説明

梱包容器、梱包部材

【課題】梱包容器を薄くし過ぎると、倒れやすく、物流においてダメージを受け易くなるという問題があった。このため、電子機器の梱包容器の薄型化と物流における安定化を両立させることが課題となっていた。
【解決手段】実施形態の梱包容器は、梱包容器に梱包物が梱包された際に、その梱包物の周囲に配置される側面部を備える。また、前記梱包物が載置される下面部を備える。また、前記側面部と前記下面部が交わる部分に形成される肩部またはこの肩部近傍に設けられ、前記梱包容器を支持可能な支持部を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、梱包容器、梱包部材に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、TVの表示画面は大型化している。また、薄型化が進んでいる。
また、TVの普及も進んでおり、価格が低下しつつある。このため、TVの輸送や保管等に係る、いわゆる物流コストを低減することが求められている。
そして、物流コストを低減するために、例えば、TVを梱包する梱包容器を薄型化することが要求されている。
しかし、梱包容器はある程度の厚みがあって物流において安定であり、薄くし過ぎると不安定になり、倒れやすく、例えば物流においてダメージを受け易くなるという問題があった。
【0003】
このため、電子機器の梱包容器の薄型化と、物流における安定化を両立させることが課題となっていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−195404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
電子機器の梱包容器の薄型化と、物流における安定化を両立させることが課題となっていた。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の梱包容器は、梱包容器に梱包物が梱包された際に、その梱包物の周囲に配置される側面部を備える。
また、前記梱包物が載置される下面部を備える。
また、前記側面部と前記下面部が交わる部分に形成される肩部またはこの肩部近傍に設けられ、前記梱包容器を支持可能な支持部を備える。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態に係わる梱包容器に収容される電子機器の一例を説明する図。
【図2】電子機器が収容される一般的な梱包容器の外観を説明する図。
【図3】実施形態に係わる梱包容器の外観を説明する図。
【図4】実施形態に係わる梱包容器の一例を説明する図。
【図5】実施形態に係わる、図4に示す梱包容器の断面図。
【図6】実施形態に係わる梱包容器の構成の一部を説明する図。
【図7】実施形態に係わる、図6に示す梱包容器の一部を組み立てた例を説明する図。
【図8】実施形態に係わる梱包容器の一部を構成する梱包材の一例を示す図。
【図9】実施形態に係わる、図8に示す梱包材の一部から組み立てられる梱包容器の一例を示す図。
【図10】実施形態に係わる梱包容器を重ねた例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、図面を参照し、実施の形態を説明する。
図1は、実施形態に係わる梱包容器に収容される電子機器の一例を説明する図である。
例えば、ここでは梱包容器に収容される電子機器の一例として、TVを用いて説明を行う。
符号1は電子機器(TV)、符号8は電子機器(TV)に構成される液晶表示装置(LCD)である。
図1(a)は、電子機器(TV)1を正面から見た図である。例えば、リモコン21をユーザが操作し、その動作が制御される。
この電子機器(TV)1は、予め、薄型化した液晶表示装置(LCD)の上下および左右方向が決められ、液晶表示装置(LCD)は、図に示すように、立てられた状態で使用される。
【0009】
図1(b)は、電子機器(TV)1をやや斜めから見た図である。
図に示すように、電子機器(TV)1が薄型化されていることがわかる。
図2は、電子機器が収容される一般的な梱包容器の外観を説明する図である。
符号10は一般的な梱包容器である。
この梱包容器は、梱包材で構成され、図に示すような略立方体形状である。
梱包容器10には、図に示すように、上記電子機器(TV)1の使用状態に近い状態となるように、液晶表示装置(LCD)8が立てられた状態で梱包容器に梱包され、収容される。
【0010】
この梱包容器10は、内部の下面部16上に電子機器(TV)1が載置され、電子機器(TV)1の周囲に、側面部12、側面部13、側面部14、側面部15が構成される。
【0011】
また、上面部11a、上面部11bがいわゆる「観音開き」の構成で設けられ、梱包容器10の蓋の役割を果たしている。一般に、この「観音開き」の蓋(上面部11a、上面部11b)には、テープが貼られ、固定される。
【0012】
図3は、実施形態に係わる梱包容器の外観を説明する図である。
