説明

気相中の液滴の重合によるポリマー粒子を製造する方法

気相中での液滴の重合によってポリマー粒子を製造する方法において、少なくとも1種のモノマーを含有する液体を、少なくとも1個の供給管路から多数個の穿孔により気相を含有する反応室に計量供給し、かつ、多数個の穿孔の範囲における供給管路の長さと供給管路の最大直径との比が少なくとも10である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1種のモノマーを含有する液体を、少なくとも1個の供給管路から多数個の穿孔により、気相を含む反応室中に計量供給し、かつ、多数個の穿孔の範囲における供給管路の長さと供給管路の最大直径との比が少なくとも10である、気相中の液滴の重合によりポリマー粒子を製造する方法並びに当該方法を実施するための装置に関する。
【0002】
US5269980は、周囲加熱された気相中で単分散された液滴鎖状物(Tropfenketten)を重合するための方法を記載する。この液滴鎖状物は、重合すべき溶液を、定められた大きさの多数個の穿孔によって、円板を通過させることにより作製された。
【0003】
気相中での液滴の重合によって、重合及び乾燥の方法工程を一緒にすることができる。加えて粒度は、好適な方法操作によって、ある特定の範囲に調整することができる。
【0004】
本発明の課題は、液滴を取り囲んでいる気相中で、当該液滴を重合することによって、ポリマー粒子を製造する改善された方法を提供することである。
【0005】
特に本発明の課題は、均一な性質を有するポリマー粒子を製造する方法を提供することである。
【0006】
本発明の課題は、少なくとも1種のモノマーを含有する液体を、少なくとも1個の供給管路(1)から多数個の穿孔により、気相を含む反応室中に計量供給する、気相中で液滴を重合することによるポリマー粒子の製造方法によって解決され、この場合、この方法は、多数個の穿孔の範囲における供給管路(1)の長さと供給管路(1)の最大直径との比が少なくとも10であることを特徴とする。
【0007】
多数個の穿孔の範囲における供給管路(1)の長さと供給管路(1)の最大直径との比は、好ましくは少なくとも50、殊に好ましくは少なくとも100、特に好ましくは少なくとも200である。
【0008】
多数個の穿孔の範囲における供給管路(1)の長さは、好ましくは0.5〜10m、殊に好ましくは1〜8m、特に好ましくは2〜5mである。
【0009】
多数個の穿孔の範囲における供給管路(1)の最大内径は、好ましくは1〜100mm、殊に好ましくは2.5〜50mm、特に好ましくは5〜25mmである。
供給管路(1)の配置は、何ら制限されることはない。適した供給管路(1)は、例えば反応室の上部に水平に突出している管である。この管は、直管、曲管又はらせん管であってもよい。
【0010】
本発明の一つの好ましい実施態様において、複数個の供給管路(1)は、反応室上部に放射状に導入される。
【0011】
供給管路(1)は、反応室の周辺領域において好ましくは穿孔を有するものではなく、すなわち、穿孔は、反応室の壁に対して十分な距離を有している。
【0012】
多数個の穿孔は、供給管路(1)に沿って1列又は複数列で、殊に好ましくは少なくとも2列で、特に好ましくは3列で配置されており、その際、穿孔を有する列は、好ましは交互にずらして配置されている。
【0013】
穿孔の直径は、好ましくは50〜1000μm、殊に好ましくは75〜600μm、特に好ましくは100〜300μmである。
【0014】
穿孔の距離は、穿孔直径の好ましくは1〜50mm、殊に好ましくは2.5〜20mm、特に好ましくは5〜8mmである。
【0015】
穿孔の数と大きさとは、所望される容量と液滴の大きさに従って選択される。その際、液滴の直径は、通常は穿孔の直径の1.9倍である。供給管路(1)は、積層されたジェット分解の流れの範囲で運転され、すなわち、穿孔当たりの流量及び穿孔直径に対するレイノルズ数は好ましくは2000を下廻り、さらに好ましくは1000を下廻り、殊に好ましくは500を下廻り、特に好ましくは200を下廻る。穿孔上での圧力損失は好ましくは0.1〜10bar、殊に好ましくは0.2〜5bar、特に好ましくは0.5〜3barである。圧力損失があまりにも大きい場合には液体の噴霧を招き、すなわち、多分散された液滴を導く。供給管路(1)自体上の圧力損失の範囲において圧力損失があまりにも小さい場合には、供給管路(1)に沿っての穿孔上の圧力損失に顕著な差異を招く。
【0016】
作製された液滴は、好ましくは200〜800μm、殊に好ましくは300〜700μm、特に好ましくは400〜600μmの平均直径を示し、その際、当該液滴直径は、光散乱によって測定することができ、かつ体積平均直径(Volumengemittelten mittleren Durchmesser)を意味する。
【0017】
より高い流量を達成するために、穿孔の数を増加させることが必要不可欠である。例えばUS5269980には、多数個の穿孔を有する円形の液滴プレートが記載されており、その際、該穿孔の一部は周縁部に、かつ穿孔の他の部分は液滴プレートの中心部に存在している。
【0018】
