横主管用掃除口構造
【課題】処理槽に至るまでの横主管内に堆積するゴミを円滑に除去できる横主管用掃除口構造を提供すること。
【解決手段】横主管用掃除口構造Sは、処理槽に排水を導く横主管8の内部に堆積されたゴミを除去するために設けられる。掃除口構造Sは、横主管8の周壁18における上側部位19に設けられて、横主管8の軸方向ADに沿って延びるような略長方形に開口する掃除口21と、掃除口21を開口可能に閉塞する蓋体23と、蓋体23の外周縁23aを掃除口21の周縁20に当接させつつ、蓋体23によって掃除口21を閉塞させた状態で、蓋体23を横主管8の外周面8aに押圧して取り付けるクランプ体28と、を備えて構成されている。
【解決手段】横主管用掃除口構造Sは、処理槽に排水を導く横主管8の内部に堆積されたゴミを除去するために設けられる。掃除口構造Sは、横主管8の周壁18における上側部位19に設けられて、横主管8の軸方向ADに沿って延びるような略長方形に開口する掃除口21と、掃除口21を開口可能に閉塞する蓋体23と、蓋体23の外周縁23aを掃除口21の周縁20に当接させつつ、蓋体23によって掃除口21を閉塞させた状態で、蓋体23を横主管8の外周面8aに押圧して取り付けるクランプ体28と、を備えて構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高層の集合住宅等の処理槽に排水を導く横主管内に堆積されたゴミ(特に、卵や貝の殻)を、除去するために設けられた横主管用掃除口構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高層集合住宅等では、家庭内の生ゴミは、ディスポーザにより粉砕して、台所流し系統の排水とともに、処理槽に流入させ、そして、処理槽において、曝気処理・沈殿処理等を行って、下水に流していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−189917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ディスポーザで粉砕したゴミの内、卵・貝・蟹等の殻(これらを総称して卵殻とする)が含まれていると、排水立て管を経た後における処理槽に至るまでの横主管の部位で、卵殻が堆積することが避けられず、横主管の排水性能を低下させたり、横主管を詰まらせてしまう場合があった。
【0005】
なお、横主管より排水の上流側となる排水立て管等の掃除口の部位から高圧の洗浄水を流しても、ヘドロ状の物質が流されるだけで、堆積された卵殻自体は、サラサラとなった状態で、横主管内に堆積された状態を維持することとなり、簡単に、横主管から排出させ難く、横主管を詰まらせたり、横主管の排水性能を低下させる事態を招き易かった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、処理槽に至るまでの横主管内に堆積するゴミを円滑に除去できる横主管用掃除口構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る横主管用掃除口構造では、処理槽に排水を導く横主管の内部に堆積されたゴミを除去するために設けられた横主管用掃除口構造であって、
横主管の周壁における上側部位に設けられて、横主管の軸方向に沿って延びるような略長方形に開口する掃除口と、
掃除口を開口可能に閉塞する蓋体と、
蓋体の外周縁を掃除口の周縁に当接させつつ、蓋体によって掃除口を閉塞させた状態で、蓋体を横主管の外周面に押圧して取り付ける締結手段と、
を備えて構成され、
蓋体の外周縁を掃除口の周縁に当接させつつ、蓋体によって掃除口を閉塞させた状態で、締結手段を締め付けて、蓋体を横主管の外周面側に押圧することにより、掃除口が閉塞されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る横主管用掃除口構造では、ゴミを除去する際、締結手段を緩めて、蓋体を横主管から外せば、掃除口を開口させることができる。そして、掃除口は、横主管の周壁における上側部位に開口されており、横主管内に排水自体が残っていても、その排水を流下させず、すなわち、周囲を水浸しすること無く、ゴミを除去することが可能となる。また、掃除口は、横主管の軸方向に沿って延びた略長方形に開口されており、横主管の下側周壁の内周面側において、横主管の軸方向に沿って手やスコップ、あるいは、バキュームホース等を動かすことができて、容易に、ゴミを掬ったり吸引することができ、ゴミの除去作業を円滑に行うことができる。
【0009】
そして、ゴミの除去後は、蓋体の外周縁を掃除口の周縁に当接させつつ、蓋体によって掃除口を閉塞させた状態で、締結手段を締め付けて、蓋体を横主管の外周面側に押圧させれば、掃除口を蓋体によって閉塞させることができて、その後に、各住居からの排水が集合されて横主管を通過することとなっても、掃除口が閉塞されていることから、円滑に、処理槽まで排水を導くことができる。なお、掃除口は、横主管の周壁における上側部位に開口されており、蓋体を横主管の外周面に押圧する際、単に、蓋体を下方に押圧するだけでも、蓋体の外周縁を、掃除口の周縁となる横主管の外周面に押圧することができて、安定して、蓋体による掃除口の閉塞状態を、確保することができる。
【0010】
したがって、本発明に係る横主管用掃除口構造では、処理槽に至るまでの横主管内に堆積するゴミを円滑に除去でき、また、除去後には、円滑に、処理槽まで排水を導くことができる。
【0011】
なお、掃除口は、横主管の軸直交断面において、横主管の中心の直上部位を中央とし、かつ、横主管の中心からの開口角度を、90〜120°の範囲内として、開口させることが望ましい。なぜなら、掃除口の開口角度が90°未満であれば、掃除口の開口幅が狭くなって、効率的にゴミを掬い難くなり、また、掃除口の開口角度が、120°を超えれば、蓋体を横主管の外周面に押圧する際、蓋体の外周縁の両下縁側を、安定して横主管の外周面に対して押圧し難くなるからである。
【0012】
また、本発明に係る横主管用掃除口構造では、掃除口閉塞時の蓋体における横主管の軸方向と周方向とに沿う方向のずれを規制可能なずれ規制突起を、
蓋体の外周縁に対して当接して位置規制可能に、横主管に突設されるように、若しくは、掃除口の内縁に対して当接して位置規制可能に、蓋体の下面側に突設されるように、
配設することが望ましい。
【0013】
このような構成では、掃除口を塞ぐように蓋体を配置させれば、蓋体が、ずれ規制突起を、蓋体の外周縁、若しくは、掃除口の内縁に当接させて、横主管の軸方向と周方向との方向に沿うずれを規制されることから、締結手段を締め付ける作業等を行っても、蓋体の掃除口の閉塞状態を、安定して確保することができる。また、掃除口を塞ぐように蓋体を配置させる際、ずれ規制突起を、蓋体の外周縁や掃除口の内縁に対して当接させたり、あるいは、それらに当接させないようにする等して、ずれ規制突起と、蓋体の外周縁若しくは掃除口の内縁と、を、蓋体の閉塞位置へのガイドとして使用でき、横主管の上側部位に大きく掃除口が開口されていても、容易に、掃除口の閉塞位置に、蓋体を配置させることができる。
【0014】
さらに、締結手段は、
横主管の周方向に沿って配置されて、蓋体とともに横主管の外周面に当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状の複数のクランプと、
クランプを、横主管の軸方向に沿って連結させた連結体と、
