説明

植物栄養素栄養サプリメント

【課題】植物栄養素栄養サプリメントの提供。
【解決手段】食事性の植物栄養素欠乏を補充するための組成物及び方法。前記組成物は、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、エピガロカテキン・ガレート(EGCG)、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの1以上を含む。果物及び野菜の推奨された毎日の品目中に存在するこれらの植物栄養素の量に等しいか又はそれより多い量でのこれらの植物栄養素の投与により、食事性の植物栄養素欠乏を補充する。

【発明の詳細な説明】
【発明の開示】
【0001】
背景
本発明は、食事が引き起こす植物栄養素不足を補充するための組成物及び方法に関する。
過去10年で、人口の大部分が、好ましくない、不健全な食事を取り入れてきたことが観察された。例えば、米国の人口の多くが、米国の1日あたりの推奨食事許容量を満たすのに適当な食物の量と種類を摂取することができていない。たとえ推奨された品目に関する情報が多くの健康機関によって公表されても、国立がん研究所の患者の22%しか果物及び野菜の推奨された毎日の食品目数を摂取していない。
【0002】
ほとんどの健康指針が、各人が1日あたり少なくとも5〜9品目の果物及び野菜を摂取するように勧めている。カリフォルニア州民のための食事の指針、カリフォルニア日刊食品指針、カリフォルニア州保健省(1990年)。毎日摂取される最善の量について、一部の研究者は、400グラムの果物及び野菜の目標が、賢明な目安であることを示唆した。種類の点で、研究者は、人が1日あたり少なくとも3種類の、色の異なる果物及び野菜を食べるように勧めている。
【0003】
典型的な米国市民の食事、「西洋の食事」は、植物栄養素が足りないという結論は、果物及び野菜の摂取不足の観察と合わせて立証されている。一般に植物栄養素は、植物由来の化合物に関し、それは、毎日摂られた場合、心血管及び骨の健康状態を改善し、抗酸化特性を改善し、フリーラジカル損傷を減少させ、及び体の免疫系の全体的な促進を提供する。推奨された量の植物栄養素と典型的な西洋の食事で摂取された量の間の相違はギャップと呼ばれる。以下の表は、2種類の植物栄養素、ルテイン及びリコペンに関するギャップ解析を表す。ルテインは、ホウレンソウのような緑の葉野菜に見られる植物栄養素である。リコペンは、トマトにある植物栄養素である。
【0004】
【表1】

他の植物栄養素に関してさらに顕著であるこのギャップは、重要な健康的な意味あいと結び付いている。植物栄養素が豊かな果物及び野菜の摂取が、いくつかの慢性変性疾患、例えば癌、心血管疾患、慢性の黄斑変性症の発生を減少させ、そして冠状動脈性心臓病の発現を遅らせ及び/又は進行を減速させることが示された。例えば細胞培養試験において、乳癌腫瘍の抑制に対するリコペンの能力を、アルファ及びベータ-カロテンのそれと比較した。リコペンにより高められた細胞培養は、胸部癌細胞の増殖の抑制を示し、そしてアルファ及びベータ-カロテンは、リコペンの細胞増殖抑制より有効性がかなり低かった。Levy, J. et al, Lycopene is a More Potent Inhibitor of Human Cancer Cell Proliferation Than Either A-Carotene or Beta-Carotene, Nutrition Cancer, 24:257-266 (1995)。
【0005】
他の試験は、新鮮なトマト(主なリコペン源)の摂取量の増加が、全ての部位の消化管癌に関する保護傾向に関連することが分かった。Stall, W. et al., Lycopene: A Biologically Important Carotenoid for Humans? Arc. Biochem. Biophys., 336:1-9 (1996)。41,837人の閉経後の女性による試験において、研究者は、肺癌の危険性と果物及び野菜の摂取との関係を調査した。肺癌の危険性は、果物及び野菜の消費が、1週間あたり24品目未満から48品目超に増えた時、約2分の1になることを発見した。同様に、ホウレンソウ・ソースを含む緑の葉野菜の摂取が、1週間あたり1品目以下から6品目以上に増えた時、肺癌の危険性が約2分の1になった。Steinmetz, K., et al, Vegetables, Fruit and Lung Cancer in the Iowa Women's Health Study, Cancer Research, 53:536-543 (1993)。
