説明

歩行型管理機

【課題】収納スペースを可及的に小さくすることができる歩行型管理機を提供する。
【解決手段】ハンドルフレーム51の上端部に連結されたハンドル部8は、当該連結部である第1枢支軸81回りに回動させることによりハンドルフレーム52の後面側52bに対して離接させて操作位置と格納位置との何れかに位置させることができる。また、耕耘部4を基準にして後方に位置するように機体フレーム5に連結された抵抗棒7は、当該連結部である第2枢支軸71回りに回動させることによりハンドルフレーム52の後面側52bに対して離接させて作業位置と格納位置との何れかに位置させることができる。加えて、耕耘部4を基準にして前方側に移動輪6が配設されており、ハンドル部8及び抵抗棒7が格納位置に位置した状態で歩行型管理機1全体がハンドルフレーム52に沿った形状に格納される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、機体幅方向に沿った耕耘部を有する歩行型管理機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、耕耘部が機体幅方向に沿って配置されている歩行型管理機が公知である(例えば、特許文献1〜3参照)。
このような従来の歩行型管理機においては、耕耘部が設置される耕耘フレームに連結されたハンドルフレームが耕耘作業姿勢において下端部から上端部へ行くに従って後方に位置するように前低後高状に傾斜されており、前記ハンドルフレームの上端部にハンドル部が連結されている。また、耕耘フレーム及びハンドルフレームを含む機体フレームには、移動輪及び/又は抵抗棒が支持されている。
【0003】
このような歩行型管理機においては、耕耘作業姿勢において作業者が無理なく作業可能な程度に、地面近傍に位置する耕耘部からハンドル部までの高さが必要となるため、歩行型管理機を収納する際、広い収納スペースが必要となっていた。特に、ハンドル部が機体フレームの後方且つ上方に延びる一方、抵抗棒及び/又は移動輪が機体フレームの後方且つ下方に延びており、そのままの状態では嵩張って収納スペースを有効に使用することができない。
ここで、特許文献1の構成においては、抵抗棒及び/又は移動輪が着脱可能に構成されているが、着脱作業は手間がかかるし、取り外した抵抗棒及び移動輪を別途収納しなければならず煩わしい。
また、特許文献2の構成においては、抵抗棒を耕耘作業姿勢において垂直方向に沿った回転支軸回りに回動可能に構成されているが、ハンドル部については耕耘作業時と変わらないため、十分コンパクトに収納可能とはいえない。
【特許文献1】特開2005−341802号公報
【特許文献2】特開2006−158318号公報
【特許文献3】特開平8−224001号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、前記従来技術に鑑みなされたものであり、収納スペースを可及的に小さくすることができる歩行型管理機の提供を、一の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る歩行型管理機は、機体幅方向に沿った耕耘部と、前記耕耘部を支持する耕耘フレーム及び下端部が前記耕耘フレームの上端部に機体幅方向中央において連結され且つ耕耘作業姿勢において下端部から上端部へ行くに従って後方に位置するように前低後高状に傾斜されたハンドルフレームを含む機体フレームと、前記耕耘部を基準にして前方側に配設された移動輪と、前記耕耘部を基準にして後方側に位置するように前記機体フレームに支持された抵抗棒と、前記ハンドルフレームの上端部に連結されたハンドル部とを備え、前記ハンドル部は、機体幅方向に沿った第1枢支軸回り回動可能に前記ハンドルフレームに連結され、操作位置と前記操作位置から前記ハンドルフレームの後面側に近接するように前記第1枢支軸回りに回動された格納位置とを取り得るように構成され、前記抵抗棒は、機体幅方向に沿った第2枢支軸回り回動可能に前記機体フレームに連結され、耕耘作業時に下端部が接地される作業位置と前記作業位置から前記ハンドルフレームの後面側に近接するように前記第2枢支軸回りに回動された格納位置とを取り得るように構成されていることを特徴とするものである。
【0006】
上記構成の歩行型管理機によれば、機体幅方向に沿った耕耘部を支持する耕耘フレームの上端部にハンドルフレームの下端部が連結されて機体フレームを構成し、ハンドルフレームが課端部から上端部へ行くに従って後方に位置するように前低後高状に傾斜されている。
ハンドルフレームの上端部に連結されたハンドル部は、当該連結部である第1枢支軸回りに回動させることによりハンドルフレームの後面側に対して離接させて操作位置と格納位置との何れかに位置させることができる。
また、耕耘部を基準にして後方に位置するように機体フレームに連結された抵抗棒は、当該連結部である第2枢支軸回りに回動させることによりハンドルフレームの後面側に離接させて作業位置と格納位置との何れかに位置させることができる。
加えて、耕耘部を基準にして前方側に移動輪が配設されており、ハンドル部及び抵抗棒が格納位置に位置した状態で歩行型管理機全体がハンドルフレームに沿った形状に格納される。
【0007】
