説明

柵状昇降体装置

【課題】プラットホームで待機する乗客のホームへの転落防止、畑への動物等の侵入防止、駐車場への侵入防止などに寄与する柵状装置を提供することを課題とする。
【解決手段】複数の円筒などで構成する所定の昇降体10の上部を梁401に固定した状態で、前記梁401をブラケット502などで支柱501に固定し、複数の昇降体10を前記昇降体の上部を始点に短縮及び延長させることにより、転落の防止又は侵入の防止などに寄与する柵状昇降体装置を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願発明は、列車のプラットホームや畑、駐車場などで利用可能な柵状昇降体装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、列車のプラットホームで待機する乗客の転落防止の目的でプラットホーム保護柵が設置又は設置検討されている。また、畑の動物除け等の目的で侵入防止囲い柵や、駐車場の防犯等の目的で防犯シャッターなどが設置されている。
【0003】
従来技術の例として、プラットホームの乗降側寄りに、しかもその長さ方向に連続して設けられ、ホームの上部に格納部を有するガードフェンスが考案されている(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平6−56117号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述した様な列車のプラットホームで利用するガードフェンスは考案されているが、板状のフェンスでは風を受ける表面積が大きいため固着具及び固着をする側の設備(梁、柱、屋根、ホームなど)に相当の強度が必要になり、固着をする側の設備(梁、柱、屋根、ホームなど)の補強には多くのコストが必要になる。
【0006】
そこで、本願発明が解決しようとする問題点は、プラットホームに待機している乗客のホームへの転落を防止するとともに柵状装置の上昇動作時に乗客の身体や荷物に引っかからない安全構造で、かつ、風を受ける表面積を小さくし固着をする側の設備にかかる強度負担を低減させることにより、固着側の設備補強にかかるコストを少なくし、全体的なコストを低減することができる柵状装置を提供することを課題とする。
【0007】
また、設置が容易で、かつ、設置コストも安価とすることが可能で、いかなる開放扉位置にも対応(多様な列車に対応、運転手の運転技術にも考慮)できる柵状装置を提供することを課題とする。
【0008】
また、列車のプラットホームと同様に、コスト面、柵状装置を固着する側設備の強度面及び柵状装置の強度面で問題をかかえる様々な利用シーン(畑の動物除け侵入防止囲い柵や駐車場の防犯シャッターなど)も考えられるので、それらの利用シーンでも応用できる柵状装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そこで、最上部に設置する中空部の径及び外側の径が最も大きい最上部中空立体と、最下部に設置する中空部の径及び外側の径が最も小さい最下部中空立体と、前記最上部中空立体と最下部中空立体との間に設置する中空部の径及び外側の径が前記最上部中空立体と最下部中空立体との間である1又は複数の中間部中空立体とで構成する昇降体と、前記昇降体の最下部を地面側から上空側の方向に上昇させるとともに前記昇降体全体の長さを短縮させる昇降体短縮上昇手段と、前記昇降体の最下部を上空側から地面側の方向に下降させるとともに前記昇降体全体の長さを延長させる昇降体延長下降手段と、を有する柵状昇降体装置を提供する。
【0010】
また、
さらに、最上部に設置する中空部の径及び外側の径が最も大きい最上部中空立体と、最下部に設置する中空部の径及び外側の径が最も小さい最下部中空立体と、前記最上部中空立体と最下部中空立体との間に設置する中空部の径及び外側の径が前記最上部中空立体と最下部中空立体との間である1又は複数の中間部中空立体とで構成する昇降体と、前記昇降体の最下部を地面側から上空側の方向に上昇させるとともに前記昇降体全体の長さを短縮させる昇降体短縮上昇手段と、前記昇降体の最下部を上空側から地面側の方向に下降させるとともに前記昇降体全体の長さを延長させる昇降体延長下降手段とを有し、さらに前記最下部中空立体の最下部とプラットホーム床との隙間の距離が150mm以下と狭く、かつ、前記最下部中空立体がプラットホーム床上にいる人などに接触することを防止する下降場所障害物感知センサを装備する列車のプラットホーム設置に最適な柵状昇降体装置を提供する。
【0011】
また、最上部に設置する中空部の径及び外側の径が最も大きい最上部中空立体と、最下部に設置する中空部の径及び外側の径が最も小さい最下部中空立体と、前記最上部中空立体と最下部中空立体との間に設置する中空部の径及び外側の径が前記最上部中空立体と最下部中空立体との間である1又は複数の中間部中空立体とで構成する昇降体と、前記昇降体の最下部を地面側から上空側の方向に上昇させるとともに前記昇降体全体の長さを短縮させる昇降体短縮上昇手段と、前記昇降体の最下部を上空側から地面側の方向に下降させるとともに前記昇降体全体の長さを延長させる昇降体延長下降手段と、を有し、さらに柵状昇降体装置全体を移動可能とする柵状昇降体装置移動手段を設けた柵状昇降体装置を提供する。
【発明の効果】
【0012】