【0006】
典型的な西洋の食事は、消費不足とバランスの悪い食事の摂取により、果物及び野菜で見つかった有益な植物栄養素がはるかに不足している。従って、これらの植物栄養素の食事性の摂取不足を補充するための機会が存在する。
【0007】
本発明の概要
独特の組み合わせの植物栄養素を含む植物栄養素栄養サプリメントであるところの本発明により、前述の問題を克服する。上記栄養サプリメントは、最善の食事と従来の西洋の食事の間に存在する食事のギャップを減らすか、又は取り除くことができる。好ましいサプリメントは、制限されることなく、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、エピガロカテキン・ガレート(EGCG)、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類を含む。
【0008】
より好ましい態様において、サプリメントは、果物及び野菜の複数の品目の量に相当する量である、少なくとも3種類の特定の植物栄養素を提供することにより実際の植物栄養素摂収と健康的な植物栄養素摂収のギャップを埋める。
【0009】
よりさらに好ましい態様において、サプリメントは、米国の推奨食事許容量を満たすために勧められる、10品目以上の果物及び野菜に存在するそれらの量に相当する量のルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンを提供する。
【0010】
本発明の他の側面において、方法は、食事が引き起こす植物栄養素不足のような植物栄養素の欠乏のあることが知られている対象に栄養サプリメントを与えることにより植物栄養素の不足を補充するために提供され、ここで、上記サプリメントは、有効量の、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類を含んでいる。
【0011】
本発明の第3の側面において、方法は、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類について有効量を含む栄養サプリメントを投与することにより、弱い抗酸化特性をもつもつ対象の抗酸化特性の改善を提供する。
【0012】
本発明の第4の側面において、それを必要とする対象に栄養サプリメントを投与することにより人体内のフリーラジカル損傷を減少させる方法を提供し、ここで、上記サプリメントは、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチン、あるいは他の植物栄養素の少なくとも3種類について有効量を含む。
【0013】
本発明の他の側面において、それを必要とする対象に栄養サプリメントを投与することを通して心血管及び骨の健康状態を促進させる方法を提供し、ここで、上記サプリメントは、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類について有効量を含む。
【0014】
本発明のさらに他の側面において、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類について有効量を含む栄養サプリメントを投与することを通して人体の免疫応答を高める方法を提供する。
【0015】
本願発明の植物栄養素サプリメントの投与は、大きな健康上の利益を提供する。例えば、本発明は、栄養及び植物栄養素の欠乏した食事を摂取する人々の健康状態を改善するか、又は少なくとも支援することが示された植物栄養素を提供する。さらに、本発明の植物栄養素サプリメントは、欠乏食の結果として特定の変性疾患症状の危険性に関係するレベルまで悪化した植物栄養素レベルを補充する。その上、この植物栄養素サプリメントは、酸化防止及び栄養状態を改善し、正常な老化過程及び環境ストレスへの露出の結果として一般に生じるフリーラジカル損傷を最小限にし、そして最善の健康状態を示す特定のバイオマーカー、例えばエリプティックな酸化副産物(elliptic oxidation byproducts)、抗酸化指標、及びグルタチオンペルオキシダーゼの状態を改善する。
これら及び他の目的、利点、並びに本発明の特徴は、本発明の詳細な説明及び図面の参照によってさらに容易に理解され、そして評価される。
