説明

水噴射式織機の除水装置とそれに用いられるシート

【課題】 織布の巻取経路に配置され、織幅方向に延在される吸引口を前記織布に接するように配置される除水管と、前記吸引口に対し前記織布側から覆うように配置される気密シートとを有する織機の除水装置で、負圧発生源の消費エネルギーを抑えつつ、織布から水滴を効率的に取り除くことにある。
【解決手段】 除水管の外周部または前記気密シートの織布に接触するシート面側のうち少なくともいずれか一方において、前記吸引口の延在方向に対して交差する方向にかつ前記吸引口に至るまでの領域にわたって延びる案内壁が幅方向に間隔をおいて多数設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、ジェット水流により緯入れする水噴射式織機で、緯入れにともなって濡れた状態にある織布から効率よく除水する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
水噴射式織機では、緯入れの際にジェット水流にのせて緯糸を経糸開口内に挿入するが、そのときに噴射されたジェット水流は水滴となって落下し、織布の表面及や織布の糸と糸との空隙に浸潤する。このような水噴射式織機で濡れた織布から水滴を除去する技術として、織布の布巻径路上に吸引口を有する除水管を配置し、除水管の内部を負圧状態にして吸引口への気流を発生させることにより、織布から除水する装置が知られている。(例えば、特許文献1,2を参照。)しかし、織布を透過する気流が発生されるため、織物表面の水分は吸引口の付近で織布を透過して除去されるものの、このような気流は除水管内部の真空度が著しく低下させてしまう。また織布の組織内つまり経糸と緯糸との間に染みこんだ水分を充分に除去することができず、除水が不充分であるという問題がある。
【0003】
これに対し、上記織布を透過する気流を抑えて上記真空度の低下を防ぐ技術として、上記除水管に対し、吸引口を通過する織布に対し織布側から覆うように不通気性のシートあるいは断面円弧状のカバーを配置する技術がある。(例えば、特許文献3,4を参照。)
【特許文献1】特開昭55−12878号公報(第1図)
【特許文献2】実開昭61−33889号公報(第1図〜第2図)
【特許文献3】特開昭62−156345号公報(公報3ページ右上欄1行〜11行、第1図〜第3図)
【特許文献4】実開平5−66084号公報(段落番号[0009]〜[0010]、図1〜図2)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献3,4の技術によれば、織布を透過する上記気流を抑えられる分、除水管の真空度が高められ、織布の組織内すなわち経糸と緯糸との隙間を通過する気流は幾分増加するものの、実際のところ織布全体の除水度合いは思うほど向上しないという問題がある。その理由について定かではないが、本発明者らの研究によれば以下によると考えられている。気流が繊維内を通過する際、気流が糸と糸との隙間を通過しなければならないため、これが気流に対する抵抗となって、気流の流量を阻害することになる。この結果、水を吸引可能な強さの気流が発生する領域が、吸引口の回りの狭い領域に限られる。しかも特許文献1,2に比べ、織布の表面側の水滴も織布の上記隙間を通過させることになる。近年の水噴射式織機の高速運転に伴い、織布が吸引口を通過する期間が時間的に短くなる傾向であり、そのような短い通過期間では、水分を十分に吸引しきれないためと考えられる。
【0005】
このような装置で織布の除水度合いを所望状態にするには、負圧度合いをさらに高めることで気流を増やすことになる。この結果、織布が吸引管を通過する際に、織布が吸引口に強く吸引されることによって織布にダメージを与えたり、また負圧発生源である吸引ブロワの容量が大型化する結果、消費電力が増大しエネルギーを浪費するという問題がある。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、緯入れにともなって濡れた状態にある織布から除水する技術に関し、負圧発生源の消費エネルギーを抑えつつ、織布から水分をより効率的に取り除くことにある。
【課題を解決するための手段、作用、発明の効果】
【0007】
そこで、本発明は、織布の巻取経路に配置され、織幅方向に設けられる吸引口を前記織布に接するように配置される除水管と、吸引口に対して外側から覆うように配置されるシートとを有し、除水管の内部を負圧状態にする一方、織布を前記吸引口に通過させて除水する、水噴射式織機の除水装置を前提とする。さらに本発明は、前記除水管の外周部または前記シートの織布に接触するシート面側のうち少なくともいずれか一方には、いずれも除水管と織布とが接触される区間内であって、前記吸引口の上流または下流のうちいずれか一方から少なくとも前記吸引口手前の近傍位置までの区間にわたり、前記織幅方向に対して交差する方向に延在される案内壁が織幅方向に間隔をおいて多数設けられており、さらに、前記案内壁が設けられる除水管の外周部または前記シートは、前記案内壁の頂部が前記織布に接触されるように配置されており、前記隣接される案内壁で画定される案内流路が負圧状態になるように前記案内壁が設けられることを、その第1の要旨とする。
