説明

検査作業支援装置及び方法、並びに検査作業支援システム

【課題】 読影時の見落とし等による読影精度の低下を防止する。
【解決手段】 読影時には、モニタ14に表示される医用画像を観察し、操作部12を操作して読影結果を入力する。この読影に要する時間が時間測定手段で測定されて、読影医の標準読影時間と比較され、読影時間が短過ぎる場合には、誤操作警告メッセージが表示され、再度同じ医用画像の読影を行うことができる。読影時間が長すぎる場合には、読影結果にかかわらず、再読影が必要と判断され、これが読影結果とともにレポートDB22に記録される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、検査対象の画像を表示して行う検査作業を支援する検査作業支援装置及び方法、並びに検査作業支援システムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば集団検診などで取得された多数の医用画像(検査画像)の読影(画像診断)をする場合には、全医用画像に対して大まかな観察を行う一次読影と、一次読影で絞り込まれた医用画像に対して詳細な観察を行う二次読影の2段階に分けて行われることが多い。この場合には、一次読影で病変や異常が認められたり、疑われたりした医用画像について、二次読影が必要と判断されて二次読影の対象となる。
【0003】
しかし、一次読影を1人の読影医が担当すると、病変部位や異常の見落としが生じるおそれがある。そこで、1つの医用画像について、複数人で一次読影を行い、いずれか1人の読影医が二次読影を必要と判断したときには、その他の読影医の判断に関わらず、その医用画像を二次読影の対象とする、というルールで読影が行われることもある。このようなルールの下で集団検診などの多数の検査画像の読影を行う場合に、複数の読影医が効率的に作業を行うための読影システムが特許文献1によって知られている。
【特許文献1】特許3228532号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記のように複数人で読影を行った場合であっても、それが各人の読影の精度・信頼性を向上させるものではないため、読影の過程を通して病変部位や異常の見落としが完全になくなるものではない。そのため、見落としをできるだけ少なくするために、多くの読影医が1つの医用画像を読影することが望ましいが、人員の確保や費用の点から現実的には実現が難しいという問題があった。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みてなされたもので、見落とし等による検査精度の低下を防止し、検査の信頼性の向上を図ることができる検査作業支援装置及び方法、並びに検査作業支援システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するにあたり、請求項1記載の検査作業支援装置では、画像表示手段に表示された画像に基づいて行われる検査に要する検査時間を測定する時間測定手段と、予め設定されている検査に要する標準検査時間と時間測定手段によって測定した検査時間とに基づいて、当該検査対象に対する検査の適否を判定する判定手段とを備えたものである。
【0007】
請求項2記載の検査作業支援装置では、入力される検査結果と判定手段による判定結果とに基づいて、再検査の要否を判断する結果制御手段を備えたものである。また、請求項3記載の検査作業支援装置では、結果制御手段によって再検査が必要であると判断されたときに、再検査が必要であることを他の検査作業支援装置に通知する通知手段を備えたものである。
【0008】
請求項4記載の検査作業支援装置では、検査者ごとの標準検査時間を記憶した時間記憶手段を備え、判定手段は、検査を実施する検査者に対応する標準検査時間を用いるようにしたものである。さらに、請求項5記載の検査作業支援装置では、時間測定手段に測定された検査時間を用いて、時間記憶手段に記憶されている当該検査者の標準検査時間を更新する更新手段を備えたものである。
【0009】
請求項6記載の検査作業支援装置では、検査者の視点位置を検出する視点検出手段と、この検出された視点が画像表示手段上の検査画像が表示される画像表示領域内に入っているか否かを判定する視点位置判定手段とを備え、時間測定手段が、視点位置判定手段の判定に基づいて検査者の視点が画像表示領域内に入っている有効検査時間を測定し、判定手段を、検査の適否の判定の際に有効検査時間を用いて判定するようにしたものである。
【0010】
請求項7記載の検査作業支援装置では、検査者の視点位置を検出する視点検出手段と、この検出された視点が画像表示手段上の検査画像が表示される画像表示領域を複数に分割した各小領域のいずれに入っているかを判定する視点位置判定手段とを備え、時間測定手段が、視点位置判定手段の判定に基づいて、各小領域のそれぞれについて検査者の視点が入っている有効検査時間を測定し、判定手段を、検査の適否の判定の際に各小領域のそれぞれの有効検査時間を用いて判定するようにしたものである。
【0011】
請求項8記載の検査作業支援装置では、判定手段による判定結果に基づいて、入力手段の誤操作の警告を行う警告手段を備えたものである。
