説明

板状建材の塗装方法

【課題】高画質化が図れる水性インクを用いたものでありながら、インク滲み、インク垂れなどの問題を解消した板状建材の塗装方法を提供する。
【解決手段】塗装ユニット40を用いて、インクジェット塗装する板状建材の塗装方法において、塗装ユニットは、水性のカラーインクを搬送されてきた板状建材1に吐出するインク吐出口71を備えたカラーインクヘッド70、紫外線硬化型のクリアインクを吐出するインク吐出口81を備えたクリアインクヘッド80、紫外線を出力しクリアインクを硬化させる紫外線ライト90を順に並べて配置構成されており、上記板状建材の表面に着弾したカラーインクの上に上記クリアインクを吐出して該カラーインクを覆った後、上記紫外線ライトを照射して、上記クリアインクを硬化することを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板状建材の表面をインクジェット塗装する板状建材の塗装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、インクジェット印刷により記録媒体にカラープリントを行う技術が種々提案されており、近年では紫外線の照射を受けると硬化する紫外線硬化インクを用い、着弾したカラーインクの滲みなどを防ぐことにより、高画質化を図ったものが知られている。
例えば下記特許文献1には、紫外線硬化インクを射出する記録ヘッドと、記録媒体上に着弾した紫外線硬化インクを硬化定着させるための紫外線ライト(紫外線光源)とを備えたインクジェットプリンタが記載されており、記録媒体上に射出し着弾させるインクの色と、記録媒体上に着弾するインク1滴当たりの液滴量とのうち、少なくともいずれかに応じて、記録媒体への紫外線の照射条件を変更可能に構成されている点が開示されている。
これによれば、インクの色や記録媒体上に着弾するインク1滴当たりの液滴量に応じて紫外線の照射条件が変わるので、記録媒体上に硬化定着される液滴径が不均一になったり、滲みによりインクが変色したりすることを防いで、高画質化を図ることができるとされている。
【0003】
また下記特許文献2には、光硬化型の着色インクを吐出させ、紫外線ライト(光照射装置)により着色インクを硬化させた後に、光硬化型の透明インクを吐出させ、光照射装置により透明インクを硬化させるよう制御をするインクジェット記録装置が開示されている。
これによれば、着色インクの硬化と透明インクの硬化とがそれぞれ個別に行われるように光照射装置を配置制御するので、着色インクと透明インクとが混ざり合うことを防止でき、インクの滲みやドット径の増大化を抑制し、高画質化を図ることができるとされている。
【特許文献1】特開2003−145725号公報
【特許文献2】特開2005−153507号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、紫外線硬化インクは紫外線ライトによる紫外線が照射されると比較的瞬時に硬化するので、吐出安定性に欠けるというデメリットが指摘されている。上記特許文献1及び2に記載のもののように、インクの滲みを防止するために、インクヘッドの近傍に紫外線ライトを設けると、吐出された紫外線硬化インクを硬化させるだけでなく、インクヘッドの先端にあるインク吐出口に付着した紫外線硬化インクも紫外線照射されて硬化し、それがインク吐出口の詰まりの要因になってしまうことが考えられる。
また引用文献1及び2で用いられる紫外線硬化インクは、インクの滲みは防止できても、インク滴が混ざり難いため、1滴1滴が独立して存在してしまい、水性インクに比べて、細かな表現を行うには不適であるとされている。
【0005】
ところで、近年は上述のようなインクジェット方式による印刷技術を建材の塗装に用い、建材の塗装方法の一方式として知られるようになっている。これによれば、局所的な模様の形成や模様パターンを容易に塗装でき、被塗材となる建材に対して非接触の状態でインク滴を吐出できるので、多少凹凸のある建材にも美しい塗装を行うことができる。また従来のグラビア印刷のように版型を必要としないため、多品種少量生産を求める市場にも対応することができるとして注目されている。
しかしながら、建材を塗装する場合は、オフィスや家庭用の紙などの記録媒体を印刷する場合とは異なり、塗装する環境が悪い条件になることが多いため、建材塗装特有の問題が指摘されている。例えば建材の表面を塗装した後、建材を裏返して下面を塗装することが容易ではないため、建材の下方に塗装装置を配置させ、建材の下方よりインクジェット塗装を行うことがある。
