説明

栽培用植物および家畜化動物中のポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列における進化的に有意の変化を同定するための方法

【課題】栽培品種化(家畜化)植物または動物における商業的にもしくは審美的に価値のある形質を制御するポリヌクレオチドを同定する方法を提供することが本発明の課題である。
【解決手段】本発明は、栽培品種化(家畜化)植物または動物における商業的にもしくは審美的に重要な形質に関連することもあり得るポリヌクレオチドおよびポリペプチド配列を同定するための方法を提供する。当該方法は、進化的に有意の変化および進化的に中立の変化を同定するために、当該栽培化生物およびその祖先からの相同遺伝子の比較を用いる。このように同定された配列は、栽培化生物またはそれらの祖先における商業的にもしくは審美的に望ましい形質を増強するのに役立つことも可能である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
栽培品種化(家畜化)生物のポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列であって、野生祖先と比較した当該栽培品種化(家畜化)生物における収量の増加と関連するまたは関連するのではないかと思われる前記ポリペプチド、を同定するための方法であって、
a)当該栽培品種化(家畜化)生物のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列を、当該野生祖先のポリペプチドをコードするヌクレオチド配列に比較する工程;そして
b)当該野生祖先における対応する配列と比較した場合、進化的に有意なヌクレオチド変化を含む当該栽培品種化(家畜化)生物におけるポリヌクレオチド配列を選択し、当該栽培品種化(家畜化)生物のポリヌクレオチド配列を同定する工程:
を含む、前記方法。
【請求項2】
収量の改良と関連する前記ポリペプチドがEG307またはEG1117ポリペプチドである、請求項1の方法。
【請求項3】
a)植物細胞を、当該細胞に天然には存在しないEG307またはEG1117ポリヌクレオチドに由来し、ポリペプチドをコードし、且つトランスジェニックタンパク質の発現に効果的に使用可能なプロモーターに機能可能に連結された異種DNAセグメントを含むようにトランスフェクトする工程;
b)場合により、当該細胞をそこからトランスジェニック植物が再生される条件下で成育させ、そして維持する工程;および
c)場合により、当該DNAが発現される条件下で前記トランスジェニック植物を成育させて、当該植物中のEG307またはEG1117ポリペプチドの総量を増加させる工程:
を含む、トランスフェクト植物細胞またはトランスジェニック植物の製造方法。
【請求項4】
前記異種DNAセグメントを含む前記トランスジェニック植物の子孫の以降の世代を得、そして成育させ、当該異種DNAセグメントを発現させる工程をさらに含む、請求項3の方法。
【請求項5】
EG307またはEG1117ポリペプチドをコードする異種DNAを含む、植物細胞。
【請求項6】
請求項5のトランスジェニック植物細胞を含むトランスジェニック植物の増殖用の材料。
【請求項7】
植物組織中で発現するEG307またはEG1117ポリペプチドをコードする異種DNAを含む、トランスジェニック植物。
【請求項8】
植物組織中でEG307またはEG1117遺伝子をコードするポリヌクレオチドに機能可能に連結されているプロモーターを含む、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項9】
ポリヌクレオチドが組み替え体ポリヌクレオチドである、請求項8の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項10】
プロモーターがEG307またはEG1117遺伝子に天然に存在するプロモーターである、請求項8の方法。
【請求項11】
トランスフェクトされた細胞の製造方法であって、
a)栽培化植物の祖先中の進化的に有意なEG307またはEG1117ポリヌクレオチドまたは栽培化植物中の相当するポリヌクレオチドを同定する工程;
b)当該EG307またはEG1117ポリヌクレオチドを使って、転写または翻訳調節エレメント、エンハンサー、イントロンまたは他の5’または3’フランキング配列であってもよい非ポリペプチドコード配列を同定する工程;
c)リポータータンパク質をコードするポリヌクレオチドに機能可能に連結されている当該非ポリペプチドコード配列を含む構築体を組み立てる工程;そして
d)宿主細胞中へ当該構築体をトランスフェクトする工程:
を含む、前記方法。
【請求項12】
請求項11の方法により製造されたトランスフェクト細胞。
【請求項13】
宿主細胞が植物細胞であり、当該細胞をそこからトランスジェニック植物が再生される条件下で増殖させ、そして維持する工程をさらに含む、請求項11の方法を含む、トランスジェニック植物の製造方法。
【請求項14】
請求項12の方法により製造されたトランスジェニック植物。
【請求項15】
