説明

水栓装置

【課題】 現場の状況や、需要者の使い勝手に応じてシャワー用の水栓ユニットと蛇口用の水栓ユニットの位置を入れ替えて取付け金具に並設して取付けることができる。
【解決手段】 取付け金具7に蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとを並設して取付ける。並設する2つの水栓ユニット6a、6bの位置を入れ替え自在とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水栓装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、水栓装置として例えば、特許文献1が知られている。
【0003】
特許文献1に示された従来例は、蛇口用吐水部とシャワー用吐水部とを備えた混合水栓本体の一側端に開口する孔の一側部に、側方から温調モジュールを内装し、混合水栓本体の前面側に上記孔に連通する2つの開閉弁嵌め込み用開口を設け、該2つの開閉弁嵌め込み用開口にそれぞれ前方から開閉弁を嵌め込み、一方の開閉弁により混合水栓本体に設けた蛇口用吐水部からの吐水、吐水停止、及び吐水流量調整を行い、また、他方の開閉弁によりシャワー用吐水部からの吐水、吐水停止、及び吐水流量調整を行うようになっている。
【0004】
ところが、この従来例においては、1つの混合水栓本体に固定的に蛇口用吐水部とシャワー用吐水部とを設けてあるので、蛇口用吐水部からの吐水を制御する開閉弁の操作部、シャワー用吐水部からの吐水を制御する開閉弁の操作部の、混合水栓本体の前面における位置は一定である。したがって、水栓装置の設置場所、あるいは使用者の使い勝手に応じて蛇口用吐水部からの吐水を制御する開閉弁の操作部、シャワー用吐水部からの吐水を制御する開閉弁の操作部の位置を入れ替えることはできず、使い勝手の上で問題が生じる場合があった。
【特許文献1】特開2005−113644号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は上記の従来の問題点に鑑みて発明したものであって、現場の状況や、需要者の使い勝手に応じて、シャワー用の水栓ユニットと蛇口用の水栓ユニットの位置を入れ替えて取付け金具に並設して取付けることができる水栓装置を提供することを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために本発明に係る水栓装置は、取付け金具7に蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとを並設して取付け、並設する2つの水栓ユニット6a、6bの位置を入れ替え自在として成ることを特徴とするものである。
【0007】
このような構成とすることで、現場の状況や、需要者の使い勝手に応じて蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bの位置を入れ替えて取付け金具7に並設して取付けることができる.
また、取付け金具7に蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとを並設すると共に更に取付け金具7に、並設した2つの水栓ユニット6a、6bの端部に並設するように湯温調整ユニット3を取付けることが好ましい。
【0008】
このような構成とすることで、湯温調整ユニット3と蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとを取付け金具7に一列に並設して取付けることができ、また、湯温調整ユニット3と蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとを取付け金具7に一列に並設するに当って、蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bの位置を入れ替えて並設することができる。
【0009】
