説明

水溶性潤滑油

【課題】 従来の鉱物油系の潤滑油と同等の防錆性、潤滑性を示し、かつ水への溶解性が大きく、生分解性に優れた潤滑油を提供する。
【解決手段】 生分解度が60%以上の水溶性グリコール(A)を基油とし、該(A)を80〜98重量%、水溶性増粘剤(B)を1〜10重量%、並びに水溶性防錆剤(C)又は油性剤(D)を1〜10重量%含有してなる水溶性潤滑油である。水溶性グリコール(A)の数平均分子量は1,000以下が好ましく、水溶性増粘剤(B)は数平均分子量10,000以上のポリアルキレングリコールが好ましく、水溶性防錆剤(C)はカルボン酸塩が好ましく、油性剤(D)はカルボン酸アミドであることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水溶性潤滑油に関し、詳しくは自動車、建設機械、船舶及び金属加工機械の作動油、軸受け油、又はギア油などに使用される生分解性の水溶性潤滑油に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から作動油、ギア油、軸受け油などの潤滑基油としては、鉱物油、ポリオレフィン、又はアルコールのエチレンオキサイドやプロピレンオキサイド付加物などのポリエーテル類が使われてきた。近年、環境問題の高まりの中、潤滑油に対しても生分解性が要求されるようになってきた。しかし、これらの炭化水素系基油やプロピレンオキサイドが付加されたポリエーテル類は生分解性が悪く、生分解性基油としては植物油等の天然油脂やその誘導体、合成エステル系潤滑油基油などが基油として使用されてきている(特許文献1〜2参照)。
【特許文献1】特開平05−331481
【特許文献2】特開平11−323373
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらの天然油脂や合成エステル系潤滑油基油は、水が混入した場合に加水分解しやすく潤滑油の使用中の安定性に問題がある。また、これらの基油は水への溶解性が低いため、潤滑油が漏洩した場合に水面での油滴により周辺汚染が大きくなり、洗浄除去も困難である。
本発明は、従来の鉱物油系の潤滑油と同等の防錆性、潤滑性を示し、かつ水への溶解性が大きく、生分解性に優れた潤滑油を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明者らは、上記の問題点を解決すべく鋭意検討した結果、本発明に到達した。即ち、本発明は、生分解度が60%以上の水溶性グリコール(A)を基油とし、該(A)を80〜98重量%、水溶性増粘剤(B)を1〜10重量%、並びに水溶性防錆剤(C)又は油性剤(D)を1〜10重量%含有してなる水溶性潤滑油である。
【発明の効果】
【0005】
本発明の水溶性潤滑油は以下の効果を奏する。
(1)水溶性なので洗浄除去が容易である。
(2)加水分解しにくいので安定である。
(3)生分解性に優れている。
(4)従来の鉱物油系の潤滑油と同等またはそれ以上の潤滑性および防錆性を有する。
(5)環境への影響が少ない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
本発明における水溶性グリコール(A)、水溶性増粘剤(B)、水溶性防錆剤(C)及び本発明の水溶性潤滑油は、いずれも水溶性であり、ここで水溶性とは25℃での水への溶解度が20%以上のものを言う。
【0007】
本発明において、基油となる水溶性グリコール(A)は、生分解度が60%以上、好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上のものである。
生分解度は、OECDの試験法301Cに準じた方法で試験期間28日間によるものである。
生分解度が60%未満では、潤滑油の生分解度も低くなり易く、潤滑油が漏洩した場合の土壌、河川、海洋等における環境汚染という点で問題がある。
【0008】
本発明における(A)は数平均分子量(以下、Mnと略記する。測定法はゲルパーミュエーションクロマトグラフィー、以下同様)が好ましくは1,000以下、さらに好ましくは62〜800であることが生分解度の観点から好ましい。
(A)の例としては、アルキレン基の炭素数2〜6(例えば、エチレン、プロピレン、ブチレンなど)で、Mnが1,000以下の(ポリ)アルキレングリコール、例えば1,2−プロピレングリコール(生分解度90〜99%)、1,3−プロピレングリコール、エチレングリコール(生分解度100%)、ジ−1,2−プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、重合度4〜22のポリエチレングリコール(生分解度60〜70%)、及び重合度2〜20のポリエチレン/プロピレンのランダム、ブロックもしくはそれらの組み合わせによる共重合体(エチレン基が2以上含まれる)などが挙げられる。