進化的に有意なEG307またはEG1117ポリヌクレオチドの非ポリペプチドコード領域の機能を調整する作用物質を同定する方法であって、請求項11のトランスフェクト宿主細胞を少なくとも1つの候補作用物質と接触させ、リポーターポリヌクレオチドの転写または翻訳を調整する能力により作用物質を同定する、ことを含む前記方法。
【請求項16】
請求項15の方法により同定された作用物質。
【請求項17】
進化的に有意なEG307またはEG1117ポリヌクレオチドの非ポリペプチドコード領域の機能を調整する作用物質を同定する方法であって、請求項13のトランスジェニック植物を少なくとも1つの候補作用物質と接触させ、リポーターポリヌクレオチドの転写または翻訳を調整するその能力により作用物質を同定する、ことを含む前記方法。
【請求項18】
請求項17の方法により同定された作用物質。
【請求項19】
リポータータンパク質をコードするポリヌクレオチドに機能可能に連結された、進化的に有意なEG307またはEG1117ポリヌクレオチドからのプロモーター、エンハンサーもしくはイントロンのポリヌクレオチド、またはそれらの任意の組み合わせを含む構築体でトランスフェクトされた宿主細胞を含む、トランスフェクトされた宿主細胞。
【請求項20】
収量を調整することが可能な作用物質を同定する方法であって、少なくとも1つの候補作用物質を、EG307またはEG1117遺伝子を含む植物または細胞に接触させ、収量を調整するその能力により作用物質を同定することを含む、前記方法。
【請求項21】
前記植物または細胞が、EG307またはEG1117をコードするポリヌクレオチドおよびその遺伝子でトランスフェクトされる、請求項20の方法。
【請求項22】
請求項20の方法に従って同定された作用物質。
【請求項23】
同定された作用物質が、当該ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドの機能を調整することによって収量を調整する、請求項20の方法。
【請求項24】
同定された作用物質が、当該ポリペプチドの機能を調整することによって収量を調整する、請求項20の方法。
【請求項25】
植物における収量増加をもたらす方法であって、
a)EG307またはEG1117が植物細胞中で発現される、EG307またはEG1117ポリペプチドをコードする異種DNAをもつトランスフェクト植物細胞を製造する工程;そして
b)EG307またはEG1117トランスジーンが当該トランスジェニック植物中で発現される、トランスフェクト植物細胞からトランスジェニック植物を成育させる工程:
を含む、前記方法。
【請求項26】
トランスジーンが、当該トランスジーンの発現制御に適した調節配列の制御下にある、請求項25の方法。
【請求項27】
EG307またはEG1117ポリペプチドの製造方法であって、
a)発現のために細胞中に配置された、EG307またはEG1117ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドでトランスフェクトされた前記細胞を提供する工程;
b)当該ポリヌクレオチドを発現するための条件下で当該トランスフェクト細胞を培養する工程;そして
c)当該EG307またはEG1117ポリペプチドを単離する工程:
を含む、前記方法。
【請求項28】
EG307またはEG1117遺伝子をコードする異種DNAが、当該EG307またはEG1117遺伝子の構成的発現をもたらすプロモーターの制御下にある、請求項25の方法。
【請求項29】
EG307またはEG1117遺伝子をコードする前記異種DNAが、当該EG307またはEG1117遺伝子の制御可能な発現をもたらすプロモーターの制御下にある、請求項25の方法。
【請求項30】
EG307またはEG1117遺伝子が、組織特異的または細胞型特異的プロモーターを用いて、または、化学シグナルまたは作用物質のような外部シグナルまたは作用物質の導入により活性化されるプロモーターを用いて発現される、請求項29の方法。
【請求項31】
収量関連遺伝子またはその断片を植物細胞から単離する方法であって、
a)植物細胞ポリヌクレオチドの試料を提供する工程;
b)EG307またはEG1117遺伝子の保存領域に配列相同性をもつオリゴヌクレオチドのペアを提供する工程;
c)オリゴヌクレオチドの当該ペアを、ポリメラーゼ連鎖反応仲介ポリヌクレオチド増幅に適した条件下で当該植物細胞ポリヌクレオチド試料に結合させる工程;そして
d)増幅された収量関連ポリヌクレオチドまたはその断片を単離する工程:
を含む、前記方法。
【請求項32】
請求項31の方法により単離された、植物収量関連ポリヌクレオチド。
【請求項33】
収量関連ポリヌクレオチドを単離する方法であって、
a)ゲノム植物細胞DNAおよび組み替え体植物細胞ライブラリーポリヌクレオチドより成る群から選択されたポリヌクレオチドの調製物を提供する工程;
b)当該調製物を、50%またはそれより大きい配列同一性をもつポリヌクレオチドの検出をもたらすハイブリッド形成条件下で、EG307またはEG1117オリゴヌクレオチドと接触させる工程;そして
c)当該EG307またはEG1117オリゴヌクレオチドとの会合により収量関連ポリヌクレオチドを単離する工程:
を含む、前記方法。
【請求項34】
