説明

楽曲再生装置および楽曲情報配信サーバ

【課題】CDの楽曲データベースに登録された楽曲のインデックス情報は、情報自体に第三者による創作の余地がなかった。
【解決手段】楽曲再生装置10において、指示受付部26は、楽曲データの再生指示をユーザから受け取る。楽曲認識部40は、再生指示がなされた楽曲データを特定するために必要な識別情報を楽曲データから読み出す。識別情報送信部44は、識別情報を所定のサーバへ送信する。楽曲情報受信部46は、サーバにおける識別情報に基づく照合の結果として、楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかが、ハイパーリンクを利用する所定の文書記述言語によって埋め込まれた楽曲情報文書をサーバから受信する。表示処理部24は、楽曲情報文書に基づき、楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかを楽曲情報文書に定められた配置で画面に表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、楽曲再生装置および楽曲情報配信サーバに関する。この発明は特に、音楽を再生する装置において付加的な情報を提供する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、携帯情報端末の一つとして、符号化された楽曲データを再生できるいわゆるポータブルオーディオプレイヤーが人気を博している。ハードウェア的には、不揮発性メモリに楽曲データを格納するものや、小型ハードディスクに楽曲データを格納するものまで、容量や形式の面でメーカーごとに種々の仕様がみられる。MP3等の圧縮形式で符号化された楽曲データは、多くの場合、楽曲名、演奏者名、収録先アルバム名、演奏時間、曲番といった楽曲の内容を示すインデックス情報を内包している。小型の液晶パネルを備えるポータブルオーディオプレイヤーにあっては、再生中の楽曲に関して上記のインデックス情報を液晶パネルに表示する。
【0003】
デスクトップコンピュータにおいても、内蔵するCDドライブを用いて音楽CDを再生することができる。また、音楽CDに収録された楽曲の楽曲名、演奏者名、アルバム名等を含むインデックス情報をインターネット上の音楽データベースから自動取得する技術が知られている(例えば、非特許文献1参照)。
【非特許文献1】[online]、Gracenote、[2004年2月10日検索]、インターネット<URL:http://www.gracenote.com/gn_japan/patents.html>
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、データベースに登録された多数の楽曲のインデックス情報は、それらの楽曲の楽曲名等、すでに一般的に公開されている情報が一定のフォーマットでデータ化されているにすぎず、情報自体に第三者による創作の余地はない。その情報の価値や有用性という面では、ユーザが楽曲名等のインデックス情報をわざわざ手動で入力する必要がなくなるといったメリットが得られるだけであり、ユーザはその情報から新たな発見が得られるわけではない。
【0005】
また、インデックス情報をどのように利用してどのように表示させるかは、情報取得側のアプリケーションプログラムに委ねられており、表示態様の面で情報提供者側にも創作の余地はない。
【0006】
本発明者は以上の認識に基づき本発明をなしたもので、その目的は、音楽を再生する装置を利用するユーザに付加的な情報を提供できる技術を実現する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のある態様の楽曲再生装置は、楽曲データの再生指示をユーザから受け取る指示受付部と、再生指示がなされた楽曲データを特定するために必要な識別情報を楽曲データから読み出す楽曲認識部と、識別情報を所定のサーバへ送信する識別情報送信部と、サーバにおける識別情報に基づく照合の結果として、楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかが、ハイパーリンクを利用する所定の文書記述言語によって埋め込まれた楽曲情報文書をサーバから受信する楽曲情報受信部と、楽曲情報文書に基づき、楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかを楽曲情報文書に定められた配置で画面に表示させる表示処理部と、を備える。
【0008】
「楽曲データ」は、例えばMP3等の圧縮形式に符号化された音楽のデータであり、一般的には曲単位で一つのファイルを構成する。「ハイパーリンクを利用する所定の文書記述言語」は、例えばHTML(Hyper Text Markup Language)である。
【0009】
この楽曲再生装置は、例えばポータブルオーディオプレイヤである。ただし、必ずしも単一のハードウェア構成で実現されるとは限らず、その機能のうち少なくとも一部を外部のハードウェアに分離して全体を構成してもよい。
【0010】
この態様によると、楽曲再生装置において、再生される楽曲に関連する情報を含んだ楽曲情報文書が自動的にサーバから取得され、これを画面に表示することができる。楽曲情報文書は、HTML等の文書記述言語で記述されており、文章や画像の視覚的な表現方法や配置が定義されている。このように、ユーザは楽曲の再生指示をするだけで関連する多様なメディアによる最新の情報を自動取得してこれを視聴することができる。したがって、楽曲再生装置を単なる楽曲再生のための装置としてではなく、最新情報取得ツール、情報共有ツール、またはコミュニケーションツールとして活用することができる。
【0011】
本発明の別の態様は、楽曲情報配信サーバである。この楽曲情報配信サーバは、楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかが、ハイパーリンクを利用する所定の文書記述言語によって埋め込まれた楽曲情報文書を、楽曲データを特定するために必要な楽曲識別情報と対応させて記憶する楽曲情報格納部と、ユーザにより楽曲データの再生指示がなされた端末からその楽曲データの楽曲識別情報を受信する識別情報受信部と、受信した楽曲識別情報に基づいてその識別情報に対応する楽曲データの楽曲情報文書を楽曲情報格納部から抽出する楽曲特定部と、抽出された楽曲情報文書をユーザの端末へ送信することにより楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかを楽曲情報文書に定められた配置で端末の画面に表示させる文書送信部と、を備える。
【0012】
この態様によると、楽曲再生装置から再生される楽曲の識別情報を受信するので、現在再生中の楽曲を特定でき、その楽曲に関連する情報を含んだ楽曲情報文書をその楽曲再生装置に送信することができる。楽曲情報文書は、HTML等の文書記述言語で記述されており、文章や画像の視覚的な表現方法や配置が定義される。このように、ユーザ側で再生中の楽曲をサーバ側で認識できるので、その楽曲との関連で多様なメディアの情報をユーザに配信することが可能となる。こうして、楽曲認識を足がかりとした最新情報の効果的な配信、情報共有、またはコミュニケーションエリアの提供を図ることができる。
【0013】
