説明

水中生態系復元ブロック及びその設置構造

【課題】 河川等において護岸や床固めの機能を発揮できると同時に、設置される場所や生育する水中生物の種類等に応じて、多種多様な空間を現場にて臨機応変に形成して水中生物にとって好適なハビタットを形成し、且つブロックの流失を防ぐために河川等の形態に合わせた形態にブロック相互間を連結することが可能なブロックを提供すること。
【解決手段】 略平行に形成された上板部及び下板部と、これら上板部及び下板部の一辺同士を上下に連結する側板部とが一体に形成された略コの字形状のコンクリートブロックであって、上板部及び下板部は平面視において正方形又は長方形を基本形状とし、少なくともいずれか一方の板部の辺には、外方に向けて延出する凸部及び/又は内方に向けて切り欠かれた凹部が形成され、複数の当該ブロックを並べて配置した際に、隣接する当該ブロックの凸部と凹部とが噛み合うブロックを河床等に設置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、河川等、湖、沼、池、海等に設置されることで水中の生態系を復元することができる水中生態系復元ブロック及びその設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、我が国においては、専ら治水と利水を目的とした川づくりがすすめられてきた。
しかし、このような目的で行われた川づくりは、河川等環境の保全という理念を全く欠いたものであったため、古来より長い年月をかけて河川等が育んできたハビタット(生物の生育・生息場所)を壊して既存の生態系を破壊し、河川等に生育していた水中生物を絶滅に至らしめることも多かった。
例えば、河川等の直線化は瀬や淵の消滅を引き起こし、コンクリートによる護岸や護床は水中生物の住処や餌場を無くし、床止め(落差工)は魚類の遡上を妨げるという弊害を招来していた。
【0003】
このような実情から、近年においては、河川等の治水や利水を行うに際して、自然環境の保全や復元が大いに考慮されるようになってきており、自然環境の保全に考慮した河川等設置用ブロックも多数創出されている。
自然環境の保全を考慮した河川等設置用ブロックとしては、例えば下記特許文献1に開示された護床根固めブロックが存在している。
【0004】
【特許文献1】特開2003−261919号公報
【0005】
この特許文献1に開示されたブロックは、河床に設置した際にブロック同士の間に形成される隙間を水中生物の生息空間としようとするものである。
しかしながら、このブロックに代表されるような従来の河川等の水中に設置されるブロックはその殆どが対称形状に形成されているため、並べた際に形成される空間のバリエーションが非常に乏しく画一的なものとなり、河川等の状況や生育する水中生物の種類等に応じて、多種多様な空間を現場にて臨機応変に形成して水中生物にとって好適なハビタットを確実且つ容易に形成することはできなかった。
【0006】
また、台風等によりもたらされる集中豪雨によって、河川等の水量が急激に増加した場合、従来の河床ブロックは勢いを増した水流によって流されてしまい、本来の役割が果たせなくなることがあった。
この問題は、例えばブロック自体の重量を増すことによって解決することができるが、ブロックが大重量化することは、運搬や設置の作業を困難化することになるため好ましくなかった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記従来技術の問題点に鑑みてなされたものであって、河川等において護岸や床固めの機能を発揮できると同時に、設置される場所や生育する水中生物の種類等に応じて、多種多様な空間を現場にて臨機応変に形成して水中生物にとって好適なハビタットを確実且つ容易に形成し、且つブロックの流失を防ぐために河川等の形態に合わせた適当な形態にブロック相互間を臨機応変に連結することが可能であり、形成されたハビタットを長期間にわたって維持することが可能であって、生態系の復元・保護のために大いに貢献することができる水中生態系復元ブロック及びその設置構造を提供せんとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1に係る発明は、略平行に形成された上板部及び下板部と、これら上板部及び下板部の一辺同士を上下に連結する側板部とが一体に形成された略コの字形状のコンクリートブロックであって、前記上板部及び下板部は平面視において正方形又は長方形を基本形状とし、少なくともいずれか一方の板部の辺には、外方に向けて延出する凸部及び/又は内方に向けて切り欠かれた凹部が形成され、複数の当該ブロックを並べて配置した際に、隣接する当該ブロックの凸部と凹部とが噛み合うことを特徴とする水中生態系復元ブロックに関する。
請求項2に係る発明は、前記上板部には、貫通孔もしくは表面に突出する突起部が設けられてなることを特徴とする請求項1記載の水中生態系復元ブロックに関する。
請求項3に係る発明は、前記下板部には、貫通孔もしくは裏面に突出する突起部が設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の水中生態系復元ブロックに関する。
【0009】
