歯科用ワークテーブル
【課題】床面の傾斜等によってワークテーブルが自動的に動かないようにばね圧によるブレーキをかけてあるワークテーブルの連結部の少なくとも１つに、電磁クラッチを設けておき、ワークテーブルを移動する際に、クラッチを作動して前記ブレーキを解除し、ワークテーブルを軽く操作することが出来るようにした。
【解決手段】複数のアーム部材１１，１２…が順次回動自在に連結され、最終アームの先端にワークテーブル３が連結されているワークテーブル支持機構を有し、前記アーム部材を連結している各連結部Ａ，Ｂ…は、回動軸部材がばね圧により固定部材に対して押圧されて前記ワークテーブルが自動的に動かないようにブレーキがかけられている。前記連結部の少なくとも１つは、電磁クラッチを有し、該電磁クラッチが作動された時に、前記ばね圧によるブレーキが解除され、前記回動軸部材が自由に回動する。
【解決手段】複数のアーム部材１１，１２…が順次回動自在に連結され、最終アームの先端にワークテーブル３が連結されているワークテーブル支持機構を有し、前記アーム部材を連結している各連結部Ａ，Ｂ…は、回動軸部材がばね圧により固定部材に対して押圧されて前記ワークテーブルが自動的に動かないようにブレーキがかけられている。前記連結部の少なくとも１つは、電磁クラッチを有し、該電磁クラッチが作動された時に、前記ばね圧によるブレーキが解除され、前記回動軸部材が自由に回動する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、歯科用ワークテーブル、より詳細には、常時は、床面の傾斜等によっては自動的に動かないようにブレーキがかけられており、ワークテーブルを移動させようとして、該ワークテーブルの取手を持って操作スイッチを操作した時に、前記ブレーキが解除されて、該ワークテーブルを自由に動かすことができるようにした歯科用ワークテーブル、更には、非治療時、インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントが患者に見えないようにした歯科用ワークテーブル、更には、デンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入可能な挿入口を有し、挿入されたレントゲンフィルムの画像をＣＣＤで読み取って液晶ディスプレイに拡大表示可能とした歯科用ワークテーブルに関する。
【背景技術】
【０００２】
図７は、本発明が適用される一例としての歯科治療ユニットの例を説明するための全体構成図で、該歯科治療ユニットは、治療椅子１、給排水及びコントロールボックス２、ワークテーブル３、インスツルメントホルダー４、インスツメルメント５、インスツルメントホース６、アシスタント用インスツルメントホルダー７、液晶ディスプレイ８、フィルムビュア（シャウカステン）９等から成り、インスツルメントホルダー４には、歯科治療において使用する種々のインスツルメント５が収納されており、周知のように、歯科治療に当り、患者は椅子１に座り、頭を安頭台に固定して治療を受ける。治療中、術者は、治療椅子１を上下動、倒起動、傾斜動等させて、患者を治療しやすい姿勢にして治療を行う。
【０００３】
ワークテーブル３は、診療時には静止している必要があるため、床の傾き等に対しても許容出来るよう回転方向に対して予めブレーキをかけておき、ワークテーブル３が自動的に動き出すのを防いでいる。しかし、ブレーキをかけたままなので、このブレーキがワークテーブルを動かす際の操作に対して妨げになっている。
【０００４】
また、ワークテーブル３には、治療用インスツルメント５が露出しており、患者が治療椅子に乗降する際に、ワークテーブル３の横を通って治療椅子１に座るため、インスツルメント５に触れる可能性があり、危険である。特に、高齢者の場合は、足元が不安定な場合が多く、注意する必要がある。また、患者が椅子に座って診療が始まるまでの待ち時間に、インスツルメント５が患者の視界に入り、それだけで治療に対する恐怖感や不安感を覚える患者もいる。
【０００５】
更には、診療に先立って、或いは、診療の途中において、フィルムビュア９に被治療箇所を予め撮影したレントゲン写真を装着し、該被治療箇所の状態を患者に見せながら説明をすることが行われている。その場合、レントゲン写真がパノラマサイズの場合は、画面が大きいので、患者も術者も、フィルムビュア９から多少離れた位置でもレントゲン写真を見ることができるが、デンタルサイズの場合、画面が小さいため、フィルムビュア９に顔を近づけなければ、レントゲン写真をよく見ることができず、使い勝手が悪かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、ワークテーブルを支持するアームの各連結（関節）部は、床面の傾斜等によってワークテーブルが自動的に動かないように例えばばね圧によるブレーキをかけてあり、これら連結部の少なくとも１つに、電磁クラッチを設けておき、ワークテーブルを移動する際には、前記ワークテーブルの取手を持ち、該ワークテーブル或いはその近傍に設けられている操作スイッチを押すことにより、前記電磁クラッチを作動して前記ブレーキを解除し、ワークテーブルを軽く操作することが出来るようにした歯科治療ユニットを提供することを目的とするものである。
【０００７】
また、本発明は、ワークテーブルの下部に設けられたインスツルメントホルダーの先端部を覆うインスツルメントカバーを設け、非治療時は、インスツルメントホルダーが後退して、該インスツルメントカバーにてインスツルメント先端部を覆って、患者が治療椅子に乗降する際に身体がインスツルメントに触れる危険性を排除し、更には、インスツルメントが患者から見えないようにして、恐怖感を無くし、治療に際し、インスツルメントカバーを開ける（取り外す）と、インスツルメントホルダーが前進して出てくるようにして、使い易い歯科治療ユニットを提供することを目的とするものである。
【０００８】