なお、以上の構成要素の任意の組合せや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システム、コンピュータプログラム、コンピュータプログラムを格納した記録媒体、データ構造などの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、楽曲再生装置で再生中の楽曲データに関連して効果的な情報配信と情報取得を実現することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
(実施例1)
本実施例においては、HTMLを用いて記述された楽曲情報文書を楽曲情報配信サーバが楽曲再生装置へ送信し、楽曲再生装置はHTMLの記述内容を液晶画面に表示する。この楽曲情報文書には、その楽曲に関連する有用情報や関連する他の推薦楽曲の情報が画像も含めた視覚的な配置とともに記述されている。従来、楽曲の曲名、アルバム名、演奏者名、演奏時間、ジャンル等のインデックス情報を所定のサーバから自動取得するコンピュータプログラムは知られているが、これらの情報は第三者による創作の余地がない必要最小限の情報にすぎない。本実施例による配信または取得される情報は、楽曲に関連する有用情報、画像、視覚的な配置等に第三者による創作の余地があり、多種多様な楽曲情報文書が考えられる。したがって、ユーザは楽曲再生装置を通じて自分が興味のある多種多様な最新情報を自動取得でき、サーバ運営側は楽曲再生装置を通じて多種多様な情報を効果的にユーザへ配信することができる。
【0016】
図1は、楽曲再生装置の外観を示す。楽曲再生装置10は、正面に液晶画面12を備え、その液晶画面12に再生中の楽曲データの情報やその楽曲に関連する有用情報、再生状態等が表示される。これらの表示形式はHTMLで記述された楽曲情報文書に定められる。楽曲再生装置10は、液晶画面12の下方に十字キー18、決定キー22、および取消キー20からなる指示受付部26を備える。ユーザは、十字キー18、決定キー22、取消キー20を操作して楽曲再生装置10を使用する。例えば、十字キー18で上下左右にスクロール指示し、決定キー22を押下すると、カーソル上の楽曲データの再生が開始され、ユーザが取消キー20を押下すると楽曲データの再生が停止される。楽曲再生装置10の上部には、楽曲情報配信サーバと無線通信するためのアンテナ16と、イヤーフォン14を差し込む音声出力端子が設けられる。すなわち、楽曲再生装置10は、アンテナ16を介した無線通信により楽曲情報配信サーバに接続し、楽曲データに関する情報を送受信する。ユーザはイヤーフォン14を用いて音楽を鑑賞する。
【0017】
図2は、楽曲再生装置および楽曲情報配信サーバの基本的な構成を示す機能ブロック図である。図示する通り、ネットワーク経由で接続された楽曲再生装置10と楽曲情報配信サーバ100によって全体のシステムが構成される。最初に楽曲再生装置10を説明した後、楽曲情報配信サーバ100を説明する。
【0018】
楽曲再生装置10は、コンテンツ格納部34、再生処理部36、音声出力部32、表示処理部24、言語解釈部38、楽曲認識部40、識別情報送信部44、送受信部42、楽曲情報受信部46、指示受付部26、および制御部30を備える。楽曲再生装置10は、送受信部42とアクセスポイント52の間でアンテナ16を介して無線通信で接続され、アクセスポイント52およびインターネット50を経由して楽曲情報配信サーバ100とデータを送受信する。
【0019】
楽曲再生装置10および楽曲情報配信サーバ100の構成は、ハードウェアコンポーネントでいえば、任意のコンピュータのCPU、メモリ、メモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウェアのみ、ソフトウェアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
【0020】
ユーザは、指示受付部26を操作することにより、楽曲再生装置10へ動作を指示する。指示受付部26は、ユーザから受け取った指示を制御部30へ送る。制御部30は、受け取った指示に基づいて各部の動作を制御する。例えば、ユーザが液晶画面12に表示されたメニューから特定の楽曲を選択して再生指示をすると、その選択された楽曲データを再生処理部36がコンテンツ格納部34から読み出して再生する。コンテンツ格納部34は、複数の楽曲データを保持する。再生処理部36で再生された音声は、音声出力部32から出力される。
【0021】
楽曲情報受信部46は、ユーザから楽曲データの再生指示があったときに、その楽曲データに関連する有用な情報が記述された楽曲情報文書を、送受信部42またはコンテンツ格納部34からメモリに読み込む。楽曲情報文書は、HTMLやXML等のハイパーリンクを利用する文書記述言語によって記述されている。本実施例で用いられる文書記述言語は、楽曲名等の情報や関連する画像を楽曲再生装置10の液晶画面12へ視覚的に表示させるために用いられるHTMLである。
【0022】
指示受付部26が楽曲データの再生指示をユーザから受け取ると、楽曲認識部40は、再生指示がなされた楽曲データを特定するために必要な識別情報を楽曲データから読み出す。このとき表示処理部24は、コンテンツ格納部34に格納された複数の楽曲データをファイルブラウザ形式でリスト表示する。例えば、表示処理部24は複数の楽曲データを演奏者単位またはアルバム単位でツリー状に表示し、指示受付部26は表示されたツリーから選択される形の再生指示を楽曲単位、演奏者単位、アルバム単位のうちいずれかの単位でユーザから受け取る。楽曲認識部40は、楽曲単位の再生指示があったときはその楽曲データを特定するための楽曲識別情報を読み出し、演奏者単位の再生指示があったときはその演奏者を特定するための演奏者識別情報を読み出し、アルバム単位の再生指示があったときはそのアルバムを特定するためのアルバム識別情報を読み出す。楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報は、それぞれ楽曲データ内に格納されてもよいし、コンテンツ格納部34内に楽曲データと対応付けられたテーブルの形で格納されてもよい。識別情報送信部44は、楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報とユーザ識別情報を楽曲情報配信サーバ100へ送信する。
【0023】
楽曲情報受信部46は、楽曲情報配信サーバ100における識別情報に基づく照合の結果として、識別情報に対応する楽曲情報文書を楽曲情報配信サーバ100から受信する。楽曲情報文書には、その楽曲データに関連する有用情報がテキストで記述されていたり、画像データや音声データ等のファイルが、HTML等の文書記述言語におけるハイパーリンク形式でリンク指定され、埋め込まれている。したがって、「楽曲情報文書」は、単一のデータで構成される場合に限らず、HTMLファイルと画像データや音声データといったファイルなど複数のデータの集合として構成されてもよい。
【0024】
楽曲情報文書には、楽曲情報配信サーバ100へ送信した識別情報により特定される楽曲データとジャンル、演奏者、および収録先アルバムなどが共通する他の楽曲データの情報が埋め込まれている場合がある。例えば、その楽曲の演奏者に関する音楽活動状況の最新情報がテキストデータが埋め込まれていたり、あるいはその演奏者やアルバムジャケットの画像データや音声データがHTMLファイルにリンク指定される。そのHTMLファイルと画像データや音声データの集合が楽曲情報文書として楽曲情報配信サーバ100から送信される。
【0025】