符号30はこの実施の形態に係わる梱包容器である。
上記と同様に、この梱包容器30は、梱包材で構成される。
この実施の形態においても、梱包容器30は、図に示すような略立方体形状である。
そして、上記と同様に、梱包容器30には、電子機器(TV)1の使用状態に近い状態となるように、液晶表示装置(LCD)8が、予め決められた上下方向に立てられた状態で梱包容器に梱包される。
【0013】
電子機器(TV)1は、この状態で、物流に供されることが望ましい。
この梱包容器30は、上記と同様に、内部の下面部(36a、36b)上に電子機器(TV)1が載置され、電子機器(TV)1の周囲に、側面部32、側面部33、側面部34、側面部35が構成される。
【0014】
また、この実施の形態においては、梱包容器30は、図に示すように、フラップ37a、フラップ37b、上面部31a、上面部31bを備えている。
そして、梱包容器30の蓋をする際には、まず、フラップ37a、フラップ37bが閉じられる。続いて、上面部31aが閉じられた後に、上面部31aに重ねて上面部31bが閉じられる。
【0015】
図4は、実施形態に係わる梱包容器の一例を説明する図である。
符号42bは、上面部31bと側面部32が交わる部分に形成される肩状の部分であり、上部肩部である。符号41bは、この上部肩部42bあるいはこの上部肩部42bの近傍に設けられる上部支持部である。
【0016】
符号42aは、上記と同様に、上面部31a(後述)と側面部34(後述)が交わる部分に形成される肩状の部分であり、上部肩部である。符号41aは、この上部肩部42aあるいはこの上部肩部42aの近傍に設けられる上部支持部である。
【0017】
後述するが、これらの上部支持部42bと上部支持部42aの高さを比較すると、上部支持部42bは低く、上部支持部42aは高くなるように、すなわち、上部支持部42bと上部支持部42aは大きさが異なるように構成されている。
【0018】
符号44bは、下面部36bと側面部32が交わる部分に形成される肩状の部分であり、下部肩部である。符号43bは、この下部肩部44bあるいはこの下部肩部44bの近傍に設けられる下部支持部である。
【0019】
符号44aは、下面部36aと側面部34(後述)が交わる部分に形成される肩状の部分であり、下部肩部である。符号43aは、この下部肩部44aあるいはこの下部肩部44aの近傍に設けられる下部支持部である。
【0020】
これらの下部支持部43bと下部支持部43aの高さを比較すると、下部支持部43bは低く、下部支持部43aは高くなるように、すなわち、下部支持部43bと下部支持部43aは大きさが異なるように構成されている。
【0021】
また、この実施の形態においては、梱包容器30の少なくとも一部または全部は、例えば、梱包材で構成される。
梱包材は、物流のための貨物包装に供される素材であり、例えば、「段ボールシート」で構成される。
「段ボール」は、板紙を多層構造で強靭にし、包装資材などに使用できるよう加工した板状の紙製品であり、「段ボールシート」はその素材である。
「段ボール」は、一般には、波状に加工した紙(中芯)を表裏の紙で挟んで接着し、強度を持たせた構造をしている。さらに、多層に加工したものや、波状の紙が表面にでている「片面段ボール」もある。
【0022】
また、「段ボール」は、再加工した段ボール箱、その他の段ボール製品を用いることも可能である。
また、「段ボール」は、上記「中芯」の波の方向で、強度が変わる。すなわち、波に平行な方向には、折れやすく、波に対して垂直な方向には強度がある。
この実施の形態においては、梱包容器30を支持可能な支持部において、側面部(32、33、34、35)と略同じ方向に強い強度となるように、すなわち、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が設置面に接するように構成される。
【0023】
この実施の形態においては、符号50が上記「中芯」の波の方向を示している。
このように構成されることによって、梱包容器(TV梱包容器)30の薄型化とTV収容状態における安定化を両立させることが可能になる。
図5は、実施形態に係わる、図4に示す梱包容器の断面図である。
図5(a)は、図4の符号40を付した方向から上記上部支持部(41a、41b)の近傍を見た図である。
この実施の形態においては、例えば、梱包容器30の一部である側面部34と上面部31a、上部肩部42aは一体に構成されている。
そして、図に示すように、例えば、側面部34と上面部31aは折り曲げられ、この側面部34と上面部31aが交わる部分には上部肩部42aが形成される。
また、この上部肩部42aまたはこの上部肩部42a近傍には、梱包容器30を、例えば、上方向に支持可能な上部支持部41aが構成される。
上記のように、この上部支持部41aの強度は側面部34と略同じ方向に強い強度となるように、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が、上方向に向くように構成される(図4)。
