説明

機械読み取り可能な情報印刷物

【課題】目視では印刷画像の潜在に気づかずに、その上層の絵柄の制限を受けにくく、さらに最適なと思い込みの赤外線を適用しても、画像を読み取れず、真の画像を認識出来ず、偽造、改ざん等の予防に有効な機械読み取り可能な情報印刷物の提供にある。
【解決手段】赤外線反射性基材35上に、第1の赤外線吸収性印刷インキ31で構成された第1の印刷画像と、前記第1の赤外線吸収性印刷インキ31と同色の印刷インキ32で第1の印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、第1の赤外線吸収性印刷インキとは異なる赤外線吸収性を有する第2の赤外線吸収性印刷インキ33で構成された第2の印刷画像と第2の赤外線吸収性印刷インキ33と同色の印刷インキ34で第2の印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、その上に隠蔽層36と絵柄印刷層37が順に設けられている機械読み取り可能な情報印刷物4である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、赤外線により機械読み取り可能な情報印刷物に関するものであり、特に、機密情報をその上層に設ける絵柄で完全に隠蔽する構成でなる機械読み取り可能な情報印刷物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、株券、債券、小切手、商品券、宝くじ、定期券等の証券類に記載される情報を機械により読み取る手段として、バーコードやOCR文字等の機械読み取り可能なコードマークが設けられていることが多く、通常、近赤外線領域の光を反射する機材面に、近赤外線領域の光を吸収するインキ、カーボンブラック等を含む黒色インキを用いてコードマークを形成するものが知られている。
【0003】
例えば、白色インキの赤外線反射性および黒色インキの赤外線吸収性を利用し、機械的に読み取り可能な情報をバーコードのパターン状のコードマークとして上記証券類に付与し、これに赤外線を照射して、コードマークを走査し、その反射赤外光の強度を測定することにより記録された情報を読み取っている。そして、情報が不正に読み取られないように可視光を遮断し、赤外線を透過する隠蔽層を形成し、可視光により容易に情報が読み取られることを防止するものがある(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
しかし、上記カーボンブラック等の赤外線吸収物質は可視領域においても光吸収性を有しているため、隠蔽層を形成しても隠蔽力が不十分であると、上記情報パターンは赤外線読み取り装置で機械読み取りされると共に肉眼でもその存在が判読され易く、依然として複写等の偽造や変造等を有効に防止する手段としては不十分であった。
【0005】
肉眼ではその存在が判読されないようにする手段としては、従来からそれ事態が可視領域における吸収が少なく、しかも可視領域以外の波長領域において吸収を有する材料が考えられてきた。例えば、赤外線吸収材料としての熱線吸収ガラスや赤外線吸収ガラスを粉砕し、これを顔料化したものをインキに含有させ、コードマークを形成したものである。このインキは可視領域での吸収が少ないため、目視困難となることから偽造・変造・改ざんなどに有効な手段として考えられてきた。
【0006】
以下に、上記先行技術文献を示す。
【特許文献1】特開2000−309736号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、上記可視領域において吸収が少なく、かつ近赤外領域において吸収を有する材料においても、そのままコードマークを印刷した場合、目視困難ではあるがコードマークの存在を確認することが可能である。そのため、コードマークを完全に隠蔽するためには、コードマークの上に赤外線吸収が無い顔料にて迷彩模様を設けるかもしくは比較的濃度の濃い顔料にて隠蔽する必要があり、その上に形成する絵柄等の画像の制限を受けてしまうという問題があった。
【0008】
また、上記インキを使用した赤外線領域を吸収する印刷物は、広い赤外線領域で容易に検知が可能という利点があると共に、その利点が逆に作用し、その存在が判読されやすいといった欠点がある。すなわち、赤外線カメラで容易に読み取ることが出来てしまい、コ
ードマークが見えてしまう。そのため、赤外線カメラでパターンを読み取られて偽造が行われたり、その読み取り結果に基づいて吸収のある部分をつなぎ合わせたり、貼り合わせたりすることによって、改ざんが行われてしまうことも問題である。
【0009】