更に、本発明は、デンタルサイズのレントゲンフィルムのような小サイズの画像を、液晶ディスプレイのような広画面のディスプレイ上に表示可能とし、デンタルサイズのような小サイズのレントゲン写真でも、患者が治療椅子に座ったままの状態で、該レントゲンフィルムの画像を容易に見ることができるようにした歯科治療ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
請求項１の発明は、第一のアーム部材の始点が固定部材に回動自在に連結され、複数のアーム部材が順次回動自在に連結され、最終アームの先端にワークテーブルが連結されているワークテーブル支持機構を有し、前記アーム部材を連結している各連結部は、回動軸部材がばね圧により固定部材に対して押圧されて前記ワークテーブルが自動的に動かないようにブレーキがかけられており、前記連結部の少なくとも１つは、電磁クラッチを有し、該電磁クラッチが作動された時に、前記ばね圧によるブレーキが解除され、前記回動軸部材が自由に回動するようにしたことを特徴としたものである。
【００１０】
請求項２の発明は、下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの下部に前後方向に回動するインスツルメントカバーを有し、該インスツルメントカバーが前方に回動する時に、前記インスツルメントホルダーが後退して該インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを後方に回動した時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴としたものである。
【００１１】
請求項３の発明は、下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの周囲にスリットを有し、前記インスツルメントホルダーが後退した時に前記開口部周辺が前記スリットに嵌合するインスツルメントカバーを具備し、該インスツルメントホルダーが後退した時に、該インスツルメントカバーを前記インスツルメントホルダーを覆うように前記スリットに嵌合して前記インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを引き抜いた時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴としたものである。
【００１２】
請求項４の発明は、歯科用ワークテーブルの一部に、デンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入する挿入口を有し、該挿入口内には、一方の面に、挿入されたデンタルサイズのレントゲンフィルムを照明する光源を有し、他方の面に、前記デンタルサイズのレントゲンフィルムを透過した光により形成される前記レントゲンフィルムの画像を撮像するＣＣＤ素子を有し、該ＣＣＤ素子によって撮像された前記レントゲンフィルムの画像を液晶モニタに表示するようにしたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【００１３】
請求項１の発明によると、ワークテーブルの各関節部に床面の傾斜等ではワークテーブルが自動的に移動しないようにブレーキをかけておくとともに、そのうちの少なくとも１つの関節部には電磁クラッチを設けておき、ワークテーブルを移動する際には、前記ワークテーブルの取手を持ち、該ワークテーブル或いはその近傍に設けられている操作スイッチを押すことにより、前記電磁クラッチを作動させて前記ブレーキを解除するようにしたので、ワークテーブルを軽く移動させることが出来る。
【００１４】
また、請求項２，３の発明によると、インスツルメントホルダーの先端部を開閉するインスツルメントカバーを有し、非治療時、前記インスツルメントホルダーが後退した後に、インスツルメントカバーでインスツルメントを覆うようにしたので、インスツルメントがインスツルメントカバーに当って傷つくようなことなくインスツルメントをカバーし、患者が治療椅子に乗降する際に身体がインスツルメントに触れる危険性を排除し、更には、インスツルメントが患者から見えないようにして恐怖感を無くし、治療時、インスツルメントカバーを開けた後にインスツルメントホルダーが前進して出てくるようにしたので、インスツルメントがインスツルメントカバーに当って傷つくようなこともなく使い勝手のよい歯科治療ユニットを提供することができる。
【００１５】
更に、請求項４の発明によると、歯科治療ユニットの所望の箇所に設けられた開口にデンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入することにより、該小サイズのレントゲン写真を広表示面積の液晶ディスプレイで表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
図１は、本発明による歯科治療ユニットにおけるワークテーブル（インスツルメントホルダー）の一実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、３はワークテーブルで、該ワークテーブル３の下部には、図６に示したように、インスツルメントホルダーが設けられているが、図１では省略してある。このワークテーブル３は、例えば、固定部１０に回動自在に連結された第１のアーム１１と、該第１のアーム１１の先端部に回動自在に連結された第２のアーム１２と、該第２のアーム１２の先端部に一体的に或いは回動自在に連結されたワークテーブル支柱１３等から成り、該ワークテーブル支柱１３の上端部にワークテーブル３が一体的に或いは回動自在に連結されている。各連結（関節）部Ａ，Ｂ，…（連結アームは３以上でもよい）には、予め設定されたばね圧等によるブレーキが加えられており、床面の傾斜等により、ワークテーブル３が自動的に動き出さないようになっている。しかし、そのままでは、歯科治療に際して、ワークテーブル３を所望の位置に移動しようとしても、前記ブレーキに打ち勝つような力でワークテーブル３を引いたり、押したりしなければならず、その作業が大変であった。
