説明

樹脂容器構造

【課題】樹脂容器本体と樹脂クリップとの溶着部分に掛かる負荷を軽減することができる樹脂容器構造を得る。
【解決手段】樹脂容器本体12に取り付けられる樹脂クリップ14は、台座部16と、この台座部16から脱落可能な脱落部18とを備えている。台座部16には、突出部20の両側に係合爪20Aが形成されており、脚部16Bが樹脂容器本体12の外壁面12Aに溶着されている。脱落部18は、凹部18Dに係合爪20Aが係合される孔部22と、クランプ等を支持するための長孔24が形成された側壁部18Bとを備えている。そして、台座部16の樹脂容器本体12への溶着強度よりも係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度が小さく、係合強度を超える外力が作用することにより脱落部18が台座部16から脱落する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂容器本体に溶着により樹脂クリップが取り付けられた樹脂容器構造に関する。
【背景技術】
【0002】
下記特許文献1には、樹脂燃料タンクに溶着固定された取付具にクリップにより保護板を取り付けた構造が開示されている。この構造では、保護板に挿通させたクリップの両端部を取付具に係合させることにより、保護板を樹脂燃料タンクに取り付けている。
【特許文献1】実開昭61−196821号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記先行技術による場合、樹脂燃料タンクに溶着固定された取付具の溶着強度と、保護板を取付具に係合させるクリップの係合強度の大小関係が明記されていない。このため、仮に取付具の溶着強度よりもクリップの係合強度が大きい場合、保護板に大きな外力が加わると、樹脂燃料タンクと取付具との溶着部分に掛かる負荷が大きくなる。
【0004】
本発明は上記事実を考慮し、樹脂容器本体と樹脂クリップとの溶着部分に掛かる負荷を軽減することができる樹脂容器構造を得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1の発明に係る樹脂容器構造は、樹脂容器本体と、係合部を備えていると共に前記樹脂容器本体の外壁面に溶着された台座部と、部品が支持される支持部と前記係合部に係合される被係合部とを備えていると共に、前記台座部の前記樹脂容器本体への溶着強度よりも前記係合部と前記被係合部との係合強度が小さくかつ前記係合強度を超える外力が作用することにより前記台座部から脱落可能に構成された脱落部と、を含んで構成された樹脂クリップと、を有することを特徴とする。
【0006】
請求項2の発明は、請求項1記載の樹脂容器構造において、前記係合部と前記被係合部との係合状態から前記係合部と前記被係合部との係合が外れる方向へ前記脱落部を前記台座部に対して相対的に回動させるヒンジ部を有することを特徴とする。
【0007】
請求項1記載の本発明によれば、樹脂クリップを構成する台座部が樹脂容器本体の外壁面に溶着されている。台座部は係合部を備えており、樹脂クリップを構成する脱落部に備えられた被係合部が係合部に係合されている。脱落部に備えられた支持部には、部品が支持されている。さらに、台座部の樹脂容器本体への溶着強度よりも係合部と被係合部との係合強度が小さく、例えば、支持部に支持された部品に大きな外力が作用した場合など、係合強度を超える外力が作用したときに係合部と被係合部との係合が外れ、脱落部が台座部から脱落する。これにより、樹脂容器本体と台座部との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができる。
【0008】
請求項2記載の本発明によれば、脱落部を台座部に対して相対的に回動させるヒンジ部が設けられており、係合部と被係合部との係合強度を超える外力が作用すると、係合部と被係合部との係合が外れてヒンジ部により脱落部が台座部に対して回動し、又は、ヒンジ部が壊れて脱落部が台座部から脱落する。これにより、樹脂容器本体と台座部との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができる。また、例えば、台座部と脱落部とをヒンジ部で連結して一部品で構成することができ、一体成形が可能で製造が容易となる。
【発明の効果】
【0009】
