説明

水性懸濁液の処理

水性媒体中に分散された粒状材料を含む懸濁液を、流体として堆積区域へ移送し、次いで、放置して固化させる方法であって、移送の間、該懸濁液と、i)水溶性合成ポリマーおよびii)水溶性天然または半天然ポリマーを含む固化量の処理システムとを混合することによって、移送の間の該懸濁液の流動性を維持しつつ、固化を改善する、方法。改善された固化、特に、所要の合成ポリマーの量に関する投与効率が達成され得る。さらに、懸濁液から放出される液体の透明度が改善することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、粒状材料の懸濁液、特に、廃棄鉱物スラリーの処理に関するものである。本発明は、特に、均一な混合物としての、粗大な固形分および微細な固形分の同時処分を含む、鉱物処理および選鉱処理に由来する尾鉱および他の廃棄材料の処分に好適である。粒状鉱物材料によって、本発明者は、鉱物が存在する種々の基材(substrate)を含める。これは、例えば、赤泥、種々の鉱物処理操作由来の尾鉱、および油砂処理尾鉱を含む。
【0002】
鉱物有価物を抽出するために鉱石を処理するプロセスは、通常、廃棄材料を生じさせる。しばしば、廃棄材料は、例えば、クレイ、シェール、砂、グリット、金属酸化物などの粒状鉱物材料と水と混合されて含む水性スラリーまたはスラッジからなる。
【0003】
いくつかの場合では、鉱山尾鉱などの廃棄材料は、好都合なことに、埋め戻しを形成するために地下鉱山において処分することができる。一般的に、埋め戻し廃棄物は、高い割合の粗く大きなサイズの粒子を他のより小さなサイズの粒子と共に含み、そしてスラリーとして鉱山中へポンプ輸送され、ここで、それは脱水され、そこに沈降された固形分が残る。凝集剤を使用し、微細な材料を凝集させて沈降速度を高めることによって、このプロセスを促進することは、一般的な方法である。しかし、この場合、粗大な材料は、通常、凝集された微粒子よりも速い速度で沈降するため、粗大な固形分と微細な固形分との不均一な堆積物を生じさせる。
【0004】
南アフリカ共和国特許第6900472号および米国特許第3508407号は、微粒子、特にセメントを地下鉱山埋め戻しで保持するために使用される技術を記載している。単独でまたは一緒に使用され得る合成ポリマーおよびコポリマーが示唆されているが、両方の種類を使用することが好ましいとは記載されていない。
【0005】
US4399039は、尾鉱の沈降層の脱水において、水が上方へ移動する池で表面の下でのデンプンの使用を記載している。前記層の粘度および変動性が、より多くの砂を支持するように改善されると記載されている。このような処理助剤が、スタックが形成され得るように懸濁液を固化させるのに有用であろうという記載は存在しない。
【0006】
他の用途については、鉱山に廃棄物を処分することが可能でないかもしれない。これらの場合、水性スラリーをラグーン、ヒープまたはスタックへポンプ輸送し、そしてそれを沈降、排水および蒸発の作用によって徐々に脱水させることにより処分することが一般的な慣例である。
【0007】
処分目的のための新しい土地の割り当てを最小化すること、かつ既存の廃棄物区域をより有効に使用することに対する、多大な環境に関する圧力がある。1つの方法は、一つの区域の上へ廃棄物の複数の層を積載し、すなわちより高い廃棄物のスタックを形成することである。しかし、このことは、廃棄材料は許容される境界内の既に固化された廃棄物表面のみにわたって流れることができて、スタックを形成するために固化せしめられること、また、崩壊または滑りの危険性なく、廃棄物が固化された材料の複数の層を支持するのに充分にまとまること、を確実にする困難性を意味する。従って、スタックするのにおける適切な種類の特性を備えた廃棄材料を提供するための必要条件は、他の形態の処分、たとえば比較的囲まれた区域内での埋め戻しにおいて必要とされるものとは全くもって異なっている。
【0008】
典型的な選鉱操作(mineral processing operation)では、廃棄固形分は、水性プロセスにおいて鉱物有価物を含有する固形分から分離される。廃棄固形分の水性懸濁液は、しばしばクレイおよび他の鉱物を含有し、そして通常尾鉱と呼ばれる。これは、油砂由来の尾鉱を含む種々の鉱物固形分において当てはまる。これらの固形分は、しばしば、シックナーにおける凝集プロセスによって濃縮されて、より高密度の底流とされ、そしていくらかのプロセス水が回収される。しばしば尾鉱ピットまたはダムと呼ばれる、表面保持区域(surface holding area)へ底流をポンプ輸送することが通常である。いったんこの表面保持区域に堆積されると、水は水性懸濁液から放出され続け、ある期間にわたって固形分はさらに濃縮される。いったん充分な量の水が回収されると、通常鉱物処理プラントへポンプ輸送で戻される。
【0009】
尾鉱ダムは、環境への影響力を最小化するために、制限されたサイズのものが多い。さらに、より大きなダムを提供することは、土砂の移動および封じ込め壁の建設に高いコストがかかるため、高価であり得る。これらのダムは緩やかに傾斜する底部を有する傾向にあり、それは固形分から放出される水が1つの区域に集まることを可能にし、次いでそれをプラントへポンプ輸送で戻し得る。しばしば生じる問題は、固形分の微細な粒子が流出水で運び去られることがあり、そうして水を汚染し、そして水の引き続いての使用に悪影響を及ぼすことである。
【0010】
多くの選鉱操作では、例えば、鉱物砂選鉱処理では、粗大な(>0.1mm)鉱物粒子で主として構成される第2の廃棄物流を生じさせることもまた一般的である。粗大な廃棄粒子および微細な廃棄粒子を均一な混合物として処分することが、特に望ましく、何故ならば、これは、脱水された固形分の両方ともの機械的特性を改善し、土地を修復するために最終的に必要とされる時間および費用を大幅に減少させるからである。しかし、通常これは可能ではなく、何故ならば、粗大な廃棄材料が、処分区域における堆積前に、微細な廃棄材料の水性懸濁液中へ完全に混合されたとしても、粗大な材料は、微細な材料よりも遥かに速く沈殿し、脱水された固形分内に縞模様(banding)が生じるからである。さらに、微細な材料に対する粗大な材料の量が比較的高い場合、粗大な材料の迅速な沈降は過剰なビーチ角(beach angle)を生じさせ、それは高い割合の微粒子を含有する水性廃棄物の流出を促進し、回収された水をさらに汚染する。結果として、粗大な廃棄物流と微細な廃棄物流とを別々に処理し、いったん脱水プロセスが完了すると、機械的に再加工してこれらの材料を再混合することが多くの場合必要となる。
【0011】
尾鉱ダムへの供給物を凝固剤または凝集剤を使用して処理し、沈降速度を速め、および/または放出される水の透明度を改善することによって、上記問題の全てを克服する試みがなされてきた。しかし、これらの処理は従来の投与量で適用されたものの、微細な廃棄材料の圧縮速度にも、回収された水の透明度にも、ほとんど、または全く利益をもたらさなかったために、これは失敗している。
【0012】
ボーキサイトからのアルミナの回収のためのバイヤー法では、ボーキサイトは、アルカリ性水溶液中において温浸され、アルミン酸ナトリウムが形成され、これは不溶性残渣から分離される。この残渣は、砂と、主として酸化鉄の微粒子とからなる。後者の水性懸濁液は、赤泥として公知である。
【0013】
不溶性残渣からアルミン酸ナトリウム溶液を先ず分離した後、砂(粗大な廃棄物)を赤泥から分離する。上澄み液をさらに処理し、アルミン酸塩を回収する。次いで、複数の連続洗浄段階で赤泥を洗浄し、そこで赤泥を洗浄液と接触させ、次いで、凝集剤の添加によって凝集させる。最終洗浄段階後、赤泥スラリーは、可能な限り多く濃縮され(thickening)、次いで処分される。本明細書の文脈において、濃縮は、赤泥の固形分を増加させることを意味する。最終濃縮段階は、凝集されたスラリーの沈殿のみを含み得るか、または時おり濾過工程を含んでもよい。代わりにまたは追加的に、前記泥を、ラグーンにおける長期間の沈殿へ付してもよい。いかなる場合も、この最終濃縮段階は、濃縮された水性懸濁液を処分区域へポンプ輸送する必要条件によって制限される。
【0014】