【００１７】
本発明は、上述のごとき、ワークテーブルの操作性の悪さを改良することを目的としてなされたもので、前記連結部（関節）の一部或いは全部に電磁クラッチを設け、ワークテーブル３を移動させようとして、該ワークテーブル３の取手３ａを握って、該ワークテーブルの取手３ａ又は取手３ａの近傍についている操作スイッチ（ブレーキ解除スイッチ）を押すことにより、前記電磁クラッチを作動して前記ばね圧によるブレーキを解除し、ワークテーブル３を軽い力で操作できるようにしたものである。
【００１８】
図２は、前記関節部（例えば、図１のＡ部）の一例を説明するための詳細構成図で、図中、２１は上部固定板、２２は下部固定部材で、該上部固定板２１の下面と下部固定部材２２の上面とは、スペース部材２３を介して、ボルト２４及びナット２５により一体的に固定され、スペース部材２３の長さに相当する間隙Ｄをもって一体的に連結されている。この間隙Ｄ内には、アーム１１の軸１１ａが固定（回動不可）される回動板２６、該回動板２６を下部から支える上下可動のブレーキ板２７を有し、下部固定部材２２内には、前記ブレーキ板２７を下方より前記回動板２６に押圧するばね部材２８を有し、ばね部材２８により回動板２６にブレーキを与え、床面の傾斜等で該回動板２６つまりアーム１１が回動しないようにしている。２９は下部固定部材２２内に設けられた電磁石で、該電磁石２９は、ワークテーブル３を移動させようとして、該ワークテーブル３の取手３ａをとり、例えば、該ワークテーブル３の取手部３ａ又は取手部３ａの近傍に付いている操作スイッチを押すことにより作動し、前記可動板２７をばね部材２８の伸張力に抗して押し下げ、ばね部材２８により回動板２６に加えられていたブレーキを解除し、該回動板２６の回動を自由にし、従って、アーム１１の回動を自由にする。
【００１９】
上述のように、本発明によると、ワークテーブルを移動可能に支持する各アームの連結部（関節部）に、常時は、ばね圧により、ワークテーブルが床面等の傾きにより自動的に動き出さないようにブレーキをかけておき、ワークテーブルを移動させようとして、ワークテーブルの取手を持って、該取手又はその近傍に付いているスイッチを押すことにより、電磁クラッチを作動させて前記ばね圧によるブレーキを解除して、ワークテーブルが自由に動けるようにしたものであるが、前記電磁クラッチは、全ての連結部に設けても良いが、１又は複数の任意所望の箇所に設け、該所望の箇所のみ自由に回動できるようにしてもよい。
【００２０】
図３は、ワークテーブル３の下部にインスツルメントホルダー４を前後動可能に設けるとともに、インスツルメントホルダー４に搭載されたインスツルメント５を覆うインスツルメントカバー３１を設けた場合の実施例を説明するための要部概略構成図で、この発明によると、ワークテーブル３の下部には、インスツルメントホルダー４が前後（矢印Ａ方向）にスライド可能に設けられており、ワークテーブル３又はインスツルメントホルダー４にはインスツルメントカバー３１が手動で、或いは、エアーシリンダー、油圧シリンダー、電気モーター等で矢印Ｂ方向に回動可能に設けられている。インスツルメントカバー３１を開ける時は、例えば、操作レバー３２を所定量、例えば、全ストローク矢印Ｃ方向に動かして、インスツルメントカバー３１を図３（Ｂ）の状態にすると、インスツルメントホルダー４が前に出てきて、図３（Ｂ）に示す状態となり、術者は、通常の診療通り、該インスツルメントホルダー４からインスツルメント５を取り出して、歯科治療を行うことができる。治療終了後、操作レバー３２を矢印Ｄ方向に少し動かすと（Ｄ方向に力を加えると）インスツルメントホルダー４が後退し、インスツルメントホルダー４が後退した後、操作レバー３２を矢印Ｄ方向に全ストローク回動するようにすると、インスツルメント５がインスツルメントカバー３１に接触することなく、インスツルメント５をインスツルメントカバー３１内に収納し、患者が治療椅子に乗降する時等に、これらインスツルメント５に接触するような恐れはなく、また、非治療時、これらインスツルメント５が患者の目に入らない（患者から見えない）ので、患者に恐怖心をおこさせるようなこともない。
【００２１】
図４は、本発明によるワークテーブルの他の実施例を説明するための要部構成図で、図中、３はワークテーブル、４はインスツルメントホルダー、５はインスツルメント、３５はインスツルメントカバーで、図４（Ａ）はワークテーブル３（又はインスツルメントホルダー４）からインスツルメントカバー３５を取り外した時の様子を示す斜視図、図４（Ｂ）はインスツルメントホルダー４にインスツルメントカバー３５を装着した時の様子を示す斜視図である。
【００２２】
インスツルメントカバー３５を取り付ける時は、ワークテーブル３に設けられている操作パネル３ｂ上の操作ボタンを押すと、インスツルメントホルダー４が、例えば、エアシリンダー等の動力により、後方にスライドするので、その状態で、インスツルメントカバー３５の先端開口部を、インスツルメントホルダー４の周囲に設けられているスリット４ａに手動で嵌め込む。この嵌合状態で、インスツルメント５の水回路に水を流して該水回路の洗浄を行い、インスツルメントの水回路から放出される洗浄後の汚水をこのインスツルメントカバー３５で受けることができるようになっている。そのため、例えば、インスツルメントカバー３５の内部には、例えば、上方が開口された仕切板が設けられており、この開口部を通してインスツルメント５の先端部が該インスツルメントカバー３５内に挿入され、その状態で、インスツルメントの水回路から放出された水は、該インスツルメントカバー３５内に溜められ、洗浄後、該インスツルメントカバー３５を引き出し、内部に溜まった水を、この仕切板の上方に設けられた隙間を通して放出するようになっている。