【0008】
また、本発明は、水噴射式織機における織布からの除水を補助するために設けられるシートであって、そのシートは、長方形状を有するシート材で構成されるとともに、その長手方向を織幅方向に一致させ、かつ除水管上にその織幅方向に設けられる吸引口に対して外側から覆うように配置される。そして本発明では、さらに前記シートは、織布に接触するシート面側に、前記除水管と前記織布とが接触される区間内であって前記吸引口の上流または下流のうちいずれか一方から少なくとも前記吸引口手前の近傍位置までの区間にわたり、前記織幅方向に対して交差する方向に延在される案内壁が織幅方向に間隔をおいて多数設けられることを、その第2の要旨とする。
【0009】
上記した第1の要旨ならびに第2の要旨によれば、除水管の外周部またはシートの織布に接触するシート面側のうち少なくともいずれか一方には、吸引口の上流または下流のうちいずれか一方から少なくとも前記吸引口手前の近傍位置までの区間にわたって、隣接される案内壁で画定される案内流路が、織幅方向に多数設けられる。一方除水管では、その内部が負圧状態にされ、これにともなって案内流路から吸引口に向かう気流が発生される。しかも案内流路は、織布側に開放されているため、織布表面の水滴などが、上記発生される気流とともに案内流路を通って吸引口から除去される。従って、従来に比べ、織布からの除水量をより増大させることができる。なお、ここでいう負圧状態とは、いわゆる真空状態のような狭義のものではなく、周囲環境の気圧(大気圧)よりも低い気圧状態を指す。
【0010】
また、上記した第1の要旨のように、案内流路が負圧状態になるように前記案内壁が設けられることにより、案内流路内では、上記吸引口に向けて発生される気流により直接的にあるいは間接的に負圧状態になる。これにより、織布表面の水滴のほか織布の組織内に染みこんだ水が、負圧の影響を受けて案内流路内に引出され、上記吸引口への気流により吸引口に運ばれて除去される。換言すれば、そのように織布側に開放されかつ負圧状態にされる上記案内流路は、織布側から染みこんだ水滴を引出す、上記吸引口と同様の機能を有することになる。しかもこのように上記延在される案内流路により、織布に対する吸引区間が実質的に長くなり、従来に比べ織布に対する負圧作用期間をより長くできるから、織布からの除水量をより増加させることができる。
【0011】
しかも、そのように案内流路内の負圧状態が、織布から水滴や染みこんだ水を引き出すための充分な強さを有しているため、従来のように除水管内部の真空度合いを高めなくとも織布を所望の状態に除水できるため、負圧発生源である吸引ブロワの容量を抑えることが可能になり、消費電力を抑えられる分省エネになる。
【0012】
上記第1の要旨では、案内壁を除水管の外周部または前記シートの織布に接触するシート面側のうちいずれか一方または双方に設けることができる。
【0013】
上記2つの要旨にある案内壁について、吸引口の延在方向に対する交差角度θ1について、本発明者らの研究によれば、90度もしくはその近傍値であることが望ましく、その近傍値については、90度に対し±数十度の範囲である。
【0014】
好ましくは、前記案内壁は、前記シートに設けられており、前記シートには、前記案内壁の前記延在区間にわたって前記織布の走行方向に連続して定められる2つの区間であって、前記吸引口の前記近傍位置をはさむように起点ならびに終点が定められ、かつ前記吸引口よりも離間する位置に前記起点が定められる第1の区間と、前記第1の区間の起点を終点としかつ前記吸引口からさらに離間する位置にその起点が定められる第2の区間が設けられるとともに、前記シートは、前記第1の区間では前記案内壁の頂部が織布に接触され、前記第2の区間では前記頂部が織布から離間されるように配置されてもよい。これにより、第2の区間では、案内流路が織布から開放されているため、開放された空間から第1の区間の案内流路に流れる気流の量が増大され、織布とシートとが接触する位置の近傍に存在する水滴をより円滑に吸引口側に運ぶことができる。なお、離間する位置について、本発明者らの研究によれば、吸引口の位置よりも十数mm以上であることが望ましい。
【0015】
さらに好ましくは、前記案内壁は、前記シートに設けられており、前記シートには、前記第1の区間の終点が、前記起点との間に前記吸引口を挟むように設けられるとともに、前記第1の区間の終点をその起点としかつ前記吸引口からさらに離間される位置をその終点とする第3の区間が前記第1の区間に連続して設けられており、前記シートは、前記案内壁が存在しない前記第3の区間において、前記シート面と織布とが接触してもよい。このようなシート面と織布とが接触される第3の区間を設けることにより、第1の区間ならびに第2の区間側に気流をより集中させることができるから、織布からの除水量が増大される。
【0016】
