説明

柱と杭との接合構造

【課題】高層建物に適用される高強度のPCa柱を杭に接合する際の無駄な材料コストおよび施工コストを抑制できる柱と杭との接合構造を提供する。
【解決手段】PCa構真柱2を場所打ち杭3に接合する柱と杭との接合構造において、閉断面に形成された鋼製四角柱部材11および鋼製四角柱部材11の内部に充填されたPCaコンクリート部12によって構成され、場所打ち杭3よりも小断面に形成された軸力伝達部10を場所打ち杭3の上面近傍に有するようにPCa構真柱2を構成し、軸力伝達部10を巻き込むように場所打ち杭3の直上部に基礎コンクリート15を形成する。鋼製四角柱部材11に外側面から突出する外側環状突条13および内側面から突出する内側環状突条14を形成することで、軸力伝達部10の外側面による支持力F3を高め、PCa構真柱2の下向き面による支持力F2を軽減する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プレキャストコンクリート(以下、PCaと記す。)製の柱をより大断面の杭に接合する柱と杭との接合構造に係り、特に、逆打ち工法における構真柱と場所打ちコンクリート杭との接合に好適である。
【背景技術】
【0002】
従来、地下階を有する多層建物の構築方法として、全地下階分の地盤掘削後に基礎部から順次上階へ地下躯体を構築していく順打ち工法と、本設の床梁を山留め支保工として利用しながら、上階から下階へと掘削と地下躯体の構築とを繰り返していく逆打ち工法とが広く用いられている。逆打ち工法では、打設したコンクリートが硬化する前に基礎杭の内部に鋼製の構真柱を挿入することで、構真柱と杭とが接合される。そして、建物が鉄筋コンクリート(以下、RCと記す。)造の場合、構真柱の周囲に鉄筋や型枠を組んでRC造の柱を構築しており、構真柱は仮設として取り扱われていた。
【0003】
このようなRC造の建物において、構真柱を仮設材として設置することによる無駄な材料の発生を少なくし、作業の簡略化および工期の短縮化を可能にすべく、下端に鋼材を配設したPCa柱を用いた地下構造物の構築工法が、例えば特許文献1,2に提案されている。このうち、特許文献1に記載の発明では、下端の鋼材を杭コンクリート内に埋め込んで付着力を確保し、更にPCa柱のPCa本体部の下端から延長させた鉄筋と場所打ち杭の上端から延長させた鉄筋とを基礎コンクリートで巻き込むことでPCa柱と杭とを接合させている。一方、特許文献2に記載の発明では、上記接合構造に加え、下端の鋼材の外周面に多数のスタッドジベルを突設して鋼材と杭との付着力を高めている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平7−82892号公報
【特許文献2】特許第3625892号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところが、建物の高層化に伴ってPCa柱の強度を高くした場合、高強度のPCa柱と低強度の場所打ち杭とを直接接合させると、従来のPCa柱と杭との接合構造ではPCa柱の下面の支圧力(先端軸力/断面積)によって基礎コンクリートに高強度のコンクリートが必要となってしまう。そのため、例えば地下部分についてPCa柱の強度を低下させるとともにPCa柱の断面積を大きくしたり、基礎コンクリートの強度をPCa柱の強度に適合できる程度に高めたりする必要があった。しかしながら、PCa柱の断面積を大きくすると、材料が増大するだけでなく、PCa柱建て込み用の揚重設備が大型化して施工コストが高くなってしまう。一方、基礎コンクリートの強度を高めると、実際には接合部位にのみ必要な高強度コンクリートで基礎全体を構築することとなり、材料コストの上昇に繋がる。
【0006】
本発明は、このような背景に鑑みなされたもので、高層建物に適用される高強度のPCa柱を杭に接合する際に、無駄な材料コストを削減し、施工コストを抑制できる柱と杭との接合構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、第1の発明は、PCa柱を該PCa柱よりも大断面の杭に接合する柱と杭との接合構造であって、閉断面に形成された鋼製柱部材(鋼製四角柱部材11,鋼製円柱部材41)および該鋼製柱部材(11,41)の内部に充填されたPCaコンクリート部(12,42)によって構成され、杭(場所打ち杭3)よりも小断面に形成された軸力伝達部(10,40,60,80)を杭(3)の上面近傍に有するPCa柱部材(PCa構真柱2,32,PCa柱部材52,72)と、軸力伝達部(10,40,60,80)を巻き込むように杭(3)の直上部に形成された基礎コンクリート(15)とを備え、鋼製柱部材(11,41)は、外側面から突出する外側突起(外側環状突条13,43)および内側面から突出する内側突起(内側環状突条14,44)を有することを特徴とする。
