなければならないので、柱010と凹部011の加工が面倒である。
【0006】
第四に、梁012に生じた剪断力と曲げモーメントは梁012から柱010に直接伝わるのでなく、接合板021、連結板025、接合板020、及びボルト028を介して柱010に伝わるので、梁012と柱010の間の接合効率が悪い。そのため、大きな剪断力と曲げモーメントにも耐え得るようにするためには、接合板021、連結板025、接合板020、ボルト028及びナット029の断面形状(全体形状)を大きくしたり、ボルト028及びナット029の数を増やす必要があるので、高コストになってしまう。
第五に、柱010と梁012の間で接合板020、接合板021、及び連結板025が露出してしまうが、接合板020、接合板021、及び連結板025は木製である柱010及び梁012に比べて耐火性能が劣る。即ち、木製である柱010や梁012は、炎に晒されると表面に炭化層を形成するので優れた耐火性能を発揮するが、金属製である接合板020、接合板021、及び連結板025の表面には炭化層は形成されない。そのため、接合板020、接合板021、及び連結板025は火災時に変形を起こすおそれがある。
【0007】
本発明は、以上の問題点に鑑みてなされたものであり、柱と梁の加工作業及び柱と梁の接合作業を簡単に行うことが可能でありながら接合効率が良好であり、しかも耐火性能に優れる木製柱と木製梁の接合構造を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の木製柱と木製梁の接合構造は、木製の第1の梁の端面を該第1の梁に対して直交する木製の第1の柱の側面に当接させて構成した第1の木製構造部材と、木製の第2の柱の端面を該第2の柱に対して直交する木製の第2の梁の上面または下面に当接させて構成した、上記第1の木製構造部材に対して該第2の柱と第2の梁を含む平面に対して直交する方向に対向させた第2の木製構造部材と、上記第1の柱及び上記第2の梁における他方の上記木製構造部材との対向面にビス、釘、接着剤の少なくともいずれかによってそれぞれ固定した、上記各柱及び各梁よりも機械的強度が高い材料からなり、かつ、互いに接触する一対の第1の固定用補強板と、上記第1の梁及び上記第2の柱における他方の上記木製構造部材との対向面にビス、釘、接着剤の少なくともいずれかによってそれぞれ固定した、上記第1の固定用補強板と同じ材質であり、かつ、対向する上記第1の固定用補強板とそれぞれ接触する一対の第2の固定用補強板と、上記第1の柱と第2の柱、及び、上記第1の梁と第2の梁をそれぞれ固定する固定手段と、一対の上記第1の固定用補強板を上記対向方向に貫通する複数のボルトと、各ボルトにそれぞれ螺合した、一対の上記第1の固定用補強板を互いに固定する複数のナットと、を備えることを特徴としている。
【0009】
上記第1の固定用補強板、及び第2の固定用補強板が、正面視において対応する上記柱または上記梁からはみ出さないのが好ましい。
【0010】
上記第1の固定用補強板、及び第2の固定用補強板は、例えば、金属または繊維強化プラスチックによって成形可能である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、ビス、釘、接着剤が第1の柱、第2の柱、第1の梁、及び第2の梁に第1及び第2の固定用補強板を固定する機能を担っている。そのため、ボルト及びナットは第1の柱と第2の梁を互いに結合する機能のみを担うので、ボルトとナットの数を従来技術に比べて減らすことが可能である。そのため、第1の柱、第2の柱、第1の梁、及び第2の梁の接合作業を効率よく短時間で行うことが可能になる。特に、第1の柱と第2の柱、及び、第1の梁と第2の梁をそれぞれ加工工場で接合すれば、施工現場において必要な作業は第1の固定用補強板どうしの結合作業のみとなるので、施工現場における作業は極めて楽なものになる。
また、第1の柱、第2の柱、第1の梁、及び第2の梁に仕口加工を施す必要がないので、第1の柱、第2の柱、第1の梁、及び第2の梁の加工が容易である。
しかも、ボルトとナットの結合対象は第1の固定用補強板のみであり、第1の柱、第2の柱、第1の梁、及び第2の梁は結合対象ではない。そのため、木製である第1の柱、第2の柱、第1の梁、及び第2の梁にボルト及びナット用の孔を高い加工精度で加工する必要はない。
