説明

検査装置及び検査方法

【課題】無接触式検知手段を有する金型における電気回路に異常が存在するか否かを、容易且つ確実に判定することが出来る検査装置および検査方法の提供。
【解決手段】プレス成形用の金型(10)に設けられているコンセント(コネクタ14)の接点(14c)に接触可能な探針(2)と、電源装置(7)と、検出手段(13)の検出信号出力に対応して光量が変化する発光装置(6)と、探針(2)、電源装置(7)、発光装置(6)を接続して電気回路を構成する導線(4)と有しており、電気回路(L3)に異常があると、コンセント(14)の接点(14c)に探針(2)を接触しても発光装置(6)が発光しない機能を有し、検出手段(13)に異常があると、検出手段(13)の検出信号出力が増加する状態になっても発光装置(6)の光量が変化しない機能を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内部に検出手段を設けているプレス成形用の金型における検査手段やその配線等を検査する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
プレス成形に際して、プレス金型の破損を防止するため、金型の異常やプレス成型の異常を検出する手段として、電気的なスイッチで構成されたセンサを設けたプレス金型が存在する。
ここで、電気的なスイッチで構成されたセンサは、プレス成形が適正に行われる状態であることを電気的にチェックする機能を有している。
【0003】
係る従来のプレス金型を製造する段階で、検出手段として作用する電気的なスイッチの配線が、製造されるプレス金型に設けられる。
換言すれば、上述した従来のプレス成形用の金型は、いわゆる「金型アッセンブリ」として、金型のみならず、電気的なスイッチで構成されたセンサ、当該センサと結線されたケーブル、当該ケーブルと接続されたコネクタ或いはコンセント等を含んだ状態で、製造されている。
【0004】
その様なセンサやケーブル、コンセントを備えた従来のプレス成形用の金型においては、金型内部の断線や、配線ミス等をチェックする必要がある。
しかし、係る金型内部の断線や、配線ミス等をチェックするための専用機器は、現時点では提案されていない。
【0005】
従来、上述したような金型内部の断線や、配線ミス等をチェックするのに、いわゆるテスターを用いていた。すなわち、テスターにより、電流が流れているか否かをチェックして、以って、センサを構成する電気的なスイッチ(例えば、リミットスイッチ)からコネクタ或いはコンセントまで導通しているか否かを調べていた。
【0006】
ここで、近年、プレス用金型における異常検出手段としては、近接センサ(近接スイッチ)の様な無接触式のセンサ(スイッチ)が主流となっている。
テスターを用いれば、リミットスイッチの様な電気的なスイッチを含む回路の断線や配線ミスの有無をチェックすることは出来る。
しかし、物理的な接点を有しない近接センサの様な無接触式のセンサ(スイッチ)については、テスターを用いた従来技術では、当該近接センサからコネクタ或いはコンセントまでの断線や配線ミスの有無をチェックすることは出来ない。
上述した様なテスターでは、物理的な接点に(テスターの)探針(プローブ)を接触しなければ、コネクタ(コンセント)までの導通を確認することができないからである。
【0007】
そのため、従来は、プレス用の金型を製造する側(金型製造者サイド)において、物理的な接点を持たないセンサ(例えば、近接センサ)とコネクタ(コンセント)とを含む電気回路について、断線や配線ミスをチェックすることが困難であった。
換言すれば、従来は、プレス金型を用いて実際のプレス作業を行なう側(発注者サイド)でなければ、近接センサのように物理的な接点を持たないセンサが適正に機能しているか否かを確認することができなかった。
【0008】
その他の従来技術として、金型の残存物検出用センサにおける配線部の断線を防止するため、ダイ上の残存物の有無を検出するセンサを有するプレス機械が提供されている(特許文献1参照)。