このような場合は、硬化が早い紫外線硬化インクを用いても、建材の塗装面への吸収及び乾燥が間に合わず、インク滴が重力落下により垂れ、インクヘッドのインク吐出口にインクが付着し、インクの連続吐出を妨げる問題があった。
【0006】
本発明は、上記実情に鑑みなされたものであり、高画質化が図れる水性インクを用いたものでありながら、インク滲み、インク垂れの問題を解消した板状建材の塗装方法を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、本発明に係る板状建材の塗装方法は、塗装ユニットを用いて、インクジェット塗装する板状建材の塗装方法であり、塗装ユニットは、水性のカラーインクを搬送されてきた板状建材に吐出するインク吐出口を備えたカラーインクヘッド、紫外線硬化型のクリアインクを吐出するインク吐出口を備えたクリアインクヘッド、紫外線を出力しクリアインクを硬化させる紫外線ライトを順に並べて配置構成されており、板状建材の表面に着弾したカラーインクの上に上記クリアインクを吐出して該カラーインクを覆った後、上記紫外線ライトを照射して、上記クリアインクを硬化することを特徴とする。
また本発明に係る板状建材の塗装方法において、塗装ユニットは、上記板状建材の下方に配置させており、上記板状建材の下面を下方より、上記インク吐出口の夫々を上向きにした状態で、上記カラーインクヘッド、上記クリアインクヘッドによるインクジェット塗装及び上記紫外線ライトによる紫外線照射を順次行うものとすることができる。
更に本発明に係る板状建材の塗装方法において、塗装ユニットは、上記板状建材の搬送方向上流側から上記カラーインクヘッド、上記クリアインクヘッド、上記紫外線ライトを順に並べて配置構成されており、上記塗装ユニットを固定した状態で上記インクジェット塗装及び上記紫外線照射を行うものとすることができる。
そして本発明に係る板状建材の塗装方法において、塗装ユニットは、上記板状建材の幅方向に上記カラーインクヘッド、上記クリアインクヘッド、上記紫外線ライトを順に並べて配置構成されており、上記塗装ユニットは、上記幅方向の始点と終点との間を往復移動し、上記インクジェット塗装及び上記紫外線照射を行うものとすることができる。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載の板状建材の塗装方法によれば、板状建材の表面に着弾したカラーインクの上にクリアインクを吐出して該カラーインクを覆った後、紫外線ライトを照射して、クリアインクを硬化するので、板状建材の表面に着弾したカラーインクがクリアインクで覆い固められた状態となる。よって、カラーインクを吐出するインクヘッドの近傍に乾燥装置を置く必要がないので、インク吐出口が乾燥により詰まることがなく、スムーズな連続吐出を可能とする。またクリアインクにカラーインクが覆われることにより、カラーインクの滲みを防止し、本来の水性カラーインクの特性を活かして一層高画質化を図ることができる。更にカラーインクとして紫外線硬化型のインクでなく、水性のものを用いることができるので、低コスト化を図ることもできる。
請求項2に記載の板状建材の塗装方法によれば、板状建材の下方よりインクジェット塗装を行っても、クリアインクによってカラーインクが覆い固められ、硬化されるので、インク垂れを防止することができる。よって下方から吐出したカラーインクが重力落下により垂れ、夫々のインク吐出口に付着し、カラーインクの連続吐出を妨げることがない。
請求項3に記載の板状建材の塗装方法によれば、塗装ユニットを固定した状態でインクジェット塗装及び紫外線照射を行うことができる。よって、板状建材の搬送速度が速くても良好にインクジェット塗装を行うことができるので、生産性向上に寄与することができる。
請求項4に記載の板状建材の塗装方法によれば、塗装ユニットは、搬送されてくる板状建材の幅方向の始点と終点との間を往復移動し、インクジェット塗装及び紫外線照射を行うことができる。よって、カラーインクヘッド、クリアインクヘッド、紫外線ライトの設置個数が少なく構成された状態で塗装を行うことができ、設備投資費用を低減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下に、本発明の実施の形態について、添付図面とともに説明する。