前記の泥は処分することができ、ついで/または泥スタックする区域での引き続く処分のために追加的な乾燥に付してもよい。泥スタックに好適であるためには、泥は高固形分を有しなくてはならず、かつスタックする角を可能な限り高くして、スタックが所定の体積について可能な限り狭い区域を占めるように、スタックされる際、流動しないものの、比較的堅くなくてはいけない。高固形分についての必要条件は、材料が流体としてポンプ輸送可能にさせておくための必要条件と相反し、そのために、スタックするための所望の高固形分を有する泥を作製することが可能であるとしても、そのことがその泥をポンプ輸送不可能とするかもしれない。
【0015】
残渣から除去された砂画分もまた、洗浄され、そして別の脱水および処分のために処分区域へ移送される。
【0016】
EP-A-388108は、ポンプ輸送する前に、分散された粒状固形分を有する水性液体を含む材料〔例えば、赤泥)へ吸水性水不溶性ポリマーを添加し、次いで該材料をポンプ輸送し、該材料を放置し、次いでそれを固化させ、そしてスッタク可能な固形分とすることを記載している。前記ポリマーは、スラリーの水性液体を吸収し、このことは、粒状固形分の結合および従って材料の固体化を助ける。しかし、このプロセスは、適切な固体化を達成するためにそれが高投与量の吸収性ポリマーを必要とするという欠点を有する。充分に固化された材料を達成するために、泥1トン当たり10〜20キログラムほどの投与量を使用することがしばしば必要である。材料を固化するために水膨潤性吸収性ポリマーを使用することは、固形分を外見上増加させ得るようであるが、実際には、水性液体が吸収性ポリマー中に保持されている。このことは、固化された材料から水性液体が実際には除去されていないので、ある条件下で、水性液体が引き続いて脱着され得、そしてこれは、スタックを不安定化させる不可避の危険性を伴って、廃棄材料の再流動化の危険を冒し得るという欠点を示す。
【0017】
WO-A-96/05146は、連続油層中に分散された水溶性ポリマーのエマルジョンとスラリーとを混合することを含む、粒状固形分の水性スラリーをスタックする方法を記載している。好ましいのは、エマルジョンポリマーを希釈剤で希釈することであり、それは、好ましくは、炭化水素液体または気体であり、かつエマルジョンを転相(invert)させないものである。従って、ポリマーが水溶液としてスラリーへ添加されないことが、前記方法の必要条件である。ポリマーの水溶液の添加によって、鉱物材料のスタックを形成するに充分な脱水および固化が達成され得るという開示は、存在しない。
【0018】
WO-A-0192167は、粒状固形分の懸濁液を含む材料を流体としてポンプ輸送し、次いで放置して固化させる方法を記載している。固化は、少なくとも3dl/gの固有粘度を有する水溶性ポリマーの粒子を懸濁液へ導入することによって達成される。この処理は、材料が、ポンプ輸送の間はその流動性を保持することを可能にし、しかし放置時には材料を固化させる。この方法は、濃縮された固形分が容易にスタックされ得、このことが処分のために必要とされる土地の区域を最小限にするという利点を有する。前記方法はまた、懸濁液由来の水がポリマーによって吸収および保持されるのではなく放出されるという点で、架橋された吸水性ポリマーの使用に比べて利点を有する。水溶性ポリマーの粒子を使用することの重要性が強調されており、そして溶解されたポリマーの水溶液の使用は効果がないと記載されている。特にバイヤーアルミナ法由来の赤泥底流へ適用される場合、非常に効率的な水の放出および好都合な廃棄固形分の貯蔵が、この方法によって達成される。
【0019】
WO-A-2004/060819は、分散された粒状固形分を有する水性液を含む材料を流体として堆積区域へ移送し、次いで放置して固化させる方法を記載しており、ここで、該材料と固化有効量の水溶性ポリマーの水溶液とを混合することによって、移送の間の該材料の流動性を保持しつつ固化が改善される。さらに、粒状固形分の脱水が達成される方法が記載されている。
【0020】
WO-A-0192167およびWO-A-2004/060819は各々、それぞれのポリマーは天然のものであり得ることを示唆しているが、合成ポリマーが好ましいとしている。
【0021】
EP-A-905091は、シックナーへの投入前に供給スラリーを処理する、凝集/凝固方法を記載している。該方法は、シックナーからのオーバーフローの透明度を改善するために、デンプンおよびカチオン性凝固剤を使用することを含む。
【0022】
WO 02/083258は、濾過および/または遠心分離システムにおける脱水を改善するために、カチオン性ポリマーおよび非イオン性ポリマーを含む、標準固形分液体分離方法を記載している。
【0023】
油砂処理の場合、鉱石が処理されてビチューメン画分が回収され、そして、プロセス材料および脈石の両方を含む残りは、価値がなくかつ処分される尾鉱を構成する。油砂処理では、主要なプロセス材料は水であり、そして脈石は、いくらかのシルトおよびクレイを含み、大部分は砂である。物質的に、尾鉱は、固体部分(砂尾鉱)とより多いかまたはより少ない流体部分(スラッジ)からなる。これらの尾鉱を処分するに最も満足な場所は、地面中の既存の掘られた穴である。にもかかわらず、砂およびスラッジ成分は、そこからそれが処理された鉱石よりも大きな体積を占める。
【0024】
油砂堆積物からの重油およびビチューメンの回収のためのプロセスでは、露天採鉱を使用する場合、油またはビチューメンは、油砂が65℃(150°F)の水および腐食剤と混合される温水プロセス、または腐食剤なしで低温において行われる低エネルギー抽出プロセスのいずれかによって、抽出される。しかし、プロセスは両方とも、回収されたビチューメン製品のみを除いた、全油砂鉱体とプロセス水の正味の追加分とからなる大量の尾鉱を生じさせる。
【0025】
これらの油砂尾鉱は、3つのカテゴリーにさらに分類することができる;即ち:(1)スクリーンオーバーサイズ、(2)粗大なまたは砂尾鉱(迅速に沈殿する画分)、および(3)微細なまたは尾鉱スラッジ(徐々に沈殿する画分)。従って、油砂尾鉱は、種々のサイズの粒子から構成されている。
【0026】
典型的に、これらの油砂尾鉱は、処分のために、尾鉱池へパイプ輸送される。粗大な砂が最初に沈殿し、微粒子は非常に徐々にしか沈殿しない。これらの微粒子は、約30重量%ほどの固形分を含有する、水中の非常に安定な微粒子懸濁液を形成する。時間と共に、これらの微粒子は沈殿し、実質的に固形分のクレイ沈降物が形成され、このようにして、ラグーンは埋められ、そして新しいラグーンの建設が必要となる。
【0027】
上述のように、シックナー内でこれらの油砂尾鉱を濃縮し、より高密度の底流を得、そして一部のプロセス水を回収することが、周知である。
【0028】
例えば、Xu.Yら, Mining Engineering, November 2003, p.33-39は、処分前に、シックナー内の油砂尾鉱へアニオン性凝集剤を添加することを記載している。底流は、処分され得、および/または油砂尾鉱スタックする区域における引き続いての処分のために追加的な乾燥へ供することができる。
【0029】
固化方法を改善すること、および特に処理化学薬品の投与量効率を改善することが、望ましい。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】スランプ高さを示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明によれば、本発明者は、水性媒体中に分散された粒状材料を含む懸濁液を、流体として堆積区域へ移送し、次いで、放置して固化させる方法であって、移送の間、該懸濁液と、以下:
i)水溶性合成ポリマーおよび
ii)水溶性天然または半天然ポリマー
を含む固化量の処理システムとを混合することによって、移送の間の該懸濁液の流動性を維持しつつ、固化を改善する、方法を提供する。
【0032】
予想外のことに、本発明者は、本発明の方法が合成ポリマーの投与量を減少させるという利点を提供することを見出した。ある場合では、本発明者は、減少された全ポリマー投与量で有効な結果が達成され得ることを見出し、これは、合成ポリマーのみまたは天然/半天然ポリマーのみのいずれかを使用することでは達成され得なかった。
【0033】
合成ポリマーは、完全に水溶性または部分的に水溶性ポリマーからなっていてもよい。従って、合成ポリマーの充分な量が水溶性であるか、またはそれが水溶性であるかのように振る舞って放置時に脱水をもたらす限り、前記ポリマーは、架橋された合成ポリマーと水溶性合成ポリマーとのブレンドを含んでいてもよい。合成ポリマーは、実質的に乾燥した粒状形態であり得るが、好ましくは水溶液として添加される。