さらに、柱と梁の一方の端面が他方の側面に面接触した状態で接合するので、柱と梁の間の接合効率が良い(母材強度に近い接合効率となる)。そのため、第1及び第2の固定用補強板、ボルト及びナットの断面形状(全体形状)を大きくしなくても、梁に生じた剪断力に耐えられる。
また、第1及び第2の固定用補強板を金属製とした場合は、これらの部材の耐火性能が柱や梁に比べて劣ることになるが、第1及び第2の固定用補強板は各柱と梁の間に挟まれるので、火災時にこれらの部材が炎に晒されるおそれは低い。そのため、これらの部材が変形等をおこすおそれは小さい。
【0012】
さらに、第1の梁の端面を第1の柱の側面に当接させる一方で、第2の柱の端面を第2の梁の上面または下面に当接させているため、第2の木製構造部材における第1の木製構造部材の接合部と対応する部分は柱が梁を支持する構造となる。そのため、第1の梁及び第2の梁に大きな剪断力が生じた場合は、この剪断力の一部を第2の梁と第2の柱が効果的に受け止めることになるので、第1の固定用補強板第2の固定用補強板、ボルト、及びナットに掛かる負担が軽減される。そのため、第1の固定用補強板第2の固定用補強板、ボルト、及びナットの断面形状を小さくすることが可能になる。
【0013】
請求項2記載の発明のように構成すると、第1及び第2の固定用補強板が正面視において対応する柱または梁からはみ出さなくなるので、これらの部材の耐火性能を一層向上させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】参考例の柱と梁の接合部分の分解斜視図である。
【図2】接合が完了した状態の柱と梁の接合部分の斜視図である。
【図3】図2のIII−III矢線に沿う断面図である。
【図4】参考例の変形例の図1と同様の分解斜視図である。
【図5】同じく図2と同様の斜視図である。
【図6】本発明の一実施形態の柱と梁の接合部分の分解斜視図である。
【図7】同じく図2と同様の斜視図である。
【図8】本発明の変形例の図1と同様の分解斜視図である。
【図9】同じく図2と同様の斜視図である。
【図10】従来技術の柱と梁の接合部分の分解斜視図である。
【図11】同じく接合が完了したときの梁の接合部分の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
まず本発明の実施形態(図6〜図9)を説明する前に、図1〜図3を参照して本発明と類似する木製柱と木製梁の接合構造である参考例について説明する。なお、以下の説明中の方向は各図に記載した矢印方向を基準としている。
前後一対の第1の柱10Aと第2の柱10Bは共に上下方向に延びる木製の角材であり、両者の形状は同一である。一方、前後一対の第1の梁20Aと第2の梁20Bは左右方向に延びる木製の角材であり、両者の形状は同一である。図示するように、第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bの断面形状は同一である。また、前側に位置する第1の柱10Aと第1の梁20Aが第1の木製構造部材UAを構成し、後側に位置する第2の柱10Bと第2の梁20Bが第2の木製構造部材UBを構成している。
【0016】
第1の柱10Aの上端部及び第2の柱10Bの上端部には断面円形をなす計5つの貫通孔11が同じ配置で穿設してある。
第1の柱10Aの後面の上端部と第2の柱10Bの前面の上端部とには、正面視正方形かつ第1の柱10Aより薄肉である鋼板からなる固定用補強板13が、靭性の高い多数のビス14を用いて固定してある。各ビス14は、ビス打込み機(図示略)によって固定用補強板13の周辺部に形成した多数の貫通孔(図示略)及び第1の柱10A、第2の柱10Bに打ち込まれている。さらに各固定用補強板13には、対応する第1の柱10Aまたは第2の柱10Bの各貫通孔11と同一直線上に位置する、貫通孔11、ボルトBの頭部及びナットNより小径である計5つの貫通孔15が穿設してある。
さらに、第2の柱10Bの前面の左右両側縁部には固定用補強板13を避けるようにして、上下方向に延びるスペーサ17がビス止めにより固定してある。このスペーサ17は第1の柱10A及び第2の柱10Bと同じ材質の木板であり、その板厚は固定用補強板13より厚い。