このように、ハンドル部及び抵抗棒をハンドルフレームの後面に近接させるように回動させてハンドルフレームに沿った形状に格納することにより、機体フレームに連結されている部材を可及的に機体フレームの収納サイズから大きくならないようにすることができる。加えて、移動輪を耕耘部の前方側に配置することにより、ハンドル部及び抵抗棒が格納位置に位置する状態において機体フレームの前後方向に移動輪による厚みを可及的に生じさせないようにすることができる。
従って、歩行型管理機の収納スペースを可及的に小さくすることができる。
【0008】
好ましい一の態様は、前記ハンドル部及び前記抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型管理機を前記ハンドルフレームの後面側が下方を向くように倒伏させると、前記ハンドル部が地面より上方に位置した状態で、前記耕耘部と前記抵抗棒とが接地する。
【0009】
この場合、前記ハンドル部及び前記抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型管理機を前記ハンドルフレームの後面側が下方を向くように倒伏させると、耕耘部と抵抗棒とが接地することによりハンドル部が地面に接地することなく歩行型管理機が地面に支持される。
従って、歩行型管理機を倒伏させた状態で格納しても作業者が把持するハンドル部が接地により汚れることを防止することができる。
【0010】
また、好ましい他の態様は、前記抵抗棒は、上端部が機体幅方向中央において前記機体フレームに連結され且つ下端部が互いに機体幅方向に離間された第1及び第2接地部を備えた二股状に分岐されており、前記抵抗棒は、格納位置に位置されると前記第1及び第2接地部の自由端部が前記ハンドルフレームより前方側に位置するように構成され、前記ハンドル部及び前記抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型管理機を前記ハンドルフレームの前面側が下方を向くように倒伏させると、前記ハンドル部が地面より上方に位置した状態で、前記移動輪と前記抵抗棒とが接地する。
【0011】
この場合、抵抗棒が格納位置に位置された際、抵抗棒の下端部で機体幅方向に二股状に分岐された第1及び第2接地部の自由端部がハンドルフレームより前方側に位置される。そして、前記ハンドル部及び前記抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型管理機を前記ハンドルフレームの前面側が下方を向くように倒伏させると、移動輪と抵抗棒の第1及び第2接地部とが接地することによりハンドル部が地面に接地することなく歩行型管理機が地面に支持される。
従って、歩行型管理機を倒伏させた状態で格納しても作業者が把持するハンドル部が接地により汚れることを防止することができる。
【0012】
前記好ましい2つの態様において、より好ましくは、前記耕耘部の動力源となるバッテリと、前記耕耘フレーム及び前記ハンドルフレームの連結部を囲繞するように前記機体フレームに連結されたバッテリケースとを備え、前記バッテリケースは、前記歩行型管理機を倒伏させた状態において、地面より上方に位置するように構成されている。
【0013】
この場合、耕耘フレームとハンドルフレームとの連結部を囲繞するようにバッテリケースが機体フレームに連結されている。バッテリケースには、耕耘部の動力源となるバッテリが収容される。
ここで、ハンドル部及び抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において歩行型管理機を倒伏させると、バッテリケースが接地することなく抵抗棒と耕耘部又は移動輪とによって歩行型管理機が地面に支持される。
従って、歩行型管理機を倒伏させた状態で格納しても、バッテリが収容されるバッテリケースに対して衝撃を与えることを防止するとともにバッテリケースが接地により汚れることを防止することができる。
【0014】
より好ましくは、前記バッテリケースには、耕耘作業姿勢においては前記バッテリが平面視において前記耕耘部とオーバーラップするとともに、前記移動輪を接地させ且つ前記耕耘部を地面から上方へ持ち上げた移動姿勢においては前記バッテリが平面視において前記移動輪の回転軸線とオーバーラップするように、該バッテリを収容するバッテリ収容部が設けられている。
【0015】
この場合、耕耘作業姿勢において重量物であるバッテリが耕耘部と平面視においてオーバーラップする位置に配置されることにより、耕耘作業時において重心を耕耘部上に位置させることができ、作業者が無理のない姿勢で耕耘部に荷重を掛けることができ、耕耘効率を高くすることができる。
また、路上移動の際等において移動輪を接地させ且つ耕耘部を地面から上方へ持ち上げた移動姿勢において重量物であるバッテリが移動輪の回転軸線と平面視においてオーバーラップする位置に配置されることにより、路上移動時において重心を移動輪上に位置させることができ、作業者が無理のない姿勢で移動輪に荷重を掛けることができ、移動効率を高くすることができる。
【0016】
より好ましくは、前記バッテリ収容部は、後方側が開口されており、前記バッテリは、機体後方から前記バッテリ収容部に脱着可能とされている。
【0017】
この場合、バッテリは、バッテリ収容部の後方側の開口を通じて機体後方からバッテリ収容部に脱着される。
このように、耕耘作業姿勢において作業者に近い側に開口が設けられているため、バッテリの脱着を迅速且つ容易に行うことができる。また、バッテリが装着されているかどうかの確認も容易となる。
