説明

格子体及びフェンス

【課題】格子体の交差部において、縦線材と横線材との交差角度を変更可能に連結させると共に、縦線材と横線材とを強固に接合できる格子体、及び該格子体を用いたフェンスを提供する。
【解決手段】交差部21で格子状に接合された棒状の第1の線材3と棒状の第2の線材4とからなる格子体2であって、第1の線材3の各交差部21は肉薄となされて格子体2の面方向に拡がる第1の平坦部31が形成され、第2の線材4の各交差部21は肉薄となされて前記格子体2の面方向に拡がる第2の平坦部41が形成され、第1の平坦部31と第2の平坦部41とが接合手段6によって格子体2の面部の前後方向に軸支されて、第1の線材3と第2の線材4との交差角度が変更可能となるように構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の線材を格子状に配置して形成された格子体およびそれを用いたフェンスに関する。
【背景技術】
【0002】
道路との境界、敷地同士の境界等を仕切る手段として格子体と支柱とを組み合わせたメッシュフェンスが用いられている。この格子体は、一般には正面視矩形状であり、水平地に設置するのは容易であるが、傾斜地に設置する場合は、傾斜に合わせて格子体の格子形状を平行四辺形状に製作したり、格子体を斜めに傾けて取付けたりする必要がある。しかし、前者は、設置場所の傾斜角度をその都度現地で計測する必要があり、傾斜角度毎に金網体を作成するのは効率的ではない。後者は、金網体を支柱に固定する場合は、支柱と交差する線材の位置は一定ではないため、固定位置の調整が必要となり、また隣接する金網体と重なる箇所が生じることがあるので景観性の低下が懸念される。
【0003】
例えば、特許文献1には、縦線材と横線材とを重合させて格子状に形成されたメッシュフェンスにおいて、前記縦線材と横線材の交点部に貫通孔を連続して形成すると共に、該貫通孔に連結ピンを挿通し、該連結ピンを枢支点として前記縦線材と横線材とを互いに回動自在に連結したメッシュフェンスが提案されている。
【0004】
また、本出願人も、特許文献2に示すように、縦線条と横線条との交差部において、横線条に縦線条をループ状に巻き付けてなる方形の金網を、斜めに変形させて平行四辺形の金網を形成し、この金網を同様な形状の枠体に張設した傾斜金網フェンスを提案している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実公平5−9396号公報
【特許文献2】実開昭60−115347号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のメッシュフェンスにおいては、縦線材と横線材の交点部において、前記の各線材が重合する面積に収まる範囲で貫通孔を形成する必要があり、高度な精度が必要であった。また縦線材と横線材との交差部の面積以上の貫通孔を設けることはできないため、連結ピンの直径も制限され、接合強度には限界があった。
【0007】
本発明は、前記の如き問題点を解消し、格子体の交差部において、縦線材と横線材との交差角度を変更可能に連結させると共に、縦線材と横線材とを強固に接合できる格子体、及び該格子体を用いたフェンスを提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成としている。
すなわちこの発明に係る格子体は、交差部で格子状に接合された棒状の第1の線材と棒状の第2の線材とからなる格子体であって、第1の線材の各交差部は肉薄となされて前記格子体の面方向に拡がるの第1の平坦部が形成され、第2の線材の各交差部は肉薄となされて前記格子体の面方向に拡がる第2の平坦部が形成され、前記第1の平坦部と第2の平坦部とが接合手段によって格子体の面部の前後方向に軸支されて、第1の線材と第2の線材との交差角度が変更可能となされていることを特徴とするものである。
【0009】
また本発明に係る格子体は、前記接合手段は、前記第1の平坦部に形成された後方に突出する突部と、前記第2の平坦部に後方に窪んで形成されて前記突部が挿入される窪み部とが、互いに回動可能に係合してなるものであることを特徴とするものである。
【0010】
また本発明に係る格子体は、前記第1の平坦部と第2の平坦部とが、いずれも同径の円盤状に形成されると共に、その中心部同士が前記接合手段によって格子体の面部の前後方向に軸支された構成としてもよい。