本発明は、多数個の穿孔を介しての液体の計量供給の際に、外部の液滴鎖状物が内部の液滴鎖状物を遮蔽するという発見に基づく。したがって、内部液滴鎖状物はゆっくりと加熱されることで、内部液滴鎖状物の重合は後に開始され、かつ少ない反応時間が提供される。この効果は、工業的規模での反応の際にはそこで必要とされる多数個の穿孔により強められ、すなわち、特に工業的規模における使用の際には異なる反応時間のために、不均一な粒子混合物が予想される。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の好ましい実施態様の横断面を示す図
【図2】本発明の好ましい実施態様の縦断面を示す図
【図3】本発明の好ましい実施態様の横断面を示す図
【図4】本発明の好ましい実施態様の縦断面を示す図
【図5】本発明の好ましい実施態様の縦断面を示す図
【図6】本発明の好ましい実施態様の横断面を示す図
【図7】本発明の好ましい実施態様の横断面を示す図
【図8】本発明の好ましい実施態様の横断面を示す図
【図9】本発明の好ましい実施態様の横断面を示す図
【図10】本発明の好ましい実施態様の配置を示す図
【0020】
図1及び2は、本発明の好ましい実施態様の横断面及び縦断面を示す。
【0021】
これらの好ましい実施態様において、該液体は、複数個の供給管路(2)を介して供給管路(1)に達する。供給管路(2)の間隔は、好ましくは10〜50cm、殊に好ましくは20〜40cm、特に好ましくは25〜35cmである。
【0022】
複数個の供給管路(2)の使用は、供給管路(1)中の最適化された流れの状態、より少ないデッドスペース及び長い寿命を導く。
【0023】
好ましくは、該液体は供給管路(3)を介して、かつ、少なくとも1種の開始剤を含有する第2液体は供給管路(4)を介して供給管路(2)中に導き、その際、液体及び第2液体は、供給管路(2)中で、好ましくはスタティックミキサーを用いて混合する。
【0024】
供給管路(3)の長さと供給管路(3)の最大直径との比は、典型的には少なくとも10、好ましくは少なくとも50、殊に好ましくは少なくとも100、特に好ましくは少なくとも200である。
【0025】
供給管路(3)の長さは、好ましくは0.5〜10m、殊に好ましくは1〜8m、特に好ましくは2〜5mである。
【0026】
供給管路(3)の最大内径は、好ましくは5〜200mm、殊に好ましくは10〜100mm、特に好ましくは20〜50mmである。
【0027】
供給管路(3)は、好ましくは均一な横断面を示す。円形横断面は特に好ましい。
【0028】
供給管路(4)の長さと供給管路(4)の最大直径との比は、典型的には少なくとも10、好ましくは少なくとも50、殊に好ましくは少なくとも100、特に好ましくは少なくとも200である。
【0029】
供給管路(4)の長さは、好ましくは0.5〜10m、殊に好ましくは1〜8m、特に好ましくは2〜5mである。
【0030】
供給管路(4)の最大内径は、好ましくは2.5〜150mm、殊に好ましくは5〜75mm、特に好ましくは10〜50mmである。
【0031】
供給管路(4)は、好ましくは均一な横断面を示す。円形横断面は特に好ましい。
【0032】
好ましくは、供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個を冷却する。
【0033】
これらの実施態様は、相対的に小さい直径を有する供給管路(1)の使用及びモノマー及び開始剤含有混合物の少ない滞留時間を可能にする。多数個の穿孔の範囲における供給管路(1)の最大内径は、好ましくは1〜50mm、殊に好ましくは3〜25mm、特に好ましくは5〜10mmである。
【0034】
図3は、本発明の他の好ましい実施態様の横断面を示す。
【0035】
これらの他の好ましい実施態様において、90〜300℃、好ましくは100〜250℃、殊に好ましくは120〜200℃、特に好ましくは150〜180℃の温度を有するガスは、上方から、少なくとも1個のガス供給管路(5)を介して反応室中に導かれ、その際、少なくとも1個のガス供給管路(5)は、供給管路(1)の下方で終了する。
【0036】
0〜60℃、好ましくは5〜50℃、殊に好ましくは10〜40℃、特に好ましくは20〜30℃の温度を有するガスは、上方から、少なくとも1個のガス供給管路(6)を介して反応室中に導かれ、その際、少なくとも1個のガス供給管路(6)は、供給管路(1)の上方で終了する。
【0037】
これらの手段によって、供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の望ましくない加熱を回避する。
【0038】
さらに供給管路及びガス供給管路の配置は、何ら制限されることはない。例えば、4個の供給管路(1)を円形の反応室中にまっすぐ突出させ、その際、供給管路(1)は、それぞれ互いに90゜ずらされ、かつ円中心を示す。したがってガス供給管路(5)は、反応器壁と2個の供給管路(1)との間で、円の切片(kreissegmentes)の形を有していてもよい。
【0039】
図4及び5は、本発明の他の好ましい実施態様の縦断面を示す。
【0040】
これらの他の好ましい実施態様において、供給管路(1)、(3)及び(4)の少なくとも1個中の液体は、部分的に冷却器(8)を介して循環中に運搬される。
【0041】
さらに、反応室から供給管路(1)、(3)及び(4)の両末端を突出させることは当然のことながら必要不可欠である。
【0042】
これらの手段によって、同様に、供給管路(1)、(3)及び(4)の望ましくない加熱を回避することができる。
【0043】
図6及び7は、本発明の他の好ましい実施態様の横断面を示す。