EG307またはEG1117オリゴヌクレオチドが検出可能に標識され、そして当該検出可能標識との会合により収量関連遺伝子が単離される、請求項33の方法。
【請求項35】
前記EG307またはEG1117オリゴヌクレオチドが少なくとも長さ12ヌクレオチドである、請求項33の方法。
【請求項36】
EG307またはEG1117オリゴヌクレオチドが少なくとも長さ30ヌクレオチドである、請求項33の方法。
【請求項37】
植物の収量関連遺伝子を同定する方法であって、
a)植物組織試料を提供する工程;
b)当該植物組織試料中へ候補植物収量関連遺伝子を導入する工程;
c)当該植物組織試料内で当該候補植物収量関連遺伝子を発現させる工程;そして
d)応答の変化が植物収量関連遺伝子を同定する、収量応答の変化を当該植物組織試料が示すかどうかを決定する工程:
を含む、前記方法。
【請求項38】
請求項37の方法に従って単離された、植物収量関連遺伝子。
【請求項39】
a)配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号96、配列番号97、および配列番号98より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項40】
a)配列番号100、配列番号101、配列番号103、配列番号104、配列番号106、配列番号107、配列番号109、配列番号110、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号116、および配列番号117より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項41】
a)配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号133、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号154、および配列番号155より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項42】
a)配列番号157、配列番号158、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号165、配列番号166、配列番号167、および配列番号168より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項43】
a)配列番号92、配列番号93、配列番号94、配列番号96、配列番号97、および配列番号98より成る群から選択されたポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド:
より成る群から選択された単離ポリペプチド。
【請求項44】
a)配列番号100、配列番号101、配列番号103、配列番号104、配列番号106、配列番号107、配列番号109、配列番号110、配列番号112、配列番号113、配列番号114、配列番号116、および配列番号117より成る群から選択されたポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド:
より成る群から選択された単離ポリペプチド。
【請求項45】
a)配列番号119、配列番号120、配列番号121、配列番号122、配列番号123、配列番号124、配列番号125、配列番号127、配列番号128、配列番号129、配列番号130、配列番号131、配列番号133、配列番号135、配列番号136、配列番号137、配列番号138、配列番号140、配列番号141、配列番号142、配列番号144、配列番号145、配列番号146、配列番号147、配列番号149、配列番号150、配列番号151、配列番号152、配列番号154、および配列番号155より成る群から選択されたポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド:
より成る群から選択された単離ポリペプチド。
【請求項46】
a)配列番号157、配列番号158、配列番号160、配列番号161、配列番号162、配列番号163、配列番号165、配列番号166、配列番号167、および配列番号168より成る群から選択されたポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド:
より成る群から選択された単離ポリペプチド。
【請求項47】
野生祖先または栽培化生物において、当該野生祖先または栽培化生物の経済的生産性亢進と関連する、または関連するのではないかと思われるポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を同定するための方法であって、
a)当該野生祖先および当該栽培化生物のポリペプチドコードヌクレオチド配列を比較する工程;そして
b)それぞれ、当該野生祖先または栽培化生物における対応する配列と比較した場合、進化的に中立のまたは正の進化的に有意なヌクレオチド変化を含む当該栽培化生物または野生祖先のいずれかにおけるポリヌクレオチド配列を選択し、それにより経済的生産性亢進と関連するポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを同定する工程:
を含む、前記方法。
【請求項48】
栽培化生物の野生祖先のポリペプチドであって、当該栽培化生物に比べて当該野生祖先において独特で亢進または変更されたストレス抵抗性形質と関連する前記ポリペプチドをコードするポリヌクレオチド配列を同定するための方法であって、
a)当該野生祖先のポリペプチドコードヌクレオチド配列に、当該栽培化生物のポリペプチドコードヌクレオチド配列を比較すること;そして
b)当該栽培化生物における対応する配列と比較した場合、進化的に中立なヌクレオチド変化を含む当該野生祖先におけるポリヌクレオチド配列を選択することにより、当該野生祖先のポリヌクレオチド配列を同定する:
工程を含む、前記方法。
【請求項49】
栽培化生物が、メイズ、コメ(イネ)、トマト、ポテトおよびその祖先がわかっている他の栽培化植物より成る群から選択された植物である、請求項48の方法。
【請求項50】
栽培化生物がメイズであり、そして前記野生祖先がテオシンテである、請求項49の方法。
【請求項51】
栽培化生物のタンパク質コードヌクレオチド配列がcDNAに相当する、請求項48の方法。
【請求項52】
ヌクレオチド変化が非同義置換である、請求項48の方法。
【請求項53】
栽培化生物が植物であり、そして前記ストレス抵抗性形質が、乾燥抵抗性、疾病抵抗性、有害生物抵抗性、高塩濃度抵抗性、および商業的に関心のある他のストレス抵抗性形質より成る群から選択される、請求項48の方法。
【請求項54】
栽培化生物の野生祖先におけるストレス抵抗性形質を調整することが可能な作用物質を同定する方法であって、少なくとも1つの候補作用物質を、請求項48で同定されたポリヌクレオチド配列を発現する野生祖先もしくは栽培化生物、または、細胞もしくはトランスジェニック生物と接触させ、そして当該ポリヌクレオチドの機能または同定されたポリヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチドの機能を調整する能力により作用物質を同定することを含む前記方法。
【請求項55】
請求項54の作用物質を投与することによって、栽培化生物の野生祖先におけるストレス抵抗性を調整する方法。
【請求項56】
請求項48の野生祖先ストレス抵抗性ポリヌクレオチド配列に相当する、栽培化生物におけるポリヌクレオチド配列によりコードされるポリペプチド配列に対する作用物質を同定する方法であって、少なくとも1つの候補作用物質を、当該ポリヌクレオチド配列を発現する栽培化生物もしくは祖先生物、または、細胞もしくはトランスジェニック生物と接触させ、そして、当該ポリペプチドの機能を調整する能力により作用物質が同定されることを含む前記方法。
【請求項57】
請求項56の作用物質を投与することによって、栽培化生物におけるストレス抵抗性を調整する方法。
【請求項58】
栽培化生物の野生祖先のポリペプチドコードポリヌクレオチド配列における進化的に中立な変化を同定するための方法であって、
a)野生祖先のポリペプチドコードポリヌクレオチド配列を栽培化生物の対応配列と比較する工程;そして
b)当該野生祖先の対応配列に比べて、進化的に中立なヌクレオチド変化を含む当該栽培化生物におけるポリヌクレオチド配列を選択し、そして当該ポリヌクレオチドが栽培化生物の野生祖先におけるストレス抵抗性形質と関連しており、それにより当該ポリヌクレオチド中の進化的中立変化が同定される工程:
を含む、前記方法。
【請求項59】
栽培化生物が、メイズ、コメ(イネ)、トマト、ポテトおよびその祖先がわかっている他の栽培化植物より成る群から選択された植物である、請求項58の方法。
【請求項60】
栽培化生物がメイズであり、そして前記野生祖先がテオシンテである、請求項58の方法。
【請求項61】
栽培化生物のタンパク質コードヌクレオチド配列がcDNAに相当する、請求項58の方法。
【請求項62】
ヌクレオチド変化が非同義置換である、請求項58の方法。
【請求項63】
栽培化生物が植物であり、そして関連形質が、乾燥抵抗性、疾病抵抗性、有害生物抵抗性、高塩濃度抵抗性、および商業的に関心のある他のストレス抵抗性形質より成る群から選択される、請求項58の方法。
【請求項64】
栽培化生物の野生祖先のポリペプチドコードヌクレオチド配列と当該栽培化生物からのポリペプチドコード配列との間の大規模配列比較のための方法であって、ここで当該野生祖先生物ポリペプチドは、栽培化生物に比べて野生祖先において独特で、亢進または変更されているストレス抵抗性形質を付与する、または付与するのではないかと思われ、
a)野生祖先配列を、栽培化生物からの対応配列と、配列相同性に従って整列させる工程;そして
b)それぞれ、野生祖先または栽培化生物からの相同配列に比較して、栽培化生物配列または野生祖先配列内に何らかのヌクレオチド変化を同定する工程:
を含む、前記方法。
【請求項65】
栽培化生物が、メイズ、コメ(イネ)、トマト、およびその祖先がわかっている他の栽培化植物より成る群から選択された植物である、請求項64の方法。
【請求項66】
栽培化生物がメイズであり、そして野生祖先がテオシンテである、請求項65の方法。
【請求項67】
栽培化種のタンパク質コードヌクレオチド配列がcDNAに相当する、請求項64の方法。
