説明

機器制御装置、制御方法、制御プログラム、及び記録媒体

【課題】センサ等を別途設けることなく、負荷機器に対して環境の状況に応じた制御を行う。
【解決手段】機器制御装置1は、太陽光発電装置30及び風力発電装置31の発電量を取得する発電量取得部11と、制御対象機器に対する発電量に応じた制御を特定するための制御特定情報22を参照して、発電量取得手段が取得した発電量に応じた制御を特定する制御特定部12と、制御特定部12が特定した制御を実行する機器制御部13とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、地域分散型の発電装置から電力の供給を受けて動作する負荷機器を制御する機器制御装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、各家庭で使用する電力を各家庭に設けた発電装置で供給する地域分散型の電力供給システムが急速に普及している。また、家庭の消費電力を抑えるいわゆる省エネ活動も浸透しつつある。特に、太陽光発電システムなどは、余剰電力を電力会社に売電できることもあり、太陽光発電システムを導入した家庭や、導入しようとする家庭では、発電量と消費電力量に対する意識が高まっている。
【0003】
このような背景から、地域分散型の電力供給システムを効率化する技術も進展しつつある。例えば、下記の特許文献1には、発電装置の発電出力または負荷電力の予測値を用いて、特定地域内に設置されたエンジン発電機や太陽光発電装置等の複数の発電装置による電力需給制御を効率化することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−271723号公報(2008年11月6日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述のような従来技術は、各発電装置の発電量を制御するものであって、発電装置から電力の供給を受けて動作する負荷機器の動作制御については何ら考慮されていない。つまり、発電装置と負荷機器とを含めたシステム全体の制御を最適化することはできないという問題がある。
【0006】
ここで、負荷機器を含めた最適化制御を行う場合、例えば各負荷機器にセンサを別途設け、このセンサで取得したデータを基に、負荷機器を制御することが考えられる。しかし、負荷機器毎にセンサを設けることはコスト的に難がある。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、センサ等を別途設けることなく、負荷機器に対して、該負荷機器の置かれた環境に応じた適切な制御を行うことのできる機器制御装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明の機器制御装置は、自然エネルギーを用いる発電装置から機器に電力を供給する電力供給システムに含まれる、上記機器の動作制御を行う機器制御装置であって、上記発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得手段と、発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得手段が取得した発電状況情報に応じた、上記機器に対する制御を特定する制御特定手段と、上記制御特定手段が特定した制御を実行する機器制御手段とを備えていることを特徴としている。
【0009】
また、本発明の制御方法は、上記の課題を解決するために、自然エネルギーを用いる発電装置から機器に電力を供給する電力供給システムに含まれる、上記機器の動作制御を行う機器制御装置による制御方法であって、上記発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得ステップと、発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得ステップで取得した発電状況情報に応じた、上記機器に対する制御を特定する制御特定ステップと、上記制御特定ステップで特定した制御を実行する機器制御ステップとを含むことを特徴としている。
【0010】
上記の構成によれば、制御特定情報を参照して特定した、発電装置の発電状況に応じた制御を機器に対して行う。ここで、自然エネルギーを利用して発電を行う場合、その時々の自然環境によって発電状況は変化する。なお、自然エネルギーを利用して発電を行う発電装置としては、例えば太陽光発電装置や風力発電装置等が挙げられる。
【0011】
つまり、上記発電装置の発電状況には、そのときの環境が反映されており、発電状況に応じた制御は、そのときの環境に応じた制御ということになる。したがって、上記の構成によれば、機器が置かれている環境を検出するためのセンサ等を別途設けることなく、機器に対して環境に応じた適切な動作制御を行うことが可能になる。なお、本発明は、発電装置の置かれている環境と、制御対象となる機器の置かれている環境が同一であるか、またはほぼ同一とみなせることを前提としている。つまり、上記発電装置と上記機器とは、少なくとも上記の前提が成り立つ程度に近接している。
【0012】
また、上記機器制御装置は、上記機器の動作状況を示す動作状況情報を参照して、上記制御特定手段が特定した制御を実行するか否かを判断する判断手段を備え、上記機器制御手段は、上記判断手段が実行すると判断した制御を実行することが好ましい。
【0013】
上記の構成によれば、機器の動作状況から制御を実行するか否かを判断するので、機器の動作状況から実行することが好ましくないと判断されるような制御が行われることを防ぐことができる。
【0014】
