説明

気化可能な材料のための親水性多孔性芯

本発明は、室内環境などの雰囲気中に気化可能な材料を送達するための親水性多孔性繊維芯を提供する。芯は、生分解性でもよい。芯は、合成単成分繊維または天然単成分繊維と任意に組み合わせた、焼結合成二成分繊維で構成される。芯は、親水性の改良のためにプラズマまたは仕上げ剤で任意に処理される。芯は、水性および/または非水性の香料またはその他の気化可能な材料を運ぶことができ、熱、対流空気または噴霧化を用いずに空気中にこれらを蒸発させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
〔先の関連する出願〕
本出願は2009年1月9日に提出された米国仮出願番号第61/143,646号および2009年5月18日に提出された米国仮出願番号第61/179,141号に対して優先権の利益を主張し、これらのそれぞれはその全体が参照により本明細書に援用される。
【0002】
本発明は、親水性多孔性芯、生分解性多孔性芯および生分解性多孔性媒体の分野のものである。
【背景技術】
【0003】
香料を放出するために複数のリード芯を使用する香料装置が、公知である。この装置は一般に、香料液体で部分的に満たされた瓶および多数のリード芯を含む。これらの装置において、香料は、典型的には、担体として使用される有機溶媒に溶解される。多数のリード芯が、リード芯の長さの一部を香料溶液に浸した状態で瓶の中に置かれる。香料溶液はリード芯の中に運ばれ、そしてリード芯の全長を通じて毛管力により上昇する。香料は、リード芯表面から香料蒸発によって大気中に放出される。このタイプの装置は、加熱エレメント、モーター付送風機または噴霧ポンプを使用しないので、エネルギー効率がよい。環境に適合させるために、溶媒性の香料の代わりに水性の香料を使用し、かつ生分解性でない芯の代わりに生分解性の芯を使用する傾向がある。従来のリード芯は竹または籘で構成され、これらは生分解性である。しかし、竹または籘を基材とするリードは均一性を欠いており、かつこれらの芯の特性は竹または籘の供給源に応じて変化する。水性の香料液は、従来のリード芯とでは十分に機能しない。水性の香料液が運ばれる速度および送達される割合は、従来のリード芯に実際に適用した場合には良好でない。ポリエステルおよびポリオレフィン材料を基材とする繊維芯などの合成ポリマーの芯が、香料の運搬のために使用されてきた。しかし、これらの合成繊維材料は生分解性でなく、かつ一旦これらが処分されると、長期間、環境に負の影響を及ぼし得る。現行の従来のリード芯よりも多くの香料を環境中に送達するために、より急速に、より高く、かつより一様に水性の香料液体を運ぶことができる、生分解性の、親水性の芯に対する需要がある。消費者は、装飾目的のため、多くの場合に天然の木の色のついた芯などの着色した芯を好む。芯のために使用される色は、安定であることを必要とし、かつ適用中に褪せてはならない。現行の従来のリード芯より多くの香料を環境中に送達するために、より急速に、より高く、かつより一様に水性の香料液体を運ぶことができる、生分解性の、親水性の、着色した芯に対する需要がある。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、親水性繊維の芯を提供する。本発明はまた、生分解性繊維の芯を提供する。本発明はまた、親水性の生分解性繊維の芯を提供する。本発明は、生分解性の多孔性媒体を提供する。本発明の芯は、異なる材料から作製されていてもよく、かつ室内環境などの環境中に気化可能な材料を送達するために使用してもよい。本発明の芯は、異なる材料から作製されていてもよく、かつ室内環境などの環境中に香料を送達するために使用してもよい。本発明における水性の香料は、50重量%より多くの水成分を有する香料製剤である。本発明の芯はまた、環境中に非水溶性の香料を送達してもよい。本発明の芯はまた、環境中にその他の気化可能な材料を送達してもよい。これらの芯は、合成繊維材料、または合成繊維材料と天然繊維材料との混合物でできていてもよい。一つの態様において、合成繊維材料は、合成二成分繊維を含む。別の態様において、合成繊維材料は、合成二成分繊維および天然単成分繊維または合成単成分繊維を含む。合成繊維は、生分解性であってもよいし、または生分解性でなくてもよい。別の態様において、合成二成分繊維は、芯を形
成するために、天然繊維と組み合わせられる。一つの態様において、天然繊維材料は綿を含む。一つの態様において、合成繊維材料、天然繊維材料のいずれかまたは両方は、色付きでもよい。本発明の芯は、色付きでもよい。
【0005】
本発明は、室内環境などの環境中に香料を送達するための、合成の生分解性繊維の香料芯を提供する。
【0006】
本発明はまた、室内環境などの環境中に香料を送達するための、合成の生分解性繊維材料および天然の生分解性繊維材料を含む複合性の生分解性繊維の香料芯を提供する。
【0007】
本発明はまた、香料などの気化可能な材料を雰囲気中に運ぶ方法であって、気化可能な材料を含む液体中に、焼結合成二成分繊維の間に孔を有する焼結合成二成分繊維を含む親水性多孔性芯を置くこと、および気化可能な材料を含む液体が、親水性多孔性芯を通って運ばれ、かつ雰囲気中に放出されるのを可能にすることを含む方法を提供する。本発明はまた、香料などの気化可能な材料を雰囲気中に送達する方法であって、気化可能な材料を含む液体中に、焼結合成二成分繊維の間に孔を有する焼結合成二成分繊維と、天然単成分繊維または合成単成分繊維とを含む親水性多孔性芯を置くこと、および気化可能な材料を含む液体が親水性多孔性芯を通って運ばれ、かつ雰囲気中に放出されることを可能にすることを含む方法を提供する。
【0008】
本発明はまた、室内環境などの環境中に香料を送達するための、大部分の合成の生分解性繊維材料および少数の天然の生分解性繊維材料を含む複合性の生分解性繊維の香料芯を提供する。
【0009】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性二成分繊維から作製される。別の態様において、芯は、合成の易焼結性二成分繊維および単成分繊維を混合した2つの成分の繊維で作製され、これを細片に梳いて、その後にオーブン引出し成形過程において加熱および加圧に供される。オーブンの出力側上の型は、所望の直径のロッドを形成し、これをその後切断して芯にする。二成分繊維および/または単成分繊維の外筒または芯材は、色付きでもよい。混合繊維の大部分は、二成分合成繊維で構成される(50重量%を超えて約95重量%まで)。二成分合成繊維は、芯の重量の少なくとも50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%または95重量%を超える。混合繊維の少数成分は、単成分繊維であり、これは色付きでもよい。この単成分繊維は、合成繊維であってもよいし、天然繊維であってもよい。単成分繊維は、溶液染色された合成繊維、反応染めされた合成繊維、反応染めされた綿、遺伝子改変により着色された綿または天然に着色されている綿であってもよい。別の態様において、芯は、溶液染色された二成分繊維を使用して作製される。一つの態様において、梳綿の目的のためには、二成分繊維および単成分繊維は、同様のデニール(たとえば約2〜12デニール)、長さ(約0.5インチ〜約3.0インチ)および波形であるべきである。着色された単成分繊維は、二成分の外筒材料のものより少なくとも約10℃高い融解温度または分解温度を有する。
【0010】