【0012】
請求項9記載の検査作業支援装置では、検査対象の画像を、医用画像とし、検査を読影としたものである。
【0013】
請求項10記載の検査作業支援システムでは、検査対象の複数の画像を記憶した画像記憶装置と、記憶装置から検査対象の画像を順次に取得して表示する画像表示手段と、検査対象の検査結果を入力する入力手段と、画像表示手段に表示された画像に基づいて行われる検査に要する検査時間を測定する時間測定手段と、予め設定されている検査に要する標準検査時間と時間測定手段によって測定した検査時間とに基づいて、当該検査対象に対する検査の適否を判定する判定手段とを有する検査作業支援装置と、入力手段で入力された検査結果と判定手段による検査の適否とに基づいて決められる再検査の要否を画像ごとに記憶するレポート記憶装置とから構成したものである。
【0014】
請求項11記載の検査作業支援システムでは、レポート記憶装置に記憶されている再検査の要否に基づき、再検査が必要とされる画像について再検査が必要であることを他の検査作業支援装置に通知する通知装置を備えたものである。
【0015】
請求項12記載の検査作業支援方法では、検査対象の画像を画像表示手段に表示する表示ステップと、画像表示手段に表示された画像に基づいて行われる検査に要する検査時間を測定する測定ステップと、予め設定された検査に要する標準検査時間と測定ステップによって測定した検査時間とに基づいて、当該検査対象に対する検査の適否を判定する判定ステップとを有するものである。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、測定された実際に検査に要した検査時間と、通常想定される検査に要する標準検査時間とに基づいて、その実施された検査の適否を判定するようにしたから、連続操作中の操作ミスの発生の防止、検査結果の信頼性の向上を図ることができる。特に検査結果と検査の適否とに基づいて、再検査の要否を判断するようにすることで、異常部分の見落としをなくすことができ検査精度の向上を図ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
図1に本発明を実施した検査作業支援装置としての読影装置10を示す。読影装置10は、処理部11、操作部12、モニタ13,14、ストレージ15,16からなる。この読影装置10は、一方のモニタ14に読影対象(検査対象)となる医用画像画面を表示し、また他方のモニタ13にその医用画像についての結果入力画面を表示し、操作部12の操作で読影結果を入力し、その読影結果を内容として含むレポートを作成する。
【0018】
処理部11、操作部12、及びモニタ13は、例えばパーソナルコンピュータと同様の構成であり、処理部11は、その筐体に内蔵したCPU、メモリ、各種のI/F回路等からなる。また、処理部11に内蔵したハードディスクドライブ11aには、OSや読影支援プログラムを格納してあり、この読影支援プログラムをCPUが実行することにより読影装置2として機能する。
【0019】
操作部12は、キーボード12a,マウス12bから構成され、これらを操作することにより、読影装置10に読影のための各種情報の入力や各種の指示を行うことができる。モニタ13には、結果入力画面17(図5参照)が表示される。この例における読影装置2では、集団検診による大量の医用画像の読影を想定しており、効率的な読影を可能とするために、例えばGUI(グラフィカルユーザインターフェース)が採用され、主要な操作は、マウス12bを用いて行うことができる。
【0020】
モニタ14には、図2に一例を示すように、画像画面18が表示される。この画像画面18には、読影の対象となる医用画像Pと、その医用画像Pに対応する画像ID19が表示される。読影医は、このモニタ14に表示される医用画像Pを観察して、読影結果を入力する。
【0021】
ストレージ15,16は、それぞれ大容量のハードディスクで構成してある。ストレージ15は、読影対象となる医用画像Pを記憶した画像記憶装置であり、画像DB(データベース)21(図3参照)を格納してある。画像DB21は、医用画像Pと、それに対応する画像IDや患者ID等の関連する各種関連情報とからなる画像レコードが多数登録されている。読影時には、画像DB21から画像レコードが1件分ずつ処理部11によって読み出される。なお、この画像DB21には、読影に先立って実施されたレントゲン装置、CT装置やMRI装置などで取得される医用画像等がデジタルデータ化されて図示しない登録装置によって登録される。
【0022】
ストレージ16は、処理部11で作成されるレポート、及び後述する読影時間の判定に用いる標準読影時間を記憶した記憶装置であり、レポートDB22,標準時間DB23(図3参照)を格納してある。
【0023】
レポートDB22は、画像IDごとのレポートレコードが登録される。各レポートレコードは、医用画像Pについての読影結果、読影に要した読影時間,再読影の要否を含んでいる。このレポートレコードは、1件分の読影が完了するごとに処理部11によって生成され、レポートDB22に登録される。登録されたレポートレコードは、読影結果に基づく診断書の作成や再読影の判断に用いられる。