また、上記機器には、ユーザがその場に不在のときには動作させない機器が含まれており、上記判断手段は、上記動作状況情報が、ユーザがその場に不在のときには動作させない上記機器が動作していないことを示している場合に、上記制御特定手段が特定した制御を実行しないと判断することが好ましい。
【0015】
上記の構成によれば、ユーザがその場に不在のときには動作させない機器が動作していないときには制御を実行しない。ユーザがその場に不在のときには動作させない機器が動作していないときは、ユーザが不在である可能性が高いと言えるので、上記の構成によれば、ユーザが不在である可能性が高い場合に無駄に制御が行われることを防ぐことができる。なお、ユーザがその場に不在のときには動作させない機器としては、例えば室内の照明装置、空調装置、テレビ等が挙げられる。
【0016】
また、上記機器制御装置は、上記機器の周囲の環境に関する環境情報を参照して、上記制御特定手段が特定した制御を実行するか否かを判断する判断手段を備え、上記機器制御手段は、上記判断手段が実行すると判断した制御を実行することが好ましい。
【0017】
上記の構成によれば、機器の周囲の環境に応じて制御の実行可否を判断する。したがって、上記の構成によれば、機器の周囲の環境から、機器の制御を行うことが好ましくないと判断されるような場合に、制御が行われることを防ぐことができる。
【0018】
なお、上記環境情報は、例えば天気、気温、上記機器が設置された部屋の室温、明るさ等を示すものであってもよい。また、時刻や日付によって、温度や明るさ等の環境が変わるので、時刻や日付等を上記環境情報として適用してもよい。ただし、センサ等を設けてこれらの環境情報を取得することはコスト的に好ましくないので、上記環境情報はセンサ等を設けることなく取得できるものとすることが望ましい。
【0019】
また、上記制御特定情報は、上記機器の周囲の環境と、上記発電装置の発電状況とに応じた制御を特定するためのものであり、上記制御特定手段は、上記機器の周囲の環境に関する環境情報を参照して、上記制御特定情報から制御を特定することが好ましい。
【0020】
上記の構成によれば、機器の周囲の環境に関する環境情報を参照して、機器の周囲の環境と、発電装置の発電状況とに応じた制御を特定するための制御特定情報から制御を特定する。したがって、機器の周囲の環境に応じたより適切な制御を特定し、これを実行することができる。
【0021】
また、上記機器には、照明装置とカーテンを開ける装置とが含まれており、上記発電装置が太陽光発電装置であり、上記発電状況情報が上記発電装置の発電量を示すものである場合には、上記制御特定情報では、上記太陽光発電装置の予め定めた閾値以上の発電量に対して、上記カーテンを開ける装置によってカーテンを開ける制御と、上記照明装置の出力を下げるかまたは消灯する制御とが対応付けられていることが好ましい。
【0022】
上記の構成によれば、制御特定情報において、閾値以上の発電量に対して、カーテンを開ける装置によってカーテンを開ける制御と、照明装置の出力を下げるかまたは消灯する制御とを対応付けられている。このため、閾値以上の発電量が取得されたときには、カーテンを開ける制御と、照明装置の出力を下げるかまたは消灯する制御とが行われる。
【0023】
ここで、上記構成のように、発電装置が太陽光発電装置である場合に、発電量が多いときには、屋外が明るいと考えられる。すなわち、上記の構成によれば、照明装置に対する制御で減少した明るさを、カーテンを開けて外光を取り込むことによって補うので、室内の明るさを維持することができる。そして、照明装置の出力を下げるかまたは消灯するので、電力供給システム全体における消費電力を低減することができる。
【0024】
また、上記機器には、窓を開ける装置と冷房装置とを含み、上記発電装置が、風力発電装置であり、上記発電状況情報が上記発電装置の発電量を示すものである場合には、上記制御特定情報では、上記風力発電装置の予め定めた閾値以上の発電量に対して、上記窓を開ける装置によって窓を開ける制御と、上記冷房装置を動作停止させる制御とが対応付けられていることが好ましい。
【0025】
上記の構成によれば、制御特定情報において、閾値以上の発電量に対して、窓を開ける装置によって窓を開ける制御と、冷房装置を動作停止させる制御とが対応付けられている。このため、閾値以上の発電量が取得されたときには、窓を開ける制御と、冷房装置を動作停止させる制御とが行われる。
【0026】
ここで、上記構成のように、発電装置が風力発電装置である場合に、発電量が多いときには、ある程度の風速で継続的に風が吹いていると考えられる。すなわち、上記の構成によれば、冷房装置に対する制御後の室温の上昇を、窓を開けて風を取り込むことによって抑えるので、快適性が損なわれることがない。そして、冷房装置を動作停止することによって電力供給システム全体における消費電力を低減することができる。
【0027】
なお、上記機器制御装置は、コンピュータによって実現してもよい。すなわち、コンピュータに上記制御方法の各ステップを実行させることにより、上記機器制御装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、及びそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本発明の範疇に入る。
【発明の効果】
【0028】
以上のように、本発明の機器制御装置は、発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得手段と、発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得手段が取得した発電状況情報に応じた、機器に対する制御を特定する制御特定手段と、上記制御特定手段が特定した制御を実行する機器制御手段とを備えている構成である。
【0029】