細片は、オーブン引出し成形過程を使用することにより共に結合する。オーブンは、二成分繊維の外筒材料を、その他の二成分繊維および非結合単成分繊維に熱的に結合(融解)させる。この過程は、円筒状の焼結多孔性母材を生じる。型は、この母材を圧縮し、かつ成形してロッドにし、これをその後空冷して、かつ長さで切断する。
【0011】
水性の香料などの気化可能な材料の吸い上げを改善するために、繊維芯材料の表面エネルギーを増加させるように手順が改良されてきた。この表面エネルギーを増加させる1つの方法は、プラズマを使用して芯を処理することである。これは、低圧におけるバッチ処理または雰囲気圧もしくは雰囲気圧以上でのインライン過程であってもよい。多くの気体
により、繊維の表面と反応して親水性部分を作るように活性化させてもよい。気体は、酸素、空気、窒素、アルゴンおよびこれらの組み合わせを含むが、これらに限定されない。プラズマ過程において、所望の製品の要求に応じて、種々の照射時間、圧力およびエネルギーが使用される。実験結果は、焼結繊維芯を処理するプラズマが、繊維芯内での水性の香料液の毛管上昇の高さおよび上昇速度を向上させることを示した。いくつかの態様において、脱イオン水は、芯の最初の2インチを、0.4インチ/分を超える速度で重力に反して移動した。ポリ(乳酸)(PLA)/PLA二成分繊維は一種のポリエステルであり、またポリエステル材料は、親水性吸い上げの改善および貯蔵寿命の両方に関して、酸素プラズマ処理過程によく反応する。
【0012】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性親水性二成分繊維で構成される。具体的態様において、芯における全ての繊維組成物は親水性である。別の具体的態様において、合成の易焼結性親水性二成分繊維のいくつか、大部分または全ては、色付きである。
【0013】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維で構成される。具体的態様において、芯における全ての繊維組成物は生分解性である。別の具体的態様において、合成の易焼結性生分解性二成分繊維のいくつか、大部分または全ては、色付きである。
【0014】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性親水性二成分繊維および着色した天然の生分解性繊維で構成される。具体的態様において、生分解性繊維は、染色され、または天然に着色されている。
【0015】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性親水性二成分繊維および着色した天然の生分解性綿繊維で構成される。具体的態様において、着色した綿は、染色され、または天然に着色されている。
【0016】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維および着色した天然の生分解性繊維で構成される。具体的態様において、着色した天然の生分解性繊維は、染色され、または天然に着色されている。
【0017】
一つの態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維および着色した天然の生分解性綿繊維で構成される。具体的態様において、着色した綿は、染色され、または天然に着色されている。
【0018】
さらに別の態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維および生分解性でない二成分繊維で構成され、このうち生分解性バイオ成分(biocomponent)繊維は、芯の大部分の成分である。
【0019】
また、さらなる態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維および着色した親水性セルロース繊維で構成される。
【0020】
別の態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維および着色した親水性合成繊維で構成される。着色した親水性合成繊維は、生分解性でもよいし、生分解性でなくてもよい。
【0021】
本発明の芯は、親水性を改善するために、プラズマ処理によって任意に活性化されてもよい。本発明の芯は、親水性を改善するために、仕上げ剤を使用することによって任意に活性化されてもよい。一つの態様において、仕上げ剤は、二成分繊維に適用されてもよい。別の態様において、仕上げ剤は、市販の二成分繊維に存在する。本発明の芯は、水性香料または非水性香料などの気化可能な材料を運ぶことができ、熱、対流空気または噴霧化
を用いずに空気中に香料を蒸発させることができる。
【0022】
生分解性芯の組成物は、PCT/US02/11829(WO 03/080904)に挙げられている適用においてもまた使用することができ、それはピペットチップフィルターのためのフィルター媒体としての適用、ラインフィルターとしての適用、筆記具のペン先としての適用、フィルター媒体およびその他の使い捨てフィルターを封止するシール、並びにバリア適用を含む。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】図1は、より低い融点の外筒およびより高い融点の芯材を有する主要な二成分繊維の一つの態様における縦方向図および断面図を表わす図である。
【図2】図2は、二成分繊維(外筒および芯材)およびセルロース繊維(暗い円)を表わす図であり、これらは引出し成形に供され、これにおいて二成分繊維の外筒は融解した後、二成分繊維の他の外筒に付着し、またある例ではセルロース繊維に付着する。
【図3】図3は、水性の香料について、6個の芯(x)および6個の籘芯(塗りつぶされた三角形)(両方のタイプの芯は、長さ6インチである)について一定時間(時間)の間に送達された香料の総量(gm)を表わす図である。芯(x)は、リードが運ぶ水性の香料を有意により多く放出した。この実験における芯(x)は、90%のポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタラート(PET)(PE/PET)繊維および10%の天然に着色されている綿繊維から作製した。芯は、酸素プラズマで活性化した。芯の直径は、0.110インチであった。
【図4】図4は、油性の香料について、6個の芯(正方形)および6個の籘芯(塗りつぶされたダイヤモンド)(両方のタイプの芯は、長さ6インチである)について一定時間(時間)の間に送達された香料の総量(gm)を表わす図である。芯(正方形)は、リードが運ぶ油性の香料を有意により多く放出した。この実験における芯(正方形)は、90%のポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタラート(PET)(PE/PET)繊維および10%の天然に着色されている綿繊維から作製した。芯は、酸素プラズマで活性化した。芯の直径は、0.110インチであった。
【図5】図5は、繊維の間に空隙部(孔)を示す芯の表面の走査電子顕微鏡写真である。この実験における芯は、90%のポリエチレン(PE)/ポリエチレンテレフタラート(PET)(PE/PET)繊維および10%の天然に着色されている綿繊維から作製した。芯は、酸素プラズマで活性化した。芯の直径は、0.110インチであった。
【図6】図6は、繊維の間に空隙部(孔)を示す図5において示される芯を通る切断面の走査電子顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[発明の詳細な説明]
