説明

柱と梁との接合構造

【課題】 曲げモーメントを確実に伝達することが可能な木製の柱と梁との接合であって、雨水が接合部分から柱の内部へ浸入するのを軽減できる接合構造を提供する。
【解決手段】 柱1にねじ込まれたスクリュー部材11の端面とその周囲の柱1の水平面との境界に跨るようにシール部材3を当接し、このシール部材3の上に配置した接合金具13をボルト14で柱1に固着するので、スクリュー部材11の端面とその周囲の柱1の水平面との境界に存在する微小な隙間にシール部材が密接してこの隙間を埋めることとなる。これにより、雨水が接合部から浸入して柱の内部に浸透することを抑制でき、防水効果の高い柱1と梁2の接合が可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、木造建築物における柱と梁との接合構造に係り、特に柱と梁との相対的な変形が拘束され、双方間で曲げモーメントの伝達が生じる柱と梁とを接合する構造に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に普及している木造建築物では古くから柱と梁との接合を、柱に設けたほぞ穴に梁の端部を加工したほぞを差し入れることによって行っている。このような接続構造では、曲げモーメントに抵抗することができず、複数の柱および複数の梁(胴差、軒けた、土台等の横方向に架設される部材を含む)で形成される軸組みは、変形が生じ易い。このため、柱間の壁内に筋交いを配置し、地震時等の水平方向力が作用したときの変形に抵抗するものとなっている。
【0003】
このように、従来の木造建築物では筋交いを設ける壁体を確保する必要があるために、開口部の設定や屋内空間の利用に支障を生じることがある。このような事情から、柱と梁とをいわゆる剛結合、つまり曲げモーメントの伝達が生じる結合とし、軸組みをラーメン構造とすることで筋交いの量を低減する提案がなされている。
【0004】
柱と梁とを剛結合とする構造には、金属の棒状部材に螺旋状の張り出し部を設けたスクリュー部材を木部材にねじ込み、このスクリュー部材を介して木製の柱と梁とを接合するものがある。このような構造は、例えば特許文献1に記載されており、図9に示すように、柱101と梁102とを継ぎ手金具103を介して接合するものである。
【0005】
この接合構造では、柱101に側面から一対の棒状材111(スクリュー部材)が所定間隔をおいて水平方向にねじ込まれており、これらの棒状材111の両端部には軸線方向に所定長のネジ穴が穿設されている。そして、このネジ穴にボルト113を螺合して締め付けることにより、柱101に継ぎ手金具103が固着されている。一方、この柱101に接続される梁102の端面にも同様の棒状材112が所定間隔をおいて水平方向にねじ込まれ、これらの棒状材112の端面に設けられたネジ穴にボルト114を螺合して同様の継ぎ手金具103が固着されている。
【0006】
柱101と梁102とに固着された継ぎ手金具103、103は、両方に跨るように当接された取付用鉄板115、116をボルト117,118で締め付けて接合され、双方に固着された継ぎ手金具103、103を介して柱101と梁102とが接合される。
したがって、柱101と梁102との間に曲げモーメントが作用したときに、並列に配置された棒状材111、112の一方に引張力が、他方には圧縮力が作用し、これらが棒状材111、112の全長にわたる周面から柱101又は梁102に伝達され、柱101又は梁102には局所的に大きな応力が集中することがなく、相互間で曲げモーメントの伝達が可能となる。
【特許文献1】特許第2798239号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記のような従来から知られている柱と梁の接合構造では、次のような改良が望まれる課題がある。