図1(a)及び(b)は、本発明に係る板状建材の塗装方法の一実施形態を説明するための説明図であり、図1(a)は概略平面図、図1(b)は塗装ユニットの構成を模式的に示した図である。図2は図1と同様図であり、板状建材の表面の塗装状態を模式的に示した図である。図3は同実施形態に係る板状建材の塗装方法を実行する塗装装置の一例を示すブロック図である。図4は同実施形態の他の例を説明するための説明図であり、図4(a)は概略平面図、図4(b)は塗装ユニットの構成を模式的に示した図である。図5は本発明に係る板状建材の塗装方法の別の実施形態を説明するための説明図であり、概略要部縦断面図である。尚、図では板状建材に塗装される図柄は、木目調のものとしているが、これに限定されるものではない。
【0010】
本実施形態では、塗装装置Aによって塗装される板状建材1は、略直方体形状とされ、板状建材1に用いられる基材としては、集成材、合板、パーティクルボード、木質繊維板などの木質系材料の他、メラニン樹脂などの樹脂材料或いは金属材からなる板材を用いることができる。
またインクジェット塗装前の前処理工法は特に限定されるものではないが、塗装装置Aのインク吐出口から吐出させたインクを定着させるための白地インク受理層(不図示)が形成されたものとしてもよい。
【0011】
図1(a)及び図3に示すように塗装装置Aは、各手段の制御を行うCPU20a、各種操作を行うための操作手段20b、制御プログラム或いは塗装する木目柄のパターンデータなどを記憶する記憶手段20cを備えた制御ユニット20を有している。
制御ユニット20は後記するカラーインクヘッド70及びクリアインクヘッド80の吐出動作を制御するとともに、紫外線ライト90の照射のオンオフや制御も行っている。
また塗装装置Aは、載置された基材12を搬送する搬送手段60と、塗装ユニット40とを備えている。塗装ユニット40は、カラーインクが搭載されたカラーインクヘッド70、紫外線硬化型のクリアインクが搭載されたクリアインクヘッド80と、紫外線を出力する紫外線ライト90とで構成されている。
被塗材となる板状建材1は基台3上に構成されたローラコンベア2などの搬送手段60により、d矢示方向に搬送され、該搬送手段60は塗装ユニット40によるインク滴の吐出動作と連動制御される。そして板状建材1の塗装面に対して上方に配置されたカラーインクヘッド70のカラーインク吐出口71からカラーインクのインク滴が噴射されることにより板状建材1の表面1aに所定のパターンデータに基づいて模様が施される。カラーインクヘッド70及びクリアインクヘッド80の駆動方式は特に限定されるものではなく、適宜公知の方式が適用可能であり、例えばピエゾ方式、バルブ方式などが挙げられる。
【0012】
図1(a)中、30は基台3に隣接して設けられた装置本体、50は装置本体30に連結され、塗装ユニット40(カラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90)を支持するノズルアームである。
カラーインクヘッド70には主剤を水質溶媒とし、そこに染料を溶解させた水性のカラーインクが搭載されており、カラーインクを噴射する4つのインクノズル72で構成されている。夫々のインクノズル72には違う色のカラーインクが収容されており、ブラック、イエロー、マゼンダ、シアンの各色のインク滴がインク吐出口71からそれぞれ噴射される。そしてインク吐出口71から吐出されたインク滴を板状建材1の表面1aに着弾させ、この着弾したインク滴による微小なドットの集合により所望する模様を表現している。
クリアインクヘッド80は紫外線硬化型のクリアインクが噴射する1つのインクノズル82で構成されており、紫外線ライト90から発する紫外線の照射を受けると硬化する透明のインク滴が噴射される。
紫外線ライト90は紫外線を出力する光源を備えており、板状建材1の表面1aに吐出されたクリアインク80aを硬化するために設けられ、制御ユニット20によって制御されている(図2参照)。
【0013】
次に図1(b)及び図2を参照しながら、板状建材1の塗装方法について詳述する。
図1(b)に示すように、塗装ユニット40は、板状建材1の搬送方向(d矢示方向)上流側からカラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90を順に並べて配置構成されている。
まず上述のような前処理工程が施された板状建材1が搬送手段60によって所定位置に到着したことを検知センサ(不図示)などが検知すると、制御ユニット20の記憶手段20cに記憶された木目柄のパターンデータに基づいて、カラーインクヘッド70のインク吐出口71からカラーインクを吐出させる。すると板状建材1の表面1aに水性カラーインクによる高画質な木目柄が表現される。次いで、板状建材1の表面1aに着弾したカラーインク70aの上にクリアインク80aが吐出する(図2参照)。すると板状建材1の表面1aに着弾したカラーインク70aがクリアインク80aに覆われる。そしてこの状態で紫外線ライト90の照射を受けるので、クリアインク80aがすぐさま硬化する。このとき、クリアインク80aには着色剤が含まれていないので、紫外線の照射により瞬間的に硬化する。また板状建材1の表面1aに着弾したインク滴のドット径が広がることも防止できるので、一層の高画質化を図ることができる。
