説明

樹脂

【課題】
本発明は樹脂それ自体がマイナスイオンを発生し、以て掛かるマイナスイオンが発生している環境にある人々の心を和ませ、平たい言葉でいえば「ゆったり」した気分にさせ、かつ身体全体の活性化を促進する樹脂の製造方法を提唱し、その提供をなしえたこと。
【課題を解決する手段】
マイナスイオンを発する電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種の微粒子を樹脂本体に配合してなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主としてマイナスイオンを発する種樹脂の新規な発明に関する。
【背景技術】
【0002】
このような人体の活性化に役立つ素材を混合させた樹脂としては、特許文献1に示すように特に、ブラックシリカを配合させた樹脂の発明が知られている。而してこの発明に使用されるブラックシリカは北海道の上の山町で天然に産し、その組成は、C :5%,シリカ(SiO2):80%,Al:5%,Fe:2%,Ca, Mg 他:2%である。また、物理・化学特性として、無機質,弱酸性(Ph5.5 〜7.5), 不燃性, 耐水性,耐磨耗性 (硬度7.0 〜7.5),赤外線の高吸収性, 脆弱性, 導電性を有している。
【0003】
このブラックシリカを合成樹脂に配合する手段は、不飽和ポリエテテル樹脂(積層用樹脂)にブラックシリカの粉末を混練し、均一に分散させたものである。
【0004】
次に成形方法の一例を説明すると、離型剤を塗布したガラス板を型として、その表面に不飽和ボリエステル樹脂系のゲルコートを吹き付けて硬化させる。ゲルコートの硬化後、上記黒鉛粉末樹脂混練の積層用樹脂を使用してチョップドストランドマット♯450 を4プライ積層し、60°C,2時間で加熱硬化させる。そして、室温冷却後に脱型する。
【0005】
上記配合・成形方法において、不飽和ポリエステル樹脂とブラックシリカの粉末の重量比を99:1,95:5,90:10,67:33の各配合で混練成形した樹脂板(たて5cm×横5cm×厚さ0.5cm)について、徳島県立工業技術センターにおいて測定装置(日本電子 (株) FT−IR6500)によって39.9°C で遠赤外線放射率を測定した結果はこの文献の図1〜図4に示すとおりである。
【0006】
これにより、ブラックシリカを樹脂化して成形した板が常温において、遠赤外線を放射することを確認した。
【0007】
この結果係る樹脂は、常温で遠赤外線放射機能を有するブラックシリカを配合したため、ブラックシリカの遠赤外線放射機能によって樹脂全体から常温で遠赤外線が放射されるものである。
【0008】
確かにこの樹脂を使用すれば、常温において、樹脂成形品、塗料、接着剤、その他樹脂の一般的な使用態様において簡易に遠赤外線の効能を享受することができるのであるが、それはあくまでも遠赤外線による効果であって、僅かではあっても所謂熱の発生源が必要であり、特に人が生活する環境の活性化に必要なマイナスイオンは、発生しないかしたとしてもそれは極々僅かである。
【特許文献1】特開平8-143703 明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
而して本発明は、樹脂それ自体がマイナスイオンを発生させ、以て掛かるマイナスイオンが発生している環境にある人々の心を和ませ、平たい言葉でいえば「ゆったり」した気分にさせ、かつ身体全体の活性化を促進する樹脂の製造方法を提唱し、その提供をなしえたのである。
【0010】
即ちマイナスイオンは、電気を帯びている小さな物質でその大きさは1/1000mmといわれ、肉眼ではもちろん、一般の顕微鏡でさえ見ることの出来ない微粒子である。
【0011】
そしてこのごくごく小さな物質には、プラスの電気を帯びたもの(プラスイオン)とマイナスの電気を帯びたもの(マイナスイオン)の二種類があり、お互いに結びついてさまざまな物質を作っているのである。
【0012】
そして人間は、細胞の新陳代謝によって生命を維持しているほかに、呼吸を通して自然界に存在しているイオンを摂取する機能をもっており、摂取されたイオンは細胞へ運ばれ、細胞膜を介してイオン交換が行われるのである。