【請求項68】
進化的に中立のヌクレオチド変化を、栽培化生物の野生祖先において独特で、亢進または変更されているストレス抵抗性形質に相関させるための方法であって、
a)請求項48に従ってヌクレオチド配列を同定する工程:そして
b)当該栽培化生物または祖先生物で同定された配列の存否の機能効果を分析する工程:
を含む、前記方法。
【請求項69】
トランスフェクト植物細胞またはトランスジェニック植物を製造するための方法であって、
a)請求項48の野生祖先のストレス抵抗性ポリペプチドをコードするポリヌクレオチドを、トランスジェニックタンパク質の発現に有効に使うことができるプロモーターに機能可能に連結されて含むように植物細胞を形質転換する工程;
b)場合により、当該細胞をそこからトランスジェニック植物が再生される条件下で増殖させ、そして維持する工程:
を含む、前記方法。
【請求項70】
請求項69の方法により製造されたトランスフェクト細胞。
【請求項71】
請求項69の方法により製造されたトランスジェニック植物。
【請求項72】
a)配列番号1、配列番号91、配列番号2、配列番号4、配列番号5、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号15、および配列番号17、および配列番号18より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項73】
a)配列番号20、配列番号21、配列番号23、配列番号24、配列番号25、配列番号27、配列番号28、配列番号29および、配列番号90より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項74】
a)配列番号33、配列番号34、配列番号35、配列番号37、配列番号38、配列番号40、配列番号41、配列番号42、配列番号44、配列番号45、配列番号46、配列番号47、配列番号49、配列番号50、配列番号51、配列番号53、配列番号54、配列番号55、配列番号57、配列番号58、配列番号60、配列番号62、配列番号63、および配列番号64より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項75】
a)配列番号66、配列番号67、配列番号69、配列番号70、配列番号71、配列番号73、配列番号74、配列番号75、配列番号77、配列番号59、および配列番号78より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項76】
a)配列番号80、配列番号81、および配列番号82より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項77】
a)配列番号84および配列番号85より成る群から選択されたポリヌクレオチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチド:
より成る群から選択された単離ポリヌクレオチド。
【請求項78】
a)配列番号1、配列番号91、配列番号2、配列番号4、配列番号5、配列番号7、配列番号10、配列番号11、配列番号12、配列番号14、配列番号15、および配列番号17、および配列番号18より成る群から選択されたポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド;および
b)a)のポリヌクレオチドに少なくとも85%の相同性をもち、そしてそれが実質的にa)のポリヌクレオチドと同じ収量を与えるポリヌクレオチドによりコードされたポリペプチド:
より成る群から選択された単離ポリペプチド。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3−1】
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【図3−2】
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【図4】
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【図5】
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【図6−1】
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【図6−2】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−297039(P2009−297039A)
【公開日】平成21年12月24日(2009.12.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223457(P2009−223457)
【出願日】平成21年9月28日(2009.9.28)
【分割の表示】特願2003−562250(P2003−562250)の分割
【原出願日】平成15年1月16日(2003.1.16)
【出願人】(501265364)エボルーショナリー・ジェノミックス・インコーポレーテッド (4)
【Fターム(参考)】