本発明は、親水性多孔性繊維芯を提供する。本発明はまた、生分解性多孔性繊維芯を提供する。本発明はまた、親水性の生分解性多孔性繊維芯を提供する。本発明は、生分解性多孔性媒体を提供する。本発明の芯は、異なる材料から作製されてもよく、また、室内環境の雰囲気などの雰囲気中に、香料などの気化可能な材料を送達するために使用されてもよい。したがって、この出願における「香料芯」という用語の使用は、香料を放出するための芯に限定されず、その他の気化可能な材料を放出することができる芯を含む。本発明における水性の香料は、50重量%を超える水成分を有する香料製剤である。本発明の芯はまた、非水溶性の香料を環境中に送達してもよい。これらの芯は、合成の繊維材料、または合成の繊維材料と天然の繊維材料との混合物から作製されてもよい。一つの態様において、合成の繊維材料は、合成の易焼結性二成分繊維を含む。合成繊維は、生分解性でもよいし、生分解性でなくてもよい。別の態様において、合成二成分繊維は、芯を形成するために、天然単成分繊維または合成単成分繊維と組み合わせられる。一つの態様において、天然の繊維材料は綿を含む。一つの態様において、合成の繊維材料、天然の繊維材料のいずれかまたは両方は、色付きでもよい。本発明の芯は色付きでもよい。
【0025】
生分解性という用語は、この出願において、芯の成分が生分解性であることを示すために使用される。一つの態様において、生分解性である芯の成分の重量%は、芯の総重量の少なくとも40%、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%または少なくとも90%である。一つの態様において、芯の大部分の成分は、生分解性である。
【0026】
易焼結性の合成二成分繊維は、加熱によって部分的に融解して、繊維の中の空隙部(孔)と融合され得る。易焼結性二成分繊維における1つの成分は、易焼結性二成分繊維における別の成分より低い融解温度を有する。二成分繊維は、より低い融解温度の成分を融解させることによって共に融合され、これによって多孔性媒体を形成することができる。
【0027】
一つの態様において、芯は、易焼結性の合成二成分繊維で作製される。別の態様において、芯は、易焼結性の合成二成分繊維および単成分繊維を混合した2つの成分の繊維で作製され、これを細片に梳いて、その後にオーブン引出し成形過程において加熱および加圧に供される。単成分繊維は、天然または合成であってもよい。いくつかの態様において、二成分繊維は、単成分繊維と、重量比で約9.5:1、9:1、8:1、7:1、6:1、5:1もしくは4:1またはこれらの比の間の任意の中間の数(二成分繊維:単成分繊維)で、混合してもよい。オーブンの出力側上の型は、所望の直径のロッドを形成し、これをその後切断して芯にする。二成分繊維および/または単成分繊維の外筒または芯材は、色付きでもよい。混合繊維の大部分は、二成分合成繊維(約51重量%〜約95重量%)で構成される。二成分合成繊維は、芯の重量の少なくとも50重量%、60重量%、70重量%、80重量%、90重量%または95重量%を超えてもよい。混合繊維の少数成分は、単成分繊維であり、これは色付きでもよい。この単成分繊維は、合成繊維、または綿繊維などの天然繊維である。単成分繊維は、溶液染色された合成繊維、反応染めされた合成繊維、反応染めされた綿、遺伝子改変により着色された綿または天然に着色されている綿であってもよい。別の態様において、芯は、溶液染めの二成分繊維を使用して作製される。色はまた、芯が作製された後に、色素溶液の適用によって作製されてもよい。
【0028】
一つの態様において、梳綿の目的のため、二成分繊維および単成分繊維は、同様のデニール(2〜12デニール)、長さ(約0.5インチ〜約3.0インチ)および波形であるべきである。単成分繊維は、二成分外筒材料のものより少なくとも約10℃高い融解温度または分解温度を有する。その他の態様において、単成分繊維は、二成分外筒材料のものより少なくとも約20℃高い、または少なくとも約30℃高い融解温度または分解温度を有する。
【0029】
一つの態様において、細片は、オーブン引出し成形過程を使用することにより共に結合する。オーブンにより、二成分繊維の外筒材料を、引出し成形過程の間に融解しないその他の二成分繊維および非結合単成分繊維に熱的に結合(融解)する。この過程は、円筒状の焼結多孔性母材を製造する。型により、この母材を圧縮し、かつ成形してロッドにし、これをその後空冷させて、長さで切断する。
【0030】
水性の香料およびその他の気化可能な材料の吸い上げを改善する目的で、繊維芯材料の表面エネルギーを増加させるように手順が改良されてきた。この表面エネルギーを増加させる1つの方法は、プラズマを使用して芯を処理することである。本発明の芯のプラズマ処理は、任意である。これは、低圧におけるバッチ処理または雰囲気圧もしくは雰囲気圧以上でのインライン過程であってもよい。多くの気体により、繊維の表面と反応して親水性部分を作るように活性化させてもよい。気体は、酸素、空気、窒素およびアルゴンを含むが、これらに限定されない。ヘリウム、水またはメタノールなどのその他の不活性な気体または蒸気を使用してもよい。プラズマ過程において、所望の製品の要求に応じて、種々の照射時間、圧力およびエネルギーが使用される。実験結果は、焼結繊維芯を処理するプラズマが、繊維芯内での水性の香料液の毛管上昇の高さおよび速度を増加させることを示した。いくつかの態様において、脱イオン水は、芯の最初の2インチを、約0.4インチ/
分を超える速度で重力に反して移動した。プラズマ処理は、本発明のいくつかの芯における水を運ぶ速度を、2分あたり約1.5インチから2分あたり約2.5インチまで、増加させた。PLA/PLA二成分繊維は一種のポリエステルであり、またポリエステル材料は、親水性吸い上げの改善および貯蔵寿命の両方に関して、酸素プラズマ処理過程によく反応することは公知である。
【0031】
別の態様において、仕上げ剤は、芯にさらに親水性を付与するために使用されてもよい。一つの態様において、二成分繊維および/または単成分繊維は、梳綿および引出し成形の前に仕上げ剤で処理される。仕上げ剤で処理された二成分繊維および/または単成分繊維は、市販されている。
【0032】
合成繊維材料
本発明の芯を作製するために使用され得る合成繊維材料は、生分解性でもよいし、生分解性でなくてもよい。
【0033】
合成の生分解性繊維は、ポリ(乳酸)(PLA)、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)、ポリヒドロキシブチレート-バレラート(PHBV)およびポリカプロラクトン(PCL)を含むが、限定されない。
【0034】
二成分繊維
本発明のいくつかの態様に従った、易焼結性の合成二成分繊維は、芯材/外筒構造、または並んだ断面構造を有する。その他の態様において、二成分繊維は、海中島、マトリックス原繊維、柑橘類原繊維またはセグメント化されたパイの断面構造を有する。芯材/外筒の断面構造を備え、かつ本発明の態様に使用するために適した二成分繊維を表1に示す。
【0035】
【表1】

【0036】
いくつかの態様において、繊維は連続繊維を含む。その他の態様において、繊維は短繊維を含む。一つの態様において、たとえば、繊維状物質の繊維は、主要な二成分繊維を含
む。短繊維は、いくつかの態様に従って、任意の所望の長さを有する。いくつかの態様において、繊維状物質は、織られているか、または織られていない。一つの態様において、繊維状物質は、焼結されている。一つの態様において、繊維の芯は、任意に着色されている。