【0016】
本発明の詳細な説明
本発明の好ましい態様による植物栄養素栄養サプリメントは、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、エピガロカテキン・ガレート(EGCG)、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類を含む。本発明による食事により引き起こされた植物栄養素不足を補充するための好ましい方法は、植物栄養素不足、例えば食事により引き起こされた植物栄養素不足があることが知られている対象に栄養サプリメントを与えることを含み、ここで、上記サプリメントは、以下の植物栄養素:ルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ヘスペリジン、及びケルセチンの少なくとも3種類を含む。
【0017】
I.植物栄養素サプリメント組成物
好ましい態様において、植物栄養素栄養サプリメントの日用量は、約1〜約10品目の果物及び野菜中のこれらの植物栄養素の量に相当する量のルテイン、リコペン、EGCG、エラグ酸、ケルセチン、及びヘスペリジンを含む。植物栄養素サプリメントの日用量は、植物栄養素に基づき、約1〜約25品目、より好ましくは約1〜約50品目の様々な果物及び野菜中に見られる抗酸化能力を含みもする。
【0018】
本発明中に存在する植物栄養素は、限定されることなく、以下の:ホウレンソウ,トマト、リンゴ、キイチゴ、オレンジ、フダンソウ、オクラ、ザクロ、ケルセチン、オーク、キンセンカ、グレープフルーツ、イチゴ、ブルーベリー、ニワトコ、ローズマリー、ブロッコリー、ニンジン、及びアセロラ・チェリーを含む複数の植物材料から得られる。
【0019】
以下の:ルテイン、リコペン、ケルセチン、エラグ酸、ヘスペリジン、及びEGCGの3種類以上を含む好ましい植物栄養素サプリメントの日用量中に存在する量、又は果物及び野菜の等価を、ここに説明する。
【0020】
好ましくは、存在するルテイン量は、生ホウレンソウ又は生のブロッコリーいずれかの約1〜約10品目中に存在するルテイン量に相当する。どちらも1品目は、それらの野菜約1カップである。生のホウレンソウ約1〜約10品目中に存在するルテイン量は、約1.9〜約20 mg(mg)である。より好ましくは、植物栄養素サプリメントの日用量のルテイン含量は、約3 mg〜約10 mg、そしてより好ましくは、約6 mgであり、これは生のホウレンソウの約2品目に相当する。前述の量を得るために使用される他のルテイン源は、キンセンカ抽出物である。
【0021】
存在するリコペン量は、好ましくはトマトの約1〜約7品目中に存在するリコペン量に等しい。トマトの1品目は、トマト1つである。トマトの約1〜約7品目中に存在するリコペン量は、約3〜約20 mgである。より好ましくは、植物栄養素サプリメントの日用量に存在するリコペンは、約2〜約10 mgであり、最も好ましくは、約3 mgのリコペンである。
【0022】
好ましくは、植物栄養素サプリメントの日用量中のケルセチンの量は、約1〜約10個のリンゴに相当する。リンゴの1品目は、約1個の大きなリンゴに相当する。リンゴのこの品目数は、約30 mg〜約300 mgのケルセチンを含む。より好ましくは、植物栄養素サプリメントの日用量は、約3〜5個の大きなリンゴ中のケルセチン量、又は約90 mg〜約150 mgのケルセチンを、そして最も好ましくは、約5個のリンゴ中のケルセチン量、又は約150 mgのケルセチンを含む。
【0023】
エラグ酸は、植物栄養素サプリメントの好ましい日用量中に、イチゴ及び/又はキイチゴの約1〜約5品目に相当する量存在する。これらの果物の1品目は、約1カップに相当する。これらの果物の約1〜約5品目が、約20 mg〜約150 mgのエラグ酸を含む。より好ましくは、植物栄養素サプリメントの日用量中のエラグ酸は、約1.5品目のキイチゴ若しくはイチゴに相当する量か、又は約40 mgのエラグ酸が存在する。エラグ酸は、ザクロ、キイチゴ、及び/又はイチゴ抽出物又は濃縮物を含む様々な起源か、あるいは直接的に果物から得られる。
【0024】
植物栄養素サプリメントの好ましい日用量中、ヘスペリジンは、オレンジの約1〜約10品目に相当する量でか、又は約15 mg〜約225 mgのヘスペリジンが存在する。1品目は、1個の大きなオレンジである。より好ましくは、ヘスペリジンは、約60 mgの量で存在する。場合により、ヘスペリジンは、オレンジの所望の品目数に相当するオレンジ抽出物から提供されうる。