本願発明の柵状昇降体装置により、列車のホームなどへの転落防止又は畑、駐車場などへの侵入防止が実現する。
【0013】
また、本願発明の柵状昇降体装置は、板状のガードフェンスに比べ、直接風を受ける表面積を小さくすることができるので、固着をする側の設備(梁、柱、屋根、ホームなど)の補強にかかるコストを少なくし、全体的な設置コストを低減することができる。
【0014】
また、本願発明の柵状昇降体装置は、簡易な構造で部品が少ないことから軽量化することも容易である。また、製作コストが安価になる。
【0015】
また、本願発明の柵状昇降体装置は、簡易な構造で設置が容易であるから設置コストが安価になる。
【0016】
また、本願発明の列車のプラットホームに設置する柵状昇降体装置は、プラットホームに待機している乗客のホームへの転落を防止するとともに柵状装置の上昇動作時に乗客の身体や荷物に引っかからない等の安全構造であり、かつ、いかなる開放扉位置又は扉サイズにも対応できるので非常に利便性がある。
【0017】
また、本願発明の列車のプラットホームに設置する柵状昇降体装置は、最上部中空立体、中間部中空立体及び最下部中空立体に透明素材を使用することにより、監視カメラや運転手に対しての死角を無くすことができるので安全性が向上する。
【0018】
また、本願発明の移動可能な柵状昇降体装置は、設置がさらに容易であるから、様々な利用シーン(イベント会場での入場者整理や空港での乗客整理など)で活用ができる。
【0019】
なお、駅の事故の30%が自殺であるらしい。現在の腰の高さのホーム柵では乗り越えて線路内に入れてしまうが、本願発明の柵状昇降体装置は、乗り越えることが出来ず、隙間をくぐり抜けることも困難の構造である。駅構内での自殺事故の軽減に寄与するという効果を発揮することを願う。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、実施例1の柵状昇降体装置が延長しているときの状態を示す図である。
【図2】図2は、実施例1の柵状昇降体装置が短縮しているときの状態を示す図である。
【図3】図3は、実施例1の最下部筒体の拡大図である。
【図4】図4は、実施例2の柵状昇降体装置が短縮しているときの状態を示す図である。
【図5】図5は、実施例2の最下部筒体の拡大図である。
【図6】図6は、列車のプラットホームに固定設置した状態を示すイメージ図である。
【図7】図7は、実施例2の柵状昇降体の最適寸法設計を説明する図である。
【図8】図8は、実施例2の柵状昇降体の好適寸法設計を説明する図である。
【図9】図9は、実施例2の柵状昇降体の太すぎる寸法設計を説明する図である。
【図10】図10は、実施例3の移動可能な柵状昇降体装置を示す図である。
【図11】図11は、畑に固定設置した状態を示すイメージ図である。
【図12】図12は、実施例4の最下部筒体の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
在来線列車のプラットホームに設置してプラットホーム保護柵として実施する。
【実施例1】
【0022】
実施例1の柵状昇降体装置(1)の構成を図1から図3に従い説明する。
【0023】
柵状昇降体装置(1)は、所定の円筒形状体(101、102、103)を垂直多段に配列した複数(図示3本)の円筒形状の昇降体(10)と、前記昇降体(10)の最下部を地面側から上空側の方向に段階的に上昇させるとともに前記昇降体(10)全体の長さを段階的に短縮させる昇降体短縮上昇手段(20)と、前記昇降体(10)の最下部を上空側から地面側の方向へ下降させるとともに前記昇降体(10)全体の長さを延長させる昇降体延長下降手段(30)と、前記昇降体(10)を固着する柵状昇降体固着部(40)と、前記固着部(40)をさらに固着し支持する柵状昇降体固着部支持部(50)とからなる。
【0024】
前記円筒形状の昇降体(10)は、円筒形状体(101、102、103)の中で最も上部に位置する円筒形状の最上部筒体(101)と、前記最上部筒体(101)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記最上部筒体(101)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体A(102A)と、前記中間部筒体A(102A)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体A(102A)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体B(102B)と、前記中間部筒体B(102B)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体B(102B)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体C(102C)と、前記中間部筒体C(102C)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体C(102C)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体D(102D)と、前記中間部筒体D(102D)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体D(102D)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体E(102E)と、前記中間部筒体E(102E)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体E(102E)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体F(102F)と、前記中間部筒体F(102F)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体F(102F)の中空部内に上昇し収容される最下部筒体(103)とで構成する。