しかし、係る従来技術(特許文献1)は、残存物検出用センサの配線部の断線のみをチェックしており、金型に複数種類存在するセンサの破損や、センサの配線の断線等をチェックすることは出来ず、上述した従来技術の問題点を解消することは出来ない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開2003−62626号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、無接触式検知手段を有する金型における電気回路に異常が存在するか否かを、容易且つ確実に判定することが出来る検査装置および検査方法の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明の検査装置は、プレス成形用の金型(10)に設けられているコンセント(コネクタ14)の接点(14c)に接触可能な探針(プローブ2)と、電源装置(商用電源に接続可能なコンセント7、バッテリ7A、DC/ACコンバータ7Bと接続されたバッテリ7A等)と、検出手段(近接スイッチ13A、13B)の検出信号出力に対応して光量が変化する(近接スイッチの出力が大きくなれば、強く発光する)発光装置(例えば、LEDランプ6)と、探針(2)、電源装置(7、7A、7B)、発光装置(6)を接続して電気回路を構成する導線(4)と有しており、前記電気回路(L3a、L3b)に異常(例えば、断線、配線ミス)があると、コンセント(14c)の接点に探針(2)を接触しても発光装置(6)が発光しない機能を有し、前記検出手段(13A、13B)に異常(例えば、故障している)があると、検出手段(13A、13B)の検出信号出力が増加する状態になっても(例えば、近接センサ13A、13Bに鉄片9が近接しても)発光装置(6)の光量が変化しない機能を有することを特徴としている。
【0012】
本発明の検査装置において、前記探針(プローブ2)が接触するコンセント(14c)を設けたプレス成形用の金型(10)は、物理的な接点を有しない複数の検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)と、当該検出手段(13A、13B)と前記コンセント(14c)とを接続する複数の電気回路(L3a、L3b)とを有しているのが好ましい。
【0013】
そして、上述した検査装置(請求項1、2の何れかの検査装置)を用いて行なわれる本発明の検査方法は、
物理的な接点を有しない複数の前記検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)と前記コンセント(14c)とを接続する複数の電気回路(L13a、L3b)を有するプレス成形用の金型(10)に前記検査装置(請求項1、2の何れかの検査装置1)の探針(プローブ2)を接触する探針接触工程(S2)と、
探針接触工程(S2)で、検査装置(請求項1、2の何れかの検査装置1)における発光装置(例えば、LEDランプ6)が発光しない場合には前記金型(10)における電気回路(L3a、L3b)に異常がある(例えば、断線、配線ミス)と判定し(S9)、発光装置(例えば、LEDランプ6)が発光した場合には前記金型(10)における電気回路(L3a、L3b)が正常であると判定する(S8)電気回路判定工程(S8、S9)、
を有することを特徴としている。
【0014】
それに加えて、本発明の検査方法において、
前記断線判定工程(S8、S9)で断線していないと判定(S8)された場合に、物理的な接点を有しない複数の検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)から一つの検出手段(13A)を選択し、選択された検出手段(13A)の検出信号出力が増加する操作(例えば、近接スイッチ13Aに鉄片9を近接させる操作)を行なう検出信号出力増加操作工程(S6)と、
検出信号出力増加操作工程(S6)で、発光装置(例えば、LEDランプ6(13))の光量が増加しない場合には選択された検出手段(13A)に異常がある(例えば、検出手段13Aが故障している)と判定し(S9)、発光装置(例えば、LEDランプ6)の光量が増加した場合には選択された検出手段(13A)は正常であると判定する(S8)検出手段判定工程(S8、S9)、
を有することが好ましい。
【発明の効果】
【0015】
上述する構成を具備する本発明によれば、物理的な接点を有しない複数の検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)と、当該検出手段(13A、13B)と前記コンセント(14c)とを接続する複数の電気回路(L3a、L3b)とを有しているプレス成形用の金型(10)について、金型(10)内部の断線や、配線ミス、検出手段そのものの故障をチェックする専用機器(1)が提供される。
【0016】
本発明において、前記コンセント(14c)に探針(プローブ2)を接触し、発光装置(例えば、LEDランプ6)が発光したか否かをチェックすることにより、前記金型(10)における電気回路(L3a、L3b)に異常が存在するか否かを容易且つ確実に判定することが出来る。