以上説明したように、請求項1記載の本発明に係る樹脂容器構造は、樹脂容器本体と台座部との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができるという優れた効果を有する。
【0010】
請求項2記載の本発明に係る樹脂容器構造は、樹脂容器本体と台座部との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができるという優れた効果を有する。また、例えば、台座部と脱落部とをヒンジ部で連結して一部品で構成することで、一体成形が可能で製造が容易となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0011】
以下、図1〜図4を用いて、本発明に係る樹脂容器構造の第1実施形態について説明する。
【0012】
〔第1実施形態〕
【0013】
図1には、樹脂容器構造の全体構成が示されている。また、図2には、樹脂容器構造に用いられる樹脂クリップの台座部単体が示されており、図3には、樹脂クリップの脱落部単体が示されている。これらの図に示されるように、樹脂容器構造10は、樹脂容器本体12の外壁面12Aに取り付けられた樹脂クリップ14を備えている。樹脂クリップ14は、樹脂容器本体12の外壁面12Aに溶着される台座部16と、台座部16に脱落可能に取り付けられる脱落部18と、を備えている。
【0014】
本実施形態では、樹脂容器本体12は、車両内部に配設される車両用の樹脂容器である。なお、本実施形態では、説明を分りやすくするために図1中に示す樹脂クリップ14の上下方向上方側をクリップ上方側、上下方向下方側をクリップ下方側として説明するが、樹脂クリップ14を樹脂容器本体12の上部側に取り付ける構成に限定するものではない。すなわち、樹脂クリップ14は、樹脂容器本体12の側面、下部面など、樹脂容器本体12のどの位置に取り付けてもよい。
【0015】
図2(A)、(B)に示されるように、台座部16は、樹脂成形体からなり、矩形状の底壁部16Aと、底壁部16Aの下面から図2(A)中のクリップ下方側に突出するように一対の脚部16Bと、を備えている。一対の脚部16Bは、台座部16の対向する2辺の縁部付近に略平行に形成されている。台座部16には、底壁部16Aの縁部を囲むように図2中のクリップ上下方向に沿って側壁16Cが設けられており、側壁16Cの内側に底壁部16Aと側壁16Cとの間で段差を形成する段差部16Dが設けられている。
【0016】
台座部16には、底壁部16Aの中央部に図2中のクリップ上方側(樹脂容器本体12と反対側)に突出する箱状の突出部20が形成されている。突出部20の下部は開口となっている。突出部20の対向する一対の側壁には、クリップ外側方向に突出する係合部としての2つの係合爪20Aと、係合爪20Aの両側に形成された割溝20Bと、が形成されている。係合爪20Aは、割溝20Bの上部で突出部20の上面部20Cと連続しており、クリップ下方側が自由端となっている。係合爪20Aは、自由端の下端部付近に爪部を備えており、突出部20の側壁面に対して縮径する方向(突出部20の内側方向)に弾性変形が可能となっている。
【0017】
図3(A)には、脱落部18を上方側から見た斜視図が示されており、図3(B)には、脱落部18を下方側から見た斜視図が示されている。これらの図に示されるように、脱落部18は、樹脂成形体からなり、略矩形状の底面部18Aと、底面部18Aの縁部の一辺から図3(A)中のクリップ上下方向に沿って底面部18Aと略直交する方向に立設された略矩形状の側壁部18Bと、を備えている。底面部18Aの側壁部18Bが設けられた辺と隣接する両側の辺には、底面部18Aと側壁部18Bとの間を繋ぐように壁部18Cが配設されている。壁部18Cは、図3(A)中の上端部が湾曲凹状に切り欠かれた形状となっている。
【0018】
底面部18Aの内側には、矩形状の凹部18Dが形成されており、凹部18Dの中央部には、係合爪20Aに係合される被係合部としての孔部22が形成されている。孔部22は、長方形状で、突出部20の外壁面よりもひと回り大きく形成されており、突出部20に孔部22が挿入されるようになっている。その際、脱落部18の側壁部18Bと一方の係合爪20Aが対向した状態で突出部20に孔部22が挿入されるように構成されている。また、2つの係合爪20Aの先端部間の距離は、2つの係合爪20Aが対向する孔部22の縁壁間の距離よりも大きく設定されている。また、2つの係合爪20Aの先端部の下部の壁面間の距離は、2つの係合爪20Aが対向する孔部22の縁壁間の距離よりも小さく設定されている。また、台座部16の底壁部16Aから係合爪20Aの先端部までの距離は、脱落部18の凹部18Dの板厚とほぼ一致している。