そのような除水装置を構成するシートは、好ましくは可撓性と気密性とを有する板状のシートで構成される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
本発明の実施形態について、以下図面を用いて説明する。
[第1実施例]
【0018】
図1には、本発明装置である除水装置10が搭載された水噴射式織機の右側面図を示している。水噴射式織機1は、左右一対の織機フレーム2、2の間に、多数の経糸4が多数シート状に巻かれた図示しない経糸ビーム、織幅方向に多数のヘルド3,3…が複数列配置されてなる図示しない経糸開口装置、筬6が装着される図示しない筬打ち装置、製織された織布を下流側に送るべく織機主軸の回転に対応して駆動されるテークアップロール9などの巻取装置のほか、製織後の織布7を巻取る図示しない布巻きロールがそれぞれ配置されている。
【0019】
図示しない経糸ビームから引出される経糸4,4は、ヘルド3,3ならびに筬6を経由して織布7に連なっている。織布7は、本件発明装置の除水管として機能するサクションパイプ13の外周部に接触されて下方に転向されるとともに、巻取装置として機能するプレスロール8A、テークアップロール9ならびにプレスロール8Bに巻掛けられて転向され、図示しない布巻きロールに至っている。巻取装置は、回転自在に支承される従動側のプレスロール8A、8Bと、織機主軸をその駆動源とする図示しない駆動機構により積極駆動されるテークアップロール9で構成され、テークアップロール9に対してプレスロール8A、8Bを押圧するように配置されている。織機が運転されると、図示しない緯入れノズルからのジェット水流噴射により、緯糸5はヘルド3,3により形成された経糸開口内に緯入れされたのち、筬6により筬打ちされて織布7が形成される。そして水のジェット噴射によって濡れた状態の織布7は、サクションパイプ13の吸引口11を通過することにより後述される除水がなされ、プレスロール8A、テークアップロール9ならびにプレスロール8Bを経由して、図示しない布巻きロールに巻取られていく。
【0020】
図2には、除水装置10の周辺部をより詳しく示す。除水装置10は、大まかに言えば、織布7が接触される外周部分に吸引口11を有する除水管としてのサクションパイプ13と、上記吸引口11に対して織布側から覆うように設けられるシート30とを有してなる。より詳しくは、上記サクションパイプ13は、織幅方向に沿って延びる円筒部材で構成され、その外周部には、外周方向の所定幅の有底状の吸引口11が織幅方向に延在して設けられるとともに、その底部には織幅方向に間隔をおいて中空部12に通ずる同幅の複数の貫通孔が設けられており、サクションパイプ13の中空部12と吸引口11とは連通状態にある。
【0021】
サクションパイプ13は、織機フレーム2、2のしかるべき位置にボルト21,21によって取付けられるホルダ14に、その両側で受けられており、ホルダ14には、サクションパイプ13を共同して保持すべく、ホルダキャップ16、16が設けられている。より詳しくは、ホルダ14ならびにホルダキャップ16は、上記サクションパイプ13を収容すべく半円弧状の内周を有する収容部15,17と、上記収容部を挟んで軸径方向のの両側に設けられ、ホルダ14ならびにホルダキャップ16を互いに締結するためのねじ穴が設けられる結合部がそれぞれ形成されている。そして、ホルダ14およびホルダキャップ16は、上記ねじ穴に螺入される六角穴付ボルト22,22により、前記収容部15,17の間にサクションパイプ13を収容しつつ、サクションパイプ13の中空部12が気密あるいは液密状態が保たれるように互いに結合されている。なお、サクションパイプ13は、例えば図2に示すように、起点kおよび終点mとする区間gにわたり、織布7が吸引口11が含まれる外周部に接触するように、フレーム2,2に対するサクションパイプ13の取付位置が予め定められている。
【0022】
なお、収容部15,17の奥部(底部)には、サクションパイプの中空部12に連通する空間部19が設けられるとともに、その空間部19は、ホルダ14の下部にその一端に装着されるパイプ20の管路に連通している。なお、パイプ20の前記他端は、図示しない気水分離器を経て負圧発生源としての図示しない吸引ブロワの吸気口に接続されており、織機運転時における吸引ブロワの作動により、サクションパイプ13の中空部12は負圧状態にされる。
【0023】
ところで、水噴射式織機では、緯入れに伴う水滴の飛散を防止する目的で、遮水構造が構成され、その一部として織機前方への水滴の飛散を防ぐべく、いずれも織幅方向に延びるシールドプレート24およびスプラッシュガード27が配置される。
【0024】
シールドプレート24は、略角形筒状に形成される基部24Aと、クッション部材29を装着可能に上記基部より織機後方側に向かって延びる延出部25と、後述されるシート30に対する取付部として機能する取付部28が、いずれも織幅方向に延在して形成される。これに対し、上記取付けられるホルダキャップ16の上端部には、上記シールドプレート24の下端面を受けるべく織機の前後方向に沿って略水平に延びる取付座18が形成されている。そして、シールドプレート24の両端は、取付座18、18に設けられるねじ穴に六角穴付ボルト21,21を螺入することにより、ホルダキャップに16に対して固定される。