【0025】
なお、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の形状は、円筒形に限られず目的、用途、環境などにより設計変更し得る。例えば、だ円柱、角柱、多角形柱等でも良い。
【0026】
なお、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の長さについては、特に限定はなく目的、用途、環境などにより自由に設計できる。ちなみに実施例1では全て300mmで設計している。
【0027】
なお、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の素材については、目的、用途、環境などにより自由に設計できる。ちなみに実施例1ではアクリル樹脂を使用しているが、アクリル樹脂以外の樹脂や金属素材等でも良い。
【0028】
なお、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の表面については、目的、用途、環境などにより自由に設計できる。ちなみに実施例1では透明無孔で設計している。
【0029】
なお、前記中間部筒体(102)の個数は、6個に限られず設置目的、用途、環境などにより設計変更し得る。
【0030】
前記最下部筒体(103)は、天面(1031)と、側面(1032)と、第一底面(1033)と、前記天面(1031)の上面側に設置する最下部筒体引き上げストッパ(1034)と、前記天面(1031)の下面側に設置する上部バネストッパ(1035)と、前記第一底面(1033)の上面側に設置する第二底面(1041)と、前記第二底面(1041)の上面側に設置する下部バネストッパ(1036)及び縦ワイヤ輪取付け部材(1037)と、前記第一底面(1033)の下面側に設置するクッション部材(1038)と、前記縦ワイヤ輪取付け部材(1037)に装着する縦ワイヤ輪(1039)と、前記上部バネストッパ(1035)と下部バネストッパ(1036)との間に装着する衝撃吸収バネ(1040)とからなる。
【0031】
なお、前記昇降体(10)の延長降下動作時に人との接触が生じた場面を考慮し、前記最下部筒体(103)の第一底面(1033)の下面側にクッション部材(1038)を装着するとともに前記最下部筒体(103)内部に前記衝撃吸収バネ(1040)を装着しているが、これらの装備以外にも技術常識の範囲内で公知の手段を付加すること又は他の公知の手段に代替することも可能である。
【0032】
前記昇降体短縮上昇手段(20)は、前記昇降体(10)の中空部を縦断する縦ワイヤ(201)と、前記縦ワイヤ(201)の上端と接続する横ワイヤ(203)と、前記縦ワイヤ(201)の図示右方向移動を円滑にする縦ワイヤプーリ(202)と、前記横ワイヤ(203)の図示下方向移動を円滑にする横ワイヤプーリ(204)と、前記横ワイヤ(203)の図示右端と接続するオモリ(205)とで構成する。
【0033】
なお、昇降体短縮上昇手段(20)については、技術常識の範囲内で公知の手段と代替することも可能である。
【0034】
なお、前記縦ワイヤ(201)及び横ワイヤ(203)は、各々1本で構成しているが、安全性を重視する環境下では複数本の並列構成にすることすることが好ましい。
【0035】
なお、前記縦ワイヤ(201)及び横ワイヤ(203)の素材や太さについては、特に限定はなく目的、用途、環境などにより自由に設計できる。
【0036】
前記昇降体下降延長手段(30)は、駆動源であるモータ(301)と、前記昇降体(10)の中空部を縦断する縦ワイヤ(201)と、前記縦ワイヤ(201)の上端と接続する横ワイヤ(203)と、前記縦ワイヤ(201)の図示右方向移動を円滑にする縦ワイヤプーリ(202)と、前記横ワイヤ(203)の図示下方向移動を円滑にする横ワイヤプーリ(204)とで構成する。
【0037】
なお、前記昇降体延長下降手段(30)については、技術常識の範囲内で公知の手段と代替することも可能である。
【0038】
前記昇降体固着部(40)は、前記昇降体(10)を前記最上部筒体(101)の位置で固着する梁(401)からなる。
【0039】
前記昇降体固着部支持部(50)は、支柱(501)と、前記支柱(501)と前記梁(401)とを固着するブラケット(502)とからなる。
【0040】
次に、実施例1の柵状昇降体装置(1)の短縮上昇動作について、図1に従い説明する。
【0041】
モータ(301)の駆動を停止することにより、昇降体短縮上昇手段(20)を構成するオモリ(205)が自重で下降(落下)し始める。
【0042】