楽曲情報文書には、ユーザによりあらかじめ指定された知人、友人、仲間である他のユーザ(以下、「バディ」という)の情報が含まれる場合がある。ユーザは、楽曲情報配信サーバ100上に設定されるバディリストへ一人以上のバディを登録することができる。その場合、登録されたバディが使用する端末において現在再生されている楽曲データの楽曲名、演奏者名、アルバム名や、バディが使用する端末において再生回数が所定数または所定頻度を上回るような頻繁に再生される楽曲データの楽曲名、演奏者名、アルバム名、バディによりあらかじめ推薦指定された楽曲データの楽曲名、演奏者名、アルバム名、といった情報が埋め込まれる。ユーザは、指示受付部26を介してバディとして登録したい他のユーザのユーザ識別情報を楽曲情報配信サーバ100に送信すると、楽曲情報配信サーバ100に格納されたバディリストに自分のユーザ識別情報と他のユーザのユーザ識別情報とが対応づけられて登録される。楽曲情報受信部46が楽曲情報配信サーバ100から受信した楽曲情報文書はコンテンツ格納部34に格納される。
【0026】
送受信部42が楽曲情報配信サーバ100との間で何らかの理由または環境状態によって通信不能であった場合、楽曲情報受信部46は、識別情報に対応する楽曲情報文書を楽曲情報配信サーバ100からではなくコンテンツ格納部34から検出して読み出す。識別情報に対応する楽曲情報文書がコンテンツ格納部34に存在しなかった場合には、汎用的な楽曲情報文書をコンテンツ格納部34から読み出す。汎用的な楽曲情報文書には、例えば楽曲名、演奏者名、アルバム名等の情報を液晶画面12に表示する際のそれぞれの表示位置や文字形態、配色等の視覚的な表示形態の初期的な定義が記述され、有用情報や画像データまたは音声データへのリンク等は記述されていない。
【0027】
楽曲情報受信部46は、楽曲情報配信サーバ100から受信した楽曲情報文書、またはコンテンツ格納部34から読み出した楽曲情報文書を言語解釈部38へ送る。言語解釈部38は、楽曲情報文書における文書記述言語による記述内容にしたがって楽曲データに関連する情報の内容およびその表示形式を認識する。すなわち、言語解釈部38は、液晶画面12に表示させるべき楽曲名、演奏者名、アルバム名、関連情報等のテキストや画像を楽曲情報文書から認識するとともに、液晶画面12における各情報の配置や文字修飾等の表示形式を認識する。言語解釈部38は、認識した各情報とそれらの表示形式を表示処理部24へ送る。表示処理部24は、言語解釈部38から受け取った楽曲データに関連する文章や画像等の各データをその表示形式にしたがって液晶画面12に表示する。また、表示処理部24は、再生する楽曲に関連のある他の楽曲に関する情報やバディとの関連で指定された他の楽曲の情報が楽曲情報文書に含まれる場合、これらを推薦楽曲という位置づけで楽曲情報文書に定められた配置にて液晶画面12に表示させる。
【0028】
次に楽曲情報配信サーバ100を説明する。楽曲情報配信サーバ100は、送受信部102、識別情報受信部104、楽曲特定部106、楽曲情報格納部108、文書送信部110、ユーザリスト格納部112、および再生情報記録部114を備える。送受信部102は、インターネット50およびアクセスポイント52を経由して楽曲再生装置10との間でデータを送受信する。
【0029】
識別情報受信部104は、ユーザにより楽曲データの再生指示がなされた楽曲再生装置10から、再生指示のあった楽曲データの楽曲識別情報と、そのユーザのユーザ識別情報を受信する。また、識別情報受信部104は、楽曲再生装置10において再生指示が楽曲単位になされたときは楽曲識別情報を受信するが、再生指示が演奏者単位になされたときは演奏者識別情報を受信し、再生指示がアルバム単位になされたときはアルバム識別情報を受信する。楽曲再生装置10において複数の楽曲が連続して再生される場合、次の楽曲再生が開始される前後にその楽曲の楽曲識別情報が送信され、その楽曲識別情報を識別情報受信部104が受信する。
【0030】
楽曲情報格納部108には、あらかじめ多数の楽曲に対応した楽曲情報文書がそれぞれの楽曲の楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報と対応づけられて格納される。また楽曲情報格納部108は、楽曲データごとにそのジャンルの情報、演奏者の情報、収録先アルバムの情報を楽曲データの楽曲識別情報と対応させてさらに記憶する。ジャンルの情報は、例えばロック、ポップス、ジャズ、クラシックといった音楽ジャンル名である。演奏者の情報は、例えば演奏者名や演奏グループ名である。収録先アルバムの情報は、例えばアルバム名や発売年月日である。
【0031】
楽曲情報格納部108は、楽曲データに関する情報として、楽曲ごとの有用情報、演奏者ごとの有用情報、アルバムごとの有用情報を記憶する。これらの有用情報は、例えばレコード会社から提供される楽曲、演奏者、アルバムの最新情報や、楽曲、演奏者、アルバムに関して電子掲示板やチャット等のオンラインコミュニティにインターネット50経由で送られてきた情報である。こうした情報は、あらかじめ楽曲情報配信サーバ100の管理者により所定の形式に整形されたテキストデータや画像データの形で楽曲情報格納部108に格納される。また、これらの情報が埋め込まれた楽曲情報文書が、楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報と対応付けられて楽曲情報格納部108に格納される。
【0032】
楽曲情報格納部108には、ユーザ別に割り当てられたユーザ領域が含まれており、各ユーザ領域にユーザ別の情報が格納される。例えば、そのユーザの楽曲再生装置10から受信した楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報が、そのユーザの現在再生中の楽曲を示す情報としてユーザ領域に格納される。また、そのユーザの楽曲再生装置10から受信する楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報を蓄積し、これらの識別情報の蓄積数が多い楽曲をそのユーザの再生頻度が高い楽曲を示す情報としてユーザ領域に格納される。また、そのユーザの楽曲再生装置10から特定の楽曲について推薦指定の情報を受信した場合、その楽曲の楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報がそのユーザの推薦楽曲を示す情報として楽曲情報格納部108のユーザ領域に格納される。
【0033】
再生情報記録部114は、楽曲再生装置10から受信した楽曲識別情報に基づき、各ユーザの端末における現在再生中の楽曲データを示す楽曲識別情報、各ユーザの端末における再生頻度が高い楽曲データを示す楽曲識別情報、および各ユーザにより推奨指定された楽曲に関する情報を、それらの送信元におけるユーザのユーザ識別情報と対応させて楽曲情報格納部108に格納する。
【0034】
識別情報受信部104が楽曲再生装置10から受信したユーザ識別情報はユーザリスト格納部112に格納される。また、識別情報受信部104が楽曲再生装置10からバディリストへの登録要求として受信した他のユーザのユーザ識別情報を受信したときは、そのユーザ識別情報を要求元ユーザと対応づけてバディリストとしてユーザリスト格納部112に記録する。
【0035】