【0025】
植物栄養素サプリメントの好ましい日用量中に存在するEGCGは、約1〜5杯の緑茶中に見られるEGCG量か、又は約25 mg〜約150 mgのEGCGを含む。より好ましくは、日用量中に存在するEGCGは、2.5品目の緑茶(あるいは2.5杯)か、又は約90 mgのEGCGである。最も好ましくは、90 mgのEGCGが、最低で95%の有効なポリフェノール、75%の有効なカテキン、及び40%のEGCGをも提供する緑茶抽出物により提供される。
【0026】
追加の特殊な材料が、植物栄養素サプリメントに含まれ、それは以下の:ブルーベリー、ニワトコ、ローズマリー、ブロッコリー、ホウレンソウ、ニンジン、及びアセロラ・チェリーの1種類以上を含む。これらの追加の材料は、いずれかの所望の形態、例えば粉末、抽出物、乾燥物、パルプ、濃縮物で植物栄養素サプリメントに添加される。
【0027】
場合により、植物栄養素サプリメントは、医薬として許容される賦形剤、例えばクロスカルメロース・ナトリウム、マルトデキストリン、珪化微細結晶セルロース、二酸化ケイ素、ステアリン酸、水酸化プロピルメチルセルロース(HPMC)、ラクトース、グルコース、サッカロース、コーン・スターチ、ポテト・スターチ、酢酸セルロース、エチルセルロースなどを含むかもしれない。希釈剤及び他の添加剤、例えば医薬として許容される接着剤、増量剤、支持体、粘稠化剤、風味改善剤、着色剤、保存剤、安定剤、調整剤、乳化剤、又はそれらの混合物が、利用される組成物の形態に依存して使用されもする。
【0028】
好ましくは、植物栄養素サプリメントは、追加のビタミン又はミネラルを実質的に含まない。しかし、所望の場合、これらの成分が添加される。
表Iは、本発明の1つの模範的な態様の植物栄養素サプリメントの活性な植物栄養素含量を説明する。用量は、本発明の本質及び範囲から逸脱することなく変更されうる。
【0029】
【表2】

本発明の植物栄養素サプリメントの具体的な態様を、以下の実施例により説明する。
実施例1
活性な植物栄養素と特殊な成分を提供する2種類の錠剤を用意する。以下の製剤表、表IIにおける単位「1日あたりの2錠あたりの量」は、列挙された量が2錠の錠剤中にミリグラム数で与えられることを意味している。この実施例のための2錠の錠剤は、植物栄養素サプリメントの日用量を含む。量が示されていない成分は、本技術分野で標準的なものであり、それらの量は所望のとおり変更される。「%の効力」を含有する成分は、特定の効力を持つ抽出物が使用されたことをを示す。例えば、「10%の効力」は、その抽出物中に存在する示された植物栄養素の量が、材料100グラムあたり10グラム存在することを意味する。「最低」は、成分中に存在する活性植物栄養素の最小限の量を示す。
【0030】
【表3】

前記表II中のNUTRILITE栄養素植物栄養素(Ada, Michigan, United StatesのAccess Business Group LLCから入手可能)は、以下の:ブルーベリー粉末、ニワトコ抽出物、ローズマリー抽出物、ブロッコリー乾燥物、ホウレンソウ粉末、ニンジン・パルプ粉末、及びアセロラ・チェリー濃縮物の少なくとも2種類を含む成分を、日用量あたり110 mgの総量に相当するように変更した量で含む。
【0031】
1日に両方が投与された場合、2錠の錠剤は、典型的な西洋の食事中に存在する植物栄養素のギャップの埋め合わせに寄与する。
【0032】
表に記載された量が、最終製品を何ヶ月にもわたり保存した後に列挙された量で実際に存在することを保証するために、前述の表中、列挙された成分の過多量が添加されるかもしれない。表IIに列挙された活性成分の量を保証するために、緑茶抽出物、ザクロ抽出物、オレンジ抽出物、及びケルセチンは、それぞれ10%、10%、50%、及び15%の過多量を含む。例えば、表IIに記載された成分において、緑茶抽出物が247.5 mgであり;ザクロ抽出物が110 mgであり;オレンジ抽出物が112.5 mgであり;そしてケルセチンが191.7 mgである。
【0033】
場合により、例えば追加の植物栄養素が表Iの成分に添加されうる。例えば、、レスベラトロルが添加される。レスベラトロルの供給源は、ブドウの種、ブドウの皮、及びイタドリ抽出物を含む。同様に、スルフロファン(sulfurophane)は、50 mgの下限、好ましくは75 mg、そしてより好ましくは150 mg〜300 mgの上限、好ましくは200 mg、そしてより好ましくは155 mgの量で上記成分に添加される。スルフロファンの好適な供給源は、0.4%の最小限の効力を有するブロッコリーの芽の抽出物か、又は直接的にブロッコリーの芽からである。