【0044】
これらの他の好ましい実施態様において、供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個は、冷却ジャケット(9)を有しており、その際、冷却ジャケット(9)は、多数の穿孔の範囲で中断されている。
【0045】
これらの手段によって、同様に供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の望ましくない加熱を回避することができる。
【0046】
好ましくは、供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個を付加的に、断熱する。
【0047】
冷却効果を高めるためには、当然のことながら、さらに好ましい実施態様の組合せが可能である。
【0048】
図8及び9は、本発明の他の好ましい実施態様の横断面を示す。
【0049】
これらの他の好ましい実施態様において、供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個は、追加のガス浄化装置(10)に囲まれており、その際、ガス浄化装置(10)は、多数個の穿孔の範囲で中断されている。
【0050】
これらの手段によって、漏れによる循環ガスの侵入を減少させることができる。ガス浄化装置(10)は、好ましくは、冷却ジャケット(9)に囲まれている。ガス浄化装置(10)は、少なくとも1列の穿孔に対して垂直に、付加的な列の穿孔を包含する。これらの付加的な列の穿孔によって、浄化ガスを少なくとも部分的に反応室中に導くことができる。
【0051】
供給管路(1)は、好ましくは均一な横断面を示す。円形横断面は特に好ましい。
【0052】
本発明の他の好ましい実施態様において、供給管路(1)は、穿孔の範囲において平らである。供給管路(1)が、縦方向に少なくとも2列の穿孔を有している場合には、供給管路(1)は穿孔の範囲内で、有利には2個の平面領域を包含しており、その際、それぞれ平面領域は少なくとも1列の穿孔を有しており、かつ、供給管路(1)の横断面における2個の平面領域に対する垂線は、穿孔の上方で交差し、かつ角度(交差角(Knickwinkel)α)を形成する。交差角αは好ましくは1〜90゜、殊に好ましくは2〜60゜、特に好ましくは3〜40゜である。この配置によって、作製された液滴のキャリアガス中での分布が改善される。図10は、このような配置に関する例を示す。
【0053】
しかしながら、供給管路(1)は、2以上の平面領域を包含していてもよく、例えば3又は4個の平面領域であり、その際、それぞれ平面領域は、少なくとも1列の穿孔を有している。
【0054】
供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)は、好ましくは、ポリマー材料、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリアミド、ポリテトラフルオロエチレンから成る。穿孔は、有利には、ポリマー材料中でレーザーを用いて焼くことができる。
【0055】
このポリマー材料は、水に対して、少なくとも60゜、好ましくは少なくとも70゜、殊に好ましくは少なくとも80゜、特に好ましくは少なくとも90゜の接触角を有する。 接触角は、表面に対する液体、特に水の濡れ挙動に関する尺度であり、かつ通常の方法を用いて、例えばASTM D 5725又はDIN 53900による方法を用いて測定することができる。より小さい接触角は良好な濡れを意味し、かつより大きい接触角は劣悪な濡れを意味する。
【0056】
供給管路(1)、(3)及び(4)は、例えばピグ(Molch)を用いて洗浄することができる。しかしながら、多数個の穿孔を外部から洗浄溶液、好ましくは水を用いて濯ぐことも可能である。有利には洗浄ノズルは、供給管路(1)上にキャリジ(Schlitten)を用いて導く。
【0057】
特に、ポリマー材料から成るかなり廉価な供給管路(1)の場合には、供給管路(1)を、操作の過程で個々に交換し、かつ汚染された供給管路(1)を取り除くこともまた有利であってもよい。
【0058】
モノマーの種類及びその液体中での濃度は、何ら制限されるものではない。したがって、モノマーを物質で(in Substanz)又は適した溶剤中、例えばメタノール、ジエチルエーテル又は水中の溶液として、重合することが可能である。好ましくは、本発明による方法において、エチレン性不飽和モノマーを使用する。
【0059】
エチレン性不飽和モノマーは、例えばエチレン性不飽和C〜C−カルボン酸である。前記化合物は例えば、アクリル酸、メタクリル酸、エタクリル酸、α−クロロアクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸、メサコン酸、グルタコン酸、アコニット酸、及びフマル酸、並びに前記酸のアルカリ金属塩又はアンモニウム塩である。
【0060】
他の適したモノマーは、アクリルアミドプロパンスルホン酸、ビニルホスホン酸及び/又はビニルスルホン酸のアルカリ金属塩ないしはアンモニウム塩であり、その際、酸は中和されていない形又は部分的にかもしくは100%まで中和された形で、使用される。
【0061】