【0034】
合成ポリマーは、膨潤性ポリマーと可溶性ポリマーとの物理的ブレンドであってもよく、または、例えばEP202780に記載されるような少し架橋されたポリマーである。合成ポリマー粒子はいくらか架橋されたポリマーを含み得るが、本発明にとって、かなりの量の水溶性ポリマーが存在することが必須である。合成ポリマー粒子がいくらか膨潤性ポリマーを含む場合、ポリマーの少なくとも80%が水溶性であることが望ましい。
【0035】
合成ポリマーは、完全に水溶性または少なくとも実質的に水溶性であるポリマーを含むべきである。それは、例えばWO-A-9829604で例えば請求項12に記載されるような分岐剤の存在によって分岐されていてもよく、或いは代わりに水溶性ポリマーは、実質的に線形である。
【0036】
好ましくは、水溶性合成ポリマーは、中程度の分子量から高分子量のものである。望ましくは、それは、少なくとも3dl/g(25℃で1M NaCl中において測定)、そして一般的には少なくとも5または6dl/gの固有粘度を有し、前記ポリマーは顕著に高い分子量のものであってもよく、そして25dl/gまたは30dl/gまたはさらに高い固有粘度を示してもよい。好ましくは、前記ポリマーは、8dl/g〜25dl/g、より好ましくは11dl/gまたは12dl/g〜18dl/gまたは20dl/gの範囲の固有粘度を有する。
【0037】
ポリマーの固有粘度は、ポリマーの活性含有量に基づいてポリマーの水溶液(0.5〜1% 重量対重量)を調製することによって測定してもよい。この0.5〜1%ポリマー溶液2gを、pH7.0へ緩衝化された(脱イオン水1リットル当たり1.56gリン酸二水素ナトリウムおよび32.26gリン酸水素二ナトリウムを使用する)2M塩化ナトリウム溶液50mlを含む容量フラスコ中において100mlへ希釈し、そして、全体を脱イオン水で100mlマークまで希釈した。ポリマーの固有粘度を、1M緩衝塩溶液中25℃でナンバー1懸濁レベル粘度計(Number 1 suspended level viscometer)を使用して測定する。
【0038】
水溶性合成ポリマーは、カチオン性、非イオン性、両性、またはアニオン性であることができる。合成ポリマーは、任意の好適な水溶性モノマーから形成することができる。典型的に、水溶性モノマーは、25℃で少なくとも5g/100ccの水中での溶解性を有する。好ましいポリマーは、非イオン性またはアニオン性のいずれかであり、そして1または複数のエチレン性不飽和モノマーから形成される。ポリマーが非イオン性である場合、それは、例えば(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、およびN−ビニルピロリドンからなる群より選択される、1または複数の非イオン性モノマーから形成される。典型的に、アニオン性ポリマーは、1または複数のイオン性モノマー(and ionic monomers)から、任意で1または複数のイオン性モノマー(and ionic monomers)と組み合わせて、形成される。特に好ましいアニオン性ポリマーは、好ましくは(メタ)アクリル酸、アリルスルホン酸および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、ならびにそれらの塩より選択される、エチレン性不飽和カルボン酸およびスルホン酸モノマーより選択されるモノマーから、好ましくは(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、およびN−ビニルピロリドンより選択される非イオン性コモノマーと任意で組み合わせて、形成される。特に好ましいアニオン性ポリマーとしては、アクリルアミドのホモポリマー、またはアクリルアミドとアクリル酸ナトリウムとのコポリマーが挙げられる。
【0039】
本発明によれば合成カチオン性ポリマーを使用することが望ましいかもしれない。好適なカチオン性ポリマーは、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート−塩化メチル、(DMAEA.MeCl)quat、ジアリルジメチルアンモニウムクロリド(DADMAC)、トリメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドクロリド(ATPAC)より選択されるエチレン性不飽和モノマーから、好ましくは(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステル、およびN−ビニルピロリドンより選択される非イオン性コモノマーと任意で組み合わせて、形成することができる。
【0040】
場合によっては、合成ポリマータイプの組み合わせを別々に添加することが有利であるとわかった。従って、アニオン性、カチオン性または非イオン性ポリマーの水溶液を、先ず、上述の材料へ添加してもよく、続いて、任意のタイプの同様のまたは異なる水溶性合成ポリマーの第2の投与を行ってもよい。
【0041】
本発明では、水溶性合成ポリマーは、任意の好適な重合法によって形成することができる。ポリマーは、溶液重合、油中水型懸濁重合、または油中水型乳化重合によって、例えば、ゲルポリマーとして調製することができる。溶液重合によってゲルポリマーを調製する場合、開始剤は、一般的に、モノマー溶液へ導入される。
【0042】
任意で、熱開始剤系が含められ得る。典型的に、熱開始剤としては、高温でラジカルを放出する任意の好適な開始剤化合物、例えば、アゾ化合物、例えば、アゾ−ビス−イソブチロニトリルが挙げられる。重合の間の温度は、少なくとも70℃しかし好ましくは95℃未満へ上げられるべきである。または、重合は、任意で好適な放射線開始剤も使用して、照射(紫外線光、マイクロ波エネルギー、熱など)によって行われ得る。いったん重合が完了しそしてポリマーゲルが充分に冷却されると、ゲルは、先ずゲルをより小さな断片へ細かく砕き、実質的に脱水されたポリマーへと乾燥し、続いて粉末へ粉砕することによる標準的な様式で処理することができる。または、ポリマーゲルは、ポリマーゲルの形態で、例えばゲルポリマーログ(polymer gel log)として供給することができる。
【0043】
このようなポリマーゲルは、上述の好適な重合技術によって、例えば照射によって、調製することができる。ゲルは、必要に応じて適切なサイズへ切断され、次いで、適用時に部分的に水和された水溶性ポリマー粒子として前記材料と混合することができる。
【0044】
ポリマーは、例えばEP-A-150933、EP-A-102760またはEP-A-126528によって規定される方法に従って、懸濁重合によってビーズとして、または油中水型乳化重合によって油中水型エマルジョンまたはディスパージョンとして、作製することができる。
【0045】
または、水溶性合成ポリマーは、水性媒体中のディスパージョンとして提供することができる。これは、例えば、EP-A-170394では与えられる平衡剤を含有する水性媒体中の少なくとも20ミクロンのポリマー粒子のディスパージョンであり得る。これは、例えば、さらに、WO-A-9831749またはWO-A-9831748では与えられるような、溶解された低IVポリマー(例えば、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリド)および任意で他の溶解された材料(例えば、電解質および/または多価ヒドロキシ化合物、例えば、ポリアルキレングリコール)を含有する水性媒体の存在下において水性モノマーを重合することによって調製されたポリマー粒子の水性ディスパージョンを含み得る。
【0046】
水溶性合成ポリマーの水溶液は、典型的に、ポリマーを水に溶解することによって、またはポリマーのより濃縮された溶液を希釈することによって、得られる。一般的に、例えば粉末またはビーズの形態の、固形粒状ポリマーが、水に分散され、そして撹拌によって溶解される。これは、従来の製造装置を使用することによって達成することができる。望ましくは、ポリマー溶液は、Ciba Specialty Chemicalsによって供給されるAuto Jet Wet(商標)を使用して調製することができる。または、合成ポリマーは、逆相エマルジョンまたはディスパージョンの形態で供給され得、これは次いで水へ転相(invert)され得る。
【0047】