上記特許文献1に記載の接合構造のように、柱101又は梁102に棒状材111(スクリュー部材)をねじ込むためには、木部材に所定の大きさの孔を穿設し、さらに螺旋状の溝すなわち太径の雌ネジを予め形成し、この雌ネジに螺合するように雄ネジ状の棒状材111をねじ込む。このため、棒状材111をねじ込んだ柱101又は梁102とこの棒状材111との間には微小の隙間が生じる。したがって、現場での作業中に降雨等があり、接合部が降雨にさらされると、上記隙間から雨水が浸入し、棒状材111の周面を伝わって木部材の内部まで水が浸透することがある。特に、柱の上に梁を架け渡すように載置して接合しようとするときに、立設された柱の頂部が降雨にさらされると、雨水が棒状材と木部材との間に浸入しやすい。このように雨水の浸入があると、木部材の腐食が生じやすくなったり、木部材の表面又は内装材が湿気を帯びることになり、内装材の施工管理及び施工後の管理が難しくなることがある。
【0008】
本願発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、曲げモーメントを確実に伝達することができるように木製の柱と梁とを接合する構造であって、現場作業中に降雨等があっても、雨水が柱と梁との接合部分から柱の内部へ浸入することが防止される接合構造を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために請求項1に係る発明は、 立設される木製の柱の上端部には、該柱の軸線方向にスクリュー部材がねじ込まれ、 該スクリュー部材の上端面は、ねじ込まれた位置の柱の水平面と高さがほぼ一致し、 該スクリュー部材の上端面には軸線方向にねじ穴が設けられており、 前記ねじ穴に螺合されたボルトによって、前記柱の上端部に接合金具が固着され、 該接合金具とこの上に載置された梁とが結合されている柱と梁との接合構造であって、 前記スクリュー部材の端面とその周囲の柱の水平面との間に跨るようにシール部材が当接され、 前記接合金具の前記スクリュー部材と対向する面が前記シール部材の上面に押圧されている柱と梁との接合構造を提供する。
【0010】
この接合構造では、柱の上端面からねじ込まれたスクリュー部材の端面とその周囲の柱の水平面との境界に跨るようにシール部材が当接され、接合金具によって強く押し付けられるので、スクリュー部材とその周囲の柱の水平面との間に隙間があっても、シール部材によって遮蔽される。したがって、降雨があっても雨水が隙間に流入するのが防止され、柱の内部に雨水が浸透するのを防ぐことができる。
【0011】
請求項2に係る発明は、請求項1の記載の柱と梁との接合構造において、 前記シール部材は、合成ゴム又は合成樹脂の発泡体層と生ゴム層とを積層して貼り合わせたものであり、 生ゴム層が前記スクリュー部材の端面及び柱の水平面に当接されているものとする。
【0012】
この接合構造では、スクリュー部材の端面と柱の水平面とに跨って押し付けられた生ゴムが変形し、柱とスクリュー部材との隙間に入り込む。また、柱の水平面に木目によって凹凸が生じていると凹部に生ゴムが押し込まれ、雨水の浸透を防止する。また、この生ゴムの層と積層された合成ゴム又は合成樹脂の発泡体層は、接合金具によってシール部材がスクリュー部材の端面及び柱の水平面に押し付けられたときに弾性的に変形し、生ゴムのほぼ全域に均等に近い力を作用させて、生ゴムを有効に隙間及び凹部に充填する。これにより、雨水の進入路が塞がれ、柱とスクリュー部材との間に雨水が浸透するのが防止される。
【0013】
請求項3に係る発明は、請求項1の記載の柱と梁との接合構造において、 前記柱の、前記スクリュー部材がねじ込まれた位置の周囲には、遮水性を有する被覆剤が塗布されているものとする。
【0014】
木材は木目の方向に沿って水が浸透しやすい性質を有するが、柱の水平面に遮水性を有する被覆剤が塗布されることにより、柱の軸線方向への雨水の浸透が防止される。また、被覆剤を塗布することにより、この上にシール部材が圧接されたときの密着性が良好となり、シール部材と柱の水平面との接触部付近から柱とスクリュー部材との間に雨水が浸入するのが有効に抑止される。
【発明の効果】
【0015】