【0008】
この発明によれば、PCa柱部材の軸力は、内側突起を介して軸力伝達部のPCaコンクリート部から鋼製柱部材へ伝達し、外側突起を介して鋼製柱部材から基礎コンクリートへ伝達する。したがって、PCa柱部材の軸力が、PCa柱部材の下向き面から基礎部材(基礎コンクリートおよび杭)に直接加わる支圧力として伝達だけでなく、軸力伝達部の外側面から基礎コンクリートを介して広がって伝達し、杭の上面のより広い範囲に伝達する。そのため、PCa柱部材の下向き面による支圧力が小さくなり、建物の高層化、つまり重量化に伴って高強度のPCa柱を用いる場合であっても、基礎コンクリートの強度を高めることなく、PCa柱を杭に直接接合させることができ、基礎の材料コストを低減できる。また、地下部のPCa柱の断面を大きくする必要がないため、大型の揚重設備を用いる必要がなくなり、施工コストの低減を図ること、或いは逆打ち工法の場合にはより深い地下構造物の建設を可能にできる。
【0009】
また、第2の発明は、第1の発明に係る柱と杭との接合構造において、軸力伝達部(40,60)は、その直上のPCa柱よりも大断面に形成されたことを特徴とする。この発明によれば、PCa柱の下向き面の面積を大きくして基礎コンクリートや杭に発生する支圧力を低減できるとともに、地震時などにPCa柱に加わる引っ張り方向の軸力が軸力伝達部の上向き面、即ち軸力伝達部におけるPCa柱よりも断面を大きくした面積に相当する段差面によって基礎コンクリート或いは基礎コンクリートを介して杭へ伝達するため、PCa柱と杭との接合部の地震耐力を高めることができる。
【0010】
また、第3の発明は、第1または第2の発明に係る柱と杭との接合構造において、外側突起(13,43)および内側突起(14,44)の少なくとも一方は、略水平に延在する複数の突条であることを特徴とする。この発明によれば、基礎コンクリートにおける鋼製柱部材との付着部或いはPCaコンクリート部における鋼製柱部材との付着部の破壊を抑制し、より大きな軸力を軸力伝達部の外側面から杭へ伝達することができる。したがって、基礎の強度をより低くすることができる。或いは、建物をより高層化することができる。
【0011】
また、第4の発明は、第1〜第3のいずれかの発明に係る柱と杭との接合構造において、杭(3)は、地盤に形成した杭孔(29)にコンクリートを打設してなる場所打ち杭(3)であり、PCa柱部材は、下方に突出してコンクリートが未硬化の状態で杭(3)の内部にその一部が挿入される鉄骨柱(7,37)を備えた構真柱(2,32)であることを特徴とする。この発明によれば、逆打ち工法に本発明を適用し、鉄骨柱と杭との間でも直接軸力伝達がなされるため、杭の強度をより低くしたり、建物をより高層化したりすることができる。
【0012】
また、第5の発明は、第4の発明に係る柱と杭との接合構造において、PCa柱部材(2)は、基礎コンクリート(15)の上方に設けられる梁(24)との接合に供される仕口部(2a)を有し、鉄骨柱(7)の上端が、仕口部(2a)の下端近傍に位置することを特徴とする。この発明によれば、PCa柱部材内部にインサートされる鉄骨柱の長さを長くしてコンクリートとの付着力を大きくし、鉄骨柱の上面に発生する支圧力を小さくするとともに、支圧力によって破壊し易い仕口部には梁の突っ張り力が作用するため、鉄骨柱の上面の支圧力による破壊を防止することができる。
【0013】
また、第6の発明は、第4の発明に係る柱と杭との接合構造において、鉄骨柱(37)の上端が軸力伝達部(40)の下端近傍に位置することを特徴とする。PCa柱における鉄骨柱の直上部位は大きな支圧力が発生するため破壊し易いが、この発明によれば、この破壊し易い部位が軸力伝達部になる。そして、軸力伝達部は、基礎コンクリートに巻き込まれるとともに、PCaコンクリート部を取り囲むようにその外縁に鋼製柱部材が配置されているため、支圧力に対する耐力が大きく、鉄骨柱の上面の支圧力による破壊を防止することができる。なお、この場合も鋼製柱部材の形状は四角形に限られず、PCa柱内部に設置する場合には円形とすることにより、より大きな支圧力に対する破壊防止効果を得ることができる。
【発明の効果】
【0014】
このように本発明によれば、高層建物に適用される高強度のPCa柱を杭に接合する際に、無駄な材料コストを削減し、施工コストを抑制できる柱と杭との接合構造を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】第1実施形態に係る建物の要部側面図
【図2】図1中のII−II断面図
【図3】図1中のIII−III断面図
【図4】図1中のIV−IV断面図
【図5】図1中のV−V断面図
【図6】第1実施形態に係る建物の構築手順の説明図