【0025】
スプラッシュガード27は、フレーム2,2に図示しない部材を介して受けられるパイプ26に、その後方の端部の位置で支承されている。これにより、スプラッシュガード27は、パイプ26を中心としてそれの前方の端部が上下方向に開閉可能に設けられている。そしてスプラッシュガード27は、閉状態にあっては、その前方の端部は上記延出部25に取付けたクッション部材29に受けられることにより、緯入れ噴射水滴の遮水構造の一部を構成する。
【0026】
図2に示すようにシート30は、長手方向に直交する方向(上下方向)の両端が、所定の長さに折り返され、折り返された端部がシート面に接着される接着部31A,31Bを有するとともに、折り返された部分により織幅方向に延びかつ織幅方向の両端が開放される袋状の袋状部32A,32Bが形成される。図4の(A)には、図2における丸付英字Aに示す方向より見た除水装置10を示しており、図4の(B)には、シート30の右側面図を示している。上記シールドプレート24の取付部28には、織幅方向に延びるシート30が取付けられている。
【0027】
そのような袋状部32A,32Bには、織幅方向にわたって延在される板状部材で構成されるバー33、34がそれぞれ挿入されてこれに保持されている。シールドプレート24の取付部28には、シート30を取付けるために、ねじ締結用のねじ穴が、織幅方向に間隔をおいて複数設けられており、バー33は、上記袋状部32Aに挿入された状態で、取付部28に設けられた複数の上記ねじ穴に対応して設けられる複数の貫通孔にねじ50,50…をそれぞれ螺入することにより織機1に対して取付けられる。以上のように、シート30は、サクションパイプ13の外周部に接触され下方に転向されて案内される織布7に沿うように配置されている。なお、織幅方向に延在されるバー34は、図示のように傾斜して設けられるシート30を、上記案内される織布7に対して接触させるための錘として機能する。また、図4(A)において、サクションパイプ13の吸引口11は、織布7の織端位置からさらに両幅方向に延在されているが、織布7が存在しない部分に対してテープ42が貼付され、この領域からの気流の流入を防いでいる。
【0028】
ここで、シート30は、可撓性のある樹脂材料でその厚みが0.2mm〜数mm程度の材料、例えば透明性を有するビニールシートで構成されており、上記した接着部31A,31Bに、例えば加熱された凹凸状の型(例えば断面半円弧状の凹凸部が幅方向に多数形成されたもの)を、数秒ないし数分押し当ててシート同士を熱溶着させることにより接着される。
【0029】
一方シート30には、図3に示すように、袋状部32Bの織布に接触するシート面35側において、織布との接触区間bに対してその一部区間が重複するようにその起点wならびに終点vが定められてなる区間cにわたり、織幅方向に対して交差する方向に延在される案内壁36、36…が、織幅方向に間隔をおいて多数設けられる。ここで図4(A),図4(B)および図5を参照するに、シート30の織布に接触するシート面35には、織幅方向に対して交差角度θ1を有し、直径P3の半円弧状の溝39が、織幅方向に距離P1毎に多数設けられている。これにより、隣接する溝39,39の壁面39a、39bおよびこれに連なるシート面35の頂部35aとを有する凸部37により上記案内壁36が構成され、溝39,39は、上記案内流路38,38として構成される。この場合、シート面35の頂部35aは、案内壁36の頂部36aとして機能され、後述されるように織布7に対して接触される。
【0030】
なお、ビニールシートで構成されるシート30においてそのような溝39、39は、例えば加熱された凸状の型(例えば直径P3の半円柱状の凸部が幅方向に距離P1毎に多数設けられたもの)を、シート面35に対して数秒ないし数分押し当てることにより形成することができる。しかしこれに限らず、公知の方法により案内壁36あるいは案内流路38を構成してもよい。
【0031】
また、案内壁36について、以下設けることも可能である。例えば図6に示すように、シート30と同様の材料で構成される直径P2の断面半円(いわゆるかまぼこ形状)柱状の凸部材37を、シート30のシート面35に、距離P1毎に多数並べて配置するとともにシート面35に対して接着する。このようにシート面35から突出される凸部材37、37を案内壁36、36として構成し、隣接する凸部材37,37間に形成される空間を案内流路38,38として構成してもよい。この場合、凸部材37の頂部37aは、案内壁36の頂部36aとして機能され、後述されるように織布7に対して接触される。
【0032】