【0011】
また本発明に係るフェンスは、設置面に間隔をおいて立設された支柱の間に、上記いずれかに記載の格子体が支持されていることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る格子体によれば、第1の線材の各交差部は肉薄となされて前記格子体の面方向に拡がるの第1の平坦部が形成され、第2の線材の各交差部は肉薄となされて前記格子体の面方向に拡がる第2の平坦部が形成され、前記第1の平坦部と第2の平坦部とが接合手段によって格子体の面部の前後方向に軸支されているので、第1の平坦部と第2の平坦部とが重合する面積が大きく、例えば、リベット等の接合手段で接合する場合に、リベットの外径を大きくして、各交差部の接合強度を高めることが容易であり、第1の線材と第2の線材とを強固に接合することが可能となり、かつ第1の線材と第2の線材との交差角度が変更可能となされているので、各交差部において、格子体の格子形状を矩形状や平行四辺形状等の任意の四角形状に変更することができる。
【0013】
また接合手段を、前記第1の平坦部に形成された後方に突出する突部と、前記第2の平坦部に後方に窪んで形成されて前記突部が挿入される窪み部とが、互いに回動可能に係合してなるような構成とすれば、縦線材と横線材以外の部材を用いないので、製造設備や製造工程を単純化することができる。
【0014】
また第1の平坦部と第2の平坦部とが、いずれも同径の円盤状に形成されると共に、その中心部同士が前記接合手段によって格子体の面部の前後方向に軸支された構成とすれば、格子体に塗装しても、第1の平坦部と第2の平坦部との重合箇所は塗装されないため、第1の線材と第2の線材との交差角度を変更した際に、塗装されていない前記重合箇所が露出することを防ぎ、逆に、塗装面が前記重合箇所に入り込んで交差角度の変更を妨げることを防ぐこともできる。
【0015】
本発明に係るフェンスによれば、設置面に間隔をおいて立設された支柱の間に、前記格子体が支持されているので、フェンスを設置する際に設置面の起伏に沿うように格子体の格子形状を矩形状や平行四辺形状等に変更することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明に係るフェンスの第1の実施形態を示す正面図である。
【図2】図1のA−A断面図である。
【図3】図2における支柱付近を示すB−B横断面図である。
【図4】図1の主要部の拡大図である。
【図5】図4のC−C断面図である。
【図6】図5の接合手段の一形態を示す説明図である。
【図7】本発明に係る格子体の第2の実施形態を示す説明図である。
【図8】本発明に係る格子体の第3の実施形態を示す説明図である。
【図9】図8のD−D断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
次に、本発明を実施するための最良の形態について図面を参照し、具体的に説明する。
【0018】
図面において、1は支柱、2は支柱1に支持される格子体であり、本発明に係るフェンスPは、これら支柱1、格子体2から主に構成されている。
【0019】
図1〜3は、本発明に係るフェンスPの第1の実施形態を示す説明図であり、図1は正面図、図2はA−A断面図、図3は支柱付近を示す横断面図である。支柱1は、一般には強度的に安定しておりコストの安い丸パイプ状の鋼管が用いられているが、角パイプ状の鋼管でもよく、断面H字状、T字状、ハット型の鋼材等からなる支柱でもよい。又ステンレス合金やアルミニウム合金等の他の金属から形成されたものでもよい。かかる支柱1は、上端にキャップ11が被されて取付けられると共に、間隔をおいて複数立設されている。
【0020】
格子体2は、第1の線材3と第2の線材4とがそれぞれ間隔をおいて配置され、縦方向に延びる第1の線材3と横方向に延びる第2の線材4との各交差部21で接合されて格子状に形成されたものである。該格子体2は、設置面の起伏に沿って配置されており、設置面が水平の箇所では格子形状が矩形状となされ、設置面が傾斜している箇所では設置面の傾斜に沿って格子形状が平行四辺形状に変形させて用いられるようになされている。第1の線材3及び第2の線材4は、一般には強度的に安定しており比較的安価な丸鋼線に耐食性を高めるための亜鉛めっきが施されたものが用いられるが、ステンレス合金やアルミニウム合金からなる線材を用いてもよい。