そして、電気回路(L3a、L3b)に異常が無い場合に、物理的な接点を有しない複数の検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)から一つの検出手段(13A)を選択し、選択された検出手段(13A)の検出信号出力が増加する操作(例えば、近接スイッチ13Aに鉄片9を近接させる操作)を行ない、これにより、発光装置(例えば、LEDランプ6)の光量が増加したか否かをチェックすることにより、当該選択された検出手段(物理的な接点を有しない検出手段13A)は正常であるか否かを容易且つ確実に判定することが出来る。
【0017】
このように、本発明によれば、専用の機器(1)により、上述した金型(10)内部の断線や、配線ミス等を、容易且つ確実にチェックすることが出来る。
そして、従来のテスターによる手法では、物理的な接点を有しない検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)に関する構造についてはチェックが不可能であったのに対して、本願発明では、物理的な接点を有しない検出手段(近接スイッチ13A、13B或いは近接センサ)であっても、物理的な接点を有する検出手段(例えば、リミットスイッチ11、12の様な電気的なスイッチ)であっても、正常であるか否かを容易且つ確実にチェックすることが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明が適用されるプレス成形用の金型と第1実施形態に係る検査装置を示すブロック図である。
【図2】第1実施形態に係る検査装置の説明図である。
【図3】第1実施形態に係る検査方法の手順を示すフローチャートである。
【図4】第1実施形態で、配線に異常が無い場合の説明図である。
【図5】第1実施形態で、近接センサに異常が無い場合の説明図である。
【図6】第2実施形態に係る検査装置の説明図である。
【図7】第3実施形態に係る検査装置の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
最初に、図1を参照して、図示の実施形態により検査するべきプレス成形用の金型装置について、説明する。
図1において、本発明の実施形態が適用されるプレス金型装置(例えばオス型、以下、「金型」と記載する)10は、成型面上に既にプレスされたワーク(鋼板)30が載った状態が示されている。
【0020】
金型10において、図1における右側上方(ワーク搬入側)には、ワーク30を排出するためのエアシリンダ20が設けられている。ワーク30は、エアシリンダ20のプッシュロッド21先端で、矢印F方向(ワーク排出側)に押圧されて排出される。
ワーク搬入側のプッシュロッド21近傍には、プッシュロッド21の位置を確認する第1のリミットスイッチ11が配置されている。第1のリミットスイッチ11は、例えば、エアシリンダ20への圧縮空気供給系統に漏れ等により、プッシュロッド21が元の位置まで戻らないトラブルの有無をチェックしている。
金型10のワーク排出側の面10fには、ワーク30が排出されたことを確認する第2のリミットスイッチ12が配置されている。
【0021】
ワーク排出側の面10fにおいて、図1における左方コーナー近傍には、センサ配置のための切欠き部10aが設けられている。切欠き部10aには、無接触式のセンサ13A(例えば、近接センサ)が設置されている。
金型10において、側部10r(図1では右側部)の搬入側のコーナー(図1では右上側のコーナー)近傍には、センサ配置のための切欠き部10bが設けられている。切欠き部10bにおいても、無接触式のセンサ13B(例えば、近接センサ)が設けられている。
無接触式のセンサ13A、13Bは、共に、ワーク(材料)30が規定の位置に載置されているか否かを検出するために設けられている。
【0022】
金型10において、右側部10rの搬出側(図1では右下側)近傍には、格納空間10cが形成されている。この格納空間10cには、電気配線接続装置(以下、「コネクタ」あるいは「コンセント」と記載する)14が収容される。
格納空間10cのコンセント14c(コネクタ14の構成)は、図示しないプレス機本体を、金型10と電気的に接続するために設けられている。
コンセント14cは、ワイヤL1により第1のリミットスイッチ11と接続され、ワイヤL2により第2のリミットスイッチ12と接続されている。
さらに、コンセント14cは、ワイヤL3aにより無接触式のセンサ13Aと接続され、ワイヤL3bにより無接触式のセンサ13Bと接続されている。
【0023】
図1、図4、図5では、コンセント14cのピンインサート(相手端子の挿入孔)が7個であるが、コンセント14cのピンインサートの数は7個に限定される訳ではない。