あるいは、図5と図6を併用し、シート面35に溝39,39を設けるとともに、図7と同様直径P2の半円柱状(いわゆるかまぼこ形)の凸部材37をシート面35の対応する頂部35aにそれぞれ接着する。このように、隣接する溝39,39の壁面39a、39bおよびこれに連なる頂部35aに接着される凸部材37とにより、溝39の底部に対して突出される一体の案内壁36として構成し、隣接する案内壁36,36間に形成される空間を案内流路38,38として構成してもよい。この場合、凸部材37の頂部37aは、案内壁36の頂部36aとして機能され、後述されるように織布7に対して接触される。
【0033】
ここで、吸引口11の延在方向と案内壁36がなす交差角度θ1について、0°あるいは180°を除く、交差する範囲であればよいが、流れやすさの観点から考えれば、好ましくは40°から140°の範囲、より好ましくは、90°もしくはその近傍値(具体的には70゜から110゜の範囲)であればよい。また、案内流路38が負圧状態になるための案内壁36に対する設定パラメータとして、案内壁の高さt1、案内壁の厚みp2、隣接する案内壁の配列ピッチp1、および延在長さc等が列挙される。経験的な値によれば、例えば上記パラメータt1、p2,p1について、いずれも0.2mm〜2.0mmの範囲であり、延在区間長さcは、10mm以上である。
【0034】
そのように案内壁36,36が設けられたシート30は、図3に示すように、吸引口11よりも織布7の走行経路の上流側に定められる位置yを起点とし、吸引口11よりも前記下流側の位置zを終点とする区間bにわたって、織布7に接触されて配置されており、除水装置10に取付けられた状態で、区間cの起点wよりも下流の位置uから位置vまでの区間c1にわたり織布7に接触するように設けられている。換言すれば、シート30に案内壁36,36が設けられる起点wおよび終点vとする区間cについて、案内壁36の頂部36aが織布7への接触が開始される起点uと上記終点vとで画定される区間c1と、上記起点wを起点とし上記区間c1の起点uをその終点とする区間c2とが設けられており、シート30は、前記第1の区間としての区間c1では、案内壁36の頂部36aが織布7に接触され、前記第2の区間としての区間c2では、案内壁36の頂部36aが織布7から離間されるように、配置されている。これにより、区間c1では、隣り合う案内壁36、36で構成される案内流路38は、走行される織布7に対して開放されており、また区間c2では、隣り合う案内壁36、36で構成される案内流路38は、織布7とシート30との間の空間に開放されている。
【0035】
さて、織機の運転にともない、緯入れ水流で濡れた状態の織布7は、サクションパイプ13とシート30との間を通過する。他方、織機の運転により作動される図示しない吸引ブロワにより、サクションパイプ13の中空部12は負圧状態にされており、織布7の組織内および案内流路38から吸引口11に向かって流れ込む気流が発生される。区間c1にわたって隣り合う案内壁36,36により構成される多数の案内流路38は、吸引口11への気流の案内流路として機能する。また、織布7に対して開放されているため、織布7の表面の水滴などが、上記発生される気流とともに案内流路38,38を通り、吸引口11の近傍では、織布7の糸と糸との隙間を通過して吸引口11に至り、サクションパイプ13を経て系外に排出される。
【0036】
そして好ましくは、少なくとも織布7と接触される区間c1にわたって、案内流路38,38が負圧状態になるように前記案内壁36,36が設けられる。これにより、案内流路38,38内では、上記吸引口11に向けて発生される気流により直接的にあるいは間接的に負圧状態になるため、織布7の表面の水滴のほか織布7の組織内の浸潤水が、負圧の影響を受けて案内流路38,38内に引出され、上記気流により吸引口11に運ばれて除去される。換言すれば、そのように織布側に開放されかつ負圧状態にされる上記案内流路38,38は、織布7側から浸潤水を引出す、上記吸引口11と同様の機能を有することになる。しかも上記したように延在される案内流路38,38により、織布7に対する吸引区間が実質的に長くなり、従来に比べ織布に対する負圧作用期間をより長くできるから、織布からの除水量をより増加させることができる。
【0037】
これに対し、区間c2では、案内流路38,38は、織布7とシート30との間の空間に開放されているため、この空間から案内流路38に流れ込む気流が増大される。このように気流が増大されることにより、織布の水滴はより円滑に吸引口11側に運ばれて、織布7の組織内の糸と糸との隙間を通過して吸引口11に吸い込まれる。
【0038】
さらに、図3に示す例では、シート30が接触される区間bに対し、案内壁36,36が存在しない上記第3の区間としての区間eが区間c1に連続して設けられる。より詳しくは、シート30は、案内壁36、36が設けられる区間c1の終点vが、吸引口11を跨いで吸引口11よりも下流側に位置されるとともに、区間c1の下流方向前方には、この終点vを起点とし、また吸引口11よりもさらに離間する位置であってサクションパイプ13の外周部と織布7とが離間される位置を終点rとする区間eが設けられる。これによりシート30は、区間c1の終点vをその起点としかつ前記吸引口11からさらに離間される位置rをその終点とする区間eが設けられ、この区間eでは、シート面35と織布7ならびに織布7とサクションパイプ13の外周面とが接触されるように配置されている。