楽曲特定部106は、識別情報受信部104が受信した楽曲識別情報に基づいてその識別情報に対応する楽曲データの楽曲情報文書やその楽曲データとの間でジャンル、演奏者、または収録先アルバムが共通する他の楽曲データの情報を楽曲情報格納部108から抽出する。楽曲特定部106は、識別情報受信部104が受信したユーザ識別情報に対応してユーザリスト格納部112に記録されたバディのユーザ識別情報を特定するとともに、そのバディの端末における現在再生中の楽曲データ、バディが使用する端末における再生回数が所定数を上回った楽曲データ、バディにより推薦指定された楽曲データに関する情報を楽曲情報格納部108から特定して、推薦楽曲という位置づけの情報として楽曲情報文書の所定領域に埋め込む。
【0036】
楽曲特定部106は、識別情報受信部104が受信した楽曲識別情報、演奏者識別情報、アルバム識別情報に基づいて楽曲ごとの有用情報、演奏者ごとの有用情報、および収録先アルバムごとの有用情報を楽曲情報格納部108から抽出し、抽出した有用情報を楽曲情報文書の所定領域に埋め込む。なお、ある楽曲に対応または関連する楽曲情報文書が楽曲情報格納部108から複数特定された場合には、楽曲特定部106により一つのHTMLファイルに統合されてもよいし、楽曲特定部106によりいずれかがランダムに選択されてもよい。
【0037】
文書送信部110は、楽曲特定部106により楽曲情報格納部108から抽出された楽曲情報文書を、楽曲識別情報の送信元であるユーザの楽曲再生装置10へ送信する。その楽曲情報文書には、その楽曲に関連する有用情報や推薦楽曲の情報も埋め込まれている。これにより楽曲データに関連する文章や画像を楽曲情報文書に定められた配置で楽曲再生装置10の液晶画面12に表示させることができる。
【0038】
図3は、楽曲再生装置10の液晶画面12における表示内容を模式的に示す。液晶画面12には、再生中の楽曲データと関連のある画像やテキストが楽曲情報文書に定義された通りに配置されて表示される。画像欄120には、再生中である楽曲データの演奏者の画像やその楽曲が収録されたアルバムのジャケット画像が表示される。その画像データは、楽曲情報文書のHTMLファイルにおいてハイパーリンクでリンク指定されている。楽曲名欄122には、再生中の楽曲データの楽曲名がテキスト表示される。演奏者名欄124には、再生中の楽曲データの演奏者名がテキスト表示される。アルバム名欄126には、再生中の楽曲データが収録されたアルバムのアルバム名がテキスト表示される。演奏時間欄128には、再生中の楽曲データの演奏時間がテキスト表示され、再生の進行に合わせて時間表示が変動する。
【0039】
有用情報欄130には、再生中の楽曲データと関連する有用情報がテキスト表示される。バディリスト欄132には、楽曲再生装置10のユーザにあらかじめバディとして指定されバディリストに登録された各バディに関連する情報が表示される。バディリスト欄132は、第1バディ欄134、第2バディ欄136、第3バディ欄138を含み、それぞれのバディ欄に各バディの再生中の楽曲名やそのバディがよく聴く曲の楽曲名、バディの推薦楽曲名がテキスト表示される。
【0040】
以上のように楽曲再生装置10の液晶画面12には再生中の楽曲と関連のある文章や画像が表示されるが、これらの表示項目や配置の表示形態は一定ではなく、楽曲ごと、演奏者ごと、アルバムごとに異なる表示項目と配置が楽曲情報文書に定義される。これにより、つねに一定の配置にて楽曲名等が表示される従来のポータブルオーディオプレイヤーと異なり、ユーザは聴覚的だけでなく視覚的にも楽しむことができる。また、楽曲情報文書を提供するサービス提供者やレコード会社にとっても自由なレイアウトと自由な発想で音楽情報を発信することができる。
【0041】
図4は、バディリストのテーブルを模式的に示す。図示するバディリスト140は、ユーザリスト格納部112に格納される。バディリスト140は、ユーザ欄142とバディ欄144を含み、ユーザ欄142にはバディを登録するユーザのユーザ識別情報が格納され、バディ欄144にはバディを登録指示するユーザとの対応でそのバディのユーザ識別情報が格納される。
【0042】
図5は、楽曲識別情報の形式を示す。楽曲識別情報150は、演奏者識別情報152、アルバム識別情報154、楽曲番号156の組合せで構成される。本図の例では、上5桁の「AAAAA」の部分が演奏者識別情報152であり、次の4桁「0001」の部分がアルバム識別情報154であり、下2桁の「01」が楽曲番号156である。このように、楽曲識別情報150の一部分を取り出せばその楽曲の演奏者やアルバムを特定することができるので対応関係の管理が容易となる。例えば、「AAAAA000101」の楽曲識別情報150で示される楽曲と演奏者が共通である他の楽曲を抽出する場合には、上5桁が「AAAAA」の楽曲識別情報をもつ他の楽曲を抽出すればよい。例えば、「AAAAA000101」の楽曲識別情報150で示される楽曲と同じアルバムに収録された他の楽曲を抽出する場合には、上6〜9桁が「0001」の楽曲識別情報をもつ他の楽曲を抽出すればよい。
【0043】
図6は、楽曲識別情報と楽曲情報文書の対応関係が格納されたテーブルの図である。本図に示される楽曲情報文書テーブル170は、楽曲情報格納部108に格納される。楽曲情報文書テーブル170には、楽曲欄172および楽曲情報文書欄174が含まれる。楽曲欄172には、図5で示した形式の楽曲識別情報が格納される。楽曲情報文書欄174には、楽曲欄172に格納された楽曲識別情報と対応する楽曲情報文書のファイル名が格納される。楽曲情報文書には、主にHTMLファイルと画像ファイルが含まれる。
【0044】
図7は、ユーザごとの推薦楽曲の対応関係を示すテーブルの図である。本図に示される登録曲テーブル160は楽曲情報格納部108に格納される。登録曲テーブル160には、ユーザ欄162、第1登録楽曲欄164、第2登録楽曲欄166、第3登録楽曲欄168が含まれる。ユーザ欄162には、ユーザ別にユーザ識別情報が格納され、そのユーザに対応する各推薦楽曲が第1登録楽曲欄164、第2登録楽曲欄166、第3登録楽曲欄168のそれぞれに格納される。第1登録楽曲欄164には、ユーザごとに現在再生中の楽曲の楽曲識別情報が格納される。第2登録楽曲欄166には、ユーザごとに高い頻度で再生される楽曲の楽曲識別情報が格納される。第3登録楽曲欄168には、ユーザごとに推薦指定した楽曲の楽曲識別情報が格納される。第3登録楽曲欄168に指定された楽曲はそれぞれユーザによる数段階の評価値とともに格納されてもよい。登録曲テーブル160の内容は、ユーザごとに作成されて適宜更新される。以上の登録曲テーブル160の内容は、ユーザにより公開と非公開のいずれかが設定されてもよい。非公開に設定された場合、その内容は他のユーザの楽曲再生装置10に表示すべき楽曲情報文書には埋め込まれない。
【0045】
以上のように、バディリスト140、楽曲情報文書テーブル170、登録曲テーブル160が作成される。識別情報受信部104が楽曲再生装置10からユーザ識別情報と楽曲識別情報を受信すると、楽曲特定部106は受信した楽曲識別情報に対応する楽曲情報文書を楽曲情報文書テーブル170から抽出し、受信したユーザ識別情報に対応するバディをバディリスト140から抽出し、そのバディのユーザ識別情報に対応する推薦楽曲を登録曲テーブル160から抽出し、楽曲情報文書の所定領域に埋め込む。これにより、ユーザが再生中の楽曲に関連した文章や画像の有用情報を、その楽曲の再生中に楽曲再生装置10の液晶画面12へ視覚的に表示させることができる。ユーザは単に音楽を楽しむだけでなく、最新の情報を取得できたり、好みが共通する可能性の高い仲間の推薦楽曲を知ることもできる。また、再生中の楽曲と関連の深い他の楽曲も紹介される。これにより、楽曲再生装置10の液晶画面12は単なる楽曲名等の表示エリアとしてだけではなく、ユーザの好みに合致したつねに新しい音楽情報の表示エリアとして有効に利用することができる。