請求項4に係る発明は、前記上板部及び下板部の同じ位置に貫通孔が形成されてなることを特徴とする請求項2又は3記載の水中生態系復元ブロックに関する。
請求項5に係る発明は、前記側板部に貫通孔が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の水中生態系復元ブロックに関する。
請求項6に係る発明は、前記上板部の辺には、前記噛み合わせ用の凹部とは別に切り欠かれた切欠部が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の水中生態系復元ブロックに関する。
請求項7に係る発明は、前記上板部には表面に突出する突起部が設けられ、下板部の裏面には該突起部と対応する形状の凹み部が設けられてなることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の水中生態系復元ブロックに関する。
【0010】
請求項8に係る発明は、請求項1乃至7いずれかに記載のブロックを複数個並べて河川等の水中に設置してなる設置構造であって、隣接するブロックの上板部又は下板部に形成された凸部と凹部とが噛み合わされてなることを特徴とする水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項9に係る発明は、ブロックの側板部に貫通孔が形成され、隣接して配置された複数のブロックの当該貫通孔を貫くように鉄筋が挿通されるとともに、該鉄筋を被覆するようにコンクリートが打設されてなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項10に係る発明は、上板部及び下板部の同じ位置に貫通孔が形成され、上下に積み重ねて配置された複数のブロックの当該貫通孔を貫くように棒状体が挿通されてなることを特徴とする請求項7記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
【0011】
請求項11に係る発明は、河川等の上流側端部に配置されたブロック及び/又は河川等の流心部に配置されたブロックについてのみ、隣り合うブロック同士を連結してなることを特徴とする請求項9記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項12に係る発明は、複数のブロックの側板部が水流方向と略平行方向に直線状に連続するように配置されて直線壁部が形成されるとともに、2つの直線壁部に挟まれて形成された直線状空間を有してなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項13に係る発明は、隣り合うブロックの側板部をL字状又は逆L字状に連ねて配置された直角壁部が形成され、該直角壁部は一方の側板部が水流方向に略直角方向に配置されることで該ブロック内において右方又は左方への水流の方向転換を導くとともに、右方への方向転換を導く直角壁部と左方への方向転換を導く直角壁部が水流方向に沿って交互に配置されることにより形成された蛇行空間を有してなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
【0012】
請求項14に係る発明は、4つのブロックの側板部により囲まれた閉鎖空間を有することを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項15に係る発明は、前記直線状空間、蛇行空間、閉鎖空間の少なくとも2以上が形成されるようにブロックが並べられてなることを特徴とする請求項12乃至14いずれかに記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項16に係る発明は、前記上板部の辺に内方に向けて切り欠かれた凹部を有するブロックを有し、該凹部の少なくとも1つが他のブロックの凸部と噛み合わされていないことを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
【0013】
請求項17に係る発明は、前記上板部の全ての辺に前記凹部が形成されたブロックを有し、該ブロックの複数が縦横方向に並べられた領域が設けられてなることを特徴とする請求項16記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項18に係る発明は、前記下板部に貫通孔が形成され、該貫通孔に挿通された棒状体の下端部を地盤に埋め込んでなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項19に係る発明は、複数のブロックが段差を付けて並べて設置されてなるとともに、段差が付けられた隣り合うブロックは側板部同士が面するように設置されてなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
【0014】
請求項20に係る発明は、河川等の法面に沿って設置されてなることを特徴とする請求項8乃至19いずれかに記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