【0024】
図3に処理部11を機能ブロックで示す。処理部11は、前述の読影支援プログラムを実行することにより、画像取得手段31,時間測定手段32,判定手段33,制御手段34,更新手段35として機能する。
【0025】
操作部12を操作することにより、読影結果を入力する。読影結果は、例えばマウス12bの操作で、異常なしと、理由別の異常ありとのいずれかを選択して入力するようにしてある。また、この操作部12の操作により、読影を担当する読影医の情報、読影開始の指示、読影結果の確定や、読影装置2によって通知される警告メッセージに対する指示等の入力を行う。
【0026】
画像取得手段31は、画像DB21に記録されている医用画像Pを読み出して、その医用画像Pを画像表示手段としてのモニタ14に表示する。この画像取得手段31は、操作部12の操作による読影開始の指示で医用画像Pを画像DB21から読み出すが、検査効率を高くするために、2件目以降の医用画像Pについては、操作部12の読影結果を確定する確定操作を次の医用画像Pの読影開始の指示としてある。
【0027】
時間測定手段32は、1つの医用画像Pごとに、それの読影に要した読影時間を測定するものであり、例えば処理部11に内蔵したタイマー回路等によって構成される。この時間測定手段32は、結果入力画面17を表示した時点を開始点とし、確定ボタン17a(図5参照)をクリックして、入力した読影結果の確定操作が行われた時点を終了点として読影時間として測定する。
【0028】
なお、読影時間の測定の開始点と終了点は、上記のものに限るものではなく、読影に要した読影時間としてみなせるものであれば、いずれのタイミングでも開始点と終了点とすることができる。例えば医用画像Pが画像表示手段31に実際に表示された時点を開始点としてもよく、読影結果としての異常あり、または異常なしの選択が行われた時点を終了点としてもよい。
【0029】
判定手段33は、時間測定手段32で測定された読影時間と、読影に要する標準的な時間である標準読影時間とに基づいて、医用画像Pごとの読影の適否を判定する。標準読影時間としては、読影医ごとの能力や読影の手順の違い、また撮影部位や撮影方向等の検査種による読影時間の違いがあることを考慮して、読影医ごとの検査種に対応する標準読影時間を用いる。この標準読影時間は、標準時間DB23に読影医ごとに、種々の検査種の標準読影時間が登録されている。判定手段33は、実際に読影を行う読影医に応じた標準読影時間を標準時間DB23から読み出して、それを判定に用いる。
【0030】
なお、読影の適否を判定する際には、判定手段33は、1回ごとの読影時間のバラツキを考慮して、標準読影時間から求める上限時間と下限時間で規定される適当な時間幅を有する正常範囲内であるか、下限時間より短いか、上限時間よりも長いかにより判定を行う。例えば標準読影時間から所定の割合(例えば15%)だけ長くした時間を上限時間、短くした時間を下限時間として算出するが、その他、例えば統計的な手法によって上限時間と下限時間とを決定してもよい。
【0031】
この例では、判定手段33は、読影時間が正常範囲内である場合には、その読影を適当とする。また、上限時間よりも長い場合または下限時間よりも短い場合には、長すぎてまたは短すぎてその読影を不適当と判定する。なお、判定の不適当は、読影が適当ではなかったという場合では必ずしもなく、適当ではない可能性がある場合を含むものであり、例えば上限時間よりも読影時間が長い場合の「異常なし」の読影結果に対して、読影時間から何らかの疑問が推測されるような場合を含んでいる。
【0032】
制御手段34は、操作部12からの入力と、判定手段33の判定結果とに基づいて、再読影の要否の判定、レポートDB22へのレポートレコードの記録、各種の警告メッセージの表示の制御を行う。
【0033】
制御手段34は、医用画像Pのそれぞれついて、操作部12から入力される読影結果と、判定手段33による読影の適否の判定結果と、再読影の要否とを含むレポートレコードを生成し、これをレポートDB22に記録する、結果制御手段となる。
【0034】
再読影の要否は、制御手段34による要否決定処理で判断される。この要否決定処理は、読影結果の確定操作が行われたときに行われ、読影時間が正常範囲内である場合には、入力された読影結果に基づいて再読影の要否を決定する。すなわち、読影結果が異常ありのときには再読影を必要、異常なしの場合には再読影を不要と判断する。
【0035】
また、要否決定処理では、読影時間が正常範囲の上限時間よりも長い場合には、医用画像Pに病巣あるいは病巣のように見える何らかの注意を要した部分があった、あるいは医用画像Pに不鮮明の部分があった等の理由で通常よりも長い読影時間を要したものとして、入力された読影結果に関わらず再読影を必要と判断する。
【0036】
さらに、要否決定処理では、読影時間が正常範囲の下限時間よりも短い場合には、誤操作の疑いがあるとして、誤操作警告画面をモニタ13に表示する。この場合には、読影結果を確定させる処理と、同じ医用画像Pの読影を再度行う処理とのいずれかを読影医に選択させて、その選択された処理を行う。前者の処理が選択された場合には、読影時間が正常範囲内である場合と同様に読影結果に基づいて再読影の要否を決定する。