【0034】
II.植物栄養素サプリメントの製造方法
実施例1で説明される好ましい植物栄養素サプリメント及び成分を含む錠剤を製造する好ましい方法を、ここに記載する。他の投与手段、例えばゲル・タブ(gel tab)、カプセル、液体、及び徐放剤が、処方されることができ、製薬業で周知の生産技術に従い製造されることが理解される。
【0035】
好ましい製造工程において、先の表IIに列挙された量の緑茶抽出物、ザクロ抽出物、オレンジ抽出物、及びケルセチンを、二酸化ケイ素に添加し、ポリバッグに移し、そして一様に、そして均一になるまで混合する。この結果として得られた混合物を、プレ-混合物Aと呼ぶ。プレ-混合物Aを、Patterson Kelley (P.K.) 100(P.K.)ブレンダー(East Stroudsburg, Pennsylvania, USA.のPatterson-Kelley Co.から入手可能)に移す。次に、以下の成分:ルテイン・エステル・ビードレット(10%の効力);天然リコペン・ビードレット、NUTRILITE植物栄養素濃縮物(表IIIを参照のこと)、デキストロース、クロスカルメロース・ナトリウム、及び珪化微細結晶セルロースを列挙した順に、20メッシュのふるいを備えたSweco分離器(Florence, Kentucky, USA.のSweco, Inc.から入手可能)に通して直接P.K.100ブレンダー内に入れる。場合により、過多量の、5%効力の合成リコペンが、天然リコペン・ビードレットの過多量での保護を提供するために製剤に添加される。得られた組成物を、P.K.100ブレンダーで15分間混ぜ合わせる。
【0036】
次に、野菜ベースのステアリン酸粉末を、Sweco分離器に通して、直接P.K.100ブレンダーの中に入れる。得られた混合物を、さらに5分間混ぜ合わせる。得られた混合物を、トート(totes)又はスーパー・ザック(super sacks)に排出し、慣習の手段により圧縮し、錠剤の形に打ち抜く。それぞれ個々の錠剤に関して許容される重量の範囲は、約750 mg〜900 mg、より好ましくは約800 mg〜約880 mg、そして最も好ましくは約860 mgである。
【0037】
好ましくは、実施例Iの植物栄養素サプリメントは、経口で投与されるが、しかし非経口でも投与されうる。経口投与において、日用量は、一緒にか、又は1日の中で別の時に飲まれる、2錠の別々の錠剤として投与される。しかし、他の投与形態及び単位投与量の選択が、所望のとおり選ばれうる。
【0038】
経口又は非経口投与のための植物栄養素サプリメントに関する他の好適な形態は、ゲル・タブ、カプセル、ロゼンジ、ストリップ(strips)、顆粒剤、溶液、及び懸濁液を含み、それらは1日あたり単回又は複数回投与のための単位投与量のサプリメントを含む。本発明の植物栄養素栄養サプリメントは、同様に一定の補助食品を提供するための他の食物又は液体と一緒に処方されもする、例えば1人分のバーである。
【0039】
III.活性酸素吸収能力
好ましい植物栄養素及び実施例1の成分を含んだ製造された錠剤は、非常に高い活性酸素吸収能力(ORAC)を示した。本発明の好ましいORACレベルは、植物栄養素サプリメントの日用量中、3000超、好ましくは3500超、より好ましくは5000超のORAC値をもつ。
【0040】
実施例1の成分を含む得られた錠剤のORAC値を、ペルオキシ・フリーラジカルに対する製剤サンプルから与えられる抗酸化保護作用を測定するために分析した。本発明で使用したORAC評価方法により得られた抗酸化応答性を、トロロクス(Trolox)のそれに標準化し、各サンプルについて1錠あたりのミリモル・トロロクス等量として表した。好ましい方法である、ORACFLは、蛍光色素フルオレセインを抗酸化保護作用の観察のために使用する。この方法は、周知であるため、ここでは詳細に議論しない。
【0041】
実施例1の処方で、列挙された成分を含み、839 mgの錠剤重量をもつ個々の錠剤は、3767±272のORACFL値をもつ。
【0042】
それ故に、本発明の植物栄養素栄養サプリメントは、多くの有益な植物栄養素を提供するだけでなく、高いORAC値により示される高められた抗酸化保護作用を提供するそのような方法によりそれらを提供しもする。