合成ポリマーが水溶液として添加される場合、それは、任意の好適な濃度で添加することができる。材料へ導入する水の量を最小限にするために、比較的濃い溶液、例えばポリマーの重量に基づいて10%までまたはそれ以上を使用することが望ましいかもしれない。しかし、通常、高粘度のポリマー溶液に起因する問題を最小限にし、材料中にわたるポリマーの分配を促進するために、より低い濃度でポリマー溶液を添加することが望ましい。ポリマー溶液は、比較的薄い濃度で、例えば、ポリマーの重量で0.01%ほどで、添加することができる。典型的に、ポリマー溶液は、通常、ポリマーの重量で0.05〜5%の濃度で使用される。好ましくは、ポリマー濃度は、0.1%〜2または3%の範囲である。より好ましくは、濃度は、0.25%または0.5%〜約1または1.5%の範囲である。
【0048】
水溶性天然または半天然ポリマーは、任意の好適な天然由来のポリマーまたは半天然ポリマーであり得る。半天然ポリマーによって、本発明者は、該ポリマーが、天然から誘導され、次いで、例えばそれをカチオン性またはアニオン性にするために後修飾(post modified)されていることを意味する。天然ポリマーは、例えば、多糖類、例えば、デンプン、例えば、タピオカデンプン、グアーガム、キサンタンガム、ダイユータンガム(Diutan Gum)、ウェランガム、デキストラン、デキストランシロップ、ランサンガム(Rhansan Gum)、または半天然ポリマー、例えば、加工デンプン、キトサン、MHPC、MHEC、D.S0.92、D.S0.59、D.S1.24、加熱小麦デンプン(wheat starch cooked)、アニオン性デンプン、加熱苛性デンプン(cooked caustic starch)、アルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロースもしくはヒドロキシエチルセルロースであり得る。
【0049】
天然または半天然ポリマーがセルロース、好ましくはカルボキシメチルセルロースに基づく場合、特に有効な結果が達成される。
【0050】
合成ポリマーおよび天然または半天然ポリマーは、粒状材料の懸濁液へ、連続してまたは同時に添加することができる。それらが連続して添加される場合、場合によっては天然または半天然ポリマーを先ず添加することが好ましいかもしれないが、合成ポリマーを先ず添加することが、ある基材について望ましいかもしれない。場合によっては、合成および天然または半天然ポリマーの同時添加が、より望ましい効果を生じさせ得る。これは、ポリマーを別々にしかし実質的に同時に添加することによって、または、組み合わせて、例えば混合物として、2つのポリマーを添加することによって達成することができる。
【0051】
合成ポリマーおよび天然または半天然ポリマーの好適な投与量は、各々、材料固形分1トン当たり10グラム〜10,000グラムの範囲にある。ポリマーの投与量は、懸濁液の乾燥固形分当たりの活性ポリマーに基づく。一般的に、適切な投与量は、特定の材料および材料固形分に従って変化し得る。好ましい投与量は、1トン当たり30〜3,000グラム、より好ましくは1トン当たり30〜1000グラムの範囲内にあり、一方、なおより好ましい投与量は、1トン当たり60〜200または400グラムの範囲内にある。2つのポリマーは、固形分粒状形態で、または、2つのポリマーのいずれかまたは両方を水または水性媒体に溶解することによって調製された水溶液として、粒状材料(例えば、鉱物材料)の懸濁液、例えば尾鉱スラリーへ添加することができる。
【0052】
ポリマーの特定の組み合わせについておよび特定の基材について、本発明者は、使用される総ポリマーの全部投与量が、各ポリマー成分単独の使用によって達成され得るよりも、適切な固化を達成するために顕著により少ないことを見出した。この場合、全部の総ポリマー投与量は、1トン当たり300グラム未満、好ましくは1トン当たり250グラム未満、特に1トン当たり200グラム未満、例えば、1トン当たり100〜150または200グラムの範囲内であり得る。他の場合、本発明者は、あまり高価でない天然または半天然ポリマーの量が多い場合であっても、より高価な合成ポリマー成分の量が顕著に減少され得ることを見出した。この場合、天然または半天然ポリマーが1トン当たり少なくとも250グラムのより高い投与量で添加される場合であっても、合成ポリマー成分は、1トン当たり250グラム未満、しばしば1トン当たり200〜150グラム未満添加することができる。場合によっては、天然または半天然ポリマーは、1トン当たり500または1000グラムを超える投与量で添加され得、そして場合によっては、1トン当たり少なくとも2000、3000または4000グラムさえ超える顕著により高い投与量によって、有利な結果が達成することができる。
【0053】
さらに、本発明者は、合成および天然または半天然ポリマーの組み合わせは、個々のポリマー成分のみを使用して達成され得るよりも放出される液体がより高い透明度を有する脱水を生じさせ得ることを見出した。
【0054】
一般的に、懸濁された固形分は、シックナー中では濃縮され得、そしてこの材料は、例えば、シックナーに底流として残り、これは、導管に沿って堆積区域へポンプ輸送される。導管は、材料を堆積区域へ移送する任意の従来の手段であり得、そして例えば、パイプまたはトレンチであり得る。材料を放置して固化させるまで、材料は、移送段階の間、流動性かつポンプ輸送可能のままである。
【0055】
望ましくは、本発明の方法は、廃棄固形分の水性懸濁液が任意で容器中において凝集され、水性液体を含む上澄み層と濃縮された固形分(これらが前記材料を形成する)を含む底流層とが形成される、選鉱操作の一部である。上澄み層は、容器中の底流から分離され、そして典型的に、再循環されるかまたは追加的な処理へ供される。廃棄固形分の水性懸濁液、または任意で濃縮された底流は、例えば尾鉱ダムまたはラグーンであり得る、堆積区域へ、通常ポンプ輸送によって、移送される。材料は、主に粒子のみ、または微細な粒子と粗大な粒子との混合物からなり得る。任意で、追加の粗粒子が、堆積区域での排出前に、任意の好都合なポイントで、水性懸濁液と混合される。いったん材料が堆積区域に到達すると、それは、放置されて脱水され、そしてさらに好ましくは固化が起こる。ポリマーは、任意の好都合なポイントで、典型的には移送の間に、有効な量で材料へ添加することができる。場合によっては、水性懸濁液は、堆積区域へ移送される前に、先ず、保持容器へ移送することができる。粒状材料の懸濁液の堆積後、それは、固化し、そして好ましくは、水性液体を放出することによって脱水され、脱水された固形分が形成される。好ましくは、脱水された粒状鉱物材料の懸濁液は、沈降、排水および蒸発乾燥の組み合わされた作用によって、圧縮されかつ乾燥された固形分の塊を形成する。
【0056】
鉱物材料粒子は、通常、無機物である。典型的に、前記材料は、濾過ケーク、尾鉱、シックナー底流、または未濃縮のプラント廃棄物流、例えば、ホスフェート、ダイヤモンド、金スライム、鉱物砂、亜鉛、鉛、銅、銀、ウラン、ニッケル、鉄鉱石処理由来の尾鉱(tails)、石炭、油砂または赤泥を含む他の鉱物尾鉱またはスライムから誘導され得るかまたはこれらを含有し得る。前記材料は、選鉱操作の最終シックナーまたは洗浄段階から沈殿された固形分であり得る。従って、前記材料は、望ましくは、選鉱操作に由来する。好ましくは、前記材料は、尾鉱を含む。好ましくは、前記鉱物材料は、本質的に親水性であり、好ましくは、親水性クレイを含有する赤泥および尾鉱(例えば、油砂尾鉱など)より選択される。
【0057】
クレイ鉱物懸濁液、例えば、チャイナクレイについて、合成ポリマー(例えば、アクリルアミド、およびアクリル酸ナトリウム)と天然または半天然ポリマー(例えば、グアーガム、アルギン酸ナトリウム、デキストラン、またはセルロース系材料、好ましくは、カルボキシリックメチルセルロース)との組み合わせは、特に、効果的な結果を生じさせる。
【0058】
基材が石炭尾鉱である場合、好ましい組み合わせは、化学合成物質、およびセルロース系天然または半天然ポリマーの誘導体、特にヒドロキシメチルセルロースを含む。特に好ましい組み合わせは、アクリルアミドおよびアクリル酸ナトリウムのコポリマーと、ヒドロキシメチルセルロースとを含む。
【0059】