【0019】
そして、図4に示されるように、突出部20が孔部22に挿入されるときに(孔部22が突出部20に外挿されるときに)、孔部22により係合爪20Aが縮径して、係合爪20Aの弾性復元力により係合爪20Aが凹部18Dの孔部22の上縁に係合されることにより、脱落部18が台座部16に取り付けられるように構成されている。本実施形態では、脱落部18の凹部18Dの下面が台座部16の底壁部16Aの上面に接触した状態で、係合爪20Aが孔部22の上縁に係合されるように構成されている。
【0020】
さらに、樹脂容器構造10では、台座部16の樹脂容器本体12の外壁面12Aへの溶着強度よりも係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度が小さくなるように構成されている。この構成により、係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度を超える外力が作用したときに、係合爪20Aと孔部22の上縁との係合が外れ、又は係合爪20Aが壊れ、脱落部18が台座部16から脱落可能となっている。
【0021】
側壁部18Bの中央部には、支持部としての長孔24が形成されている。長孔24の長径部は、側壁部18Bのクリップ横方向に対して若干斜め方向に設けられている。長孔24には、部品としてのクランプ又はブラケット(図示省略)が取り付けられる。例えば、クランプに形成された係止部を長孔24に挿入して係止してもよいし、ボルトなどの締結具を長孔24に挿通させてブラケットを締結固定してもよい。本実施形態では、図示を省略するが、長孔24には、チューブを挟持するためのクランプの係止部が挿入されて長孔24の周縁に係止される。クランプに挟持されるチューブとしては、例えば、樹脂容器本体12に接続される液体注入管、ブリーザチューブなど(広義には配索物として把握される要素である。)のチューブが用いられる。
【0022】
長孔24に取り付けられたクランプにチューブが挟持された状態では、例えば、チューブやクランプを介して脱落部18に図1中の矢印方向(又は矢印と逆方向)の外力が作用しやすいと考えられる。その際、脱落部18に荷重が入りやすい方向に対して交差する方向に2つの係合爪20Aが配置されており、脱落部18に荷重が入りやすい方向に沿って2つの係合爪を配置した場合に比べて係合爪20Aが外れにくい構成となっている。
【0023】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0024】
図1等に示されるように、樹脂製の台座部16の脚部16Bを樹脂容器本体12の外壁面12Aに熱等により溶着させることにより、台座部16が樹脂容器本体12の外壁面12Aに取り付けられる。脱落部18の孔部22を台座部16の突出部20に外挿させ、係合爪20Aの弾性変形により係合爪20Aを孔部22の上縁に係合させることにより、台座部16に脱落部18が装着される。その際、脱落部18の凹部18Dの下面が台座部16の上面に接触した状態で、係合爪20Aが凹部18Dの孔部22の上縁に係合される。これにより、脱落部18と台座部16とを備えた樹脂クリップ14が樹脂容器本体12の外壁面12Aに溶着により取り付けられた状態となり、本実施形態の樹脂容器構造10が得られる。樹脂クリップ14は、脱落部18の側壁部18Bの長孔24に、チューブを挟持したクランプ(図示省略)の係止部が係止された状態で使用される。
【0025】
樹脂容器構造10では、台座部16の樹脂容器本体12の外壁面12Aへの溶着強度よりも係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度が小さい構成とされている。これにより、樹脂クリップ14の使用時に、例えば、脱落部18の長孔24に取り付けられたクランプ(図示省略)に図1中の矢印方向に示すような大きな外力が作用した場合など、係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度を超える外力が作用すると、係合爪20Aと孔部22の上縁との係合が外れ、又は係合爪20Aが壊れ、脱落部18が台座部16から脱落する。このため、樹脂容器本体12の外壁面12Aと台座部16との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができ、特に、樹脂容器本体12側の溶着部分に高い負荷が加わるのを防止することができる。これにより、樹脂容器本体12の外壁面12Aと台座部16との溶着部分での破損等を防止することができる。