また、取付け金具7に水供給用接続部10と湯供給用接続部11と湯温調整ユニット取付け部12と2つの水栓ユニット取付け部13a、13bとを設け、湯温調整ユニット3に被取付け部14を設けると共に、湯温調整ユニット3の湯温調整装置2よりも上流側に水流入用接続部16と湯流入用接続部17とを設け、且つ湯温調整装置2よりも下流側に混合された湯水の出口部18を設け、該出口部18に一端部を着脱自在に接続する接続管21の下流側を分岐して2つの接続部31a、31bを設け、蛇口用の水栓ユニット6aに入口部19aと蛇口用の吐水部20aと被取付け部15aを設け、シャワー用の水栓ユニット6bに入口部19bとシャワー用の吐水部20bと被取付け部15bを設け、取付け金具7の水供給用接続部10と湯供給用接続部11とにそれぞれ湯温調整ユニット3の水流入用接続部16と湯流入用接続部17とを接続すると共に、湯温調整ユニット取付け部12に湯温調整ユニット3の被取付け部14を取付け、上記2つの水栓ユニット取付け部13a、13bにそれぞれ蛇口用の水栓ユニット6aの被取付け部15aとシャワー用の水栓ユニット6bの被取付け部15bとを取付け位置を入れ替え自在に取付け、上記接続管21の下流側に設けた2つの接続部31a、31bに、上記蛇口用の水栓ユニット6aの入口部19aとシャワー用の水栓ユニット6bの入口部19bを入れ替え自在に接続することが好ましい。
【0010】
このような構成とすることで、水供給用接続部10に水流入用接続部16を接続すると共に湯供給用接続部11に湯流入用接続部17を接続し、湯温調整ユニット取付け部12に湯温調整ユニット3の被取付け部14を取付けることで、簡単に湯温調整ユニット3を取付け金具7に取付けることができる。また、2つの水栓ユニット取付け部13a、13bにそれぞれ蛇口用の水栓ユニット6aの被取付け部15aとシャワー用の水栓ユニット6bの被取付け部15bとを取付け位置を入れ替え自在に取付け、接続管21の下流側に設けた2つの接続部31a、31bに、上記蛇口用の水栓ユニット6aの入口部19aとシャワー用の水栓ユニット6bの入口部19bとを入れ替え自在に接続することで、簡単に蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとを個別に独立して取付けることができると共に、簡単に蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとの位置を入れ替えて並設することができる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の請求項1記載の発明は、上記のように構成したので、取付け金具に蛇口用の水栓ユニットとシャワー用の水栓ユニットとを並設して取付け、並設する2つの水栓ユニットの位置を入れ替え自在としてあるので、現場の状況や、需要者の使い勝手に応じて蛇口用の水栓ユニットとシャワー用の水栓ユニットの位置を入れ替えて取付け金具に並設して取付けることができ、使い勝手が良くなる。
【0012】
また請求項2記載の発明は、湯温調整ユニットを備えたものにおいて、蛇口用の水栓ユニットとシャワー用の水栓ユニットの位置を入れ替えて取付け金具に並設して取付けることができ、使い勝手が良くなる。
【0013】
また、請求項3記載の発明は、取付け金具に湯温調整ユニット、蛇口用の水栓ユニット、シャワー用の水栓ユニットを簡単な構成で並設して取付けることができると共に、簡単な構成で取付け金具に蛇口用の水栓ユニットとシャワー用の水栓ユニットの位置を入れ替えることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基いて説明する。
【0015】
本発明の水栓装置Aは、図1に示すように取付け金具7と、該取付け金具7に取付ける湯温調整ユニット3と、蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用水栓ユニット6bと、これらを覆うカバー22とで構成してある。
【0016】
前記取付け金具7は、前片23の左右両端部から後方に向けて側片24を一体に連出したものである。両側片24の後端部には固定部26が設けてあり、この固定部26を壁25やカウンター41等の取付け基体に対して固定するようになっている。
【0017】
また、前記前片23には配管の端部の接続部分を嵌め込むための複数の孔27が設けてあり、各孔27から水供給用配管28の先端部に設けられた水供給用接続部10、湯供給用配管29の先端部に設けられた湯供給用接続部11、接続管21の上流側端部に設けた1つの接続部30及び下流側に分岐して設けた2つの接続部31a、31bが、前方に向けて突出するように設置されるようになっている。