また、本発明の制御方法は、発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得ステップと、発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得ステップで取得した発電状況情報に応じた、機器に対する制御を特定する制御特定ステップと、上記制御特定ステップで特定した制御を実行する機器制御ステップとを含む構成である。
【0030】
そして、本発明の制御プログラムは、発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得ステップと、発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得ステップで取得した発電状況情報に応じた、機器に対する制御を特定する制御特定ステップと、上記制御特定ステップで特定した制御を実行する機器制御ステップとをコンピュータに実行させる構成である。
【0031】
上記の構成によれば、機器の置かれている環境が反映される発電情報に応じた制御を機器に対して行うので、機器が置かれている環境の状況を検出するためのセンサ等を別途設けることなく、機器に対して環境に応じた適切な動作制御を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本発明の一実施形態にかかる機器制御システムを構成する機器制御装置の要部構成を示すブロック図である。
【図2】上記機器制御システムの概要を示す図である。
【図3】上記機器制御装置が格納する発電量閾値の一例を示す図である。
【図4】上記機器制御装置が格納する制御特定情報の一例を示す図である。
【図5】エネルギー生成機器の種別と、その種別のエネルギー生成機器の発電状況に応じて制御を変更すべき制御対象機器とを対応付けた制御特定情報の一例を示す図である。
【図6】上記機器制御装置が格納する機器管理情報の一例を示す図である。
【図7】上記機器制御装置が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図7に基づいて詳細に説明する。
【0034】
〔概要〕
まず、本実施形態の機器制御システムの概要を図2に基づいて説明する。図2は、機器制御システム100の概要を示す図である。機器制御システム100は、機器制御装置1によって、該システムに含まれる制御対象機器の動作を制御するシステムである。また、機器制御システム100には、上記制御対象機器に電力を供給するエネルギー生成機器が含まれる。つまり、機器制御システム100は、エネルギー生成機器から制御対象機器に電力を供給する電力供給システムと言うこともできる。
【0035】
エネルギー生成機器は、地域分散型の発電装置である。つまり、エネルギー生成機器は、電力会社が運営する発電所のような大規模な発電装置ではなく、一般家庭や企業等の施設で使用される電力の一部または全部をまかなうため、当該施設に近接して設けられた発電装置である。ここでは、エネルギー生成機器として、光エネルギーから電力を得る太陽光発電装置30と、風エネルギーから電力を得る風力発電装置31を例示しているが、地熱発電装置など自然エネルギーを利用した発電装置であればこれらの例に限られず、任意のものを適用することができる。
【0036】
制御対象機器は、エネルギー生成機器から電力の供給を受けて動作する負荷機器である。すなわち、機器制御システム100は、エネルギー生成機器と、負荷機器とを含むエネルギー供給システムと言うこともできる。図示の例では、制御対象機器として、1軒の家屋内に設置された、空調装置(いわゆるエアコン)40、照明装置41、窓を電動で開閉する窓開閉機42、カーテンを電動で開閉するカーテン開閉機43、及び扇風機44を例示している。なお、制御対象機器は、その機器が置かれている環境に応じて動作制御することにメリットのある機器であればこれらの例に限られない。
【0037】
また、機器制御システム100は、発電所等からの電力を供給する配電設備50に接続されており、制御対象機器は、この配電設備50からの電力供給も受けることができる。さらに、機器制御システム100には、蓄電装置60が含まれており、エネルギー生成機器が発生させた余剰電力を蓄電することができるようになっている。
【0038】
このような構成を備える機器制御システム100では、機器制御装置1が、エネルギー生成機器による発電量に応じて、制御対象機器の動作制御を行う。これにより、天候等の環境の状態に応じた動作制御が可能となる。自然エネルギーを利用して発電を行うエネルギー生成機器による発電量は、天候等の環境の状態に応じて変動するからである。
【0039】
つまり、機器制御システム100は、エネルギー生成機器から出力される発電量というパラメータを利用することにより、センサ等を新たに設置することなく、制御対象機器が置かれている環境に応じた制御を行う点が主な特徴点である。なお、制御対象機器が置かれている環境とは、制御対象機器の周囲の明るさや温度等の状況(自然環境)を指す。
【0040】
例えば、図示の例では、太陽光発電装置30の最大発電量が4kwであり、現在4kwの発電(つまり最大発電量による発電)が行われていることが、機器制御装置1によって検知されている。このように、太陽光発電による発電量が多いときには、太陽光発電装置30が受光する光量が多い、すなわち天気が晴れであると考えられる。
【0041】
そこで、このようなときには、機器制御装置1は、家庭内配線網を介して、照明装置41の電源をOFFにすると共に、カーテン開閉機43によってカーテンを開ける制御を行う。
【0042】