前記オモリ(205)の下降(落下)により、前記オモリ(205)と接続した横ワイヤ(203)が下方向及び図示右方向に引っ張られる。
【0043】
前記横ワイヤ(203)が図示右方向に引っ張られることにより、前記横ワイヤ(203)と接続した縦ワイヤ(201)が上方向及び縦ワイヤプーリ(202)を介し図示右方向に引っ張られる。
【0044】
前記縦ワイヤ(201)が上方向に引っ張られることにより、前記縦ワイヤ(201)と接続した最下部筒体(103)内の前記第二底面(1041)及び天面(1031)が引っ張られる。前記天面(1031)が最下部筒体引き上げストッパ(1034)位置に到達すると最下部筒体(103)が上方向に持ち上げられ、すぐ上の中間部筒体である中間部筒体F(102F)の中空部内側面に沿って上昇していく。
【0045】
なお、前記最下部筒体(103)がすぐ上の中間部筒体である中間部筒体F(102F)の中空部内側面に沿って上昇していくということは、つまり前記最下部筒体(103)の第一底面(1033)位置が上昇していくということなので、昇降体(10)全体の長さは短縮していく。
【0046】
前記中間部筒体F(102F)の中空部内側面に沿って上昇を続ける最下部筒体(103)の天面(1031)位置が、前記中間部筒体F(102F)の中間部筒体引き上げストッパ(1024)の位置に到達すると、前記中間部筒体F(102F)が、すぐ上の中間部筒体である中間部筒体E(102E)の中空部内側面に沿って上昇していく。
【0047】
上述の様な動作を繰り返し最上部筒体(101)の最上部筒体引き上げストッパ(1014)の位置まで到達すると、前記オモリ(205)が停止する。
【0048】
なお、前記オモリ(205)が停止したときの状態が図2である。
【0049】
次に、実施例1の柵状昇降体装置(1)の延長下降動作について図2に従い説明する。
【0050】
昇降体延長下降手段(30)を構成するモータ(301)を駆動することにより、ワイヤを介して前記モータ(301)と接続した横ワイヤプーリ(204)が反時計回りに回転し始める。
【0051】
前記横ワイヤプーリ(204)が反時計回りに回転し始めることにより、オモリ(205)が上昇する。
【0052】
前記オモリ(205)が上昇することにより、前記オモリ(205)の自重により下方向及び図示右方向に引っ張られていた前記横ワイヤ(203)が上方向及び図示左方向へ移動していく。
【0053】
前記横ワイヤ(203)が図示左方向に移動していくことにより、前記横ワイヤ(203)と接続した縦ワイヤ(201)が図示左方向及び縦ワイヤプーリ(202)を介して下方向へ移動していく。
【0054】
前記縦ワイヤ(201)が下方向へ移動していくことにより、前記縦ワイヤ(201)と接続した最下部筒体(103)と前記最下部筒体(103)及び中間部筒体B〜Fにより上方向に引っ張られていた中間部筒体Aが下降していく。これと同様の動作を最下部筒体(103)まで繰り返し、前記最下部筒体(103)が地上側に近づいていく。
【0055】
なお、前記最下部筒体(103)が地上側に近づいていくということは、つまり前記最下部筒体(103)の第一底面(1033)位置が下降していくということなので、昇降体(10)全体の長さは延長していく。
【0056】
前記昇降体(10)の長さが所定の長さ(最長)に達すると、前記縦ワイヤ(201)に設置したリミットスイッチ(図示せず)が作動し、前記モータ(301)が停止する。
【0057】
なお、前記モータ(301)が停止したときの状態が図1である。
【実施例2】
【0058】
実施例2の柵状昇降体装置(1)は、下降場所障害物感知センサなどを追加し列車のプラットホーム保護柵として最適に設計したものである。その構成を図4から図9に従い説明する。
【0059】
柵状昇降体装置(1)は、所定の円筒形状体(101、102、103)を垂直多段に配列した円筒形状の複数の昇降体(10)と、前記昇降体(10)の最下部を地面側から上空側の方向に上昇させるとともに前記昇降体(10)全体の長さを短縮させる昇降体短縮上昇手段(20)と、前記昇降体(10)の最下部を上空側から地面側の方向へ下降させるとともに前記昇降体(10)全体の長さを延長させる昇降体延長下降手段(30)と、前記昇降体(10)を固着する柵状昇降体固着部(40)と、前記固着部(40)を固着し支持する柵状昇降体固着部支持部(50)とからなる。
【0060】
前記円筒形状の昇降体(10)は、円筒形状体(101、102、103)の中で最も上部に位置する円筒形状の最上部筒体(101)と、前記最上部筒体(101)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記最上部筒体(101)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体A(102A)と、前記中間部筒体A(102A)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体A(102A)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体B(102B)と、前記中間部筒体B(102B)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体B(102B)