請求項21に係る発明は、前記ブロックの上板部と下板部の間の空間に、牡蠣殻、竹炭、天然石、木の葉の少なくとも一種類が入れられていることを特徴とする請求項20記載の水中生態系復元ブロックの設置構造に関する。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、河川等に設置することにより、護岸や床固めの機能を発揮できるとともに、隣り合うブロック同士が連結可能であるから、台風等の洪水時においてもブロックが流失することが防がれ、しかも凹凸の噛み合いによる簡単な連結であるから、設置作業時の施工性に優れている。
しかも、ブロックの設置形態を変えることで流されにくさを段階的に変えることができるため、河川等の縦断勾配や水量の多少等による水流の強さに応じて設置形態を適宜選定して洪水対策を採ることができるとともに、1つのブロック製作で対応が可能であるから安価で経済性に富む。
また、ブロックを任意の角度に回転させて隣接配置することができ、これにより上板と下板の間に多種多様な形状の空間を現場にて臨機応変に形成することができる。
そして、ブロックの配置に応じて形成される空間の形状によって、空間内を流れる伏流水的な流れを、速い流れとしたり遅い流れとしたり、自在に変化させることができ、これにより空間内の堆積土砂の量を調節することもでき、河床や河川等の法面において魚等の水中生物の住処や洪水時の避難場所を創り出すことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明に係る水中生態系復元ブロック及びその設置構造の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1及び図2は夫々本発明に係る水中生態系復元ブロック(以下、単にブロックと称す)の実施形態の一例を示す外観斜視図である。
本発明に係るブロック(1)は、略平行に形成された上板部(2)及び下板部(3)と、これら上板部(2)及び下板部(3)の一辺同士を上下に連結する側板部(4)とからなり、これら3つの部分が一体に形成された略コの字形状のコンクリートブロックである。
尚、本発明に係るブロックの角部には、欠けを防ぐために面取りやアールが施されるが、図面では作図の都合上省略している。
【0017】
上板部(2)及び下板部(3)は、平面視において正方形又は長方形を基本形状としており、基本形状をなす正方形又は長方形の辺には、外方に向けて延出する凸部(5)及び/又は内方に向けて切り欠かれた凹部(6)が形成されている。
これら凸部(5)及び凹部(6)は、凹凸が対応する同形状に形成されており、図示例では半円状の凸部と半円状の凹部とされている。本発明では、このような対応する凹凸を設けることにより、後述するように、複数の本発明に係るブロックを並べて配置した際に、隣接するブロックの凸部と凹部とを噛み合わせて、ブロック同士を互いに連結して略隙間無く並べることが可能となる。
凸部(5)及び凹部(6)は、側板部(3)が形成された辺を除く残りの3つの辺に形成される。このとき、3つ全ての辺に形成してもよいし、2つ又は1つの辺のみに形成してもよい。
【0018】
本発明に係るブロックは、図示の如く、凸部(5)と凹部(6)の両方を有するものが基本形であるが、後述するように凸部(5)のみ或いは凹部(6)のみを有するブロックも本発明に含まれるものである。
凸部(5)と凹部(6)は、図示の如く夫々異なる辺に形成することが好ましく、1つの辺には1つの凸部(5)又は凹部(6)を設けることが好ましい。
【0019】
凸部(5)及び凹部(6)は、上板部(2)又は下板部(3)の少なくともいずれか一方に設ければよいが、上下両方の板部に設けることもできる。両方に設けた場合、後述するようにブロックを並べて配置した際に、凸部と凹部が上下で噛み合うことによりブロック同士が強固に接続される。
上下両方の板部に凸部(5)と凹部(6)を設ける場合は、両方の板部の同じ位置(高さのみ異なる位置)に同じ形状で設けると、上方からブロックを下降させて設置する作業を容易に行うことができるため好ましい。
【0020】
図3(A)〜(F)は、本発明に係るブロックにおいて採用可能な凸部(5)と凹部(6)の形態の一例を示している。尚、これらのブロックでは、上板部にのみ凸部(5)及び/又は凹部(6)が形成されているが、下板部にのみ形成してもよいし、上板部と下板部の両方に形成してもよいことは上述した通りである。
また、これらのブロックにおいて、後述する突起部(7)、貫通孔(8)(9)、切欠部(15)、凹み部(11)の1つ又は2つ以上の形態を組み合わせて採用することができる。
【0021】
本発明に係るブロック(1)では、上板部(2)の表面に、図1に示すように突起部(7)を設けることができる。
突起部(7)は、水流の勢いを弱める作用を発揮するとともに、水苔や藻の付着を促して鮎等の餌場を提供することができる。
【0022】
また、図2に示すように、上板部(2)に貫通孔(8)を設けることもできる。
貫通孔(8)は、水流によりブロックが受ける揚圧力を低減してブロックの流失を防ぐ役割とともに、複数のブロックを並べて形成される内部空間に魚等の水中動物が出入りするための出入口を形成する役割を果たす。
【0023】
更に、図2に示すように、下板部(3)に貫通孔(9)を設けることもできる。