【0037】
一つの態様において、合成の二成分繊維が使用される。本発明において使用してもよい二成分繊維は、同心性の外筒および芯材配置、外筒に対して偏心性の芯材、繊維が並んだ配置、およびその他の当業者に公知の配置などの種々の配置を有してもよい。その他の態様において、二成分繊維は、海中島、マトリックス原繊維、柑橘類原繊維またはセグメント化されたパイの断面構造を有する。本発明の芯を作製するために使用することができる二成分繊維は、易焼結性でもよい。本発明の実施において使用し得る合成の易焼結性かつ一般に生分解性でない二成分繊維は、以下の重合体のペアによって構築される繊維を含むが、限定されない:ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレン(PE)/PET、ポリプロピレン/ナイロン-6、ナイロン-6/PET、コポリエステル/PET、コポリエステル/ナイロン-6、コポリエステル/ナイロン-6,6、ポリ-4-メチル-1-ペンテン/PET、ポリ-4-メチル-1-ペンテン/ナイロン-6、ポリ-4-メチル-1-ペンテン/ナイロン-6,6、PET/ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン-6,6/ポリ-1,4-シクロヘキサンジメチル-l(PCT)、ポリプロピレン/ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン-6/コ−ポリアミド、ポリエステル/ポリエステルおよびポリウレタン/アセタール。
【0038】
天然繊維材料
天然繊維材料は、本発明の芯を作製するために、合成の二成分繊維と組み合わせて使用してもよい。これらの天然繊維材料は、綿繊維、レーヨン、テンセル、絹およびウールを含むが、限定されない。綿は任意のタイプの綿であってもよく、ピマ、エジプティアン・コットン、陸地綿およびアジア綿を含む。天然の生分解性のセルロース系繊維は、植物繊維、木繊維、動物繊維および種々の人工のセルロース系繊維を含む。植物繊維は、綿繊維を含む。
【0039】
綿は、Cotton Works Inc.(Gaffney、SC、USA)、Frontier Spinning Mills Inc.(Stanford、NC、USA)およびParkdale(Gastonia、NC、USA)などの多くの供給源(例えば)から商業的に購入することができる。綿を染色する多数の企業もまたある。綿はまた、多くの方法によって色素で染色することができる。この出願における染色された綿に対する要求の1つは、優れた耐変色性である。染料は、一般に綿表面上にとどまるべきであり、かつ水性または非水溶性の芳香とともに移動してはならない。この出願のための染料の1つのタイプは、綿と共有結合を形成することができる反応染料である。この出願において使用することができる反応染料は、Procion MXシリーズ染料、Cibacron F、Drimarene K、Remazolまたはビニルスルホン色素、Levafix、Procion HおよびH-E、またはHuntsman chemicalsからのNovacronを含むが、限定されない。
【0040】
繊維は、長くても、短くてもよい。天然繊維と合成二成分繊維とが同様の長さを有することは重要である。合成繊維は、所望の長さに切断されてもよい。適合が優れるほど、より優れた混合(より低い濃縮繊維の分散)およびより優れた梳綿をもたらす。さらに、これは、引出し成形過程のために適切な引張力を生み出す。あまりに短い繊維は、引出し成形過程のために適切な細片に、適切に梳かれない。この出願において使用される繊維は、一般に約0.5〜約2.5インチの長さである。一つの態様において、綿繊維は、約0.5〜約1.5インチの長さである。一つの態様において、合成二成分繊維は、約0.5〜約2.5インチの長さ、約1.0〜約1.5インチの長さ、または約1.5〜約2.0インチの長さである。
【0041】
本発明の実施において使用してもよい非焼結の着色した繊維の成分は、以下を含むが、限定されない:天然の着色されている綿繊維(Vreseis Ltd.商品名:Fox繊維)および染
料で着色された綿、レーヨン、テンセル、絹、ウール、ポリビニルアルコール(PVA)またはアクリル繊維。さらなる態様において、繊維の成分は、水性の芳香芯および水性でない芳香芯において有用な、当業者に公知の着色した繊維の任意のタイプまたは組み合わせを含む。
【0042】
繊維の芯への処理
一般に、本発明の芯を作製するために使用される、合成二成分繊維材料および合成の二成分繊維材料と合成の単成分材料または天然繊維の単成分材料との混合物は、細片に梳いた。細片を、オーブン引出し成形過程を使用することにより共に結合した。いくつかの態様において、合成の生分解性二成分繊維を同心の外筒および芯材材料から構成した。焼結を促進するために、外筒材料は、芯材材料より低い融点であった。オーブン温度は外筒の融解温度と芯材の融解温度との間で設定し、かつオーブンにより、生分解性二成分繊維の外筒材料をその他の生分解性二成分繊維に熱的に結合させた(融解させた)。この過程により、円筒状の焼結多孔性母材を生成した。型により、この母材を圧縮しかつロッドに成形し、これをその後空冷して、所望の長さに切断した。
【0043】
任意のプラズマ処理
任意に、芯をプラズマ処理した。プラズマ処理は、高周波(RF)プラズマまたはマイクロ波プラズマなどの、共通に使用される産業用プラズマ処理におけるいずれか1つであってもよい。プラズマはまた、低圧または常圧の空気プラズマ処理であってもよい。この特異的な適用において、プラズマは、低圧の、気体プラズマ処理過程であった。芯は、規定の時間、エネルギー準位および気体流速においてチャンバー内に置かれた。プラズマ処理によって、芯がより親水性になった。気体は酸素であるが、窒素、アルゴン、水素およびこれらの任意の組み合わせなどの、その他の気体を使用してもよい。アルコールまたはアクリル酸などのその他の分子もまた、重合体をより親水性にするために、プラズマチャンバーにおいて使用することができる。気体流速は、チャンバーの圧力を約100mtorrに維持するように制御され、また処理時間は一般に数分から30分であった。プラズマ処理条件が装置の設計、試料サイズ、動力などに依存することは、広く知られている。当業者は、異なる成分部分のために、かつ異なるプラズマ装置に対し、条件を変更することができる。インラインを引出し成形過程に供給し、かつ吸引条件を必要とせず、かつ陽圧(周囲の雰囲気圧よりも高い)にて作動するプラズマ処理装置を使用してもよい。
【0044】
プラズマ処理過程は、繊維分子の表面上に親水性部分を作る。これらの部分は、繊維芯の表面エネルギーを増加させてこれらをより親水性にする。断面積により、所定の芯密度について、芯を介して運ばれ得る液体の量を決定する。より大きな直径の芯は、より多くの液体を運搬し得る。
【0045】
仕上げ剤の任意の使用