【図7】第1実施形態に係る柱と梁との接合構造による作用説明図
【図8】第2実施形態に係る建物の要部側面図
【図9】図8中のIX−IX断面図
【図10】第2実施形態に係る柱と梁との接合構造による作用説明図
【図11】第2実施形態の変形例に係る建物の要部側面図
【図12】図11中のXII−XII断面図
【図13】第2実施形態の変形例に係る柱と梁との接合構造による作用説明図
【図14】第3実施形態に係る建物の要部側面図
【図15】図14中のXIV−XIV断面図
【図16】第3実施形態に係る建物の構築手順の説明図
【図17】第3実施形態に係る柱と梁との接合構造による作用説明図
【図18】第4実施形態に係る柱と梁との接合構造による作用説明図
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照しながら本発明に係る柱と杭との接合構造の各実施形態について説明する。
【0017】
≪第1実施形態≫
まず、図1〜図7を参照して、本発明の第1実施形態について説明する。図1は、実施形態に係る建物の要部側面図であり、下半部を破断して示している。なお、各図においては、図が煩雑となることを避けるために、鉄筋やハッチングを一部省略して示している。図1に示すように、第1実施形態に係る柱と杭との接合構造は、PCa構真柱2をPCa構真柱2よりも大断面の場所打ち杭3に接合するものである。本実施形態の建物1は、地下2階、地上30階建ての多層建物であり、地下部分を含む躯体の大部分がPCa部材(PCa柱20やPCa梁24a,28)によって構成される。
【0018】
PCa構真柱2は、地下1階部分の柱をなす上構真柱部材4と地下2階部分の柱をなす下構真柱部材5とから構成される。上構真柱部材4は、図2に併せて示すように、矩形断面を呈し、外縁近傍に柱主筋6が配置されたRC造のPCa柱であり、その下端近傍に地下1階梁24が接合される仕口部2aを備えている。一方、下構真柱部材5は、その軸心に沿って全長にわたって延在し、鉄骨鉄筋コンクリート(以下、SRCと記す。)部5aの下端から下方へ突出する鉄骨柱7を備えたSRC造のPCa柱である。図5に併せて示すように、鉄骨柱7は、H型構を十文字に交差させた断面形状を呈しており、建物1の全長期荷重に耐え得る断面性能とされる。鉄骨柱7の上端にはトッププレート8が取り付けられており(図3では、創造線で示す。)、SRC部5aにおける外側面および下方へ突出した鉄骨部5bにおける下側部分の外側面にはスタットジベル9が突設されている。そして、鉄骨部5bにおけるスタットジベル9が突設された下側部分が場所打ち杭3の内部に突入している。
【0019】
下構真柱部材5のSRC部5aは、図3に併せて示すように、上構真柱部材4と同一の矩形断面を呈し、外縁近傍に柱主筋6が配置されるとともに、軸心に鉄骨柱7が配置されている。また、下構真柱部材5のSRC部5aの下端には、場所打ち杭3の上面近傍に所定の間隔をもって配置された軸力伝達部10が設けられている。軸力伝達部10は、図4に併せて示すように、SRC部5aの他の部分と略同一断面形状を呈し、略同一の断面積を有している。つまり、場所打ち杭3よりも小さな断面積の矩形断面を呈している。軸力伝達部10は、縁に配置され、矩形断面となるように鉛直に立設された4つの平面状の鋼板によって閉断面に形成された鋼製四角柱部材11と、鋼製四角柱部材11の中心に鉄骨柱7が配置された状態でその内部に打設されたコンクリートによって形成されるPCaコンクリート部12とを備える。
【0020】
図1の拡大図に示すように、鋼製四角柱部材11の外側面には、外方へ突出して略水平に延在するように環状に形成された外側環状突条13が適所に形成されている。本実施形態では、外側環状突条13は、鋼製四角柱部材11の上端、中央および下端に3つ形成されている。また、鋼製四角柱部材11の内側面には、内方へ突出して略水平に延在するように環状に形成された内側環状突条14が適所に形成されている。本実施形態では、内側環状突条14は、鋼製四角柱部材11の上半中央部、鋼製四角柱部材11の下端近傍、およびこれらの中間位置に3つ形成されている。なお、内側環状突条14に比べて外側環状突条13の幅寸法および高さ寸法は大きくされており、両環状突状13,14は、ともに全周溶接によって鋼製四角柱部材11に接合されている。
【0021】