【0039】
このような区間eにおけるシート面と織布ならびに織布とサクションパイプとの接触との接触により、この区間からの気流の流れが抑えられる。例えば区間eが存在しない形態に比べ、吸引口11の負圧がこれよりも上流側の区間c1ならびに区間c2により集中的に働くため、案内流路38,38内の気流の量および負圧度合いが増大され、織布からの除水量が増大する。
【0040】
さて、上記除水装置を、弊社水噴射式織機に適用した際の1実験データを図8に示す。以下データは、シート30および吸引ブロワの能力をいくつか変更して、織布7の除水効果を評価した実験結果データである。なお、前提とされる水噴射式織機は、弊社製ウオータジェットルームであり、織機の製品型式はzw408、筬幅称呼は340cm、使用経糸はポリエステル75dtex/24f撚Z800T/m、使用緯糸はポリエステル84dtex36f撚Z800T/mであり、織機回転数は、450rpmである。また気水分離器について、分離した水を排水する機構にいわゆるフロートが内蔵されたものを使用した。
【0041】
また、シートは、その材料を厚さ1mmの透明性のあるビニールシートであり、シートについて従来品(すなわち案内壁のないフラットなシート面のもの)をシートA、本発明品をシートBとする。なお、吸引口11のスリット幅は約5mm程度であるのに対し、本件発明であるシート30の設定パラメータとして案内壁の高さt1ならびに案内壁の厚みp2は、それぞれ0.5mmとし、隣接する案内壁の配列ピッチp1は1.5mmとし、区間長さcは、40mmとし、また、交差角度θ1 は90°である。また、吸引ブロワについて、ごく一般的に使われる仕事量750wおよび400wのものを選択的に取り付けた。そして、図8の除水度合いの欄には、検反作業者が、サクションパイプ13を通過した後の織布7の水分の残留度合いを客観的に3段階で評価した結果を示しており、総合評価の欄には、上記除水度合い、および織物品質や吸引ブロワの消費電力等の要素も考慮に入れて3段階で評価した結果を示している。
【0042】
図8に示される結果によれば、シートAでは、ごく一般的な吸引ブロワでは、除水度合いが不充分であるのに対し、シートBでは、いずれのブロワであっても除水度合いは、織布工場における基準を満たしている。しかも、従来品であるシートAよりも、吸引ブロワの能力を仕事量400w程度の小型のものとしても、織布工場の基準を満たす程度の除水効果が得られることを示している。換言すれば、従来のように負圧度合いを高くしなくとも、織布7から水分を除去するに十分な強さの気流が案内流路内に発生されることを示しており、負圧発生源である吸引ブロワの容量を抑えることが可能になる。従って、吸引ブロワの消費電力が抑制される分、より省エネになる。
【0043】
さて、上記実施例について、以下変形することができる。先ず案内壁36,36が設けられる区間cについて、起点uに対し吸引口11をはさむように終点vを定めているが、必ずしもその必要はなく、終点vを吸引口11の区間あるいは吸引口11の手前のその近傍位置(図2に示す位置x)とすることも可能である。なお、この位置xは、中空部12内の負圧にともない、案内流路38,38内に気流が発生されるようになっていればよく、本発明者らの研究によれば、この位置xは、図3に示すように、吸引口11から数mm程度の遠ざかる方向に離れた位置がその限界である。
【0044】
また、上記例では、案内壁36,36が織布7から離間される区間c2や、区間c1に対して下流側前方に案内壁36,36を設けない区間eを設けているが、織物種類や吸引ブロワの能力によっては、これを設けないように構成することも可能である。換言すれば、シート面35と織布7とが接触される区間bを越えて案内壁36,36を設けるようにしてもよい。
【0045】
上記案内壁(案内流路)の断面形状について、図5〜図7のような半円形状に限らない。例えば断面角形(三角、四角)など、これ以外の形状としてもよい。
【0046】
また上記案内壁36について、図4では、交差角度θ1の軸線に沿って直線状に延在するように形成されているが、図9に示すような湾曲、つまり織布の進行方向に進むにつれて交差角度θ1 が変化するように案内壁36を設けることも可能である。また、図4では、区間cにわたり案内壁36を連続させて形成する例であるが、図10に示すように、案内壁36を織布の進行方向に対し断続的に複数構成し、空間40を隔てて複数の案内壁36,36を設けることも可能である。また、図11に示すように、隣り合う案内流路のうち一部の流路に、気流の流れを阻害する堰41を設けることにより、気流の流量を抑えるように形成してもよい。換言すれば、交差角度θ1の方向に案内壁36が延在されるものであれば、本件発明に含まれる。
【0047】
また、隣り合う案内壁36,36について、同じ形状である必要はなく、例えば、図12に示すように、案内壁36を異形状の案内壁36を配置して、隣り合う案内壁により構成される案内流路の各指向方向を、隣りの案内流路38,38に対して異なるように設けることも可能である。
