説明

水底削岩システム及び水底下方の地層を削岩する方法

水底の下方の地層を削岩するための方法は、水底に削岩システムを配置することを含む。地層は、内部にラッチされた第1のコアバレルを有する第1のドリルロッドを回転させかつドリルロッドを長手方向で前進させることにより削岩される。選定された長手方向位置において、第1のドリルロッドの上端が開かれ、そして端部にラッチ装置を有するケーブルが第1のドリルロッド内に下降される。ウインチが、第1のコアバレルを回収するために回収される。第1のコアバレルが第1のドリルロッドから横方向に置き換えられる。第1のドリルロッド内に第2のコアバレルが挿入されそしてこの中にラッチされる。第1のドリルロッドの上端に第2のドリルロッドが固定する。第1及び第2のドリルロッドを長手方向に前進させかつ回転させることにより地層の削岩が再開される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に水底下の地層の削岩の分野に関する。より特別には、海底に位置決めされた遠隔操作式の削岩装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水底下の地層を通しての削岩は、一般に、運搬船又は船舶に、また水深の大きい場所では削岩用の船又は半ば潜水可能な浮遊式の削岩用プラットフォームに配置された削岩用装置の使用が必要である。かかる削岩は、特に、削岩の際に井筒からの削岩用流体のための戻り導管を提供するするため、浮遊している削岩用構造から海底に削岩用ライザーを延ばさねばならない場合、これは複雑でかつ費用の大きい作業である。かかるライザーを使用する削岩は、費用に加えて、ビット重量の正確な管理、ドリルストリングの安定(動きの補償)及びボアホール内の工具の正確な位置決めを必要とする削岩作業にはうまく適合しない。削岩用ライザーが使用されるときは、海底のボアホールの上方の海面の船の位置決めが決定的に重要である。浮遊している削岩用プラットフォームの位置を要求される安定度に維持するには、多数のアンカー又は動的な位置決めが要求される。水中におけるライザーの重量が、ライザーを配置し得る水深を限定する。深い水中用の長いライザーを扱い得る浮遊式の削岩用プラットフォームは非常に大きい船であることが必要である。
【0003】
深海での削岩の上記の状況を最小化するために、幾つかの海底削岩システムが開発され現在運転されている。[BMS #1」及び「BMS #2」はJOGMEC(日本)の所有であり、「PROD」はBenthic Geotech Pty.Ltd.(オーストラリア)の所有であり、「MeBo」はブレーメン大学(ドイツ)の所有であり、そして「RD2」はBritish Geologic Surveyの所有である。以上の遠隔作業システムは、海底、特に深海の海底内に効果的に削岩するすることが確かめられている。これらは、全てが削岩用ライザーではなくて可撓性の補給管を使用するので、かかるシステムの水中重量は一般的には20トン以下であり、その結果、削岩作業は長さ50メートルの近さでしか船から管理することができない。船に対するステーション保持(位置の安定)の要求はライザーを使用する浮遊式削岩用プラットフォームに対するものより当然厳しく、多くの場合、水深の約20%の作動監視範囲が適切である。削岩用システムは、削岩中、海底に配置され、そして必然的にドリルストリングを前進させるに十分な反応用質量を提供するに十分に重いので、ボアホール内に配置された工具の安定性が優れている。船の運動からのドリルストリングの運動の完全な分離が達成される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