【００２３】
インスツルメントカバー３５を取り外す時は、インスツルメントカバー３５を手動で引き抜けばよい。インスツルメントカバー３５を引き抜くと、図示しないマイクロスイッチが作動して、インスツルメントホルダー４がスライドして前進し、インスツルメント５を使用可能状態にし、この状態で、術者は、任意所望のインスツルメントを引き出して歯科治療を行う。
【００２４】
図５は、本発明が適用された歯科治療ユニットの他の例を説明するための要部構成図で、図中、３はワークテーブルで、図７に示したワークテーブル３に相当するものである。ワークテーブル３には、デンタルサイズのレントゲンフィルム４０を挿入可能な開口３ｃが設けられており、該開口３ｃ内にレントゲンフィルム４０を挿入すると、該レントゲンフィルム４０に撮影されている画像が図６に示した液晶ディスプレイ８に拡大して表示される。
【００２５】
開口３ｃ内には、図５に示すように、一方の側に光源４１が、他方の側にＣＣＤ撮像素子４２が組み込まれており、これら光源４１とＣＣＤ撮像素子４２との間にレントゲンフィルム４０を差し込むと、光源４１が点灯し、レントゲンフィルム４０上の画像がＣＣＤ撮像素子４２によって撮像され、撮像された画像がディスプレイ８に拡大表示される。なお、図５においては、レントゲンフィルム４０を挿入する開口３ｃをワークテーブル３の側方に設けた例を示したが、図示例に限定されることなく、術者の操作しやすい任意所望の箇所に設けるとよい。更には、レントゲンフィルムを挿入すると、自動的に光源が点灯し、液晶ディスプレイ上に表示されるようにしてもよいが、電源スイッチをオンすることによって、光源が点灯し、ディスプレイが表示されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明による歯科治療ユニットにおけるワークテーブルの一実施例を説明するための要部概略構成図である。
【図２】関節部の一例を説明するための詳細構成図である。
【図３】インスツルメントを覆うインスツルメントカバーを設けたワークテーブルの実施例を説明するための要部概略構成図である。
【図４】インスツルメントカバーの他の実施例を説明するための図である。
【図５】本発明が適用された歯科治療ユニットの他の例を説明するための要部構成図である。
【図６】レントゲンフィルム内の画像を撮像する例を説明するための図である。
【図７】本発明が適用される一例としての歯科治療ユニットの例を説明するための全体構成図である。
【符号の説明】
【００２７】
１…治療椅子、２…給排水及びコントロールボックス、３…ワークテーブル、３ａ…取手、３ｂ…操作パネル、３ｃ…開口、４…インスツルメントホルダー、５…インスツルメント、６…インスツルメントホース、７…アシスタント用インスツルメントホルダー、８…液晶ディスプレイ、９…フィルムビュア（シャウカステン）、１０…固定部、１１，１２…ワークテーブル支持アーム、１３…ワークテーブル支柱、２１…上部固定板、２２…下部固定部材、２３…スペース部材、２４…ボルト、２５…ナット、２６…回動板、２７…ブレーキ板、２８…ばね部材、２９…電磁石、３１，３５…インスツルメントカバー、３２…インスツルメントカバー操作レバー、４０…レントゲンフィルム、４１…光源、４２…ＣＣＤ撮像素子。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、歯科用ワークテーブル、より詳細には、常時は、床面の傾斜等によっては自動的に動かないようにブレーキがかけられており、ワークテーブルを移動させようとして、該ワークテーブルの取手を持って操作スイッチを操作した時に、前記ブレーキが解除されて、該ワークテーブルを自由に動かすことができるようにした歯科用ワークテーブル、更には、非治療時、インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントが患者に見えないようにした歯科用ワークテーブル、更には、デンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入可能な挿入口を有し、挿入されたレントゲンフィルムの画像をＣＣＤで読み取って液晶ディスプレイに拡大表示可能とした歯科用ワークテーブルに関する。
【背景技術】
【０００２】
図７は、本発明が適用される一例としての歯科治療ユニットの例を説明するための全体構成図で、該歯科治療ユニットは、治療椅子１、給排水及びコントロールボックス２、ワークテーブル３、インスツルメントホルダー４、インスツメルメント５、インスツルメントホース６、アシスタント用インスツルメントホルダー７、液晶ディスプレイ８、フィルムビュア（シャウカステン）９等から成り、インスツルメントホルダー４には、歯科治療において使用する種々のインスツルメント５が収納されており、周知のように、歯科治療に当り、患者は椅子１に座り、頭を安頭台に固定して治療を受ける。治療中、術者は、治療椅子１を上下動、倒起動、傾斜動等させて、患者を治療しやすい姿勢にして治療を行う。
【０００３】
ワークテーブル３は、診療時には静止している必要があるため、床の傾き等に対しても許容出来るよう回転方向に対して予めブレーキをかけておき、ワークテーブル３が自動的に動き出すのを防いでいる。しかし、ブレーキをかけたままなので、このブレーキがワークテーブルを動かす際の操作に対して妨げになっている。
【０００４】
また、ワークテーブル３には、治療用インスツルメント５が露出しており、患者が治療椅子に乗降する際に、ワークテーブル３の横を通って治療椅子１に座るため、インスツルメント５に触れる可能性があり、危険である。特に、高齢者の場合は、足元が不安定な場合が多く、注意する必要がある。また、患者が椅子に座って診療が始まるまでの待ち時間に、インスツルメント５が患者の視界に入り、それだけで治療に対する恐怖感や不安感を覚える患者もいる。