この制御により、照明装置41が消灯されるので、制御対象機器全体の消費電力は少なくなる。また、天気は晴れであるから、カーテンが開けられることによって室内の明るさは保たれる。すなわち、この制御によれば、室内の明るさを維持しつつ、消費電力を低減することができる。なお、照明装置41の明るさを段階的に変化させることができる場合には、明るさを下げる制御を行ってもよい。
【0043】
また、図示の例では、風力発電装置31の最大発電量が1kwであり、現在0.5kwの発電(つまり最大発電量の半分の発電)が行われていることが、機器制御装置1によって検知されている。このように、風力発電による発電量がある程度多いときには、風が継続的に吹いていると考えられる。そして、このように風の吹いているときであれば、空調装置40の冷房機能を使わなくとも、窓を開けて風を入れ、扇風機44を動かすことで暑さをしのぐことができる。
【0044】
そこで、このようなときには、機器制御装置1は、家庭内配線網を介して、空調装置40の電源をOFFにし、扇風機44の電源をONにすると共に、窓開閉機42によって窓を開ける制御を行う。この制御によれば、空調装置40の電源がOFFになり、空調装置40より消費電力の少ない扇風機44の電源がONになるので、制御対象機器全体の消費電力を低減することができる。
【0045】
〔機器制御装置1の構成〕
続いて、機器制御装置1の構成を図1に基づいて説明する。図1は、機器制御装置1の要部構成を示すブロック図である。図示のように、機器制御装置1は、制御部10と記憶部20とを備えている。
【0046】
制御部10は、機器制御装置1の動作を統括して制御するものであり、発電量取得部(発電情報取得手段)11、制御特定部(制御特定手段、判断手段)12、及び機器制御部(機器制御手段)13を含む。
【0047】
発電量取得部11は、エネルギー生成機器の発電状況を示す発電状況情報として、発電量を取得する。ここでは、エネルギー生成機器として、太陽光発電装置30と風力発電装置31を用いるため、発電量取得部11は、太陽光発電装置30の発電量と、風力発電装置31の発電量をそれぞれ取得する。具体的には、発電量取得部11は、各エネルギー生成機器から送信される発電量を示す情報を受信することによって発電量を取得する。
【0048】
なお、発電量取得部11は、エネルギー生成機器の発電状況を示す情報を取得するものであればよく、この例に限られない。例えば、発電量の代わりに、または発電量と共に、発電量の変化を示す情報(発電量が増加したことまたは減少したことを示す情報)や、発電量の変化量を示す情報を取得してもよい。
【0049】
また、発電装置に含まれる発電モジュールの一部について発電量を取得してもよいし、図2の例の風力発電装置31のように、複数台の発電装置が存在する場合にはそのうちの一部(例えば一機のみ)の発電量を取得してもよい。
【0050】
制御特定部12は、発電量取得部11が取得した発電量に応じた制御を特定し、特定した、制御対象機器に対する制御を機器制御部13に行わせる。なお、制御特定部12による制御の特定については後述する。
【0051】
機器制御部13は、制御特定部12が特定した、制御対象機器に対する制御を実行する。また、機器制御部13は、制御対象機器の動作状況を取得して、記憶部20に格納されている機器管理情報(動作状況情報)23を更新することによって、制御対象機器を管理する。
【0052】
記憶部20は、機器制御装置1で使用する各種データを格納するものであり、発電量閾値21、制御特定情報22、及び機器管理情報23が格納されている。
【0053】
発電量閾値21は、制御特定部12が、制御を実行するか否かを判断するために用いる閾値であり、エネルギー生成機器のそれぞれの発電量の閾値を含む。つまり、図1の例では、エネルギー生成機器として、太陽光発電装置30と風力発電装置31が含まれるので、発電量閾値21には、これらの装置のそれぞれの発電量の閾値が含まれる。
【0054】
発電量閾値21は、例えば図3のような情報であってもよい。図3は、発電量閾値21の一例を示す図である。図示の発電量閾値21では、太陽光発電装置30の閾値が0.4kWであり、風力発電装置31の閾値が0.3kWである。制御特定部12は、これらの閾値と、発電量取得部11が取得した太陽光発電装置30及び風力発電装置31の発電量とをそれぞれ比較し、発電量が閾値以上であるか、閾値未満であるかを判断する。
【0055】
なお、発電量閾値21は、発電量が多いか少ないかを判断する基準となるものであればよく、図3の例に限られない。例えば、「最大発電量の50%」のように、最大発電量に対する割合を閾値として用いてもよい。また、閾値は、1つのエネルギー生成機器に対して複数設けてもよい。これによって、発電量が閾値付近で増減している場合に、制御が頻繁に切り替わることを防ぐことや、状況に応じたより細やかな制御を行うことが可能になる。
【0056】
制御特定情報22は、制御特定部12が、発電状況に応じた制御を特定するために用いられる情報である。ここでは、制御特定情報22が、発電量が閾値以上であるか、閾値未満であるかに応じた制御がエネルギー生成機器毎に対応付けられた情報である例を説明する。
【0057】
制御特定情報22は、例えば図4のような情報であってもよい。図4は、制御特定情報22の一例を示す図である。図示の制御特定情報22は、エネルギー生成機器と、発電量と、制御とが対応付けられた情報である。
【0058】
具体的には、太陽光発電装置30の発電量「閾値以上」に対して、「照明を暗く」する制御、及び「カーテンを開ける」制御が対応付けられている。また、発電量「閾値未満」に対して、「照明を明るく」する制御が対応付けられている。
【0059】
すなわち、この制御特定情報22を参照する機器制御部13は、発電量取得部11が取得した太陽光発電装置30の発電量が、発電量閾値21に記述されている閾値以上である場合には、「照明を暗く」する制御、及び「カーテンを開ける」制御を行うことを特定する。同様に、取得された発電量が閾値未満である場合には、「照明を明るく」する制御を特定する。