【0018】
また、前片23には湯温調整ユニット取付け部12と、2つの水栓ユニット取付け部13a、13bとが設けてある。
【0019】
ここで、第1接続部31aと一方の第1水栓ユニット取付け部13aとが一組となり、第2接続部31bと第2水栓ユニット取付け部13bとが他の一組となっている。また、第1接続部31aと一方の第1水栓ユニット取付け部13aの間の距離、第2接続部31bと第2水栓ユニット取付け部13bとの間の距離は等しくなっている。
【0020】
更に、前片23と両側片24にはカバー取付け部34が設けてある。
【0021】
前記湯温調整ユニット3は、軸方向の一側端が閉塞し且つ軸方向の他側端が開口した第1シリンダ1内に湯温調整装置2を挿入し、且つ、第1シリンダ1の軸方向の一側端部の外側に、湯温調整装置2を操作する第3操作部9を突出させて構成してある。
【0022】
湯温調整ユニット3の第1シリンダ1には、上記取付け金具7に設けた湯温調整ユニット取付け部12に着脱自在に取付けるための被取付け部14が設けてある。また、この第1シリンダ1の後部には、湯温調整装置2よりも上流側となる水流入用接続部16と湯流入用接続部17とが後方に向けて突設してあり、更に、湯温調整装置2よりも下流側に、混合された湯水の出口部18が後方に向けて突設してある。
【0023】
蛇口用の水栓ユニット6aは、軸方向の一端部が開口し且つ他端部が閉塞した第2シリンダ4a内に一端の開口から開閉弁5aを挿入し、且つ、第2シリンダ4aの軸方向の一端部の外側に開閉弁5aの第1操作部8aを突出させて構成してあり、更に、蛇口用の水栓ユニット6aには、上記取付け金具7に設けた2つの水栓ユニット取付け部13a、13bのいずれかに選択して着脱自在に取付けるための被取付け部15aが設けてある。また、この第2シリンダ4aの後部には開閉弁5aよりも上流側となる湯水の入口部19aが設けてあり、更に、開閉弁5aよりも下流側に相当する第2シリンダ4aの背面部又は下面部の部位に、開閉弁5aの下流側に連通する蛇口用の吐水部20aが設けてある。
【0024】
シャワー用の水栓ユニット6bは、軸方向の一端部が開口し且つ他端部が閉塞した第3シリンダ4b内に、一端の開口から開閉弁5bを挿入し、且つ、第3シリンダ4bの軸方向の一端部の外側に開閉弁5bの操作部8bを突出させて構成してあり、更に、シャワー用の水栓ユニット6bには、上記取付け金具7に設けた2つの水栓ユニット取付け部13a、13bのいずれかに選択して着脱自在に取付けるための被取付け部15bが設けてある。また、この第3シリンダ4bの後部には、開閉弁5bよりも上流側となる湯水の入口部19bが設けてあり、更に、開閉弁5bよりも下流側に相当する第3シリンダ4bの背面部又は下面部の部位に、開閉弁5bの下流側に連通するシャワー用の吐水部20bが設けてある。
【0025】
上記の構成の湯温調整ユニット3と、この湯温調整ユニット3とはそれぞれ別体の蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bは、上記取付け金具7の前片23の前面側にそれぞれ独立して着脱自在に取付ける。
【0026】
すなわち、湯温調整ユニット3は、取付け金具7の水供給用接続部10と湯供給用接続部11とに、それぞれ湯温調整ユニット3の水流入用接続部16と湯流入用接続部17とを着脱自在に接続すると共に、図1のように、湯温調整ユニット取付け部12に湯温調整ユニット3の被取付け部14をねじ具のような固着具35で着脱自在に取付ける。また、接続管21の上流側端部の接続部30に、湯温調整ユニット3の出口部18を着脱自在に接続する。
【0027】
また、蛇口用の水栓ユニット6aは、図1に示すように、取付け金具7の左右に並んだ2つの水栓ユニット取付け部13a、13bのうち、一方(図1においては左側)の水栓ユニット取付け部13aに、被取付け部15aをねじ具のような固着具35で着脱自在に取付ける。また、接続管21の下流側に分岐した2つの接続部31a、31bのうち、一方(図1においては左側)の第1接続部31aに蛇口用の水栓ユニット6aの入口部19aを着脱自在に接続する。
【0028】