かかる遠隔作業式の海底削岩システムの全ては、水底の下方の地層のコア標本を採取するために使用されるとき、ロッドコア採取方法に依存する。コアバレルがドリルストリングの底部に配置される。コアバレルは、一般的に、ドリルパイプ又はストリングの一つのセグメントと同じ長さである。削岩によりボアホールが延ばされるとき、コアバレルが満たされ、次いで内部のコアを抜き出すためにボアホールから回収しなければならない。かかる方法は、コアバレルの回収の都度、ドリルストリング全体を引き上げなくてはならない。海底に配置された削岩用ユニットから作業される上記の方法は、浮遊している削岩用プラットフォームから海底に伸びている削岩パイプライザーを無くすが、かかるコア採取技術により要求される広範囲の工具取り扱いのため、約30メートルより深いボアホールを完成するためにはかなりの作業時間を必要とする。標準の3メートルのコアバレルとドリルロッドとによるロッドコア採取法を使用する1個の100メートル深さのボアホールは、全部で2000回以上の工具の取り扱い作業と100時間以上とが必要である。ステ
ーションにおける長い時間と多数回の工具の取り扱いのため、深海における浅いホールを除いてロッドコア採取の削岩の全てが非実際的である。
【0005】
少ない工具取り扱いと運転時間とによりコア標本を取得できる海底式の削岩用ユニットについての要求が存在する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様による水底削岩システムは、水底に停止するような形状にされたフレームを備える。支持構造体がフレームに運動可能に結合される。支持構造体は、支持構造体に取り付けられたドリルヘッドの少なくも垂直方向運動が可能であるような形状にされる。ウインチが支持構造体に可動に結合され、かつ支持構造体に取り付けられたウインチの横方向運動が可能な形状にされる。ウインチはケーブルを備える。ケーブル端部は、ドリルストリングの下端に配置されたコアバレルの上端の上にラッチするような形状にされたラッチ装置を備える。ドリルロッド用及びコアバレル用の貯蔵区域がフレームと組み合わせられる。各コアバレルは、ドリルストリングの最下方のドリルロッドと解放可能に組み合うような形状にされたラッチを備える。各コアバレルは、ケーブル端部のラッチ装置と組み合うような形状にされたラッチを備える。少なくも1個のクランプがフレームと組み合わせられ、そしてドリル穴の上方のドリルストリングの垂直方向の位置を固定するように配列される。
【0007】
水底の下方の地層の削岩方法は、水底に削岩システムを置くことを含む。内部にラッチされた第1のコアバレルを有する第1のドリルロッドを回転させ、かつドリルロッドを長手方向で前進させることにより地層が削岩される。選定された長手方向位置において、第1のドリルロッドの上端が開かれ、そして端部にラッチ装置を有するケーブルが第1のドリルロッド内に下降される。ウインチは、第1のコアバレルを回収するために回収される。第1のコアバレルが第1のドリルロッドから横方向に移動される。第1のドリルロッド内に第2のコアバレルが挿入され、そしてこの中にラッチされる。第1のドリルロッドの上端に第2のドリルロッドが固定される。第1及び第2のドリルロッドを長手方向に前進させ、かつ回転させることにより地層の削岩が再開される。以上の手順は、一番上のドリルロッドの上端を開き、ウインチを使用してコアバレルを回収し、回収されたコアバレルを移動し、新しいコアバレルを、これが第1のドリルロッド内でラッチされるまでドリルストリング内に挿入し、新しいドリルロッドをドリルストリングの上端に追加して取り付け、そして削岩を再開することにより繰り返すことができる。
【0008】
本発明のその他の態様及び利点は付属図面及び特許請求の範囲より明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】水底において削岩システムを使用している船を示す。
【図2】本発明に従った例示の削岩システムの平面図を示す。
【図3】図2に示された削岩システムの側面図を示す。
【図4】図2に示された削岩システムの端面図を示す。
【図5A−5H】本発明に従った削岩システムによる削岩方法の一例を示す。