【発明の効果】
【0018】
本発明に係る歩行型管理機によれば、ハンドル部及び抵抗棒をハンドルフレームの後面に近接させるように回動させてハンドルフレームに沿った形状に格納することにより、機体フレームに連結されている部材を可及的に機体フレームの収納サイズから大きくならないようにすることができる。加えて、移動輪を耕耘部の前方側に配置することにより、ハンドル部及び抵抗棒が格納位置に位置する状態において機体フレームの前後方向に移動輪による厚みを可及的に生じさせないようにすることができる。
従って、歩行型管理機の収納スペースを可及的に小さくすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明に係る歩行型管理機(歩行型電動管理機)の好ましい実施の形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は、本発明の一実施形態に係る歩行型電動管理機1の耕耘作業姿勢における左側面図及び斜視図である。なお、本実施形態において、前後左右等の方向を示す語句は、特記しない限り歩行型電動管理機1の前進方向(歩行型電動管理機1を操作する作業者から見た方向)を基準とした方向を意味している。
【0020】
本実施形態の歩行型電動管理機1は、図1及び図2に示すように、バッテリ2によって駆動される電動モータ3を内装する耕耘部4が機体幅方向に沿って配置されている歩行型電動管理機1であって、前記耕耘部4を支持する耕耘フレーム51及び耕耘作業姿勢において下端部から上端部へ行くに従って後方に位置するように前低後高状に傾斜されたハンドルフレーム52を含む機体フレーム5と、前記耕耘部4を基準にして前方側に配設された移動輪6と、前記耕耘部4を基準にして後方側に位置するように前記機体フレーム5に支持された抵抗棒7と、前記ハンドルフレーム52の上端部52aに連結されたハンドル部8と、前記耕耘フレーム51及び前記ハンドルフレーム52の連結部(後述)を囲繞するように前記耕耘フレーム51及び前記ハンドルフレーム52に連結されたバッテリケース9とを備えている。また、ハンドルフレーム52とハンドル部8との連結部には、当該連結部を囲繞するハンドル連結ケース80が設けられている。
【0021】
より具体的に説明する。
前記耕耘部4は、円筒面が機体幅方向に沿った軸線回りに回転可能な筒胴部41と、前記筒胴部41の円筒面に固定され、当該筒胴部41の軸線回りの回転によって地面を耕耘するための耕耘爪42と、前記耕耘フレーム51の下端側に固定され、前記筒胴部41の軸線方向両端部を当該筒胴部41の軸線回り相対回転可能に支持する左右一対の支持部43とを有している。前記電動モータ3は、前記左右一対の支持部43の少なくとも何れか一方内に設置され、前記筒胴部41を回転駆動させる。なお、前記支持部43内には、電動モータ3から出力された駆動力を前後左右に配分調整可能な減速機構(図示せず)が含まれている。
【0022】
図3に、図1の歩行型電動管理機1におけるハンドル部8の内部構成図を示す。
本実施形態において、前記ハンドル部8は、機体幅方向に沿った横支持部821であって、機体幅方向中央部において機体幅方向に沿った第1枢支軸81回り回動可能に前記ハンドルフレーム52の上端部52aに連結された横支持部821及び機体幅方向両側から耕耘作業姿勢において機体後方に延出された縦支持部822を有する支持部材82と、前記左右一対の支持部材82の自由端部を上下から覆うように固定される上及び下把持ケース83a,83bにより形成される把持部83と、前記把持部83の機体幅方向に沿った横方向把持部831に枢支された操作レバー84と、当該操作レバー84の人為操作を検出し、検出結果に基づいて前記耕耘部4を駆動又は停止させる検出手段85とを具備している。なお、図3においては、前記上把持ケース83a及び前記ハンドル連結ケース80の図示を省略している。
【0023】
本実施形態において、前記操作レバー84は、前記横方向把持部831の機体幅方向中央領域に枢支される左枢支部86L及び前記左枢支部86Lから機体幅方向一方側(左側)へ延びる左横方向レバー部841Lを有する左レバー体84Lと、前記横方向把持部831の機体幅方向中央領域に枢支される右枢支部86R及び前記右枢支部86Rから機体幅方向他方側(右側)へ延びる右横方向レバー部841Rを有する右レバー体84Rとを備えている。
また、前記ハンドル部8の前記把持部83は、前記横方向把持部831の機体幅方向両端部からそれぞれ前方へ延びる左縦方向把持部832L及び右縦方向把持部832Rを有し、前記左レバー体84Lは、前記左横方向レバー部841Lの機体幅方向外端部から前記左縦方向把持部832Lに沿うように前方へ延びる左縦方向レバー部842Lを有し、前記右レバー体84Rは、前記右横方向レバー部の841R機体幅方向外端部から前記右縦方向把持部832Rに沿うように前方へ延びる右縦方向レバー部842Rを有している。
【0024】
さらに、前記左及び右レバー体84L,84Rは、前記横方向把持部831に対して連動して接離するように互いに作動連結されている。