更に、モノエチレン性不飽和スルホン酸又はホスホン酸がモノマーとして考慮され、例えばアリルスルホン酸、スルホエチルアクリラート、スルホエチルメタクリラート、スルホプロピルアクリラート、スルホプロピルメタクリラート、2−ヒドロキシ−3−アクリルオキシ−プロピルスルホン酸、2−ヒドロキシ−3−メタクリルオキシプロピルスルホン酸、アリルホスホン酸、スチレンスルホン酸、及び2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸である。
【0062】
他の適したモノマーは、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、クロトン酸アミド、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノエチルアクリラート、ジメチルアミノプロピルアクリラート、ジエチルアミノプロピルアクリラート、ジメチルアミノブチルアクリラート、ジメチルアミノエチルメタクリラート、ジエチルアミノエチルメタクリラート、ジメチルアミノネオペンチルアクリラート及びジメチルアミノネオペンチルメタクリラート並びにこれらの四級化生成物、例えば塩化メチル、ヒドロキシエチルアクリラート、ヒドロキシエチルメタクリラート、ヒドロキシプロピルアクリラート及びヒドロキシプロピルメタクリラートで四級化した生成物である。
【0063】
他の適したモノマーは、窒素含有複素環及び/又はカルボン酸アミド、例えばビニルイミダゾール、ビニルピラゾール並びにビニルピロリドン、ビニルカプロラクタム及びビニルホルムアミドと、アセチレンとの反応により得られるモノマーであり、前記モノマーは四級化されていてもよく、例えば塩化メチルで四級化されていてもよく、及び、窒素含有化合物、例えばジアリルジメチルアンモニウムクロリドと、アリルアルコール又は塩化アリルとの反応により得られるモノマーである。
【0064】
更に、ビニル−及びアリルエステル並びにビニル−及びアリルエーテル、例えばビニルアセタート、アリルアセタート、メチルビニルエーテル及びメチルアリルエーテルをモノマーとして使用してもよい。
【0065】
前記モノマーは単独で又は相互に混合して使用してよく、例えば2つ以上のモノマーを含有する混合物である。
【0066】
本発明による方法は、例えば吸水性ポリマー粒子を製造するのに適している。吸水性ポリマー粒子の製造は、研究論文"Modern Superabsorbent Polymer Technology",F.L.Buchholz及びA.T.Graham,Wiley−VCH,1998,第71頁〜第103頁の中で記載されている。
【0067】
吸水性ポリマーは、おむつ、タンポン、生理帯及びその他の衛生用品を製造するための、水溶液を吸収する製品として使用され、また一方で農業園芸における保水剤としても使用される。
【0068】
作製された液滴は、例えば
a)少なくとも1種のエチレン性不飽和モノマー、
b)少なくとも1種の架橋剤、
c)少なくとも1種の開始剤及び
d)水
を含有する。
【0069】
モノマーa)は、好ましくは水溶性であり、すなわち、23℃での水中溶解度は、一般に少なくとも1g/100g(水)、好ましくは少なくとも5g/100g(水)、特に有利には少なくとも25g/100g(水)、殊に有利には少なくとも50g/100g(水)であり、それを、好ましくは1つの酸基ごとに有する。
【0070】
適したモノマーa)は例えば、エチレン性不飽和カルボン酸、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸及びイタコン酸である。特に有利なモノマーは、アクリル酸及びメタクリル酸である。アクリル酸が特に有利である。
【0071】
有利なモノマーa)は、少なくとも1個の酸基を有し、その際、該酸基は、好ましくは少なくとも部分的に中和されている。
【0072】
モノマーa)の全量におけるアクリル酸及び/又はその塩の割合は、有利に少なくとも50モル%、特に有利に少なくとも90モル%、とりわけ有利に少なくとも95モル%である。
【0073】
モノマーa)の酸基は、通常は部分的に、好ましくは25〜85モル%までが、有利には50〜80モル%までが、とりわけ有利には60〜75モル%までが中和されており、その際、慣例の中和剤、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属酸化物、アルカリ金属炭酸塩又はアルカリ金属炭酸水素塩ならびにそれらの混合物を使用してよい。アルカリ金属塩の代わりに、アンモニウム塩を使用することもできる。ナトリウム及びカリウムは、アルカリ金属として特に好ましく、しかしながら殊に好ましいのは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム又は炭酸水素ナトリウムならびにこれらの混合物である。通常、中和は、水溶液として、溶融物として、又は有利には固体として中和剤を混入することによって達成される。例えば、50質量%を明らかに下回る含水率を有する水酸化ナトリウムは、23℃より高い融点を有するロウ質材料として存在しうる。この場合には、高めた温度で粒状物(Stueckgut)又は溶融物として計量供給することが可能である。
【0074】
このモノマーa)、特にアクリル酸は、好ましくは0.025質量%までのヒドロキノン半エーテルを含有する。好ましいヒドロキノン半エーテルは、ヒドロキノンモノメチルエーテル(MEHQ)である。
【0075】