第1の柱10A及び第2の柱10Bに対する貫通孔11の加工作業、並びに、第1の柱10A及び第2の柱10Bに対する固定用補強板13とスペーサ17の固定作業は、第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、第2の梁20Bの施工現場とは別の加工工場において行うことが可能である。
【0017】
一方、第1の梁20Aの右端部及び第2の梁20Bの右端部には計5つの貫通孔11が第1の柱10A及び第2の柱10Bと同じ配置で凹設してある。
第1の梁20Aの後面の右端部と第2の梁20Bの前面の右端部とには、固定用補強板13と同じ材質かつ同じ形状である固定用補強板21が固定してある。この固定用補強板21も固定用補強板13と同様に、ビス打込み機を利用して多数のビス14を固定用補強板21の周辺部の多数の貫通孔及び第1の梁20A、第2の梁20Bに打ち込むことにより、第1の梁20Aと第2の梁20Bに固定する。各固定用補強板21には、貫通孔15と同じ断面形状であり、かつ、対応する第1の梁20Aまたは第2の梁20Bの貫通孔11と同一直線上に位置する計5つの貫通孔22が穿設してある。
さらに、第2の梁20Bの前面の上下両縁部には固定用補強板21を避けるようにして、左右方向に延びるスペーサ23がビス止めにより固定してある。このスペーサ23は第1の梁20A及び第2の梁20Bと同じ材質の木板であり、その板厚はスペーサ17と略同一である。
第1の梁20A及び第2の梁20Bに対する貫通孔11の加工作業、並びに、第1の梁20A及び第2の梁20Bに対する固定用補強板21とスペーサ23の固定作業も上記加工工場において行うことが可能である。
【0018】
固定用補強板13及び固定用補強板21と同じ材質及び板厚であり、かつ固定用補強板21よりも左右寸法が長い連結用補強板30は、各固定用補強板13、21どうしを結合するための部材である。連結用補強板30の右側部と左側部には各貫通孔15及び各貫通孔22とそれぞれ対応する配置及び形状である計5つの貫通孔31と貫通孔32が穿設してある。
【0019】
次に、施工現場において第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bどうしを接合する要領について説明する。
まず、上記加工工場において第1の柱10Aと第2の柱10Bを互いに固定しておく。具体的には、第1の柱10Aの後面に第2の柱10Bのスペーサ17が接触し、かつ、両者の固定用補強板13が(第2の柱10Bと第2の梁20Bを含む平面に対して直交する方向に)対向する状態で、多数のビス(図示略)を第1の柱10A、第2の柱10B、及びスペーサ17に打ち込む。同様に、第1の梁20Aと第2の梁20Bも、第1の梁20Aの後面に第2の梁20Bのスペーサ23が接触し、かつ、両者の固定用補強板21が(第2の柱10Bと第2の梁20Bを含む平面に対して直交する方向に)対向する状態で、多数のビスを利用して互いに固定しておく。
そして、第1の柱10Aの固定用補強板13と第2の柱10Bの固定用補強板13の間で連結用補強板30の右半部を挟み込み、前後の固定用補強板13の各貫通孔15と連結用補強板30の各貫通孔31を同一直線上に位置させる。そして、高張力鋼からなるボルトB(ハイテンションボルト)を座金Cを介して第1の柱10Aの前方から第1の柱10Aの各貫通孔11と、第1の柱10A側の固定用補強板13の各貫通孔15と、連結用補強板30の各貫通孔31と、第2の柱10B側の固定用補強板13の各貫通孔15と、第2の柱10Bの各貫通孔11とに挿通し、各ボルトBの後端部を第2の柱10Bの貫通孔11内に位置させる。そして、各ボルトBの頭部側の座金Cを第1の柱10A側の固定用補強板13に接触させつつ、第2の柱10Bの各貫通孔11に挿入した高張力鋼からなる各ナットN(ハイテンションナット)を座金Cを介して対応するボルトBの後端部に螺合して座金Cが、第2の柱10B側の固定用補強板13に圧接するまで締め付ける(図3参照)。
次いで、第1の柱10Aと第2の柱10Bの下端部を施工現場に作った基礎部分あるいは直下に位置する梁または柱に固定する。