[第2実施例]
【0048】
上記した実施例に対し、案内壁36をシート30側に設ける代わりに、図13に示すように、サクションパイプ13の外周部に設けるようにしてもよい。図13に示す例では、吸引口11の延在方向(紙面方向)に対して交差角度θ1を有し、区間cにわたって円周方向に延在される溝47を吸引口11を含む区間にわたって形成し、かつそのような溝47を織幅方向に沿って多数ならび設ける例である。この実施例の場合、図6の場合と同様、上記形成された溝47がそのまま上記案内流路46として機能し、隣り合う溝47,47の間に残る隔壁部分は上記案内壁45として機能する。
【0049】
このように案内壁45が除水管の外周面側に設けられる場合、上記案内流路46は、その一端が吸引口に連通する案内流路となるから、案内流路内は、吸引口への気流により直接的に負圧状態にされて、織布側に開放されている上記案内流路は、上記吸引口と同様に機能する。従って、織布に対する吸引区間の面積が実質的に広くなる分、織布7からの除水量は増加する。なお、第1実施例のところで述べた、案内壁に対するいくつかの設定例や変形例について、本件第2実施例に対しても同様に適用可能である。
【0050】
上記した2つの実施例に対し、以下構成可能である。上記した実施例では、隣り合う案内壁により構成される案内流路を、シート30側、サクションパイプ13の外周部のうちいずれか一方のみに配置する例を示しているが、上記双方に案内壁、案内流路をそれぞれ設けてもよい。
【0051】
上記実施例では、案内壁(案内流路)は、第1及び第2のいずれの実施例も、吸引口11よりも上流側の区間cの延在長さが、下流側に比べて長くなるように設けられている。しかし、逆に下流側の方が長くなるようにしてもよい。また、第1実施例について、区間c1に対する区間c2および区間eを前後互いに入れ替えることにより、シート30は、吸引口11に対して下流側に設けられる区間c2において織布7から離間され、また吸引口よりも上流側に設けられる区間eにおいてシート面35aと織布7とが接触するように設けることもできる。
【0052】
上記した第1実施例のようにシート側に案内壁(案内流路)を形成する場合、サクションパイプ13の断面形状について、上記した2つの実施例のように円筒形状に限らない。例えば、その外周面に対し凹部あるいは凸部を形成させることにより、織布7に対するサクションパイプ13の外周面側からの除水効率をより高めた除水装置にも適用可能であり、そのような装置に、上記第1実施例のシート30を取付けて本件除水装置となすことも可能である。
【0053】
さらには、上記案内壁(案内流路)を構成するシート30あるいはサクションパイプ13について、案内壁36に対し上記列記した設定パラメータのうちいずれかが異なるものを複数種類用意しておき、織物仕様の変更に対応するものを適宜選択的に取付けることも可能である。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、緯入れに際し、水のジェット噴射流にのせて緯糸を経糸開口内に緯入れするいわゆる水噴射式織機で、緯入れにともなう濡れた状態の織布から水滴を取り除く除水装置を備えた織機に適用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】本発明の第1実施例である除水装置10、シート30が搭載された水噴射式織機の右側面図である。
【図2】図1の除水装置10の周辺部を示す拡大図である。
【図3】除水装置10を構成するシート30およびサクションパイプ13の関係をより示す要部拡大図であり、区間b,区間cおよび区間gの位置関係を説明する図である。
【図4】図4(A)には、図2に示した丸付き英字A方向より見た図を示しており、図4(B)には、シート30を仮想平面上に載置したときの右側面図を示す。
【図5】図4における案内壁の1実施形態を示す図である。
【図6】図5に同じく、案内壁に対し他の実施形態を示す図である。
【図7】図5に同じく、案内壁に対し他の実施形態を示す図である。
【図8】本発明の第1実施例において、従来品と本件発明品とを評価した際の実験結果を示す図である。
【図9】図5に同じく、案内壁に対し他の実施形態を示す図である。
【図10】図5に同じく、案内壁に対し他の実施形態を示す図である。
【図11】図5に同じく、案内壁に対し他の実施形態を示す図である。
【図12】図5に同じく、案内壁に対し他の実施形態を示す図である。
【図13】本発明の第2実施例である除水装置10の周辺部を示す拡大図である。
【符号の説明】
【0056】
1 水噴射式織機
2 フレーム
3 ヘルド
4 経糸
5 緯糸
6 筬
7 織布
8A,8B プレスロール
9 テークアップロール
10 除水装置
11 吸引口
12 中空部
13 サクションパイプ
14 ホルダ
15,17 収容部
16 ホルダキャップ
18 取付座
19 空間部
20 パイプ