上構真柱部材4と下構真柱部材5とは、それぞれの内部に配置された柱主筋6がモルタル充填継手などの公知の鉄筋継手手段18で接続され、両部材間にグラウトが充填されることで互いに接合し、PCa柱部材としての1本のPCa構真柱2を構成している。また、PCa構真柱2と場所打ち杭3との接合部、即ち場所打ち杭3の上面上には、軸力伝達部10を巻き込むように基礎コンクリート15が形成されている。なお、ここでは、場所打ち杭3の上面に構築された耐圧版16および耐圧版16の上面に構築されたフーチングコンクリート17とを合わせて基礎コンクリート15と称する。また、下構真柱部材5における基礎コンクリート15が構築される部位には、地下2階スラブ21を支持する基礎梁22が接合され、上構真柱部材4の下端に設けられた仕口部2aには、地下1階スラブ23を支持する地下1階梁24が接合され、上構真柱部材4の上方に現場打ちコンクリートで構築されるRC柱25の下端には、1階スラブ26を支持する1階梁27が接合される。
【0022】
次に、このような構成の接合構造を有する建物1の構築手順について図6を参照しながら説明する。先ず、(A)に示すように、図示しない掘削機を用いて地盤Gに場所打ち杭3の断面および深さに応じた杭孔29を穿設する。次に、(B)に示すように、鉄筋篭19を杭孔29内に挿入して杭孔29内にコンクリートを打設した後、コンクリートが未硬化のうちにPCa構真柱2を杭孔29内に建て込み、鉄骨柱7の下側部分がコンクリートに埋設される所定の高さ位置でPCa構真柱2を固定した状態でコンクリートを硬化させて場所打ち杭3を構築する。なお、PCa構真柱2は、予め地上で上構真柱部材4と下構真柱部材5とを接合して一本とされている。また、先にPCa構真柱2を杭孔29に建て込んで所定の位置に固定した状態で杭孔29内にコンクリートを打設して場所打ち杭3を構築してもよい。
【0023】
続いて、(C)に示すように、1次根切作業によって地盤Gを所定の深さまで掘削し、1階部分の柱25、1階梁27および1階スラブ26を構築する。その後、(D)に示すように、2次根切作業によって地盤Gを所定の深さまで掘削し、地下1階梁24および地下1階スラブ23を構築する。また、これと平行して地上部の躯体の構築も行う。なお、地下1階梁24にはPCa梁24aが用いられ、現場打ちされた仕口部24bのコンクリートを介して上構真柱部材4の下端に接合される。また、地上部の躯体には、所定長さのPCa柱20および所定長さのPCa梁28が用いられる。そして、PCa梁28は上記同様の公知の接合方法、すなわち公知の鉄筋継手手段18による鉄筋の接合および部材間の隙間へのグラウト注入によってPCa柱20に直接接合される。
【0024】
さらに、(E)に示すように、3次根切作業によって更に地盤Gを掘削して場所打ち杭3の杭頭を露出させ、杭頭を所定長さにわたってはつる杭頭処理を行う。また、余盛部分を除去された場所打ち杭3の上面に耐圧版16を構築するとともに、基礎梁22を構築して隣接する場所打ち杭3同士を連結する。なお、PCa部材(PCa柱20およびPCa梁28)の採用によって地上部の躯体構築速度が速く、この時点で地上30階まで躯体の構築が完了していても、鉄骨柱7が建物1の全長期荷重に耐え得る断面性能を有するため、鉄骨柱7を本設として利用することが可能である。また、上構真柱部材4の下端部には、鉄骨柱7の上面による大きな支圧力が発生するが、上構真柱部材4の下端部近傍に接合された地下1階梁24による突っ張り力が作用するため、当該部分が破壊することはない。
【0025】
その後、(F)に示すように、耐圧版16の上面に場所打ち杭3と同等の大きさ或いは場所打ち杭3よりも若干大きなフーチングコンクリート17を構築して基礎コンクリート15で軸力伝達部10を巻き込むとともに、地下2階スラブ21を構築し、PCa構真柱2と場所打ち杭3との接合が完了する。
【0026】
このようなPCa構真柱2と場所打ち杭3との接合構造によれば、図7に示すように、PCa構真柱2の軸力Fは、内側環状突条14を介して軸力伝達部10のPCaコンクリート部12から鋼製四角柱部材11へ伝達し、外側環状突条13を介して鋼製四角柱部材11から基礎コンクリート15へ伝達する。したがって、PCa構真柱2の軸力Fは、鉄骨柱7による支持力F1やPCa構真柱2のSRC部5aの下向き面による支持力F2のみならず、基礎コンクリート15を介して場所打ち杭3の上面全体によって支持される軸力伝達部10の外側面による支持力F3によっても大きく支持される。そのため、PCa構真柱2のSRC部5aの下向き面による支圧力が小さくなり、建物1の高層化、つまり重量化に伴ってPCa構真柱2の強度を高めた場合であっても、基礎コンクリート15および場所打ち杭3のコンクリート強度を高めることなく、PCa構真柱2を場所打ち杭3に直接的に接合させることができ、基礎コンクリート15および場所打ち杭3の材料コストを低減できる。また、PCa構真柱2の断面を大きくする必要がないため、大型の揚重設備を用いることなくPCa構真柱2を杭孔29に建て込むことができ、施工コストを低減することができる。或いは、PCa構真柱2を長くすることが可能になるため、逆打ち工法であってもより深い地下部の躯体の構築が可能になる。
【0027】