【0037】
なお、この例では、読影時間が正常範囲の下限時間よりも短い場合に、読影結果を確定させる処理が選択されたときには、入力された読影結果に基づいて再読影の要否を決定しているが、入力された読影結果に関わらず再読影を必要と判断するようにしてもよい。
【0038】
また、制御手段34は、読影結果の確定操作が行われるまでの間に、時間測定手段32によって測定されている読影時間を監視し、この読影時間が正常範囲の上限時間よりもさらに長く設定された所定の超過基準時間を超えた場合には、時間超過画面をモニタ13に表示する。この時間超過メッセージが表示された場合には、読影を再開する読影再開か、読影を終了する読影終了かが選択可能となる。これにより、読影医が長時間離席している場合や別作業を行っている場合に、現在表示されている医用画像Pが他の装置で利用できなくなるデータロックを読影終了の選択で回避できるようにしている。
【0039】
更新手段35は、標準読影時間を実測された読影時間に基づいて更新する。この更新手段35は、1件の医用画像Pに対する読影が完了するごとに、時間測定手段32からの読影時間を取得して、標準時間DB23の標準読影時間を更新する。この更新では、読影を行っている読影医、及び読影している医用画像Pの検査種、例えばX線写真の撮影方向や撮影部位等に対応する標準読影時間を更新する。
【0040】
図4に一例を示すように、標準時間DB23には、読影医と検査種に応じた標準読影時間Ti(1,2・・・)と、読影結果が異常なしの場合の平均読影時間Taiと、異常ありの場合の平均読影時間Tbiと、それぞれ平均読影時間Tai,Tbiの基となった実測値(以下、サンプル数という)nai,nbiとが記録されている。読影時間の適否の判定を行う場合には、標準読影時間Tiが読み出される。
【0041】
標準読影時間Tiは、例えば平均読影時間Tai,Tbiと、サンプル数nai,nbiとに基づいて求められる読影結果の異常ありと異常なしの各場合を合わせた全平均読影時間となっている。もちろん、その他の統計的な手法で標準読影時間Tiを決定してもよく、そのために必要な情報を記録しておいてもよい。この例では、全平均読影時間標準読影時間Tiをとしているから、読影結果で区分して平均読影時間を記録しなくてもよい。
【0042】
上述の更新手段35は、標準読影時間Tiを更新する場合には、読影結果の異常の有無に応じて、取得した読影時間でまず平均読影時間Taiまたは平均読影時間Tbiのいずれか一方とそれのサンプル数を更新し、続いて標準読影時間Tiを、平均読影時間Tai,Tbiとサンプル数nai,nbiとに基づいて更新する。なお、この例では、更新手段35は、測定された読影時間が上限時間よりも長いときには標準読影時間Tiの更新を行わない。
【0043】
図5に、モニタ13に表示される結果入力画面17の一例を示す。結果入力画面17には、読影医名36aや画像ID36bの他に、異常なしのチェックボックス37と、2種類の異常ありのチェックボックス38a,38bと、読影結果の入力を確定するための確定ボタン17aとが表示される。
【0044】
チェックボックス37,38a,38bは、マウス12bの操作でそれらのいずれかをクリックすることによりチェック印が付けられ、これが読影結果の入力となる。また、読影結果の入力後に、確定ボタン17aをクリック操作することが、その読影結果の入力確定操作となる。
【0045】
図6に一例を示す誤操作警告画面41は、読影時間が下限時間よりも短い場合にモニタ13に表示される。この誤操作警告画面41は、誤操作警告メッセージ42と、OKボタン43と、キャンセルボタン44とが表示される。誤操作警告メッセージ42は、誤操作の可能性を警告し、読影結果を本当に確定させるか否かを問う内容となっている。OKボタン43をクリックすることにより、読影結果の入力確定操作後に保留となっていた読影結果が確定され、これがレポートレコードの内容とされる。また、キャンセルボタン44のクリックにより、同じ医用画像Pの読影を再度行うための処理が行われる。
【0046】
図7に一例を示す時間超過画面46は、読影時間が超過基準時間を超えた場合にモニタ13に表示される。この時間超過画面46は、読影医や経過時間などとともに、長時間操作が行われなかったことの旨を示すメッセージ47と、再開ボタン48と、終了ボタン49とが表示される。再開ボタン48をクリックすることによって読影が再開され、終了ボタン49をクリックすることによって読影の処理が終了する。
【0047】
次に上記構成の作用について図8を参照しながら説明する。読影を行う場合には、読影医は、操作部12を操作して、氏名等の読影医情報を入力してから、読影開始の指示をする。この読影開始が指示されると、最初に読影すべき医用画像Pを含む画像レコードが処理部11によって画像DB21から読み出される。
【0048】
画像レコードから検査種が取り出されるとともに、読影医情報から読影医が特定され、その読影医に対応する取得した検査種の標準読影時間Tiが標準時間DB23から取得される。すなわち、これらから読影する医用画像Pの検査種に応じた担当する読影医の標準読影時間Tiが取得される。そして、その標準読影時間Tiから、読影時間の正常範囲となる上限時間と、下限時間とが算出される。