【0060】
また、図示の制御特定情報22では、風力発電装置31の発電量「閾値以上」に対して、「空調装置40を停止」する制御、「窓を開ける」制御、及び「扇風機44を動作」させる制御が対応付けられている。また、発電量「閾値未満」に対して、「空調装置40を動作」させる制御、「窓を閉める」制御、及び「扇風機44を停止」させる制御が対応付けられている。
【0061】
すなわち、この制御特定情報22を参照する機器制御部13は、発電量取得部11が取得した風力発電装置31の発電量が、発電量閾値21に記述されている閾値以上である場合には、「空調装置40を停止」する制御、「窓を開ける」制御、及び「扇風機44を動作」させる制御を行うことを特定する。同様に、取得された発電量が閾値未満である場合には、「空調装置40を動作」させる制御、「窓を閉める」制御、及び「扇風機44を停止」させる制御を特定する。
【0062】
なお、制御特定情報22は、発電状況に応じた制御を特定できるような情報であればよく、例えば発電量が閾値以上の場合に制御の対象となる制御対象機器と、発電量が閾値未満の場合に制御の対象となる制御対象機器とを示すものであってもよい。この場合、制御特定部12は、この制御特定情報22から、発電量に応じた制御対象機器を特定し、機器制御部13に指示して、特定した制御対象機器に対して予め決められた制御を行わせる。
【0063】
また、実行するべき制御は、日時や季節、外部環境などに応じたものとすることが好ましいため、制御特定情報22は、日時や季節、外部環境などに応じて変更される情報であってもよい。つまり、日時や季節、外部環境などに応じた複数の制御特定情報22を用意しておき、この中から現在の日時や季節、外部環境などに応じたものを用いてもよい。また、制御特定情報22を日時や季節、外部環境などに応じて書き換えてもよい。
【0064】
また、制御特定情報22は、エネルギー生成機器の種別と、その種別のエネルギー生成機器の発電量の多寡に応じて制御を変更すべき制御対象機器とを対応付けたものであってもよい。これについて、図5に基づいて説明する。図5は、エネルギー生成機器の種別と、その種別のエネルギー生成機器の発電状況に応じて制御を変更すべき制御対象機器とを対応付けた制御特定情報22の一例を示す図である。
【0065】
図示の制御特定情報22は、エネルギー生成機器の種別として、太陽光発電装置と風力発電装置と含んでいる。そして、太陽光発電装置に対応する制御対象機器として、光に関連する制御対象機器である照明装置41と、カーテン開閉機43が対応付けられている。また、風力発電装置に対応する制御対象機器として、風に関連する制御対象機器である空調装置40、窓開閉機42、及び扇風機44が対応付けられている。
【0066】
図5の制御特定情報22を用いる場合、制御特定部12は、太陽光発電装置30の発電量が閾値を超えている場合に、制御特定情報22を参照して、照明装置41とカーテン開閉機43を制御対象として特定する。そして、機器制御部13に指示して、これらの制御対象機器に対して予め決められた制御(例えば、照明装置41をOFFとして、カーテン開閉機43によってカーテンを開けさせる制御)を行わせる。
【0067】
同様に、風力発電装置31の発電量が閾値を超えている場合に、制御特定情報22を参照して、空調装置40、窓開閉機42、及び扇風機44を制御対象として特定する。そして、機器制御部13に指示して、これらの制御対象機器に対して予め決められた制御(例えば、空調装置40をOFFとして、窓開閉機42によって窓を開けさせ、扇風機44をONにする制御)を行わせる。
【0068】
このように、制御対象機器ごとに実行させる制御を予め決めておく場合には、制御特定情報22は、制御対象機器を特定することができるものであればよい。このような場合の制御特定情報22は、制御対象機器を特定することによって、制御を特定していると言える。
【0069】
機器管理情報23は、制御対象機器の動作状況を管理するための情報であり、各制御対象機器の動作状況を示す情報(動作状況情報)である。機器管理情報23は、例えば図6のような情報であってもよい。
【0070】
図6は、機器管理情報23の一例を示す図である。図示の機器管理情報23は、各制御対象機器の動作状況を示している。具体的には、照明装置41、窓開閉機42、空調装置40、及びカーテン開閉機43の動作状態が、それぞれ「OFF」、「閉」、「稼動(小)」、及び「開」であることを示している。なお、窓開閉機42の「閉」は窓が開いた状態を示し、カーテン開閉機43の「開」はカーテンが開いている状態を示している。また、空調装置40の「稼動(小)」は空調装置40が低消費電力で稼動していることを示している。このように、稼動(動作)しているか否かのみならず、どのように稼動しているかを示す情報を含めることによって、稼動状態に応じたより細やかな制御を行うことが可能になる。
【0071】
〔処理の流れ〕
次に、機器制御装置1が実行する処理の流れを図7に基づいて説明する。図7は、機器制御装置1が実行する処理の一例を示すフローチャートである。
【0072】
まず、発電量取得部11は、エネルギー生成機器の発電量を取得し(S1、発電情報取得ステップ)、取得した発電量を制御特定部12に通知する。ここでは、エネルギー生成機器が、太陽光発電装置30と風力発電装置31の2つであることを想定しているので、これら2つの装置のそれぞれについて発電量を通知する。なお、発電量の通知は、連続的に行ってもよいし、一定期間ごとに行ってもよいし、発電量が変化したときに行ってもよい。
【0073】