【0043】
前述の記載は、本発明の好ましい態様である。均一者の原則を含む特許法の原理に従って解釈されることになっている、添付の請求項で定義されるように本質及び本発明のより広い側面から逸脱することなく、様々な変更及び変化がなされることができる。単数の請求要素に対するあらゆる言及、例えば「a」、「an」、「the」又は「said」は、上記要素を単数に制限すると解釈されない。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物栄養素であるエラグ酸、ルテイン、リコペン、ケルセチン、ヘスペリジン、及びエピガロカテキン・ガレートを含む栄養サプリメント。
【請求項2】
約20 mg〜約150 mgのエラグ酸を含む、請求項1に記載の栄養サプリメント。
【請求項3】
約40 mgのエラグ酸を含む、請求項2に記載の栄養サプリメント。
【請求項4】
約3 mg〜約10 mgのルテインを含む、請求項1に記載の栄養サプリメント。
【請求項5】
約6 mgのルテインを含む、請求項4に記載の栄養サプリメント。
【請求項6】
約150 mgのケルセチンを含む、請求項1に記載の栄養サプリメント。
【請求項7】
約15 mg〜約225 mgのヘスペリジンを含む、請求項1に記載の栄養サプリメント。
【請求項8】
約60 mgのヘスペリジンを含む、請求項7に記載の栄養サプリメント。
【請求項9】
前記植物栄養素が、少なくとも約3,000の活性酸素吸収能力を提供する、請求項1に記載の栄養サプリメント。
【請求項10】
前記植物栄養素が、少なくとも約3,500の活性酸素吸収能力を提供する、請求項9に記載の栄養サプリメント。
【請求項11】
前記植物栄養素が、少なくとも約5,000の活性酸素吸収能力を提供する、請求項10に記載の栄養サプリメント。
【請求項12】
請求項1に記載の栄養サプリメント組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む、対象のフリーラジカル損傷を軽減する方法。
【請求項13】
請求項1に記載の栄養サプリメントを、それを必要とする対象に投与することを含む、弱い抗酸化特性を有する対象の抗酸化特性を改善する方法。
【請求項14】
請求項1に記載の栄養サプリメントを、それを必要とする対象に投与することを含む、心血管の健康状態及び骨の健康状態の少なくとも1つを改善する方法。
【請求項15】
請求項1に記載の栄養サプリメントを、それを必要とする対象に投与することを含む、対象の免疫応答を高める方法。
【請求項16】
請求項1に記載の栄養サプリメントを、それを必要とする対象に投与することを含む、エリプティックな酸化産物、抗酸化物質、及びグルタチオンペルオキシダーゼの少なくとも1つを含む健康状態のバイオマーカーを高める方法。
【請求項17】
植物栄養素摂収不足であることが知られている対象に栄養サプリメントを投与することを含む、食事性の植物栄養素不足を補充する方法であって、上記栄養サプリメントが、以下の植物栄養素:エラグ酸、ルテイン、リコペン、ケルセチン、ヘスペリジン、又はエピガロカテキン・ガレートを含む上記方法。
【請求項18】
前記栄養サプリメントが、少なくとも3,000の活性酸素吸収能力をもつ、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記栄養サプリメントが、少なくとも3,500の活性酸素吸収能力をもつ、請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記栄養サプリメントが、少なくとも5,000の活性酸素吸収能力をもつ、請求項17に記載の方法。

【公開番号】特開2008−273979(P2008−273979A)
【公開日】平成20年11月13日(2008.11.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−133173(P2008−133173)
【出願日】平成20年5月21日(2008.5.21)
【分割の表示】特願2003−129197(P2003−129197)の分割
【原出願日】平成15年5月7日(2003.5.7)
【出願人】(302070822)アクセス ビジネス グループ インターナショナル リミテッド ライアビリティ カンパニー (122)
【Fターム(参考)】