【0013】
このイオン交換とは、すなわち細胞内の老廃物や炭酸ガスを出して、必要な酸素や栄養素を取り入れるシステムで、そのイオンのバランスによって体のコンディションは大いに左右されるのであるが、現代社会は様々な形でプラスイオンの多い環境を作りだしてしまったのである。
【0014】
具体的には、日々自動車がまき散らす排気ガスがその代表であり、これはプラスイオンを増殖させる最たるものである。
【0015】
そのほか、工場などから排出される各種の煤煙、汚染された河川や酸性雨、ゴミの焼却時に出るダイオキシン、農薬、各種食品添加物(化学物質)、毒性を持った新建材の接着剤(ホルムアルデヒド)、その他もろもろの日用品に使用される有機リン化合物質、宇宙の果てから放射されてくる放射線の類もプラスイオンを増やす元凶である。
【0016】
さらに破壊されたオゾン層から降り注がれる紫外線も、プラスイオンを作り出す大きなファクターになっている。また、この数十年の間急速に普及したテレビやコンピュータ、電子レンジなどの各種電気,電子機器から放出される「電磁波」もプラスイオンの仲間であり、これらの重層的な影響で、マイナスイオンは激減し、プラスイオンばかりが目立って多い大気環境が作り出されたのであり、このようにしてわずかの間に空気中のイオンバランスは崩れてしまったのである。
【0017】
そんな中で、マイナスイオンは図1のように、仮令えば空気の振動で発生する。そしてマイナスイオンの多い空気は、人体の酸化物をアルカリ性に中和して、細胞内に酸素と栄養素を吸収しやすくする。しかも老廃物を排出しやすくして細胞を活性化するのである。
【0018】
つまり、人体の生理作用を快調にするとともに、人間が本来持っている自然治癒力を高める働きがあるのである。
【0019】
具体的にマイナスイオンの環境への主な作用は、科学的,電気的,放射性物質などが原因の空気汚染を浄化、新建材などから室内に気化して出てくる有害物質(ホルムアルデヒド)などを浄化、タバコの煙や不快なにおいを分解,消臭、殺菌作用(ダニの死骸・糞)による空気汚染の防止、カビの発生防止や臭いの除去、小害虫(蝦・シロアリ)の侵入防止、鉢植え植物の成長を促進が挙げられる。
【0020】
さらにマイナスイオンは人体組織を活性化して生体作用に抜群の効果として、体内細胞の酸性物質(毒素)を排泄し、アルカリ性に変えて血液の循環を高める作用、細胞の活性化作用、血液の浄化作用、アレルギー体質の改善作用、鎮痛作用、がある。
【0021】
即ち、マイナスイオンの人体への作用効果は、血管が拡張され、血圧は正常になり、血液はアルカリ性傾向となり、骨は丈夫になるのなどが知られているのである。
【0022】
また利尿作用が促進され、呼吸は静減し楽になり、脈拍を減少させ、疲労の回復を促進させる、自律神経機能を鎮静化する、発育を促進し良好なものとするなど現代生活を送るに当たって良いことずくめなのである。
【0023】
よりよく理解するために「安眠」を例にとったマイナスイオン効果について述べてみると、かかるマイナスイオンを身体に受入れる(マイナスイオンの雰囲気にいること)ことにより、酸化した体内が還元され、気分が穏やかになる。また沈静効果で、興奮した神経も休まり、グッスリ眠れるのである。そして当然のことながら安眠は、ストレスの解消にもつながり副交感神経活性の働きを助けるのである。
【課題を解決するための手段】
【0024】
目的を達成するために本発明のなした手段は、マイナスイオンを発する電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種の微粒子を樹脂本体に配合したことを特徴とする樹脂とその樹脂の製造方法である。
【0025】
ここで電気石(トルマリン:Tourmaline)は、珪酸塩鉱物でありそれ自身がマイナスイオンを発し利用者を、精神的あるいは肉体的にリラックスまたはリフレッシュさせ身体を活性化させることが知られている。
【0026】
次いで北投石は、中華民国(台湾)の北投温泉と日本国秋田県の玉川温泉にのみ産出される鉱物である。而して北投石はラドンやラジウム,鉛,カルシュウムなどを含む、重晶石(硫酸バリウム)のバリウムの一部が、鉛に置き換えされた化学組成(Ba,Pb)SO4(Ba:Pb=4:1)をもち強い放射能を有する。