下板部(3)に設けられた貫通孔(9)に地盤表面の土等が入り込むことにより、ブロックの滑動が防止されるようになる。また、図4に示すように、この貫通孔(9)にコンクリートや木材(間伐材等)からなる棒状体(10)を挿通して、その下端部を地盤に差し込むことにより、ブロックを地盤上にしっかりと固定することもできる。
また、貫通孔(9)に代えて、下板部(3)の裏面に突出する突起部を設けることもできる。下板部(3)の裏面から突出する突起部は、地盤へと食い込んでブロックの滑動を防止する役割を果たす。
【0024】
上記した上板部(2)の貫通孔(8)と、下板部(3)の貫通孔(9)を同時に設けることも可能であり、この場合、これらの貫通孔を同じ位置(高さのみ異なる位置)に設けることが好ましい。
これは、両方の貫通孔を同じ位置に設けることによって、図5に示すように、複数のブロック(1)を積み重ねて、これら積み重ねられた複数のブロックの貫通孔(8)(9)を貫くように、コンクリートや木材(間伐材等)からなる棒状体(10)を挿通して地盤に差し込むことにより、複数のブロックを上下方向に連結した状態で地盤上にしっかりと固定することができる。
【0025】
また、本発明に係るブロック(1)において、複数のブロックを上下に積み重ねて設置するための構成として、図6に示すように、上板部(2)には表面に突出する突起部(7)を設け、下板部(3)の裏面には該突起部(7)と対応する形状の凹み部(11)を設けることもできる。
かかる構成によれば、上方のブロックの凹み部(11)に下方のブロックの突起部(7)を嵌め込むことにより、複数のブロックを安定した状態で上下に積み重ねて設置することができる。
【0026】
本発明に係るブロックでは、図1に示すように、側板部(3)に貫通孔(12)を形成することもできる。
このような貫通孔(12)を設けた場合、図7に示すように、隣接して配置された複数のブロック(1)の貫通孔(12)を貫くように鉄筋(13)を挿通し、この鉄筋(13)を被覆するようにコンクリートを打設することによって、隣り合うブロック同士を強固に一体化して流出を防ぐことができる。
【0027】
本発明に係るブロック(1)では、上板部(2)の辺に、上述した噛み合わせ用の凹部(6)とは別に切り欠かれた切欠部(15)を設けることもできる。
図8及び図9は、このような切欠部(15)を設けたブロック(1)の一例を示している。図8のブロック(1)では、上板部(2)の側板部(3)と直角をなす2辺が大きく切り欠かれており、図9のブロック(1)では、上板部(2)の側板部(3)と直角をなす1辺が大きく切り欠かれている。
このような切欠部(15)は、複数のブロックを並べて形成される内部空間に魚等の水中動物が出入りするための出入口を形成する。
【0028】
本発明に係るブロック(1)においては、上板部(2)、下板部(3)、側板部(4)の厚みを同じとしてもよいし、異ならせることもできる。
図10は、側板部(4)を上板部(2)及び下板部(3)に比べて厚く形成した例であり、このようにすることによってブロックの重量を増して、流出しにくくすることができる。
また、ブロック(1)の上板部(2)と下板部(3)の大きさを異ならせることもできる。この場合、下板部(3)を上板部(2)よりも大きくすることが好ましい。
【0029】
上記した本発明に係るブロックは、上述した如くコンクリートから形成されるが、このコンクリートは内部に鉄筋を配した鉄筋コンクリートでもよいし、無筋コンクリートでもよいし、全体又は一部にポーラスコンクリートを使用することもできる。
また、工場でつくられる2次製品でもよいし、現場にて型枠を用いて打設・養生して製造したものでもよい。
【0030】
以下、本発明に係る水中生態系復元ブロックの設置構造について説明する。
本発明に係る設置構造は、上記説明した形態のブロック(1)を複数個並べて河川等の水中に設置することにより構成される。尚、以下の図中の実線矢印は、水流の方向を示している。また、図の理解を容易にするため、平面図では表れない側板部を実線で表わしてハッチングを施し、凸部(5)にもハッチングを施している。また、図中の凸部及び凹部は、上板部と下板部のいずれに設けてもよく、また両方に設けることもできる。
【0031】
図11及び図12は本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
これらの設置構造は、複数のブロック(1)の側板部(4)が水流方向と略平行方向に直線状に連続するように配置されて直線壁部が形成されるとともに、2つの直線壁部に挟まれて形成された直線状空間を有しているものである。
このような直線状空間が形成されたエリアでは、側板部(4)により水流が妨げられることがなく、上板部と下板部の間に形成される空間内に速い流れが形成される。
【0032】
図11の設置構造において左側2列は、図3の(A)〜(D)のブロックを用いて形成されており、隣り合うブロック間において凸部(5)と凹部(6)の噛み合わせが有る部分と無い部分がある。このような設置構造は、ブロック同士の結合が弱いので、河川等の流速が遅い場所に設置するのに適している。また、噛み合っていない凹部(6)から魚等が出入りすることができる。