また、複数の外側環状突条13および内側環状突条14がそれぞれ略水平に延在する環状に形成されてシアコネクタとして機能することで、基礎コンクリート15とPCaコンクリート部12とをシアキーで直接接合する場合に比べ、基礎コンクリート15の外側環状突条13への係合面積およびPCaコンクリート部12の内側環状突条14への係合面積が大きくなって当該係合部のせん断破壊が抑制され、軸力伝達部10の外側面によってより大きな支持力F3が発揮される。したがって、基礎コンクリート15および場所打ち杭3のコンクリート強度を、SRC部5aの下向き面による支持力F2に応じたコンクリート強度よりも低くすることができる。換言すれば、同じ強度のコンクリートを基礎コンクリート15および場所打ち杭3に用いた場合に比べて建物1をより高層化することができる。
【0028】
また、下方へ突出する鉄骨柱7を備えたPCa構真柱2が、コンクリートが未硬化の状態で場所打ち杭3の内部にその一部が挿入され、鉄骨柱7と場所打ち杭3との付着によって軸力伝達がなされる(支持力F1が発揮される)ことで、SRC部5aの下面から伝達する軸力(支持力F2)が小さくなって支圧力が低減し、場所打ち杭3の強度をより低くすることができる。或いは上記の如く建物1をより高層化することができる。
【0029】
さらに、鉄骨柱7が下構真柱部材5の全長にわたって延在することで、鉄骨柱7のSRC部5aのコンクリートに対する付着力が大きくなって鉄骨柱7の上端面による支持力が小さくなり、PCa構真柱2における鉄骨柱7の直上部分、つまり上構真柱部材4の下端部分の破壊を抑制することができ、加えて、上構真柱部材4の下端に仕口部2aが配置されたことで、支圧力によって破壊し易い当該部分に地下1階梁24による突っ張り力が作用するため、鉄骨柱7の上面の支圧力による破壊を防止することができる。
【0030】
≪第2実施形態≫
次に、図8〜図10を参照して本発明の第2実施形態について説明する。なお、第1実施形態と同一の部材や部位には同一の符号を付し、第1実施形態と重複する説明は省略する。以下の実施形態においても同様とする。
【0031】
本実施形態に係る柱と杭との接合構造の第1実施形態と異なる点は、鉄骨柱37と軸力伝達部40とであり、これらを中心に説明する。図8に示すように、本実施形態では、鉄骨柱37が下構真柱部材35の下半のみに配置されている。すなわち、下構真柱部材35が、外縁近傍に柱主筋6が配置されたRC部35aと、RC部35aの下面に接合されて下方へ突出する鉄骨部35bとにより構成されている。そして、下構真柱部材35のRC部35aは、図2に示す上構真柱部材4と同様の断面形状を呈する。
【0032】
一方、下構真柱部材35のRC部35aの下端には、第1実施形態よりも大きな断面積を有する軸力伝達部40が形成されている。軸力伝達部40は、図9を併せて参照するように、第1実施形態と同様の軸力伝達部10の周囲に更に筒状に形成された鋼製円柱部材41を配置し、鋼製四角柱部材11と鋼製円柱部材41との間にPCaコンクリートを充填した形態となっている。つまり、鋼製円柱部材41は、軸力伝達部40の外縁に配置され、円形の閉断面となるように鉛直に立設された湾曲状の鋼板によって構成される。また、鋼製円柱部材41は、杭孔29への建て込みが可能なように場所打ち杭3よりも小径とされている。そして、鋼製円柱部材41の内部に配置されたコンクリートや鋼製四角柱部材11等がPCaコンクリート部42を構成する。
【0033】
図8の拡大図に示すように、鋼製円柱部材41の外側面には、外方へ突出して略水平に延在するように環状に形成された外側環状突条43が適所に形成されている。また、鋼製円柱部材41の内側面には、内方へ突出して略水平に延在するように環状に形成された内側環状突条44が適所に形成されている。本実施形態でも、内側環状突条44に比べて外側環状突条43の幅寸法および高さ寸法が大きくされており、外側環状突条43は、鋼製円柱部材41の上端、中央および下端に3つ形成され、内側環状突条44は、鋼製四角柱部材11の上半中央部、鋼製四角柱部材11の下端近傍、およびこれらの中間位置に3つ形成されている。
【0034】
一方、下構真柱部材35の縁に沿って配置された鋼製四角柱部材11にも、外側環状突条13および内側環状突条14が形成されているが、これら両環状突状13,14は内側環状突条44と同じ幅寸法および高さ寸法とされ、内側環状突条44と同じ高さ位置にそれぞれ3列に配置されている。
【0035】
建物1の構築手順は第1実施形態と同様であるため説明を省略する。なお、大断面の軸力伝達部40は、工場製作によって予め下構真柱部材35に一体形成されており、上構真柱部材34と下構真柱部材35とを予め地上で接合して1本のPCa構真柱32とした状態で杭孔29内に挿入される。
【0036】