【図6】ドリルロッドの内部にラッチされたコアバレルの断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1は、海洋のような水4の表面上にあってウインチ3又は同様な巻き上げ装置を有する船又は船舶2を示す。ウインチ3は、削岩システムを10水底11に配置するために使用される配置用ケーブル6及び補給用ケーブル34の巻き上げ及び巻きほぐしをすることができる。配置用ケーブル6は、補給ケーブル34と同じ物理的ケーブルの部分とすることができ、又はそうでなくてもよい。海底式削岩システム10はケーブル6を使用して設置され、そして水底11に置かれる。削岩作業が完了すると、システム10は、これを、回収され船舶2に戻すことができる。
【0011】
例示の削岩システムの平面図が図2に示される。システム10は、システム10の種々の構成要素を支持するフレーム12に取り付けられる。フレーム12は、システム10が水底に配置されたときにフレーム12を適切な向きに維持するために二つのコーナーに配置された支持脚14を持つ。フレームの反対側に高さの調節が可能な水平合わせ用の脚16を配置することができる。或いは、全ての脚14、16を高さ調整可能にすることができる。電気及び油圧式の動力ユニット30が、システム10から海面上の船舶(図1の2)に伸びる供給ケーブル(図1の34)を介して電力及び/又は油圧の動力を受け入れることができる。フレーム12は、船舶(図1の2)上に設置されたウインチ(図1の3)又は同様な装置を使用してシステム10を水中で下降させるために使用される1個又はそれ以上の特有の設備を持つことができる。システムの設置は本技術において知られる海底設置の削岩システムを使用するシステムと同様とすることができ、そしてシステム10の設置方法が本発明の範囲を限定することは意図されない。動力ユニット30によりこのユニットを通して供給される電力及び/又は油圧動力が、以下に説明されるようなフレーム12上に配置された種々の装置を作動させることができる。動力ユニット30は、削岩作業用のフラッシング用流体を循環させるために流体ポンプ(分離して示されない)を備えることができる。
【0012】
フレーム12は、ドリルヘッド支持構造18を備えることができる。かかる構造は、ドリルヘッド(図3の32)をドリルストリングに結合できるようにドリルヘッドを垂直方向で昇降させるため及びドリルヘッドをフレーム12に沿って横方向に動かすための装置を備え、更に以下に説明される幾つかの作業をドリルストリング上で、又はドリルストリング内で行うことができるようにドリルストリングの通路外に動かすことができる。
【0013】
フレーム12は、ワイヤーラインウインチ20も支持する。このウインチは、ある選定された長さの外装ケーブル22(図5Dの22A)を備えることができる。このケーブルは、その中に1個又はそれ以上の絶縁された電気導体を持ち又は持たないことができる。ケーブル22は、スリックライン(slickline)、ワイヤーロープ又は合成繊維ラインとすることもできる。ウインチ20及びケーブル22の目的は、図5Aないし5Hを参照し、以下、更に説明されるであろう。ウインチ20は、ウインチ20をフレームに沿って横方向に動かすことができる支持構造23上に取り付けられる。支持構造18、23のいずれか又は両者は、油圧ラム(図示せず)のような装置を備え、この装置は削岩ヘッド及びウインチを、それぞれ横方向運動をさせることができる。横方向運動の能力を提供するその他の装置の例は、ラック歯車及びモーター駆動の平歯車を有することができる。支持構造18、23を横方向に動かすために使用される特有の設備が、本発明の範囲を限定することことは意図されない。
【0014】
フレーム12は、ドリルロッド用24及びコアバレル用26のそれぞれの貯蔵区域を有することができる。工具取り扱い用の移動起重機28がフレーム12に結合され、そして貯蔵区域24からドリルロッド(図5Aの60)を取り出し、又は貯蔵区域24にドリルロッドを戻すように配列される。工具取り扱い用の移動起重機28は、コアバレル(図5
Aの62)を貯蔵区域に又は貯蔵区域から動かすようにも配列される。工具取り扱い用の移動起重機28は、典型的に、工具取り扱い用アーム(図3の44)上のジョー又はグリッパーによりドリルロッド及びコアバレルを保持できるようにこれらを動かであろう。このジョー又はグリッパーは、コアバレル及びドリルロッドのそれぞれの内部に接近可能であるように、コアバレル及びドリルロッドがそれぞれその外表面から握持される。