各ピンインサートには例えば図示しない番号等が表示されており、当該番号等(図示せず)は、接続対象(リミットスイッチ、無接触式のセンサ)と関連付けられている。すなわち、図示しない番号等により、どのセンサへの電気回路に係るピンインサートであるかを、視覚により把握出来るように構成されている。
【0024】
図1における符号1は、第1実施形態に係る検査装置を示している。
第1実施形態に係る検査装置1の詳細に関しては、図2を参照して、以下で説明する。
【0025】
図2において、第1実施形態に係る検査装置1は、接続端子(以下、「プローブ」と記載する)2、絶縁体3、ワイヤ4、100Vコンセント5(電源装置)、LEDランプ6(発光装置)を有している。
プローブ2は、一対のプローブ2a、2bにおける包括的な表現である。
絶縁体3は、プローブ2aを絶縁する絶縁体3aと、プローブ2aを絶縁する絶縁体3bから構成されている。
ワイヤ4は、ワイヤ4a、ワイヤ4b、ワイヤ4cを有している。ワイヤ4aは、プローブ2aと100Vコンセントを接続している。ワイヤ4bは、プローブ2bとLEDランプ6を接続している。ワイヤ4cは、LEDランプ6と100Vコンセントを接続している。
ここで、第1実施形態に係る検査装置1では、100Vコンセントを100V(或いは200V)の例えば商用電源(交流電源)に接続して使用する。
【0026】
図3のフローチャートに基づいて、図4、図5を参照しつつ、第1実施形態の検査装置1を用いた検査方法を説明する。
図3のステップS1において、検査装置1の100Vコンセント5を電源7に差し込む。そしてステップS2に進み、図4で示すように、金型10のコンセント14cの検査対象となるピンインサート(例えば、無接触式センサ13AとワイヤL3aを有する電気回路に対応するピンインサート)に、検査装置1のプローブ2a、2bを挿入する。
そしてステップS3に進む。
【0027】
次のステップS3では、検査作業員が、LEDランプ6が点灯したか否かを確認する。
LEDランプ6が通常の輝度で点灯していれば(ステップS3がYES:図4の状態)、電気回路は断線していないと判定して、ステップS6に進む。
一方、LEDランプ6が点灯しない場合には(ステップS3がNO)、ステップS5に進み、電気回路は断線していると判定する。
【0028】
ステップS6(LEDランプ6が通常の輝度で点灯した場合:ステップS3がYES)では、ワーク30とは別の磁性体(例えば鉄片)9を、検査対象となる電気回路における無接触式のセンサ(例えば、近接センサ13A)に近づけて、センサ13Aの作動状態を再現する。そして、ステップS7において、LEDランプ6が強く発光したか否かを判断する。
LEDランプ6が強く発光したならば(ステップS7がYES、図5の状態)、検査対象における無接触式のセンサ(例えば、近接センサ13A)が正常であると判断する(ステップS8)。
ここで、無接触式のセンサ13Aが正常な場合に、LEDランプ6が強く発光するのは、無接触式のセンサ13Aは、例えば静電容量の変化に対応して検出信号を発生する様に構成されているため、鉄片9を近づけると静電容量が大きく変化して、より強い検出信号電流を発生するからである。
従って、鉄片9を近づけても、ステップS3が「YES」の状態と比較して、LEDランプ6が強く発光しないのであれば(ステップS7がNO)、無接触式のセンサ(例えば近接センサ13A)は異常であると判断される(ステップS9)。
【0029】
接触タイプのリミットスイッチ11、12においても、図3の検査方法が適当される。なお、リミットスイッチ11、12の検査では、鉄片9を近づけても検出信号は変動しないので、ステップS6〜S9までの工程は実行されない。
【0030】
図示の第1実施形態によれば、電気回路(例えば、無接触式のセンサ13Aとコンセント14cとを接続するワイヤL3aを有する電気回路や、無接触式のセンサ13Bとコンセント14cとを接続するワイヤL3bとを有する電気回路等)を備えているプレス成形用の金型10について、金型10内部の断線や、配線ミス、無接触式のセンサ13A、13Bや、リミットスイッチ11、12そのものの故障をチェックすることが出来る。
【0031】
第1実施形態によれば、コンセント14cにプローブ2を接触し、検査装置1のLEDランプ6が発光したか否かをチェックすることにより、金型10における電気回路L1、L2、L3a、L3bに断線その他の異常が存在するか否かを容易且つ確実に判定することが出来る。