モノマー溶液は、そのつどアクリル酸に対して、好ましくは最大でも160質量ppm、有利には最大でも130質量ppm、とりわけ有利には最大でも70質量ppm、有利には少なくとも10質量ppm、とりわけ有利には少なくとも30質量ppm、殊に約50質量ppmのヒドロキノン半エーテルを含有し、その際、アクリル酸塩はアクリル酸として一緒に考慮される。例えば、このモノマー溶液の製造のために、アクリル酸を適切な含有量のヒドロキノン半エーテルと一緒に使用することができる。
【0076】
架橋剤b)は、ポリマー網目構造にラジカル共重合されうる少なくとも2個の重合可能な基を有する化合物である。適した架橋剤b)は、例えばエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、アリルメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリアリルアミン、テトラアリルオキシエタン(例えばEP530438A1に記載)、ジアクリレート及びトリアクリレート(例えばEP547847A1、EP559476A1、EP632068A1、WO93/21237A1、WO2003/104299A1、WO2003/104300A1、WO2003/104301A1及びDE10331450A1に記載)、アクリレート基以外にさらに別のエチレン性不飽和基を含有する混合アクリレート(例えばDE10331456A1及びDE10355401A1に記載)、又は架橋剤混合物(例えばDE19543368A1、DE19646484A1、WO90/15830A1及びWO2002/32962A2に記載)である。
【0077】
適切な架橋剤b)は、特にN,N′−メチレンビスアクリルアミド及びN,N′−メチレンビスメタクリルアミド、不飽和モノカルボン酸又はポリカルボン酸とポリオールとのエステル、例えばジアクリレート又はトリアクリレート、例えばブタンジオールジアクリレート又はエチレングリコールジアクリレート、又はブタンジオールジメタクリレート又はエチレングリコールジメタクリレートならびにトリメチロールプロパントリアクリレート及びアリル化合物、例えばアリル(メタ)アクリレート、トリアリルシアヌラート、マレイン酸ジアリルエステル、ポリアリルエステル、テトラアリルオキシエタン、トリアリルアミン、テトラアリルエチレンジアミン、リン酸のアリルエステルならびにビニルホスホン酸誘導体(例えば、EP-A-0 343 427中に記載されている)である。更に好適な架橋剤b)は、ペンタエリトリトールジ−、ペンタエリトリトールトリ−及びペンタエリトリトールテトラアリルエーテル、ポリエチレングリコールジアリルエーテル、エチレングリコールジアリルエーテル、グリセリンジアリルエーテル及びグリセリントリアリルエーテル、ソルビトールをベースとするポリアリルエーテルならびにそのエトキシル化化合物である。本発明による方法の場合に、ポリエチレングリコールのジ(メタ)アクリラートが使用可能であり、その際、使用されたポリエチレングリコールは300〜1000の分子量を有する。
【0078】
とりわけ好ましい架橋剤b)は、しかしながら、3〜20箇所エトキシル化されたグリセリンの、3〜20箇所エトキシル化されたトリメチロールプロパンの、3〜20箇所エトキシル化されたトリメチロールエタンのジアクリレート及びトリアクリレート、殊に2〜6箇所エトキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、3箇所プロポキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、ならびに3箇所、混合エトキシル化又はプロポキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、15箇所エトキシル化されたグリセリン又はトリメチロールプロパンの、ならびに少なくとも40箇所エトキシル化されたグリセリン、トリメチロールエタン又はトリメチロールプロパンのジアクリレート及びトリアクリレートである。
【0079】
極めて有利な架橋剤b)は、例えばWO2003/104301A1に記載されているような、ジアクリレート又はトリアクリレートを得るためにアクリル酸又はメタクリル酸とエステル化された多重エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたグリセリンである。3〜10箇所エトキシル化されたグリセリンのジアクリラート及び/又はトリアクリラートが特に有利である。さらに、1〜5箇所エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたグリセリンのジアクリラート又はトリアクリラートが特に有利である。3〜5箇所エトキシル化及び/又はプロポキシル化されたグリセリンのトリアクリラートが最も有利である。
【0080】
該モノマー溶液は、そのつどモノマーa)に対して、好ましくは少なくとも0.1質量%の、有利には少なくとも0.2質量%の、とりわけ有利には少なくとも0.3質量%の、極めて有利には少なくとも0.4質量%の架橋剤b)を含有する。
【0081】
開始剤c)として、重合条件下でラジカルへと分解する全ての化合物が使用されてよく、例えば過酸化物、ヒドロペルオキシド、過酸化水素、過硫酸塩、アゾ化合物及びいわゆるレドックス開始剤が使用されてよい。水溶性の開始剤を使用することが好ましい。大抵の場合には、相違する開始剤の混合物、例えば過酸化水素及びペルオキソ二硫酸ナトリウム又はペルオキソ二硫酸カリウムからなる混合物を使用することが有利である。過酸化水素とペルオキソ二硫酸ナトリウムとからなる混合物は、全ての任意の比において使用されてよい。