【0027】
またこの北投石は所謂薬石としても有名で類のない極めて高い医療効果が期待され、マイナスイオン効果で凡ゆる疫病に有効であること知られている。
【0028】
また炭酸マグネシウム,水酸マグネシウムは、細胞内液に多いミネラルである。カリュシュムと一面で拮抗し、また他の一面では協力しあって骨などを作る一方、細胞内で外から入ってきたナトリウムを、外に汲みだすナトリウムポンプを動かす必要なミネラルである。そしてこれらマグネシュウムのマイナスイオン効果は特に慢性的な疲れを取ることである。
【0029】
パナジウムは、微量元素の1つで、微量ではあるが身体の生理機能に欠かせないミネラレとして知られている。仮令えば血管にコレストロールが蓄積するのを防ぎ、またインシュリン同じ働きをする一方、マイナスイオン効果ではそれ自身インシュリンを誘発する作用がある。
【0030】
竹炭は木でも草でもない多年植物の竹を窯に入れ、蒸し焼きにして炭にしたもので、この高温で焼くことにより、マイナスイオンを発生するようになるのである。この外には遠赤外線効果にも秀れ、強い抗菌効果もあることが知られている。
【0031】
また本発明を実施するための樹脂本体は、熱可塑性樹脂であることもその特徴である。
【0032】
即ち熱可塑性樹脂は通常酸化防止剤を添加した粒状の成型材料(コンパンド)で供給され、比較的安価で取扱易く他の材料と配合し易い為である。
【0033】
このとき上記樹脂本体に、樹脂発泡剤を配合することも本発明の特徴の1つである。この発泡成形においては、ADCAを初め多くの化学発泡剤が使用できる。
【0034】
而して上記樹脂本体を発泡させると、当然の事ながら樹脂本体内に無数の気泡が生じ、この気泡内の空気が、発生したマイナスイオンの誘導を促進させることになる。
【0035】
そしてこの場合かかる気泡は、連続気泡となるような発泡剤を用いることが好ましくこの点も本発明の特徴となっている。
【発明の効果】
【0036】
而して本発明の効果は、上記その特徴と同時に記載した効果で充分であるが、総じて仮令えば当該樹脂を浴槽内に入れたり、家屋の内装に使用したり、その他装飾品等に使用した場合、その使用者の精神を安定させることになるのであり、かかるマイナスイオンによって気持ちを落ち着かせ、幸せ感を増幅させるベーター・エンドルフィンを活性化させ、そしてこの脳内ベーター エンドルフィンは、精神安定に作用し免疫力を高める効果があるのである。
【0037】
この外、マイナスイオンの自律神経調整作用としては、不眠,頭痛,ゼンソク,リウマチ,肩凝り,腰痛,慢性疲労,神経痛,イライラなどプラスイオンが演奏活動等に悪い影響を及ぼしている点で、かかるマイナスイオンは自律神経のバランスをとり、頭脳は沈着冷静,手足は樹脂を操作するのに充分な暖かい、即ち(頭寒足熱)の健康的な体の常態に保ち改善することができるのである。
【0038】
また、この時の血液の浄化作用として健康な血液に中和させ、健全な抵抗力のある弱アルカリ性の血液に変えるも作用をなすものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の最良の実施例として先ず電気石(トルマリン)を使用した。これはマイナスイオンを発する鉱物として最も勝れているからである。ここでは超微粒子状のものを用いている。
【0040】
樹脂としては手軽なPP樹脂を用いた。このトルマリンをPP樹脂に配合する手段は、単に配合,撹拌,混合による手段に限らず、トルマリンの粉末を混練し、均一に分散させる手段でもよい。
【0041】
これは、仮令えば離型剤を塗布したガラス板を型として、その表面に熱可塑性樹脂であるPP樹脂系のゲルコートを吹き付けて硬化させる。ゲルコートの硬化後上記トルマリン樹脂混練の積層用樹脂を使用してチョップドストランドマット450 をプライ積層し60°Cで約2時間加熱硬化させ室温冷却後に脱型することでもよい。
【0042】