図11の設置構造において右側2列は、図3の(A),(C),(E),(F)のブロックを用いて形成されており、隣り合う全てのブロック間において凸部(5)と凹部(6)の噛み合わせが有る。このような設置構造は、ブロック同士の結合が強いため、河川等の流心部や水衝部等の流れが速い場所或いは激しい場所に設置するのに適している。
【0033】
図12(a)の設置構造は、図3の(A),(B),(C),(E),(F)のブロックを用いて形成されており、隣り合う全てのブロック間において凸部(5)と凹部(6)の噛み合わせが有る。このような設置構造は、ブロック同士の結合が強いため、河川等の流心部や水衝部等の流れが速い場所或いは激しい場所に設置するのに適している。
図12(b)の設置構造は、図3の(A),(C),(D),(F)のブロックを用いて形成されており、隣り合うブロック間において凸部(5)と凹部(6)の噛み合わせが有る部分と無い部分がある。このような設置構造は、ブロック同士の結合が弱いので、河川等の流速が遅い場所に設置するのに適している。また、噛み合っていない凹部(6)から魚等が出入りすることができる。
【0034】
図13は、様々な設置構造を組み合わせて配置した様子を示している。尚、以下の平面配置図では側板部(4)のみ図示し、凸部及び凹部については図示を省略している。
符号(A)で表わした左側2列のエリアは、上述した直線状空間が形成されたエリアであって、側板部(4)により水流が妨げられることがなく、上板部と下板部の間に形成される空間内に速い流れが形成される。
【0035】
符号(B)で表わした中央2列のエリアは、2つの隣り合うブロックの側板部(4)をL字状又は逆L字状に連ねて配置することにより直角壁部を形成し、この直角壁部の一方の側板部を水流方向に略直角方向に配置することで右方又は左方への水流の方向転換を導くようにし、右方への方向転換を導く直角壁部と左方への方向転換を導く直角壁部を水流方向に沿って交互に配置することにより蛇行空間が形成されたエリアである。
このエリアでは、直角壁部により水流が蛇行させられるので流れが遅くなり、魚が遡上するための魚道として好適なものとなる。
【0036】
符号(C)で表わしたエリアは、4つのブロックの側板部(4)により囲まれた閉鎖空間が形成されたエリアである。
このエリアは、水流の影響を殆ど受けず、側板部に設けられた貫通孔からのみ水流が進入する空間となり、水中動物の住処や植物の育成空間として好適なものとなる。
【0037】
本発明に係る設置構造では、上記した直線状空間、蛇行空間、閉鎖空間を単独で或いは2以上を適当に組み合わせて設けることができる。
本発明に係るブロックが、平面視正方形である場合、1つのブロックにつき4通りの向きに配置できるから、2つのブロックでは4×4=16通り、3つのブロックでは4×4×4=64通り、4つのブロックでは4×4×4×4=256通り、というようにブロックの数を増すごとに等比級数的にバリエーションが増えていくことになる。
【0038】
このように、並べた際に形成される空間形状のバリエーションが非常に多いので、河川等の場所や状況、生育する水中生物の種類等に応じて、多種多様な空間を現場にて臨機応変に形成して、水中生物にとって最適なハビタットを容易且つ確実に形成することができる。
【0039】
図14乃至図16は、本発明に係る設置構造の別の実施形態を示す平面図である。
これらの実施形態は、平面視長方形状のブロックを並べて形成された設置構造である。
図14の例では、複数のブロックが平面視において布積み状に配置されており、側板部(4)が水流方向と略直角方向に配置している。この配置によれば、ブロックにより形成される内部空間内で大きく蛇行した緩やかな流れをつくりだすことができる。
図15の例では、平面視にて布積み状に配置された複数のブロックを90°回転させた状態で配置されており、側板部(4)が水流方向と略平行に配置されている。この配置によれば、ブロックにより形成される内部空間内で速い流れをつくりだすことができる。
図16の例では、複数のブロックが平面視において谷積み状に配置されており、側板部(4)が水流方向に対して斜め方向に配置されている。この配置によれば、ブロックにより形成される内部空間内で緩やかに蛇行した比較的速い流れをつくりだすことができる。
尚、本発明の設置構造における「平面視」とは、ブロックに対して垂直上方から見た状態を指し、例えばブロックが傾斜面に沿って設置されている場合には傾斜面に対して垂直上方から見た状態を指す。
【0040】
このように平面視長方形状のブロックを用いた場合でも、ブロックを任意の角度に回転させて設置し、側板部(4)の配置(位置及び向き)を変化させることによって、複数のブロックにより形成される内部空間の形状を様々に変化させることが可能となり、様々な水流方向や流速を任意に設定することができる。
【0041】
また、本発明においては、図17及び図18に示すように、正方形状のブロックと長方形状のブロックとを混在させて組み合わせて設置することも可能である。この場合、長方形の長辺を、正方形の一辺の長さの略2倍に設定するとよい。