【0082】
特に有利な開始剤b)はアゾ開始剤、例えば2,2′−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド及び2,2′−アゾビス[2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]ジヒドロクロリド、及び光開始剤、例えば2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェノン及び1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、レドックス開始剤、例えば過硫酸ナトリウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過酸化水素/ヒドロキシメチルスルフィン酸、過硫酸ナトリム/アスコルビン酸、ペルオキソ二硫酸アンモニウム/アスコルビン酸及び過酸化水素/アスコルビン酸、光開始剤、例えば1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、並びにこれらの混合物である。
【0083】
該開始剤は、通常の量で、例えばモノマーa)に対して、0.001〜5質量%の量で、好ましくは0.01〜1質量%の量で使用される。
【0084】
重合抑制剤は、例えば活性炭による吸収によっても除去することができる。
【0085】
モノマー溶液の固体含有率は、好ましくは少なくとも35質量%、有利には少なくとも38質量%、とりわけ有利には少なくとも40質量%、極めて有利には少なくとも42質量%である。その際、固体含有率は、重合後に不揮発性の全ての成分の合計である。これらは、モノマーa)、架橋剤b)及び開始剤c)である。
【0086】
モノマー溶液の酸素含有量は、好ましくは少なくとも1質量ppm、とりわけ有利には少なくとも2質量ppm、とりわけ有利には少なくとも5質量ppmである。それゆえ、該モノマー溶液の慣例の不活性化を実質的になしで済ますことができる。
【0087】
高められた酸素含有量はモノマー溶液を安定化させ、かつ、より少量の重合抑制剤の使用を可能にし、ひいては、該重合抑制剤によってもたらされる生成物変色を減少させる。
【0088】
モノマー溶液は、重合のために気相中に配量される。気相の酸素含有率は、好ましくは0.001〜0.15体積%、とりわけ有利には0.002〜0.1体積%、極めて有利には0.005〜0.05体積%である。
【0089】
気相は、酸素以外に、好ましくは不活性ガス、すなわち反応条件下で重合には関与しないガス、例えば窒素及び/又は水蒸気のみを含有する。
【0090】
重合反応器は、ガスによって貫流される。その際、キャリアガスは、自由落下するモノマー溶液の液滴に対して並流又は向流で、有利には並流で、すなわち下方から上方に反応室に導いてよい。好ましくは、該ガスは通過後に、少なくとも部分的に、有利には少なくとも50%、とりわけ有利には少なくとも75%が循環ガスとして反応室中に返送される。通常は、キャリアガスの部分流は、その都度の通過後に、好ましくは10%まで、特に有利には3%まで、殊に有利には1%までが排出される。
【0091】
ガス速度は、好ましくは、流れが重合反応器に向くように、例えば一般的な流れ方向と反対の対流渦が存在しないように調整され、かつ、例えば0.01〜5m/s、好ましくは0.02〜4m/s、とりわけ有利には0.05〜3m/s、極めて有利には0.1〜2m/sである。
【0092】
反応器を貫流するガスは、適切には、反応器前で反応温度に予熱される。
【0093】
反応温度は、熱誘導型重合の場合には、好ましくは100〜250℃、特に有利には120〜200℃、殊に有利には150〜180℃である。
【0094】
該反応は、過圧下もしくは減圧下で実施され、周囲圧力に対して100mbarまでの減圧が有利である。
【0095】
反応排ガス、すなわち反応室から排出されるガスは、例えば熱交換器中で冷却することができる。その際、水と、反応しなかったモノマーa)とが凝縮する。次いで、反応排ガスは、少なくとも部分的に再び加熱でき、そして循環ガスとして反応器へと返送することができる。反応排ガスの一部が排出され、かつ新鮮なガスと置き換えられ、その際、反応排ガス中に含まれた水と反応しなかったモノマーa)とは分離され、かつ返送することができる。
【0096】
とりわけ有利なのは熱統合であり、すなわち排ガスの冷却に際しての排熱の一部が、循環ガスの再加熱のために使用される。
【0097】
該反応器は随伴加熱(begleitbeheizt)することができる。前記随伴加熱はこの際、この壁温度が反応器内部温度の少なくとも5℃上であり、かつこの反応壁での凝縮が確実に減少するように調整される。
【0098】
反応生成物は、反応室から通常の方法で取り出され、かつ場合により、所望の残留湿分及び所望の残留モノマー含有量まで乾燥させる。
【0099】
好ましくは、反応生成物は、少なくとも1個の流動層内で乾燥される。
【0100】
ポリマー粒子は、その特性のさらなる改善のために後架橋されてもよい。
【0101】