【0024】
また、同様に、例えば、梱包容器30の一部である側面部32と上面部31b、上部肩部42bは一体に構成されている。
例えば、側面部32と上面部31bは折り曲げられ、この側面部34と上面部31bが交わる部分には上部肩部42bが形成される。
また、この上部肩部42bまたはこの上部肩部42b近傍には、梱包容器30を、例えば、上方向に支持可能な上部支持部41bが構成される。
この上部支持部41bの強度は側面部32と略同じ方向に強い強度となるように、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が、上方向に向くように構成される(図4)。
【0025】
また、このように、上部支持部41aおよび上部支持部41bを設けることによって、符号51を付した横方向に対して安定になり、転倒を防止することが可能になる。
【0026】
図5(b)は、同様に、図4の符号40を付した方向から上記下部支持部(44a、44b)近傍を見た図である。
この実施の形態においては、同様に、例えば、梱包容器30の一部である側面部34と下面部36a、下部肩部44aは一体に構成されている。
そして、図に示すように、例えば、側面部34と下面部36aは折り曲げられ、この側面部34と下面部36aが交わる部分には下部肩部44aが形成される。
また、この下部肩部44aまたはこの下部肩部44a近傍には、梱包容器30を、例えば、下方向に支持可能な下部支持部43aが構成される。
上記のように、この下部支持部43aの強度は側面部34と略同じ方向に強い強度となるように、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が、下方向に向くように構成される(図4)。
【0027】
また、同様に、例えば、梱包容器30の一部である側面部32と下面部36b、下部肩部44bは一体に構成されている。
例えば、側面部32と下面部36bは折り曲げられ、この側面部32と下面部36bが交わる部分には下部肩部44bが形成される。
また、この下部肩部44bまたはこの下部肩部44b近傍には、梱包容器30を、例えば、下方向に支持可能な下部支持部43bが構成される。
この下部支持部43bの強度は側面部32と略同じ方向に強い強度となるように、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が、下方向に向くように構成される(図4)。
【0028】
また、このように、下部支持部43aおよび下部支持部43bを設けることによって、符号52を付した横方向に対して安定になり、転倒を防止することが可能になる。
【0029】
図6は、実施形態に係わる梱包容器の構成の一部を説明する図である。
図6(a)は、梱包容器30の一部である側面部32と上面部31b、上部肩部42b、上部支持部41b、下面部36b、下部肩部44b、下部支持部43bが構成される梱包部材の一例である。
【0030】
ここでは、例えば、これらの側面部32と上面部31b、上部肩部42b、上部支持部41b、下面部36b、下部肩部44b、下部支持部43bは一つの梱包部材に、一体に構成されている。
【0031】
符号60は、例えば、上記上部支持部41bの近傍を示している。
図6(b)は、上記上部支持部41bの構成例を示している。
ここでは、上部支持部41bは図に示すように、上部肩部42bまたは上部肩部42bの近傍に上記梱包部材の一部がプレス等でカットされ、例えばスリットが設けられる。
【0032】
また、下部支持部44bも同様に、下部肩部44bまたは下部肩部44bの近傍に上記梱包部材の一部がプレス等でカットされ、例えばスリットが設けられる。
このように、肩部または肩部の近傍にスリットを設けることで、梱包部材を折り曲げ易くなる。
この実施の形態においては、このスリットを設けた部分が上部支持部(41a、41b)や下部支持部(43a、43b)となり、梱包容器30の上面または底面に接するため、平坦な面を設置することが可能になる。このように構成することで、転倒防止効果を得ることが可能になる。
【0033】
図7は、実施形態に係わる、図6に示す梱包容器の一部を組み立てた例を説明する図である。
上記図6で説明した梱包容器の構成の一部は、例えば、図7に示すように組み立てられる。
図に示すように、側面部32と上面部31bは折り曲げられ、この側面部34と上面部31bが交わる部分には上部肩部42bが形成される。
この上部肩部42bまたはこの上部肩部42b近傍には、梱包容器30を、例えば、上方向に支持可能な上部支持部41bが構成される。
この上部支持部41bの強度は側面部32と略同じ方向に強い強度となるように、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が、上方向に向くように構成される。
また、同様に、側面部32と下面部36bは折り曲げられ、この側面部32と下面部36bが交わる部分には下部肩部44bが形成される。