【0026】
図7には、比較例に係る樹脂容器構造100が示されている。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0027】
図7に示されるように、樹脂容器構造100では、樹脂容器本体12の外壁面12Aに脱落機能のない樹脂機能部品102が溶着されている。具体的には、樹脂機能部品102は、台座部102Aと、台座部102Aの縁から立設される側壁部18B、壁部18Cとが一体に形成されており、台座部102Aの脚部16Bが樹脂容器本体12の外壁面12Aに溶着されている。この樹脂容器構造100では、樹脂容器本体12に部品を支持する機能を追加する場合で、かつ、樹脂容器本体12の形状でその機能を追加することが困難な場合、樹脂容器本体12への溶着を可能とする台座部102Aと、部品を支持する機能を備えた側壁部18Bと、を一体に成形した樹脂機能部品102を樹脂容器本体12に溶着することにより、物品を支持する機能を追加することができる。台座部102Aと樹脂容器本体12との溶着部強度は、台座部102Aの他の一般部材料の強度と比較して、製造時のバラツキが大きいため、台座部102Aと樹脂容器本体12との溶着部が最弱部位となる可能性がある。このため、樹脂機能部品102に大きな外力が作用した場合に、台座部102Aと樹脂容器本体12の外壁面12Aとの溶着部が破損等の起点となる可能性がある。
【0028】
これに対して、本実施形態の樹脂容器構造10では、樹脂クリップ14に大きな外力が作用したときに、脱落部18が台座部16から脱落するため、樹脂容器本体12の外壁面12Aと台座部16との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができる。
【0029】
〔第2実施形態〕
【0030】
以下、図5及び図6を用いて、本発明に係る樹脂容器構造の第2実施形態について説明する。なお、前述した第1実施形態と同一構成部分については、同一番号を付してその説明を省略する。
【0031】
図5及び図6に示されるように、樹脂容器構造30は、樹脂クリップ32の側部(図5中の左側側部)に、脱落部36を台座部34に対して相対的に回動させるヒンジ部38を備えている。ヒンジ部38は、台座部34の縁部の一辺と脱落部36の縁部の一辺に形成された2本の厚肉部38Aと、厚肉部38Aの間に形成された薄肉部38Bと、で構成されている。展開時の薄肉部38Bの幅(幅方向寸法)は、厚肉部38Aの幅よりも長く設定され、薄肉部38Bが折り返されて厚肉部38A同士が重なるような長さに設定されている。すなわち、薄肉部38Bが折り返されて厚肉部38A同士が重ねられることで、脱落部36と台座部34とが相対的に回動可能となっている。言い換えると、樹脂クリップ32は、ヒンジ部38により、台座部34の係合爪20Aと脱落部36の孔部22の上縁との係合状態から係合爪20Aと脱落部18の孔部22の上縁との係合が外れる方向へ脱落部18が台座部34に対して回動可能となっている。本実施形態では、台座部34が樹脂容器本体12の外壁面12Aに溶着されており、ヒンジ部38により台座部34に対して係合爪20Aと孔部22の上縁との係合が外れる方向へ脱落部36が回動する。
【0032】
また、樹脂容器構造30は、台座部34の樹脂容器本体12の外壁面12Aへの溶着強度よりも係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度が小さく構成されている。
【0033】
このような樹脂クリップ32は、台座部34と脱落部36とがヒンジ部38で連結されて一部品で構成されており、金型で一体成形することができる。言い換えると、樹脂クリップ32を樹脂により一型で成形することができる。ここで、「一型で成形」とは、複数に型割りされた金型を用いて、台座部16と脱落部18とを樹脂により一の成形工程で金型を入れ替えずに成形することをいう。
【0034】
次に、本実施形態の作用並びに効果について説明する。
【0035】