【０００５】
更には、診療に先立って、或いは、診療の途中において、フィルムビュア９に被治療箇所を予め撮影したレントゲン写真を装着し、該被治療箇所の状態を患者に見せながら説明をすることが行われている。その場合、レントゲン写真がパノラマサイズの場合は、画面が大きいので、患者も術者も、フィルムビュア９から多少離れた位置でもレントゲン写真を見ることができるが、デンタルサイズの場合、画面が小さいため、フィルムビュア９に顔を近づけなければ、レントゲン写真をよく見ることができず、使い勝手が悪かった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００６】
本発明は、上述のごとき実情に鑑みてなされたもので、ワークテーブルを支持するアームの各連結（関節）部は、床面の傾斜等によってワークテーブルが自動的に動かないように例えばばね圧によるブレーキをかけてあり、これら連結部の少なくとも１つに、電磁クラッチを設けておき、ワークテーブルを移動する際には、前記ワークテーブルの取手を持ち、該ワークテーブル或いはその近傍に設けられている操作スイッチを押すことにより、前記電磁クラッチを作動して前記ブレーキを解除し、ワークテーブルを軽く操作することが出来るようにした歯科治療ユニットを提供することを目的とするものである。
【０００７】
また、本発明は、ワークテーブルの下部に設けられたインスツルメントホルダーの先端部を覆うインスツルメントカバーを設け、非治療時は、インスツルメントホルダーが後退して、該インスツルメントカバーにてインスツルメント先端部を覆って、患者が治療椅子に乗降する際に身体がインスツルメントに触れる危険性を排除し、更には、インスツルメントが患者から見えないようにして、恐怖感を無くし、治療に際し、インスツルメントカバーを開ける（取り外す）と、インスツルメントホルダーが前進して出てくるようにして、使い易い歯科治療ユニットを提供することを目的とするものである。
【０００８】
更に、本発明は、デンタルサイズのレントゲンフィルムのような小サイズの画像を、液晶ディスプレイのような広画面のディスプレイ上に表示可能とし、デンタルサイズのような小サイズのレントゲン写真でも、患者が治療椅子に座ったままの状態で、該レントゲンフィルムの画像を容易に見ることができるようにした歯科治療ユニットを提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【０００９】
請求項１の発明は、第一のアーム部材の始点が固定部材に回動自在に連結され、複数のアーム部材が順次回動自在に連結され、最終アームの先端にワークテーブルが連結されているワークテーブル支持機構を有し、前記アーム部材を連結している各連結部は、回動軸部材がばね圧により固定部材に対して押圧されて前記ワークテーブルが自動的に動かないようにブレーキがかけられており、前記連結部の少なくとも１つは、電磁クラッチを有し、該電磁クラッチが作動された時に、前記ばね圧によるブレーキが解除され、前記回動軸部材が自由に回動するようにしたことを特徴としたものである。
【００１０】
請求項２の発明は、下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの下部に前後方向に回動するインスツルメントカバーを有し、該インスツルメントカバーが前方に回動する時に、前記インスツルメントホルダーが後退して該インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを後方に回動した時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴としたものである。
【００１１】
請求項３の発明は、下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの周囲にスリットを有し、前記インスツルメントホルダーが後退した時に前記開口部周辺が前記スリットに嵌合するインスツルメントカバーを具備し、該インスツルメントホルダーが後退した時に、該インスツルメントカバーを前記インスツルメントホルダーを覆うように前記スリットに嵌合して前記インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを引き抜いた時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴としたものである。
【００１２】
請求項４の発明は、歯科用ワークテーブルの一部に、デンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入する挿入口を有し、該挿入口内には、一方の面に、挿入されたデンタルサイズのレントゲンフィルムを照明する光源を有し、他方の面に、前記デンタルサイズのレントゲンフィルムを透過した光により形成される前記レントゲンフィルムの画像を撮像するＣＣＤ素子を有し、該ＣＣＤ素子によって撮像された前記レントゲンフィルムの画像を液晶モニタに表示するようにしたことを特徴としたものである。
【発明の効果】
【００１３】
請求項１の発明によると、ワークテーブルの各関節部に床面の傾斜等ではワークテーブルが自動的に移動しないようにブレーキをかけておくとともに、そのうちの少なくとも１つの関節部には電磁クラッチを設けておき、ワークテーブルを移動する際には、前記ワークテーブルの取手を持ち、該ワークテーブル或いはその近傍に設けられている操作スイッチを押すことにより、前記電磁クラッチを作動させて前記ブレーキを解除するようにしたので、ワークテーブルを軽く移動させることが出来る。
【００１４】
