説明

樹脂部品

【課題】 生分解性プラスチックを金属フレームから分解する際に、生分解性プラスチックの分解に時間がかかると金属がリサイクルなど次の工程に入れない為、非効率的である。
【解決手段】 金属部品に残ったビス留め部の生分解性プラスチックは、結合したまま分解酵素に浸しておくだけで分解消滅できる。またその生分解性プラスチックの量は少量で、分解酵素との接触面積を増加できる溝などの形状が設けられている為、分解時間が短時間ですむ。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真方式、静電記録方式等によって可視画像を形成する複写機、プリンタ、記録画像表示装置、ファクシミリなどの電子写真画像形成装置(以下、画像形成装置という)の樹脂部品及びその分解に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、電子写真方式の複合機およびプリンタは、カラー化が進み、またその性能も年々進化しており、製品サイクルがますます早くなっている。それに伴い、使用済みで回収される機器の台数も増加している。使用済みの複合機およびプリンタは、部品を材料まで戻して再度材料を成型してリサイクルに利用されたり、部品を清掃して再利用するリユースされたりする。
【0003】
しかし、全ての部品をリユースすることは難しく、一部の部品については廃棄処理となる場合もある。廃棄処理を行う場合であっても、環境汚染をできるだけ低減できることが望ましい。廃棄処理を行う際に、環境汚染を極めて低減できる材料として生分解性プラスチック材料が注目されている。
【0004】
これは、通常のプラスチック製品と同じように使えて、しかも使用後は、分解酵素によって水と二酸化炭素に分解されて行く、“自然に還る”プラスチックである。このため、廃棄物の処理に際しても、地中への埋め立てが可能で、燃焼させても発生熱量が低くダイオキシン等の有害物質が放出されることはない。
【0005】
そのため、リユースが難しく、破棄処理となるようなプラスチック部分に上記の生分解性プラスチック材料を用いることで、廃棄しても環境汚染を防止できる。生分解性プラスチックとは、例えばトウモロコシなどの植物資源を原料に合成される天然由来のポリマーで、土中の微生物や、分解酵素などで炭酸ガスと水に分解される。環境汚染防止を配慮して、画像形成装置の一部分に生分解性プラスチックを用いる構成が、特許文献1に記載されている。
【0006】
生分解性プラスチックの画像形成装置への適用の拡大につれて、生分解性プラスチックを金属等の他部品にビス等の締結部材により締結させるような構成になることも考えられる。
【特許文献1】特開2001−219618号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、生分解性プラスチックの部品が金属部品などに接合されていると、解体する際、ビスを外す作業は非常に時間がかかり、解体コストが非常に高くなる。即ち、ビスの間に部品が介在している状態だと、ビスの取り付け部分によっては分解するのが難しい。また、ビスへのトルクが大きい状態であるため、作業者に負荷がかかることもある。
【0008】
そのため、金属と生分解性プラスチックが接合したユニット状態のまま分解するための酵素に浸し、分解しよう方法がある。しかし、この方法であっても、生分解性ブラスチックの部品と金属部品との接合面には分解酵素液が行きにくく、生分解性プラスチックが完全に分解されるにはある程度の時間がかかる。
【0009】
その結果、生分解性プラスチックが分解されるまで、金属がリサイクルなど次の工程に入れない為、非効率的である。
【0010】
よって、短時間かつ容易に、金属と生分解性プラスチックを分離させる事が、解体時に必要となる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本願発明は、生分解性プラスチック材料からなる第一部品と、非生分解性材料からなり、第一部品と接合する第二部品と、前記第一部品と前記第二部品とが接合により一体となっている樹脂部品において、
前記第一部品と前記第二部品との接合面の少なくとも一部に生分解性プラスチックを分解するための分解液を案内可能な案内部が少なくとも前記第一部品または第二部品に設けられているものである。
【発明の効果】
【0012】
本願発明により、生分解性プラスチック部品と別部品が接合されているときに、生分解性プラスチック部品と別部品が接合した状態で分解酵素液に浸しても、生分解性プラスチック部品と別部品との分離を短時間で行える。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施例は、本発明における最良の実施の形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例により限定されるものではない。