鉱物砂または同様の基材の懸濁液は、合成ポリマーとグアーガムまたはアニオン性デンプンのいずれかとの組み合わせを使用して、特に該組み合わせがアクリル酸ナトリウムおよびアクリルアミドの合成ポリマーを含む場合、特に改善された固化を示す。
【0060】
合成ポリマー、例えば、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウムコポリマーと組み合わせての、デキストラン、セルロース誘導体、特にヒドロキシエチルセルロース、デンプン、特に、誘導体化または加工デンプン、例えば、アニオン性、非イオン性、またはカチオン性デンプン、ランサンガムのいずれかは、バイヤーアルミナ法由来の赤泥スラリーについて、特に良好な結果を与える。
【0061】
ポンプ輸送される微細な尾鉱または他の材料は、10重量%〜80重量%の範囲内の固形分を有し得る。スラリーは、しばしば、20重量%〜70重量%の範囲内、例えば、45重量%〜65重量%である。微細な尾鉱の典型的なサンプル中の粒子のサイズは、実質的に全て25ミクロン未満であり、例えば、約95重量%の材料が20ミクロン未満の粒子であり、そして約75%が10ミクロン未満である。粗大な尾鉱は、実質的に100ミクロンより大きく、例えば約85%が100ミクロンより大きくしかし一般的に10,000ミクロン未満である。微細な尾鉱および粗大な尾鉱は、材料がポンプ輸送可能のままである限り、任意の好都合な比率で存在し得るかまたは一緒に混合することができる。
【0062】
望ましい粒状固形分は、二峰性分布の粒度を有し得る。典型的に、この二峰性分布は、微細な画分と粗大な画分とを含み得、ここで、微細な画分ピークは、実質的に25ミクロンよりも小さく、そして粗大な画分ピーク実質的に75ミクロンよりも大きい。
【0063】
本発明者は、前記材料が比較的濃くかつ均一である場合、脱水および固化の点で、より良好な結果が得られることを見出した。前記ポリマーの添加と他の添加剤とを組み合わせることも、望ましいかもしれない。例えば、導管を通る前記材料の流動特性は、分散剤を含めることによって促進することができる。典型的に、分散剤が含まれる場合、それは従来の量で含まれる。しかし、本発明者は、驚くべきことに、分散剤または他の添加剤の存在が脱水または固化を害しないことを見出した。前記材料を無機または有機凝固剤で前処理し、微細材料を予め凝固させ、脱水された粒状材料中におけるその保持を助けることも、望ましいかもしれない。
【0064】
本発明において、粒状鉱物材料の懸濁液は、典型的に、選鉱操作由来の廃棄材料であり得る。
【0065】
微細粒状材料および粗粒状材料の水性懸濁液が、同時処分のために混合される場合、有効な脱水および固化量の水溶性ポリマー溶液は、通常、均一なスラリーへの種々の廃棄物流の混合の間または後に添加される。
【0066】
典型的に、粒状鉱物材料の懸濁液は、導管に沿ってそして出口を通り堆積区域へ移送することができる。次いで、粒状鉱物材料の懸濁液は、堆積区域で脱水される。好ましくは、堆積区域へ移送された粒状材料の懸濁液は、さらに、放置時に固化する。多くの場合、堆積区域は、固化された鉱物材料を既に含有する。適切には、粒状鉱物材料の懸濁液は、堆積区域に到達すると、既に固化された鉱物材料の表面に流れ、そして該材料は、放置されて固化し、スタックが形成される。
【0067】
典型的に、前記材料は、堆積区域での出口へ流体としてポンプ輸送され、前記材料は、固化材料の表面上に流される。材料を放置して固化させ、したがって、固化された材料のスタックが形成される。このプロセスは、数回繰り返され得、固化された材料の数個の層を含むスタックが形成される。固化された材料のスタックの形成は、より狭い区域のみが処分のために必要とされるという利点を有する。
【0068】
懸濁液を上澄み層と底流材料とに分離するために、固形分を含有する懸濁液をシックナーにおいて凝集させる選鉱操作では、材料は、典型的に、シックナーにおける凝集後しかし材料が放置される前の任意の好適な時点で、処理することができる。典型的に、懸濁液は、導管に沿って堆積区域へ移送される。これは、通常、粒状鉱物材料の懸濁液をポンプ輸送することによって達成される。好適かつ有効な脱水および粉塵抑制量の水溶性ポリマーが、ポンプ輸送段階の前または間に、前記材料と混合することができる。この様式で、ポリマーは、材料中にわたって分配することができる。
【0069】
または、ポリマーは、ポンプ輸送段階の後に、導入されて材料と混合することができる。最も有効な添加ポイントは、基材と、シックナーから堆積区域までの距離とに依存する。導管が比較的短い場合、材料がシックナーから流れる場所の近くに、ポリマーを投入することが有利であり得る。他方で、堆積区域がシックナーからかなり離れている場合、出口のより近くにポリマー溶液を導入することが望ましいかもしれない。場合によっては、それが出口を出る際に、材料中へポリマー溶液を導入することが、好都合であるかもしれない。しばしば、それが出口を出る前に、好ましくは出口の10メートル以内で、懸濁液へポリマーを添加することが、望ましいかもしれない。
【0070】
それが導管を通って堆積区域へ流動する際の材料のレオロジー特性が重要であり、何故ならば、流動性の顕著な減少は、前記プロセスの効率を著しく損ない得るためである。固形分の顕著な沈殿が存在しないことが重要であり、何故ならば、これが妨害物を生じさせることがあり、妨害物の取り除きを可能にするためにプラントを閉鎖しれなければならないことを意味し得るからである。さらに、流動性の顕著な減少が存在しないことが重要であり、何故ならば、これは、材料におけるポンプ輸送能を大幅に損ない得るためである。このような悪影響は、ポンプ輸送がより困難となるために、エネルギー費が顕著に増加し得、そしてポンプ輸送装置における摩耗が増加する傾向となり得る。
【0071】
それが脱水する際の粒状鉱物材料の懸濁液のレオロジー特性は重要であり、何故ならば、いったん材料が放置されると、流動が最小限にされること、および材料の理想的には固体化および好ましくは固化が迅速に進行することが重要であるためである。材料が非常に流動的である場合、それは有効なスタックを形成せず、そして、材料から放出される水を汚染するという危険性が存在する。さらに、固化された材料が、無傷のままであり、かつ、それへ適用される固化された材料の引き続いての層の重量に耐えるに充分に強固であることが、望ましい。
【0072】
好ましくは、本発明の方法は、積み重ねられた処分形状を達成し、かつ、材料中の固形分の微細な画分と粗大な画分とを同時固定し、そしてまた、放出される水により高い駆動力を持たせ、水圧重力排水によって材料からそれが分離される。積み重ねられた形状は、下にある固形分に対してより高い下向きの圧縮圧力を与えるようであり、これは、脱水の速度を高める原因であるようである。本発明者は、この形状が、表面積当たりより多い量の廃棄物を生じさせることを見出し、このことは、環境的にも経済的にも有利である。
【0073】
シックナーにおいて凝集工程を適応することによっては、本発明の目的を達成することが可能でない。例えば、それがスタックするように底流を充分に濃縮させる、シックナーにおける懸濁液の凝集は、あまり価値がなく、何故ならば、このような濃縮された底流をポンプ輸送することは可能でないためである。さらに、ポリマーをシックナー中へ添加することによっては、脱水された鉱物材料の抑制(suppression)を改善するという所望の効果は達成されない。その代わりに、本発明者は、シックナーにおいて底流として形成された材料を処理することが必須であることを見出した。底流における濃縮された固形分を別に処理することは、移送中の流動性を低下させることなく、材料を効率的に固化させるようである。
【0074】
本発明の好ましい特徴は、好ましくは脱水工程の間に起こる、水性液体の放出の間の固化である。従って、本発明の好ましい形態では、材料は固化の間に脱水され、顕著により少ない固形分を含有する液体が放出される。次いで、液体は、前記プロセスへ戻され得、従って、必要とされる運び込まれる水の量は減少される。従って、前記液体が透明でありかつ汚染物質、特に、移行する粒状微粒子、を実質的に含まないことが重要である。好適には、前記液体は、例えば、材料が底流として分離されたシックナーへ再循環することができる。または、前記液体は、同一プラント内のスパイラル(spiral)または他のプロセスへ再循環することができる。
【0075】
以下の実施例は本発明を例示する。
【0076】
実施例
【0077】
【表1】