以上説明したように、本願発明によれば、接合金具とスクリュー部材がねじ込まれた柱の水平面との間にシール部材を介挿して接合金具を柱に固着するので、スクリュー部材とその周囲の柱と間に存在する微少な隙間に雨水が浸入することを抑止できる。したがって、施工中に降雨にさらされるようなことがあっても、柱の内部に雨水が浸透するのを防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本願発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、本願発明の柱と梁の接合構造が好適に用いられる木造建築物の構造躯体を示す概略斜視図である。
この構造躯体は、木製柱1と木製梁2とを曲げモーメントの伝達が可能に接合されたラーメン架構体を複数組み合わせて形成されている。それぞれラーメン架構体を構成する柱1は、断面の寸法が梁2の軸線方向に大きく、この軸線と直角方向に小さい扁平な部材である。また、梁2も断面の鉛直方向の寸法が大きく、横方向は小さく扁平な部材を用いている。したがって、各ラーメン架構体は一方向の曲げに抵抗する構造となっている。これらのラーメン架構体は、いずれも柱1の上面に梁2を当接して接合するいわゆる梁勝ち構造となっており、梁と梁とを接合することによって複数のラーメン架構体が互いに連結される。
【0017】
図2は、図1に示すラーメン架構体で用いられる柱1と梁2との接合構造であって、本願に係る発明の一実施形態を示す分解斜視図である。また、図3は、同じ接合構造の断面図であり、ラーメン架構体の軸線と平行な断面を示すものである。
この接合構造では、柱1の上端面における長辺方向の両端部に切り欠き部1bが設けられ、中央部1aは梁2の下面に当接されている。柱1の切り欠き部1bからは、この柱1の軸線方向に2本の第1のスクリュー部材11、11がねじ込まれている。
【0018】
一方、梁2の対応する位置にも鉛直方向に2本の第2のスクリュー部材12、12がねじ込まれており、これら第1及び第2のスクリュー部材11、12には、端面から軸線方向にネジ穴11b、12bが穿設されている。そして、柱の切り欠き部1b内に配置された接合金具13が、ボルト14によって第1のスクリュー部材11に結合され、頭なしボルト15とナット16とによって第2のスクリュー部材11に結合されている。接合金具13は、高さが柱1に設けられた切り欠き部1bの深さと一致するように形成されており、柱1と梁2とはスクリュー部材11,12及び接合金具13を介して接合されるとともに、柱の中央部1aは梁2の下面に当接される。そして、接合金具13と柱1の第1のスクリュー部材11がねじ込まれた水平面1cとの間には、シール部材17が介挿されるとともに、柱の水平面1cには遮水性を有する被覆剤が塗布され、柱1の内部に雨水等が浸入するのを防止する措置が施されている。
【0019】
上記第1及び第2のスクリュー部材11、12は同じものであり、図4に側面図及び正面図を示すように、棒状の鋼部材の側面に螺旋状の張り出し部11aを設けたものであり、両端面には前述のように軸線方向のネジ穴11bが設けられている。それぞれのスクリュー部材11、12は、図2に示すように、柱1又は梁2に鉛直方向の孔を設け、さらに螺旋状の溝を切削した後にねじ込まれたものである。
【0020】
上記接合金具13は、図5に示すように、上下で水平に配置され互い対向する上板部13aと下板部13bと、上板部13aと下板部13bとの縁部を互いに結合する側板部13cとを備え、上板部13aには上ボルト孔13dが、下水平板部には下ボルト孔13eがそれぞれ設けられている。上板部13aは、梁2にねじ込まれた第2のスクリュー部材12の下端面に当接され、上ボルト孔13dに挿通された頭なしボルト15とナット16とで締め付けて固着される。
【0021】
上記頭なしボルト15は、図6に示すように、全長にわたって雄ねじが形成されたボルト(長ねじボルト)であり、第2のスクリュー部材12の端部のネジ穴にねじ込まれるとともに、螺合されたナット16によって上板部13aを第2のスクリュー部材12の端部に締め付けることができる。また、この頭なしボルト15は、先端に近づくにしたがって径が縮小されている。
【0022】