次に、制御特定部12は、通知された発電量が閾値以上であるか判断する(S2)。具体的には、制御特定部12は、記憶部20の発電量閾値21を参照して、太陽光発電装置30と風力発電装置31のそれぞれについて、発電量が閾値以上であるかの判断を行う。
【0074】
ここで、制御特定部12は、発電量が閾値以上であると判断した場合(S2でYES)、発電量が閾値以上のときに実行する制御を特定する(S3、制御特定ステップ)。一方、発電量が閾値未満であると判断した場合(S2でNO)、発電量が閾値未満のときに実行する制御を特定する(S4、制御特定ステップ)。これらの処理の特定は、いずれも制御特定情報22を参照して、太陽光発電装置30と風力発電装置31のそれぞれについて行う。
【0075】
続いて、制御特定部12は、特定した制御を実行させる制御対象機器の動作状況を取得する(S5)。具体的には、制御特定部12は、S3またはS4で特定した制御を実行させる制御対象機器を特定し、特定した制御対象機器のそれぞれについて、機器管理情報23を参照して、その動作状況を取得する。
【0076】
そして、制御特定部12は、取得した動作状況に基づき、S3またはS4で特定した制御の実行が不要であるか判断する(S6)。具体的には、制御特定部12は、まず当該制御がすでに行われているか否かを確認する。例えば、S3で窓を開ける処理が特定された場合には、機器管理情報23を参照して窓開閉機42の動作状態を確認する。ここで、窓開閉機42がすでに窓を開けていれば制御が不要であると判断し、開けていなければ制御が必要と判断する。
【0077】
また、制御特定部12は、取得した動作状況から、家人が不在であると判断されるときには、制御が不要であると判断する。具体的には、機器管理情報23に含まれる制御対象機器のうち、ユーザが不在のときには動作させない機器が動作していない場合には、家人が不在と考えられるので、制御は不要と判断する。具体的には、空調装置40及び照明装置41が共に動作していない場合には、制御は不要と判断する。なお、全ての制御対象機器が動作していないときに、制御不要と判断してもよい。
【0078】
ここで、制御特定部12は、何れの制御対象機器についても制御が不要と判断した場合(S6でNO)、制御を実行させずに処理を終了する。一方、少なくとも1つの制御対象機器について制御が必要と判断した場合(S6でYES)、機器制御部13に指示して、当該制御対象機器にS3またはS4で特定した制御を実行させて(S7、機器制御ステップ)、処理を終了する。
【0079】
なお、上記の例では、特定した制御の実行が必要であるか否か判断するステップ(S6)の後、必要と判断された制御を実行しているが、制御の実行要否を判断するステップは省略してもよい。ただし、このステップを実行することにより、家人が不在の場合等に不要な制御を行わずに済むので、このステップは実行することが好ましい。
【0080】
〔制御の他の例〕
上記の例で示した「カーテンを開ける」、「空調装置40を動作停止させる」等の制御は一例であり、発電状況に応じた制御はこれらの例に限られない。ここでは、発電状況に応じた他の制御の例について説明する。
【0081】
ここで、太陽光発電装置30の発電量は、そのときの光量の影響を受けるため、発電量の多寡は光量の多寡と対応する。つまり、発電量が多いときには光量が多く、屋外が明るいということになる。また、屋外が明るい場合、天気が晴れである可能性が高い。逆に、発電量が少ないときには、屋外が暗く、天気は曇りや雨である可能性が高いと言える。
【0082】
したがって、太陽光発電装置30の発電量が多いときには、屋外が明るい場合、あるいは天気が晴れの場合に実行することが好ましい制御を行えばよい。そして、発電量が少ないときには、屋外が暗い場合、あるいは天気が曇りや雨の場合に実行することが好ましい制御を行えばよい。
【0083】
例えば、太陽光発電装置30の発電量が多いときには、窓開閉機42によって窓を開ける制御を行い、室内の換気を行うようにしてもよい。また、発電量が少ないときには、窓開閉機42によって窓を閉める制御や、照明装置41をONにする制御を行ってもよい。
【0084】
さらに、例えば、発電量取得部11が、発電量の増減の変化を取得する構成とした場合、発電量が増加したときには、照明装置41の出力を下げる(暗くする)制御を行い、発電量が減少したときには、照明装置41の出力を上げる(明るくする)制御を行ってもよい。
【0085】
〔環境情報の参照〕
制御特定部12は、発電状況情報以外の情報も参照することによって、より適切な制御を特定することができる。ここでは、発電状況情報に加えて、制御対象機器の置かれている環境に関する環境情報を参照して制御を特定する例について説明する。
【0086】
上記環境情報は、制御対象機器の置かれている環境に関するものであれば特に限定されないが、例えば現在の気温や室温等の温度情報を上記環境情報として取得してもよい。これにより、そのときの温度に応じた適切な制御を行うことが可能になる。これは、同じ「晴れ」でも、温度が高いときと低いときでは、望ましい制御が変わりうるからである。
【0087】
例えば、温度を「暑い」、「快適」、「寒い」のように複数の段階に分け、制御特定情報22において、上記の各段階に異なる制御を対応付けておき、取得した温度情報が示す温度が含まれる段階に対応する制御を実行することが考えられる。
【0088】
具体的には、太陽光発電装置30の発電量が閾値を超えたときの制御として、以下のような制御を対応付けてもよい。すなわち、「暑い」に対して、窓開閉機42によって窓を開け、扇風機44をONにし、空調装置40をOFFにする制御を対応付ける。また、「快適」に対して、窓開閉機42によって窓を開け、空調装置40をOFFにする制御を対応付ける。そして、「寒い」に対して窓開閉機42によって窓を閉める制御を対応付けてもよい。これにより、寒いときに窓が開けられるというような、ユーザが望まない制御が行われることがなく、温度に応じた適切な制御が実現される。