この下部肩部44bまたはこの下部肩部44b近傍には、梱包容器30を、例えば、下方向に支持可能な下部支持部43bが構成される。
この下部支持部43bの強度は側面部32と略同じ方向に強い強度となるように、上記「中芯」の波に対して垂直な方向が、下方向に向くように構成される。
この梱包容器30は、主に、図に示すような上下方向で物流に供されることを想定している。
図8は、実施形態に係わる梱包容器の一部を構成する梱包材の一例を示す図である。
例えば、この実施の形態においては、梱包容器30は、図8(a)、図8(b)に示す、2枚の梱包部材(段ボールシート)で構成される。
図8(a)は、図6に示す梱包容器の構成の一部と同様に、梱包部材に、側面部32と上面部31b、上部肩部42b、上部支持部41b、下面部36b、下部肩部44b、下部支持部43bが構成される。
【0034】
また、ここでは、この梱包部材に、図に示すように、側面部35、フラップ37b、フラップ38bも一体に構成される。
ここでは、上部肩部42bまたは上部肩部42bの近傍に、上部支持部41bが90mmの間隔を置いて、5つ設けられる。
また、下部肩部44bまたは下部肩部44bの近傍に、下部支持部43bが90mmの間隔を置いて、6つ設けられる。
すなわち、これらの上部支持部41bおよび下部支持部43bは、図に示すように、互い違いに設けられる。
図8(b)は、同様に、梱包部材に、側面部34と上面部31a、上部肩部42a、上部支持部41a、下面部36a、下部肩部44a、下部支持部43aが構成される。
【0035】
また、図に示すように、側面部33、フラップ37a、フラップ38aも一体に構成される。
ここでは、上部肩部42aまたは上部肩部42aの近傍に、上部支持部41aが90mmの間隔を置いて、5つ設けられる。
また、下部肩部44aまたは下部肩部44aの近傍に、下部支持部43aが90mmの間隔を置いて、6つ設けられる。
これらの上部支持部41aおよび下部支持部43aも、図に示すように、互い違いに設けられる。
上記のように、上部支持部(41a、41b)や下部支持部(43a、43b)のスリット加工は梱包容器30の上面および下面に施される。このとき、加工位置を互い違いに配置するため、出張り箇所が当たることなく、複数の梱包容器30を重ねることが可能になり、物流コストを低減することが可能になる。
【0036】
また、ここでは、フラップ37bは上部肩部42bに対し、6mm長く設けられる。同様に、フラップ38bも上部肩部44bに対し、6mm長く設けられる。
また、上部支持部41bは上部肩部44bに対し、3mmの高さに設けられる。同様に、下部支持部43bも上部肩部44bに対し、3mmの高さに設けられる。
フラップ37aは上部肩部42aに対し、3mm長く設けられる。同様に、フラップ38aも上部肩部44aに対し、3mm長く設けられる。
また、上部支持部41aは上部肩部42aに対し、6mmの高さに設けられる。同様に、下部支持部43aも下部肩部44aに対し、6mmの高さに設けられる。
このように構成することによって、この実施の形態においては、梱包容器30を組み立てた際に、まず、フラップ37a、フラップ37b、フラップ38a、フラップ38bが組み入れられる。
【0037】
続いて、図5に示すように、下面部36aが組み入れられた後に、上面部31bが組み入れられ、梱包物(例えば電子機器(TV)1)が載置される下面部となる。
また、図5に示すように上面部31aが組み入れられた後に、上面部31bが組み入れられ、梱包物(例えば電子機器(TV)1)が載置される上面部となる。
これらは、上記のように、下部支持部43aの高さと下部支持部43bの高さ(大きさ)を異ならせていること、すなわち、例えば、下部支持部43aの高さを下部支持部43bの高さより高くしていることにより平坦になりやすく、安定化が可能になる。
【0038】
また、同様に、上部支持部41aの高さと上部支持部41bの高さ(大きさ)を異ならせていること、すなわち、例えば、上部支持部41aの高さを上部支持部41bの高さより高くしていることにより平坦になりやすく、安定化が可能になる。
【0039】
すなわち、この実施の形態においては、例えば、上面部31aと上面部31bを重ね合わせるように構成している。
また、このとき、上部肩部42aと上部肩部42bに係る折り目を、例えば図5に示すように、段違いに構成している。このように構成することで、上面部31aと上面部31bを重ね合わせた面を平坦にすることが可能になる。
【0040】
この構成は、図5に示す、フラップ37a、フラップ37bにおいても同様に、段違いに構成し、フラップ37a、フラップ37bを重ね合わせた面を平坦にすることが可能になる。
【0041】
この構成は、下面部36aと下面部36bおよびフラップ38a、フラップ38bにおいても適用可能である。