後架橋剤は、ヒドロゲルのカルボキシレート基と共有結合を形成しうる少なくとも2個の基を有する化合物である。適した化合物は、例えばアルコキシシリル化合物、ポリアジリジン、ポリアミン、ポリアミドアミン、ジエポキシド又はポリエポキシド(例えばEP83022A2、EP543303A1及びEP937736A2に記載)、二官能性又は多官能性アルコール(例えばDE3314019A1、DE3523617A1及びEP450922A2に記載)、又はβ−ヒドロキシアルキルアミド(例えばDE10204938A1及びUS6,239,230に記載)である。
【0102】
加えて、DE4020780C1の中で環状カーボネートが、DE19807502A1の中で2−オキサゾリドン及びその誘導体、例えば2−ヒドロキシエチル−2−オキサゾリドンが、DE19807992C1の中でビス−及びポリ−2−オキサゾリジノンが、DE19854573A1の中で2−オキソテトラヒドロ−1,3−オキサジン及びその誘導体が、DE19854574A1の中でN−アシル−2−オキサゾリドンが、DE10204937A1の中で環状尿素が、DE10334584A1の中で二環状アミドアセタールが、EP1199327A2の中でオキセタン及び環状尿素が、またWO2003/31482A1の中でモルホリン−2,3−ジオン及びその誘導体が適した後架橋剤として記載されている。
【0103】
後架橋剤の量は、そのつどポリマーに対して好ましくは0.01〜1質量%、とりわけ有利には0.05〜0.5質量%、極めて有利には0.1〜0.2質量%である。
【0104】
この後架橋は、一般的には、後架橋剤の溶液をヒドロゲル又は乾燥させたポリマー粒子上に吹き付けることにより実施される。この噴霧に引続き、加熱乾燥を行い、その際、後架橋反応は乾燥前でも乾燥中でも生じうる。
【0105】
架橋剤溶液の吹き付けは、有利に可動式混合器具を有するミキサー中で、例えばスクリューミキサー、パドルミキサー、ディスクミキサー、鋤刃ミキサー及びブレードミキサー中で実施する。特に有利にバーティカルミキサー、殊に有利に鋤刃ミキサー及びブレードミキサーである。適したミキサーは、例えばLoedigeミキサー、Bepexミキサー、Nautaミキサー、Processallミキサー及びSchugiミキサーである。
【0106】
この加熱乾燥は、好ましくは接触乾燥器、特に好ましくはパドル型乾燥器、殊に好ましくはディスク型乾燥器中で実施する。適当な乾燥器は、例えばBepex(R)乾燥器及びNara(R)乾燥器である。さらに、流動床乾燥器も使用することができる。
【0107】
乾燥は、混合機それ自体中で、ジャケットの加熱又は熱風の吹き込みによって行なうことができる。後接続された乾燥機、例えば箱形乾燥機、回転管炉か又は加熱可能なスクリューは、同様に好適である。とりわけ好ましくは、流動層乾燥器中で混合及び乾燥させる。
【0108】
有利な乾燥温度は、170〜250℃、有利には180〜220℃、及びとりわけ有利には190〜210℃の範囲である。反応ミキサー又は乾燥器中におけるこの温度での有利な滞留時間は、好ましくは少なくとも10分間、とりわけ有利には少なくとも20分間、極めて有利には少なくとも30分間である。
【0109】
本発明による方法は、変わらない性質を有する吸水性ポリマー粒子を製造することが可能である。
【0110】
本発明による方法により得られる吸水性ポリマー粒子は、一般に少なくとも15g/g、好ましくは少なくとも20g/g、有利には少なくとも25g/g、特に有利には少なくとも30g/g、殊に有利には少なくとも35g/gの遠心保持容量(CRC)を有する。吸水性ポリマー粒子の遠心保持容量(CRC)は、通常は100g/g未満である。吸水性ポリマー粒子の遠心保持容量は、EDANA(European Disposables and Nonwovens Association)によって推奨された試験法Nr.441.2−02"Centrifuge retention capacity"に従って測定される。
【0111】
本発明による方法に従って得られる吸水性ポリマー粒子の平均直径は、好ましくは少なくとも200μm、とりわけ有利には250〜600μm、極めて有利には300〜500μmであり、その際、該粒子直径は、光散乱によって測定することができ、かつ体積平均直径を意味する。ポリマー粒子の90%は、好ましくは100〜800μm、殊に好ましくは150〜700μm、特に好ましくは200〜600μmの直径を有する。
【0112】
本発明の他の対象は、本発明による方法を実施するための装置である。
【符号の説明】
【0113】
1 供給管路、 2 供給管路、 3 供給管路、 4 供給管路、 5 供給管路、 6 供給管路、 7 供給管路、 8 冷却器、 9 冷却ジャケット、 10 ガス浄化装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1種のモノマーを含有する液体を、少なくとも1個の供給管路(1)から多数個の穿孔を介して、気相を含む反応室中に計量供給する、気相中での液滴の重合によるポリマー粒子を製造する方法において、多数個の穿孔の範囲における供給管路(1)の長さと供給管路(1)の最大直径との比が、少なくとも10であることを特徴とする、前記方法。
【請求項2】
複数個の供給管路(1)が、反応室の上部に放射状に導入される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