【0015】
システム10の側面図が図3に示される。ドリルヘッド32は、ドリルストリングの内部で作動し得るその停止位置において示される。フレーム12の下方部分が、整列クランプ48、上方フットクランプ50、下方フットクランプ52及びケーシングクランプ54を支持する。ドリルストリングの要素に追加のドリルロッドを加え、又はこれから取り去るとき、ドリルストリングの要素を定位置に固定するために種々のクランプが使用される。工具取り扱い用の移動起重機(図1の28)はオーバーサイズの削岩用工具用のグラッバー42も備えることができる。工具取り扱い用の移動起重機28は、上に説明されたような取り扱い用のアーム及びジョー44も備えることができる。削岩用工具はそれぞれ工具マガジン46内に貯蔵することができる。
【0016】
システムの端面図が図4に示される。
【0017】
海底配置式の削岩システムの基本的な構成要素が説明されたが、更に図5Aないし5Hを参照し、かかるシステムの作業方法を説明することとする。まず、図5Aを参照すれば、削岩作業の出発点において、ドリルロッド60及びドリルロッド60の内側にラッチされたコアバレル62の組立体がドリルヘッド32に結合され、そして海底11の上方で吊り下げられる。幾つかの設備においては、ドリルヘッド32は、ドリルロッド60を回転させるために油圧作動式モーター又は電気モーター(いずれも図示されず)を備えることができる。ドリルヘッド32は、削岩作業中、特にドリルロッド60の回転中、ドリルロッド60の内部を通してフラッシング用流体を圧送できるように、流体用回り継手(図示せず)を備えることもできる。その他の設備として、1個又はそれ以上のクランプのの直前でフレームに結合されたドリルロッド60回転用の手段を備えることができる(図3参照)。ドリルロッド60の回転方法はシステム設計者の決定に委ねられ、そして本発明の範囲を限定することは意図されない。地表下の岩層を削岩するために、ドリルロッド60の底部に環状の開口しているコアビット63が配置され、ドリルストリングが水底11の下方で下向きに進むと、かかる岩層の実質的に円柱状のコアがコアバレル62の内部に動かされる。ドリルロッド60及びコアバレルの第1の組立体を使用するボアホール13のかかる削岩の開始が図5Bに示される。
【0018】
図5Cにおいて、第1のドリルロッドが削岩システム内の恐らくは最下方の位置に動かされ、ボアホール13が掘られ、そしてボアホール13を延ばし続ける。このとき、ドリルストリングの上端に追加のドリルロッド60を結合することによりドリルストリングを長くすることが要求される。図5Cにおいて、ドリルストリングが持ち上げられ、ドリルロッド60がフットクランプ50内に確り固定される。ドリルヘッド32は、ドリルロッド60の上端から取り外すことができる。かかる取り外しは、ドリルロッドの回転方向における固定とドリルヘッド32の逆回転とにより、或いはドリルヘッド32の回転方向の固定とフットクランプ50内のブレークアウト装置(図示せず)を使用したドリルロッド60の回転とにより行われる。或いは、ドリルヘッド32は、油圧チャックを有する頂部駆動装置を備えることができる。ドリルヘッド32とドリルロッド60との間及び隣接し相互に連結されたドリルロッド60間の連結を断続させる方法が本発明の範囲を限定することは意図されない。ドリルヘッド32がドリルロッド60から外された後、ドリルヘッド32は、これを、例えば図1に18で示された装置を使用して横方向に置き換えることができる。ドリルヘッド32を横方向に置き直すことにとり、ドリルロッド60の内部の装置を動かすことができ及び/又は部分的にボアホー13ル内に配置されたドリルロッド
60に追加のドリルロッドを結合することができる。ボアホール13内に配置されたドリルロッド60に1個又はそれ以上の追加のドリルロッドが結合されたとき、この組立体は「ドリルストリング」と呼ばれる。横方向の置き直しに代わる方法として、ケーブル20によるドリルロッド60の内部へのアクセスを提供するために、ドリルヘッド32をドリルロッドの上方でウインチを動かし得るに十分なドリルロッド60の上端の上方の高さに動かすことができる。