【0014】
(実施の形態1)
以下に図を用いて、本発明の第一の実施形態を説明する。
【0015】
図1および2は、本発明の画像形成装置である複合機を示す外観図と断面図である。
【0016】
複写機本体15は、原稿の画像を読み取る原稿読取装置1と、記録材5に画像を形成するプリンタ16から構成される。
【0017】
原稿3は、画像面を下にして原稿台2上に積置され、原稿読取装置1による画像読み取りが行われる。原稿読取装置1による画像読み取りは、主走査方向にセンサ配置されたコンタクトイメージセンサー(CIS)の読み取りセンサ1aに近接して設けられた照明ランプで原稿を照射し、原稿からの反射光を読み取りセンサ1aより読み取るという周知の手法により行われる。このときの読み取り動作としては、原稿台2上に固定積置された原稿に対して照明ランプや読み取りセンサ1a、センサ移動装置1bからなるスキャナセンサユニットを移動させている。ここでは、CISによる読取機構を説明したが、別の読み取り方式であっても構わない。
【0018】
以上の動作により読み取った画像データは、不図示のメモリに格納され、プリンタ16に出力される。
【0019】
記録材5は、プリンタ3内部のカセット6a、マルチ給紙トレイ14に収納されている。画像形成信号に基づいて給紙ローラ6cが回転駆動することによりカセットより1枚ずつ順次給紙された記録材5は、6dレジストローラでタイミングを合わせて画像形成部に供給される。
【0020】
読み取りセンサ1aの信号は、レーザースキャナユニット13へ送られ、レーザースキャナユニットは送られた信号に対応したレーザー光を回転多面鏡のポリゴンミラー13aに反射させる。ポリゴンミラー13aに反射されたレーザー光は、結像レンズ13bを通して像担持体である感光ドラム11aへ照射される。画像形成部では、感光体ドラム11aが不図示のモータにより回転しており、帯電部材である帯電ローラ11dにより所望の電位に帯電された後、上述のレーザー光による像露光を受けて静電潜像が形成される。そして、現像手段である現像スリーブ10bにより送られたトナー10cにより、静電潜像はトナー像として現像される。搬送されてきた記録材5は、感光ドラム下へ送られ、形成されたトナー像が転写部材である転写ローラ7により記録材5に転写される。感光ドラム上に残留したトナーは、クリーニング部材であるクリーニングブレード11bにより掻き落とされ、廃トナー容器11cに回収される。
【0021】
記録材5は感光体ドラム11aから分離された後、定着器8に送られ、ヒータ8bにより加熱された定着部材である定着フィルム8cと加圧部材である加圧ローラ8aの間を通過し、熱と圧力によりトナー像が記録材に定着される。その後、排出ローラ6eにより排紙トレイ9に排出される。以上の工程で、記録材上に画像が形成される。
【0022】
かかる画像形成装置に生分解性プラスチックを用いる際には、高温で変形しやすい、強度が弱いといった性能を考慮して、耐熱性や耐久強度の要求が低い部分への適用が好ましい。例えば、外装カバー、エアダクト等の画像形成装置が動作しても力学的な負荷が大きくかからない部分への適用がいい。
【0023】
図1に示す本体カバー21は、材料の使用量も多く、外装であり大きな強度および耐熱性も必要としないため、生分解性プラスチックで構成される。
【0024】
生分解性プラスチックは、微生物の作用または分解酵素によって分解されるものである。生分解性プラスチックは、加水分解により、水、二酸化炭素等に大部分が分解されるものである。化学的に作られた中でも生分解機能を有する化学合成系のものである。具体的には、ポリカプロラクトン、ポリブチレンサクシネート、ポリエチレンサクシネート、ポリグリコール酸、ポリ乳酸などの脂肪族ポリエステル、ポリビニルアルコール、その他ポリウレタン、ナイロンオリゴマーなどである。本実施例では、ポリ乳酸の生分解性プラスチック材料からなる本体カバー21である。
【0025】
また、化学合成系の生分解性プラスチックの他に微生物によって生成される高分子を利用した樹脂である生分解性プラスチックでもいい。例えば、3−ドロキシ酪酸(HB)と3−ヒドロキシ吉草酸(HV)の直鎖のポリエステル等である。
【0026】
また、天然に存在する物質から抽出された樹脂である天然高分子系でもいい。例えば、ベンジル化木材(木材等のセルロース、リグニンをカセイソーダなどでアルカリ処理し、ベンジル基、アセチル基を持つ化学物質と反応させプラスチック化したもの)。高級脂肪酸エステル化木材、小麦のグルテンにグリセリン、グリコール、乳化シリコーンオイル、尿素を添加したもの、セルロースにキトサンを添加したもの、プルラン、アルギン酸、キチン、キトサン、カラギーナン、デンプン等である。
【0027】