【0021】
また格子体2は、本形態では、連結部材5を介して支柱1に固定されている。前記連結部材5は、固定ボルトB1によって一端が支柱1に固定されて、他端が格子体2に向けて延びる押さえ金具51と、押さえ金具51との間に格子体2の一側端部を配置して固定ボルトB2によって、前記格子体2の一側端部を挟持する受け金具52とを備えている。そして、かかる連結部材5を介して、格子体2の一側端部が支柱1に固定されている。
【0022】
連結部材5は、本形態では、格子体2の上側端部及び下側端部を固定するように配置されているが、隣り合う支柱1の間に格子体2を強固に固定できればよく、更に格子体2の中段の側端部に連結部材5を配置してもよい。本形態では、格子体2の振れ止めや、支柱1に更に強固に固定するために、格子体2の中段付近に、2個の断面ハット型のバンド金具53を前後に配置して、支柱1と該支柱1を間にして隣合う格子体2の側端部を挟んで固定するようにしている。
【0023】
図1は、設置面に間隔をおいて立設された支柱1間に格子体2が配置され、連結部材5を介して格子体2を支柱1に固定する、いわゆる固定柱タイプのフェンスPであるが、図示しないが、支柱の前方側あるいは後方側に格子体を配置し、該支柱に取付けたフックボルト等の固定金具を介して格子体を支柱に固定する、いわゆる自由柱タイプのフェンスに本形態に係る格子体2を用いて本発明に係るフェンスを構成してもよい。
【0024】
次に、上記格子体2の交差部21について、図4〜6を参照して具体的に説明する。格子体2において、第1の線材3と第2の線材4とが交差する交差部21において、第1の線材3には、該線材3の他の部分より肉薄で格子体2の面方向に拡がるの第1の平坦部31が形成され、また第2の線材4にも、該線材4の他の部分より肉薄で格子体2の面方向に拡がるの第2の平坦部41が形成され、これら第1の平坦部31と第2の平坦部41とが前後に重合されると共に、接合手段6により、前後方向に互いに回動可能に接合されている。これにより、各交差部21において、第1の線材3と第2の線材4との交差位置がずれることなく交差角度を任意に変更することが可能となる。そして、格子体2の形状を矩形状や平行四辺形状に可逆的に変更させることが可能となり、図1に示すように、設置面の起伏に合わせて格子体2を配置することができる。
【0025】
第1の線材3は、一般には丸線材の一部をプレス加工により前後から押し潰して各交差部21に第1の平坦部31を形成したものであり、表面に施した亜鉛めっき等が残存しているので耐食性の低下が抑えられ、また第1の平坦部31の前後方向での形成位置やその厚さを調整しやすいので好ましい。また、該線材3の断面形状は略円形であればよく、真円でなくてもよい。すなわち、一般には鋼線は、コイル状に巻き取られており、それをほどいて用いるため、その際に捩れ等が生じる可能性がある。そのため断面形状が四角形状や六角形状であれば、捩れが生じた状態でプレス加工を施すと、第1の平坦部31に扁形が生じたり、歪みが生じたりする可能性がある。一方、本形態のような断面形状は略円形であれば、前記のような扁形や歪みが生じにくくなり、好ましい。
【0026】
第2の線材4は、前記第1の線材3と同様に、一般には丸線材の一部をプレス加工により前後から押し潰して第2の平坦部41を各交差部21に形成したものであり、前記第1の線材3と同様な効果を得ることができる。
【0027】
第1の平坦部31は、中央部が幅広に押し潰されて、丸線材の直径よりも幅広となされている。一方、第2の平坦部41も、中央部が幅広に押し潰されて、丸線材の直径よりも幅広となされている。これにより、丸線材同士をそのまま単に交差させて生じる重合部に比べて、第1の平坦部31と第2の平坦部41とが重なり合う交差部21の重合面22の面積が大きくなっている。これにより、接合手段6が正面視において丸線材の直径より大きくても、第1の平坦部31と第2の平坦部41とを接合させることができる。
【0028】
接合手段6は、図5に示すように、本形態では、第2の平坦部41に後方に窪んだ窪み部42と、第1の平坦部31に設けられて前記窪み部42に向けて後方に突出する突部32とが互いに回動可能に係合したものである。そして、突部32は先端に向かうほど径大となる逆円錐台状に突出しており、窪み部42も突部32の外形に対応して円錐台状に窪んでいる。これにより、突部32は、窪み部42から抜け出すことなく、窪み部42に対して回動可能に取付けられている。