21,22 ボルト
24 シールドプレート
24A 基部
25 延出部
26 パイプ
27 スプラッシュガード
28 取付部
29 クッション部材
30 シート
31A,31B 接着部
32A 上記袋状部
32A,32B 袋状部
33、34 バー
35 シート面
35a,36a,37a 頂部
36 案内壁
37 凸部
38 案内流路
39 溝
39a,39b 壁面
40 空間
41 堰
42 テープ
45 案内壁
46 案内流路
47 溝
θ1 交差角度
b,c,c1,c2,g 区間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
織布(7)の巻取経路に配置され、織幅方向に設けられる吸引口(11)を前記織布(7)に接するように配置される除水管(13)と、
前記吸引口(11)に対して外側から覆うように配置されるシート(30)とを有し、
前記除水管(13)の内部を負圧状態にする一方、織布(7)を前記吸引口(11)に通過させて除水する、水噴射式織機の除水装置(10)において、
前記除水管(13)の外周部または前記シート(30)の織布に接触するシート面(35)側のうち少なくともいずれか一方には、いずれも除水管(13)と織布(7)とが接触される区間(g)内であって、前記吸引口(11)の上流または下流のうちいずれか一方から少なくとも前記吸引口手前の近傍位置(x)までの区間(c)にわたり、前記織幅方向に対して交差する方向に延在される案内壁(36,45)が織幅方向に間隔をおいて多数設けられており、
さらに、前記案内壁(36,45)が設けられる除水管(13)の外周部または前記シート(30)は、前記案内壁(36,45)の頂部(36a,45a)が前記織布(7)に接触されるように配置されており、前記隣接される案内壁(36,45)で画定される案内流路(38,46)が負圧状態になるように前記案内壁(36,45)が設けられることを特徴とする、水噴射式織機の除水装置(10)。
【請求項2】
前記除水管(13)の外周部または前記シート(30)のうちいずれかに設けられる前記案内壁(36,45)は、吸引口(11)の存在方向に対する交差角度θ1が90°もしくはその近傍値であることを特徴とする、請求項1に記載の水噴射式織機の除水装置(10)。
【請求項3】
前記案内壁(36)は、前記シート(30)に設けられており、
前記シート(30)には、前記区間(c)にわたって前記織布の走行方向に連続して定められる2つの区間(c1,c2)であって、前記吸引口(11)の前記近傍位置(x)をはさむように起点(u)ならびに終点(v)が定められ、かつ前記吸引口(11)よりも離間する位置に前記起点(u)が定められる第1の区間(c1)と、前記第1の区間(c1)の起点(u)を終点としかつ前記吸引口(11)からさらに離間する位置にその起点(w)が定められる第2の区間(c2)が設けられるとともに、
前記シート(30)は、前記第1の区間(c1)では前記案内壁(36)の頂部(36a)が織布(7)に接触され、前記第2の区間(c2)では前記頂部(36a)が織布(7)から離間されるように配置されることを特徴とする、請求項1または2に記載の水噴射式織機の除水装置(10)。
【請求項4】
前記案内壁(36)は、前記シート(30)に設けられており、
前記シート(30)には、前記第1の区間(c1)の終点(v)が、前記起点(u)との間に前記吸引口(11)を挟むように設けられるとともに、前記第1の区間(c1)の終点(v)をその起点としかつ前記吸引口(11)からさらに離間される位置(r)をその終点とする第3の区間(e)が前記第1の区間(c1)に連続して設けられており、
前記シート(30)は、前記第3の区間(e)において、前記シート面(35)と織布(7)とが接触していることを特徴とする、請求項3に記載の水噴射式織機の除水装置。
【請求項5】
水噴射式織機における織布(7)からの除水を補助するために設けられるシート(30)であって、
前記シート(30)は、長方形状を有するシート材で構成されるとともに、その長手方向を織幅方向に一致させ、かつ除水管(13)上にその織幅方向に設けられる吸引口(11)に対して外側から覆うように配置されており、
さらに前記シート(30)は、織布(7)に接触するシート面(35)側に、前記除水管(13)と前記織布(7)とが接触される区間(g)内であって前記吸引口(11)の上流または下流のうちいずれか一方から少なくとも前記吸引口手前の近傍位置(x)までの区間にわたり、前記織幅方向に対して交差する方向に延在される案内壁(36)が織幅方向に間隔をおいて多数設けられることを特徴とする、シート。
【請求項6】
前記シート(30)は、可撓性と気密性とを有する板状のシート部材で構成されることを特徴とする請求項1から5のうちいずれか1項に記載の水噴射式織機の除水装置とそれに用いられるシート。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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