続いて、第1の梁20Aの右端面と第2の梁20Bの右端面を第1の柱10Aの左側面の上端部と第2の梁20Bの左側面の上端部にそれぞれ面接触させ、連結用補強板30の左半部の前後両面に第1の梁20Aの固定用補強板21と第2の梁20Bの固定用補強板21を接触させる。そして、第1の梁20Aの上面と前面を第1の柱10Aの上端面と前面にそれぞれ連続させ、かつ、第2の梁20Bの上面と後面を第2の柱10Bの上端面と後面にそれぞれ連続させると、前後の固定用補強板21の各貫通孔22が連結用補強板30の各貫通孔32と同一直線状に位置するので、第1の梁20Aの各貫通孔11にボルトBを挿入する。そして、第1の柱10Aと第2の柱10Bの固定要領と同じ要領で各ボルトBの後端部にナットNを締め付ける。
そして、最後に各貫通孔11の両端部に、各貫通孔11と同じ断面形状である木製の埋め木Dを嵌めて、各貫通孔11の両端部を塞ぐ(図3参照。図2では図示略)。
【0020】
以上説明したように本参考例では、ビス14が第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bに固定用補強板13と固定用補強板21を固定する機能を担い、ボルトB及びナットNが固定用補強板13と連結用補強板30、及び、固定用補強板21と連結用補強板30を接合する機能を担っている。そのため、ボルト028とナット029が、接合板020と接合板021と連結板025を結合する機能だけでなく、接合板020と柱010及び接合板021と梁012を互いに固定する機能を担っている従来技術に比べてボルトBとナットNの数が少ない。しかも、固定用補強板13と固定用補強板21は施工前の段階で第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bに固定することが可能なので、施工現場において第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bの接合作業を効率よく短時間で行うことが可能になる。
しかも、第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bに固定用補強板13や固定用補強板21を取り付けるための仕口加工を施す必要がないので、第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bの加工作業も容易である。また、ボルトBとナットNの結合対象は固定用補強板13、21と連結用補強板30のみであり、第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bは結合対象ではない。そのため、木製である第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bの各貫通孔11の加工精度は高くする必要がない。さらに、固定用補強板13、固定用補強板21及び連結用補強板30は大きな鋼板から切り抜いた後に貫通孔15、22、31、32を穿設加工しただけの簡単な構造なので、溶接等を必要とする複雑な構造の部材に比べて低コストで製造できる。
【0021】
さらに、第1の梁20Aと第2の梁20Bの右端面が第1の柱10Aと第2の柱10Bの左側面にそれぞれ面接触した状態で接合するので、第1の梁20Aと第1の柱10Aの間及び第2の梁20Bと第2の柱10Bの間の接合効率は良く、第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bの母材強度に近い接合効率となる。しかも、固定用補強板13と固定用補強板21をその周辺部に打ち込んだ靭性の高いビス14によって第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、第2の梁20Bに固定している。そのため、固定用補強板21、連結用補強板30、ボルトB及びナットNの断面形状(全体形状)を大きくしなくても、第1の梁20A及び第2の梁20Bに生じた大きな剪断力や大きな曲げモーメントに耐えることが可能である。
【0022】
また、固定用補強板13、固定用補強板21及び連結用補強板30は鋼板であるため、木製である第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bに比べて耐火性能が劣るが、固定用補強板13、固定用補強板21及び連結用補強板30の前後には第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bが位置しており、しかも正面視において固定用補強板13、固定用補強板21及び連結用補強板30は第1の柱10A、第2の柱10B、第1の梁20A、及び第2の梁20Bからはみ出さない。そのため、万が一火災が起きても、固定用補強板13、固定用補強板21及び連結用補強板30が炎に晒され、これらの部材が変形等をおこすおそれは小さい。