より具体的には、前記左レバー体84Lは、前記左枢支部86Lから機体幅方向他方側(右側)へ延びる左連結部843Lを有し、前記右レバー体84Rは、前記右枢支部86Rから機体幅方向一方側(左側)へ延びる右連結部843Rを有している。加えて、前記左連結部843Lには、係合凸部87が設けられ、前記右連結部843Rには、前記係合凸部87が係入される係合凹部(長孔)88が設けられており、前記左及び右レバー体84L,84Rは、前記係合凸部87及び係合凹部88を介して前記横方向把持部831に対して接離する方向に連動する。
【0025】
このように、左及び右横方向レバー部841L,841Rとは反対側にそれぞれ左及び右連結部843L,843Rを設けることにより、左及び右横方向レバー部841L,841Rの人為操作の邪魔になることなく確実な連動を得ることができる。
なお、係合凸部87が右連結部843Rに設けられ、係合凹部88が左連結部843Lに設けられていてもよい。
【0026】
前記検出手段85は、前記横方向把持部831の右側内部に配設され、前記右横方向レバー部841Rの前記横方向把持部831に対する接離動作を検出する。そして、前記検出手段85によって前記右横レバー部841Rの前記横方向把持部831に対する近接動作が検出されると前記耕耘部4が駆動されるように構成されており、前記左横方向レバー部841Lと前記横方向把持部831との間には、前記左横方向レバー部841Lを前記横方向把持部831から離間させる方向へ付勢する付勢部材89が介挿されている。
【0027】
前述の通り、前記左レバー体84L及び右レバー体84Rは、前記係合凸部87及び係合凹部88を介して前記横方向把持部831に対して接離する方向に連動している。従って、前記左横方向レバー部841Lが前記付勢部材89により前記横方向把持部831から離間する方向へ付勢されることにより、前記右横方向レバー部841Rも前記横方向把持部831から離間する方向へ付勢される。また、前記付勢部材89の付勢力に抗して前記右横方向レバー部841Rを前記横方向把持部831に対して近接させることにより、前記左横方向レバー部841Lも前記付勢部材89の付勢力に抗して前記横方向把持部831に対して近接するため、前記検出手段85により前記近接動作が検出される。
【0028】
より具体的には、前記左及び右横方向レバー部841L,841Rの横方向把持部831に近接する側の面には、それぞれ左及び右突起部844L,844Rが設けられている。
そして、前記検出手段85には、前記右突起部844Rに対応する部分に検出部851が設けられており、前記左横方向レバー部841Rが前記横方向把持部831に近接することにより前記右突起部844Rが前記検出部851に当接することにより、前記近接動作が検出手段85により検出される。
また、前記左突起部844Lには、付勢手段89としてコイルスプリングの一端部が嵌着されており、他端部が前記横方向把持部831の左側内部に配設された状態で、前記左横方向レバー部841Lを前記横方向把持部831から離間させる方向へ付勢している。
【0029】
このように、横方向レバー部841L,841Rの近接動作を検出する検出手段85と、横方向レバー部841L,841Rを離間方向へ付勢させる付勢手段89とを互いに異なる横方向レバー部841L,841Rに対応する位置に配設することにより、ハンドル部8におけるスペースを有効利用することができる。
なお、検出手段85が前記横方向把持部831の左側内部に配設され、付勢部材89が前記横方向把持部831の右側内部に配設されてもよい。
【0030】
以上のような構成の歩行型電動管理機1によれば、左レバー体84Lの左横方向レバー部841L及び右レバー体84Rの右横方向レバー部841Rの少なくとも一方を前記横方向把持部831に近接させるように人為操作した際の横方向把持部831に対する近接動作が右横方向レバー部841Rに向けて配設された検出手段85により検出され、耕耘部4が駆動される。前記近接動作を解除する(左横方向レバー部841L及び右横方向レバー部841Rを把持している手を緩める)と前記左横方向レバー部841Lに向けて配設された前記付勢部材89の付勢力により、左及び右レバー体84L,84Rの双方が前記横方向把持部831から離間した位置に位置され、前記耕耘部4の駆動が停止される。
【0031】
このように、横方向把持部831に対して互いに連動して接離する左及び右レバー体84L,84Rが横方向把持部831の機体幅方向中央領域で枢支されるため、横方向把持部831の機体幅方向両端部近傍における左及び右横方向レバー部841L,841Rの操作ストロークをより大きくすることができる。従って、操作レバー84の人為操作による耕耘部4の駆動又は停止の切り替えを誤動作を生じさせることなく的確に行うことができる。また、操作レバー84の枢支部86L,86Rと横方向把持部831の機体幅方向両端部との距離を大きくとることにより、可及的に小さな操作力で操作することができ、長時間の作業でも疲労を軽減させることができる。
【0032】
加えて、左レバー体84Lの左縦方向レバー部842L及び右レバー体84Rの右縦方向レバー部842Rが、ハンドル部8の左縦方向把持部832L及び右縦方向把持部832Rに沿うようにそれぞれ前方へ延びているため、ハンドル部8の横方向把持部831を把持している場合だけでなく、左及び右縦方向把持部832L,832Rを把持して作業する際にも容易に操作レバー84を操作して耕耘部4を駆動又は停止させることができる。
【0033】