本発明は、かかる従来技術の問題点を解決するものであり、その課題とするところは、目視では印刷画像の潜在に全く気づかない上に、その上層に設ける絵柄の制限を受けにくく、さらに最適な赤外線波長域であろうと思いこみで赤外線を適用しても、画像を読み取れず、あるいは別の画像に読み取ってしまい、真の画像を認識することが出来ない機械読み取り可能な情報印刷物を提供することにある。すなわち、偽造の予防、改ざんの予防、その他の不正の予防、真の情報の漏洩の予防等に有効な機械読み取り可能な情報印刷物の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明に於いて上記課題を達成するために、まず請求項1の発明では、赤外線反射性基材の上に、赤外線吸収性印刷インキで構成されかつ記録すべき情報に基づいた印刷画像が設けられ、前記赤外線吸収性印刷インキと目視において同じ色の赤外線領域に吸収が無い印刷インキで前記印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、さらにそれらの上に隠蔽層と絵柄印刷層が順に設けられてなることを特徴とする機械読み取り可能な情報印刷物としたものである。
【0011】
また、請求項2の発明では、赤外線反射性基材の上に、第1の赤外線吸収性印刷インキで構成されかつ記録すべき情報に基づいた第1の印刷画像と、前記第1の赤外線吸収性印刷インキと目視において同じ色の赤外線領域に吸収が無い印刷インキで前記第1の印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、さらに前記第1の赤外線吸収性印刷インキの赤外線波長域における赤外線吸収性とは異なる赤外線吸収性を有する第2の赤外線吸収性印刷インキで構成されかつ記録すべき情報に基づいた第2の印刷画像と前記第2の赤外線吸収性印刷インキと目視において同じ色の赤外線領域に吸収が無い印刷インキで前記第2の印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、さらにその上に隠蔽層と絵柄印刷層が順に設けられてなることを特徴とする機械読み取り可能な情報印刷物としたものである。
【0012】
また、請求項3の発明では、前記第1の印刷画像における情報と第2の印刷画像における情報とは、少なくとも一部分が相違することを特徴とする請求項2に記載の機械読み取り可能な情報印刷物としたものである。
【0013】
また、請求項4の発明では、前記第1の印刷画像および第2の印刷画像の両方を同時に読み取り可能な赤外線波長域を有し、該赤外線波長域の赤外線により、前記第1の印刷画像と第2の印刷画像とが一纏まりの画像に読み取られることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物としたものである。
【0014】
さらにまた、請求項5の発明では、前記機械読み取り可能な赤外線波長域が、設定した波長付近でのみ機械読み取りが可能であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物としたものである。
【0015】
上記請求項でいう「毛抜き合わせ」とは、2枚以上の写真、図版、文字などが隙間または重なり合わせもなく隣合わせに組み立てられることをいう(印刷事典 日本印刷学会編)。
【発明の効果】
【0016】
本発明は以上の構成であるから、下記に示す如き効果がある。
【0017】
即ち、上記発明の機械読み取り可能な情報印刷物は、赤外線吸収性印刷インキを用いて印刷画像を印刷し、かつそれぞれの赤外線吸収性印刷インキと可視光領域にて同じ色の印刷インキを用いて前記赤外線吸収性印刷インキでの印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景部を印刷することにより目視では印刷された情報(印刷画像)が背景画像のなかに溶け込み非常に見にくくなり、さらにその上に白色インキ等により隠蔽し、絵柄等を印刷することによって、赤外線吸収性印刷インキで印刷した情報(印刷画像)を目視で見ることが出来ないものが出来る。この構成では最表面の絵柄印刷は白色インキにて印刷画像と背景画像とを隠蔽を行うことで絵柄の制約を受けなくなるため、様々な場所への情報を付与することが可能となる。
【0018】
また、吸収波長の異なる2種類の赤外線吸収性印刷インキを用いて印刷画像を印刷し、かつそれぞれの赤外吸収性印刷インキと可視光域にて同じ色の印刷インキを用いて前記赤外線吸収性印刷インキでの印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像を印刷することにより、目視で印刷された情報(印刷画像)が背景画像に溶け込み非常に見にくくなり、その上層に白色インキ等により隠蔽し、さらに絵柄等を印刷することにより赤外線吸収性印刷インキで印刷した情報(印刷画像)を目視で見ることができないものが出来る。このような上記本発明の機械読み取り可能な情報印刷物は、設定した2種類の赤外波長のセンサーで読み取ることができるが、市販の赤外線カメラでは、異なった画像が見えるため、もしくはすべての情報を読み取ることが出来ないため、偽造や改ざんまたはその他の不正等を防止する効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下本発明を実施するための最良の形態を図面を用いて詳細に説明する。