【0049】
上記のようにして上限時間と下限時間とが算出された後に、読み出した医用画像Pを含む画像画面18がモニタ14に表示されるとともに、モニタ13には結果入力画面17が表示される。そして、この時点でタイマー値がリセットされてから、読影時間の測定が開始される。
【0050】
読影医は、モニタ14に医用画像Pが表示されたならば、それを観察して異常があるかないかを判断し、その判断した結果すなわち読影結果を、モニタ13を参照しながらマウス12bを操作して入力する。そして、その入力後には確定ボタン17aをクリックして読影結果の確定操作を行う。
【0051】
上記のように読影結果の確定操作が行われると、その時点でタイマー値による測定が停止され、このタイマー値が読影時間として取得され、これが先に求めた上限時間と下限時間と比較される。
【0052】
この比較で、例えば読影時間が下限時間よりも長く上限時間よりも短い場合、すなわち正常範囲内である場合には、その医用画像Pについての読影は適当と判定されるから、入力された読影結果と、読影が適当であることを示すデータと、その読影結果に基づく再読影の要否とを内容とするレポートレコードが処理部11で生成され、これがレポートDB22に記録される。
【0053】
したがって、この場合には、例えば図9に示すレポートDB22の記録例のように、読影結果が異常なしであれば、画像ID「ABC123」,「ABC127」のように、読影結果として異常なしが、また読影の適否については「適当」が、さらに再読影の要否としては「不要」が記録される。また、読影結果が異常ありであれば、画像ID「ABC124」のように、読影結果として異常ありが、また読影の適否については「適当」が、さらに再読影の要否としては「必要」が記録される。
【0054】
一方、読影時間が上限時間よりも長い場合には、その医用画像Pについては、読影は不適当と判定されるから、入力された読影結果と、読影が不適当であることを示すデータとともに、読影結果にかかわらず再読影が必要であることを内容とするレポートレコードが生成され、これがレポートDB22に記録される。そして、この場合には、図9に示す画像ID「ABC125」のように、読影結果が異常ありの場合はもちろん、画像ID「ABC126」のように読影結果が異常なしの場合にも再読影の要否としては「必要」が記録される。
【0055】
読影時間が下限時間よりも短い場合には、まず図6に示す誤操作警告画面41がモニタ13に表示される。読影医は、この誤操作警告画面41が表示されたならば、読影自体に問題がなかったかどうか等を確認し、問題がなければOKボタン43をクリックする。OKボタン43がクリックされると、読影時間が正常範囲内である場合と同様に、読影結果に基づく再読影の要否を含むレポートレコードが生成され、これがレポートDB22に記録されるが、この場合には図9の画像ID「ABC128」のように読影の適否として不適当であることが記録される。なお、このような場合でも、読影を適当と記録するようにしてもよい。
【0056】
一方、誤って確定ボタンをクリック操作してしまった場合等では、キャンセルボタン44をクリックする。そして、キャンセルボタン44がクリックされると、タイマー値をリセットして読影時間の測定を開始する処理にまで戻って上述と同じ処理が行われる。
【0057】
以上のようにして、1件分の医用画像PについてのレポートレコードをレポートDB22に記録した後、処理部11は、図10に示す更新処理を行い、測定された読影時間を用いて、標準時間DB23に登録されている担当している読影医の、読影した医用画像Pと同じの検査種の標準読影時間Tiを更新する。なお、このときに測定された読影時間が上限時間よりも長いときには標準読影時間Tiの更新は行われない。
【0058】
標準読影時間Tiの更新が行われた後、処理部11によって全件の読影が完了したか否かが調べられる。そして、全件の読影が完了していない場合には、上記と同様の手順により医用画像Pを取得する処理から開始される。
【0059】
ところで、上記のようにして読影結果を行う過程で、確定操作が行われない状態が継続し、その時間が超過基準時間に達したことがタイマー値に基づいて検出されると、時間超過画面46が表示され長時間操作が行われなかったことが警告される。この場合には、読影医あるいは他の者が、再開ボタン48と、終了ボタン49のいずれかをクリックし、読影を再開するか読影を終了するかを選択する。
【0060】
そして、再開ボタン48がクリックされたときには、タイマー値をリセットして読影時間の測定を開始する処理にまで戻って上述と同じ処理が行われる。また、終了ボタン49をクリックすると、その時点で読影のための処理が終了し、その時点で表示されていた医用画像Pは他の装置でも参照したりすることができるようになる。
【0061】
上記のようにして、読影時間で読影の適否を判定しているので、読影装置2によって実施された読影の読影結果、再読影の要否の信頼度を高くすることができる。また、読影時間に基づいても再読影の要否を判断しているので、その必要とされた医用画像Pについて、例えば他の読影による再度読影が実施されることで、読影全体として見落とし等を極めて少なくすることができる。