仕上げ剤は、芯の親水性を増強するために、任意に使用される。仕上げ剤は、繊維加工のための補助薬剤として繊維工業において周知であり、または吸水などの所望の特性を繊維に提供する。使用してもよい仕上げ剤は、WO/1993/017172、米国特許第4,098,702号および米国特許第4,403,049号において公開されている。繊維に所望の特性を提供するための、界面活性剤を含む仕上げ剤の適用の詳細は、Michael Showellによって編集された「Handbook of Detergents: Formulation」、279-304ページ、CRC Pressに見つけることができる。仕上げの適用は、一般に、望ましい潤滑特性、静電気防止特性、湿潤特性および/または乳化特性を有する少なくとも1つの仕上げ剤を含む溶液または乳剤と、短繊維または糸を接触させることによって、達成してもよい。抗酸化剤、殺生物剤、耐食剤およびpH調整剤などのその他の添加剤もまた、仕上げ剤に添加してもよい。適切な繊維の仕上げ剤はまた、繊維または糸上へ直接吹き付けられ、または適用されてもよい。仕上げ剤で処理された繊維は市販されている。
【0046】

芯は、所望の用途によって異なる直径および長さを有してもよい。複数の芯が、香料などの気化可能な材料を含む液体が満たされた瓶の中に置かれてもよい。毛管力により、香料溶液が芯の上に引き上げられる。次いで、香料は、芯の露出した部分の表面から液体の蒸発によって放出される。一つの例は、直径0.080〜0.15インチ、かつ長さ約8インチ〜約12インチの細長いロッドを有する芯であった。一つの態様において、芯は、引出し成形過程を使用して約0.04インチ〜約1インチの直径にて作製されてもよい。種々の態様において、芯の直径は、約0.05、0.06、0.07、0.08、0.09、0.10、0.11、0.12、0.13、0.14、0.15、0.16、0.17、0.18、0.19、0.20、0.21、0.22、0.23、0.24、0.25、0.26、0.27、0.28、0.29または0.30インチでもよい。種々の態様において、芯の直径は、約0.30インチより大きくてもよく、約0.40インチより大きくてもよく、約0.50インチより大きくてもよく、または約0.60インチより大きくてもよい。ロッドは、任意の所望の長さ、たとえば0.2インチ以上の芯に切断されてもよい。種々の態様において、芯は、約2.0インチ、約3.0インチ、約4.0インチ、約5.0インチ、約6.0インチ、約7.0インチ、約8.0インチ、約9.0インチ、約10インチ、約11インチ、約12インチ、約13インチ、約14インチ、約15インチ、約20インチ、約25インチまたは約30インチと同等またはこれを超える長さでもよい。いくつかの態様において、芯が有する長さと直径との比は、40より大きい、50より大きい、60より大きい、70より大きい、80より大きい、90より大きい、100より大きい、150より大きい、200より大きい、250より大きい、または300より大きい。本発明の芯は、約50%〜約95%の範囲の細孔容積を有する。
【0047】
香料などの気化可能な材料の放出は、香料液分子が、液体の分子間力に打ち勝ち、かつ芯の表面から脱出するために十分な運動エネルギーを有するときに、蒸発を介して生じる。芯の露出した表面積は、蒸発の割合を制御する。より大きな芯の表面積(より大きな直径および/または長さ)は、より多くの香料放出を生じさせる。香料放出は、温度および湿度などのその他の環境の因子に依存的である。本発明の芯は、外界温度または室温にて効率的に機能し、また熱、対流空気または噴霧化を必要としない。
【0048】
本発明の芯は、雰囲気中への放出のために、香料などの気化可能な材料を運ぶことができる。これらの芯は、水性および油性の両方の香料を運び、かつ放出することができる。
【0049】
芯は、香料に限定されず、香料に加えてまたは香料の代わりに、その他の気化可能な材料を運び、かつ放出することができる。防虫剤を含む気化可能な材料を、環境から蚊、ヌカカ、ハエ、カリバチ(wasps)、スズメバチ(yellow jackets)およびスズメバチ(hornets)などの望ましくない無脊椎動物を追い払うために使用してもよい。殺虫剤を含む気化可能な材料は、環境における昆虫を殺し得る。香料と防虫剤または殺虫剤との両方を含む気化可能な材料を、楽しい匂いと、虫よけまたは殺虫との二重の機能のために使用してもよい。気化可能な香料、消毒薬、脱臭剤、フェロモン、防虫剤および殺虫剤は、当業者に周知であり、および種々の商業的供給源から入手可能である。一般的な香料は、シトラスオイル、果実のフローラルオイル、ハーブのフローラルオイル、レモンオイル、オレンジオイルまたはこれらの組み合わせを含む。消毒薬は、いくつかの態様において、安息香酸デナトニウム、ヒノキチオール、ベンズチアゾリル-2-チオアルカン酸ニトリル、アルキルジメチルベンジル塩化アンモニウムまたはトリクロサン(trichlosan)を含む。防虫剤は、いくつかの態様において、N,N-ジエチル-メタ-トルアミド、シトロネラオイルまたはカンファーを含む。また、殺虫剤は、いくつかの態様において、イミプロトリン(imiprotrin)、シペルメトリン、ビフェントリン(bifentrint)またはピレトリンを含む。
【0050】
芯の表面エネルギー、密度、断面積および表面積は、特定の気化可能な材料送達システムのために最適化することができる。芯は、種々の色を有し得る。色は、易焼結性二成分
繊維によって、単成分繊維またはその他のさらなる繊維によって、提供されてもよい。
【0051】
本発明の芯は、合成の易焼結性親水性二成分繊維を約51重量%〜約100重量%およびその他の合成または天然の繊維を約0重量%〜約49重量%有してもよい。その他の態様において、芯は、合成の易焼結性親水性二成分繊維を約60重量%〜約100重量%または70重量%〜約100重量%およびその他の合成または天然の繊維を約0重量%〜約40重量%または約0重量%〜約30重量%、それぞれ有してもよい。
【0052】
本発明の芯は、合成の生分解性かつ易焼結性の二成分繊維を約51重量%〜約100重量%およびその他の合成または天然の繊維を約0重量%〜約49重量%有してもよい。その他の態様において、芯は、合成の生分解性かつ易焼結性の二成分繊維を約60重量%〜約100重量%または70重量%〜約100重量%およびその他の合成または天然の繊維を約0重量%〜約40重量%または約0重量%〜約30重量%、それぞれ有してもよい。
【0053】
本発明の芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維を約51重量%〜約100重量%、およびその他の天然繊維を約0重量%〜約49重量%有してもよい。その他の態様において、芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維を約60重量%〜約100重量%または70重量%〜約100重量%およびその他の天然繊維を約0重量%〜約40重量%または約0重量%〜約30重量%、それぞれ有してもよい。
【0054】
本発明の芯は、合成の易焼結性生分解性二成分繊維を約51重量%〜約100重量%およびその他の合成の単成分繊維を約0重量%〜約49重量%有してもよい。その他の態様において、芯は、易焼結性の合成の生分解性二成分繊維を約60重量%〜約100重量%または70重量%〜約100重量%およびその他の合成の単成分繊維を約0重量%〜約40重量%または約0重量%〜約30重量%、それぞれ有してもよい。
【0055】
本発明の芯は、生分解性でない合成の易焼結性二成分繊維を約51重量%〜約100重量%およびその他の天然繊維を約0重量%〜約49重量%有してもよい。その他の態様において、芯は、生分解性でない合成の易焼結性二成分繊維を約60重量%〜約100重量%または70重量%〜約100重量%およびその他の天然繊維を約0重量%〜約40重量%または約0重量%〜約30重量%、それぞれ有してもよい。
【0056】