また、分解酵素として、リパ−ゼあるいはリパ−ゼ作用物が用いられる。微生物が関与することで生ずる酵素により生分解性プラスチックの分解が行われる。上述したリパ−ゼは、酵素分解上のリパ−ゼの他に、エステル分解するエステラ−ゼ、ホスホリパ−ゼ、リゾホスリパ−ゼ等が用いられてもよい。さらに、リパ−ゼ作用物はリパ−ゼと同様な作用を行うものであって具体的には、粗リパ−ゼ、リパ−ゼ含有物、リパ−ゼ生産菌およびリパ−ゼ生産培養物がある。なお、分解液は、これらの分解酵素を含む液体である。
【0028】
本実施例の分解液は、生分解性プラスチックがポリ乳酸であるため、リパーゼを含む液体を使用する。
【0029】
図3に示す樹脂部品は、第一部品である生分解性プラスチック製の外装カバー21と第二部品である本体内部の非生分解性材料からなるの金属フレーム25とがある。この外装カバー21と金属フレーム25とは、ガタつきや、隙間なく固定されるよう複数箇所が接合部品であるビス24により接合され、一体となっている。
【0030】
また、図6に示す様に、生分解性プラスチック製カバー21のビス留め部23には、ビス留め部23を囲うように、ビス留め部の端面28につながる連続線状の溝27が設けられている。この溝は、外装カバー21をビス留め部23を残して金属フレームから切り離しやすくするためのものである。
【0031】
溝27の深さは、ユーザーが不意にカバー21に力をかけてもビス止め部23が分断しない程度で構わない。解体時は、工具などで大きな力を部品にかけられる為、溝27がある程度あれば応力が集中し、破断されるからである。
【0032】
図4に示すように、ビス止め方向と垂直にバールなどの一般的な(安価な)解体工具で矢印の方向に外装カバーが向かう力を加える。これにより、接合部であるビス留め部23を残して、カバーの大部分22が金属フレーム25から分離できる。それを繰り返し行うことで、図5のように金属フレームとビス留め部23のみに生分解性プラスチック製の外装カバーが残った状態となる。
【0033】
ここで、ビス止め部周辺の溝の端面に切り込み29を設けてもよい。これにより、より小さな力で分離できるようになる。
【0034】
また、図6に示すようなカバーのビス留め部形状以外にも、以下の場合ある。例えば、図11のような断面積の大きなダクトから延びる取り付け部30や、図12、13の箱型のカバー31の表面から筒状に延びる取り付け部32など、取り付け形状が多少異なる場合である。この場合も、同様にビス留め部の端面28から端面28へビスを囲うように連続線状の溝を設けることで、ビス留め部23を残して分離する事が出来る。
【0035】
以上により、カバー21の大部分22は、容易に生分解性プラスチックのみに分別される。この生分解性プラスチックのみからなる部品は次工程である酵素分解に進める事が出来る。
【0036】
一方、金属フレーム25には、カバー21の一部であるビス留め部23がビスと共に残るが、金属のみに分離する為、この状態で生分解性プラスチックの分解酵素に浸す。生分解性プラスチックの量が前述の工程により少なくなったため、分解される時間は短くできる。
【0037】
さらに、本願発明では、金属フレームと外装カバーとの接合面に分解酵素液が行きやすくするように、複数の溝が外装カバーの接合面側に設けられている。この構成により、従来の構成では、接合面に分解酵素液が浸しにくいために、生分解プラスチックの分解速度が遅かったものを、接合面以外の面だけでなく、接合面との分解酵素液との接触面積を大きくするため、分解速度をはやくできる。本実施例では、複数の溝は外装カバー側に設けられている構成であるが、金属フレーム側に、或いは両方に設けられている構成であっても問題ない。
【0038】
ビス留め部23には、金属との接触面37に、小さな溝33が端面から連続線状に設けられている(図12)。これにより、図13のように密閉されて液体である分解酵素が流れ込みにくいビス止め部の金属との接触面にも、端面の溝から液体が入る(矢印A方向)ため、生分解性プラスチックであるビス留め部23と分解酵素との接触面積が増える。よって、分解時間がより短縮できる。もちろん、溝33は、分解酵素液の流入口からつながっていれば、多少曲がっていても構わない。
【0039】
強度に関しては、溝のない部分は部材の厚みを維持できる為、極端に多くのまたは深い溝を設けなければビス止め部周辺の強度は確保される。
【0040】
また、酵素の流れ込む溝33は、酵素と生分解性プラスチックの接触面積が増加でき、かつビス留め部の強度を著しく低下させなければ、別の形状でも構わない。
【0041】
ここで、分解方法のフローを図14を用いて簡単に説明する。
【0042】