【0062】
なお、再読影が必要となっている医用画像について、例えば他の読影装置2に対して、再読影の要請を通知する通知手段としての機能を持たせることも有用である。この場合に、その通知を受けた他の読影装置2では、その通知を表示させる他、当該医用画像に対する読影のための処理が自動的に開始されるようにしてもよい。
【0063】
図11ないし図14は、読影医の視点を検出し、その視点が読影対象の医用画像の画像表示領域内にある時間を読影時間として測定する例を示すものである。なお、以下に説明する他は、最初の実施形態と同じであり、実質的に同じ構成部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0064】
モニタ14には、それを観察する読影医の視点を検出するための視点検出装置51を設けてある。視点検出装置51は、赤外線を読影医の眼球に向けて照射する赤外線照射部51aと、赤外線が照射される眼球を撮影するカメラ51b等からなり、周知の角膜反射法によって視点を検出するように構成されている。なお、視点は、その他の手法によって検出してもよい。
【0065】
図12に示すように、画像画面18には、医用画像Pが表示される画像表示領域54が予め設定してあり、画像画面18上の座標で画像表示領域54内であるか、ハッチングで示す画像表示領域54の外側の外領域55であるかを判別できるようにしてある。なお、図12の二点鎖線は、図示の便宜上のものである。
【0066】
図13に示すように、センサ部57は、上記の赤外線照射部51aとカメラ51bで構成されている。視点位置判定手段58は、センサ部57からの出力信号、すなわちカメラ51bからの画像信号に基づいて読影医の視点の位置を画像画面上の座標として求め、その視点が画像表示領域54内に入っているか外領域55になっているかを判別する。
【0067】
時間測定手段59は、視点位置判定手段58の判定結果に基づいて、読影医の視点が画像表示領域54内に入っている時間を読影時間(有効検査時間)として測定する。この測定は、例えば読影医の視点が画像表示領域54内に入っているときにだけタイマー値を歩進させることにより行う。そして、例えば図14に示すように、判定手段60は、読影医の視点が画像表示領域54内に入っている時間として測定された読影時間が正常範囲内であるか否かで読影の適否を判定する。
【0068】
これによれば、医用画像Pを観察している有効な読影時間だけを測定することができ、読影の適否をより好ましく行うことができる。なお、このように医用画像Pを観察している読影時間だけを測定する場合には、標準読影時間についても、それに応じたものを用いるべきことはいうまでもない。
【0069】
図15、図16は、画像表示領域を複数の小領域に分割し、小領域ごとに読影時間を測定して、測定された各小領域の読影時間に基づいて読影の適否を行うようにした例を示すものである。なお、この例の構成は、以下に説明する他は、上記実施形態と同じであり、実質的に同じ構成部材には同一符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0070】
この例では、医用画像Pの画像表示領域54は、マトリクス状に複数の小領域54aに分割してある。視点位置判定手段58は、読影医の視点がいずれの小領域54aに入っているかを判定する。時間測定手段59は、各小領域54aのそれぞれについて、視点が入っている時間を測定するように構成され、それぞれの小領域54aについて視点がその領域内に入っている時間を読影時間(有効検査時間)として測定する。判定手段60は、各小領域54aそれぞれについて測定された読影時間が、小領域54aのために設定された正常範囲内であるか否か順次に判断して読影の適否を判定し、1つでも正常範囲内でないときには読影を不適当として、例えば再読影を必要と判断する。
【0071】
なお、小領域54aごとに測定した各読影時間に基づいて読影の適否の判定する手法は、上記のものに限られない。例えば、小領域54aの位置に応じて正常範囲となる読影時間を変えてもよい。視点が入らなかった小領域54aが存在する場合には読影を不適当と判定してもよい。さらには、所定の基準よりも読影時間が長くなった小領域54a、あるいは短くなった小領域54aを特定する位置情報をレポートDB22に記録して、再読影時に利用できるようにしてもよい。
【0072】
図17に医用ネットワークシステムとして構成した例を示す。なお、以下に説明する他は、最初の実施形態と同様であり、実質的に同じ構成部材には同じ符号を付してその詳細な説明を省略する。
【0073】
この医用ネットワークシステムは、例えば病院内に設けられており、画像サーバ61、レポートサーバ62、医療検査を行う検査科に設けられた検査科端末63、読影部門に配された読影端末64、外科、内科などの診療科に設けられた診療科端末65等がLAN接続されている。
【0074】