【0078】
サンプル調製
サンプル1および13−固体グレードポリマーの水性溶液の調製物
均一であることを確実にするために、固体ポリマーサンプルを混合した。清潔な乾燥した8オンス容ボトル内へ、所要のポリマーの重量を正確に計量した。ディスペンサーから必要量のアセトンを添加し、そして穏やかに撹拌して、全てのポリマーを湿らした。ディスペンサーから必要量の脱イオン水を添加した。栓を締め、ポリマーが互いにくっついたり、ボトル側面へくっついたりするのを防ぐために、ポリマーが溶液全体に完全に分配され、かつ充分に膨張するまで、それを徹底的に振盪した。ポリマーが塊になるかボトルにくっつく場合には、全調製手順を繰り返さす必要がある。瓶をタンブラーにしっかりと固定し、そして所要の溶解時間の間、回転させた。
【0079】
サンプル2〜11および14〜20−ポリマーの溶液の渦混合(Vortex mixing)
1.撹拌機モーター速度をゼロまたは可能な限り最低の速度へ設定した。
2.メイクアップ容器(makeup vessel)中にメイクアップ水(makeup water)を計量した。
3.使用される容器中に所要のポリマーを計量し、±0.01gまたは1%のどちらかより大きい方の精度とした。
4.水を含有するメイクアップ容器を、撹拌機モーターの下に設置し、それを所定の位置に固定した。
5.好適な撹拌子を選択しそして設置した。
6.撹拌機モーターのスイッチを入れて渦が形成されるまで撹拌速度を徐々に速め、これは、撹拌機ブレードの上部の上約1ブレード厚で停止した。
7.一定速度で渦の肩の上にポリマーを徐々に振り入れる。
8.いったん粒子が完全に湿り、そして溶液粘性が現れると(渦の周りのしぶきの度合いの減少によって検知可能)、全体の溶液の連続的な動きからわかるような有効な撹拌のために渦が最小となるように、撹拌機速度を遅くした。
9.ポリマーが完全に溶解されるまで(実験室では、通常2時間)、溶液をこの速度で撹拌したままにした。いったんこの時間が経過すると、ポリマー溶液は使用準備ができた。
【0080】
サンプル12を、上述のように、渦混合によって、0.2M酢酸中の1%溶液として作製した。次いで、溶液を、試験前に、脱イオン水で0.25%へ希釈した。
【0081】
例1
サンプル1の溶液を、0.5% 重量対重量ストック溶液として調製し、そして使用前に0.25% 重量対重量溶液へさらに希釈した。
20% 重量対容積チャイナクレイおよび砂の3:7重量対重量乾燥固形分スラリーの280mlアリコートを、各試験について使用した。砂を、使用前に、110℃で予め乾燥しそして500±90μm粒度で篩い分けした。チャイナクレイと砂とのこの組み合わせは、微細なクレイ基材とより粗大な粒子とを組み合わせて含む典型的な鉱山廃棄物を示すものとして用いられた。
粗大なサンドペーパーのシートが裏打ちされた、ペイントローラートレイ上へ、63mmの高さおよび直径の堅い環(collar)を配置することによって、スランプ場(slump site)を準備した。
希釈されたサンプル1を、数回の分けてスラリーへ添加し、そして一連のビーカー注入(beaker pour)によって分配した。
処理されたスラリーを環になみなみと充填し、そして平らにした。
スラリーが外側へ崩れることを可能にする速度で、環をトレイから垂直に取り除き、そして一方の端に配置して、過剰なスラリーがスランプ上へ落下するのを避けた。
スランプが形成された直後、ストップウォッチを開始させた。
得られたスランプの直径ならびに端部および中心の両方での高さを記録した。
スランプ寸法を記録した後、ペイントトレイを1インチ傾け、ペイントトレイのトラフにおける遊離液体の効果的な流出および収集を可能にした。
遊離液体を10分後に注射器によって収集し、次いで、定量のために予め計量しておいたボトルへ移した。
水質を濁度計で測定した。スランプ角(slump angle)を、下記の計算式を使用して算出した:
【0082】
【数1】