【0029】
ここで、第1の平坦部31と第2の平坦部41とを軸支するための具体的な接合手段の一形態を図6(a)〜(c)と共に説明する。まず、本形態において接合手段に用いる押圧具7と受け台8について説明する。押圧具7は、円柱状の本体部71と、その下面から下方に突出する凸部72を有する。凸部72は、その先端に向かうほど径小となる逆円錐台形状に形成されている。そして、凸部72の先端面73は平坦面に形成されている。
【0030】
受け台8は、本体部81が円柱状に形成されており、その上面に凹部82が形成されている。この凹部82の形状は、略円筒形状となされると共に、凹部82の底部から上方に向かうほど径小となる円錐台状の段部83が形成されている。すなわち、凹部82の底部において、中心部は浅い段部83となされ、外縁側はその外縁に沿って深い深溝84が形成されている。そして前記段部83は、押圧具7の凸部72の先端面73より大径である。
【0031】
次に、上記押圧具7と受け台8とを用いて、第1の平坦部31と第2の平坦部41とを接合する手順を説明する。まず、押圧具7と受け台8との間に第1の平坦部31と第2の平坦部41とを重ね合わせた状態で配置する。続いて、押圧具7と受け台8とを相対的に接近させて、第1の平坦部31と第2の平坦部41とを上下方向から加圧して両者を一体に塑性変形させる工程を行い、押圧具7と受け台8とで第1の平坦部31と第2の平坦部41とを更に加圧する。
【0032】
このようにすることにより、押圧具7の凸部72によって第1の平坦部31及び第2の平坦部41の一部がと受け台8の凹部82内に流れ込み、突部32と窪み部42とが形成される。そして押圧具7の凸部72によって第2の平坦部41の肉厚t1が凸部72周りの肉厚t2に比べて薄くなるよう押圧されることで、その分が深溝84方向に流れることになる。そうすると、第1の平坦部31の突部32の外壁33が窪み部42の内壁43に食い込み、下部が大径の逆円錐台形状となる。このように塑性変形させることで、突部32と窪み部42とが離脱不可能に係止される。加えて、第1の平坦部31及び第2の平坦部41に貫通孔や切欠箇所を設けるものではないので、本形態のように表面に施した亜鉛めっき層が残存しやすく、耐食性の低下を防ぐことができる。
【0033】
図6に示す接合手段においては、押圧具7と受け台8とによく加圧が強すぎると、第1の平坦部31と第2の平坦部41とが回動しないおそれがある。したがって、例えば、第2の平坦部41の一部が受け台8の深溝84を完全に埋める前に加圧をやめる等、前記加圧の程度をやや弱めてもよい。あるいは、あらかじめ第1の平坦部31と第2の平坦部41と間にシリコーンオイル、高級脂肪酸、又は高級脂肪酸の金属塩等の潤滑油等を塗布しておけば、押圧具7と受け台8とで加圧した後も、第1の平坦部31と第2の平坦部41と間に潤滑材の層が生じており、スムーズに回動させることができる。
【0034】
第1の平坦部31及び第2の平坦部41は、図4−5に示すように、いずれもその外形が正面視略円形となされている。そして、本形態では、それぞれの円形状部が前記接合手段6で軸支されると共に、接合手段6の軸部が前記円形状部の中心を通っている。これにより、格子体2に組立てた状態で塗装を施す場合に、第1の平坦部31と第2の平坦部41との重なり合う交差部21の重合面22は塗装されないが、塗装後に、第1の線材3と第2の線材4の角度を変更しても、前記重合面22が表れて未塗装部が露出することがなく、逆に塗装箇所が重合面に入って角度変更を阻害することもない。
【0035】
図7は、本発明の格子体2に係る第2の実施形態を示す部分拡大正面図である。第1の実施形態と比較して、第1の平坦部31及び第2の平坦部41の形状が異なるものであり、他の形態は同様であるため異なる点のみ説明する。すなわち、第1の平坦部31は、第1の線材3の長手方向に広幅の正面視小判形状であり、同様に第2の平坦部41も、第2の線材4の長手方向に広幅の正面視小判形状である。そして、第1の平坦部31及び第2の平坦部41とが前記と同様の接合手段6によって回動可能に軸支されている。これにより、各交差部21において、第1の線材3と第2の線材4との交差位置がずれることなく交差角度を任意に変更することが可能となる。そして、格子体2の格子形状を矩形状や平行四辺形状に可逆的に変更させることが可能となり、図1に示す場合と同様に、設置面の起伏に合わせて格子体2を配置することができる。