このとき、前記左及び右縦方向レバー部842L,842Rと前記左及び右縦方向把持部832L,832Rとの間には、それぞれ対応する縦方向レバー部842L,842Rを対応する縦方向把持部832L,832Rに近接させる方向への人為操作力によって、対応する横方向レバー部841L,841Rを前記横方向把持部831に近接させるガイド構造833L,833Rが設けられている。
即ち、前記縦方向レバー部842L,842Rの対応する前記縦方向把持部832L,832Rに近接する側の面と、前記縦方向把持部832L,832Rの内側面とが左及び右レバー体84L,84Rの枢支軸86L,86R回りの回動に伴ってガイド構造833L,833R上を摺動するように構成されている。あるいは、前記縦方向レバー部842L,842Rが対応する前記縦方向把持部832L,832Rに当接することにより左及び右レバー体84L,84Rの枢支部86L,86R回りの回動が妨げられることのないように前記縦方向把持部832L,832Rがえぐられた形状のガイド構造833L,833Rを有していてもよい。
【0034】
次に、本実施形態の歩行型電動管理機1におけるフレーム構造及びバッテリ収容構造について説明する。
図4に、図1の歩行型電動管理機1の後方斜視図を示し、図5に、図4においてバッテリケースを取り外したときの図を示す。
本実施形態においては、図5に示すように、前記耕耘フレーム51は、下端部において前記耕耘部4の機体幅方向両端部を挟持し且つ上端部が直接又は間接的に連結される左右一対の耕耘支持パイプ511を有しており、前記ハンドルフレーム52は、下端部が前記耕耘フレーム51の上端部に機体幅方向中央において連結されている。
より具体的には、左右一対の耕耘支持パイプ511は、上端部が前記ハンドルフレーム52の下端部を挟持した状態で当該ハンドルフレーム52の下端部とボルト等を用いて共締めされることにより連結固定されている。
【0035】
本実施形態において、前記左右一対の耕耘支持パイプ511は、前記耕耘部4を支持する下端部から互いに対して略平行に上方へ延びる平行部511aと、前記平行部511aの上端部から前方且つ機体幅方向内方側へ延び上端部において互いに直接又は間接的に連結される傾斜部511bとを有している。さらに、前記耕耘フレーム51は、前記左右一対の耕耘支持パイプ511の間を連結する補強パイプ512を有している。
より具体的には、前記補強パイプ512は、前記左右一対の耕耘支持パイプ511の傾斜部511bに固定されており、前記補強パイプ512の機体幅方向中央部分が前記傾斜部511bの固定箇所から後方に延出された形状とされている。この補強パイプ512も機体フレーム5を構成している。
【0036】
また、前述したように、本実施形態において、図4及び図5に示すように、前記バッテリケース9は、前記耕耘フレーム51及び前記ハンドルフレーム52の連結部53を囲繞するように前記耕耘フレーム51及び前記ハンドルフレーム52に連結されている。前記バッテリケース9は、上側バッテリケース91と下側バッテリケース92とを有しており、前記耕耘フレーム51及び前記ハンドルフレーム52の連結部53を囲繞するように上下から嵌め合わせることにより、前記耕耘フレーム51及び前記ハンドルフレーム52に連結される。
そして、前記バッテリケース9には、図1、図4及び図5に示すように、耕耘作業姿勢において前記バッテリ2が平面視において前記耕耘部4とオーバーラップするように該バッテリを収容するバッテリ収容部93が設けられている。
【0037】
上記構成の歩行型電動管理機1によれば、左右一対の耕耘支持パイプ511を有する耕耘フレーム51の上端部とハンドル部8が連結されるハンドルフレーム52の下端部との連結部53を囲繞した状態でバッテリケース9が耕耘フレーム51及びハンドルフレーム52に連結されている。当該バッテリケース9のバッテリ収容部93は、耕耘作業姿勢においてバッテリ収容部93に収容されるバッテリ2が平面視において機体幅方向両端部が耕耘フレームの下端部に挟持された耕耘部4とオーバーラップするように配置されている。
【0038】
このように、耕耘作業姿勢において重量物であるバッテリ2が耕耘部4と平面視においてオーバーラップする位置に配置されることにより、耕耘作業時において重心を耕耘部4上に位置させることができ、作業者が無理のない姿勢で耕耘部4に荷重を掛けることができ、耕耘効率を高くすることができる。
【0039】
また、本実施形態において、前記バッテリ収容部93は、後方側が開口(開口部94)されており、前記バッテリ2は、図1に示すように、機体後方から前記バッテリ収容部93に脱着可能とされている。さらに、前記バッテリ収容部93は、図5に示すように、前記左右一対の耕耘支持パイプ511、前記補強パイプ512及び前記ハンドルフレーム52によって囲まれる空間を貫通して機体前後に延びている。
【0040】
この場合、バッテリ2は、バッテリ収容部93の後方側に設けられた開口部94を通じて機体後方からバッテリ収容部93に脱着される。本実施形態において、前記バッテリ収容部93及び開口部94は、下側バッテリケース92に形成されている。
前記バッテリ2を前記バッテリ収容部93内に後方からスライド挿入させることで、前記バッテリ2の先端部にある電源出力部21(図1)がバッテリケース9内に配設された電源入力部95(図5)を介して前記電動モータ3に電気的に接続される。
加えて、本実施形態におけるバッテリ収容部93は、図1に示すように、バッテリ2の装着状態において、前記バッテリ2の後端部が後方へ突出する(前記開口部94から露出する)ような大きさとされている。