なお、マイナスイオンを発するものとしては上記のトルマリンの他、何れも粒状の北投石や,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種で、上記同様樹脂本体に配合してもよい。
【0043】
さらに上記樹脂には連続気泡を発生する発泡剤も配合した。この発泡剤としては各種のものが考えられるが、ここではセルマイクMB3073を用いた。単位ガス発生量は37ml/gである。これに用いた樹脂はPP(密度0.9g/cm3)で、これに対して発泡剤の添加量は2.5%であり、結果発泡大密度は0,52g/cm3であった。
【0044】
この発泡剤で発泡させることは、混合させた電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などから発するマイナスイオンが発泡によって出来た気泡によって広く伝播され、その効果が増大するのものであって、このために発泡は連続気泡ができるものが好ましい。
【0045】
この樹脂を使う例として、浴槽に浮かべてもちいる健康器具を述べる。
【0046】
而して発明者はかかる樹脂を、クラッシャ粉砕機などで所定大きさのこの粒状にし、外周にこの粒状の径より小さい径の孔を多数もったボールにおさめ、夜43度Cの浴槽に浮かべたところ、これより発するマイナスイオンによって快適な入浴を楽しむことができ、しかも朝まで浴槽の温度は余り変らない状態を保つことができた。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明1実施例の樹脂に関する常温においてのマイナスイオンの推移測定グラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
マイナスイオンを発する電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種の微粒子を樹脂本体に配合したことを特徴とする樹脂
【請求項2】
上記樹脂本体は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする上記請求項1に示す樹脂
【請求項3】
上記樹脂本体に、樹脂発泡剤を配合したことを特徴とする上記請求項1及び/または請求項2に示す樹脂
【請求項4】
上記請求項3に示す樹脂発泡剤は、連続気泡を発生する発泡剤であることを特徴とする樹脂
【請求項5】
上記の樹脂本体に対して、マイナスイオンを発する電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種の微粒子の割合が重量部で30乃至70%であることが特徴の上記請求項1乃至請求項4記載の樹脂
【請求項6】
樹脂本体に、マイナスイオンを発する電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種の微粒子を配合し、撹拌混合させた後硬化させたことを特徴とする樹脂の製造方法
【請求項7】
上記樹脂本体は、熱可塑性樹脂であることを特徴とする上記請求項6に示す樹脂の製造方法
【請求項8】
上記樹脂本体に、樹脂発泡剤を配合する行程を有することを特徴とする上記請求項6及び/または請求項7に示すの製造方法樹脂
【請求項9】
上記請求項8に示す樹脂発泡剤は、連続気泡を発生する発泡剤であることを特徴とする樹脂の製造方法
【請求項10】
上記の樹脂本体に対して、マイナスイオンを発する電気石(トルマリン),北投石,炭酸マグネシウム,水酸マグネシウム,パナジウム,竹炭などの1種または/および複数種の微粒子の割合が重量部で30乃至70%を配合する行程を有することが特徴の上記請求項6乃至請求項9記載の樹脂の製造方法

【図1】
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【公開番号】特開2008−127442(P2008−127442A)
【公開日】平成20年6月5日(2008.6.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−312489(P2006−312489)
【出願日】平成18年11月20日(2006.11.20)
【出願人】(506387155)有限会社ポリマ商工 (1)
【Fターム(参考)】