まず、画像形成装置を回収する(S001)。回収した画像形成装置を分解し、生分解性プラスチックを有する画像形成装置用部材、本実施例では、金属フレームと外装カバーとが一体となっている部材を取り出す(S002)。外装カバーの生分解性プラスチック部分のみところを切り離す(S003)。この切り離された生分解性プラスチック部分は、分解酵素液に浸す等により分解処理を行う(S006)。一方、残った金属フレーム部分は、少なくとも生分解性プラスチック部分全体が分解酵素液に浸るように、分解酵素液が満たされている容器に入れる。もちろん、金属フレーム部分全体を分解酵素液に満たしても問題ない。
【0043】
本願発明により、生分解性プラスチック部品と別部品が接合されているときに、生分解性プラスチック部品と別部品が接合した状態で分解酵素液に浸しても、生分解性プラスチック部品と別部品との分解を短時間で行える。
【0044】
また、本実施例では、生分解性プラスチックからなる部品を外装カバーであったがもちろん他の部品であってもよい。例えば、複写機の機内は、使用を経るにつれ、現像部およびクリーニング部などから飛散した微量のトナーがカバー裏やエアフロー部に付着する。そのため、使用後の廃棄処分の際、生分解性プラスチックであればトナー清掃の手間なく分解する事が出来、処理工程が短縮できる。
【0045】
また、本実施例では、非生分解性材料としては金属であったが、生分解性プラスチックを含まない樹脂であってもいい。
【0046】
(実施例2)
本実施例では、生分解性プラスチックからなる第一部品と非生分解性材料からなる第二部品との接合部に分解酵素液を案内する案内部の構成をかえたものである。
【0047】
図15の様に、第一部品と第二部品との接合面に向かって貫通する貫通穴36を第二部品に複数設けるものである。この穴を通って分解酵素が接合面に接触する為、同様の効果を得る事ができる。尚、金属部品の穴36と、前述の分解酵素が流れ込む小さな溝33を併用しても差し支えない。本実施例では、第二部品に貫通穴を設けたが、第一部品に設ける構成或いは第一部品と第二部品の両方に設ける構成であっても問題ない。
【0048】
これらの実施形態により、生分解性プラスチックであるビス留め部23が分解され、完全に消滅または一部が消滅した状態で、金属フレーム25から分離する。これにより金属フレーム25とビス24の金属だけの状態となり、金属部品の処理工程に進める事が可能となる。
【0049】
なお、本実施例では、接合部材としてビスを用いたが、それ以外の接合部材であってもいい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明に関わる画像形成装置の外観図である。
【図2】本発明に関わる画像形成装置の断面図である。
【図3】本発明の実施の形態1に関わる金属フレームとカバーの接合時の状態図である。
【図4】本発明の実施の形態1に関わる金属フレームからの、カバーの分離途中の状態を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態1に関わる金属フレームからのカバーの分離後の状態を示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の形態1に関わるカバーのビス留め部の詳細図である。
【図7】本発明の実施の形態1に関わる切り込みを設けたビス止め部の詳細図である。
【図8】本発明の実施の形態1に関わるカバーのビス留め部の断面図である。
【図9】本発明の実施の形態1に関わる金属フレームとダクトの接合時の斜視図である。
【図10】本発明の実施の形態1に関わる箱型カバーの斜視図である。
【図11】本発明の実施の形態1に関わる箱型カバーの取り付け部の詳細図である。
【図12】本発明の実施の形態1に関わるビス留め部の取り付け面側の詳細図である。
【図13】本発明の実施の形態1に関わる取り付け面に溝を設けたビス留め部の斜視図である。
【図14】本発明の実施の形態1に関わる分解工程のフローチャートである。
【図15】本発明の実施の形態2に関わるビス留め部周辺に穴を設けた金属フレームの斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1 原稿読取装置
1a 読み取りセンサ
1b センサ移動装置
2 原稿台
3 原稿
4 圧板
5 記録材
6 搬送手段
6a 給紙カセット
6b 分離爪
6c 給紙ローラ
6d レジローラ対
6e 排出ローラ対
7 転写ローラ
8 定着器
8a 加圧ローラ
8b ヒータ
8c 定着フィルム
10 現像ユニット
10a 現像スリーブ
10b 現像室
11 クリーニングユニット
11a 感光ドラム
11b クリーニングブレード
11c 廃トナー容器
11d 帯電ローラ
12 トナーボトル
12a トナー
13 スキャナユニット
13a ポリゴンミラー
13b 結像レンズ
13c 反射ミラー
14 マルチ給紙トレイ
16 プリンタ
18 排紙トレイ
19 操作部
20 前カバー
21 生分解性プラスチック製カバー
22 カバーの接合部以外の部分
23 カバーの接合部
24 カバーの固定ビス