【0020】
図1は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の構成を示す概略図であり、図2は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の一実施例を示す平面図で、図3は、図2のX−X線における断面図である。また、図4は、図2の機械読み取り可能な情報印刷物上に隠蔽層および絵柄層を設けた状態の一応用例を示す平面図で、図5は、図4のX−X線における断面図であり、図6は、図4の機械読み取り可能な情報印刷物を赤外線カメラで見た場合の平面図である。さらに図7は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の一実施例を示す平面図であり、図8は、図7のX−X線における断面図である。また、図9は、図7の機械読み取り可能な情報印刷物上に隠蔽層および絵柄層を設けた状態の一応用例を示す平面図で、図10は、図9のX−X線における断面図であり、図11は、図9の印刷物を赤外線領域を限定した赤外線カメラで見た場合の平面図である。図12は、第1の赤外線吸収性印刷インキを用いた第1の印刷画像と第2の赤外線吸収性印刷インキを用いた第2の印刷画像の反射率と波長の関係を示すグラフである。
【0021】
図1は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物1の一事例の展開図を示しており、図1(a)に示したように、赤外線吸収性印刷インキ11で機械読み取り可能なパターン(印刷画像)を印刷し、その次に図1(b)に示したように、赤外線吸収性印刷インキと可視光域で同色の(通常の)印刷インキ12で前記機械読み取り可能なパターン(印刷画像)と毛抜き合わせ形状のパターン(背景画像)を印刷する。このとき図2、図3に示したように、図1(a)の機械読み取り可能なパターン(印刷画像)と図1(b)のパターン(背景画像)とを毛抜き合わせ形状にその位置を一致させることにより、機械読み取り可能な情報印刷物1とすることができる。
【0022】
また、図4は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物2の他の事例を示す平面図で、図4では絵柄層17のみが見えるが、図5の機械読み取り可能な情報印刷物2のX−X線における断面図に示すように、赤外線反射性基材15の上に赤外線吸収性印刷インキ11
と赤外線吸収性印刷インキと可視光域で同色の印刷インキ12で前記機械読み取り可能なパターン(印刷画像)と毛抜き合わせ形状のパターン(背景画像)が印刷されており、その上に隠蔽層16が設けられており、さらにその上に絵柄層17が設けられている。
【0023】
また、図6は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物2に赤外線カメラを通して見た場合の平面図で、図5に示す絵柄層17および隠蔽層16を透過して、赤外線吸収性印刷インキ21のパターンが周りの赤外線吸収性印刷インキと同色の印刷インキ22に比べ黒く見えるため情報(印刷画像)として読むことができる。
【0024】
図7および図8は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物3の事例を示す平面図およびその断面図であり、赤外線反射性基材35の上に第1の赤外線吸収性印刷インキ31がパターン(印刷画像)として印刷されており、さらにこのパターンと毛抜き合わせ形状の第1の赤外線吸収性印刷インキと可視光域で同色の印刷インキ32で(背景画像として)印刷されている。さらにその上層に第2の赤外線吸収性印刷インキ33と第2の赤外線吸収性印刷インキと可視広域で同色の印刷インキ34で前記第2の赤外線吸収性印刷インキ33と毛抜き合わせ形状のパターン(背景画像)として印刷されている。
【0025】
また、図9および図10は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物4における構成を示す平面図およびその断面図であり、図9において絵柄層37のみが見えているが、図10の断面図において前記の2種類の赤外線吸収性印刷インキおよび可視広域で同色の印刷インキが印刷されている上に、隠蔽層36と絵柄層37が順次印刷されている。
【0026】
図11(a)は、本発明の機械読み取り可能な情報印刷物4に第1の赤外線吸収性印刷インキ31と第2の赤外線吸収性印刷インキ33の両方に吸収がある赤外線波長の光を照射させて見た赤外線カメラの画像で、絵柄層37および隠蔽層36を透過して第1の赤外線吸収性印刷インキ31および第2の赤外線吸収性印刷インキ33のパターン(印刷画像)が周り(背景画像)に比べて黒く見えるため、情報として読みとることが出来る。さらに図11(b)に示すように、第1の赤外線吸収性印刷インキ31にのみ吸収がある赤外線波長の光を照射させた見た赤外線カメラの画像において、絵柄層37、隠蔽層36、第2の赤外線吸収性印刷インキ33、その第2の赤外線吸収インキと可視広域で同色の印刷インキ34を透過して第1の赤外線吸収性印刷インキ31のパターン(印刷画像)が周り(背景画像)に比べて黒く見えるため、前述とは違ったパターンの情報として読み取ることが出来る。