このように正方形のブロックと長方形のブロックを混在させて設置することにより、より複雑な水流をつくりだすことが可能となる。例えば、図17及び図18に示すように長方形ブロックと正方形ブロックとを混在させると、(D)→(E)→(F)(図17参照)、(G)→(H)(図18参照)という新たな水の流れがつくりだされる。また、魚は図中に破線矢印で示すように、内部空間内において左右の隣り合うブロックへと自由に移動することもできる。
また、重量のある長方形のブロックを組み合わせることで、ブロックの流出がより確実に防がれるという効果も得られる。
【0042】
上記したような本発明に係る設置構造では、河川等の上流側端部に配置されたブロック及び/又は河川等の流心部に配置されたブロックについてのみ、隣り合うブロック同士を連結することが好ましい。尚、連結方法は、図7に示した方法を採用することができる。
例えば、図19に示したように配置されたブロックでは、上流側の端部に配置されたブロック(1〜6)のみを連結すると、流失しないラインが河川等の横断方向にできるので、他のブロックを連結しなくても流失が起こり難くなり、作業の手間を省くことができる。
また、これに加えて或いは代えて、河川等の流心部に配置されたブロック(3〜9)を連結すると、流失しないラインが河川等の流れが速い流心部にできるので、他のブロックを連結しなくても流失が起こり難くなり、作業の手間を省くことができる。
【0043】
本発明に係る設置構造では、隣り合うブロック間に隙間を僅かにあけておくと、屈とう性に富むようになるため好ましい。
また、本発明に係る設置構造では、図20に示すように、隣り合うブロック間に隙間を設けて、この隙間に板状ブロック(16)を介在させることもできる。
この場合、板状ブロック(16)を側板部(4)に接するように配置し、側板部(4)に設けられた貫通孔(12)を介して現場打ちコンクリート(C)により板状ブロック(16)とブロック(1)を連結するとよい。
【0044】
更に、本発明に係る設置構造において、河床の地盤が粘土や砂などの場合には、増水時に吸い出されることがあり、これによりブロックが傾いて流失し易くなる場合がある。
従って、これを防止するために、ブロック(1)の底面と河床地盤との間に吸い出し防止用のシートを敷設するとよい。このようなシートは、設置されたブロック全体の下部に亘って敷設してもよいが、一部のブロックの下部にのみ敷設してもよい。
一部のブロックの下部にのみ敷設する場合、河川等の上流側端部に配置されたブロック及び/又は河川等の流心部に配置されたブロックの下部にのみ敷設すると、ブロックの流失防止効果に優れるとともに、設置作業の時間を短縮できるため好ましい。
【0045】
図21は本発明に係る設置構造の他の例を示す図である。
この設置構造では、複数のブロック(1)が河川等の幅方向又は流れ方向において段差を付けて設置されており、段差が付けられた隣り合うブロックは側板部(4)同士が面するように設置されている。
このような段差を付けて並べた設置構造によれば、河川等の幅方向又は流れ方向において水深の深い所と浅い所を計画的に形成することが可能となり、浅い所では藻や柳等を生育させることができ、深い所には魚の住処をつくりだすことができる。
また、河川等の幅方向に適用すると、川幅全体において簡単な高水敷を形成することができる。
【0046】
以上説明したような本発明に係る設置構造は、河川等を横断する井堰などの下流部において、地盤が洪水時に流失するのを防ぐため、即ち洗掘防止対策のために好適に利用されるものであって、洪水時にブロック自体が流失することを防止するために、隣り合うブロック同士を相互に連結する構造を採用したものである。
しかし、本発明の特徴とするところは、単に複数のブロックを連結することではなく、河川等の流速に合わせて様々な流失防止対策を選択的に採用することができる点にある。
例えば、河川等においては、蛇行による水衝部や流心の下などでは流速が大きいが、それ以外の場所ではそれほどでもないといったように、同一河川等においても場所によって流速が異なっている。
【0047】
本発明では、(A)図7に示したようなブロック同士を鉄筋で連結して現場打ちコンクリートを充填する構造、(B)図4に示したようなブロックに設けた貫通孔に棒状体を挿通して地盤に差し込む構造、(C)ブロックの凹凸を上板部と下板部で噛み合わせる構造、(D)ブロックの凹凸を上板部のみで噛み合わせる構造など、様々な設置構造を採ることができる。この場合、(A)から(D)の順に固定は弱くなる。
従って、水流が強い場所では(A)の構造、やや強い場所では(B)の構造、やや弱い場所では(C)の構造、弱い場所では(D)の構造を採用すればよい。また、水流が弱い蛇行の水裏部などにおいては、図12の右2列に示したような噛み合わせの少ない構造で対応することもできる。
つまり、本発明によれば、河川等の縦断勾配や流量の増減など、河川等の状況に応じてブロックの設置構造を選定することができる。しかも、1つのブロックの製作によって対応が可能であるから、安価で経済性に富む。
【0048】
以上説明したような本発明に係る設置構造は、河床だけでなく河川等の法面に沿って設置することもできる。
図22は、本発明に係るブロック(1)を河川等の法面に沿って設置した場合を示す断面図である。
このように河川等の法面に沿って設置する場合においては、平面視(法面に垂直方向から見た場合)において、図11〜図18に示した設置構造を採用することができる。