また、シャワー用の水栓ユニット6bは、図1に示すように、取付け金具7の左右に並んだ2つの水栓ユニット取付け部13a、13bのうち、他方(図1においては右側)の水栓ユニット取付け部13bに被取付け部15bをねじ具のような固着具35で着脱自在に取付ける。また、接続管21の下流側に分岐した2つの接続部31a、31bのうち他方(図1においては右側)の第2接続部31bに、シャワー用の水栓ユニット6bの入口部19bを着脱自在に接続する。また、シャワー用の水栓ユニット6bのシャワー用の吐水部20bに、シャワーホース(図示せず)の後端部を接続する。
【0029】
このように取付け金具7の前面に湯温調整ユニット3と、この湯温調整ユニット3とは別体の水栓ユニット6とをそれぞれ独立して着脱自在に取付けるのであるが、湯温調整ユニット3と水栓ユニット6とは各ユニットのシリンダ1、4の軸芯が略一致するように、一列に並設した状態で取付け金具7の前側に取付けるものであり、また、並設した各ユニットは、それぞれ固着具35を外すことで独立して前方に取り外すことが可能となっている。
【0030】
取付け金具7に各ユニット3、6を固着具35を用いて着脱自在に取付けたり、取り外したりする操作は、取付け金具7の前片23の前方において下方から治具を操作することで固着具35による着脱操作ができるように構成してある。
【0031】
上記のように、取付け金具7の前面側に湯温調整ユニット3と、この湯温調整ユニット3とは別体の水栓ユニット6a、6bとを軸方向に並設して取付けた後、これらをカバー22で覆って水栓装置Aを組み立て構成する。
【0032】
上記カバー22は、形成される水栓装置Aの外郭を構成するもので、下後カバー37と、下前カバー38と、上カバー39とで構成してある。
【0033】
上記下後カバー37と、下前カバー38と、上カバー39には、それぞれ被取付け部40が設けてあって、下後カバー37と、下前カバー38と、上カバー39の各被取付け部40をそれぞれ取付け金具7のカバー取付け部34に固着具35を用いて着脱自在に取付けるようになっている。
【0034】
ここで、下後カバー37、下前カバー38は下方から固着具35を操作して取付けるようになっており、固着具35が下後カバー37、下前カバー38の下面に位置するので、水栓装置Aの使用側である正面側から下後カバー37、下前カバー38を取付ける固着具35が見えないようになっている。
【0035】
上カバー39は上方から固着具35を操作して取付けるようになっていて、固着具35の頭部が上カバー39の上面部の後部に存在することになるが、取付け金具7を壁25に取付けた場合、壁25から前方に突出して取付けたカウンター41の下面部に、上カバー39の後部が重なるように取付けられるため、上記上カバー39の固着具35は、水栓装置Aの使用側の正面側から見ると、カウンター41に隠れて見えないようになっている。
【0036】
添付図面に示す実施形態においては、湯温調整装置2の第3操作部9、2個の開閉弁5a、5bの各操作部8a、8bには、いずれもシリンダ1、4、4aの軸芯を中心に回動する回動部44、45a,45bから前方に各操作板46、47a、47bを突設したもので、湯温調整装置2の第3操作部9の前方に突出した第3操作板46、上カバー39の前部に設けた板状をしたダミー操作部48、一方の開閉弁5aの第1操作部8aの前方に突出した第1操作板47a、他方の開閉弁5bの第2操作部8bの前方に突出した第2操作板47bが、カウンター41の下面側の前端から前方に突出し、上記第3操作板46、2つの操作板47a、47bが、それぞれカウンター41の前方において、シリンダ1、4a、4bの軸芯を中心に回動操作自在となっている。
【0037】
つまり、第3操作部9の第3操作板46を操作することで、水流入用接続部16、湯流入用接続部17から湯温調整ユニット3内に流入する水と湯との混合割合を湯温調整装置2で調整して、湯温調整を行うことができるようになっている。
【0038】
湯温調整ユニット3の湯温調整装置2で湯水の混合が調整された湯温調整済の湯水は、接続管21を経て蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bの各シリンダ4a、4b内に供給される。
【0039】
