【課題】複数の相互接続された室を有する容器を提供すること。
【解決手段】容器は、液体を乾燥された試薬から分離し、乾燥された試薬の安定性を維持するように製造される。処理材料の装填を制御し、乾燥された試薬の混合および再構成を容易にし、反応材料の加熱を制御し、固相担体材料を濃縮して流体接続部の詰まりを防ぎ、流体移動用に最低限の容積を備え、処理材料が室表面に固着するのを防ぐために、油などの非混和性液が加えられる。容器は、室と検出器との間で流体物質を選択的に移動するためのアクチュエータシステムを備える処理機器を有するシステムで使用するように適合されうる。アクチュエータシステムは、試料中に存在する分析対象を濃縮するように配列できる。検出器は、容器の内容物によって放射される光信号を検出するために使用されうる。

【特許請求の範囲】
【請求項１】
複数の相互接続された室を有する容器内にある試料を処理するための機器であって、該機器は、
該容器を受容するための容器受容領域と、
該容器が該容器受容領域内に動作位置に配置されたときに、該容器の検出室の内容物からの光信号を検出するように配置される構成要素を有する検出器と、
該検出室に隣接するように配置され、該容器が該容器受容領域内に動作位置に配置されたときに、該容器受容領域と該検出器のレンズとの間に配置される少なくとも１つの移動可能な圧縮要素と、
熱要素であって、該加熱要素の少なくとも一部は、該圧縮要素とは反対の該容器受容領域の側で該検出室に隣接するように配置される、熱要素と、
該圧縮要素を移動して該検出室の柔軟な部分と係合させ、これにより該柔軟な部分を押圧して、該検出室の内容物を攪拌するか、または該検出室の内容物を該容器と隣接して接続されている室の中に移動するようにプログラムされているコントローラと
を備える、機器。
【請求項２】
前記圧縮要素は、前記検出器に対して移動するように構成、配列され、該検出器は、前記機器内に固定される、請求項１に記載の機器。
【請求項３】
前記圧縮要素は、前記検出器の導光導管とスライドして係合するチューブ体を有する、請求項２に記載の機器。
【請求項４】
前記容器は、該容器と前記検出器との間に配置されるアクチュエータプレートに隣接するように保持され、前記圧縮要素は該アクチュエータプレートを通して形成される開口部と位置を合わせられ、該検出室は該開口部に隣接して配置されており、該機器は、
該アクチュエータプレートから延びるブラケットと、
該ブラケット上に保持され、選択的に往復運動するように前記コントローラによって制御されるアクチュエータと、
該圧縮要素から該アクチュエータまで延び、該アクチュエータの往復運動によって後退位置と該検出室に係合する伸長位置との間の該圧縮チューブの対応する往復運動が引き起こされるように、該アクチュエータの該圧縮要素への移動を変換するように適合されるアクチュエータバーと
をさらに備える、請求項３に記載の機器。
【請求項５】
前記圧縮要素は、前記検出器の固定要素であり、その結果、該検出器の全部または一部は、該圧縮要素が該検出室の前記柔軟な部分と係合したときに移動する、請求項１に記載の機器。
【請求項６】
前記機器は、
前記検出器が取り付けられ、前後に往復して移動するように適合される平行移動する取り付けプラットフォームと、
該取り付けプラットフォームに結合されるアクチュエータであって、該アクチュエータは、該取り付けプラットフォームを前後に選択的に移動させるように前記コントローラによって制御され、これにより、該検出器に対して固定される該圧縮要素を後退位置と該検出室に係合する伸長位置との間で前後に移動させる、アクチュエータと
を備える、請求項５に記載の機器。
【請求項７】
前記アクチュエータは、空気圧式アクチュエータである、請求項４または６に記載の機器。
【請求項８】
前記圧縮要素は、光信号を前記検出器の前記レンズに通すことができる窓を備える、請求項１〜７のいずれか一項に記載の機器。
【請求項９】
前記圧縮要素は、複数の前記容器の室を係合するように配列された複数の圧縮要素のうちの１つである、請求項１〜８のいずれか一項に記載の機器。
【請求項１０】
前記熱要素は、
金属プレートと、
該金属プレートと熱連絡するペルチェ装置と、
該ペルチェ装置と熱連絡するヒートシンクと
を備える、請求項１〜９のいずれか一項に記載の機器。
【請求項１１】
複数の相互接続された室を有する容器内にある試料を処理する方法であって、該方法は、
（ａ）該容器と検出器のレンズとの間に配置される少なくとも１つの圧縮要素を移動して該検出室の柔軟な部分に係合させ、これにより該柔軟な部分を押圧して、該検出室の内容物を攪拌するか、または該検出室の内容物を該容器の直接接続されている室の中に移動するステップと、
（ｂ）熱エネルギーを、該圧縮要素によって係合された側とは反対の該容器の側において該検出室に適用するステップと、
（ｃ）該検出器によって該検出室の内容物からの光信号を検出するステップと
を含む、方法。
【請求項１２】
アクチュエータは、ステップ（ａ）の間に前記圧縮要素を移動する、請求項１１に記載の方法。
【請求項１３】
前記アクチュエータは、空気圧式アクチュエータである、請求項１２に記載の方法。
【請求項１４】
前記光信号は、ステップ（ｃ）の間に前記圧縮要素の光学的に透明な窓を通して検出される、請求項１１から１３のいずれか一項に記載の方法。
【請求項１５】
前記圧縮要素は、ステップ（ａ）の間に前記検出器に対して移動され、該検出器は、この方法の間において静止したままである、請求項１１〜１４のいずれか一項に記載の方法。
【請求項１６】
前記圧縮要素は、前記検出器の導光導管とスライドして係合するチューブ体を有する、請求項１５に記載の方法。
【請求項１７】
前記検出器の全部または一部は、ステップ（ａ）の間に前記圧縮要素が前記検出室の前記柔軟な部分と係合したときに該圧縮要素とともに移動される、請求項１１〜１４のいずれか一項に記載の方法。
【請求項１８】
前記検出室の前記内容物は、ステップ（ａ）の間に前記直接接続されている室に移動される、請求項１１〜１７のいずれか一項に記載の方法。
【請求項１９】
前記検出室の前記内容物によって放射される１つまたは複数の蛍光発光信号は、ステップ（ａ）の間に検出される、請求項１１〜１８のいずれか一項に記載の方法。
【請求項２０】
ステップ（ｂ）が、前記圧縮要素によって係合された側と反対側の前記容器の側において、前記検出室に隣接して配置されている、請求項１１〜１９のいずれか一項に記載の方法。
【請求項２１】
前記熱要素は、
金属プレートと、
該金属プレートと熱連絡するペルチェ装置と、
該ペルチェ装置と熱連絡するヒートシンクと
を備える、請求項２０に記載の方法。