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体C(102C)と、前記中間部筒体C(102C)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体C(102C)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体D(102D)と、前記中間部筒体D(102D)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体D(102D)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体E(102E)と、前記中間部筒体E(102E)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体E(102E)の中空部内に上昇し収容される中間部筒体F(102F)と、前記中間部筒体F(102F)の中空部径よりも外径が小さく(細く)前記中間部筒体F(102F)の中空部内に上昇し収容される最下部筒体(103)とで構成する。
【0061】
前記最下部筒体(103)は、天面(1031)と、側面(1032)と、第一底面(1033)と、前記天面(1031)の上面側に設置する最下部筒体引き上げストッパ(1034)と、前記天面(1031)の下面側に設置する上部バネストッパ(1035)と、前記第一底面(1033)の上面側に設置する第二底面(1041)と、前記第二底面(1041)の上面側に設置する下部バネストッパ(1036)及び縦ワイヤ輪取付け部材(1037)と、前記第一底面(1033)の下面側に設置するクッション部材(1038)及び下降場所障害物感知センサ(1042)と、前記縦ワイヤ輪取付け部材(1037)に装着する縦ワイヤ輪(1039)と、前記上部バネストッパ(1035)と下部バネストッパ(1036)との間に装着する衝撃吸収バネ(1040)とからなる。
【0062】
列車のプラットホームに設置するにあたり、前記円筒形状の昇降体(10)の構造が、上空側に比べ地上側が細い構造となっていることにより、前記昇降体(10)の短縮上昇動作時に乗客の身体や荷物に引っかからない構造を実現している。これにより乗客の安全性を確保している。
【0063】
列車のプラットホームに設置するにあたり、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の形状は、プラットホームで待機する乗客が接触したときを考慮して角が無い形状(円柱形状、だ円柱形状、角丸多角柱形状など)とすることが好ましく、さらにプラットホーム側の設備(床、梁、屋根など)の強度も考慮すると直接風を受ける表面積を小さくできる円柱形状が最適である。
【0064】
列車のプラットホームに設置するにあたり、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の素材は、プラットホーム側の設備(床、梁、屋根など)の強度も考慮すると軽量で強固な素材にする必要があり、1mm程度の厚みのアクリル樹脂が好ましい。また、透明のアクリル樹脂を使用することにより、監視カメラや運転手に対しての死角を無くすことができるので安全性も向上する。なお、目的、用途、環境などにより他の素材にも設計変更は可能である。
【0065】
列車のプラットホームに設置するにあたり、前記昇降体(10)の最下部が最もプラットホームの床(60)に近づいたときの前記昇降体(10)の最下部とプラットホーム床(60)との隙間については、少なくともアルコールで酔った乗客等が寝転がった状態でも転落を防止することができる程度にすることが好ましいと考える。
【0066】
経済産業省発表の平成16〜18年の人体寸法・形状データ(size−JPN2004−2006)によると20歳から79歳の頭幅は152〜164mmである。従って、前記昇降体(10)の最下部が最もプラットホームの床(60)に近づいたときの前記昇降体(10)の最下部とプラットホーム床(60)との隙間が150mm以下にすることにより、少なくともアルコールで酔った乗客等が寝転がった状態でも転落を防止することができると考える。
【0067】
従って、前記昇降体(10)の最下部が最もプラットホームの床(60)に近づいたときの前記昇降体(10)の最下部とプラットホーム床(60)との隙間は、150mm以下にすることが好ましく、さらに好ましくは0にすることである。ちなみに実施例2は前記隙間を50mmとして設計している。
【0068】
なお、前記最上部筒体(101)、前記中間部筒体(102)及び前記最下部筒体(103)の縦方向の長さは、環境などにより自由に設計できるが、少なくとも短縮上昇動作完了時の状態がプラットホームで待機する乗客の頭部付近で邪魔にならない程度の長さにすべきである。ちなみに実施例2はすべて300mmである。
【0069】
列車のプラットホームに設置するにあたり、前記最上部筒体(101)と中間部筒体(102)と最下部筒体(103)の外側の径の最適値をシミュレーションしたところ、最上部筒体(101)が85mm、中間部筒体A(102A)が80mm、中間部筒体B(102B)が75mm、中間部筒体C(102C)が70mm、中間部筒体D(102D)が65mm、中間部筒体E(102E)が60mm、中間部筒体F(102F)が55mm、最下部筒体(103)が50mmであった(図7)。