多数個の穿孔が、少なくとも1列で供給管路(1)に沿って配置される、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
多数個の穿孔が、交互にずらされた少なくとも2列で供給管路(1)に沿って配置される、請求項1から3までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
供給管路(1)が穿孔の範囲で平面である、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
供給管路(1)が、縦方向で少なくとも2列の穿孔及び穿孔の範囲で2個の平面領域を有し、その際、それぞれ平面領域は少なくとも1列の穿孔を有しており、かつ、2個の平面領域上の垂線は、供給管路(1)の横断面において穿孔の上方で交差し、かつ角度を形成する、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
穿孔が、50〜1000μmの直径を有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
供給管路(1)中の圧力が、少なくとも0.1barである、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
液体が複数個の供給管路(2)を介して供給管路(1)に達する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
液体が供給管路(3)を介して、かつ、少なくとも1種の開始剤を含有する第2液体が供給管路(4)を介して、供給管路(2)に達する、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
供給管路(2)が、スタティックミキサーを含む、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個を冷却及び/又は別個のガス流により洗浄する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
90〜300℃の温度を有するガスを、少なくとも1個のガス供給管路(5)を介して、上方から反応室中に導入し、かつ、少なくとも1個のガス供給管路(5)が、供給管路(1)の下方で終了する、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項14】
0〜60℃の温度を有するガスを、少なくとも1個のガス供給管路(6)を介して、上方から反応室中に導入し、かつ、少なくとも1個のガス供給管路(6)が、供給管路(1)の上方で終了する、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項15】
供給管路(1)、(3)及び(4)の少なくとも1個中の液体が、部分的に、冷却器(8)を介して循環中に運搬される、請求項12から14までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項16】
供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個が、冷却ジャケット(9)を有し、その際、冷却ジャケット(9)は、多数個の穿孔の範囲で中断されている、請求項12から15までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個が、付加的に断熱されている、請求項1から16までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項18】
供給管路(1)、(2)、(3)及び(4)の少なくとも1個が、ポリマー材料から成る、請求項1から17までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項19】
モノマーが、少なくとも50モル%までアクリル酸である、請求項1から18までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項20】
ポリマー粒子が、少なくとも15g/gの遠心保持容量を示す、請求項1から19までのいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
請求項1から20までのいずれか1項に記載の方法を実施するための装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2010−515815(P2010−515815A)
【公表日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−545860(P2009−545860)
【出願日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際出願番号】PCT/EP2008/000133
【国際公開番号】WO2008/086976
【国際公開日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【出願人】(508020155)ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア (2,842)
【氏名又は名称原語表記】BASF SE
【住所又は居所原語表記】D−67056 Ludwigshafen, Germany
【Fターム(参考)】