例えば、図11及び図12に示した設置構造を採用した場合、法面に沿って連続した内部空間が形成されるので、内部に砂が堆積することがなく、洪水時において魚の退避場所が形成される。
また、図13(B)(C)に示した設置構造を採用した場合、ブロック内の空間に牡蠣殻、竹炭、天然石、木の葉、藻等の植物の苗などを袋に詰めて入れておくことができ、生物にとって好適な生育空間を河川等の法面に形成することができる。特に、木の葉は様々な水中の虫が食し、この虫を魚が食するという食物連鎖を生み出すことができるため好ましい。
【0049】
本発明に係るブロック及び設置構造は、護床工、床固工、三面張り床止め工、根固め工、落差工、斜面被覆工などの幅広い工事において利用することができ、本発明においてはこれらの施工においてハビタットを形成することができる。
また、河川等だけでなく、他の場所の水中や水辺に適用することも可能であり、具体的には、湖、沼、池、ダム、海岸などの緩い護岸に設置されるブロックとしての利用が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0050】
本発明は、河川等、湖、沼、池等の水中の生態系復元を目的とし、護岸や床固め工等のためのブロックとして好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0051】
【図1】本発明に係る水中生態系復元ブロックの実施形態の一例を示す外観斜視図である。
【図2】本発明に係る水中生態系復元ブロックの実施形態の一例を示す外観斜視図である。
【図3】本発明に係るブロックにおいて採用可能な凸部と凹部の形態の一例を示す図である。
【図4】下板部に設けられた貫通孔に棒状体を挿通して固定する様子を示す図である。
【図5】複数のブロックを上下方向に連結した状態で地盤上に固定する様子を示す図である。
【図6】上板部の表面に突起部、下板部の裏面に凹み部を設けたブロックの断面図である。
【図7】隣接して配置された複数のブロックを鉄筋で連結する様子を示す図である。
【図8】上板部の辺に切欠部を設けたブロックを示す図である。
【図9】上板部の辺に切欠部を設けたブロックを示す図である。
【図10】側板部を上板部及び下板部に比べて厚く形成したブロックを示す図である。
【図11】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図12】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図13】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図14】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図15】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図16】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図17】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図18】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図19】本発明に係る設置構造の一例を示す平面図である。
【図20】隣り合うブロック間に板状ブロックを介在させた様子を示す断面図である。
【図21】本発明に係る設置構造の他の例を示す図である。
【図22】本発明に係るブロックを河川等の法面に沿って設置した場合を示す断面図である。
【符号の説明】
【0052】
1 水中生態系復元ブロック
2 上板部
3 下板部
4 側板部
5 凸部
6 凹部
7 突起部
8 貫通孔
9 貫通孔
11 凹み部
12 貫通孔
13 鉄筋
15 切欠部


【特許請求の範囲】
【請求項1】
略平行に形成された上板部及び下板部と、これら上板部及び下板部の一辺同士を上下に連結する側板部とが一体に形成された略コの字形状のコンクリートブロックであって、前記上板部及び下板部は平面視において正方形又は長方形を基本形状とし、少なくともいずれか一方の板部の辺には、外方に向けて延出する凸部及び/又は内方に向けて切り欠かれた凹部が形成され、複数の当該ブロックを並べて配置した際に、隣接する当該ブロックの凸部と凹部とが噛み合うことを特徴とする水中生態系復元ブロック。
【請求項2】
前記上板部には、貫通孔もしくは表面に突出する突起部が設けられてなることを特徴とする請求項1記載の水中生態系復元ブロック。
【請求項3】
前記下板部には、貫通孔もしくは裏面に突出する突起部が設けられてなることを特徴とする請求項1又は2記載の水中生態系復元ブロック。
【請求項4】
前記上板部及び下板部の同じ位置に貫通孔が形成されてなることを特徴とする請求項2又は3記載の水中生態系復元ブロック。
【請求項5】
前記側板部に貫通孔が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の水中生態系復元ブロック。
【請求項6】