接合金具13の下板部13bは、下ボルト孔13eに挿通されたボルト14によって柱1にねじ込まれた第1のスクリュー部材11に固着されるものである。この下板部13bと第1のスクリュー部材11の端面との間にはシール部材17が介挿される。このシール部材17は、図7に拡大断面図を示すように、第1のスクリュー部材11の端面とその周囲の柱1の水平面1cとの境界に跨るように介挿され、下板部13bにより押圧されて、第1のスクリュー部材11の端面とこのスクリュー部材11がねじ込まれた柱1の水平面1cに密着している。
【0023】
上記シール部材17は、図8に示すように、生ゴム層17aと合成ゴムの発泡体層17bとが積層して貼り合わせられ、環状に切り抜かれたシート状の部材であり、内径は第1のスクリュー部材11の軸部(螺旋状の張り出し部分を含まない棒状部分)の外径よりやや小さく、外径は第1のスクリュー部材11の螺旋状の張り出し部の外径よりやや大きくなっている。また、シール部材17の表裏の両面には離型紙17cが貼り付けられており、この離型紙17cを剥ぐことにより、柱1及び接合金具13のそれぞれに貼付することができるものである。
【0024】
次に、上記柱1と梁2とを接合する工程について説明する。
柱1は、工場等における加工段階において、端部に所定の寸法の切り欠き部1bを設ける。そして、この切り欠き部1b内から軸線方向に穴を切削し、第1のスクリュー部材11をねじ込む。切り欠き部内の第1のスクリュー部材11がねじ込まれた水平面及び梁2と接合される端面には、遮水性を有する被覆剤(図示せず)を塗布する。本実施例では、エバーウッドA−100(登録商標・シントーファイン株式会社製)を使用しているが、干割れ防止成分や防腐成分を含有した木材用の他の薬剤を使用することもできる。
【0025】
その後、シール部材17を、スクリュー部材11の端面とその周囲の柱1の水平面1cとの境界に跨るように貼り付ける。このときシール部材17は、生ゴム層17aがスクリュー部材11の端面及び柱1の水平面1cに当接するように貼り付ける。そして、接合金具13の下板部13bに設けられた下ボルト孔13eに挿通したボルト14を第1のスクリュー部材のネジ穴11bに螺合し、締め付けて切り欠き部1b内に接合金具13を固定する。
【0026】
これにより、接合金具13と柱1の間に介挿されているシール部材17は押圧されて柱1と接合金具13とに密着する。また、ボルト14で接合金具13を締め付けることにより、スクリュー部材11と柱1の水平面1cとの境界を跨ぐように貼り付けられた生ゴム層17aが押しつぶされて境界に存在する隙間を埋める。さらに、生ゴム層17aに貼り合わされた合成ゴムの発泡体層17bは、接合金具13と第1のスクリュー部材11がねじ込まれた柱1の端面間で弾性的に変形し、生ゴム層3aのほぼ全域に押圧力が作用して生ゴムが隙間及び柱の水平面1cに存在する凹部に押し入れられるように作用する。
また、スクリュー部材11がねじ込まれた水平面1cには被覆剤(図示せず)を塗布しているので、シール部材17の生ゴムの密着性が良くなっており、防水効果が増大する。
【0027】
梁2も工場等における作業により、所定の位置に第2のスクリュー部材12をねじ込んでおく。梁2の高さは、第2のスクリュー部材12の長さとほぼ一致するように設定されており、第2のスクリュー部材12は梁2を鉛直方向に貫通し、上下の端面はそれぞれ梁2の上面及び下面とほぼ一致するようにねじ込まれる。
【0028】
柱1及び梁2を組み立てる現場では、柱1を所定の位置に立設する。一方、梁2にねじ込まれた第2のスクリュー部材12の下端のネジ穴12bには、頭なしボルト15をねじ込み、先端を下方に突き出しておく。この梁2は立設された柱1の上方に吊り揚げて、第2のスクリュー部材12に螺合された頭なしボルト15の先端が、柱1に固定された接合金具13と対向する位置に支持する。そして、梁2をゆっくりと下降させながら柱1に固定された接合金具13の上ボルト孔13dに頭なしボルト15を先端から挿通する。このとき、頭なしボルト15は先端部の径が小さくなっており、上ボルト孔13dに容易に導くことができる。そして、さらに梁2をゆっくりと下降させることによって、頭なしボルト先端の傾斜面15aが上ボルト孔13dの内周面にガイドされ、梁2は正確な位置で柱上に載置される。