25 金属製フレーム
26 生分解性プラスチック製ダクト
27 カバーの接合部周辺の溝
28 カバーの接合部端面
29 溝の端面
30 ダクトの取り付け部
31 生分解性プラスチック製の箱型カバー
32 箱型カバー取り付け部
33 取り付け面に設けられた溝
34 カバー取り付け用ビス穴
36 金属フレームに設けられた接合部周辺の穴
37 カバー取り付け面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生分解性プラスチック材料からなる第一部品と、非生分解性材料からなり、第一部品と接合する第二部品と、前記第一部品と前記第二部品とが接合により一体となっている樹脂部品において、
前記第一部品と前記第二部品との接合面の少なくとも一部に生分解性プラスチックを分解するための分解液を案内可能な案内部が少なくとも前記第一部品または第二部品に設けられていることを特徴とする樹脂部品。
【請求項2】
前記案内部は、接合面に沿って設けられた溝であり、この溝は接合面の外側までつながっていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂部品。
【請求項3】
前記案内部の形状は、第一部品と第二部品との接合面に向かって貫通する複数の穴であることを特徴とする請求項1に記載の樹脂部品。
【請求項4】
前記案内部の形状は、第一部品に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の樹脂部品。
【請求項5】
第一部品は、前記接合面を囲むように連続線状に形成される溝を有していることが特徴の請求項1に記載の樹脂部品。
【請求項6】
前記溝の始点または終点の少なくとも一方に、切り込み形状を設けたことが特徴の請求項5に記載の樹脂部品。
【請求項7】
前記第一部品は記録材上に画像を形成する画像形成装置の外側のカバーであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の樹脂部品。
【請求項8】
前記第一部品は、記録材上に画像を形成する画像形成装置内部から外部に空気を送るエアフローのダクトであることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載の樹脂部品。
【請求項9】
生分解性プラスチック材料からなる第一部品と非生分解性材料からなる第二部品とが接合されて一体となっている樹脂部品から第一部品と第二部品とに分解する分解方法において、
前記第一部品と前記第二部品との接合面の少なくとも一部に生分解性プラスチックを分解するための分解液を案内可能な案内部が少なくとも前記第一部品または第二部品に設けられており、第一部品と第二部品とが整合した状態で少なくとも前期案内部と第一部品とを分解液に浸す工程を有することを特徴とする分解方法。
【請求項10】
第一部品と第二部品との接合部を第一部品から切り離す工程の後に、前記分解液に浸す工程が行われることを特徴とする請求項9に記載の分解方法。
【請求項11】
前記案内部は、接合面に沿って設けられた溝であり、この溝は接合面の外側までつながっていることを特徴とする請求項9から請求項10のいずれかに記載の分解方法。
【請求項12】
前記案内部の形状は、第一部品と第二部品との接合方向と平行に貫通する複数の穴であることを特徴とする請求項9から請求項10のいずれかに記載の分解方法。
【請求項13】
前記案内部の形状は、第一部品に設けられていることを特徴とする請求項9から請求項12のいずれかに記載の分解方法。
【請求項14】
第一部品は、前記接合面を囲むように連続線状に形成される溝を有していることを特徴とする請求項9から請求項10のいずれかに記載の分解方法。
【請求項15】
前記溝の始点または終点の少なくとも一方に、切り込み形状を設けたことが特徴の請求項14に記載の分解方法。
【請求項16】
前記第一部品は記録材に画像を形成する画像形成装置の外側のカバーであることを特徴とする請求項9から請求項15のいずれかに記載の分解方法。
【請求項17】
前記第一部品は、記録材に画像を形成する画像形成装置内部から外部に空気を送るエアフローのダクトであることを特徴とする請求項9から請求項15のいずれかに記載の分解方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate


【公開番号】特開2007−171497(P2007−171497A)
【公開日】平成19年7月5日(2007.7.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−368251(P2005−368251)
【出願日】平成17年12月21日(2005.12.21)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】