【0083】
式中、cは中心でのスランプ高さであり、eは端部でのスランプ高さであり、そしてrはスランプの半径である。これを図1に示す。
【0084】
結果
【0085】
【表2】

【0086】
これらの結果は、250〜400g/tサンプル1の投与量および20〜40ビーカー注入が、良好なスランプ角、水回収率および水質を得るために必要とされることを示している。
【0087】
例2
例1に記載の方法によって、一連の天然ポリマーを試験し、そしてサンプル1と比較した。
【0088】
結果
【0089】
【表3】

【0090】
結果の表から、非常に高い投与量でさえ、いずれの天然ポリマーもスランプを形成しないことが理解することができる。非常に少量の水しか放出されない。より多くすると構造が低下したので、ビーカー注入は最大10とした。
【0091】
例3
例2における多くの天然ポリマーはサンプル1よりも遥かに低い分子量を有したので、より低い分子量の合成ポリマーサンプル13を例1の通りに試験し、それが同一の効果を与えるか見た。
【0092】
結果
【0093】
【表4】

【0094】
サンプル13は、>200g/tの投与量で一連のビーカー注入にわたって良好なスランプ角および水回収率を与える。結果は、サンプル1において僅かに改善されるが、水質はより悪くなる。結果は、より低い分子量のポリマーが効果に劣ることを必ずしも示してはいない。
【0095】
例4
いくつかの天然ポリマーを連続して、サンプル1と混合し、200:100g/tおよび100:50g/tのサンプル1:天然ポリマーとし、そして例1の通り試験した。30ビーカー注入を各試験において使用した。
【0096】
結果
【0097】
【表5】

【0098】
200:100g/tのサンプル1:天然ポリマーのより高い投与量では、天然ポリマーは、サンプル1単独と同様に振る舞い、良好なスランプ角、水回収率および水質を与えた。
【0099】
【表6】

【0100】
100:50g/tのサンプル1:天然ポリマーサンプル4のより低い投与量では、同一の総投与量で、サンプル1単独と比較して著しく改善された結果を与えた。
【0101】
例5
例1の通り、サンプル4をサンプル1と100:50g/tで組み合わせて、種々の比率で、そしてある範囲のビーカー注入にわたって試験した。
【0102】
結果
【0103】
【表7】

【0104】
表から理解できるように、20〜30ビーカー注入を伴う100:50g/tの投与量でのサンプル1:サンプル4の組み合わせは、スランプ角および水回収率の点で最良の結果を与えた。30ビーカー注入は水質を改善する。75:75g/tの投与量比を使用することによって、僅かに劣る結果を得た。この方式で、相乗効果を最大限にするように、組み合わせ条件は最適化できると考えられる。
【0105】
例6
他方の添加前の一方のポリマーの混合の評価
75:75g/tの投与量での下記の組み合わせを試験した。
サンプル1:サンプル4
サンプル4:サンプル1
【0106】
第1のポリマーを基材へ添加し、そして多数のビーカー注入にわたって混合し、その後、第2のポリマーを添加し、そして第1のポリマーと同一数のビーカー注入を行った。
即ち:
5/5
10/10
15/15
20/20
【0107】
回収された水の全てを注射器で除去することが困難であるので、回収された水を収集するための方法を、試験作業のこの部分については変更した。注射器で水を収集する代わりに、サンドペーパーをトレイから注意深く持ち上げ、そして、予め計量した4容オンスボトルへ水を注ぎながら、一方の端に置いた。方法の残り部分は例1の通りに変更しないままである。
【0108】
結果
【0109】
【表8】

【0110】
結果は、スランプ角、水回収率および/または水質の改善が、組み合わせ処理によって増加され得ることを示している。また、組み合わせ条件は、相乗効果を最大限にするように最適化できると考えられる。
【0111】
例7
サンプル1:サンプル4の組み合わせを使用して良好な結果が得られたので、イオン特性および置換度を変えた他のセルロース誘導体とサンプル4と同様なアニオン性度の非セルロース誘導体とを評価し、それらが同一の効果または改善されたを与えるかどうかをみた。例1に記載の方法を使用するが、例6のように水を回収した。
【0112】
結果
【0113】
【表9】

【0114】
結果は、サンプル17〜20との組み合わせによって、サンプル1単独に比べて改善された結果が得られることを示している。
セルロース変形体(variant)は、ポリマーの特質が、相乗的処理を最適化することにおいて影響を及ぼすことを示している。
【0115】
上記テストワークの全てを合成鉱山廃棄物基材について評価した。例8〜12に、産業採掘操作からの基材について得られたテスト結果を示した。
【0116】
例8
天然/合成50:50投与
例1に記載の方法のとおり、石炭尾鉱基材(乾燥固形分−36.3%)について、種々の天然ポリマーを、690:690g/tでサンプル22と組み合わせて試験した。
【0117】
結果
【0118】
【表10】

【0119】
【表11】

【0120】
50:50組み合わせで、サンプル21ならびにヒドロキシメチルサルロースサンプル40および41は、この基材に対し、最も改善されたスランプ角および水回収率を示す。同様の結果を得るためには、サンプル22単独の投与量レベルを、1725g/tへ増加されなければならない。
【0121】
例9
例1に記載の方法のように、25:75および75:25の組み合わせ比で、例8におけるのと同一の石炭尾鉱基材に対し、最も良好な性能を示している天然ポリマー5個を試験した。
【0122】
結果
【0123】
【表12】