【0027】
以下に、本発明の具体的実施例について説明する。
【実施例1】
【0028】
赤外線反射性基材として白色系のコート紙上にオフセット印刷法により以下の赤外線吸収性印刷インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用い、コードマークを印刷画像として膜厚2μmに印刷した。さらに、以下の赤外線吸収性印刷インキと可視広域で同色の印刷インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用い、前記コードマークと毛抜き合わせ形状の背景画像を膜厚2μmに印刷した。続いて隠蔽層として白インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を膜厚3μmに印刷し、その上に下記プロセスインキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用いて絵柄を印刷して、機械読み取り可能な情報印刷物を作製した。
[赤外線吸収インキ]
赤外線吸収剤 CIR−1081(日本カーリット社製) 10部
FDSメジウムTP (東洋インキ製造社製) 90部
[赤外線吸収性印刷インキと可視光域で同色の印刷インキ]
FD OL 黄 TC (東洋インキ製造社製) 3.00部
FD OL 紅 TC (東洋インキ製造社製) 1.75部
FD OL 藍 TC (東洋インキ製造社製) 0.25部
FD OL メジウム (東洋インキ製造社製) 95部
[プロセスインキ]
FD OL 黄 TC (東洋インキ製造社製)
FD OL 紅 TC (東洋インキ製造社製)
FD OL 藍 TC (東洋インキ製造社製)
上記機械読み取り可能な情報印刷物は、目視では絵柄のみが確認されるが、780nm以上の光を照射する赤外線カメラおよびセンサーでは2次元バーコードを読み取ることができた。
【実施例2】
【0029】
赤外線反射性基材として白色系のコート紙上にオフセット印刷法により以下の第1の赤外線吸収性印刷インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用い、コードマークを印刷画像として膜厚2μmに印刷した。さらに、以下の第1の赤外線吸収性印刷インキと可視広域で同色の印刷インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用い、前記コードマークと毛抜き合わせ形状の背景画像を膜厚2μmに印刷した。さらに、第2の赤外線吸収性印刷インキと可視広域で同色のインキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用い、前記コードマークと毛抜き合わせ形状の背景画像を膜厚2μmに印刷し、続いて隠蔽層として白インキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を膜厚3μmに印刷し、その上に下記プロセスインキ(紫外線硬化型オフセットインキ)を用いて絵柄を印刷して、機械読み取り可能な情報印刷物を作製した。
[第1の赤外線吸収性印刷インキ]
赤外線吸収剤 CIR−1081(日本カーリット社製) 10部
FDSメジウムTP (東洋インキ製造社製) 90部
[第1の赤外線吸収インキと可視光域で同色のインキ]
FD OL 黄 TC (東洋インキ製造社製) 3.00部
FD OL 紅 TC (東洋インキ製造社製) 1.75部
FD OL 藍 TC (東洋インキ製造社製) 0.25部
FD OL メジウム (東洋インキ製造社製) 95部
[第2の赤外線吸収性印刷インキ]
赤外線吸収剤 IR−14 (日本触媒社製) 5部
FDSメジウムTPロ (東洋インキ製造社製) 95部
[第2の赤外線吸収性印刷インキと可視光域で同色の印刷インキ]
FD OL 黄 TC (東洋インキ製造社製) 3.00部
FD OL 紅 TC (東洋インキ製造社製) 1.50部
FD OL 藍 TC (東洋インキ製造社製) 0.50部
FD OL メジウム (東洋インキ製造社製) 95部
上記機械読み取り可能な情報印刷物は、目視では絵柄のみが確認されるが、780nm付近の光を照射して赤外線カメラで画像を見ると第1の赤外線吸収性印刷インキおよび第2の赤外線吸収性印刷インキで印刷されたパターンを読むことが出来、さらに950nm付近の光を照射して赤外線カメラが画像を見ると第1の赤外線吸収性印刷インキで印刷されたパターンのみを読むことが出来、1種類の赤外光のみを照射する赤外カメラでは得られなかった情報を得ることができた。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の一実施の形態を示すもので、(a)は、印刷画像の一事例を表す正面図であり、(b)は、背景画像の一事例を表す正面図である。