【0023】
図4及び図5は参考例の変形例である。この変形例では、梁が柱に対して勝った状態(柱の端面が梁の下面や上面に接触する状態)で梁と柱を接合し、かつ、梁を柱の左右両側方に突出させている。
本変形例の第1の柱40A及び第2の柱40Bは共に上下一対である。
上下の第1の柱40Aは第1の柱10Aと同じ構造(材質も含めて)であり、共に固定用補強板13を備えている。一方、上下の第2の柱40Bは第2の柱10Bと同じ構造(材質も含めて)であり、共に固定用補強板13とスペーサ17を備えている。
第1の梁50Aの材質及び断面形状は第1の梁20Aと同じである。第1の梁50Aの中央部には計9つの貫通孔11が形成してある。そして、第1の梁50Aの後面には、固定用補強板13と同じ材質かつ同じ板厚である固定用補強板55が、その周辺部に形成した貫通孔を貫通する多数のビス14によって固定してある。固定用補強板55の中央部には第1の梁50Aの9つの貫通孔11と連通する9つの貫通孔56が穿設してある(図4では第1の梁50A側の固定用補強板55の各貫通孔は図示されていないが、第1の梁50A側の固定用補強板55は第2の梁50B側の固定用補強板55と前後対称をなすものである)。一方、第2の梁50Bの構造(材質も含めて)は第1の梁50Aと同じであり、その前面には固定用補強板55とスペーサ23が固定してある。
本変形例の連結用固定板60は固定用補強板13及び固定用補強板55よりも上下方向に長い部材であり、材質は固定用補強板55と同じである。連結用固定板60の中央部には固定用補強板55の貫通孔56と同じ配置及び形状である計9つの貫通孔61が穿設してあり、貫通孔61の上下には、固定用補強板13の貫通孔15と同じ配置及び形状である計5つの貫通孔62と貫通孔63が穿設してある。
【0024】
この変形例では、まず上記加工工場において、下側の第1の柱40Aと下側の第2の柱40Bを、下側の第1の柱40Aの後面に下側の第2の柱40B側のスペーサ17が接触し、かつ、両者の固定用補強板13どうしが対向する態様で、多数のビスを利用して固定しておく。同様に、上側の第1の柱40Aと上側の第2の柱40Bも同じ態様で予め固定しておく。さらに、第1の梁50Aと第2の梁50Bを、第1の梁50Aの後面に第2の梁50Bのスペーサ23が接触し、かつ、両者の固定用補強板55どうしが対向する態様で、多数のビスを利用して予め固定しておく。
次いで施工現場において、第1の柱40Aの固定用補強板13と第2の柱40Bの固定用補強板13との間で連結用固定板60の下端部を挟み込む。すると、下側の第1の柱40A側の固定用補強板13の各貫通孔15と、下側の第2の柱40B側の固定用補強板13の各貫通孔15と、連結用固定板60の各貫通孔63が同一直線上に並ぶので、5本のナットNと5個のナットNを利用して下側の第1の柱40A、下側の第2の柱40B及び連結用固定板60を互いに固定する。
次いで、下側の第1の柱40A及び下側の第2の柱40Bの下端部を施工現場に作った基礎部分あるいは直下に位置する梁または柱に固定する。
続いて、下側の第1の柱40Aの上端面と下側の第2の柱40Bの上端面に第1の梁50Aと第2の梁50Bの下面をそれぞれ載せ(面接触させ)、さらに第1の梁50Aの固定用補強板55と第2の梁50Bの固定用補強板55との間で連結用固定板60の中央部を挟み込み、第1の梁50A側の固定用補強板55の貫通孔56と、第2の梁50B側の固定用補強板55の貫通孔56と、連結用固定板60の貫通孔61とを同一直線上に並べる。そして、9本のナットNと9個のナットNを利用して第1の梁50A、第2の梁50B及び連結用固定板60を固定する。