そしてその後、後処理工程として上面を透明のウレタン樹脂などからなる表面層(不図示)で覆うなどし、乾燥させインクジェット塗装された板状建材1を得る。
尚、前処理工程、後処理工程については特に限定されるものではなく、公知の工程が採用される。
【0014】
これによれば、板状建材1の表面1aに着弾したカラーインク70aが着弾した後、すぐに吐出されるクリアインク80aで覆い固められた状態となる。よって、カラーインク70aを吐出するカラーインクヘッド70の近傍に乾燥装置を置く必要がないので、インク吐出口71が乾燥により詰まることがなく塗装を進めることができ、スムーズな連続吐出を可能とする。またインク滲みを防止し、本来の水性インクの特性を活かして高画質化を図ることができる。更にカラーインクとして紫外線硬化インクでなく、水性のものを用いることができるので、低コスト化を図ることもできる。
そして上記塗装方法によれば、塗装ユニット40を固定した状態でインクジェット塗装及び紫外線照射を行うことができるので、板状建材1の搬送速度が速くても良好にインクジェット塗装を行うことができ、生産性向上に寄与することができる。
【0015】
続いて図4は同実施形態の他の例を説明するための説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は塗装ユニット40の構成を模式的に示した図である。
この例は、塗装方法は上述の例と共通であるが、塗装ユニット40がキャリッジ10に搭載され、板状建材1の幅方向に往復移動して、インクジェット塗装及び紫外線照射を行う点が異なる。
塗装ユニット40は、図に示すように、板状建材1の幅方向にカラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90を順に並べて配置構成されており、キャリッジ10に搭載されている。
そして該キャリッジ10は、板状建材1の幅方向の始点Sと終点Eとの間を往復移動(白抜矢示方向)する。尚、板状建材1の搬送方向は上述の例と同様にd矢示方向である。
ここでキャリッジ10は往復移動するが、インクジェット塗装及び紫外線照射は、始点Sから終点Eに移動する間に行われ、終点Eから始点Sに戻る間は移動するだけでインクジェット塗装及び紫外線照射は行わない。
よって、まず板状建材1の表面1aに着弾したカラーインク70aの上にクリアインク80aを吐出して該カラーインク70aを覆った後、紫外線ライト90を照射して、クリアインク80aを硬化する上述の例と同様の塗装方法を行うことができる。
またキャリッジ10に搭載された塗装ユニット40にこれによれば、カラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90の設置個数が少なく構成された状態で塗装を行うことができるので、設備投資費用を低減することができる。
【0016】
図5は本発明に係る板状建材の塗装方法の別の実施形態を説明するための説明図であり、概略要部縦断面図である。上記実施形態と共通する点については共通の符号を付し、共通する点についての説明は割愛する。
この実施形態において塗装ユニット40は、板状建材1の下方に配置させており、塗装ユニット40は、搬送方向上流側からカラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90を順に並べて配置構成されている。
このように塗装ユニット40を構成することにより、板状建材1の下面1bを下方から上記インク吐出口71、81の夫々を上向きにした状態で、インクジェット塗装する場合においても、板状建材1の下面1b(下方表面)に着弾したカラーインクの上にクリアインクを吐出して該カラーインクを覆った後、紫外線ライト90を照射して、クリアインクを硬化する上述の実施形態と同様の塗装方法を順次行うことができる。
板状建材1自体を裏返すことなく、インクジェット塗装するために、基台3には一部開口部3aが設けられており、搬送手段によって搬送されてきた板状建材1が開口部3aを通過するタイミングで塗装が行われる。