を設けて構成し、
各クランプは、それぞれ、ヒンジで相互に連結された半割り円筒状の一対の把持杆を備えるとともに、一対の把持杆におけるヒンジから離れた開放端側相互をねじ止めして、内周側を縮径させるヒンジクランプから、構成することが望ましい。
【0015】
このような構成では、各クランプのねじの締付トルクを、一定にすることにより、縮径に伴う蓋体の外周縁における掃除口の周縁への圧接力を、蓋体の外周縁の各部位で均等にできて、掃除口を閉塞した蓋体の水密性能を安定させることができる。そして、ねじの締付時、トルクレンチを使用すれば、作業者が異なっていても、容易に、一定の締付トルクでクランプを締結することができ、安定した蓋体の水密性能を確保することができる。
【0016】
また、上記の構成では、円環状の各クランプが、バラバラとならずに、横主管の軸方向に沿って配置されるように、連結体に連結されており、蓋体の掃除口からの取外時や掃除口への取付時に、各クランプを、それぞれ、蓋体や横主管に対して、極力、位置ずれさせず、かつ、ぐらつかせずに、配置させることが可能となって、容易に、緩めたり締め付けたりすることができ、蓋体の取外しや取り付けの作業を円滑に行うことができる。
【0017】
そしてまた、掃除口を備え、かつ、蓋体を取り付ける部位を、横主管の内外径と略同一とした組付管に配設し、この組付管を、横主管の本体から切り取られた切除部位に、管継手を利用して接続させるように構成し、この組付管に、締結手段を利用して蓋体を組み付ければ、横主管に対して、ゴミを除去可能な掃除口と掃除口を塞ぐ蓋体とを配設させることができる。すなわち、このような組付管を使用する構成では、既設の横主管に、ゴミを除去できる掃除口を、卵殻の堆積しやすい箇所に、的確に、配置させることができて、既設の集合住宅における処理槽への卵殻の流入や横主管の詰まりを、容易に、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の掃除口構造が配設される部位を説明する概略斜視図である。
【図2】実施形態の掃除口構造が配設される部位を説明する概略平面図である。
【図3】実施形態の掃除口構造を説明する概略部分正面図である。
【図4】実施形態の掃除口構造の概略断面図であり、図3のIV−IV部位に対応する。
【図5】実施形態に使用する構成部品の分解図である。
【図6】実施形態に使用する蓋体の断面図であり、図4のVI−VI部位に対応する。
【図7】実施形態に使用する蓋体における掃除口の閉塞状態を説明する図である。
【図8】実施形態の組付管における横主管の本体への組付状態を説明する図である。
【図9】実施形態の掃除口を開口させて卵殻を除去する作業を説明する図である。
【図10】実施形態の変形例の掃除口構造を説明する概略部分正面図である。
【図11】図10に示す掃除口構造の概略断面図であり、図10のXI−XI部位に対応する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の掃除口構造Sが配設される部位は、図1,2に示すように、台所流しにディスポーザを備えた高層集合住宅1の横主管8の部位であって、この横主管8の部位は、各戸でのディスポーザで粉砕したゴミを流すこととなる台所流し系統の専用とした複数の排水用立て管3からの排水が集合される部位であって、そして、その排水が処理槽5に流れるまでの部位としている。さらに、実施形態の場合、横主管8の掃除口構造Sを設けた部位は、高層集合住宅1の配管ピット2のエリアに、設けられて、エントランスE付近から鉛直方向の下方に流下し、そして、屈曲されて水平方向に排水を流す際のその屈曲部位7の近傍で、卵殻Cが堆積しやすいエリアに配置されている。なお、図1の符号4は、脚部継手、図2の符号6は、排水桝である。
【0020】
そして、実施形態の掃除口構造Sは、図8のA〜Cに示すように、横主管8の本体9の一部を切除して、その切除部位10の端部11,12に、管継手14により、組付管17を接続させて、構成されている。組付管17には、掃除口21と、掃除口21を塞ぐ蓋体23と、蓋体23を組付管17に取り付ける締結手段27としてのクランプ体28と、が組み付けられている。なお、実施形態の場合、管継手14は、ノンハブカップリングが使用されており、ボルト14bを締め付けて、内周側にシールゴムを設けた円環状のスリーブ14aを縮径させることにより、本体9の端部11,12と組付管17の端部17a,17bとを、シール性を確保して、接続できるものである。
【0021】
組付管17は、横主管8の本体9と同様に、円筒状の塩化ビニル製のパイプ材(塩ビ管)から構成されると共に、呼び径を125〜200φ程度とした横主管8の本体9の内径と外径との寸法を一致させて、構成されている。実施形態の場合、本体9と組付管17は、呼び径を150φとした塩ビ管が使用されている。また、実施形態の場合、図8に示すように、切除部位10の長さ寸法L0は、約660mm、図4,5に示すように、組付管17の長さ寸法L1は、約650mm、組付管17の外径寸法D0は、165mm、組付管17の内径寸法d0は、147mmとしている。
【0022】
組付管17(横主管8)に設けられた掃除口21は、図3〜5,7に示すように、組付管17の周壁18における上側部位19に設けられて、横主管8の軸方向ADに沿って延びるような略長方形に開口している。掃除口21は、横主管8(組付管17)の中心Oより高く配置させている(図4参照)。そして、実施形態の場合、掃除口21は、中心Oからの高さ寸法Hを、47.5mmとして、内径寸法d0の1/4(147×0.25=37)より、さらに高い位置に配置されている。なお、実施形態の場合、掃除口21は、長さ寸法L2を400mm(図5参照)、開口幅Bを113mmとしている(図4参照)。
【0023】
この掃除口21は、図7のAに示すように、横主管8の軸直交断面において、横主管8の中心Oの直上部位19aを中央とし、かつ、横主管8の中心Oからの開口角度θを、90〜120°の範囲内として、開口されている。実施形態の場合、開口角度θは100°としている。
【0024】
なお、この開口角度θは、掃除口21がゴミを掬い易い開口幅Bを確保できるように、90°以上とし、かつ、締結手段27としてのクランプ体28を利用して、蓋体23を横主管8の外周面8aに押圧する際、蓋体23の外周縁23aにおける両縁側の下縁23ab,23abが、円滑に、掃除口21の周縁20における横主管8の外周面8aに押圧されるように、120°以下として、設定されている。
【0025】
また、掃除口21の前後方向の長さ寸法L2は、短かすぎてはゴミを掬い難く、長すぎては蓋体の閉塞性能を低下させる虞れも生ずることから、開口幅Bの2〜5倍程度とすることが望ましい。ちなみに、実施形態の場合、長さ寸法L2を400mmとし、開口幅Bを113mmとしており、長さ寸法L2は、開口幅Bの約3.5倍程度としている。
【0026】
さらに、組付管17(横主管8)における掃除口21の周縁20の外周面8aには、四角柱状のずれ規制突起37が固着されている。実施形態の場合、掃除口21の周縁20における横主管8の軸方向ADで対向する部位と、横主管8の周方向CDで対向する部位と、で、合計6箇所に配設されている。これらのずれ規制突起37は、掃除口21を閉塞させる位置に蓋体23を配置させた際、図3や図7のB,Cに示すように、蓋体23が横主管8の軸方向ADと周方向CDとに沿う方向にずれようとしても、蓋体23の外周縁23aを当接させて、蓋体23のずれを規制するものである。そのため、蓋体23は、掃除口21を閉塞した後では、ずれても、ずれ規制突起37に外周縁23aを当接させて、掃除口21を開口させることが防止されることとなる。