【0046】
(実施例2)
本実施例においては、音楽コンテンツとして楽曲データ以外の情報、たとえば楽曲や演奏者に関する推薦や蘊蓄などの周辺情報をサーバに蓄積し、これらの情報を楽曲再生中のユーザへ提供する。楽曲の周辺情報としての音楽コンテンツはテキストデータおよび画像データで構成され、楽曲そのものと並んで価値や有用性をもつ。このように、ポータブルオーディオプレイヤーなどの装置で楽曲を再生中のユーザに視覚的な情報を提供することによって、従来の音楽再生と異なる再生環境を提供することができる。たとえば、ユーザが数年ぶりに聴くような楽曲でも、その楽曲に関連のある最新情報がサーバから送られてくるなど、ユーザは新たな音楽の楽しみ方を味わうことができ利便性が高い。
【0047】
図8は、実施例2における楽曲情報配信システムの基本構成を示す。本実施例における楽曲情報配信システム1000は、ポータブルオーディオプレイヤーである複数の楽曲再生装置1010、1012と、楽曲情報配信サーバ1018、コンテンツサーバ1020、および提供者端末1022とがインターネット1016を介して接続されて構成される。楽曲再生装置1010は、無線通信機能を有し、アクセスポイント1014を介してインターネット1016に接続される。楽曲再生装置1012は、いわゆるクレイドルと呼ばれる載置台に載置されたときにそのクレイドル1013を介してインターネット1016に接続される。クレイドル1013は、ネットワーク通信機能の他、たとえば楽曲再生装置1012を充電する機能、コンピュータと接続してデータを同期する機能、キーボードやマウスなどの入力デバイスと接続する機能などを有してもよい。ネットワーク通信機能は無線通信機能であってもよい。複数の楽曲再生装置1010、1012は、本図において便宜上2台のポータブルオーディオプレイヤーとして示すが、実際には多数の楽曲再生装置が同時に接続し得る。また、楽曲再生装置1010と楽曲再生装置1012は、楽曲情報配信サーバ1018へ接続するための通信方法が異なる以外は同じ機能を有するので、以下、楽曲再生装置1010について説明し、楽曲再生装置1012の説明を省略する。
【0048】
[ポータブルオーディオプレイヤー]
楽曲再生装置1010は、小型ハードディスクまたは大容量の不揮発性メモリなどの記憶装置を内蔵しており、その記憶装置に多数の楽曲データを格納できる。また、楽曲再生装置1010は、小型の液晶パネルを備えており、その液晶パネルに再生中の楽曲名やアルバム名、演奏者名、演奏時間などのインデックス情報の他、その楽曲に関連する周辺情報を視覚的な情報として表示する。楽曲のインデックス情報や周辺情報の内容および画面上の配置は楽曲情報文書に定義されており、楽曲を再生するにあたって楽曲情報配信サーバ1018から楽曲再生装置1010へダウンロードされる。
楽曲再生装置1010のユーザは、楽曲再生装置1010を操作して好みの楽曲情報文書を作成し、その楽曲情報文書を楽曲情報配信サーバ1018へ蓄積することができる。楽曲情報文書は、ユーザの好みに応じて複数の楽曲が組み合わされて形成されるプレイリストを拡張した、いわば拡張型プレイリストである。従来におけるいわゆるプレイリストは、複数の楽曲の楽曲名、アルバム名、演奏者名、および演奏時間といったインデックス情報と、それら複数の楽曲の再生順序を示す順序情報とが含まれている。プレイリストは、ポータブルオーディオプレイヤーやコンピュータ上のジュークボックスソフトウエアにおいて、複数の楽曲を好みの順序で連続再生するために作成され、参照される。すなわち、ユーザが好みの楽曲を集めて好みの順序を決定してプレイリストを作成し、そのプレイリストにしたがって楽曲を再生する場合、ユーザは好みの楽曲を好みの順序で鑑賞することができる。
このように、プレイリストの有用性は、各ユーザがアルバム単位や演奏者単位での再生だけでなく、アルバムの単位や演奏者の単位にとらわれずに好みの楽曲だけを集めて鑑賞できる点にある。また、プレイリストを作成者以外の人が参照する場合にも有用である。すなわち、好みの似通った人が作成したプレイリストを参照することは、そのプレイリスト作成者による推薦情報を取得することと同等の効果をもち、そうした推薦を通じて好みの曲を新たに知ることができる可能性が高いためである。
【0049】
[プレイリスト]
本実施例における楽曲情報文書(以下、「拡張型プレイリスト」という)には、従来にいうプレイリストとしての情報の他、その楽曲に関連する周辺情報としての文章や画像などの情報が付加されている。拡張型プレイリストは、HTMLまたはXHTML等の文書記述言語で記述されており、その文書記述言語に定められたタグを用いて文章や画像の視覚的な表現方法や配置が定義されている。また、拡張型プレイリストに付加されている周辺情報は、たとえばその楽曲または演奏者に関する有用な情報や、関連のある他の楽曲の情報であり、それらの情報が文章と画像の形で配置の情報とともに記述されている。楽曲に関連する文章や画像は、拡張型プレイリストの中で「A」という楽曲が再生されるときに「B」という画像を画面に表示させる、といったような形で楽曲との対応で表示タイミングが指定されてもよい。また、拡張型プレイリストに指定された複数の楽曲のうち、楽曲再生装置1010に格納されていない楽曲が指定されていた場合には、その楽曲の再生タイミングでどのような文章または画像を画面に表示させるべきか、あるいはどのように動作すべきかが指定されていてもよい。
従来、楽曲の曲名、アルバム名、演奏者名、演奏時間、ジャンル等のインデックス情報を所定のデータベースサーバから自動取得するコンピュータプログラムは知られているが、これらの情報は第三者による創作の余地がない必要最小限の情報にすぎない。本実施例における拡張型プレイリストは、楽曲に関連する有用情報、画像、視覚的な配置等に第三者による創作の余地があり、多種多様な拡張型プレイリストが考えられる。したがって、ユーザは楽曲再生装置を通じて自分が興味のある多種多様な最新情報を自動取得でき、サーバ運営側は楽曲再生装置を通じて多種多様な情報を効果的にユーザへ配信することができる。楽曲に関連する有用情報は、その楽曲の演奏者や販売会社などから提供される情報が含まれているので、ユーザにとっては楽曲を再生するたびに、通常の鑑賞以外にもその楽曲や演奏者に関する最新情報などを自動的に得ることができる。
【0050】
[拡張型プレイリストのダウンロード]