前記上板部の辺には、前記噛み合わせ用の凹部とは別に切り欠かれた切欠部が形成されてなることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の水中生態系復元ブロック。
【請求項7】
前記上板部には表面に突出する突起部が設けられ、下板部の裏面には該突起部と対応する形状の凹み部が設けられてなることを特徴とする請求項1乃至6いずれかに記載の水中生態系復元ブロック。
【請求項8】
請求項1乃至7いずれかに記載のブロックを複数個並べて河川等の水中に設置してなる設置構造であって、隣接するブロックの上板部又は下板部に形成された凸部と凹部とが噛み合わされてなることを特徴とする水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項9】
ブロックの側板部に貫通孔が形成され、隣接して配置された複数のブロックの当該貫通孔を貫くように鉄筋が挿通されるとともに、該鉄筋を被覆するようにコンクリートが打設されてなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項10】
上板部及び下板部の同じ位置に貫通孔が形成され、上下に積み重ねて配置された複数のブロックの当該貫通孔を貫くように棒状体が挿通されてなることを特徴とする請求項7記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項11】
河川の上流側端部に配置されたブロック及び/又は河川の流心部に配置されたブロックについてのみ、隣り合うブロック同士を連結してなることを特徴とする請求項9記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項12】
複数のブロックの側板部が水流方向と略平行方向に直線状に連続するように配置されて直線壁部が形成されるとともに、2つの直線壁部に挟まれて形成された直線状空間を有してなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項13】
隣り合うブロックの側板部をL字状又は逆L字状に連ねて配置された直角壁部が形成され、該直角壁部は一方の側板部が水流方向に略直角方向に配置されることで該ブロック内において右方又は左方への水流の方向転換を導くとともに、右方への方向転換を導く直角壁部と左方への方向転換を導く直角壁部が水流方向に沿って交互に配置されることにより形成された蛇行空間を有してなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項14】
4つのブロックの側板部により囲まれた閉鎖空間を有することを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項15】
前記直線状空間、蛇行空間、閉鎖空間の少なくとも2以上が形成されるようにブロックが並べられてなることを特徴とする請求項12乃至14いずれかに記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項16】
前記上板部の辺に内方に向けて切り欠かれた凹部を有するブロックを有し、該凹部の少なくとも1つが他のブロックの凸部と噛み合わされていないことを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項17】
前記上板部の全ての辺に前記凹部が形成されたブロックを有し、該ブロックの複数が縦横方向に並べられた領域が設けられてなることを特徴とする請求項16記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項18】
前記下板部に貫通孔が形成され、該貫通孔に挿通された棒状体の下端を地盤に埋め込んでなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項19】
複数のブロックが段差を付けて並べて設置されてなるとともに、段差が付けられた隣り合うブロックは側板部同士が面するように設置されてなることを特徴とする請求項8記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項20】
河川等の法面に沿って設置されてなることを特徴とする請求項8乃至19いずれかに記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。
【請求項21】
前記ブロックの上板部と下板部の間の空間に、牡蠣殻、竹炭、天然石、木の葉の少なくとも一種類が入れられていることを特徴とする請求項20記載の水中生態系復元ブロックの設置構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2006−177002(P2006−177002A)
【公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−370238(P2004−370238)
【出願日】平成16年12月21日(2004.12.21)
【出願人】(000187600)松岡コンクリート工業株式会社 (14)
【出願人】(591065620)
【Fターム(参考)】