【0027】
蓋体23は、掃除口21を閉塞可能な半割り円筒状に形成されて、組付管17と同様に、塩化ビニルから形成されている。蓋体23は、下面23bの略全域に、クロロプレン等のシールゴム26を固着させている。そして、実施形態の場合、蓋体23は、外径寸法を組付管17(横主管8)と同一とし、かつ、肉厚を組付管17より薄肉とした塩ビ管から、掃除口21を閉塞可能な大きさとして、切り出して、形成されている。そのため、掃除口21への蓋体23の配置当初、図7のAに示すように、蓋体23は、組付管17から浮き上がった状態として配置され、その後、締結手段27としてのクランプ体28によって締め付けた際に、図7のBに示すように、蓋体23の外周縁23aのシールゴム26が、掃除口21の周縁20に、圧接されることとなる。
【0028】
また、蓋体23の中央23eには、逆U字形状の取手25が上方に突設されて取り付けられている。
【0029】
締結手段27としてのクランプ体28は、蓋体23を横主管(組付管17)8に取り付けるものであり、複数(実施形態では3個)のクランプ30と、クランプ30を横主管8の軸方向ADに沿って連結させた連結体29と、を備えて構成されている。連結体29は、実施形態の場合、鋼製のアングル材から形成されている。
【0030】
クランプ30は、横主管8の周方向CDに沿って配置されて、蓋体23とともに横主管(組付管17)8の外周面8aに当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状としている。さらに、実施形態の場合、クランプ30は、ヒンジクランプとして、ヒンジ31で相互に連結された半割り円筒状の一対の板金製の把持杆32,33を備えるとともに、一対の把持杆32,33におけるヒンジ31から離れた開放端32a,33a側相互をねじ34止めして、内周側を縮径させるように構成されている。開放端32a側には、ねじ34に対応するナット35が固着されている。そして、各クランプ30は、蓋体23の横主管8の軸方向ADに沿った両端23c,23dと中央23eとを締付可能に、把持環33側を連結体29に固着させている。
【0031】
この掃除口構造Sでは、図7のAに示すように、蓋体23の外周縁23aを掃除口21の周縁20に当接させつつ、蓋体23によって掃除口21を閉塞させた状態で、クランプ体28の各クランプ30を締め付けて、蓋体23を横主管(組付管17)8の外周面8a側に押圧すれば、掃除口21を閉塞することができる。そして、ゴミ(卵殻)Cを除去する際、クランプ体28の各クランプ30におけるねじ34を、緩めて、ナット35から外して、図4の二点鎖線に示すように、各クランプ30の開放端32a,33a側を大きく開き、そして、蓋体23を横主管(組付管17)8から外せば、図9のAに示すように、掃除口21を開口させることができる。
【0032】
そして、掃除口21は、横主管(組付管17)8の周壁18における上側部位19に、開口されており、横主管8内に排水自体が残っていても、その排水を流下させず、すなわち、周囲を水浸しすること無く、卵殻Cを除去することが可能となる。また、掃除口21は、横主管8の軸方向ADに沿って延びた略長方形に開口されており、横主管8の下側周壁18bの内周面側において、図9のB,Cに示すように、横主管8の軸方向ADに沿って手やスコップ等を動かすことができて、容易に、卵殻Cを掬うことができ、卵殻Cの除去作業を円滑に行うことができる。なお、図例の場合には、掃除口21から収容カゴNを下側周壁18b上に配置させて、ゴム手袋をした作業者が、卵殻Cを掬いながら収容カゴN内に入れ、収容カゴNに入れた卵殻Cを所定のバケツYに入れて、横主管8に堆積した卵殻Cの除去を行う作業を示している。ちなみに、卵殻Cの除去時には、図9のCの二点鎖線に示すように、作業者が、適宜、バキュームホースVHを掃除口21から挿入して、卵殻Cを吸引して除去してもよい。
【0033】
そして、ゴミ(卵殻)Cの除去後は、蓋体23の外周縁23aを掃除口21の周縁20に当接させつつ、蓋体23によって掃除口21を閉塞させた状態で、クランプ体28の各クランプ30を締め付けて、蓋体23を横主管8の外周面側に押圧させれば、掃除口21を蓋体23によって閉塞させることができて、その後に、各住居からの排水が集合されて横主管8を通過することとなっても、掃除口21が閉塞されていることから、円滑に、処理槽5まで排水を導くことができる。また、掃除口21は、横主管8の周壁18における上側部位19に開口されており、蓋体23を横主管8の外周面8aに押圧する際、単に、蓋体23を下方に押圧するだけでも、蓋体23の外周縁23aを、掃除口21の周縁20となる横主管8の外周面8aに押圧することができて、安定して、蓋体23による掃除口21の閉塞状態を、確保することができる。
【0034】
したがって、実施形態の掃除口構造Sでは、処理槽5に至るまでの横主管8内に堆積するゴミ(卵殻)Cを円滑に除去でき、また、除去後には、円滑に、処理槽5まで排水を導くことができる。
【0035】
特に、実施形態では、掃除口21が、横主管8の軸直交断面において、横主管8の中心Oの直上部位19aを中央とし、かつ、横主管8の中心Oからの開口角度θを、90〜120°の範囲内の100°としており、掃除口21の開口幅Bを十分確保でき、また、蓋体23の外周縁23aの両下縁23ab側を、安定して横主管8の外周面8aに対して押圧できる。
【0036】
また、実施形態の掃除口構造Sでは、掃除口21の周縁20における横主管8の外周面8aに、蓋体23の外周縁23aに当接して、掃除口21の閉塞時の蓋体23における横主管8の軸方向ADと周方向CDとの方向に沿うずれを規制可能なずれ規制突起37が、配設されている。そのため、掃除口21を塞ぐように蓋体23を配置させれば、蓋体23が、外周縁23aをずれ規制突起37に当接させて、横主管8の軸方向ADと周方向CDとに沿う方向のずれを規制されることから、各クランプ30を締め付ける作業等を行っても、蓋体23の掃除口21の閉塞状態を、安定して確保することができる。また、掃除口21を塞ぐように蓋体23を配置させる際、外周縁23aをずれ規制突起37に当接させたり、あるいは、当接させないようにする等して、ずれ規制突起37を、蓋体23の閉塞位置へのガイドとして使用でき、横主管の上側部位19に大きく掃除口21が開口されていても、容易に、掃除口21の閉塞位置に、蓋体23を配置させることができる。
【0037】
そしてまた、実施形態では、締結手段27が、横主管8の周方向CDに沿って配置されて、蓋体23とともに横主管8の外周面に当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状の複数のクランプ30と、クランプ30を横主管8の軸方向ADに沿って連結させた連結体29と、を設けて構成したクランプ体28から形成している。さらに、各クランプ30が、それぞれ、ヒンジ31で相互に連結された半割り円筒状の一対の把持杆32,33を備えるとともに、一対の把持杆32,33におけるヒンジ31から離れた開放端32a,33a側相互をねじ34止めして、内周側を縮径させるヒンジクランプから、構成されている。
【0038】