このように、耕耘作業姿勢において作業者に近い側に開口部94が設けられているため、バッテリ2の脱着を迅速且つ容易に行うことができる。また、バッテリ2が装着されているかどうかの作業者による確認も容易となる。
【0041】
さらに、バッテリ2装着時において、バッテリ2は、上方にハンドルフレーム52が位置し、両側方に左右一対の耕耘支持パイプ511が位置し、前記左右一対の耕耘支持パイプ511の間を連結する補強パイプ512が下方に位置した状態でバッテリ収容部93に収容される。
従って、バッテリ2を最適な重心位置に保持しつつ、周囲からの衝撃に対してバッテリ2を保護することができる。
【0042】
ここで、移動輪6は、耕耘作業姿勢において前記バッテリ収容部93の前方且つ下方に配設されている。本実施形態においては、前記移動輪6は、バッテリケース9(ここでは、下側バッテリケース92)によって支持されている。なお、本実施形態においてはそれぞれ独立した2つの移動輪6を備えているが、これに限られず、前記2つの移動輪が車軸によって結合されている構成や、単一の移動輪である構成等、種々適用可能である。
【0043】
図6に、図1の歩行型電動管理機1の路上移動姿勢における左側面図を示す。
図6に示すように、前記歩行型電動管理機1において、前記耕耘作業姿勢(図1)から前記ハンドルフレーム52の上端側を前方へ回動させて前記ハンドルフレーム52を上方へ行くに従って前方に位置する前高後低状に傾斜させることにより、前記耕耘部4が地面から上方へ持ち上げられた状態で前記移動輪6が接地する。本実施形態においては、前記ハンドルフレーム52の上端側に設けられたハンドル部8の把持部83を持って前記ハンドルフレーム52の上端部を前方へ回動させることにより、移動輪6による路上走行可能な移動姿勢となる。
【0044】
このとき、耕耘作業姿勢と移動姿勢とにおいてハンドルフレーム52の上端部に設けられたハンドル部8の地面からの高さが略同じとなる。従って、両姿勢間で作業者の姿勢変化を可及的に少なくすることができ、作業者の労力を軽減することができる。
【0045】
このように、移動輪6が耕耘部4より上方に配置された状態でハンドルフレーム52に支持されているため、耕耘作業及び移動の切替に際し移動輪6の脱着作業や姿勢変更作業を不要とし、且つ耕耘作業の邪魔になることなく適切な耕耘作業姿勢を無理なくとることができる。しかも、簡単な構造で実現することができるため、製造コストの増大を抑えることができる。
また、移動輪6が耕耘部4より前方に配置されており、路上等の移動時において作業者が前屈み姿勢をとる必要がないため、前記移動時においても作業者に無理な姿勢をとらせることなく楽に移動させることができる。
【0046】
本実施形態においては、さらに、前記移動姿勢において、前記バッテリ収容部93に装着された前記バッテリ2が平面視において前記移動輪6の回転軸線とオーバーラップするように、前記バッテリ収容部93、前記移動輪6及び前記耕耘部4が配置されている。
【0047】
この場合、路上移動の際は、移動輪6を接地させる一方、耕耘部4を地面から離間させるべく、ハンドル部8を前方に倒して歩行型電動管理機1全体を前方へ回動させることにより、移動輪6上にバッテリ2が収容されたバッテリ収容部93が位置することとなり、重心が移動輪6上に移動するため、移動輪6による路上走行時においても作業者が無理のない姿勢で楽に移動させることができる。
【0048】
本実施形態において、前記抵抗棒7は、前記補強パイプ512に連結されている。より具体的には、前記抵抗棒7は、板面が垂直方向に沿った状態で上端部が前記補強パイプ512の機体幅方向中央領域において機体幅方向に沿った第2枢支軸71回り回動可能に連結された平板部72と、前記平板部72の下端部から分岐された複数の分岐部73とを含んでいる。なお、本実施形態において、前記分岐部73が棒状体として形成されているが、板状体として形成されてもよい。
前記複数の分岐部73のうち機体幅方向両側に位置する分岐部73は、歩行型電動管理機1の機体幅方向中央を基準にして面対称とされている。
【0049】
このようにして、抵抗棒7が耕耘フレーム51の補強パイプ512に連結される。このように、抵抗棒7が耕耘フレーム51と一体的に連結されることにより、抵抗棒7が地中において抵抗を受けた際においても十分な強度を保つことができる。
【0050】
なお、前記移動姿勢において、前記抵抗棒7を耕耘作業時に下端部(分岐部73)が接地される作業位置から前記ハンドルフレーム52の後面側52bに近接するように前記第2枢支軸71回りに回動させることにより、路上移動時において抵抗棒7を後方に突出させることなくコンパクト且つ周囲に対して安全な移動姿勢とすることができる。
【0051】
続いて、本実施形態における歩行型電動管理機1の格納時の態様について説明する。
本実施形態の歩行型電動管理機1においては、前記ハンドル部8が図1に示す操作位置と前記操作位置から前記ハンドルフレーム52の後面側52bに近接するように前記第1枢支軸81回りに回動された格納位置とを取り得るように構成され、前記抵抗棒7が耕耘作業時に下端部(分岐部73)が接地される作業位置と前記作業位置から前記ハンドルフレーム52の後面側52bに近接するように前記第2枢支軸71回りに回動された格納位置とを取り得るように構成されている。
【0052】