楽曲情報配信サーバ1018は、楽曲再生装置1010における楽曲の再生開始などの動作を検知し、そのタイミングで楽曲再生装置1010へ拡張型プレイリストを送信する。楽曲情報配信サーバ1018が検知する楽曲再生装置1010における動作は、たとえば、ユーザによる再生開始指示、拡張型プレイリストのダウンロード指示、拡張型プレイリストの更新指示などの操作、拡張型プレイリストの自動更新動作などである。これらの動作がなされたときに楽曲再生装置1010は楽曲情報配信サーバ1018へ所定の検出情報を送信する。検出情報を受信した楽曲情報配信サーバ1018は、その検出情報によって各動作を検知したとき、その検知を契機として、対応する拡張型プレイリストを楽曲再生装置1010へ送信する。検出情報には、たとえばユーザを識別するための情報であるユーザID、プレイリストを識別するための情報であるプレイリストID、楽曲を識別するための情報である楽曲IDが含まれる。楽曲IDは、すべての楽曲の中で一意となるIDであってもよいし、拡張型プレイリスト内における曲番号の形で付与されるIDであってもよい。楽曲再生装置1010から検出情報を受信した楽曲情報配信サーバ1018は、送信すべき拡張型プレイリストを、検出情報に含まれるユーザIDとプレイリストIDに基づいて特定し、特定された拡張型プレイリストを楽曲再生装置1010に返送する。楽曲情報配信サーバ1018は、検出情報に含まれる楽曲IDをユーザIDと対応させて再生履歴として記録する。これにより、楽曲ごとの再生回数に関する情報が蓄積される。同様に、楽曲情報配信サーバ1018は、検出情報に含まれるプレイリストIDをユーザIDと対応させて参照履歴として記録する。再生履歴や参照履歴は、楽曲データや楽曲の周辺情報とともに価値のある情報の一つであり、再生履歴または参照履歴を楽曲や拡張型プレイリストの評価に利用することができる。
楽曲再生装置1010がオフライン時に楽曲が再生された場合は、楽曲再生装置1010内に再生履歴や参照履歴が蓄積され、オンラインになったときにそれまで蓄積された再生履歴および参照履歴が楽曲情報配信サーバ1018へ送信され、楽曲情報配信サーバ1018に蓄積される。
【0051】
[拡張型プレイリストのコミュニティ]
拡張型プレイリストは、作成者たるユーザの許可に基づき、楽曲情報配信サーバ1018において複数のユーザにより共有される。ユーザは楽曲情報配信サーバ1018に格納した自己の拡張型プレイリストについて公開の可否を設定する。公開が設定された拡張型プレイリストは、その作成者たるユーザ以外のユーザからもダウンロードが可能となる。非公開が設定された拡張型プレイリストは、その作成者たるユーザのみがダウンロードできる。楽曲情報配信サーバ1018は、作成者以外のユーザがダウンロードする拡張型プレイリストに関しても参照履歴を記録するので、ダウンロード数が多いほどその拡張型プレイリストの評価を高くしたり、その作成者たるユーザの評価を高くすることができる。評価が高いユーザにより作成された拡張型プレイリストをさらに高く評価してもよい。各ユーザは、ホームページを作成するような感覚で様々な拡張型プレイリストを作成して楽曲情報配信サーバ1018で公開することができる。
【0052】
[拡張型プレイリストを通じた情報発信]
拡張型プレイリストには、そのプレイリストに含まれる楽曲または演奏者に関する有用情報の文章または画像が埋め込まれる領域が設けられていてもよい。その領域に埋め込まれる文章または画像は、拡張型プレイリストの作成者たるユーザが指定した文章または画像であってもよいし、楽曲の提供会社や演奏者などが提供する文章または画像であってもよい。有用情報の提供者が提供内容を更新することにより、拡張型プレイリストをダウンロードするユーザに対して最新情報を配信することができる。特に、楽曲の演奏者や楽曲提供会社などは拡張型プレイリストを広告媒体として利用することもできる。
コンテンツサーバ1020には、販売用の楽曲データや楽曲に関連する有用情報が格納されている。楽曲データを販売する楽曲提供会社や楽曲の演奏者は、提供者端末1022を操作し、インターネット1016を介してコンテンツサーバ1020へ楽曲データや有用情報などを送信することにより自己のコンテンツを提供する。なお、図8においてはコンテンツサーバ1020と楽曲情報配信サーバ1018を別構成としているが、一体的に構成してもよい。
ユーザは、他のユーザが作成した拡張型プレイリストをダウンロードして再生するとき、その拡張型プレイリストに含まれる楽曲のうち自己が所有していない楽曲をコンテンツサーバ1020からダウンロード購入することができる。
【0053】
[拡張型プレイリストの作成]
ユーザは、楽曲再生装置1010を操作して拡張型プレイリストを作成することができる。拡張型プレイリストの作成は、オンライン時に作成する場合とオフライン時に作成する場合とがある。拡張型プレイリストがオンライン時に作成される場合は、作成された拡張型プレイリストがそのまま楽曲情報配信サーバ1018に蓄積される。楽曲再生装置1010においてオフライン時に作成された拡張型プレイリストは、楽曲再生装置1010がオンラインになったとき、すなわち楽曲情報配信サーバ1018と接続されたときに、それまでに楽曲再生装置1010に蓄積された一つ以上の拡張型プレイリストがまとめて楽曲情報配信サーバ1018へ送信され、そのユーザの対応領域へ格納される。また、楽曲再生装置1010において新規に作成された拡張型プレイリストだけでなく、内容が更新された拡張型プレイリストも同様に楽曲情報配信サーバ1018へ送信され、楽曲再生装置1010と楽曲情報配信サーバ1018との間で拡張型プレイリストの内容について同期がとられる。
プレイリストIDは、オンライン時に拡張型プレイリストが作成される場合は楽曲情報配信サーバ1018が一意のIDを生成し、オフライン時に拡張型プレイリストが作成される場合は楽曲再生装置1010がIDを生成する。楽曲再生装置1010がプレイリストIDを生成する場合、ユーザIDを一部に含める形で一意のIDを生成することにより全ユーザの間でも一意となるIDとする。
拡張型プレイリストは、あらかじめ用意された複数のテンプレートからユーザがいずれかを選択し、その選択されたテンプレート上に楽曲の情報が埋め込まれる形で作成される。したがって、楽曲再生装置1010のように比較的ボタン等が少ない機器を通じてでもユーザは容易にプレイリストを作成することができる。複数のテンプレートは、あらかじめ楽曲再生装置1010に格納されていてもよいし、楽曲情報配信サーバ1018に格納され、拡張型プレイリストの作成に先立ってダウンロードする形であってもよい。拡張型プレイリストには、テキスト形式の情報以外に、演奏中に再生されるようなアニメーションや動画など、動きのあるコンテンツが含まれる。テンプレートは、初期的に文章、タイトル、模様、色、配置などが個別のデザインに基づいて指定されている台紙のようなファイルであり、その台紙としてのテンプレートに指定された箇所に画像や文章を埋め込む形で拡張型プレイリストが形成される。また、ユーザがテンプレートを選択しない場合には、初期設定として用意された白紙のような最も簡素なテンプレートが自動的に指定される。
【0054】
[拡張型プレイリストの半自動作成]
拡張型プレイリストは、半自動処理で作成することもできる。ユーザが生成条件として、たとえば「日本の夏 湘南」のように文章を入力して楽曲情報配信サーバ1018へ送信すると、楽曲情報配信サーバ1018は、コンテンツサーバ1020に格納された複数の楽曲の有用情報、楽曲情報配信サーバ1018に格納された複数の拡張型プレイリストの中で、生成条件に近似する有用情報や拡張型プレイリストをベクトル検索により抽出する。生成条件に近似する有用情報または拡張型プレイリストのうち上位から所定件数の有用情報または拡張型プレイリストに対応する楽曲名をユーザに提示する。提示された楽曲のうちユーザが選択した楽曲をユーザの指定した順序により組み合わせて新規の拡張型プレイリストを生成する。この拡張型プレイリストの視覚的な構成は、テンプレートを用いて通常の方法で作成される。
【0055】
[楽曲データの販売]