このような構成では、ヒンジクランプ30が、各クランプ30のねじ34の締付トルクを、一定にすることにより、縮径に伴う蓋体23の外周縁23aにおける掃除口21の周縁20への圧接力を、蓋体23の外周縁23aの各部位(両端23c,23dや中央23e)で均等にできて、掃除口21を閉塞した蓋体23の水密性能を安定させることができる。そして、ねじ34の締付時、トルクレンチを使用すれば、作業者が異なっていても、容易に、一定の締付トルクでクランプ30を締結することができ、安定した蓋体23の水密性能を確保することができる。
【0039】
さらに、実施形態では、円環状の各クランプ30が、バラバラとならずに、横主管8の軸方向ADに沿って配置されるように、連結体29に連結されており、蓋体23の掃除口21からの取外時や掃除口21への取付時に、各クランプ30を、それぞれ、蓋体23や横主管8に対して、極力、位置ずれさせず、かつ、ぐらつかせずに、配置させることが可能となって、容易に、緩めたり締め付けたりすることができ、蓋体23の取外しや取り付けの作業を円滑に行うことができる。
【0040】
勿論、上記の点を考慮しなければ、蓋体23を、直接、締結手段としてのねじ自体により、掃除口21の周縁にねじ止めして、横主管8に取り付けたり、あるいは、横主管8の下側周壁18bの外周面を包むような締結手段としてのU字状ボルトの上方へ向いた両端のボルト部を、蓋体23の両縁から、上方へ突出させて、各ボルト部に、ナットを締結させて締め付けることにより、蓋体23を、掃除口21の周縁20に押し付けるように、横主管8に取り付けてもよい。
【0041】
また、実施形態では、掃除口21を備え、かつ、蓋体23を取り付ける部位を、横主管8の本体9の内外径と略同一とした組付管17に配設している。そのため、図8に示すように、横主管8に卵殻Cの堆積し易い部位があれば、まず、図8のAに示すように、その部位を切除する。ついで、図8のB,Cに示すように、横主管8の本体9側の端部11,12に管継手14,14を嵌めるとともに、組付管17を配置させ、さらに、図8のDに示すように、組付管17の端部17a,17bと本体9の端部11,12とを、管継手14,14によって、接続させれば、横主管8に対して、ゴミを除去可能な掃除口21と掃除口21を塞ぐ蓋体23とを配設させることができる。すなわち、このような組付管17を使用する構成では、既設の横主管8に、ゴミを除去できる掃除口21を、卵殻Cの堆積しやすい箇所に、的確に、配置させることができて、既設の集合住宅における処理槽5への卵殻Cの流入や横主管8の詰まりを、容易に、防止することができる。
【0042】
勿論、上記の点を考慮しなければ、予め、掃除口21、蓋体23、クランプ体28を設けた状態で、横主管8を構成してもよい。
【0043】
なお、実施形態では、図2に示すように、配管ピット2に敷設された横主管8の上流部位側に、掃除口構造Sを設けた場合を示したが、図2の二点鎖線に示すように、卵殻Cが堆積し易い部位であれば、センターコアの近傍や排水枡6の近傍の横主管8の部位に、掃除口構造Sを設けても良い。
【0044】
また、実施形態では、横主管8に設ける掃除口21の開口形状を、横主管8の軸方向ADに沿って延びた長方形とした場合を例示したが、厳密な長方形で無くとも、掃除口21は、横主管8の軸方向ADに沿って延びる略長方形状に開口されていれば良く、例えば、横主管8の軸方向ADに沿った両端を半円形とした長円形や楕円形等の形状も、本発明の略長方形状に含まれるものである。
【0045】
さらに、実施形態では、蓋体23のずれを規制するずれ規制突起37を、組付管(横主管8)17の外周面8aに設けた場合を示したが、図10,11に示すように、ずれ規制突起37Aを蓋体23側に設けても良い。すなわち、これらの規制突起37Aは、蓋体23の下面23b側における外周縁23aの四隅近傍に、それぞれ、四角柱状として、下方に突設され、蓋体23の閉塞時の位置ずれ時、掃除口21の内縁22側に当接するように、配設されている。この構成では、掃除口21を閉塞させる位置に蓋体23を配置させた際、蓋体23が横主管8の軸方向ADと周方向CDとに沿う方向にずれようとしても、ずれ規制突起37Aが、掃除口21の内縁22に当接して、蓋体23のずれを規制することとなる。なお、この蓋体23には、外周縁23aに部分的にシールゴム26Aが設けられており、蓋体23は、このように構成しても良い。
【符号の説明】
【0046】
5…処理槽、
8…横主管、
8a…外周面、
9…本体、
10…切除部位、
17…組付管、
18…周壁、
19…上側部位、
19a…上側頂部、
21…掃除口、
23…蓋体、
27…締結手段、
28…クランプ体、
29…連結体、
30…クランプ、
31…ヒンジ、
32,33…把持杆、
32a,33a…開放端、
34…ねじ、
37,37A…ずれ規制突起、
C…卵殻、
S…掃除口構造。
【技術分野】
【0001】
本発明は、高層の集合住宅等の処理槽に排水を導く横主管内に堆積されたゴミ(特に、卵や貝の殻)を、除去するために設けられた横主管用掃除口構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、高層集合住宅等では、家庭内の生ゴミは、ディスポーザにより粉砕して、台所流し系統の排水とともに、処理槽に流入させ、そして、処理槽において、曝気処理・沈殿処理等を行って、下水に流していた(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−189917号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、ディスポーザで粉砕したゴミの内、卵・貝・蟹等の殻(これらを総称して卵殻とする)が含まれていると、排水立て管を経た後における処理槽に至るまでの横主管の部位で、卵殻が堆積することが避けられず、横主管の排水性能を低下させたり、横主管を詰まらせてしまう場合があった。
【0005】
なお、横主管より排水の上流側となる排水立て管等の掃除口の部位から高圧の洗浄水を流しても、ヘドロ状の物質が流されるだけで、堆積された卵殻自体は、サラサラとなった状態で、横主管内に堆積された状態を維持することとなり、簡単に、横主管から排出させ難く、横主管を詰まらせたり、横主管の排水性能を低下させる事態を招き易かった。
【0006】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、処理槽に至るまでの横主管内に堆積するゴミを円滑に除去できる横主管用掃除口構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る横主管用掃除口構造では、処理槽に排水を導く横主管の内部に堆積されたゴミを除去するために設けられた横主管用掃除口構造であって、
横主管の周壁における上側部位に設けられて、横主管の軸方向に沿って延びるような略長方形に開口する掃除口と、
掃除口を開口可能に閉塞する蓋体と、
蓋体の外周縁を掃除口の周縁に当接させつつ、蓋体によって掃除口を閉塞させた状態で、蓋体を横主管の外周面に押圧して取り付ける締結手段と、
を備えて構成され、
蓋体の外周縁を掃除口の周縁に当接させつつ、蓋体によって掃除口を閉塞させた状態で、締結手段を締め付けて、蓋体を横主管の外周面側に押圧することにより、掃除口が閉塞されていることを特徴とする。
【0008】