ここで図例のものは、カラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90を夫々、斜めに傾けて配置したものを示している。これによれば、カラーインク及びクリアインクを噴射するときに生じるインクミストがインク吐出口71、81に付着しにくいものとすることができる。
【0017】
これによれば、板状建材1の下方よりインクジェット塗装を行っても、クリアインクによってカラーインクが覆い固められ、硬化されるので、インク垂れを防止することができる。よって下方から吐出したカラーインクが重力落下により垂れ、インク吐出口71、81に付着し、カラーインクの連続吐出を妨げることがない。
尚、ここではカラーインクヘッド70、クリアインクヘッド80、紫外線ライト90を夫々、斜めに傾けて配置した例について説明したが、これに限られず、むしろ高画質な細かい画像をインクジェット塗装する場合は、インク吐出口71、81は板状建材1の塗装面(この場合は下面1b)に対して平行であることが望ましい場合もある。
【0018】
以上のようにしてインクジェット塗装された板状建材1は、外壁、塀などの外装材や、扉、床、階段、手摺り、棚、キッチンパネル、天井などの内装材に使用することができる。また塗装装置A、搬送手段60などは図例のものに限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】(a)及び(b)は、本発明に係る板状建材の塗装方法の一実施形態を説明するための説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は塗装ユニットの構成を模式的に示した図である。
【図2】図1と同様図であり、板状建材の表面の塗装状態を模式的に示した図である。
【図3】同実施形態に係る板状建材の塗装方法を実行する塗装装置の一例を示すブロック図である。
【図4】同実施形態の他の例を説明するための説明図であり、(a)は概略平面図、(b)は塗装ユニットの構成を模式的に示した図である。
【図5】本発明に係る板状建材の塗装方法の別の実施形態を説明するための説明図であり、概略要部縦断面図である。
【符号の説明】
【0020】
1 板状建材
1a 表面
1b 下面
A 塗装装置
40 塗装ユニット
70 カラーインクヘッド
71 インク吐出口
80 クリアインクヘッド
81 インク吐出口
90 紫外線ライト

【特許請求の範囲】
【請求項1】
塗装ユニットを用いて、インクジェット塗装する板状建材の塗装方法において、
上記塗装ユニットは、水性のカラーインクを搬送されてきた板状建材に吐出するインク吐出口を備えたカラーインクヘッド、紫外線硬化型のクリアインクを吐出するインク吐出口を備えたクリアインクヘッド、紫外線を出力しクリアインクを硬化させる紫外線ライトを順に並べて配置構成されており、
上記板状建材の表面に着弾したカラーインクの上に上記クリアインクを吐出して該カラーインクを覆った後、上記紫外線ライトを照射して、上記クリアインクを硬化させることを特徴とする板状建材の塗装方法。
【請求項2】
請求項1において、
上記塗装ユニットは、上記板状建材の下方に配置させており、
上記板状建材の下面を下方より、上記インク吐出口の夫々を上向きにした状態で、上記カラーインクヘッド、上記クリアインクヘッドによるインクジェット塗装及び上記紫外線ライトによる紫外線照射を順次行うことを特徴とする板状建材の塗装方法。
【請求項3】
請求項1又は請求項2において、
上記塗装ユニットは、上記板状建材の搬送方向上流側から上記カラーインクヘッド、上記クリアインクヘッド、上記紫外線ライトを順に並べて配置構成されており、
上記塗装ユニットを固定した状態で上記インクジェット塗装及び上記紫外線照射を行うことを特徴とする板状建材の塗装方法。
【請求項4】
請求項1又は請求項2において、
上記塗装ユニットは、上記板状建材の幅方向に上記カラーインクヘッド、上記クリアインクヘッド、上記紫外線ライトを順に並べて配置構成されており、
上記塗装ユニットは、上記幅方向の始点と終点との間を往復移動し、上記インクジェット塗装及び上記紫外線照射を行うことを特徴とする板状建材の塗装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−154037(P2009−154037A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−331673(P2007−331673)
【出願日】平成19年12月25日(2007.12.25)
【出願人】(000005832)パナソニック電工株式会社 (17,916)
【Fターム(参考)】