そして、蛇口用の水栓ユニット6aの開閉弁5aの第1操作部8aの第1操作板47aを回動操作することで、該開閉弁5aの開閉及び開度合いの調整(吐水量の調整)を行い、蛇口用の吐水部20aからの湯水の吐水又は吐水停止、吐水時の吐水量の調整を行う。
【0040】
また、シャワー用の水栓ユニット6bの開閉弁5bの第2操作部8bの第2操作板47bを回動操作することで、該開閉弁5bの開閉及び開度合いの調整(吐水量の調整)を行い、シャワーホースに設けたシャワーヘッドからの湯水の吐水又は吐水停止、吐水時の吐水量の調整を行う。
【0041】
上記のような構成の水栓装置Aにおいて、本発明においては、現場の状況や利用者の使い勝手に応じて、蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとの位置を入れ替えて並設することができるようになっている。
【0042】
すなわち、図1乃至図4に示す実施形態においては、湯温調整ユニット3、蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bを、各シリンダ1、4a、4bの軸芯がほぼ一致するように並設して取付け金具7に取付けるに当たって、湯温調整ユニット3の軸方向の右側端部に蛇口用の水栓ユニット6aの軸方向の左側端部が隣接し、蛇口用の水栓ユニット6aの軸方向の右側端部にシャワー用の水栓ユニット6bの軸方向の左側端部が隣接するように並設して取付け金具7に取付けた例を示したが、図5乃至図8のように、湯温調整ユニット3の軸方向の右側端部にシャワー用の水栓ユニット6bの軸方向の左側端部が隣接し、シャワー用の水栓ユニット6bの軸方向の右側端部に蛇口用の水栓ユニット6aの軸方向の左側端部が隣接するように並設して取付け金具7に取付けてもよい。
【0043】
この場合、シャワー用の水栓ユニット6bを、図5に示すように、取付け金具7の左右に並んだ2つの水栓ユニット取付け部13a、13bのうち一方(図5においては左側)の水栓ユニット取付け部13aに、被取付け部15bをねじ具のような固着具35で着脱自在に取付ける。また、接続管21の下流側に分岐した2つの接続部31a、31bのうち、一方(図5においては左側)の第1接続部31aにシャワー用の水栓ユニット6bの入口部19bを着脱自在に接続する。また、シャワー用の水栓ユニット6bのシャワー用の吐水部20bに、シャワーホース(図示せず)の後端部を接続する。
【0044】
また、蛇口用の水栓ユニット6aは、図5に示すように、取付け金具7の左右に並んだ2つの水栓ユニット取付け部13a、13bのうち他方(図5においては右側)の水栓ユニット取付け部13bに、被取付け部15aをねじ具のような固着具35で着脱自在に取付ける。また、接続管21の下流側に分岐した2つの接続部31a、31bのうち他方(図5においては右側)の第2接続部31bに、蛇口用の水栓ユニット6aの入口部19aを着脱自在に接続する。
【0045】
このように、蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bとの並設位置を入れ替えることで、現場の状況や利用者の使い勝手に応じて、蛇口用の水栓ユニット6aの蛇口用の吐水部20aと、シャワー用の吐水部20bを左右方向に位置を入れ替え、また、蛇口用の水栓ユニット6aの第1操作板47a、シャワー用の水栓ユニット6bの第2操作板47bを、左右方向に位置を入れ替えることができる。
【0046】
また、上記のように湯温調整ユニット3、蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bを、各シリンダ1、4a、4bの軸芯がほぼ一致するように並設して取付け金具7に取付けた本発明の水栓装置Aにおいて、湯温調整ユニット3、蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bのうちいずれかのユニットを保守、点検する場合、3つのユニットが個別に独立して取付け金具7に着脱自在に取付けてあるので、3つのユニットのうち、該当しないユニットは取付け金具7に取付けたままの状態で、保守、点検が必要なユニットのみを取り外して保守、点検ができる。
【0047】