本発明に係る横主管用掃除口構造では、ゴミを除去する際、締結手段を緩めて、蓋体を横主管から外せば、掃除口を開口させることができる。そして、掃除口は、横主管の周壁における上側部位に開口されており、横主管内に排水自体が残っていても、その排水を流下させず、すなわち、周囲を水浸しすること無く、ゴミを除去することが可能となる。また、掃除口は、横主管の軸方向に沿って延びた略長方形に開口されており、横主管の下側周壁の内周面側において、横主管の軸方向に沿って手やスコップ、あるいは、バキュームホース等を動かすことができて、容易に、ゴミを掬ったり吸引することができ、ゴミの除去作業を円滑に行うことができる。
【0009】
そして、ゴミの除去後は、蓋体の外周縁を掃除口の周縁に当接させつつ、蓋体によって掃除口を閉塞させた状態で、締結手段を締め付けて、蓋体を横主管の外周面側に押圧させれば、掃除口を蓋体によって閉塞させることができて、その後に、各住居からの排水が集合されて横主管を通過することとなっても、掃除口が閉塞されていることから、円滑に、処理槽まで排水を導くことができる。なお、掃除口は、横主管の周壁における上側部位に開口されており、蓋体を横主管の外周面に押圧する際、単に、蓋体を下方に押圧するだけでも、蓋体の外周縁を、掃除口の周縁となる横主管の外周面に押圧することができて、安定して、蓋体による掃除口の閉塞状態を、確保することができる。
【0010】
したがって、本発明に係る横主管用掃除口構造では、処理槽に至るまでの横主管内に堆積するゴミを円滑に除去でき、また、除去後には、円滑に、処理槽まで排水を導くことができる。
【0011】
なお、掃除口は、横主管の軸直交断面において、横主管の中心の直上部位を中央とし、かつ、横主管の中心からの開口角度を、90〜120°の範囲内として、開口させることが望ましい。なぜなら、掃除口の開口角度が90°未満であれば、掃除口の開口幅が狭くなって、効率的にゴミを掬い難くなり、また、掃除口の開口角度が、120°を超えれば、蓋体を横主管の外周面に押圧する際、蓋体の外周縁の両下縁側を、安定して横主管の外周面に対して押圧し難くなるからである。
【0012】
また、本発明に係る横主管用掃除口構造では、掃除口閉塞時の蓋体における横主管の軸方向と周方向とに沿う方向のずれを規制可能なずれ規制突起を、
蓋体の外周縁に対して当接して位置規制可能に、横主管に突設されるように、若しくは、掃除口の内縁に対して当接して位置規制可能に、蓋体の下面側に突設されるように、
配設することが望ましい。
【0013】
このような構成では、掃除口を塞ぐように蓋体を配置させれば、蓋体が、ずれ規制突起を、蓋体の外周縁、若しくは、掃除口の内縁に当接させて、横主管の軸方向と周方向との方向に沿うずれを規制されることから、締結手段を締め付ける作業等を行っても、蓋体の掃除口の閉塞状態を、安定して確保することができる。また、掃除口を塞ぐように蓋体を配置させる際、ずれ規制突起を、蓋体の外周縁や掃除口の内縁に対して当接させたり、あるいは、それらに当接させないようにする等して、ずれ規制突起と、蓋体の外周縁若しくは掃除口の内縁と、を、蓋体の閉塞位置へのガイドとして使用でき、横主管の上側部位に大きく掃除口が開口されていても、容易に、掃除口の閉塞位置に、蓋体を配置させることができる。
【0014】
さらに、締結手段は、
横主管の周方向に沿って配置されて、蓋体とともに横主管の外周面に当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状の複数のクランプと、
クランプを、横主管の軸方向に沿って連結させた連結体と、
を設けて構成し、
各クランプは、それぞれ、ヒンジで相互に連結された半割り円筒状の一対の把持杆を備えるとともに、一対の把持杆におけるヒンジから離れた開放端側相互をねじ止めして、内周側を縮径させるヒンジクランプから、構成することが望ましい。
【0015】
このような構成では、各クランプのねじの締付トルクを、一定にすることにより、縮径に伴う蓋体の外周縁における掃除口の周縁への圧接力を、蓋体の外周縁の各部位で均等にできて、掃除口を閉塞した蓋体の水密性能を安定させることができる。そして、ねじの締付時、トルクレンチを使用すれば、作業者が異なっていても、容易に、一定の締付トルクでクランプを締結することができ、安定した蓋体の水密性能を確保することができる。
【0016】
また、上記の構成では、円環状の各クランプが、バラバラとならずに、横主管の軸方向に沿って配置されるように、連結体に連結されており、蓋体の掃除口からの取外時や掃除口への取付時に、各クランプを、それぞれ、蓋体や横主管に対して、極力、位置ずれさせず、かつ、ぐらつかせずに、配置させることが可能となって、容易に、緩めたり締め付けたりすることができ、蓋体の取外しや取り付けの作業を円滑に行うことができる。
【0017】
そしてまた、掃除口を備え、かつ、蓋体を取り付ける部位を、横主管の内外径と略同一とした組付管に配設し、この組付管を、横主管の本体から切り取られた切除部位に、管継手を利用して接続させるように構成し、この組付管に、締結手段を利用して蓋体を組み付ければ、横主管に対して、ゴミを除去可能な掃除口と掃除口を塞ぐ蓋体とを配設させることができる。すなわち、このような組付管を使用する構成では、既設の横主管に、ゴミを除去できる掃除口を、卵殻の堆積しやすい箇所に、的確に、配置させることができて、既設の集合住宅における処理槽への卵殻の流入や横主管の詰まりを、容易に、防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態の掃除口構造が配設される部位を説明する概略斜視図である。
【図2】実施形態の掃除口構造が配設される部位を説明する概略平面図である。
【図3】実施形態の掃除口構造を説明する概略部分正面図である。
【図4】実施形態の掃除口構造の概略断面図であり、図3のIV−IV部位に対応する。
【図5】実施形態に使用する構成部品の分解図である。
【図6】実施形態に使用する蓋体の断面図であり、図4のVI−VI部位に対応する。
【図7】実施形態に使用する蓋体における掃除口の閉塞状態を説明する図である。
【図8】実施形態の組付管における横主管の本体への組付状態を説明する図である。
【図9】実施形態の掃除口を開口させて卵殻を除去する作業を説明する図である。
【図10】実施形態の変形例の掃除口構造を説明する概略部分正面図である。
【図11】図10に示す掃除口構造の概略断面図であり、図10のXI−XI部位に対応する。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明すると、実施形態の掃除口構造Sが配設される部位は、図1,2に示すように、台所流しにディスポーザを備えた高層集合住宅1の横主管8の部位であって、この横主管8の部位は、各戸でのディスポーザで粉砕したゴミを流すこととなる台所流し系統の専用とした複数の排水用立て管3からの排水が集合される部位であって、そして、その排水が処理槽5に流れるまでの部位としている。さらに、実施形態の場合、横主管8の掃除口構造Sを設けた部位は、高層集合住宅1の配管ピット2のエリアに、設けられて、エントランスE付近から鉛直方向の下方に流下し、そして、屈曲されて水平方向に排水を流す際のその屈曲部位7の近傍で、卵殻Cが堆積しやすいエリアに配置されている。なお、図1の符号4は、脚部継手、図2の符号6は、排水桝である。
【0020】