また、請求項２，３の発明によると、インスツルメントホルダーの先端部を開閉するインスツルメントカバーを有し、非治療時、前記インスツルメントホルダーが後退した後に、インスツルメントカバーでインスツルメントを覆うようにしたので、インスツルメントがインスツルメントカバーに当って傷つくようなことなくインスツルメントをカバーし、患者が治療椅子に乗降する際に身体がインスツルメントに触れる危険性を排除し、更には、インスツルメントが患者から見えないようにして恐怖感を無くし、治療時、インスツルメントカバーを開けた後にインスツルメントホルダーが前進して出てくるようにしたので、インスツルメントがインスツルメントカバーに当って傷つくようなこともなく使い勝手のよい歯科治療ユニットを提供することができる。
【００１５】
更に、請求項４の発明によると、歯科治療ユニットの所望の箇所に設けられた開口にデンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入することにより、該小サイズのレントゲン写真を広表示面積の液晶ディスプレイで表示することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１６】
図１は、本発明による歯科治療ユニットにおけるワークテーブル（インスツルメントホルダー）の一実施例を説明するための要部概略構成図で、図中、３はワークテーブルで、該ワークテーブル３の下部には、図６に示したように、インスツルメントホルダーが設けられているが、図１では省略してある。このワークテーブル３は、例えば、固定部１０に回動自在に連結された第１のアーム１１と、該第１のアーム１１の先端部に回動自在に連結された第２のアーム１２と、該第２のアーム１２の先端部に一体的に或いは回動自在に連結されたワークテーブル支柱１３等から成り、該ワークテーブル支柱１３の上端部にワークテーブル３が一体的に或いは回動自在に連結されている。各連結（関節）部Ａ，Ｂ，…（連結アームは３以上でもよい）には、予め設定されたばね圧等によるブレーキが加えられており、床面の傾斜等により、ワークテーブル３が自動的に動き出さないようになっている。しかし、そのままでは、歯科治療に際して、ワークテーブル３を所望の位置に移動しようとしても、前記ブレーキに打ち勝つような力でワークテーブル３を引いたり、押したりしなければならず、その作業が大変であった。
【００１７】
本発明は、上述のごとき、ワークテーブルの操作性の悪さを改良することを目的としてなされたもので、前記連結部（関節）の一部或いは全部に電磁クラッチを設け、ワークテーブル３を移動させようとして、該ワークテーブル３の取手３ａを握って、該ワークテーブルの取手３ａ又は取手３ａの近傍についている操作スイッチ（ブレーキ解除スイッチ）を押すことにより、前記電磁クラッチを作動して前記ばね圧によるブレーキを解除し、ワークテーブル３を軽い力で操作できるようにしたものである。
【００１８】
図２は、前記関節部（例えば、図１のＡ部）の一例を説明するための詳細構成図で、図中、２１は上部固定板、２２は下部固定部材で、該上部固定板２１の下面と下部固定部材２２の上面とは、スペース部材２３を介して、ボルト２４及びナット２５により一体的に固定され、スペース部材２３の長さに相当する間隙Ｄをもって一体的に連結されている。この間隙Ｄ内には、アーム１１の軸１１ａが固定（回動不可）される回動板２６、該回動板２６を下部から支える上下可動のブレーキ板２７を有し、下部固定部材２２内には、前記ブレーキ板２７を下方より前記回動板２６に押圧するばね部材２８を有し、ばね部材２８により回動板２６にブレーキを与え、床面の傾斜等で該回動板２６つまりアーム１１が回動しないようにしている。２９は下部固定部材２２内に設けられた電磁石で、該電磁石２９は、ワークテーブル３を移動させようとして、該ワークテーブル３の取手３ａをとり、例えば、該ワークテーブル３の取手部３ａ又は取手部３ａの近傍に付いている操作スイッチを押すことにより作動し、前記可動板２７をばね部材２８の伸張力に抗して押し下げ、ばね部材２８により回動板２６に加えられていたブレーキを解除し、該回動板２６の回動を自由にし、従って、アーム１１の回動を自由にする。
【００１９】
上述のように、本発明によると、ワークテーブルを移動可能に支持する各アームの連結部（関節部）に、常時は、ばね圧により、ワークテーブルが床面等の傾きにより自動的に動き出さないようにブレーキをかけておき、ワークテーブルを移動させようとして、ワークテーブルの取手を持って、該取手又はその近傍に付いているスイッチを押すことにより、電磁クラッチを作動させて前記ばね圧によるブレーキを解除して、ワークテーブルが自由に動けるようにしたものであるが、前記電磁クラッチは、全ての連結部に設けても良いが、１又は複数の任意所望の箇所に設け、該所望の箇所のみ自由に回動できるようにしてもよい。
【００２０】
図３は、ワークテーブル３の下部にインスツルメントホルダー４を前後動可能に設けるとともに、インスツルメントホルダー４に搭載されたインスツルメント５を覆うインスツルメントカバー３１を設けた場合の実施例を説明するための要部概略構成図で、この発明によると、ワークテーブル３の下部には、インスツルメントホルダー４が前後（矢印Ａ方向）にスライド可能に設けられており、ワークテーブル３又はインスツルメントホルダー４にはインスツルメントカバー３１が手動で、或いは、エアーシリンダー、油圧シリンダー、電気モーター等で矢印Ｂ方向に回動可能に設けられている。インスツルメントカバー３１を開ける時は、例えば、操作レバー３２を所定量、例えば、全ストローク矢印Ｃ方向に動かして、インスツルメントカバー３１を図３（Ｂ）の状態にすると、インスツルメントホルダー４が前に出てきて、図３（Ｂ）に示す状態となり、術者は、通常の診療通り、該インスツルメントホルダー４からインスツルメント５を取り出して、歯科治療を行うことができる。治療終了後、操作レバー３２を矢印Ｄ方向に少し動かすと（Ｄ方向に力を加えると）インスツルメントホルダー４が後退し、インスツルメントホルダー４が後退した後、操作レバー３２を矢印Ｄ方向に全ストローク回動するようにすると、インスツルメント５がインスツルメントカバー３１に接触することなく、インスツルメント５をインスツルメントカバー３１内に収納し、患者が治療椅子に乗降する時等に、これらインスツルメント５に接触するような恐れはなく、また、非治療時、これらインスツルメント５が患者の目に入らない（患者から見えない）ので、患者に恐怖心をおこさせるようなこともない。