【0019】
図5Dにおいて、ケーブル22Aの端部が、フットクランプ50内に固定されたドリルロッド60の真っすぐ上方に配置されるようにウインチ22が横方向で置き直される。次いで、ウインチ22は、本技術において知られる適宜形式のオーバーショット56がドリルロッド60の内部の中に下げられるように運転され、次いでてコアバレル62の上端の適合した器具(図6)と組み合わせられる。次いで、オーバーショット56の作動によってラッチを外すことにより、ドリルロッド60の内部からコアバレル62を取り出すことができる。次いで、先にドリルロッド0の内部から回収されたコアバレル62が工具のアーム(図3の44)により握持され、そして貯蔵区域(図1の26)内に貯蔵するために動かされるようにウインチ22が横方向で置き直される。
【0020】
図5Eにおいては、別のコアバレル62が貯蔵区域(図2の26)から回収され、そしてドリルヘッド32に結合される。かかる結合は、コアバレルを、まだボアホール13内にあるドリルロッド60の上方の横方向の位置に保持し、そしてその上端にドリルヘッド32を取り付けるように工具取り扱い装置(図2の28)を使用することにより行うことができる。ドリルヘッド32は、新しいコアバレル62がドリルロッド60の内部にくるように下げられる。次いで、新しいコアバレル62は、ドリルロッド60の底部に圧送され、そしてドリルロッド60内の定位置に固定することができる。
【0021】
図5Fにおいて、ドリルヘッド32に追加のドリルロッド60が結合され、そして追加のドリルロッド60がまだフットクランプ50内に固定されているドリルロッド60に取り付けられるように、追加のドリルロッド60が下げられる。次いで、フットクランプ50が解放され、そして図5Gに示されるように、ドリルストリングを回転させ、かつ長手方向に前進させることにより削岩を再開することができる。削岩は、典型的に、図5Hに示されるように、一番上のドリルロッドがシステムの可能最低位置に達するまで続けられる。図5Cないし5Fを参照した以上の説明された手順を繰り返すことができ、そしてボアホール13が意図された深さに延ばされるまで、追加のドリルロッドの各がドリルストリングに順次結合され、削岩を続けることができる。
【0022】
上述のようにワイヤーラインオーバーショット56を使用して最下方のドリルロッド60からコアバレル62を回収することにより、コアバレルの回収のたびに、ドリルストリング全体を回収する必要なしに、ボアホール13から連続したコア標本を引き出すことができる。かかる能力は、工具の作業回数と水底の下方にボアホールを削岩するに要する時間とをかなり減少させる。
【0023】
コアバレル62を有するドリルロッド60の断面図が図6に示される。コアバレル62は、オーバーショット(図2の56)と組み合うような形状にされた銛状部材64を備えることができる。コアバレル62は、コアバレル62をドリルロッド60から回収すべきとき、ケーブル(図1の22)により加えられる上向きの力により解放し得るラッチ68を備えることができる。ドリルロッド60の内側のショルダー66は、コアバレル62がドリルロッド60内に圧送されるとき、コアバレル62を保持するための座を提供することができる。
【0024】
本発明は限定された数の実施例に関して説明されたが、本開示の便益を得る本技術の熟
練者は、ここに明らかにされた本発明の範囲から離れることなくその他の具体例を考案し得ることが明らかであろう。従って、本発明の範囲は特許請求の範囲によってのみ限定されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水底に停止するように形成されたフレーム、
フレームに運動可能に結合された支持構造体であって、支持構造体に取り付けられたドリルヘッドの少なくも垂直方向運動が可能であるように形成された支持構造体、
支持構造体に運動可能に結合され、かつ支持構造体に取り付けられたウインチの横方向運動が可能に形成されたウインチであって、ケーブルを有し、ケーブル端部が、ドリルストリングの下端に配置されたコアバレルの上端の上にラッチされるような形状にされたラッチ手段を有しているウインチ、