そして、実施形態の掃除口構造Sは、図8のA〜Cに示すように、横主管8の本体9の一部を切除して、その切除部位10の端部11,12に、管継手14により、組付管17を接続させて、構成されている。組付管17には、掃除口21と、掃除口21を塞ぐ蓋体23と、蓋体23を組付管17に取り付ける締結手段27としてのクランプ体28と、が組み付けられている。なお、実施形態の場合、管継手14は、ノンハブカップリングが使用されており、ボルト14bを締め付けて、内周側にシールゴムを設けた円環状のスリーブ14aを縮径させることにより、本体9の端部11,12と組付管17の端部17a,17bとを、シール性を確保して、接続できるものである。
【0021】
組付管17は、横主管8の本体9と同様に、円筒状の塩化ビニル製のパイプ材(塩ビ管)から構成されると共に、呼び径を125〜200φ程度とした横主管8の本体9の内径と外径との寸法を一致させて、構成されている。実施形態の場合、本体9と組付管17は、呼び径を150φとした塩ビ管が使用されている。また、実施形態の場合、図8に示すように、切除部位10の長さ寸法L0は、約660mm、図4,5に示すように、組付管17の長さ寸法L1は、約650mm、組付管17の外径寸法D0は、165mm、組付管17の内径寸法d0は、147mmとしている。
【0022】
組付管17(横主管8)に設けられた掃除口21は、図3〜5,7に示すように、組付管17の周壁18における上側部位19に設けられて、横主管8の軸方向ADに沿って延びるような略長方形に開口している。掃除口21は、横主管8(組付管17)の中心Oより高く配置させている(図4参照)。そして、実施形態の場合、掃除口21は、中心Oからの高さ寸法Hを、47.5mmとして、内径寸法d0の1/4(147×0.25=37)より、さらに高い位置に配置されている。なお、実施形態の場合、掃除口21は、長さ寸法L2を400mm(図5参照)、開口幅Bを113mmとしている(図4参照)。
【0023】
この掃除口21は、図7のAに示すように、横主管8の軸直交断面において、横主管8の中心Oの直上部位19aを中央とし、かつ、横主管8の中心Oからの開口角度θを、90〜120°の範囲内として、開口されている。実施形態の場合、開口角度θは100°としている。
【0024】
なお、この開口角度θは、掃除口21がゴミを掬い易い開口幅Bを確保できるように、90°以上とし、かつ、締結手段27としてのクランプ体28を利用して、蓋体23を横主管8の外周面8aに押圧する際、蓋体23の外周縁23aにおける両縁側の下縁23ab,23abが、円滑に、掃除口21の周縁20における横主管8の外周面8aに押圧されるように、120°以下として、設定されている。
【0025】
また、掃除口21の前後方向の長さ寸法L2は、短かすぎてはゴミを掬い難く、長すぎては蓋体の閉塞性能を低下させる虞れも生ずることから、開口幅Bの2〜5倍程度とすることが望ましい。ちなみに、実施形態の場合、長さ寸法L2を400mmとし、開口幅Bを113mmとしており、長さ寸法L2は、開口幅Bの約3.5倍程度としている。
【0026】
さらに、組付管17(横主管8)における掃除口21の周縁20の外周面8aには、四角柱状のずれ規制突起37が固着されている。実施形態の場合、掃除口21の周縁20における横主管8の軸方向ADで対向する部位と、横主管8の周方向CDで対向する部位と、で、合計6箇所に配設されている。これらのずれ規制突起37は、掃除口21を閉塞させる位置に蓋体23を配置させた際、図3や図7のB,Cに示すように、蓋体23が横主管8の軸方向ADと周方向CDとに沿う方向にずれようとしても、蓋体23の外周縁23aを当接させて、蓋体23のずれを規制するものである。そのため、蓋体23は、掃除口21を閉塞した後では、ずれても、ずれ規制突起37に外周縁23aを当接させて、掃除口21を開口させることが防止されることとなる。
【0027】
蓋体23は、掃除口21を閉塞可能な半割り円筒状に形成されて、組付管17と同様に、塩化ビニルから形成されている。蓋体23は、下面23bの略全域に、クロロプレン等のシールゴム26を固着させている。そして、実施形態の場合、蓋体23は、外径寸法を組付管17(横主管8)と同一とし、かつ、肉厚を組付管17より薄肉とした塩ビ管から、掃除口21を閉塞可能な大きさとして、切り出して、形成されている。そのため、掃除口21への蓋体23の配置当初、図7のAに示すように、蓋体23は、組付管17から浮き上がった状態として配置され、その後、締結手段27としてのクランプ体28によって締め付けた際に、図7のBに示すように、蓋体23の外周縁23aのシールゴム26が、掃除口21の周縁20に、圧接されることとなる。
【0028】
また、蓋体23の中央23eには、逆U字形状の取手25が上方に突設されて取り付けられている。
【0029】
締結手段27としてのクランプ体28は、蓋体23を横主管(組付管17)8に取り付けるものであり、複数(実施形態では3個)のクランプ30と、クランプ30を横主管8の軸方向ADに沿って連結させた連結体29と、を備えて構成されている。連結体29は、実施形態の場合、鋼製のアングル材から形成されている。
【0030】
クランプ30は、横主管8の周方向CDに沿って配置されて、蓋体23とともに横主管(組付管17)8の外周面8aに当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状としている。さらに、実施形態の場合、クランプ30は、ヒンジクランプとして、ヒンジ31で相互に連結された半割り円筒状の一対の板金製の把持杆32,33を備えるとともに、一対の把持杆32,33におけるヒンジ31から離れた開放端32a,33a側相互をねじ34止めして、内周側を縮径させるように構成されている。開放端32a側には、ねじ34に対応するナット35が固着されている。そして、各クランプ30は、蓋体23の横主管8の軸方向ADに沿った両端23c,23dと中央23eとを締付可能に、把持環33側を連結体29に固着させている。
【0031】
この掃除口構造Sでは、図7のAに示すように、蓋体23の外周縁23aを掃除口21の周縁20に当接させつつ、蓋体23によって掃除口21を閉塞させた状態で、クランプ体28の各クランプ30を締め付けて、蓋体23を横主管(組付管17)8の外周面8a側に押圧すれば、掃除口21を閉塞することができる。そして、ゴミ(卵殻)Cを除去する際、クランプ体28の各クランプ30におけるねじ34を、緩めて、ナット35から外して、図4の二点鎖線に示すように、各クランプ30の開放端32a,33a側を大きく開き、そして、蓋体23を横主管(組付管17)8から外せば、図9のAに示すように、掃除口21を開口させることができる。
【0032】
そして、掃除口21は、横主管(組付管17)8の周壁18における上側部位19に、開口されており、横主管8内に排水自体が残っていても、その排水を流下させず、すなわち、周囲を水浸しすること無く、卵殻Cを除去することが可能となる。また、掃除口21は、横主管8の軸方向ADに沿って延びた略長方形に開口されており、横主管8の下側周壁18bの内周面側において、図9のB,Cに示すように、横主管8の軸方向ADに沿って手やスコップ等を動かすことができて、容易に、卵殻Cを掬うことができ、卵殻Cの除去作業を円滑に行うことができる。なお、図例の場合には、掃除口21から収容カゴNを下側周壁18b上に配置させて、ゴム手袋をした作業者が、卵殻Cを掬いながら収容カゴN内に入れ、収容カゴNに入れた卵殻Cを所定のバケツYに入れて、横主管8に堆積した卵殻Cの除去を行う作業を示している。ちなみに、卵殻Cの除去時には、図9のCの二点鎖線に示すように、作業者が、適宜、バキュームホースVHを掃除口21から挿入して、卵殻Cを吸引して除去してもよい。