【0029】
その後、柱1に固定された接合金具13の側面の開放された部分から頭なしボルト15の先端にナット16を螺合させる。このナット16を強く締め付けることにより、接合金具13は梁2にねじ込まれた第2のスクリュー部材12と強固に接合される。
【0030】
上記のように柱1と梁2とが接合されることにより、梁2の下面は、柱1の中央部1aに圧接されるとともに、梁2にねじ込まれた第2のスクリュー部材12、12は、柱断面の長辺方向における両端部で第1のスクリュー部材11、11と接合金具13を介して連結される。これにより、柱1と梁2との接合部で双方間の変形が拘束され、曲げモーメントが伝達される。
【0031】
また、上記のように柱1と梁2とを接合する工程で、屋根が葺かれる前に降雨にさらされるようなことがあっても、柱1にねじ込まれた第1のスクリュー部材11を伝って柱1の内部に雨水が浸透するのを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本願発明の柱と梁との接合構造が好適に用いられる木造建築物の構造躯体を示す概略斜視図である。
【図2】本願に係る発明の一実施形態である柱と梁との接合構造を示す分解斜視図である。
【図3】本願に係る発明の一実施形態である柱と梁との接合構造を示す断面図であり、ラーメン架構体の軸線と平行な断面を示すものである。
【図4】図2及び図3に示す柱と梁との接合構造で用いられるスクリュー部材の側面図及び正面図である。
【図5】図2及び図3に示す柱と梁との接合構造で用いられる接合金具の概略斜視図である。
【図6】図2及び図3に示す柱と梁との接合構造で用いられる頭なしボルトの概略斜視図及び底面図である。
【図7】図2及び図3に示す柱と梁との接合構造の拡大断面図である。
【図8】図2及び図3に示す柱と梁との接合構造で用いられるシール部材の平面図及び側面図である。
【図9】従来の柱梁接合構造の一例を示す部分断面図である。
【符号の説明】
【0033】
1:柱、 1a:柱端面の中央部、 1b:切り欠き部、 2:梁、
11:第1のスクリュー部材、 11a:螺旋状の張り出し部、 11b:ネジ穴、 12:第2のスクリュー部材、 12b:ネジ穴、
13:接合金具、 13a:上板部、 13b:下板部、 13c:側板部、 13d:上ボルト孔、 13e:下ボルト孔
14:ボルト、 15:頭なしボルト、 16:ナット
17:シール部材、 17a:生ゴム、 17b:合成ゴムの発泡体、 17c:離型紙、


【特許請求の範囲】
【請求項1】
立設される木製の柱の上端部には、該柱の軸線方向にスクリュー部材がねじ込まれ、
該スクリュー部材の上端面は、ねじ込まれた位置の柱の水平面と高さがほぼ一致し、
該スクリュー部材の上端面には軸線方向にねじ穴が設けられており、
前記ねじ穴に螺合されたボルトによって、前記柱の上端部に接合金具が固着され、
該接合金具とこの上に載置された梁とが結合されている柱と梁との接合構造であって、
前記スクリュー部材の端面とその周囲の柱の水平面との間に跨るようにシール部材が当接され、
前記接合金具の前記スクリュー部材と対向する面が前記シール部材の上面に押圧されていることを特徴とする柱と梁との接合構造。
【請求項2】
前記シール部材は、合成ゴム又は合成樹脂の発泡体層と生ゴム層とを積層して貼り合わせたものであり、
生ゴム層が前記スクリュー部材の端面及び柱の水平面に当接されていることを特徴とする請求項1に記載の柱と梁との接合構造。
【請求項3】
前記柱の、前記スクリュー部材がねじ込まれた位置の周囲には、遮水性を有する被覆剤が塗布されていることを特徴とする請求項1に記載の柱と梁との接合構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−307569(P2006−307569A)
【公開日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−132471(P2005−132471)
【出願日】平成17年4月28日(2005.4.28)
【出願人】(000183428)住友林業株式会社 (540)
【Fターム(参考)】