【0036】
図8−9は、本発明の格子体2に係る第2の実施形態を示しており、図8は部分拡大正面図、図9はD−D断面図である。第1の実施形態と比較して、接合手段6が異なるものであり、他の形態は同様であるため異なる点のみ説明する。すなわち、第1の平坦部31の中央部に前後に貫通する貫通孔34が設けられ、第2の平坦部41の中央部に前後に貫通する貫通孔44が設けられ、これら貫通孔34、44に接合手段6としてリベット61を通し、該リベット61により、第1の平坦部31と第2の平坦部41とが格子体2の面部の前後方向に軸支されている。これにより、各交差部21において、第1の線材3と第2の線材4との交差位置がずれることなく交差角度を任意に変更することが可能となる。そして、格子体2の格子形状を矩形状や平行四辺形状に可逆的に変更させることが可能となり、図1に示す場合と同様に、設置面の起伏に合わせて格子体2を配置することができる。
【0037】
更に、図示しないが、第1の線材3の長手方向に広幅の平面視小判形状とし、同様に第2の平坦部41も、第2の線材4の長手方向に広幅の平面視小判形状とすると共に、接合手段として、前記リベット61を用いた形態でもよい。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明に係る格子体2は、交差部で格子状に連結された第1の線材3と第2の線材4の交差角度が変更可能となされているので、本発明に係るフェンスPのみでなく、例えば、山間部の耕作地の周囲に設置されて動物の侵入を防止するための獣害防止柵や、傾斜地や道路・歩道等の通路に沿って植栽された植物の支柱や生長支持材としても好適に利用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1 支柱
11 キャップ
2 格子体
21 交差部
22 重合面
3 第1の線材
31 第1の平坦部
32 突部
33 外壁
34 貫通孔
4 第2の線材
41 第2の平坦部
42 窪み部
43 内壁
44 貫通孔
5 連結部材
51 押さえ金具
52 受け金具
53 バンド金具
6 接合手段
61 リベット
7 押圧具
71 本体部
72 凸部
73 先端面
8 受け台
81 本体部
82 凹部
83 段部
84 深溝
B1 固定ボルト
B2 固定ボルト
P フェンス
t1 肉厚
t2 肉厚


【特許請求の範囲】
【請求項1】
交差部で格子状に接合された棒状の第1の線材と棒状の第2の線材とからなる格子体であって、第1の線材の各交差部は肉薄となされて前記格子体の面方向に拡がる第1の平坦部が形成され、第2の線材の各交差部は肉薄となされて前記格子体の面方向に拡がる第2の平坦部が形成され、前記第1の平坦部と第2の平坦部とが接合手段によって格子体の面部の前後方向に軸支されて、第1の線材と第2の線材との交差角度が変更可能となされていることを特徴とする格子体。
【請求項2】
前記接合手段は、前記第1の平坦部に形成された後方に突出する突部と、前記第2の平坦部に後方に窪んで形成されて前記突部が挿入される窪み部とが、互いに回動可能に係合してなるものであることを特徴とする請求項1に記載の格子体。
【請求項3】
前記第1の平坦部と第2の平坦部とは、いずれも同径の円盤状に形成されると共に、その中心部同士が前記接合手段によって格子体の面部の前後方向に軸支されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の格子体。
【請求項4】
設置面に間隔をおいて立設された支柱の間に、請求項1〜3のいずれか1項に記載の格子体が支持されていることを特徴とするフェンス。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−172499(P2012−172499A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−38848(P2011−38848)
【出願日】平成23年2月24日(2011.2.24)
【出願人】(000002462)積水樹脂株式会社 (781)
【Fターム(参考)】