図7に、図1の歩行型電動管理機1における第1の格納状態を示す左側面図を示す。
図7に示す前記第1の格納状態においては、前記ハンドル部8及び前記抵抗棒7をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型電動管理機1を前記ハンドルフレーム52の後面側52bが下方を向くように倒伏させると、前記ハンドル部8が地面より上方に位置した状態で、前記耕耘部4と前記抵抗棒7とが接地する。好ましくは、前記ハンドル部8は、前記格納位置を保持する保持構造(例えば、ディテント構造やロック機構等)を有する。
さらに、前記歩行型電動管理機1を倒伏させた状態において、前記バッテリケース9は、地面より上方に位置するように構成されている。
【0053】
上記構成によれば、ハンドルフレーム52の上端部に連結されたハンドル部8を連結部である第1枢支軸81回りに回動させて、作業位置からハンドルフレーム52の後面側52bに近接した格納位置に位置させることができる。
また、前記補強パイプ512に連結された抵抗棒7は、当該連結部である第2枢支軸71回りに回動させて、作業位置からハンドルフレーム52の後面側52bに近接した格納位置に位置させることができる。
ここで、耕耘部4を基準にして前方側に移動輪6が配設されているため、ハンドル部8及び抵抗棒7が格納位置に位置した状態で歩行型電動管理機1全体がハンドルフレーム52に沿った形状に格納される。
【0054】
このように、ハンドル部8及び抵抗棒7をハンドルフレーム52の後面側52bに近接させるように回動させてハンドルフレーム52に沿った形状に格納することにより、機体フレーム5に連結されている部材を可及的に機体フレーム5の収納サイズから大きくならないようにすることができる。加えて、移動輪6を耕耘部4の前方側に配置することにより、ハンドル部8及び抵抗棒7が格納位置に位置する状態において機体フレーム5の前後方向に移動輪6による厚みを可及的に生じさせないようにすることができる。
従って、歩行型電動管理機1の収納スペースを可及的に小さくすることができる。
【0055】
加えて、図7に示すように、前記ハンドル部8及び前記抵抗棒7をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型電動管理機1を前記ハンドルフレーム52の後面側52bが下方を向くように倒伏させると、耕耘部4と抵抗棒7とが接地することによりハンドル部8が地面に接地することなく歩行型電動管理機1が地面に支持される。
従って、歩行型電動管理機1を倒伏させた状態で格納しても作業者が把持するハンドル部8が接地により汚れることを防止することができる。
【0056】
しかも、前記倒伏姿勢において、バッテリケース9が接地することもないため、歩行型電動管理機1を倒伏させた状態で格納しても、バッテリ2が収容されるバッテリケース9に対して衝撃を与えることを防止するとともにバッテリケース9が接地により汚れることを防止することができる。
【0057】
次に、本実施形態における歩行型電動管理機1の格納時の他の態様について説明する。
図8及び図9に、図1の歩行型電動管理機1における第2の格納状態を示す左側面図及び左斜視図を示す。
図8及び図9に示す前記第2の格納状態においては、前記抵抗棒7の分岐部73が互いに機体幅方向に離間された第1及び第2接地部73L,73Rを備えており、前記抵抗棒7は、格納位置に位置されると前記第1及び第2接地部73L,73Rの自由端部が前記ハンドルフレーム52より前方側に位置するように構成され、前記ハンドル部8及び前記抵抗棒7をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型電動管理機1を前記ハンドルフレーム52の前面側52fが下方を向くように倒伏させると、前記ハンドル部8(ハンドル連結ケース80)が地面より上方に位置した状態で、前記移動輪6と前記抵抗棒7とが接地する。
さらに、この場合においても前記歩行型電動管理機1を倒伏させた状態において、前記バッテリケース9は、地面より上方に位置するように構成されている。
【0058】
この場合、図8及び図9に示すように、前記ハンドル部8及び前記抵抗棒7をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型電動管理機1を前記ハンドルフレーム52の前面側が下方を向くように倒伏させると、移動輪6と格納位置においてハンドルフレーム52より前方側に位置されている抵抗棒7の第1及び第2接地部73L,73Rとが接地することによりハンドル部8が地面に接地することなく歩行型電動管理機1が地面に支持される。
従って、歩行型電動管理機1を倒伏させた状態で格納しても作業者が把持するハンドル部8が接地により汚れることを防止することができる。
【0059】
しかも、前記倒伏姿勢において、バッテリケース9が接地することもないため、歩行型電動管理機1を倒伏させた状態で格納しても、バッテリ2が収容されるバッテリケース9に対して衝撃を与えることを防止するとともにバッテリケース9が接地により汚れることを防止することができる。
【0060】
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良、変更、修正が可能である。