本発明の芯は、生分解性でない合成の易焼結性二成分繊維を約51重量%〜約100重量%およびその他の天然繊維を約0重量%〜約49重量%有してもよい。その他の態様において、芯は、生分解性でない合成の易焼結性合成二成分繊維を約60重量%〜約100重量%または70重量%〜約100重量%およびその他の天然繊維を約0重量%〜約40重量%または約0重量%〜約30重量%、それぞれ有してもよい。
【0057】
いくつかの態様において、本発明の芯は、易焼結性二成分繊維を70〜95重量%および親水性単成分繊維を5〜30パーセント(重量%)有してもよい。芯は、約0.2g/ml〜約1.0g/mlまたは約0.3g/ml〜約0.9g/mlまたは約0.4g/ml〜約0.8g/mlの密度を有する。
【0058】
以下の実施例は、本発明をさらに説明するために役に立つであろう、しかしながら本発明は同時に、これらのどの限定をも構成しない。これに反して、種々の態様、その改良および均等物についての手段を有してもよく、これらが、本明細書の記述を読んだ後に、本発明の精神を逸脱しない範囲で、当業者にそれ自体を示唆し得ることは、明らかに理解されるであろう。
【実施例】
【0059】
実施例1
合成の易焼結性の生分解性二成分繊維を有する芯
芯は、合成の易焼結性ポリ(乳酸)(PLA)またはその共重合体の同心の二成分繊維の引出し成形によって作製した。具体的態様において、芯材および外筒材料の両方がPLAであり、かつ芯材PLAは外筒PLAの融解温度より高い融解温度を有した(Far Eastern Textile Ltd. Ingeo SLN2450CM、4デニール)。融解温度の違いは10℃を超える、20℃を超えるまたは30℃を超えることが好ましい。高分子化学の当業者に公知のように、重合体の融解温度は、結晶化、共重合化または混合の操作によって制御することができる。
【0060】
細片は、オーブン引出し成形過程により共に結合した。合成の生分解性二成分繊維は、同心の外筒および芯材材料により構成した。焼結を促進するために、外筒材料におけるPLAは、芯材材料におけるPLAより低い融点であった。この合成の生分解性二成分繊維については、PLA外筒の融点は約132℃であり、また芯材におけるPLAの融点は約165℃であった。オーブン温度は、製造条件に基づいて制御した。温度は、引出し成形速度およびロッド直径に依存した。目標は、二成分繊維の外筒のみが融解し、芯材が融解しないように、十分な量の熱を易焼結性二成分繊維に提供することであった。銀は、204〜221℃の温度にてオーブンで引出し成形され、49〜66℃の温度にて型で圧縮した。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒であった。この過程は、円筒状の焼結多孔性母材を生成した。型により、この母材を圧縮してロッドに成形し、これをその後空冷して長さで切断した。
【0061】
任意に、芯をプラズマ処理した。この実施例では、プラズマは低圧の、気体プラズマ処理過程であった。芯は、規定の時間、エネルギー準位および気体流速においてチャンバー内に置いた。プラズマ過程は、芯をより親水性にさせた。気体は、酸素であった。気体流速は、チャンバーの圧力を約100mtorrに維持するように制御し、かつ処理時間は通常数分であった。
【0062】
表2
異なる引出し成形速度にて本実施例に記載のように生成された8インチ、直径0.15インチの10本の芯についての、水性の香料の送達量(グラム(gm))
【0063】
【表2】

【0064】
実施例2
合成の易焼結性生分解性二成分繊維および着色された天然の生分解性セルロース系繊維を有する芯
芯は、合成の易焼結性ポリ(乳酸)(PLA)/PLAの同心の二成分繊維と綿繊維などの着色された天然の生分解性繊維との混合物の引出し成形によって作製した。これらの材料は、9:1(PLA:綿)の比で混合して、細片に梳いた。より低含量の茶色綿が芯の天然色を提供した。
【0065】
銀は、204〜221℃の温度にてオーブンで引出し成形された後、49〜66℃の温度にて、型で圧縮した。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒であった。この過程により、円筒状の焼結多孔性母材を生成した。型により、この母材を圧縮してロッドに成形し、これをその後空冷して、長さで切断した。
【0066】
任意に、芯をプラズマ処理した。この特定の適用において、プラズマは低圧の、気体プラズマ処理過程であった。芯は、規定の時間、エネルギー準位および気体流速においてチャンバー内に置いた。プラズマ過程は、芯をより親水性にした。気体は、酸素であった。気体流速は、チャンバーの圧力を約100mtorrに維持するために制御され、また処理時間は通常数分であった。
【0067】
芯は親水性であり、脱イオン水を120秒未満で重力に反して1インチの高さまで運んだ。
【0068】
実施例3
合成の易焼結性生分解性二成分繊維および親水性合成繊維を有する芯
芯はまた、合成の易焼結性生分解性の同心の二成分繊維とPVA(ポリビニルアルコール)またはアクリル繊維材料などの非易焼結性の親水性単成分繊維とを組み合わせることにより作製し、これらは、9対1(9:1)の比で混合して、細片に梳いた。細片は、オーブン引出し成形過程を使用することにより共に結合される。銀は、204〜221℃の温度にてオーブンで引出し成形され、49〜66℃の温度にて型で圧縮する。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒であった。
【0069】
任意に、芯をプラズマ処理する。この特定の適用において、プラズマは、低圧の、気体プラズマ処理過程である。芯は、規定の時間、エネルギー準位および気体流速においてチャンバー内に置く。プラズマ過程は、芯をより親水性にさせる。気体は、酸素である。気体流速は、チャンバーの圧力を約100mtorrに維持するために制御され、また処理時間は通常数分である。
【0070】
実施例4
易焼結性生分解性二成分繊維および染色された綿繊維を有する芯
細片は、合成の易焼結性生分解性の二成分ポリ(乳酸)PLA/PLA繊維(Far Eastern Textile Ltd. Ingeo SLN2450CM、4デニール)および染色された綿繊維(Huntsmanによって製造されたNovacron色素を使用してLittlewood Corp.によって染色された、Memphis Uplandの長繊維綿)を含む。綿の色は茶色である。合成の易焼結性生分解性の二成分PLA/PLA繊維と染色された綿繊維との比は、重量で9:1である。
【0071】
銀は、204〜221℃の温度にてオーブンで引出し成形され、49〜66℃の温度にて型で圧縮する。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒である。生成物(ロッド)は、バルサウッドに類似の薄茶色の大理石模様の外見を有する。
【0072】
生成物を長さ8インチの芯に切断して、プラズマチャンバーの中に置く。気体は酸素で
ある。芯を約15分間400ワットにて処理する。処理された芯は、120秒未満で1インチの高さまで水を運ぶことができる。
【0073】
実施例5
易焼結性二成分繊維および天然に着色された綿繊維を有する芯
芯は、易焼結性ポリエチレン/ポリエステル(PE/PET)の同心の二成分繊維と非易焼結性の天然の茶色の綿繊維とを組み合わせることによって作製した(Vreseis Ltd. 商品名:Fox fiber)。これらの材料を9:1の比で混合して、細片に梳いた。より低含量である茶色綿は、芯の天然色を提供した。