そして最後に、上側の第1の柱40Aと第2の柱40Bの下端面を第1の梁50Aと第2の梁50Bの上面にそれぞれ面接触させつつ、連結用固定板60の上端部の前後両面に上側の第1の柱40Aの固定用補強板13と上側の第2の柱40Bの固定用補強板13をそれぞれ接触させ、上側の第1の柱40Aの固定用補強板13の各貫通孔15と、連結用固定板60の各貫通孔62と、上側の第2の柱40Bの固定用補強板13の各貫通孔15を同一直線上に並べる。そして、ボルトBとナットNを利用して上側の第1の柱40Aの下端部、連結用固定板60の上端部、及び、上側の第2の柱40Bの下端部を互いに固定する。さらに、各貫通孔11の両端部に埋め木Dを嵌め込む。
【0025】
続いて、本発明の一実施形態について図6及び図7を参照しながら説明する。なお、上記参考例と同じ部材には同じ符号を付すに止めて、その詳細な説明は省略する。
第1の柱70Aは第1の柱10Aと同じ構造(材質を含めて)であり、その上端部には計9つの貫通孔11が形成してある。さらに、この9つの貫通孔11の直下には計5つの貫通孔11が形成してある。また、第1の柱70Aの後面の各貫通孔11と対応する部分には、固定用補強板13と同じ材質かつ同じ板厚である固定用補強板(第1の固定用補強板)75が、その周辺部に形成した多数の貫通孔を貫通する多数のビス14を利用して固定してある。この固定用補強板75には、上記した9つの貫通孔11と連通する計9つの貫通孔76と、上記した5つの貫通孔11と連通する計5つの貫通孔77が形成してある(図6では第1の柱70A側の固定用補強板75の各貫通孔は図示されていないが、この固定用補強板75は第2の梁50B側の固定用補強板75と同じ構造である)。
一方、第2の柱70Bは第2の柱10Bと同じ構造(材質を含めて)であり、その前面には固定用補強板13(第2の固定用補強板)及びスペーサ17が固定してある。
第1の柱70Aと第1の木製構造部材UA’を構成する第1の梁80Aは、第1の梁20Aと同じ構造(材質を含めて)であり、その後面に固定用補強板(第2の固定用補強板)21を備えている。
一方、第2の柱70Bと第2の木製構造部材UB’を構成する第2の梁80Bは、第2の梁20Bと同じ構造(材質を含めて)であり、その前面には固定用補強板75とスペーサ23が固定してある。
【0026】
続いて、本実施形態の施工要領について説明する。
まず、上記加工工場において、第1の柱70Aと第2の柱70Bを、第2の柱70B側の固定用補強板13の各貫通孔15が第1の柱70A側の固定用補強板75の各貫通孔77と対向し、かつ、第2の柱70B側のスペーサ17が第1の柱70Aの後面に接触する態様で、多数のビス(固定手段)を利用して固定しておく。同様に、第1の梁80Aと第2の梁80Bを、第1の梁80A側の固定用補強板21の各貫通孔22が第2の梁80Bの固定用補強板75の各貫通孔77と対向し、かつ、第2の梁80B側のスペーサ23が第1の梁80Aの後面に接触する態様で、多数のビス(固定手段)を利用して固定しておく。
次いで施工現場において、第1の柱70A及び第2の柱70Bの下端部を施工現場に作った基礎部分あるいは直下に位置する梁または柱に固定する。
続いて、第2の梁80Bの下面の右端部を第2の柱70Bの上端面に載せて(面接触させて)、第2の梁80Bの右端面と後面を第2の柱70Bの右側面と後面にそれぞれ連続させると共に、第1の梁80Aの右端面を第1の柱70Aの左側面の上端部に面接触させて、第1の梁80Aの前面と上面を第1の柱70Aの前面と上面にそれぞれ連続させる。すると、第1の柱70Aの固定用補強板75と第2の梁80Bの固定用補強板75が接触し前後の固定用補強板75の各貫通孔76どうしが互いに連通するので、9本のボルトBと9つのナットNを利用して前後の固定用補強板75どうしを互いに固定する。
そして最後に、各貫通孔11の両端部に埋め木Dを嵌め込む。
【0027】
以上説明した本実施形態の木製柱と木製梁の接合構造は上記参考例が発揮可能な効果を発揮可能である
さらに、第1の木製構造部材UA’では第1の梁80Aの右端面を第1の柱70Aの左側面に面接触させる(第1の柱70Aを勝たせる)一方で、第2の木製構造部材UB’では第2の柱70Bの上端面を第2の梁80Bの下面に面接触させている(第2の梁80Bを勝たせている)ので、参考例では奏し得ない効果が得られる。