各サーバ61,62は、例えば通信機能を有するコンピュータと大容量のストレージ61a,62aから構成されており、画像サーバ61のストレージ61aには画像DB21を、レポートサーバ62のストレージ62aにはレポートDB22と標準時間DB23を格納してある。
【0075】
検査科端末63は、CT装置やMRI装置等のモダリティ機器によって取得された医用画像を画像サーバ61に送信し、画像サーバ61がその医用画像に画像ID等を付加して画像DB21に登録する。
【0076】
読影端末64は、処理部11、操作部12、モニタ13,14から構成され、読影の際には、画像DB21に登録されている医用画像の配信を画像サーバ61から受けて、その医用画像をモニタ14に表示する。また、読影端末64は、それが生成するレポートレコードと、読影に際して測定した読影時間をレポートサーバ62に送信し、レポートサーバ62がこれらを受信し、レポートDB22にレポートレコードを追加し、また標準時間DB23の標準読影時間の更新を行う。
【0077】
また、レポートサーバ62は、通知手段67を備えており、この通知手段67が、レポートDB22に登録されている各レポートレコードのうち再読影が必要となっているレポートレコードに対応する医用画像について、再読影の要請や実施させるためのコマンド等を他の読影端末64に通知・送信する。これにより、再読影通知を受信した読影端末64で、当該医用画像についての再読影が行われるようにする。したがって、レポートサーバ62は、通知装置ともなっている。
【0078】
この例では、読影部門に2台の読影端末64を配してあり、一方の読影端末64で読影された医用画像について再読影が必要となっている場合には、他方の読影端末64に再読影通知が送信されるようになっている。
【0079】
上記では病院内の医用ネットワークシステムを例にして説明したが、例えば病院間、病院と検査機関等との各種医療施設間で構成された医用ネットワークシステムであってもよい。また、上述したシステムの構成は一例であり、本発明は、これに限定されず、各処理・機能を他の端末やサーバ等で適宜に実行させることができる。例えば、通知手段としての機能を各読影端末に持たせてもよい。
【0080】
図18は、本発明を実施した本発明を利用した二重読影の好ましい手順の一例を示すものである。2人の読影者で読影を行う場合が想定されており、原則として一人目の読影者の読影結果が異常ありの場合に限って二人目の読影者が再読影を行い、異常があれば読影結果として異常ありを報告し、異常がなければ読影結果として異常なしを報告する。この二重読影の流れにおいて、例外的に一人目の読影時間が上限時間を超えた場合には、異常なしと判定しているときにでも、二人目の読影者による再読影を行うようにしている。
【0081】
なお、このような二重読影以外にも、複数の一次読影者が同じ画像を別々に読影し、少なくとも一方が再読影を必要と判定したときに、二次読影(再読影)を行う読影手順にも、本発明を利用することができる。また、一次読影の他に、二次読影等を行う場合にも本発明を利用することができる。
【0082】
上記各実施形態では、検査の一つとして読影を例にして説明したが、本発明は、読影に限るものではなく、検査対象の画像を表示してその画像を観察し、検査結果を入力する各種の検査に利用することができる。
【0083】
本発明は、上記各実施形態で示したとおり、プログラムの形態、さらにこれを記憶した記憶媒体としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明を実施した読影装置の構成の概略を示す説明図である。
【図2】画像画面の一例を示す説明図である。
【図3】読影装置の構成を示す機能ブロックである。
【図4】標準時間DBの記録内容の一例を示す説明図である。
【図5】結果入力画面の一例を示す説明図である。
【図6】誤操作警告画面の一例を示す説明図である。
【図7】時間超過画面の一例を示す説明図である。
【図8】読影装置による読影時の処理手順を示すフローチャートである。
【図9】レポートDBの記録内容の一例を示す説明図である。
【図10】測定された読影時間から標準読影時間を更新する更新処理の概略を示すフローチャートである。
【図11】視点検出を行う例に用いるモニタと視点検出装置を示す斜視図である。
【図12】読影時間を測定する画像表示領域を示す説明図である。
【図13】視点検出を行う例における読影装置の構成を示す機能ブロックである。
【図14】画像表示領域内に視点が入っている読影時間を用いて適否を判定する処理の一例を示すフローチャートである。
【図15】画像表示領域を複数の小領域に分割して、各小領域に対する読影時間を測定する例における分割の一例を示す説明図である。
【図16】各小領域に対する読影時間を用いて適否を判定する処理の一例を示すフローチャートである。
【図17】医用ネットワークとして構成した例を示す説明図である。
【図18】二重読影の手順の一例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0085】
2 読影装置
12 操作部
13,14 モニタ
32 時間測定手段
33 判定手段
34 制御手段
35 更新手段
15 画像DB
22 レポートDB
23 標準時間DB
51 視点検出装置