【図2】本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の一事例を示す正面図である。
【図3】図2の機械読み取り可能な情報印刷物のX−X線における断面図である。
【図4】図2に示す機械読み取り可能な情報印刷物の一応用例を示す正面図である。
【図5】図4に示す機械読み取り可能な情報印刷物のX−X線における断面図である。
【図6】図4に示す機械読み取り可能な情報印刷物を赤外線カメラで観察した場合の正面図である。
【図7】本発明の機械読み取り可能な情報印刷物の他の一事例を示す正面図である。
【図8】図7の機械読み取り可能な情報印刷物のX−X線における断面図である。
【図9】図7に示す機械読み取り可能な情報印刷物の一応用例を示す正面図である。
【図10】図9の機械読み取り可能な情報印刷物のX−X線における断面図である。
【図11】図9に示す機械読み取り可能な情報印刷物を赤外線カメラで観察した正面図であり、(a)は、二つの赤外線吸収性印刷インキの波長域でのもので、(b)は、一方の赤外線吸収性印刷インキの波長域でのものである。
【図12】第1の赤外線吸収性インキを用いた第1の印刷画像と第2の赤外線吸収性インキを用いた第2の印刷画像の反射率と波長の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
【0031】
1,2,3,4‥‥機械読み取り可能な情報印刷物
11,21 ‥‥赤外線吸収性印刷インキ
12 ‥‥赤外線吸収性印刷インキと同色の印刷インキ
15,35 ‥‥赤外線反射性基材
16,36 ‥‥隠蔽層
17,37 ‥‥絵柄層
22 ‥‥赤外線カメラで見たときの赤外線吸収性印刷インキと同色の印刷イ
ンキ
31 ‥‥第1の赤外線吸収性印刷インキ
32 ‥‥第1の赤外線吸収性印刷インキと同色の印刷インキ
33 ‥‥第2の赤外線吸収性印刷インキ
34 ‥‥第2の赤外線吸収性印刷インキと同色の印刷インキ
51 ‥‥第1の赤外線吸収性印刷インキの分光波形
52 ‥‥第2の赤外線吸収性印刷インキの分光波形

【特許請求の範囲】
【請求項1】
赤外線反射性基材の上に、赤外線吸収性印刷インキで構成されかつ記録すべき情報に基づいた印刷画像が設けられ、前記赤外線吸収性印刷インキと目視において同じ色の赤外線領域に吸収が無い印刷インキで前記印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、さらにそれらの上に隠蔽層と絵柄印刷層が順に設けられてなることを特徴とする機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項2】
赤外線反射性基材の上に、第1の赤外線吸収性印刷インキで構成されかつ記録すべき情報に基づいた第1の印刷画像と、前記第1の赤外線吸収性印刷インキと目視において同じ色の赤外線領域に吸収が無い印刷インキで前記第1の印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、さらに前記第1の赤外線吸収性印刷インキの赤外線波長域における赤外線吸収性とは異なる赤外線吸収性を有する第2の赤外線吸収性印刷インキで構成されかつ記録すべき情報に基づいた第2の印刷画像と前記第2の赤外線吸収性印刷インキと目視において同じ色の赤外線領域に吸収が無い印刷インキで前記第2の印刷画像と毛抜き合わせ形状の背景画像が設けられ、さらにその上に隠蔽層と絵柄印刷層が順に設けられてなることを特徴とする機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項3】
前記第1の印刷画像における情報と第2の印刷画像における情報とは、少なくとも一部分が相違することを特徴とする請求項2に記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項4】
前記第1の印刷画像および第2の印刷画像の両方を同時に読み取り可能な赤外線波長域を有し、該赤外線波長域の赤外線により、前記第1の印刷画像と第2の印刷画像とが一纏まりの画像に読み取られることを特徴とする請求項2乃至3のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。
【請求項5】
前記機械読み取り可能な赤外線波長域が、設定した波長付近でのみ機械読み取りが可能であることを特徴とする請求項2乃至4のいずれかに記載の機械読み取り可能な情報印刷物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2007−30448(P2007−30448A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−220393(P2005−220393)
【出願日】平成17年7月29日(2005.7.29)
【出願人】(000003193)凸版印刷株式会社 (10,630)
【Fターム(参考)】