【0074】
細片は、オーブン引出し成形過程を使用することにより共に結合した。二成分繊維は、同心の外筒および心材料により構成された。焼結を促進するために、外筒材料は、心材料より低い融点であった。オーブンにより、二成分繊維の外筒材料を、その他の二成分繊維に、および非結合繊維に熱的に結合した(融解させた)。これらの非結合繊維は、天然に着色されている綿または染色された綿などの単成分繊維を含む。非結合繊維は、一般に融解せず、かつ互いに結合しない。銀は、175〜220℃の温度にてオーブンで引出し成形され、49〜66℃の温度にて型で圧縮した。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒であった。この過程は、円筒状の焼結多孔性母材を生成した。型により、この母材を圧縮してロッドに成形し、これをその後空冷して、長さで切断した。
【0075】
次に、芯をプラズマ処理した。この特定の適用において、プラズマは、低圧の、気体プラズマ処理過程であった。芯は、規定の時間、エネルギー準位および気体流速においてチャンバー内に置いた。プラズマ過程は、一部をより親水性にさせた。気体は、酸素であった。気体流速は、チャンバーの圧力を約100mtorrに維持するように制御し、また処理時間は一般に約15分であった。
【0076】
比較による試験結果
4時間の期間にわたる、2つのリード芯と本発明の3つの焼結繊維芯との間の比較のデータを表3に示してある。本発明に記載の繊維芯は、より速い運搬速度で、より高い高さに、水性の液体を引き上げる。表3におけるこれらの芯は、茶色に着色されており、かつ9:1の比にて、コポリエチレン:ポリエチレンテレフタラート(CoPE/PET)の二成分繊維と天然に着色されている綿とで作製した。香料送達量データは、図3および図4において、グラム(gm)で表わしてある。
【0077】
【表3】

【0078】
実施例6
易焼結性二成分繊維および染色された綿繊維を有する芯
芯は、易焼結性ポリエチレン/ポリエステル(PE/PET)二成分3.0 Dtex(直径)(Trevira GMBH、Germany)および染色された綿繊維(Huntsman(Woodlands、Texas、US)によって製造されたNovaChrome色素を使用してLittlewood Corp.によって染色された、50mmの長い長さのピマコットン)を組み合わせることによって作製した。綿は茶色であった。これらの材料は、9:1の比で混合して、細片に梳いた。より低含量である染色された綿繊維は、芯の色を提供した。
【0079】
細片は、オーブン引出し成形過程を使用することにより共に結合した。二成分繊維は、同心の外筒および芯材材料により構成した。焼結を促進するために、外筒材料は、芯材材料より低い融点であった。オーブンにより、二成分繊維の外筒材料を、その他の二成分繊維に、および非結合繊維に熱的に結合した(融解させた)。これらの非結合繊維は、染色された綿繊維であった。非結合繊維は、一般に融解せず、かつ互いに結合しない。銀は、175〜220℃の温度にてオーブンで引出し成形して、49〜66℃の温度にて型で圧縮した。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒であった。この過程により、円筒状の焼結多孔性母材を生成した。型により、この母材を圧縮してロッドに成形し、これをその後空冷して、長さで切断した。生じる芯は、染色された綿の色を有していた。
【0080】
次に、芯を天然に着色されている芯と同様の方法でプラズマ処理した。気体流速をチャンバーの圧力を約100mtorrに維持するように制して、また処理時間は約15分であった。
【0081】
芯は、適用に応じて種々の直径および長さを有してもよい。複数の芯を香料液体で満たされた瓶の中に置いた。毛管力が、芯の上部に香料溶液を吸い上げた。次いで、香料は、芯の露出した部分の表面から液体が蒸発することによって放出された。10個の芯を、香料液体で満たされた小さな瓶(高さ約3〜6インチ)に置いた、そして芯の長さの一部が溶液中に沈んだ。
【0082】
二成分繊維と染色された綿繊維との比は9:1であった。しかし、この比は、適用に基づいてしかるべく変えることができる。
【0083】
表4
本実施例に記載のように作製された長さ8インチ、直径0.11インチの10本の芯および長さ8インチの10本の籘芯における、35日間の水性香料の送達量(グラム(gm))。
【0084】
【表4】

【0085】
実施例7
易焼結性二成分繊維および染色されたタンパク質繊維を有する芯
芯はまた、易焼結性ポリエチレン/ポリエステル(PE/PET)の同心の二成分繊維と絹またはウールなどの非易焼結性の染色されたタンパク質に基づいた繊維とを組み合わせることにより作製される。これらの材料は、9:1の比で混合して、細片に梳いた。より低含量である染色された繊維は、芯の色を提供する。
【0086】
実施例8
易焼結性二成分繊維および染色されたセルロース繊維を有する芯
芯はまた、易焼結性ポリエチレン/ポリエステル(PE/PET)の同心の二成分繊維とレーヨン、テンセルまたは木繊維などの非易焼結性の染色されたセルロース系繊維とを組み合わせることにより作製される。これらの材料を9:1の比で混合して、細片に梳いた。より低含量である染色されたセルロース繊維は、芯の色を提供する。
【0087】
実施例9
易焼結性二成分繊維および染色された親水性合成繊維を有する芯
芯はまた、易焼結性ポリエチレン/ポリエステル(PE/PET)の同心の二成分繊維とポリビニルアルコール(PVA)およびアクリルなどの非易焼結性、親水性の染色された合成繊維とを組み合わせることにより作製される。これらの材料を9:1の比で混合して、細片に梳いた。より低含量である染色された親水性合成繊維は、芯の色を提供する。
【0088】
実施例10
易焼結性の溶液染色された二成分繊維および親水性繊維を有する芯
芯はまた、ポリエチレン/ポリエステル(PE/PET)またはポリエステル/ポリエステル系繊維などの易焼結性の着色された同心の二成分繊維と、綿、レーヨン、テンセル、絹、ウール、PVAもしくはポリアクリラート繊維などの親水性のセルロース化合物、タンパク質または合成繊維とを組み合わせることにより作製される。これらの材料を9:1の比(二成分繊維:親水性繊維)で混合して、細片に梳いた。高含量の着色された二成分繊維は、芯の色を提供する。通常、染色された綿を使用することは、溶液染めの合成繊維とは対照的に、経済的な利点がある。
【0089】
良好な香料送達速度を有する芯を提供するために、芯を引出し成形過程後に任意にプラズマ処理する。プラズマ処理は、引出し成形過程に続いて数分から数日行ってもよい。
【0090】
実施例11
特別に仕上げられた親水性易焼結性二成分繊維を有する芯
細片は、易焼結性二成分繊維(コポリエチレン(PE)/PET二成分3.0 Dtex(直径)(Kosa、USA)、GMBH、Germany)を含んでいた。銀は、175〜220℃の温度にてオーブンで引出し成形して、60℃の温度にて型で圧縮した。引出し成形速度は、2〜4インチ/秒であった。
【0091】
生成物を8インチの長さの芯に切断して、プラズマチャンバーに置いた。気体は酸素であった。芯を約15分間200ワットにて処理した。プラズマ処理およびプラズマ処理されていない芯における香料送達速度は、同じであった。
【0092】
表5
プラズマ処理の有無における本実施例に記載のように製造された、長さ8インチ、直径0.15インチの10本の芯についての、水性香料の送達量(グラム(gm))。