即ち、参考例では梁の側端面と柱の側面との接合部が第1の木製構造部材UAと第2の木製構造部材UBとで同じ位置に現れるので、梁に大きな剪断力や曲げモーメントが生じた場合には、固定用補強板13、固定用補強板21、連結用補強板30、ボルトB、及びナットNに大きな負荷が掛かることになる。そのため、参考例では固定用補強板13、固定用補強板21、連結用補強板30、ボルトB、及びナットNの断面形状(全体形状)を大きくしなければならない。これに対して本実施形態のように構成した場合は、第1の梁80Aの側端面と第1の柱70Aの側面の接合位置の直後において第2の梁80Bが第2の柱70Bに対して勝った状態となっているので、第1の梁80A及び第2の梁80Bに剪断力や曲げモーメントが生じた場合はこの剪断力や曲げモーメントの一部を第2の梁80Bと第2の柱70Bの接合部が効果的に受け止める。そのため、固定用補強板13、固定用補強板21、固定用補強板75、ボルトB、及びナットNに掛かる負担を軽減できるので、これら固定用補強板13、固定用補強板21、固定用補強板75、ボルトB、及びナットNの断面形状(全体形状)を小さくすることが可能になる。
しかも参考例では必要な部材である連結用補強板30が不要になる。
【0028】
図8及び図9は本実施形態の変形例である。この変形例では、第1の木製構造部材UA’と第2の木製構造部材UB’の柱の上部を梁よりも上方に突出させ、かつ梁を柱の左右両側に突出させている。
本変形例の第1の柱90Aは第1の梁50A及び第2の梁50Bと同じ構造(材質も含めて)であり、その後面には固定用補強板55が固定してある。
上下一対の第2の柱90Bは第1の柱40A及び第2の柱40Bと同じ構造(材質も含めて)であり、その前面には固定用補強板13とスペーサ17が固定してある。
第1の柱90Aと第1の木製構造部材UA’を構成する左右一対の第1の梁100Aは第1の柱40Aと同じ構造(材質も含めて)であり、その後面には固定用補強板13が固定してある。
第2の柱90Bと第2の木製構造部材UB’を構成する第2の梁100Bは第1の梁50A及び第2の梁50Bと同じ構造(材質も含めて)であり、その前面には固定用補強板55とスペーサ23が固定してある。
【0029】
この変形例は以下の要領によって施工する。
まず、上記加工工場において、第1の柱90Aと上下の第2の柱90Bを、第1の柱90A側の固定用補強板55の各貫通孔57、58と上下の第2の柱90B側の固定用補強板13の各貫通孔15が対向し、かつ、上下の第2の柱90B側のスペーサ17が第1の柱90Aの後面に接触する態様で、多数のビス(固定手段)を利用して固定しておく。同様に、第1の梁100Aと第2の梁100Bを、第1の梁100A側の固定用補強板13の各貫通孔15が第2の梁100B側の固定用補強板55の各貫通孔57、58と対向し、かつ、第2の梁100B側のスペーサ23が第1の梁100Aの後面に接触する態様で、多数のビス(固定手段)を利用して固定しておく。
次いで施工現場において、第1の柱90A及び下側の第2の柱90Bの下端部を施工現場に作った基礎部分あるいは直下に位置する梁または柱に固定する。
そして、第1の柱90Aの中間部を左右の第1の梁100Aの間に嵌め込み、上側の第2の柱90Bの下端面と下側の第2の柱90Bの上面を第2の梁100Bの上下両面に面接触させ、かつ、左側の第1の梁100Aの右端面と右側の第1の梁100Aの左端面を第1の柱90Aの左右両側面に面接触させる。すると、前後の固定用補強板55どうしが接触し、かつ、前後の固定用補強板55の各貫通孔56どうしが互いに連通するので、9本のボルトBと9つのナットNを利用して前後の固定用補強板55どうしを互いに固定する。
そして最後に、各貫通孔11の両端部に埋め木Dを嵌め込む。
【0030】
図示は省略してあるが、図6及び図7の例において第1の柱70Aの上部を第1の梁80Aの上方に突出させた上で、第2の梁80Bの上面に第2の柱70Bを継ぎ足し、この第2の柱70Bと第1の柱70Aを接合してもよい。また、第2の梁80Bの右端部を第2の柱70Bの右側に突出させた上で、第1の柱70Aの右側面に第1の梁80Aを継ぎ足し、この第1の梁80Aと第2の梁80Bを接合してもよい。
また、図8及び図9の変形例において第2の梁100Bの左端面の位置を第2の柱90Bの左端面の位置と一致させた上で、左側の第1の梁100Aを省略したり、第2の梁100Bの右端面の位置を第2の柱90Bの右端面の位置と一致させた上で、右側の第1の梁100Aを省略して実施してもよい。
【0031】