【0070】
また、プラットホーム側の設備(床、梁、屋根など)の強度が高く、かつ、プラットホームスペースが広い場合(余裕があれば)には、前記最上部筒体(101)と中間部筒体(102)と最下部筒体(103)の外側の径のが、最上部筒体(101)が160mm、中間部筒体A(102A)が150mm、中間部筒体B(102B)が140mm、中間部筒体C(102C)が130mm、中間部筒体D(102D)が120mm、中間部筒体E(102E)が110mm、中間部筒体F(102F)が100mm、最下部筒体(103)が90mmでも好適である(図8)。
【0071】
なお、好ましくない例としては、前記最上部筒体(101)と中間部筒体(102)と最下部筒体(103)の外側の径のが、最上部筒体(101)が220mm、中間部筒体A(102A)が210mm、中間部筒体B(102B)が200mm、中間部筒体C(102C)が190mm、中間部筒体D(102D)が180mm、中間部筒体E(102E)が170mm、中間部筒体F(102F)が160mm、最下部筒体(103)が150mmである(図9)。
【0072】
列車のプラットホームに設置するにあたり、隣接する最下部筒体(103)相互間の間隔については、プラットホームで待機する乗客の転落防止目的を考慮すると小さければ小さいほうが好ましいが、プラットホーム側の設備(床、梁、屋根など)の強度も考慮すると直接風を受ける表面積を小さくする必要もあり、設置環境ごとに設計を要する。ちなみに実施例2は110mmで設計している。
【0073】
なお、前記下降場所障害物感知センサ(1042)の装備位置は、最下部筒体(103)の第一底面(1033)に限られず、下降場所の障害物が感知できればいかなる位置であっても良い。
【0074】
前記昇降体短縮上昇手段(20)は、動力源であるモータ(206)と、前記モータ(206)の軸又は前記モータ軸と同期した回転を行なう延長軸を支軸とする縦ワイヤプーリ(202)と、前記昇降体(10)の中空部を縦断し下端を前記最下部筒体(103)の第二底面(1041)と接続し、上端を前記縦ワイヤプーリ(202)と接続する縦ワイヤ(201)とで構成する。
【0075】
前記昇降体延長下降手段(30)は、前記短縮上昇手段(20)と兼務する、動力源であるモータ(206)と、前記モータ(206)の軸又は前記モータ軸と同期した回転を行なう延長軸を支軸とする縦ワイヤプーリ(202)と、前記昇降体(10)の中空部を縦断し下端を前記最下部筒体(103)の第二底面(1041)と接続し、上端を前記縦ワイヤプーリ(202)と接続する縦ワイヤ(201)とで構成する。
【0076】
なお、前記モータ(206)の個数及び設置位置は、特に制限はなく、設置環境などに応じて自由に設計できる。例えば、前記モータ(206)を前記昇降体(10)の内部に各々1個設置するという構成も考え得る。
【0077】
前記昇降体固着部(40)は、前記昇降体(10)を前記最上部筒体(101)の位置で固着する梁(401)からなる。
【0078】
前記昇降体固着部支持部(50)は、支柱(501)と、前記支柱(501)と前記梁(401)とを固着するブラケット(502)とからなる。
【0079】
なお、前記昇降体(10)を並列に並べるときは、必ずしも直線にする必要は無く、例えば曲がった列車のプラットホームに設置する場合には、当該プラットホームの曲がりに合わせ並べることも可能である。
【0080】
次に、実施例2の柵状昇降体装置(1)の短縮上昇時の動作について、図4から図6に従い説明する。
【0081】
昇降体短縮上昇手段(20)を構成するモータ(206)が駆動を開始し、前記モータ(206)の軸又は前記モータ軸と同期した回転を行なう延長軸が時計回りに回転を始めることにより、前記モータ(206)の軸又は前記モータ軸と同期した回転を行なう延長軸部分に挿入された縦ワイヤプーリ(202)が時計回りに回転する。
【0082】
前記縦ワイヤプーリ(202)が時計回りに回転することにより、前記昇降体(10)の中空部を縦断し上端を前記縦ワイヤプーリ(202)と接続する縦ワイヤ(201)がプラットホームの屋根側(上方向)に引っ張れられる。
【0083】
前記縦ワイヤ(201)がプラットホームの屋根側(上方向)に引っ張れられることにより、前記縦ワイヤ(201)の下端と接続した前記最下部筒体(103)内の前記第二底面(1041)及び天面(1031)が引っ張られる。前記天面(1031)が最下部筒体引き上げストッパ(1034)位置に到達すると最下部筒体(103)がすぐ上の中間部筒体である中間部筒体F(102F)の中空部内側面に沿ってプラットホームの床(60)側から屋根側(上方向)に上昇していく。
【0084】
なお、前記最下部筒体(103)がすぐ上の中間部筒体である中間部筒体F(102F)の中空部内側面に沿ってプラットホームの床(60)側から屋根側(上方向)に上昇していくということは、つまり前記最下部筒体(103)の第一底面(1033)位置がプラットホームの床(60)側から屋根側(上方向)に上昇していくということなので、昇降体(10)全体の長さは短縮していく。
【0085】