【0033】
そして、ゴミ(卵殻)Cの除去後は、蓋体23の外周縁23aを掃除口21の周縁20に当接させつつ、蓋体23によって掃除口21を閉塞させた状態で、クランプ体28の各クランプ30を締め付けて、蓋体23を横主管8の外周面側に押圧させれば、掃除口21を蓋体23によって閉塞させることができて、その後に、各住居からの排水が集合されて横主管8を通過することとなっても、掃除口21が閉塞されていることから、円滑に、処理槽5まで排水を導くことができる。また、掃除口21は、横主管8の周壁18における上側部位19に開口されており、蓋体23を横主管8の外周面8aに押圧する際、単に、蓋体23を下方に押圧するだけでも、蓋体23の外周縁23aを、掃除口21の周縁20となる横主管8の外周面8aに押圧することができて、安定して、蓋体23による掃除口21の閉塞状態を、確保することができる。
【0034】
したがって、実施形態の掃除口構造Sでは、処理槽5に至るまでの横主管8内に堆積するゴミ(卵殻)Cを円滑に除去でき、また、除去後には、円滑に、処理槽5まで排水を導くことができる。
【0035】
特に、実施形態では、掃除口21が、横主管8の軸直交断面において、横主管8の中心Oの直上部位19aを中央とし、かつ、横主管8の中心Oからの開口角度θを、90〜120°の範囲内の100°としており、掃除口21の開口幅Bを十分確保でき、また、蓋体23の外周縁23aの両下縁23ab側を、安定して横主管8の外周面8aに対して押圧できる。
【0036】
また、実施形態の掃除口構造Sでは、掃除口21の周縁20における横主管8の外周面8aに、蓋体23の外周縁23aに当接して、掃除口21の閉塞時の蓋体23における横主管8の軸方向ADと周方向CDとの方向に沿うずれを規制可能なずれ規制突起37が、配設されている。そのため、掃除口21を塞ぐように蓋体23を配置させれば、蓋体23が、外周縁23aをずれ規制突起37に当接させて、横主管8の軸方向ADと周方向CDとに沿う方向のずれを規制されることから、各クランプ30を締め付ける作業等を行っても、蓋体23の掃除口21の閉塞状態を、安定して確保することができる。また、掃除口21を塞ぐように蓋体23を配置させる際、外周縁23aをずれ規制突起37に当接させたり、あるいは、当接させないようにする等して、ずれ規制突起37を、蓋体23の閉塞位置へのガイドとして使用でき、横主管の上側部位19に大きく掃除口21が開口されていても、容易に、掃除口21の閉塞位置に、蓋体23を配置させることができる。
【0037】
そしてまた、実施形態では、締結手段27が、横主管8の周方向CDに沿って配置されて、蓋体23とともに横主管8の外周面に当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状の複数のクランプ30と、クランプ30を横主管8の軸方向ADに沿って連結させた連結体29と、を設けて構成したクランプ体28から形成している。さらに、各クランプ30が、それぞれ、ヒンジ31で相互に連結された半割り円筒状の一対の把持杆32,33を備えるとともに、一対の把持杆32,33におけるヒンジ31から離れた開放端32a,33a側相互をねじ34止めして、内周側を縮径させるヒンジクランプから、構成されている。
【0038】
このような構成では、ヒンジクランプ30が、各クランプ30のねじ34の締付トルクを、一定にすることにより、縮径に伴う蓋体23の外周縁23aにおける掃除口21の周縁20への圧接力を、蓋体23の外周縁23aの各部位(両端23c,23dや中央23e)で均等にできて、掃除口21を閉塞した蓋体23の水密性能を安定させることができる。そして、ねじ34の締付時、トルクレンチを使用すれば、作業者が異なっていても、容易に、一定の締付トルクでクランプ30を締結することができ、安定した蓋体23の水密性能を確保することができる。
【0039】
さらに、実施形態では、円環状の各クランプ30が、バラバラとならずに、横主管8の軸方向ADに沿って配置されるように、連結体29に連結されており、蓋体23の掃除口21からの取外時や掃除口21への取付時に、各クランプ30を、それぞれ、蓋体23や横主管8に対して、極力、位置ずれさせず、かつ、ぐらつかせずに、配置させることが可能となって、容易に、緩めたり締め付けたりすることができ、蓋体23の取外しや取り付けの作業を円滑に行うことができる。
【0040】
勿論、上記の点を考慮しなければ、蓋体23を、直接、締結手段としてのねじ自体により、掃除口21の周縁にねじ止めして、横主管8に取り付けたり、あるいは、横主管8の下側周壁18bの外周面を包むような締結手段としてのU字状ボルトの上方へ向いた両端のボルト部を、蓋体23の両縁から、上方へ突出させて、各ボルト部に、ナットを締結させて締め付けることにより、蓋体23を、掃除口21の周縁20に押し付けるように、横主管8に取り付けてもよい。
【0041】
また、実施形態では、掃除口21を備え、かつ、蓋体23を取り付ける部位を、横主管8の本体9の内外径と略同一とした組付管17に配設している。そのため、図8に示すように、横主管8に卵殻Cの堆積し易い部位があれば、まず、図8のAに示すように、その部位を切除する。ついで、図8のB,Cに示すように、横主管8の本体9側の端部11,12に管継手14,14を嵌めるとともに、組付管17を配置させ、さらに、図8のDに示すように、組付管17の端部17a,17bと本体9の端部11,12とを、管継手14,14によって、接続させれば、横主管8に対して、ゴミを除去可能な掃除口21と掃除口21を塞ぐ蓋体23とを配設させることができる。すなわち、このような組付管17を使用する構成では、既設の横主管8に、ゴミを除去できる掃除口21を、卵殻Cの堆積しやすい箇所に、的確に、配置させることができて、既設の集合住宅における処理槽5への卵殻Cの流入や横主管8の詰まりを、容易に、防止することができる。
【0042】
勿論、上記の点を考慮しなければ、予め、掃除口21、蓋体23、クランプ体28を設けた状態で、横主管8を構成してもよい。
【0043】
なお、実施形態では、図2に示すように、配管ピット2に敷設された横主管8の上流部位側に、掃除口構造Sを設けた場合を示したが、図2の二点鎖線に示すように、卵殻Cが堆積し易い部位であれば、センターコアの近傍や排水枡6の近傍の横主管8の部位に、掃除口構造Sを設けても良い。
【0044】
また、実施形態では、横主管8に設ける掃除口21の開口形状を、横主管8の軸方向ADに沿って延びた長方形とした場合を例示したが、厳密な長方形で無くとも、掃除口21は、横主管8の軸方向ADに沿って延びる略長方形状に開口されていれば良く、例えば、横主管8の軸方向ADに沿った両端を半円形とした長円形や楕円形等の形状も、本発明の略長方形状に含まれるものである。
【0045】
さらに、実施形態では、蓋体23のずれを規制するずれ規制突起37を、組付管(横主管8)17の外周面8aに設けた場合を示したが、図10,11に示すように、ずれ規制突起37Aを蓋体23側に設けても良い。すなわち、これらの規制突起37Aは、蓋体23の下面23b側における外周縁23aの四隅近傍に、それぞれ、四角柱状として、下方に突設され、蓋体23の閉塞時の位置ずれ時、掃除口21の内縁22側に当接するように、配設されている。この構成では、掃除口21を閉塞させる位置に蓋体23を配置させた際、蓋体23が横主管8の軸方向ADと周方向CDとに沿う方向にずれようとしても、ずれ規制突起37Aが、掃除口21の内縁22に当接して、蓋体23のずれを規制することとなる。なお、この蓋体23には、外周縁23aに部分的にシールゴム26Aが設けられており、蓋体23は、このように構成しても良い。