そして、電気回路L1、L2、L3a、L3bに断線等の異常が無い場合に、無接触式のセンサ13A、13Bから一つのセンサ(例えば13A)を選択し、選択されたセンサ13Aに鉄片9を近接させる操作を行ない、LEDランプ6の光量が増加したか否かをチェックすることにより、当該選択されたセンサ13Aは正常であるか否かを容易且つ確実に判定することが出来る。
【0032】
すなわち、従来のテスターによる手法では、無接触式のセンサに関する構造についてはチェックが不可能であったのに対して、第1実施形態によれば、無接触式のセンサであっても、物理的な接点を有するリミットスイッチ11、12の様な電気的なスイッチであっても、正常であるか否かを容易且つ確実にチェックすることが出来る。
【0033】
第1実施形態の検査装置1では、電源を100Vの商用電源(交流電源)としている。
これに対して、図6の第2実施形態、図7の第3実施形態は、第1実施形態とは、電源の種類が異なっている。
図6において、第2実施形態に係る検査装置1Aは、電源を24Vバッテリ7Aとしている。24Vバッテリ7Aは、大型自動車に積載されているものと同様のものが使用可能である。
図6の第2実施形態におけるその他の構成と作用効果については、第1実施形態と同様である。
【0034】
図7に示す第3実施形態に係る検査装置1Bは、第2実施形態と同様に、24Vバッテリ7Aを有しているが、ワイヤ4と24Vバッテリ7A(電源)との間に、小型のAC−DCコンバータ7Bを中継している。
図7で示す検査装置1Bは、工場内において、プレス機(金型)が交流電源で作動していることを考慮している。
図7の第3実施形態における上述した以外の構成及び作用効果は、第1実施形態および第2実施形態と同様である。
【0035】
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではない。
【符号の説明】
【0036】
1、1A、1B・・・検査装置
2・・・深針/プローブ
3・・・絶縁物/絶縁体
4・・・ワイヤ
5・・・100Vコンセント
6・・・LEDランプ
7・・・電源(100V交流)
9・・・鉄片
10・・・金型
11、12・・・リミットスイッチ
13A、13B・・・無接触式のセンサ
14c・・・コネクタ
20・・・エアシリンダ
30・・・ワーク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレス成形用の金型に設けられているコンセントの接点に接触可能な探針と、電源装置と、検出手段の検出信号出力に対応して光量が変化する発光装置と、探針、電源装置、発光装置を接続して電気回路を構成する導線と有しており、前記電気回路に異常があると、コンセントの接点に探針を接触しても発光装置が発光しない機能を有し、前記検出手段に異常があると、検出手段の検出信号出力が増加する状態になっても発光装置の光量が変化しない機能を有することを特徴とする検査装置。
【請求項2】
前記探針が接触するコンセントを設けたプレス成形用の金型は、物理的な接点を有しない複数の検出手段と、当該検出手段と前記コンセントとを接続する複数の電気回路とを有している請求項1の検査装置。
【請求項3】
請求項1、2の何れかの検査装置を用いて行なわれる検査方法において、
物理的な接点を有しない複数の前記検出手段と前記コンセントとを接続する複数の電気回路を有するプレス成形用の金型に前記検査装置の探針を接触する探針接触工程と、
探針接触工程で、前記検査装置における発光装置が発光しない場合には前記金型における電気回路に異常があると判定し、発光装置が発光した場合には前記金型における電気回路が正常であると判定する電気回路判定工程、
を有することを特徴とする検査方法。
【請求項4】
前記断線判定工程で断線していないと判定された場合に、物理的な接点を有しない複数の検出手段から一つの検出手段を選択し、選択された検出手段の検出信号出力が増加する操作を行なう検出信号出力増加操作工程と、
検出信号出力増加操作工程で、発光装置の光量が増加しない場合には選択された検出手段に異常があると判定し、発光装置(例えば、LEDランプ)の光量が増加した場合には選択された検出手段は正常であると判定する検出手段判定工程、
を有する請求項3の検査方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−75279(P2011−75279A)
【公開日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−223602(P2009−223602)
【出願日】平成21年9月29日(2009.9.29)
【出願人】(000003908)UDトラックス株式会社 (1,028)
【Fターム(参考)】