前記中間部筒体F(102F)の中空部内側面に沿ってプラットホームの床(60)側から屋根側(上方向)に上昇を続ける最下部筒体(103)の天面(1031)位置が、前記中間部筒体F(102F)の中間部筒体引き上げストッパ(1024)の位置に到達すると、前記中間部筒体F(102F)が、すぐ上の中間部筒体である中間部筒体E(102E)の中空部内側面に沿ってプラットホームの床(60)側から屋根側(上方向)に上昇していく。
【0086】
上述の様な動作を繰り返し最上部筒体(101)の最上部筒体引き上げストッパ(1014)の位置まで到達すると、前記モータ(206)が停止する。
【0087】
なお、前記モータ(206)が停止したときの状態が図4及び図6の一部(昇降体が上昇している部分)である。
【0088】
従って、プラットホームに待機する乗客が列車に乗車することができる。
【0089】
なお、前記昇降体(10)の短縮上昇動作時間は、少なくとも現在のホーム柵の開閉時間よりも速い方が望ましい。雑誌掲載データではあるが、駅関係者の生の意見によると現在のホーム柵の開閉時間は一駅約15秒だという。これが積み重なって運行に影響を与えているとのことである。従って、列車の運行を考えると前記昇降体(10)の短縮上昇動作時間は、少なくとも15秒以内で完了することが好ましい。
【0090】
次に、実施例2の柵状昇降体装置(1)の延長下降時の動作について、図4から図6に従い説明する。
【0091】
昇降体延長下降手段(30)を構成するモータ(206)が駆動を開始し、前記モータ(206)の軸又は前記モータ軸と同期した回転を行なう延長軸が反時計回りに回転を始めることにより、前記モータ(206)の軸又は前記モータ軸と同期した回転を行なう延長軸部分に挿入された縦ワイヤプーリ(202)が反時計回りに回転する。
【0092】
前記縦ワイヤプーリ(202)が反時計回りに回転することにより、前記昇降体(10)の中空部を縦断し上端を前記縦ワイヤプーリ(202)と接続する縦ワイヤ(201)がプラットホームの床(60)側(下方向)へ移動していく。
【0093】
前記縦ワイヤ(201)がプラットホームの床(60)側(下方向)へ移動していくことにより、前記縦ワイヤ(201)と接続した前記最下部筒体(103)と前記最下部筒体(103)及び中間部筒体B〜Fにより上方向に引っ張られていた中間部筒体Aが下降していく。これと同様の動作を最下部筒体(103)まで繰り返し、前記最下部筒体(103)がプラットホームの床(60)側に近づいていく。
【0094】
なお、前記最下部筒体(103)がプラットホームの床(60)側に近づいていくということは、つまり前記最下部筒体(103)の第一底面(1033)位置が下降していくということなので、昇降体(10)全体の長さは延長していく。
【0095】
また、昇降体(10)の延長下降動作時に、前記第一底面(1033)の下面側に設置する前記下降場所障害物感知センサ(1042)が一部の昇降体(10)の下に人がいることを感知した場合は、当該下降場所障害物感知センサ(1042)と対応した一部のモータ(206)だけが作動を一端停止する。当該モータ(206)だけが作動を一端停止することにより、当該モータ(206)と対応した昇降体(10)だけが延長下降動作を一端停止する。
【0096】
その後、当該下降場所障害物感知センサ(1042)の感知がなくなると、当該下降場所障害物感知センサ(1042)と対応した一部のモータ(206)は作動を再開する。当該モータ(206)が作動を再開することにより、当該モータ(206)と対応した昇降体(10)だけが延長下降動作を再開する。
【0097】
前記昇降体(10)の長さが所定の長さ(最長)に達すると、前記縦ワイヤ(201)に設置したリミットスイッチ(図示せず)が作動し、前記モータ(206)が停止する。
【0098】
なお、前記モータ(206)が停止したときの状態が図6の一部(昇降体が下降している部分)である。
【0099】
従って、プラットホームに待機する乗客のホームへの転落を防止することができる。
【実施例3】
【0100】
実施例3の柵状昇降体装置(1)は、当該装置全体が移動可能であることと昇降体短縮上昇手段(20)及び昇降体延長下降手段(30)にハンドル(207)を採用したこととが実施例1と異なる。図10に従い異なる部分のみを説明する。
【0101】
前記昇降体短縮上昇手段(20)は、前記昇降体(10)の中空部を縦断する縦ワイヤ(201)と、前記縦ワイヤ(201)の上端と接続する横ワイヤ(203)と、前記縦ワイヤ(201)の図示右方向移動を円滑にする縦ワイヤプーリ(図示せず)と、前記横ワイヤ(203)の図示下方向移動を円滑にする横ワイヤプーリ(204)と、前記横ワイヤ(203)の図示右端と接続するハンドル(207)とで構成する。
【0102】
前記昇降体下降延長手段(30)は、前記昇降体短縮上昇手段(20)と兼務する、前記昇降体(10)の中空部を縦断する縦ワイヤ(201)と、前記縦ワイヤ(201)の上端と接続する横ワイヤ(203)と、前記縦ワイヤ(201)の図示右方向移動を円滑にする縦ワイヤプーリ(図示せず)と、前記横ワイヤ(203)の図示下方向移動を円滑にする横ワイヤプーリ(204)と、前記横ワイヤ(203)の図示右端と接続するハンドル(207)とで構成する。
【0103】
昇降体固着部支持部(50)は、支柱(501)と、前記支柱(501)と前記梁(401)とを固着するブラケット(502)と、前記支柱(501)の下部に設置する回動自在車輪(503)とからなる。
【0104】