樹脂容器構造30では、台座部34の樹脂容器本体12の外壁面12Aへの溶着強度よりも係合爪20Aと孔部22の上縁との係合強度が小さいため、脱落部36に係合強度を超える外力が作用すると、係合爪20Aと孔部22の上縁との係合が外れ、ヒンジ部38により脱落部36が台座部34に対して回動し、又は、ヒンジ部38が壊れて脱落部36が台座部34から外れて脱落する。このため、樹脂容器本体12の外壁面12Aと台座部34との溶着部分に掛かる負荷を軽減することができ、特に、樹脂容器本体12側の溶着部分に高い負荷が加わるのを防止することができる。
【0036】
また、樹脂クリップ32を金型で一体成形することができるため、樹脂クリップ32の生産効率を向上させることができると共に、低コスト化が可能である。
【0037】
さらに、樹脂クリップ32の長孔24にクランプ(図示省略)の係止部を係止する際に、ヒンジ部38により係合爪20Aと孔部22の上縁との係合が外れることを防止又は抑制することができ、クランプの取付作業性が向上する。
【0038】
〔実施形態の補足説明〕
【0039】
上述した実施形態では、樹脂クリップ14、32の脱落部18、36に支持部としての長孔24が設けられているが、脱落部の支持部の構成はこれに限定されず、凹部や爪部などの他の構成でもよい。また、樹脂クリップの脱落部自体をクランプ、ブラケットなどの別の部品で構成してもよい。すなわち、本発明の「部品が支持される支持部」とは、支持部自体を部品で構成した場合を含む趣旨である。
【0040】
上述した実施形態では、脱落部18、36の長孔24にクランプを係止してチューブを取り付けたが、この構成に限定されず、例えば、プロテクター類、バルブ、又はワイヤーハーネスなどの取付部品を取り付けてもよい。
【0041】
上述した実施形態では、樹脂容器本体12として、例えば、ウォッシャタンク等の樹脂容器を用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1実施形態に係る樹脂容器構造を示す斜視図である。
【図2】(A)は、第1実施形態に係る樹脂容器構造を構成する樹脂クリップの台座部単体を示す斜視図であり、(B)は、台座部の係合爪付近を示す部分断面図である。
【図3】(A)は、第1実施形態に係る樹脂容器構造を構成する樹脂クリップの脱落部単体を上から見た状態で示す斜視図であり、(B)は、脱落部単体を下から見た状態で示す斜視図である。
【図4】(A)は、図1に示す樹脂クリップの係合爪が孔部の縁に係合した状態を示す部分断面図であり、(B)は、(A)と直交する方向における部分断面図である。
【図5】第2実施形態に係る樹脂容器構造を示す斜視図である。
【図6】第2実施形態に係る樹脂容器構造に用いられる樹脂クリップにおいて、ヒンジ部により台座部に対して脱落部が回動した状態を示す斜視図である。
【図7】比較例に係る樹脂容器構造を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0043】
10 樹脂容器構造
12 樹脂容器本体
12A 外壁面
14 樹脂クリップ
16 台座部
18 脱落部
20A 係合爪(係合部)
22 孔部(被係合部)
24 長孔(支持部)
30 樹脂容器構造
32 樹脂クリップ
34 台座部
36 脱落部
38 ヒンジ部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
樹脂容器本体と、
係合部を備えていると共に前記樹脂容器本体の外壁面に溶着された台座部と、部品が支持される支持部と前記係合部に係合される被係合部とを備えていると共に、前記台座部の前記樹脂容器本体への溶着強度よりも前記係合部と前記被係合部との係合強度が小さくかつ前記係合強度を超える外力が作用することにより前記台座部から脱落可能に構成された脱落部と、を含んで構成された樹脂クリップと、
を有することを特徴とする樹脂容器構造。
【請求項2】
前記係合部と前記被係合部との係合状態から前記係合部と前記被係合部との係合が外れる方向へ前記脱落部を前記台座部に対して相対的に回動させるヒンジ部を有することを特徴とする請求項1に記載の樹脂容器構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−18322(P2010−18322A)
【公開日】平成22年1月28日(2010.1.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−181375(P2008−181375)
【出願日】平成20年7月11日(2008.7.11)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】