【００２１】
図４は、本発明によるワークテーブルの他の実施例を説明するための要部構成図で、図中、３はワークテーブル、４はインスツルメントホルダー、５はインスツルメント、３５はインスツルメントカバーで、図４（Ａ）はワークテーブル３（又はインスツルメントホルダー４）からインスツルメントカバー３５を取り外した時の様子を示す斜視図、図４（Ｂ）はインスツルメントホルダー４にインスツルメントカバー３５を装着した時の様子を示す斜視図である。
【００２２】
インスツルメントカバー３５を取り付ける時は、ワークテーブル３に設けられている操作パネル３ｂ上の操作ボタンを押すと、インスツルメントホルダー４が、例えば、エアシリンダー等の動力により、後方にスライドするので、その状態で、インスツルメントカバー３５の先端開口部を、インスツルメントホルダー４の周囲に設けられているスリット４ａに手動で嵌め込む。この嵌合状態で、インスツルメント５の水回路に水を流して該水回路の洗浄を行い、インスツルメントの水回路から放出される洗浄後の汚水をこのインスツルメントカバー３５で受けることができるようになっている。そのため、例えば、インスツルメントカバー３５の内部には、例えば、上方が開口された仕切板が設けられており、この開口部を通してインスツルメント５の先端部が該インスツルメントカバー３５内に挿入され、その状態で、インスツルメントの水回路から放出された水は、該インスツルメントカバー３５内に溜められ、洗浄後、該インスツルメントカバー３５を引き出し、内部に溜まった水を、この仕切板の上方に設けられた隙間を通して放出するようになっている。
【００２３】
インスツルメントカバー３５を取り外す時は、インスツルメントカバー３５を手動で引き抜けばよい。インスツルメントカバー３５を引き抜くと、図示しないマイクロスイッチが作動して、インスツルメントホルダー４がスライドして前進し、インスツルメント５を使用可能状態にし、この状態で、術者は、任意所望のインスツルメントを引き出して歯科治療を行う。
【００２４】
図５は、本発明が適用された歯科治療ユニットの他の例を説明するための要部構成図で、図中、３はワークテーブルで、図７に示したワークテーブル３に相当するものである。ワークテーブル３には、デンタルサイズのレントゲンフィルム４０を挿入可能な開口３ｃが設けられており、該開口３ｃ内にレントゲンフィルム４０を挿入すると、該レントゲンフィルム４０に撮影されている画像が図６に示した液晶ディスプレイ８に拡大して表示される。
【００２５】
開口３ｃ内には、図５に示すように、一方の側に光源４１が、他方の側にＣＣＤ撮像素子４２が組み込まれており、これら光源４１とＣＣＤ撮像素子４２との間にレントゲンフィルム４０を差し込むと、光源４１が点灯し、レントゲンフィルム４０上の画像がＣＣＤ撮像素子４２によって撮像され、撮像された画像がディスプレイ８に拡大表示される。なお、図５においては、レントゲンフィルム４０を挿入する開口３ｃをワークテーブル３の側方に設けた例を示したが、図示例に限定されることなく、術者の操作しやすい任意所望の箇所に設けるとよい。更には、レントゲンフィルムを挿入すると、自動的に光源が点灯し、液晶ディスプレイ上に表示されるようにしてもよいが、電源スイッチをオンすることによって、光源が点灯し、ディスプレイが表示されるようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【００２６】
【図１】本発明による歯科治療ユニットにおけるワークテーブルの一実施例を説明するための要部概略構成図である。
【図２】関節部の一例を説明するための詳細構成図である。
【図３】インスツルメントを覆うインスツルメントカバーを設けたワークテーブルの実施例を説明するための要部概略構成図である。
【図４】インスツルメントカバーの他の実施例を説明するための図である。
【図５】本発明が適用された歯科治療ユニットの他の例を説明するための要部構成図である。
【図６】レントゲンフィルム内の画像を撮像する例を説明するための図である。
【図７】本発明が適用される一例としての歯科治療ユニットの例を説明するための全体構成図である。
【符号の説明】
【００２７】
１…治療椅子、２…給排水及びコントロールボックス、３…ワークテーブル、３ａ…取手、３ｂ…操作パネル、３ｃ…開口、４…インスツルメントホルダー、５…インスツルメント、６…インスツルメントホース、７…アシスタント用インスツルメントホルダー、８…液晶ディスプレイ、９…フィルムビュア（シャウカステン）、１０…固定部、１１，１２…ワークテーブル支持アーム、１３…ワークテーブル支柱、２１…上部固定板、２２…下部固定部材、２３…スペース部材、２４…ボルト、２５…ナット、２６…回動板、２７…ブレーキ板、２８…ばね部材、２９…電磁石、３１，３５…インスツルメントカバー、３２…インスツルメントカバー操作レバー、４０…レントゲンフィルム、４１…光源、４２…ＣＣＤ撮像素子。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
第一のアーム部材の始点が固定部材に回動自在に連結され、複数のアーム部材が順次回動自在に連結され、最終アームの先端にワークテーブルが連結されているワークテーブル支持機構を有し、前記アーム部材を連結している各連結部は、回動軸部材がばね圧により固定部材に対して押圧されて前記ワークテーブルが自動的に動かないようにブレーキがかけられており、前記連結部の少なくとも１つは、電磁クラッチを有し、該電磁クラッチが作動された時に、前記ばね圧によるブレーキが解除され、前記回動軸部材が自由に回動するようにしたことを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項２】