例えば、本実施形態においては耕耘部4がバッテリ2によって駆動される電動モータ3を内装する歩行型電動管理機について説明したが、バッテリ2及び電動モータ3に代えて、エンジンにより駆動する歩行型管理機としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】図1は、本発明の一実施形態における歩行型電動管理機の耕耘作業姿勢における左側面図である。
【図2】図2は、本発明の一実施形態における歩行型電動管理機の耕耘作業姿勢における斜視図である。
【図3】図3は、図1の歩行型電動管理機におけるハンドル部の内部構成図である。
【図4】図4は、図1の歩行型電動管理機の後方斜視図である。
【図5】図5は、図4においてバッテリケースを取り外したときの図である。
【図6】図6は、図1の歩行型電動管理機の路上移動姿勢における左側面図である。
【図7】図7は、図1の歩行型電動管理機における第1の格納状態を示す左側面図である。
【図8】図8は、図1の歩行型電動管理機における第2の格納状態を示す左側面図である。
【図9】図9は、図1の歩行型電動管理機における第2の格納状態を示す左斜視図である。
【符号の説明】
【0062】
1…歩行型電動管理機
2…バッテリ
4…耕耘部
5…機体フレーム
51…耕耘フレーム
52…ハンドルフレーム
52f…前面側
52b…後面側
6…移動輪
7…抵抗棒
71…第2枢支軸
73L…第1接地部
73R…第2接地部
8…ハンドル部
81…第1枢支軸
9…バッテリケース
93…バッテリ収容部
94…開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機体幅方向に沿った耕耘部と、前記耕耘部を支持する耕耘フレーム及び下端部が前記耕耘フレームの上端部に機体幅方向中央において連結され且つ耕耘作業姿勢において下端部から上端部へ行くに従って後方に位置するように前低後高状に傾斜されたハンドルフレームを含む機体フレームと、前記耕耘部を基準にして前方側に配設された移動輪と、前記耕耘部を基準にして後方側に位置するように前記機体フレームに支持された抵抗棒と、前記ハンドルフレームの上端部に連結されたハンドル部とを備え、
前記ハンドル部は、機体幅方向に沿った第1枢支軸回り回動可能に前記ハンドルフレームに連結され、操作位置と前記操作位置から前記ハンドルフレームの後面側に近接するように前記第1枢支軸回りに回動された格納位置とを取り得るように構成され、
前記抵抗棒は、機体幅方向に沿った第2枢支軸回り回動可能に前記機体フレームに連結され、耕耘作業時に下端部が接地される作業位置と前記作業位置から前記ハンドルフレームの後面側に近接するように前記第2枢支軸回りに回動された格納位置とを取り得るように構成されていることを特徴とする歩行型管理機。
【請求項2】
前記ハンドル部及び前記抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型管理機を前記ハンドルフレームの後面側が下方を向くように倒伏させると、前記ハンドル部が地面より上方に位置した状態で、前記耕耘部と前記抵抗棒とが接地することを特徴とする請求項1に記載の歩行型管理機。
【請求項3】
前記抵抗棒は、上端部が機体幅方向中央において前記機体フレームに連結され且つ下端部が互いに機体幅方向に離間された第1及び第2接地部を備えた二股状に分岐されており、
前記抵抗棒は、格納位置に位置されると前記第1及び第2接地部の自由端部が前記ハンドルフレームより前方側に位置するように構成され、
前記ハンドル部及び前記抵抗棒をそれぞれ格納位置に位置させた状態において前記歩行型管理機を前記ハンドルフレームの前面側が下方を向くように倒伏させると、前記ハンドル部が地面より上方に位置した状態で、前記移動輪と前記抵抗棒とが接地することを特徴とする請求項1に記載の歩行型管理機。
【請求項4】
前記耕耘部の動力源となるバッテリと、前記耕耘フレーム及び前記ハンドルフレームの連結部を囲繞するように前記機体フレームに連結されたバッテリケースとを備え、
前記バッテリケースは、前記歩行型管理機を倒伏させた状態において、地面より上方に位置するように構成されていることを特徴とする請求項2又は3に記載の歩行型管理機。
【請求項5】
前記バッテリケースには、耕耘作業姿勢においては前記バッテリが平面視において前記耕耘部とオーバーラップするとともに、前記移動輪を接地させ且つ前記耕耘部を地面から上方へ持ち上げた移動姿勢においては前記バッテリが平面視において前記移動輪の回転軸線とオーバーラップするように、該バッテリを収容するバッテリ収容部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載の歩行型管理機。
【請求項6】
前記バッテリ収容部は、後方側が開口されており、前記バッテリは、機体後方から前記バッテリ収容部に脱着可能とされていることを特徴とする請求項5に記載の歩行型管理機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−118754(P2009−118754A)
【公開日】平成21年6月4日(2009.6.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−294104(P2007−294104)
【出願日】平成19年11月13日(2007.11.13)
【出願人】(000006781)ヤンマー株式会社 (3,810)
【Fターム(参考)】