ユーザは、自分が指定した任意の者の電子メールアドレス宛に、拡張型プレイリストをグリーティングカードやギフトとして送付することができる。グリーティングカードまたはギフトとして送られた拡張型プレイリストに指定された楽曲データは、原則として送り主であるユーザに販売したことになり、そのユーザへ課金される。ただし、送られた拡張型プレイリストに指定された複数の楽曲のうち、受取人が一部の楽曲をすでに所有していた場合、所有していなかった楽曲についてだけ送り主に課金されてもよいし、すでに所有していた曲数分の購入権を送り主または受取人へ付与してもよいし、すでに所有していた曲数分の料金を送り主に返金処理してもよい。送り主たるユーザ自身も拡張型プレイリストに指定した楽曲データを購入したい場合、2人分の値段ではなくたとえば1.5人分の値段で課金してもよい。送り主への課金は、送られた拡張型プレイリストを受取人が参照して楽曲を再生したときに実行してもよい。
また、送られた拡張型プレイリストに指定された複数の楽曲に受取人が所有していない楽曲が含まれていた場合、受取人の購入希望に応じて、それらの楽曲データについてコンテンツホルダーである楽曲提供会社から受取人へ課金処理する構成であってもよい。その場合、拡張型プレイリストを通じて購入したことを契機として、楽曲提供会社から拡張型プレイリストの送り主に対してポイントまたは仲介料を付与する構成であってもよい。
また、送られた拡張型プレイリストに指定された複数の楽曲に受取人が所有していない楽曲が含まれていた場合、受取人の購入希望に応じて、それらの楽曲データについて送り主から受取人へ料金請求する構成であってもよい。その場合、楽曲提供会社は送り主へ課金処理する。送り主は楽曲提供会社から一つの楽曲につき複数購入することによりいわゆるまとめ買いとして安価で購入する。これを複数人へ販売することによってその仲介料を得ることができる。
また、送られた拡張型プレイリストに指定された複数の楽曲に受取人が所有していない楽曲が含まれていた場合、それらの楽曲について所定回数の試聴権を受取人に付与してもよい。受取人は所定回数の試聴を経た後、購入希望をしたときにはじめて課金が発生するよう構成してもよい。
また、楽曲提供会社のサイトへのリンクが拡張型プレイリストに含まれていることを条件として、楽曲データを割引料金で販売する構成であってもよい。
【0056】
[プレイリストキーワード]
拡張型プレイリストは、ユーザが指定したキーワードに関連する複数の楽曲のリストが表示される態様であってもよい。その場合、リストに含まれるいずれかの楽曲が再生される間、その再生中の楽曲に関連する他のキーワードを一つ以上画面に表示する。ユーザがいずれかのキーワードを選択すると、選択されたキーワードに関連する複数の楽曲をあらたに抽出してあらたなリストが作成され、現在再生中の楽曲について再生が終了したときに楽曲のリストが切り替わり、あらたなリストの楽曲が再生開始される。たとえば、ユーザが「夏」というキーワードが入力された場合、そのキーワードに関連する楽曲を抽出してリストとして画面に表示し、そのうちいずれかの楽曲が再生開始され、その再生中にあらたな関連キーワードとして「ハワイ」という文字列を画面に表示する。ユーザが「ハワイ」を選択した場合は、「ハワイ」に関連する他の楽曲をあらたに抽出してリストを生成し、画面に表示するとともに、その楽曲が再生開始されたときにあらたな関連キーワードとして「民族音楽」という文字列を画面に表示する。このように、楽曲が再生されるたびにあらたなキーワードを表示することにより、指定キーワードを切り替えていきながら数珠繋ぎのようにあらたなリストを作成し、様々な楽曲を再生することができる。
【0057】
以上、本発明を実施例をもとに説明した。この実施例は例示であり、その各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、変形例を挙げる。
【0058】
実施例1においては、ユーザの好みの楽曲を推薦指定することができる旨説明したが、変形例においては、複数の好みの楽曲をその曲順とともに指定したプレイリストを楽曲情報格納部108に格納しておいてもよい。その場合、プレイリストを指定したユーザをバディとしてバディリストに登録したユーザが使用する楽曲再生装置10の液晶画面12には、バディのプレイリストを表示させることもできる。
【0059】
楽曲特定部106は、楽曲再生装置10から受信した楽曲識別情報に基づき、その楽曲を再生中の他のユーザやその楽曲を頻繁に再生する他のユーザ、その楽曲を推薦指定している他のユーザ等を楽曲情報格納部108から抽出して、上記の楽曲識別情報を送信してきたユーザの楽曲再生装置10へ送信し、その液晶画面12に表示させてもよい。これによりユーザは自分の音楽の好みが共通する他のユーザを抽出でき、バディに登録することができる。
【0060】
実施例1における楽曲再生装置10は、アンテナ16を介した無線通信にて楽曲情報配信サーバ100と通信接続する構成を例示した。変形例においては、クレイドルと呼ばれる充電等のための載置台に楽曲再生装置10を載置したときに、そのクレイドルに接続された有線ネットワーク回線を通じた楽曲情報配信サーバ100との接続に自動で切り替える手段を有してもよい。このように、楽曲再生装置10が載置台に載置されているか否かを検出し、載置の有無に応じて有線と無線を切り替えることにより、通信の効率化と通信料金の低減を実現できる。さらに、有線に切り替わったときは、楽曲再生装置10と楽曲情報配信サーバ100の間の通信方式も切り替え、バディリストに登録したバディの再生状況等の更新頻度を高めてもよい。
【0061】
実施例1においては、楽曲データを特定するための情報として楽曲識別情報を用いる構成としたが、変形例においては、楽曲データの一部、楽曲の音符を示す情報、楽曲の波形データ等を用いて楽曲データを特定する構成としてもよい。例えば、楽曲再生装置10が楽曲の波形の一部を楽曲情報配信サーバ100へ送信し、楽曲情報配信サーバ100はその波形データに基づいて楽曲を特定し、その楽曲データの再生する権利の有無を判断してもよい。この場合、楽曲識別情報が不明な楽曲であっても、そのデータの一部を楽曲情報配信サーバ100へ送信するだけで、対応する楽曲情報文書を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0062】
【図1】楽曲再生装置の外観を示す図である。
【図2】楽曲再生装置および楽曲情報配信サーバの基本的な構成を示す機能ブロック図である。
【図3】楽曲再生装置の液晶画面における表示内容を模式的に示す図である。
【図4】バディリストのテーブルを模式的に示す図である。
【図5】楽曲識別情報の形式を示す図である。
【図6】楽曲識別情報と楽曲情報文書の対応関係が格納されたテーブルの図である。
【図7】ユーザごとの推薦楽曲の対応関係を示すテーブルの図である。
【図8】実施例2における楽曲情報配信システムの基本構成を示す図である。
【符号の説明】
【0063】
10 楽曲再生装置、 24 表示処理部、 26 指示受付部、 40 楽曲認識部、 44 識別情報送信部、 46 楽曲情報受信部、 100 楽曲情報配信サーバ、 104 識別情報受信部、 106 楽曲特定部、 108 楽曲情報格納部、 110 文書送信部、 112 ユーザリスト格納部、 114 再生情報記録部、 150 楽曲識別情報、 152 演奏者識別情報、 154 アルバム識別情報。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
楽曲データの再生指示をユーザから受け取る指示受付部と、