ドリルロッド用及びコアバレル用のフレームと組み合わせられた貯蔵区域であって、各コアバレルはドリルストリングの最下方のドリルロッドと解放可能に組み合うように形成されたラッチを有し、かつ各コアバレルはケーブル端部のラッチ装置と組み合うように形成されたラッチを有する貯蔵区域、及び
フレームと組み合わせられ、かつドリル穴の上方のドリルストリングの垂直方向の位置を固定するように配列された少なくも1個のクランプ、
を具備した水底削岩システム。
【請求項2】
支持構造体が、ドリルヘッドの垂直方向及び横方向の運動を可能とするように形成された請求項1記載の水底削岩システム。
【請求項3】
ケーブルが、外装ケーブル、ワイヤーロープ、及び合成繊維ロッドの一つからなる請求項1記載の水底削岩システム。
【請求項4】
水底に削岩システムを配置し、
内部にラッチされた第1のコアバレルを有する第1のドリルロッドを回転させ、かつドリルロッドを長手方向で前進させることにより地層を削岩し、
選定された長手方向位置において第1のドリルロッドの上端を開き、そして端部にラッチ装置を有するケーブルを第1のドリルロッド内に下降させ、第1のドリルロッドの上端の開口はここからのドリルヘッドの取り出しを含み、
第1のコアバレルを回収するためにケーブルを回収し、
第1のコアバレルを第1のドリルロッドから横方向に移動し、
第1のドリルロッド内に第2のコアバレルを挿入し、かつこれをこの中にラッチし、
第1のドリルロッドの上端に第2のドリルロッドを固定し、更に
第1及び第2のドリルロッドを長手方向の前進させ、かつ回転させることにより地層の削岩を再開する、
ことから成る水底下方の地層を削岩する方法。
【請求項5】
選定された長手方向位置において、第2のドリルロッドの上端を開き、そして端部にラッチ装置を有するケーブルを第2のドリルロッド内に下降させ、
第2のコアバレルを回収するためにケーブルを回収し、
第2のコアバレルを第1及び第2のドリルロッドから横方向に移動し、
第1及び第2のドリルロッド内に第3のコアバレルを挿入し、そしてこれらを第1のドリルロッド内にラッチし、
第2のドリルロッドの上端に第3のドリルロッドを固定し、更に
第1、第2及び第3のドリルロッドを長手方向の前進させ、かつ回転させ地層の削岩を再開する、
ことから更に成る請求項4の方法。
【請求項6】
回転が、第1のドリルロッドに結合されたドリルヘッド内のモーターの運転を有する請求項4の方法。
【請求項7】
ドリルヘッドの取り出しが、ドリルヘッドを、ケーブルによる第1のドリルロッドの内部へのアクセスを可能にするに十分な量の、垂直方向及び横方向の少なくも一方における移動を有する請求項4の方法。
【請求項8】
第1のドリルロッドを削岩により作られたボアホールの底から持ち上げること、及び第1のドリルロッドの上端を開くより前に第1のドリルロッドの垂直方向位置を固定することを更に有する請求項4の方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5A】
image rotate

【図5B】
image rotate

【図5C】
image rotate

【図5D】
image rotate

【図5E】
image rotate

【図5F】
image rotate

【図5G】
image rotate

【図5H】
image rotate

【図6】
image rotate


【公表番号】特表2010−525204(P2010−525204A)
【公表日】平成22年7月22日(2010.7.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−506391(P2010−506391)
【出願日】平成20年4月15日(2008.4.15)
【国際出願番号】PCT/US2008/060352
【国際公開番号】WO2008/140883
【国際公開日】平成20年11月20日(2008.11.20)
【出願人】(509300267)ウイリアムソン・デイープ・オーシヤン・エンジニアリング・インコーポレーテツド (1)
【Fターム(参考)】