なお、上記実施形態及び変形例においても、各固定用補強板は、接合しようとする柱や梁より機械的な強度が強い材料であれば鋼板以外の材料、例えば鋼板以外の金属材料や繊維強化プラスチックを利用可能である。なお、参考例では、固定用補強板の材質と連結用補強板の材質を別にしてもよい。
さらに、ボルトBやナットNの材質は高張力鋼に限定されず、梁と柱より機械的強度の強いものであればそれ以外の材料を利用可能である。
また、固定用補強板を柱や梁に釘を利用して固定してもよい。また、例えば、固定用補強板を樹脂により成形した場合は接着剤により固定してもよい。さらに、ビス14、釘、接着剤を併用してもよい。
さらに、複数の柱を間隔をおいて水平方向に並べた上で隣り合う柱どうしを梁で接合したり、複数の梁を間隔をおいて上下方向に並べた上で隣り合う梁どうしを柱で接合して実施することも可能である。
また、柱と梁を直交しない態様で接合することも勿論可能である。
【符号の説明】
【0032】
10A 第1の柱
10B 第2の柱
11 貫通孔
13 固定用補強板(第2の固定用補強板
14 ビス
15 貫通孔
17 スペーサ
20A 第1の梁
20B 第2の梁
21 固定用補強板(第2の固定用補強板
22 貫通孔
23 スペーサ
30 連結用補強板
31 32 貫通孔
40A 第1の柱
40B 第2の柱
50A 第1の梁
50B 第2の梁
55 固定用補強板
56 57 58 貫通孔
60 連結用補強板
61 62 63 貫通孔
70A 第1の柱
70B 第2の柱
75 固定用補強板(第1の固定用補強板
76 77 貫通孔
80A 第1の梁
80B 第2の梁
90A 第1の柱
90B 第2の柱
100A 第1の梁
100B 第2の梁
B ボルト
C 座金
D 埋め木
N ナット
UA UA’ 第1の木製構造部材
UB UB’ 第2の木製構造部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
木製の第1の梁の端面を該第1の梁に対して直交する木製の第1の柱の側面に当接させて構成した第1の木製構造部材と、
木製の第2の柱の端面を該第2の柱に対して直交する木製の第2の梁の上面または下面に当接させて構成した、上記第1の木製構造部材に対して該第2の柱と第2の梁を含む平面に対して直交する方向に対向させた第2の木製構造部材と、
上記第1の柱及び上記第2の梁における他方の上記木製構造部材との対向面にビス、釘、接着剤の少なくともいずれかによってそれぞれ固定した、上記各柱及び各梁よりも機械的強度が高い材料からなり、かつ、互いに接触する一対の第1の固定用補強板と、
上記第1の梁及び上記第2の柱における他方の上記木製構造部材との対向面にビス、釘、接着剤の少なくともいずれかによってそれぞれ固定した、上記第1の固定用補強板と同じ材質であり、かつ、対向する上記第1の固定用補強板とそれぞれ接触する一対の第2の固定用補強板と、
上記第1の柱と第2の柱、及び、上記第1の梁と第2の梁をそれぞれ固定する固定手段と、
一対の上記第1の固定用補強板を上記対向方向に貫通する複数のボルトと、
各ボルトにそれぞれ螺合した、一対の上記第1の固定用補強板を互いに固定する複数のナットと、
を備えることを特徴とする木製柱と木製梁の接合構造。
【請求項2】
請求項1記載の木製柱と木製梁の接合構造において、
上記第1の固定用補強板、及び第2の固定用補強板が、正面視において対応する上記柱または上記梁からはみ出さない木製柱と木製梁の接合構造。
【請求項3】
請求項1または2記載の木製柱と木製梁の接合構造において、
上記第1の固定用補強板、及び第2の固定用補強板が、金属または繊維強化プラスチックからなる木製柱と木製梁の接合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2010−116773(P2010−116773A)
【公開日】平成22年5月27日(2010.5.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−14329(P2010−14329)
【出願日】平成22年1月26日(2010.1.26)
【分割の表示】特願2008−186373(P2008−186373)の分割
【原出願日】平成20年7月17日(2008.7.17)
【出願人】(508217272)株式会社木質環境建築 (2)
【Fターム(参考)】