前記再生指示がなされた楽曲データを特定するために必要な識別情報を前記楽曲データから読み出す楽曲認識部と、
前記識別情報を所定のサーバへ送信する識別情報送信部と、
前記サーバにおける前記識別情報に基づく照合の結果として、前記楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかが、ハイパーリンクを利用する所定の文書記述言語によって埋め込まれた楽曲情報文書を前記サーバから受信する楽曲情報受信部と、
前記楽曲情報文書に基づき、前記楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかを前記楽曲情報文書に定められた配置で画面に表示させる表示処理部と、
を備えることを特徴とする楽曲再生装置。
【請求項2】
前記楽曲情報受信部は、前記サーバへ送信した識別情報により特定される楽曲データとジャンル、演奏者、および収録先アルバムのうち少なくともいずれかが共通する他の楽曲データの情報が埋め込まれた前記楽曲情報文書を前記サーバから受信し、
前記表示処理部は、前記楽曲情報受信部が受信した他の楽曲データに関する情報を推薦楽曲として前記楽曲情報文書に定められた配置で画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の楽曲再生装置。
【請求項3】
前記楽曲情報受信部は、ユーザによりあらかじめ指定された他のユーザが現在再生中の楽曲データ、前記他のユーザによる再生回数が所定数を上回る楽曲データ、および前記他のユーザにより推薦指定された楽曲データのうち少なくともいずれかに関する情報が埋め込まれた前記楽曲情報文書を受信し、
前記表示処理部は、前記他のユーザにおける楽曲データの情報を推薦楽曲として前記楽曲情報文書に定められた配置にてさらに表示させることを特徴とする請求項1または2に記載の楽曲再生装置。
【請求項4】
前記指示受付部は、前記楽曲データの再生指示を楽曲単位、演奏者単位、およびアルバム単位のうちいずれかの単位でユーザから受け取り、
前記楽曲認識部は、楽曲単位の再生指示があったときはその楽曲データを特定するための楽曲識別情報を読み出し、演奏者単位の再生指示があったときはその演奏者を特定するための演奏者識別情報を読み出し、アルバム単位の再生指示があったときはそのアルバムを特定するためのアルバム識別情報を読み出し、
前記楽曲情報受信部は、楽曲データ、演奏者、およびアルバムのうち少なくともいずれかに関連する楽曲情報文書を前記サーバから受信することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の楽曲再生装置。
【請求項5】
楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかが、ハイパーリンクを利用する所定の文書記述言語によって埋め込まれた楽曲情報文書を、前記楽曲データを特定するために必要な楽曲識別情報と対応させて記憶する楽曲情報格納部と、
ユーザにより楽曲データの再生指示がなされた端末からその楽曲データの楽曲識別情報を受信する識別情報受信部と、
前記受信した楽曲識別情報に基づいてその識別情報に対応する楽曲データの楽曲情報文書を前記楽曲情報格納部から抽出する楽曲特定部と、
前記抽出された楽曲情報文書を前記ユーザの端末へ送信することにより前記楽曲データに関連する文章および画像のうち少なくともいずれかを前記楽曲情報文書に定められた配置で前記端末の画面に表示させる文書送信部と、
を備えることを特徴とする楽曲情報配信サーバ。
【請求項6】
前記楽曲情報格納部は、楽曲データごとにそのジャンルの情報、演奏者の情報、および収録先アルバムの情報のうち少なくともいずれかを前記楽曲データの楽曲識別情報と対応させてさらに記憶し、
前記楽曲特定部は、前記識別情報受信部が受信した楽曲識別情報に対応する楽曲データとの間でジャンル、演奏者、および収録先アルバムのうちいずれかが共通する他の楽曲データを前記楽曲情報格納部から抽出し、
前記文書送信部は、前記抽出された他の楽曲データの情報とその情報の画面上での配置に関する記述が格納された前記楽曲情報文書を前記ユーザの端末へ送信することを特徴とする請求項5に記載の楽曲情報配信サーバ。
【請求項7】
ユーザを特定するためのユーザ識別情報に、そのユーザにより指定された他のユーザのユーザ識別情報を対応させて記憶するユーザリスト格納部と、
ユーザの端末から送信された前記楽曲識別情報に基づき、各ユーザの端末における現在再生中の楽曲データ、各ユーザの端末における再生頻度が高い楽曲データ、および各ユーザにより推奨された楽曲データのうち少なくともいずれかに関する情報を、それらの送信元におけるユーザのユーザ識別情報と対応させて記憶する再生情報記録部と、をさらに備え、
前記識別情報受信部は、前記楽曲識別情報とともにそのユーザのユーザ識別情報を受信し、
前記楽曲特定部は、前記ユーザ識別情報に対応して記録された他のユーザを特定するとともに、前記他のユーザの端末における現在再生中の楽曲データ、前記他のユーザの端末における再生回数が所定数を上回った楽曲データ、および前記他のユーザにより推薦指定された楽曲データのうち少なくともいずれかに関する情報を特定し、
前記文書送信部は、前記他のユーザの端末における現在再生中の楽曲データ、前記他のユーザの端末における再生回数が所定数を上回った楽曲データ、および前記他のユーザにより推薦指定された楽曲データのうち少なくともいずれかに関する情報とその情報の画面上での配置に関する記述が格納された前記楽曲情報文書を前記ユーザの端末へ送信することを特徴とする請求項5または6に記載の楽曲情報配信サーバ。
【請求項8】
前記楽曲情報格納部は、楽曲データに関する情報として、楽曲ごとの有用情報、楽曲の演奏者ごとの有用情報、および楽曲の収録先アルバムごとの有用情報のうち少なくともいずれかが埋め込まれた楽曲情報文書を、楽曲を特定するための楽曲識別情報、楽曲の演奏者を特定するための演奏者識別情報、および楽曲の収録先アルバムを特定するためのアルバム識別情報のうち少なくともいずれかと対応させて記憶し、
前記識別情報受信部は、前記ユーザの端末において前記再生指示が楽曲単位になされたときは楽曲識別情報を受信し、前記再生指示が演奏者単位になされたときは演奏者識別情報を受信し、前記再生指示がアルバム単位になされたときはアルバム識別情報を受信し、
前記楽曲特定部は、前記識別情報受信部が受信した楽曲識別情報、演奏者識別情報、およびアルバム識別情報のうちいずれかに基づいて前記楽曲ごとの有用情報、前記演奏者ごとの有用情報、および前記収録先アルバムごとの有用情報のうちいずれかを抽出し、
前記文書送信部は、前記抽出された前記楽曲ごとの有用情報、前記演奏者ごとの有用情報、および前記収録先アルバムごとの有用情報のうち少なくともいずれかとその情報の画面上での配置に関する記述が格納された前記楽曲情報文書を前記ユーザの端末へ送信することを特徴とする請求項5から7のいずれかに記載の楽曲情報配信サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2007−164078(P2007−164078A)
【公開日】平成19年6月28日(2007.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−363502(P2005−363502)
【出願日】平成17年12月16日(2005.12.16)
【出願人】(390024350)株式会社ジャストシステム (123)
【Fターム(参考)】