なお、上記実施形態においては、湯温調整ユニット3、蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bを各シリンダ1、4a、4bの軸芯がほぼ一致するように並設して取付け金具7に取付けた本発明の水栓装置Aの例を説明したが、取付け金具7に湯温調整ユニット3を取付けることなく、蛇口用の水栓ユニット6a、シャワー用の水栓ユニット6bのみを取付けて水栓装置Aを構成するものであってもよく、この場合、取付け金具7に蛇口用の水栓ユニット6aとシャワー用の水栓ユニット6bを各シリンダ4a、4bの軸芯がほぼ一致するように並設して取付ける。この例の場合も、前述の実施形態と同様に並設する2つの水栓ユニット6a、6bの位置を入れ替え自在とする。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の水栓装置の一部破断した平面図である。
【図2】同上の一部破断した正面図である。
【図3】同上の正面側から見た斜視図である。
【図4】同上の背面側から見た斜視図である。
【図5】本発明の水栓装置において蛇口用の水栓ユニット、シャワー用の水栓ユニットの位置を入れ替えて並設した例の一部破断した平面図である。
【図6】同上の一部破断した正面図である。
【図7】同上の正面側から見た斜視図である。
【図8】同上の背面側から見た斜視図である。
【符号の説明】
【0049】
3 湯温調整ユニット
6a 蛇口用の水栓ユニット
6b シャワー用の水栓ユニット
7 取付け金具
10 水供給用接続部
11 湯供給用接続部
12 湯温調整ユニット取付け部
13a 水栓ユニット取付け部
13b 水栓ユニット取付け部
14 被取付け部
15a 被取付け部
15b 被取付け部
16 水流入用接続部
17 湯流入用接続部
18 出口部
19a 入口部
19b 入口部
20a 蛇口用の吐水部
20b シャワー用の吐水部
21 接続管
31a 第1接続部
31b 第2接続部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
取付け金具に蛇口用の水栓ユニットとシャワー用の水栓ユニットとを並設して取付け、並設する2つの水栓ユニットの位置を入れ替え自在として成ることを特徴とする水栓装置。
【請求項2】
前記取付け金具に蛇口用の水栓ユニットとシャワー用の水栓ユニットとを並設すると共に、更に取付け金具に、並設した2つの水栓ユニットの端部に並設するように湯温調整ユニットを取付けて成ることを特徴とする請求項1記載の水栓装置。
【請求項3】
前記取付け金具に水供給用接続部と湯供給用接続部と湯温調整ユニット取付け部と2つの水栓ユニット取付け部とを設け、湯温調整ユニットに被取付け部を設けると共に、湯温調整ユニットの湯温調整装置よりも上流側に水流入用接続部と湯流入用接続部とを設け、且つ湯温調整装置よりも下流側に混合された湯水の出口部を設け、該出口部に一端部を着脱自在に接続する接続管の下流側を分岐して2つの接続部を設け、蛇口用の水栓ユニットに入口部と蛇口用の吐水部と被取付け部を設け、シャワー用の水栓ユニットに入口部とシャワー用の吐水部と被取付け部を設け、取付け金具の水供給用接続部と湯供給用接続部とにそれぞれ湯温調整ユニットの水流入用接続部と湯流入用接続部とを接続すると共に、湯温調整ユニット取付け部に湯温調整ユニットの被取付け部を取付け、上記2つの水栓ユニット取付け部にそれぞれ蛇口用の水栓ユニットの被取付け部とシャワー用の水栓ユニットの被取付け部とを取付け位置を入れ替え自在に取付け、上記接続管の下流側に設けた2つの接続部に、上記蛇口用の水栓ユニットの入口部とシャワー用の水栓ユニットの入口部とを入れ替え自在に接続して成ることを特徴とする請求項2記載の水栓装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−7292(P2010−7292A)
【公開日】平成22年1月14日(2010.1.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−165671(P2008−165671)
【出願日】平成20年6月25日(2008.6.25)
【出願人】(505154956)パナソニック電工バス&ライフ株式会社 (306)
【出願人】(000242378)株式会社ケーブイケー (130)
【Fターム(参考)】