このように構成されたPCa構真柱32と場所打ち杭3との接合構造によれば、第1実施形態の作用効果に加え、以下のような作用効果が発揮される。すなわち、図10に示すように、軸力伝達部40がその直上部、すなわちPCa構真柱32の他の部分よりも大断面に形成されたことにより、PCa構真柱32の下向き面の面積を大きくして当該下向き面による支持力F2を高め、基礎コンクリート15や場所打ち杭3に発生する支圧力を低減することができる。また、地震時などにPCa構真柱32に加わる引っ張り方向の軸力が軸力伝達部40の上向き面、即ち軸力伝達部40におけるPCa構真柱32よりも断面を大きくした面積に相当する段差面40aによって基礎コンクリート15或いは基礎コンクリート15を介して場所打ち杭3へ伝達するため、PCa構真柱32と場所打ち杭3との接合部の地震耐力を高めることができる。
【0037】
また、PCa構真柱32における鉄骨柱37の直上部位には大きな支圧力が発生するため当該部位が破壊し易いが、鉄骨柱37の上端が軸力伝達部40の下端に位置することにより、この破壊し易い部位が軸力伝達部40になる。そして、軸力伝達部40は、基礎コンクリート15に巻き込まれるとともに、PCaコンクリート部42を取り囲むようにその外縁に鋼製円柱部材41が配置されているため、支圧力に対する耐力が大きく、鉄骨柱37の上面の支圧力による破壊を防止することができる。さらに、軸力伝達部40には、外縁の鋼製円柱部材41だけでなく、PCa構真柱32の外側面に沿って内部にも鋼製四角柱部材11が設けられているため、PCa構真柱32の軸力Fは軸力伝達部40の下面の全領域に確実に伝達される。また、鉄骨柱37が下構真柱部材35のRC部35aに突入しないため、鉄骨柱37を伝達する軸力が鉄骨柱37の上面(トッププレート8)に集中するが、鋼製四角柱部材11が閉断面に形成されているため、鉄骨柱37の支圧力に対する耐力を高めて軸力伝達部40の破壊防止する機能も果たす。
【0038】
≪第2実施形態の変形例≫
次に、図11〜図13を参照して本発明の第2実施形態の変形例について説明する。
【0039】
本変形例に係る柱と杭との接合構造が第2実施形態と異なる点は、軸力伝達部40の構成である。図11および図12に示すように、本変形例の軸力伝達部40’は、第2実施形態と同様の外面形状を有する一方、下構真柱部材35のRC部35aの外側面に沿う鋼製四角柱部材11の代わりに、下構真柱部材35のRC部35aの外側面よりも小さく形成された鋼製小径円柱部材11’をその内部に備えている。鋼製小径円柱部材11’は、下構真柱部材35の内部に配置された柱主筋6の内側に配置され得る大きさであって、鉄骨柱37の上面(トッププレート8)とほぼ同じ大きさに形成される。なお、軸力伝達部40’の外縁に鋼製円柱部材41が配置されている点は、第2実施形態と同様であり、鋼製円柱部材41の内部に配置されたPCコンクリートおよび鋼製小径円柱部材11’がPCaコンクリート部42’を構成する。図11の拡大図に示すように、下構真柱部材35の内部に配置された鋼製小径円柱部材11’にも、第2実施形態と同様に、外側環状突条13’および内側環状突条14’が形成されている
【0040】
建物1の構築手順は第1、第2実施形態と同様である。なお、鋼製小径円柱部材11’の内外のコンクリートは、下構真柱部材35の工場製作時に同時に打設される。
【0041】
このように構成されたPCa構真柱32と場所打ち杭3との接合構造によれば、第2実施形態と同様の作用効果が発揮される。すなわち、図13に示すように、軸力伝達部40’がその直上部よりも大断面に形成されたことにより、PCa構真柱32の下向き面による支持力F2が高まり、基礎コンクリート15や場所打ち杭3に発生する支圧力が低減される。また、軸力伝達部40’が上向き段差面40a’を備えることにより、PCa構真柱32と場所打ち杭3との接合部の地震耐力が高まる。さらに、PCaコンクリート部42’を取り囲むように鋼製円柱部材41が配置され、軸力伝達部40’が基礎コンクリート15に巻き込まれることにより、鉄骨柱37の上面の支圧力による破壊が防止される。
【0042】
さらに、軸力伝達部40’には、外縁の鋼製円柱部材41だけでなく、PCa構真柱32の内部にも、鉄骨柱37の上面と同等の大きさの鋼製小径円柱部材11’が設けられているため、鉄骨柱37の上面の支圧力による破壊が効果的に防止されるとともに、PCa構真柱32の軸力Fが軸力伝達部40の下面の全領域に確実に伝達される。
【0043】
≪第3実施形態≫
次に、図14〜図17を参照して本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態では、構真柱を用いた逆打ち工法ではなく、順打ち工法によって建物1が構築される。なお、本実施形態では、上記実施形態と同様に地下2階地上30階建ての建物1として説明するが、地下部を有しない多層建物であってもよい。