下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの下部に前後方向に回動するインスツルメントカバーを有し、該インスツルメントカバーが前方に回動する時に、前記インスツルメントホルダーが後退して該インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを後方に回動した時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項３】
下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの周囲にスリットを有し、前記インスツルメントホルダーが後退した時に前記開口部周辺が前記スリットに嵌合するインスツルメントカバーを具備し、前記インスツルメントホルダーが後退した時に、前記インスツルメントカバーが前記インスツルメントホルダーを覆うように前記スリットに嵌合して前記インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを引き抜いた時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項４】
歯科用ワークテーブルの一部に、デンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入する挿入口を有し、該挿入口内には、一方の面に、挿入されたデンタルサイズのレントゲンフィルムを照明する光源を有し、他方の面に、前記デンタルサイズのレントゲンフィルムを透過した光により形成される前記レントゲンフィルムの画像を撮像するＣＣＤ素子を有し、該ＣＣＤ素子によって撮像された前記レントゲンフィルムの画像を液晶モニタに表示するようにしたことを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項１】
第一のアーム部材の始点が固定部材に回動自在に連結され、複数のアーム部材が順次回動自在に連結され、最終アームの先端にワークテーブルが連結されているワークテーブル支持機構を有し、前記アーム部材を連結している各連結部は、回動軸部材がばね圧により固定部材に対して押圧されて前記ワークテーブルが自動的に動かないようにブレーキがかけられており、前記連結部の少なくとも１つは、電磁クラッチを有し、該電磁クラッチが作動された時に、前記ばね圧によるブレーキが解除され、前記回動軸部材が自由に回動するようにしたことを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項２】
下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの下部に前後方向に回動するインスツルメントカバーを有し、該インスツルメントカバーが前方に回動する時に、前記インスツルメントホルダーが後退して該インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを後方に回動した時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項３】
下部にインスツルメントホルダーを進退可能に有する歯科用ワークテーブルにおいて、前記インスツルメントホルダーの周囲にスリットを有し、前記インスツルメントホルダーが後退した時に前記開口部周辺が前記スリットに嵌合するインスツルメントカバーを具備し、前記インスツルメントホルダーが後退した時に、前記インスツルメントカバーが前記インスツルメントホルダーを覆うように前記スリットに嵌合して前記インスツルメントホルダーに搭載されたインスツルメントを前記インスツルメントカバーにより見えなくし、前記インスツルメントカバーを引き抜いた時に、前記インスツルメントホルダーが前進して前記インスツルメントを使用可能状態とすることを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【請求項４】
歯科用ワークテーブルの一部に、デンタルサイズのレントゲンフィルムを挿入する挿入口を有し、該挿入口内には、一方の面に、挿入されたデンタルサイズのレントゲンフィルムを照明する光源を有し、他方の面に、前記デンタルサイズのレントゲンフィルムを透過した光により形成される前記レントゲンフィルムの画像を撮像するＣＣＤ素子を有し、該ＣＣＤ素子によって撮像された前記レントゲンフィルムの画像を液晶モニタに表示するようにしたことを特徴とする歯科用ワークテーブル。
【図１】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【図２】
【図３】
【図４】
【図５】
【図６】
【図７】
【公開番号】特開２００６−１２２１２７（Ｐ２００６−１２２１２７Ａ）
【公開日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３１１３０６（Ｐ２００４−３１１３０６）
【出願日】平成１６年１０月２６日（２００４．１０．２６）
【出願人】（０００１５０６７１）株式会社長田中央研究所 (194)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年５月１８日（２００６．５．１８）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年１０月２６日（２００４．１０．２６）
【出願人】（０００１５０６７１）株式会社長田中央研究所 (194)
【Ｆターム（参考）】
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