【0093】
【表5】

【0094】
実施例12
合成の易焼結性二成分繊維および着色された親水性合成繊維を有する芯
芯は、合成の易焼結性の同心の二成分繊維PE/PET二成分3.0 Dtex(直径)(Trevira GMBH、ドイツ)と非易焼結性、親水性単成分の緑のアクリル繊維材料とを組み合わせ、7対3(7:3)の比で混合して、細片に梳いて作製した。アクリル繊維は、緑に染色されたモドアクリル繊維(VMOD Fibers LLC、Charlotte、NC、米国から入手可能)であった。細片は、オーブン引出し成形過程の使用により共に結合した。銀は、204〜221℃の温度にてオーブンで引出し成形して、49〜66℃の温度にて型で圧縮した。引出し成形速度は、2.0〜4.0インチ/秒であった。
【0095】
芯を任意にプラズマ処理した。この特定の適用において、プラズマは低圧の、気体プラズマ処理過程であった。芯は、規定の時間、エネルギー準位および気体流速においてチャンバーに置いた。プラズマ過程は、芯をより親水性にさせた。気体は酸素であった。気体流速は、チャンバーの圧力を約100mtorrに維持するように制御して、また処理時間は数分であった。生じる芯は、緑に着色され、親水性であり、また重力に反して120秒未満で1インチの高さまで水を運ぶことができた。
【0096】
前述した全ての特許文献、刊行物および要約は、これらの全体が参照により本明細書に援用される。前述したものは、本発明の好ましい態様のみに関し、かつ以下の特許請求の範囲に記載した本発明の精神および範囲を逸脱しない範囲で、これらにおいて多数の改良または変更がなされ得ることを、理解すべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
焼結合成二成分繊維の間に孔を有する焼結合成二成分繊維を含む、親水性多孔性芯。
【請求項2】
天然単成分繊維または合成単成分繊維をさらに含む、請求項1に記載の親水性多孔性芯。
【請求項3】
前記合成二成分繊維は、ポリプロピレン/ポリエチレンテレフタラート(PET)、ポリエチレン(PE)/PET、ポリ(乳酸)(PLA)/PLA、ポリプロピレン/ナイロン-6、ナイロン-6/PET、コポリエステル/PET、コポリエステル/ナイロン-6、コポリエステル/ナイロン-6,6、ポリ-4-メチル-1-ペンテン/PET、ポリ-4-メチル-1-ペンテン/ナイロン-6、ポリ-4-メチル-1-ペンテン/ナイロン-6,6、PET/ポリエチレンナフタレート(PEN)、ナイロン-6,6/ポリ-1,4-シクロヘキサンジメチル-l(PCT)、ポリプロピレン/ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ナイロン-6/コポリアミド、ポリエステル/ポリエステルおよびポリウレタン/アセタールからなる群から選択される、請求項1の親水性多孔性芯。
【請求項4】
前記合成単成分繊維は、アクリル繊維、ポリビニルアルコール(PVA)繊維、ポリ(乳酸)(PLA)繊維、ポリヒドロキシアルカノエート(PHA)繊維、ポリヒドロキシブチレート-バレラート(PHBV)繊維およびポリカプロラクトン(PCL)繊維からなる群から選択される、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項5】
前記天然単成分繊維は、綿、レーヨン、テンセル、絹およびウールからなる群から選択される、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項6】
前記天然単成分繊維は、植物繊維、木繊維、動物繊維および人工繊維からなる群から選択されるセルロース系繊維である、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項7】
前記天然単成分繊維は、反応染色された綿、遺伝子改変により着色された綿または天然に着色されている綿からなる群から選択される、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項8】
前記焼結合成二成分繊維は、前記親水性多孔性芯の約51重量%〜約100重量%を含む、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項9】
前記合成二成分繊維は、外筒および芯材を含み、かつ前記芯材は、前記外筒の融解温度より少なくとも10℃より高い融解温度を有する、請求項1に記載の親水性多孔性芯。
【請求項10】
前記合成二成分繊維がPLA/PLA二成分繊維、PE/PET二成分繊維またはポリエステル/ポリエステル二成分繊維を含む、請求項3に記載の親水性多孔性芯。
【請求項11】
前記合成二成分繊維がPE/PET二成分繊維を含み、かつ前記天然単成分繊維が綿を含む、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項12】
前記合成二成分繊維がPE/PET二成分繊維を含み、かつ前記合成単成分繊維がPVAまたはアクリルを含む、請求項2に記載の親水性多孔性芯。
【請求項13】
前記合成二成分繊維が着色されている、前述の請求項のいずれか1項に記載の親水性多孔性芯。
【請求項14】
前記天然単成分繊維または合成単成分繊維が着色されている、前述の請求項のいずれか
1項に記載の親水性多孔性芯。
【請求項15】
前記芯が生分解性である、前述の請求項のいずれか1項に記載の親水性多孔性芯。
【請求項16】
前記芯の成分のうちの生分解性成分が前記芯の総重量の少なくとも40%である、請求項15に記載の親水性芯。
【請求項17】
0.2g/ml〜1.0g/mlの密度を有する、前述の請求項のいずれか1項に記載の親水性多孔性芯。
【請求項18】
約0.04インチ〜約1.0インチの直径、かつ50よりも大きい直径に対する長さの比を有する、前述の請求項のいずれか1項に記載の親水性多孔性芯。
【請求項19】
前記親水性多孔性芯が長さの最初の2インチにおいて1分につき約0.5インチ以上の脱イオン水の吸い上げ速度を有する、前述の請求項のいずれか1項に記載の親水性多孔性芯。
【請求項20】
気化可能な材料を含む液体中に、前述の請求項のいずれか1項に記載の親水性多孔性芯を置くこと;
前記気化可能な材料を含む液体が、前記親水性多孔性芯を通って吸い上げられ、かつ雰囲気中に放出されることを可能にすること、
を含む、雰囲気中に気化可能な材料を放出する方法。
【請求項21】
前記芯が24時間に0.5gmを超える気化可能な材料を放出する、請求項20に記載の方法。
【請求項22】
前記気化可能な材料が水性の香料または油性の香料である、請求項20に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2012−514701(P2012−514701A)
【公表日】平成24年6月28日(2012.6.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−545463(P2011−545463)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/020514
【国際公開番号】WO2010/081013
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(505440686)ポーレックス コーポレイション (9)
【Fターム(参考)】