【0044】
図14に示すように、本実施形態に係る柱と杭との接合構造は、PCa柱部材52をPCa柱部材52よりも大断面の場所打ち杭3に接合するものである。本実施形態の建物1では、柱および梁の全てにPCa部材が使用される。場所打ち杭3の上面には耐圧版16が構築され、耐圧版16の上面にPCa柱部材52が載置される。PCa柱部材52の上方には、地下2階柱55および地下1階柱54が順次接合され、地下1階柱54の上方には、地上階のPCa柱20が順次接合されている。これら地下2階柱55、地下1階柱54およびPCa柱20は、図2に示す上構真柱部材4と同様に、外縁近傍に柱主筋6が配置された矩形断面形状を呈する。
【0045】
また、PCa柱部材52も同様に、図2に示す上構真柱部材4と同様の断面形状を呈するRC造のPCa柱であり、図15にその断面を示す軸力伝達部60を下端に備えている。なお、本実施形態の軸力伝達部60は、下面に鉄骨柱37が接合されていない点および鋼製四角柱部材11(軸力伝達部10)がない点を除いて図9に示す第2実施形態の軸力伝達部40と同一の構成および同一の形状を有する。つまり、軸力伝達部60は、PCa柱部材52の周囲に筒状に形成された鋼製円柱部材41を配置し、PCa柱部材52と鋼製円柱部材41との間にPCaコンクリートを充填した構成をなし、鋼製円柱部材41の内部に配置されたPCコンクリートがPCaコンクリート部42を構成する。なお、鋼製円柱部材41とPCa柱部材52とは、同時にコンクリートが打設されて一体形成される。そして、鋼製円柱部材41の外側面には上下方向に3列に配置された外側環状突条43が形成され、鋼製円柱部材41の内側面には上下方向に3列に配置された内側環状突条44が適形成されている。PCa柱部材52は、軸力伝達部60を耐圧版16の上面に当接させた状態でフーチングコンクリート17を構築して基礎コンクリート15で巻き込むことで、場所打ち杭3に接合される。
【0046】
次に、本実施形態の建物1の構築手順について図16を参照しながら説明する。先ず、(A)に示すように、図示しない掘削機を用いて地盤Gに場所打ち杭3の断面および深さに応じた杭孔29を穿設した後、鉄筋篭19を杭孔29内に挿入するとともに、杭孔29内にコンクリートを打設して場所打ち杭3を構築する。次に、(B)に示すように、図示しない土留めを用いて根切り作業によって場所打ち杭3の杭頭が露出する深さまで地盤Gを掘削して床付けし、余盛り部分の杭頭を除去した場所打ち杭3の上面に耐圧版16を構築し、その上面にPCa柱部材52を載置する。なお、PCa柱部材52は、必要に応じて鉄筋接合手段をインサートしておき、耐圧版16および場所打ち杭3に差し込んだ差し筋に接合させる。その後、(C)に示すように、基礎梁22を構築して隣接する場所打ち杭3同士を連結するとともに、耐圧版16の上面に場所打ち杭3と同等の大きさ或いは場所打ち杭3よりも若干大きなフーチングコンクリート17を構築して基礎コンクリート15で軸力伝達部10を巻き込むとともに、地下2階スラブ21を構築し、PCa柱部材52と場所打ち杭3との接合が完了する。
【0047】
続いて、(D)に示すように、PCa柱部材52の上面に地下2階柱55を接合し、さらにその上面に地下1階柱54を接合するとともに、地下1階柱54の下端に設けられた仕口部に地下1階梁24を接合し、地下1階スラブ23を構築する。さらに、(E)に示すように、地下1階柱54の上面に1階柱20を接合し、1階柱20の下端に1階梁27を接合するとともに1階スラブ26を構築し、順次地上階の躯体を構築していく。
【0048】
このようなPCa柱部材52と場所打ち杭3との接合構造によれば、図17に示すように、第1実施形態および第2実施形態での説明と同様に、PCa柱部材52の軸力Fは、内側環状突条44を介して鋼製円柱部材41へ、外側環状突条13を介して鋼製円柱部材41から基礎コンクリート15へ伝達する。したがって、PCa構真柱2の軸力Fは、軸力伝達部60の下向き面による支持力F2としてだけでなく、基礎コンクリート15を介して広がって伝達し、場所打ち杭3の上面全体によって支持される軸力伝達部60の外側面による支持力F3としても基礎コンクリート15および場所打ち杭3に伝達する。そのため、PCa構真柱2の直下の基礎コンクリート15や場所打ち杭3に発生する支圧力を低減することができる。また、軸力伝達部60の上向き段差面60aによってPCa柱部材52と場所打ち杭3との接合部の地震耐力が高まることは、第2実施形態と同様である。
【0049】