【0089】
なお、上記のような温度情報は、例えばインターネットのような通信ネットワークを介して気象庁のウェブサイト等から取得してもよいし、地上デジタル放送等の放送波から取得してもよい。また、日付や時刻などからそのときの気温が推測できるので、温度情報の代わりに、現在の日付や時刻、あるいは季節等を示す情報を取得してもよい。さらに、空調装置40のように、室温の計測機能を有している制御対象機器が存在する場合には、このような機器から室温を取得してもよい。これにより、温度計などを新たに設けることなく、室温に応じた制御を行うことができる。
【0090】
なお、このような情報を環境情報として取得する場合においても、上記の温度情報を用いる例と同様に、制御特定情報22に、環境情報に応じた適切な制御を対応付けておけばよい。また、環境情報に応じた制御が行われるように、環境情報に応じた制御特定情報22を予め用意しておき、環境情報に応じた制御特定情報22を参照するようにしてもよい。
【0091】
また、制御特定部12は、環境情報に基づき、制御特定情報22から特定される制御の実行可否を判断してもよい。例えば、季節が冬である場合に、窓開閉機42によって窓を開ける制御を行わないようにしてもよい。さらに、例えば、時刻が深夜や早朝である場合に、照明装置41をONにする制御を行わないようにしてもよい。この他、例えば花粉の飛散量を示す情報を取得して、一定以上の飛散量の場合には、窓開閉機42によって窓を開ける制御を行わないようにすることも考えられる。
【0092】
さらに、制御の実行可否を機器制御装置1のユーザが設定可能に構成してもよい。この場合、制御を実行するようにユーザが設定しているときにのみは、制御特定部12は、制御特定情報22で特定される制御を実行する。また、制御を実行する時間帯や期間をユーザが設定できるようにしてもよい。
【0093】
ここで、窓やカーテンを開けたり閉じたりする制御を行う場合、その窓やカーテンの位置によって、その制御による効果に違いが出ることもある。例えば、晴れた日の午前中に東に面したカーテンを開ける制御を行った場合には、光が室内に差し込んで明るくなると考えられる。これに対し、同じタイミングで西に面したカーテンを開ける制御を行った場合には、東に面したカーテンを開ける制御を行った場合ほどには明るくならないと考えられる。また、例えば、隣接する建物等の遮蔽物に面している窓やカーテンを開けたときには、このような遮蔽物に面していない窓やカーテンを開けたときと比べて、室内に取り込まれる光や風の量が少ないと考えられる。
【0094】
このため、窓やカーテンを開けたり閉じたりする制御は、その窓やカーテンが面している方角、時刻、遮蔽物の有無、窓の位置関係等に応じて行うことが好ましい。具体的には、室内を明るくするためにカーテンを開ける制御を行う場合、その時刻に日当たりのよい窓のカーテンを開ける制御を行うことが好ましい。また、室内を涼しくするために窓を開ける制御を行う場合、風の通りをよくするために、対向する位置にある窓をそれぞれ開ける制御を行うことが好ましい。さらに、風向きを特定することができる場合には、その風向きのときに風の入りやすい窓を開ける制御を行うことが好ましい。
【0095】
また、カーテンの開閉制御は、開閉するカーテンの特性に応じて行うことが好ましい。例えば、カーテンの素材が赤外線を反射するものである場合には、このカーテンを閉めることによって、室温を上げないようにすることができる。例えば、太陽光発電装置30の発電量から、天気が晴れであると考えられる場合に、気温が一定以上高ければ、カーテンを閉める制御を行うようにして、室温の上昇を抑えることも考えられる。また、この制御と共に、照明装置41をONにして部屋の明るさを保つと共に、空調装置40を動作させて室温を下げる制御を行うようにしてもよい。
【0096】
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【0097】
〔制御部10の構成について〕
最後に、機器制御装置1の各ブロック、特に制御部10に含まれる発電量取得部11、制御特定部12、及び機器制御部13は、集積回路(ICチップ)上に形成された論理回路によってハードウェア的に実現してもよいし、CPU(Central Processing Unit)を用いてソフトウェア的に実現してもよい。
【0098】
後者の場合、機器制御装置1は、各機能を実現するプログラムの命令を実行するCPU、上記プログラムを格納したROM(Read Only Memory)、上記プログラムを展開するRAM(Random Access Memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである機器制御装置1の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、機器制御装置1に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
【0099】
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ類、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク類、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード類、マスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ類、あるいはPLD(Programmable logic device)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の論理回路類などを用いることができる。