【0124】
一般的に、より高い投与量の天然ポリマーをより低い投与量の合成ポリマーと組み合わせると、サンプル22単独と比較して遥かに改善されたスランプ角および水回収率を生じさせる。組み合わせ条件は、相乗効果を最大限にするように最適化できると考えられる。
【0125】
例10
例1に記載の方法のとおり、鉱物砂採掘廃棄物基材(砂固形分−52.6% 重量対重量、スライム固形分−27.8% 重量対重量)について、種々の天然ポリマーを、10:10g/tでサンプル26と組み合わせて試験した。
【0126】
結果
【0127】
【表13】

【0128】
天然物単独ではいずれも、基材に顕著な固化を付与しない。等量の投与量での合成ポリマーサンプル26と比べて、低いスランプ角および低い水回収率が観察された。
【0129】
以下の組み合わせを、20g/tの総投与量で、サンプル26と1:1の比で評価した。
【0130】
【表14】

【0131】
サンプル26と組み合わせてのサンプル21、37、38および39は、顕著に改善されたスランプ角を与えるが、水回収率は、20g/tで、サンプル26単独と同様のままであるかまたはサンプル26単独より僅かに低かった。
【0132】
例11
天然/合成ポリマー50:50投与量組み合わせでの評価
例1に記載の方法のとおり、アルミナ赤泥スーパーシックナー(super thickener)基材(乾燥重量−46.73%)について、種々の天然ポリマーを、134:134g/tでサンプル24と組み合わせて試験した。
【0133】
結果
【0134】
【表15】

【0135】
全ての天然製品が、同一の投与量レベルで、サンプル24単独と比較して、低いスランプ角を与えた。相乗効果は観察されなかった。また、スタックから水は放出されなかった。
【0136】
【表16】

【0137】
全ての天然製品が合成ポリマーとの268g/tの組み合わせ投与量で、同一の投与量レベルのサンプル24単独と比較して、相乗的な改善を与えた。水放出は存在しなかった。
【0138】
例12
天然/合成50:50投与量
水放出が必要条件である、より低いスラリー濃度での状態を代表する、20%固形分へ希釈した上記のアルミナ赤泥スーパーシックナー基材に対し、469:469g/tで、種々の天然ポリマーをサンプル24と組み合わせて試験した。例1に記載の試験方法を使用した。
【0139】
結果
【0140】
【表17】

【0141】
天然ポリマー単独は、等量の投与量で、合成ポリマーサンプル24よりも遥かに効果に劣る。
【0142】
【表18】

【0143】
サンプル27は、単独で適用されるいずれかの製品と比較して、合成サンプル24との1:1組み合わせとして適用される場合、スランプ角の顕著な改善を示す。
【0144】
次いで、同一の20%固形分へ希釈されたアルミナ赤泥スーパーシックナー基材に対し、合成サンプル24との25:75および75:25の別の組み合わせ比の、他の組み合わせを試験した。
【0145】
結果
【0146】
【表19】

【0147】
さらに、サンプル24と組み合わせてのサンプル27は、最良のサンプル角を与える。1:1の投与量比ではいずれかの成分単独に比べて相乗的な改善を達成しなかったサンプル31、25および42は、別の組み合わせ比で好結果の改善を示した。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水性媒体中に分散された粒状材料を含む懸濁液を、流体として堆積区域へ移送し、次いで、放置して固化させる方法であって、移送の間、該懸濁液と、以下:
i)水溶性合成ポリマーおよび
ii)水溶性天然または半天然ポリマー
を含む固化量の処理システムとを混合することによって、移送の間の該懸濁液の流動性を維持しつつ、固化を改善する方法。
【請求項2】
水溶性合成ポリマーが、少なくとも3dl/gの固有粘度を有し、エチレン性不飽和水溶性モノマーまたはモノマーのブレンドから形成される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
水溶性合成モノマーがアニオン性または非イオン性のいずれかである、請求項1または2記載の方法。
【請求項4】
合成ポリマーが、遊離酸またはそれらの塩としての(メタ)アクリル酸、アリルスルホン酸および2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸からなる群より選択されるモノマーから、任意で(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリル酸のヒドロキシアルキルエステルおよびN−ビニルピロリドンからなる群より選択される非イオン性コモノマーと組み合わせて形成され、好ましくはアクリル酸ナトリウムとアクリルアミドとのコポリマーである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
天然または半天然ポリマーが、セルロース、好ましくはカルボキシメチルセルロースに基づく、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項6】
粒状材料の懸濁液が、選鉱操作由来の廃棄材料である、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項7】
粒状材料の懸濁液が、選鉱操作由来であり、バイヤーアルミナ法由来の赤泥、卑金属の抽出由来の尾鉱、貴金属の抽出由来の尾鉱、鉄の抽出由来の尾鉱、ニッケルの抽出由来の尾鉱、石炭尾鉱、鉱物砂および油砂ならびに石炭微粉からなる群より選択される、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項8】
粒状材料が、本質的に親水性であり、好ましくは、親水性クレイを含有する赤泥および尾鉱より選択される、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項9】
粒状材料の懸濁液が、導管に沿ってそして出口を通って堆積区域へ移送される、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項10】
堆積区域へ移送された粒状材料の懸濁液が、放置時に水性液体を放出する、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項11】
粒状材料の懸濁液が、堆積区域に到達すると、以前に固化された材料の表面上に流れ、ここで、該材料を放置して固化させ、スタックを形成する、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項12】
粒状材料の懸濁液を、導管を通してそれをポンプ輸送することによって移送し、そしてポリマーを該ポンプ輸送段階の後に添加する、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項13】
粒状材料の懸濁液を、導管を通してそれをポンプ輸送することによって移送し、そしてポリマーをポンプ輸送段階の間または前に添加する、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
【請求項14】
粒状材料の懸濁液を、出口を有する導管を通して移送し、ポリマーを、それが該出口を出る際に、該懸濁液へ添加する、請求項1〜12のいずれか1項記載の方法。
【請求項15】
粒状鉱物材料の懸濁液を、出口を有する導管を通して移送し、ポリマーを、それが該出口を出る前に、好ましくは該出口の10メートル以内で、該懸濁液へ添加する、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。
【請求項16】
合成ポリマーおよび天然または半天然ポリマーを水溶液で添加する、先行する請求項のいずれか1項記載の方法。
【請求項17】
合成ポリマーおよび天然または半天然ポリマーを粒子の形態で添加する、請求項1〜13のいずれか1項記載の方法。

【図1】
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【公表番号】特表2009−537315(P2009−537315A)
【公表日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−511444(P2009−511444)
【出願日】平成19年5月4日(2007.5.4)
【国際出願番号】PCT/EP2007/054341
【国際公開番号】WO2007/134957
【国際公開日】平成19年11月29日(2007.11.29)
【出願人】(508120547)チバ ホールディング インコーポレーテッド (81)
【氏名又は名称原語表記】CIBA HOLDING INC.
【Fターム(参考)】