【図１Ａ】

【図１Ｂ】

【図１Ｃ】

【図２】

【図３】

【図４】

【図５】

【図６】

【図７】

【図８Ａ】

【図８Ｂ】

【図８Ｃ】

【図９Ａ】

【図９Ｂ】

【図９Ｃ】

【図１０Ａ】

【図１０Ｂ】

【図１１】

【図１２Ａ】

【図１２Ｂ】

【図１３】

【図１４】

【図１５】

【図１６】

【図１７Ａ】

【図１７Ｂ】

【図１８】

【図１９】

【図２０】

【図２１】

【図２２】

【図２３】

【図２４】

【図２５Ａ】

【図２５Ｂ】

【図２６】

【図２７】

【図２８】

【図２９】

【図３０】

【図３１】

【公開番号】特開２０１１−１２８１７０（Ｐ２０１１−１２８１７０Ａ）
【公開日】平成２３年６月３０日（２０１１．６．３０）
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願２０１１−７１１４６（Ｐ２０１１−７１１４６）
【出願日】平成２３年３月２８日（２０１１．３．２８）
【分割の表示】特願２０１０−５１３２５３（Ｐ２０１０−５１３２５３）の分割
【原出願日】平成２０年６月２０日（２００８．６．２０）
【出願人】（５００５０６５３０）ジェン−プロウブ　インコーポレイテッド (58)
【出願人】（５０９３５０１５８）クアリジェン，　インコーポレイテッド (4)
【Ｆターム（参考）】