58 視点位置判定手段
61 画像サーバ
62 レポートサーバ
64 読影端末

【特許請求の範囲】
【請求項1】
検査対象の画像を表示する画像表示手段を備え、表示された画像に基づいて行われた検査の検査結果が入力される検査作業支援装置において、
前記画像表示手段に表示された画像に基づいて行われる検査に要する検査時間を測定する時間測定手段と、
予め設定された検査に要する標準検査時間と前記時間測定手段によって測定した検査時間とに基づいて、当該検査対象に対する検査の適否を判定する判定手段とを備えたことを特徴とする検査作業支援装置。
【請求項2】
入力された検査結果と前記判定手段による判定結果とに基づいて、再検査の要否を判断する結果制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の検査作業支援装置。
【請求項3】
前記結果制御手段によって再検査が必要であると判断されたときに、再検査が必要であることを他の検査作業支援装置に通知する通知手段を備えたことを特徴とする請求項2記載の検査作業支援装置。
【請求項4】
検査者ごとの前記標準検査時間を記憶した時間記憶手段を備え、前記判定手段は、検査を実施する検査者に対応する標準検査時間を用いることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の検査作業支援装置。
【請求項5】
前記時間測定手段に測定された検査時間を用いて、前記時間記憶手段に記憶されている当該検査者の前記標準検査時間を更新する更新手段を備えたことを特徴とする請求項4記載の検査作業支援装置。
【請求項6】
検査者の視点位置を検出する視点検出手段と、この検出された視点が前記画像表示手段上の検査画像が表示される画像表示領域内に入っているか否かを判定する視点位置判定手段とを備え、前記時間測定手段は、前記視点位置判定手段の判定に基づいて検査者の視点が前記画像表示領域内に入っている有効検査時間を測定し、前記判定手段は、検査の適否の判定の際に有効検査時間を用いて判定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の検査作業支援装置。
【請求項7】
検査者の視点位置を検出する視点検出手段と、この検出された視点が前記画像表示手段上の検査画像が表示される画像表示領域を複数に分割した各小領域のいずれに入っているかを判定する視点位置判定手段とを備え、前記時間測定手段は、前記視点位置判定手段の判定に基づいて、各小領域のそれぞれについて検査者の視点が入っている有効検査時間を測定し、前記判定手段は、検査の適否の判定の際に各小領域のそれぞれの有効検査時間を用いて判定することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の検査作業支援装置。
【請求項8】
前記判定手段による判定結果に基づいて、前記入力手段の誤操作の警告を行う警告手段を備えたことを特徴とする請求項1ないし7のいずれか1項に記載の検査作業支援装置。
【請求項9】
前記査対象の画像は、医用画像であり、前記検査は読影であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載の検査作業支援装置。
【請求項10】
検査対象の複数の画像を記憶した画像記憶装置と、
前記記憶装置から検査対象の画像を順次に取得して表示する画像表示手段と、検査対象の検査結果を入力する入力手段と、前記画像表示手段に表示された画像に基づいて行われる検査に要する検査時間を測定する時間測定手段と、予め設定されている検査に要する標準検査時間と前記時間測定手段によって測定した検査時間とに基づいて、当該検査対象に対する検査の適否を判定する判定手段とを有する検査作業支援装置と、
前記入力手段で入力された検査結果と前記判定手段による検査の適否とに基づいて決められる再検査の要否を画像ごとに記憶するレポート記憶装置とからなる検査作業支援システム。
【請求項11】
前記レポート記憶装置に記憶されている再検査の要否に基づき、再検査が必要とされる画像について再検査が必要であることを他の検査作業支援装置に通知する通知装置を備えたことを特徴とする請求項10記載の検査作業支援システム。
【請求項12】
検査対象の画像を画像表示手段に表示する表示ステップと、
前記画像表示手段に表示された画像に基づいて行われる検査に要する検査時間を測定する測定ステップと、
予め設定された検査に要する標準検査時間と前記測定ステップによって測定した検査時間とに基づいて、当該検査対象に対する検査の適否を判定する判定ステップとを有することを特徴とする検査作業支援方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2009−82182(P2009−82182A)
【公開日】平成21年4月23日(2009.4.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−252005(P2007−252005)
【出願日】平成19年9月27日(2007.9.27)
【出願人】(306037311)富士フイルム株式会社 (25,513)
【Fターム(参考)】