【符号の説明】
【0046】
5…処理槽、
8…横主管、
8a…外周面、
9…本体、
10…切除部位、
17…組付管、
18…周壁、
19…上側部位、
19a…上側頂部、
21…掃除口、
23…蓋体、
27…締結手段、
28…クランプ体、
29…連結体、
30…クランプ、
31…ヒンジ、
32,33…把持杆、
32a,33a…開放端、
34…ねじ、
37,37A…ずれ規制突起、
C…卵殻、
S…掃除口構造。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理槽に排水を導く横主管の内部に堆積されたゴミを除去するために設けられた横主管用掃除口構造であって、
前記横主管の周壁における上側部位に設けられて、前記横主管の軸方向に沿って延びるような略長方形に開口する掃除口と、
該掃除口を開口可能に閉塞する蓋体と、
前記蓋体の外周縁を前記掃除口の周縁に当接させつつ、前記蓋体によって前記掃除口を閉塞させた状態で、前記蓋体を前記横主管の外周面に押圧して取り付ける締結手段と、
を備えて構成され、
前記蓋体の外周縁を前記掃除口の周縁に当接させつつ、前記蓋体によって前記掃除口を閉塞させた状態で、前記締結手段を締め付けて、前記蓋体を前記横主管の外周面側に押圧することにより、前記掃除口が閉塞されていることを特徴とする横主管用掃除口構造。
【請求項2】
前記掃除口が、前記横主管の軸直交断面において、前記横主管の中心の直上部位を中央とし、かつ、前記横主管の中心からの開口角度を、90〜120°の範囲内として、開口されていることを特徴とする請求項1に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項3】
前記掃除口閉塞時の前記蓋体における前記横主管の軸方向と周方向とに沿う方向のずれを規制可能なずれ規制突起が、
前記蓋体の外周縁に対して当接して位置規制可能に、前記横主管に突設されるように、若しくは、前記掃除口の内縁に対して当接して位置規制可能に、前記蓋体の下面側に突設されるように、
配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項4】
前記締結手段が、
前記横主管の周方向に沿って配置されて、前記蓋体とともに前記横主管の外周面に当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状の複数のクランプと、
該クランプを、前記横主管の軸方向に沿って連結させた連結体と、
を備えて構成されるとともに、
前記各クランプが、それぞれ、ヒンジで相互に連結された半割り円筒状の一対の把持杆を備えるとともに、一対の前記把持杆における前記ヒンジから離れた開放端側相互をねじ止めして、内周側を縮径させるヒンジクランプから、構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項5】
前記掃除口を備え、かつ、前記蓋体を取り付ける部位が、前記横主管の内外径と略同一とした組付管に配設され、
該組付管が、前記横主管の本体から切り取られた切除部位に、管継手を利用して接続されて、
前記横主管に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項1】
処理槽に排水を導く横主管の内部に堆積されたゴミを除去するために設けられた横主管用掃除口構造であって、
前記横主管の周壁における上側部位に設けられて、前記横主管の軸方向に沿って延びるような略長方形に開口する掃除口と、
該掃除口を開口可能に閉塞する蓋体と、
前記蓋体の外周縁を前記掃除口の周縁に当接させつつ、前記蓋体によって前記掃除口を閉塞させた状態で、前記蓋体を前記横主管の外周面に押圧して取り付ける締結手段と、
を備えて構成され、
前記蓋体の外周縁を前記掃除口の周縁に当接させつつ、前記蓋体によって前記掃除口を閉塞させた状態で、前記締結手段を締め付けて、前記蓋体を前記横主管の外周面側に押圧することにより、前記掃除口が閉塞されていることを特徴とする横主管用掃除口構造。
【請求項2】
前記掃除口が、前記横主管の軸直交断面において、前記横主管の中心の直上部位を中央とし、かつ、前記横主管の中心からの開口角度を、90〜120°の範囲内として、開口されていることを特徴とする請求項1に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項3】
前記掃除口閉塞時の前記蓋体における前記横主管の軸方向と周方向とに沿う方向のずれを規制可能なずれ規制突起が、
前記蓋体の外周縁に対して当接して位置規制可能に、前記横主管に突設されるように、若しくは、前記掃除口の内縁に対して当接して位置規制可能に、前記蓋体の下面側に突設されるように、
配設されていることを特徴とする請求項1若しくは請求項2に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項4】
前記締結手段が、
前記横主管の周方向に沿って配置されて、前記蓋体とともに前記横主管の外周面に当接させ、かつ、内周面を縮径可能な円環状の複数のクランプと、
該クランプを、前記横主管の軸方向に沿って連結させた連結体と、
を備えて構成されるとともに、
前記各クランプが、それぞれ、ヒンジで相互に連結された半割り円筒状の一対の把持杆を備えるとともに、一対の前記把持杆における前記ヒンジから離れた開放端側相互をねじ止めして、内周側を縮径させるヒンジクランプから、構成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の横主管用掃除口構造。
【請求項5】
前記掃除口を備え、かつ、前記蓋体を取り付ける部位が、前記横主管の内外径と略同一とした組付管に配設され、
該組付管が、前記横主管の本体から切り取られた切除部位に、管継手を利用して接続されて、
前記横主管に配設されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の横主管用掃除口構造。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2011−247021(P2011−247021A)
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−122885(P2010−122885)
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(390013516)株式会社小島製作所 (19)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月8日(2011.12.8)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年5月28日(2010.5.28)
【出願人】(390013516)株式会社小島製作所 (19)
【Fターム(参考)】
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