【0100】
また、機器制御装置1を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークは、プログラムコードを伝送可能であればよく、特に限定されない。例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(Virtual Private Network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、この通信ネットワークを構成する伝送媒体も、プログラムコードを伝送可能な媒体であればよく、特定の構成または種類のものに限定されない。例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11無線、HDR(High Data Rate)、NFC(Near Field Communication)、DLNA(Digital Living Network Alliance)、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
【産業上の利用可能性】
【0101】
本発明の機器制御装置は、自然エネルギーを利用した発電装置を利用する一般家庭、商業施設、会社等に適用し、これらの施設で使用される機器の動作制御を好適に行うことができる。
【符号の説明】
【0102】
1 機器制御装置
11 発電量取得部(発電情報取得手段)
12 制御特定部(制御特定手段、判断手段)
13 機器制御部(機器制御手段)
22 制御特定情報
23 機器管理情報(動作状況情報)
30 太陽光発電装置(発電装置)
31 風力発電装置(発電装置)
100 機器制御システム(電力供給システム)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
自然エネルギーを用いる発電装置から機器に電力を供給する電力供給システムに含まれる、上記機器の動作制御を行う機器制御装置であって、
上記発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得手段と、
発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得手段が取得した発電状況情報に応じた、上記機器に対する制御を特定する制御特定手段と、
上記制御特定手段が特定した制御を実行する機器制御手段とを備えていることを特徴とする機器制御装置。
【請求項2】
上記機器の動作状況を示す動作状況情報を参照して、上記制御特定手段が特定した制御を実行するか否かを判断する判断手段を備え、
上記機器制御手段は、上記判断手段が実行すると判断した制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項3】
上記機器には、ユーザがその場に不在のときには動作させない機器が含まれており、
上記判断手段は、上記動作状況情報が、ユーザがその場に不在のときには動作させない上記機器が動作していないことを示している場合に、上記制御特定手段が特定した制御を実行しないと判断することを特徴とする請求項2に記載の機器制御装置。
【請求項4】
上記機器の周囲の環境に関する環境情報を参照して、上記制御特定手段が特定した制御を実行するか否かを判断する判断手段を備え、
上記機器制御手段は、上記判断手段が実行すると判断した制御を実行することを特徴とする請求項1に記載の機器制御装置。
【請求項5】
上記制御特定情報は、上記機器の周囲の環境と、上記発電装置の発電状況とに応じた制御を特定するためのものであり、
上記制御特定手段は、上記機器の周囲の環境に関する環境情報を参照して、上記制御特定情報から制御を特定することを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の機器制御装置。
【請求項6】
自然エネルギーを用いる発電装置から機器に電力を供給する電力供給システムに含まれる、上記機器の動作制御を行う機器制御装置による制御方法であって、
上記発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得ステップと、
発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得ステップで取得した発電状況情報に応じた、上記機器に対する制御を特定する制御特定ステップと、
上記制御特定ステップで特定した制御を実行する機器制御ステップとを含むことを特徴とする制御方法。
【請求項7】
自然エネルギーを用いる発電装置から機器に電力を供給する電力供給システムに含まれる、上記機器の動作制御を行う機器制御装置を動作させるための制御プログラムであって、
上記発電装置の発電状況を示す発電状況情報を取得する発電情報取得ステップと、
発電状況に応じた制御を特定するための制御特定情報を参照して、上記発電情報取得ステップで取得した発電状況情報に応じた、上記機器に対する制御を特定する制御特定ステップと、
上記制御特定ステップで特定した制御を実行する機器制御ステップとをコンピュータに実行させることを特徴とする制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−195989(P2012−195989A)
【公開日】平成24年10月11日(2012.10.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−55973(P2011−55973)
【出願日】平成23年3月14日(2011.3.14)
【出願人】(000002945)オムロン株式会社 (3,542)
【Fターム(参考)】