なお、前記回動自在車輪(503)は、前記柵状昇降体装置(1)全体を移動可能にする一手段であるので、技術常識の範囲内で他の公知の手段と代替することも可能である。
【0105】
次に、実施例3の柵状昇降体装置(1)の短縮上昇及び延長下降動作について図10に従い変更点のみを説明する。
【0106】
ハンドル(207)を時計回りに回転することにより、前記ハンドル(207)の軸部分に横ワイヤ(203)が巻き取られながら下方向及び図示右方向に引っ張られる。
【0107】
前記横ワイヤ(203)が図示右方向に引っ張られることにより、上端を前記横ワイヤ(203)と接続した縦ワイヤ(201)が上方向及び縦ワイヤプーリ(図示せず)を介し図示右方向に引っ張られる
【0108】
なお、前記ハンドル(204)を反時計回りに回転することにより、前記横ワイヤ(203)が上方向及び図示左方向に移動し、上端を前記横ワイヤ(203)と接続した縦ワイヤ(201)が縦ワイヤプーリ(図示せず)を介し図示左方向及び下方向に移動していく。
【実施例4】
【0109】
実施例4の柵状昇降体装置(1)は、動物から畑を保護する目的で利用するものであり、最下部筒体(103)の構造が実施例1と異なる。図11及び図12に従い異なる部分のみを説明する。
【0110】
前記最下部筒体(103)は、天面(1031)と、側面(1032)と、第一底面(1033)と、前記天面(1031)の上面側に設置する最下部筒体引き上げストッパ(1034)と、前記第一底面(1033)の上面側に設置する前記第二底面(1041)と、前記第二底面(1041)の上面側に設置する縦ワイヤ輪取付け部材(1037)と、前記第一底面(1033)の下面側に設置するツメ(1043)と、前記縦ワイヤ輪取付け部材(1037)に装着する縦ワイヤ輪(1039)とからなる。
【0111】
なお、最下部筒体(103)の底面(1033)の下面側に設置するツメ(1043)は、畑の地面(70)に突き刺さり地中で維持される。
【0112】
なお、隣接する最下部筒体(103)相互間の間隔は、拡狭可能であり、環境、対象動物などを考慮して自由に設計できる。
【産業上の利用可能性】
【0113】
本願発明の柵状昇降体装置は、簡単な構造でありながら利便性及び安全性が飛躍的に向上するので産業上の利用可能性を有する。
【符号の説明】
【0114】
1 柵状昇降体装置
10 中空立体昇降体(円筒形昇降体)
101 最上部中空立体(最上部筒体)
1014 最上部筒体引き上げストッパ
102 中間部中空立体(中間部筒体)
102A〜F 中間部筒体A〜F
1024 中間部筒体引き上げストッパ
103 最下部中空立体(最下部筒体)
1031 天面
1032 側面
1033 第一底面
1034 最下部筒体引き上げストッパ
1035 上部バネストッパ
1036 下部バネストッパ
1037 ワイヤ輪取り付け部材
1038 クッション部材
1039 ワイヤ輪
1040 衝撃吸収バネ
1041 第二底面
1042 下降場所障害物感知センサ
1043 ツメ
20 昇降体短縮上昇手段
201 縦ワイヤ
202 縦ワイヤプーリ
203 横ワイヤ
204 横ワイヤプーリ
205 オモリ
206 モータ(実施例2)
207 ハンドル
30 昇降体延長下降手段
301 モータ(実施例1)
40 柵状昇降体装置固着部
401 梁
50 柵状昇降体固着部支持部
501 支柱
502 ブラケット
503 柵状中空立体昇降体装置移動手段(回動自在車輪)
60 プラットホームの床
70 畑の地面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
最上部に設置する中空部の径及び外側の径が最も大きい最上部中空立体(101)と、最下部に設置する中空部の径及び外側の径が最も小さい最下部中空立体(103)と、前記最上部中空立体と最下部中空立体との間に設置する中空部の径及び外側の径が前記最上部中空立体と最下部中空立体との間である1又は複数の中間部中空立体(102)と、で構成する昇降体(10)と、
前記昇降体の最下部を地面側から上空側の方向に上昇させるとともに前記昇降体全体の長さを短縮させる昇降体短縮上昇手段(20)と、
前記昇降体の最下部を上空側から地面側の方向に下降させるとともに前記昇降体全体の長さを延長させる昇降体延長下降手段(30)と、
を有する柵状昇降体装置。
【請求項2】
前記最下部中空立体(103)の最下部とプラットホーム床(60)との隙間の距離が150mm以下と狭く、かつ、前記最下部中空立体がプラットホーム床上にいる人などに接触することを防止する下降場所障害物感知センサ(1042)を装備する列車のプラットホーム設置に最適な請求項1の柵状昇降体装置。
【請求項3】
柵状昇降体装置全体を移動可能とする柵状昇降体装置移動手段(503)を設けた請求項1の移動可能柵状昇降体装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−1166(P2012−1166A)
【公開日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−140023(P2010−140023)
【出願日】平成22年6月19日(2010.6.19)
【特許番号】特許第4610675号(P4610675)
【特許公報発行日】平成23年1月12日(2011.1.12)
【出願人】(710006596)
【Fターム(参考)】