このように、逆打ち工法だけでなく順打ち工法に本発明に係る接合構造を適用した場合でも、相対的に高強度且つ小断面のPCa柱部材52を、相対的に低強度且つ大断面の基礎コンクリート15や場所打ち杭3に直接的に接合することが可能となる。すなわち、基礎コンクリート15や場所打ち杭3のコンクリート強度をPCa柱部材52の強度に適合する程度に高めたり、地上部のPCa柱20のコンクリート強度から地下1階柱54および地下2階柱55へとコンクリート強度を段階的に落として大断面にしたりする必要がない。
【0050】
≪第4実施形態≫
最後に、図18を参照して本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態の軸力伝達部10と同様の外形を有する軸力伝達部80を下端に備えたPCa柱部材72を用い、順打ち工法によって建物1を構築するものである。軸力伝達部80は、その中心に鉄骨柱7を備えない点を除いて第1実施形態の軸力伝達部10と同一の構成および同一の形状を有する。他の部材の構成や建物1の構築方法は、第3実施形態と同様であるため、説明を省略する。このような構成のPCa柱部材72と場所打ち杭3との接合構造によっても、上記第1実施形態および第3実施形態で説明したのと同様の効果を得ることができる。
【0051】
以上で具体的実施形態についての説明を終えるが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではない。例えば、上記第2実施形態および第3実施形態では、上向き段差面40a,60aが水平面に形成されているが、軸力伝達部40,60により確実に軸力Fを伝達させるために、PCa構真柱32およびPCa柱部材52の軸力伝達部40,60の直上部分を末広がりに拡径するテーパー形状にして上向き段差面40a,60aを台形円錐面状にしてもよい。また、各部材や部位の具体的形状や、配置、数量などは上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲であれば適宜変更可能である。
【符号の説明】
【0052】
2,32 PCa構真柱(PCa柱部材)
52,72 PCa柱部材
2a 仕口部
3 場所打ち杭(杭)
7,37 鉄骨柱
10,40,40’,60,80 軸力伝達部
11 鋼製四角柱部材(鋼製柱部材)
11’ 鋼製小径円柱部材
41 鋼製円柱部材(鋼製柱部材)
12,42 PCaコンクリート部
13,43 外側環状突条(外側突起)
14,44 内側環状突条(内側突起)
15 基礎コンクリート
16 耐圧版
17 フーチングコンクリート
24 地下1階梁(梁)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
PCa柱を該PCa柱よりも大断面の杭に接合する柱と杭との接合構造であって、
閉断面に形成された鋼製柱部材および該鋼製柱部材の内部に充填されたPCaコンクリート部によって構成され、前記杭よりも小断面に形成された軸力伝達部を前記杭の上面近傍に有するPCa柱部材と、
前記軸力伝達部を巻き込むように前記杭の直上部に形成された基礎コンクリートと
を備え、
前記鋼製柱部材は、外側面から突出する外側突起および内側面から突出する内側突起を有することを特徴とする柱と杭との接合構造。
【請求項2】
前記軸力伝達部は、その直上のPCa柱よりも大断面に形成されたことを特徴とする、請求項1に記載の柱と杭との接合構造。
【請求項3】
前記外側突起および前記内側突起は、略水平に延在する複数の突条であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の柱と杭との接合構造。
【請求項4】
前記杭は、地盤に形成した杭孔にコンクリートを打設してなる場所打ち杭であり、
前記PCa柱部材は、下方に突出して前記コンクリートが未硬化の状態で前記杭の内部にその一部が挿入される鉄骨柱を備えた構真柱であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の柱と杭との接合構造。
【請求項5】
前記PCa柱部材は、前記基礎コンクリートの上方に設けられる梁との接合に供される仕口部を有し、
前記鉄骨柱の上端が、前記仕口部の下端近傍に位置することを特徴とする、請求項4に記載の柱と杭との接合構造。
【請求項6】
前記鉄骨柱の上端が前記軸力伝達部の下端近傍に位置することを特徴とする、請求項4に記載の柱と杭との接合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2011−127344(P2011−127344A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−287203(P2009−287203)
【出願日】平成21年12月18日(2009.12.18)
【出願人】(000174943)三井住友建設株式会社 (346)
【Fターム(参考)】