このように構成することによって、梱包容器30の加工を簡易にすることが可能である。また、梱包部材を有効に利用することが可能になる。このため、段ボールシート等の梱包部材の使用量を低減することが可能になる。これによって、梱包容器30の重量を低減し、物量コストの低減および環境への負荷を低減することが可能となる。また、保管場所を削減することが可能になる。
【0042】
図9は、実施形態に係わる、図8に示す梱包材の一部から組み立てられる梱包容器の一例を示す図である。
図に示すように、図8(a)、図8(b)に示す2枚の梱包部材から梱包容器30が組み立てられる。
図10は、実施形態に係わる梱包容器を重ねた例を示す図である。
図10(a)は、複数の梱包容器30を横方向に並べた例である。
上記のように、梱包容器30が単体の状態でも物流に対して安定であるが、このように複数の梱包容器30を横方向に並べることにより、より安定となる。
図10(b)は、上記図10(a)に示す、ある複数の梱包容器30を横方向に並べる構成に、他の複数の梱包容器30を横方向に並べる構成を重ねた構成を示している。
【0043】
このように構成することによって、この実施の形態においては、ある複数の梱包容器30を横方向に並べる構成の上に、他の複数の梱包容器30を横方向に並べる構成が載置された際に、ある梱包容器30の複数の上部支持部41b間に他の梱包容器30の複数の下部支持部43bが組み合わされ、物流において、安定な状態となる。
【0044】
なお、上記説明においては電子機器1の一例としてTVを用いて説明を行ったが、この実施の形態においてはこれに限られることはなく、ディスプレーやパーソナルコンピュータ(PC)、スレート型PC等、他の電子機器の梱包容器にも適用可能である。
【0045】
上記のように構成することによって、この発明の実施の形態においては、電子機器の梱包容器の薄型化と物流における安定化を両立させることが可能となる。
なお、上記実施形態は、記述そのものに限定されるものではなく、実施段階では、その趣旨を逸脱しない範囲で、構成要素を種々変形して具体化することが可能である。
【符号の説明】
【0046】
30…梱包容器、31a…上面部、31b…上面部、32…側面部、33…側面部、34…側面部、35…側面部、36a…下面部、36b…下面部、37a…フラップ、37b…フラップ、41a…上部支持部(高い)、41b…上部支持部(低い)、42a…上部肩部、42b…上部肩部、43a…下部支持部(高い)、43b…下部支持部(低い)、44a…下部肩部、44b…下部肩部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
梱包容器に梱包物が梱包された際に、その梱包物の周囲に配置される側面部と、
前記梱包物が載置される下面部と、
前記側面部と前記下面部が交わる部分に形成される肩部またはこの肩部近傍に設けられ、前記梱包容器を支持可能な支持部を備える梱包容器。
【請求項2】
電子機器と、
前記電子機器が載置される下面部と、
前記電子機器の周囲に配置される側面部と、
前記側面部と前記下面部が交わる部分に形成される肩部またはこの肩部近傍に設けられ、前記梱包容器を支持可能な支持部を備える梱包容器。
【請求項3】
前記請求項1または請求項2に記載の梱包容器の少なくとも一部に構成される梱包部材。
【請求項4】
前記梱包容器の少なくとも一部は梱包材で構成される請求項1または請求項2に記載の梱包容器。
【請求項5】
前記側面部と前記支持部は一体で構成される請求項1または請求項2に記載の梱包容器。
【請求項6】
前記支持部を構成する部材の少なくとも一部は前記側面部と略同じ方向に強い強度を備える請求項1または請求項2に記載の梱包容器。
【請求項7】
前記梱包容器は第1の肩部に構成される第1の支持部および第2の肩部に構成される第2の支持部を備える請求項1または請求項2に記載の梱包容器。
【請求項8】
前記第1の支持部と前記第2の支持部は大きさが異なる請求項7に記載の梱包容器。
【請求項9】
梱包容器に梱包物が梱包された際に、前記梱包物を挟み、前記下面部に対向して設けられる上面部を備え、
前記側面部と前記上面部が交わる部分に設けられ、前記梱包容器に載置される載置物を支持可能な上部支持部を備える請求項1または請求項2に記載の梱包容器。
【請求項10】
前記支持部と前記上部支持部は互い違いに配置される請求項9に記載の梱包容器。
【請求項11】
前記上面部および前記下面部またはいずれか1つは梱包材が重ねて設けられる部分を備える請求項9に記載の梱包容器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−171639(P2012−171639A)
【公開日】平成24年9月10日(2012.9.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−33902(P2011−33902)
【出願日】平成23年2月18日(2011.2.18)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】