これらのうち好ましいものは1,2−プロピレングリコール及び/又はMnが1,000以下のポリエチレングリコールである。
【0009】
水溶性増粘剤(B)としては、多価アルコールのアルキレンオキサイド(以下、AOと略記する)付加物、ポリアミンAO付加物、ポリカルボン酸(塩)、ポリビニルアルコール及びセルロース誘導体などが挙げられる。(B)のMnは好ましくは10,000以上であり、さらに好ましくは、Mnが10,000〜500,000、特に好ましくは15,000〜200,000である。この範囲であると潤滑性がさらに優れる。(B)のうち好ましいのは、多価アルコールのAO付加物およびポリアミンAO付加物である。
【0010】
多価アルコールAO付加物を構成する多価アルコールとしては、2〜4価もしくはそれ以上のポリオール、例えばエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール及びソルビトールなどが挙げられる。
ポリアミンAO付加物を構成するポリアミンとしては、(ポリ)アルキレンポリアミン(例えば、エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペンタミンなど)及びポリアミドポリアミン(例えば、オレイン酸若しくはリノール酸等が重合したダイマー酸、又はセバシン酸若しくはアジピン酸等の二塩基酸と上記ポリアミンとの縮合反応で得られる重量平均分子量600〜6000のポリアミドポリアミンなど)が挙げられる。
AOとしては、炭素数2〜4のアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド(以下、EOと略記する)、1,2−プロピレンオキサイド(以下、POと略記する)、1,2−ブチレンオキサイドおよびテトラヒドロフランなどが挙げられ、2種以上のAOを併用する場合の付加様式はブロック、ランダム及びそれらの組み合わせが挙げられる。
これらのうち好ましいのは、ブロック付加物であり、特にEOとPOのブロック付加物、とりわけ1,6−ヘキシレングリコールEO/PO付加物、リノール酸のダイマー酸とヘキサメチレンペンタミンとからなるポリアミドEO/PO付加物およびグリセリンEO/PO付加物が好ましい。(/はブロック付加を表す、以下同様)
【0011】
ポリカルボン酸(塩)としては、ポリアクリル酸(塩)、ポリメタクリル酸(塩)および(メタ)アクリル酸(塩)が80モル%以上と他のビニル単量体が20モル%以下から構成される共重合体が挙げられ、塩としては、アルカリ金属(ナトリウム、カリウムなど)塩およびアミン(トリエタノールアミン、トリイソプロパノールアミンなど)塩が挙げられる。好ましいのはアルカリ金属塩である。
【0012】
セルロース誘導体としては、カルボキシメチルセルロース、アセチルセルロース、リン酸セルロース、エチルセルロース及びオキシエチルセルロースなどが挙げられる。
【0013】
水溶性防錆剤(C)としてはアミン化合物(C1)、カルボン酸類(C2)及びカルボ
ン酸塩類(C3)が挙げられる。(C)のMnは好ましくは1,000以下である。
(C1)としては、例えばアルカノールアミン(モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミン及びトリイソプロパノールアミンなど)、アルキル(炭素数1〜24)アミンのEO(1〜20モル)付加物および環状アミン(炭素数6〜24)のEO(1〜20モル)付加物が挙げられる。
(C2)としては、炭素数8〜22のモノカルボン酸(脂肪族飽和もしくは不飽和脂肪酸(例えばカプリル酸、ラウリル酸、ミリスチン酸、パルミチン酸及びオレイン酸)、炭素数6〜36のジカルボン酸(例えばアゼライン酸、セバシン酸及びドデカン2酸)、脂肪族ザルコシン酸類(例えばラウリルサルコシン酸及びオレイルザルコシン酸)、及びアルケニルコハク酸(例えばオクテニルコハク酸、ドデセニルコハク酸、ペンタデセニルコハク酸及びオクダデセニルコハク酸)が挙げられる。
(C3)としては、(C2)とアルカリ金属の塩(C31)、及び(C2)と(C1)の塩(C32)が挙げられる。
(C31)を構成するアルカリ金属としては前述のものが挙げられる。
(C32)は、予め製造された塩であってもよいが、好ましくは、本発明の水溶性潤滑油を製造する配合工程で(C2)と(C1)を配合すると同時に中和反応による塩を形成する方法である。中和反応による塩形成における(C2)と(C1)の当量比は、好ましくは(C2)/(C1)=1/0.8〜3、さらに好ましくは1/0.8〜2であり、過剰となった(C1)又は(C2)も、そのまま本発明における水溶性防錆剤となる。
【0014】
(C)のうち好ましいものは(C3)、さらに好ましいのは(C32)、特に脂肪族ザルコシン酸塩及びアルケニルコハク酸塩である。
【0015】
油性剤(D)としては炭素数8〜22のアルキルもしくはアルケニルリン酸エステル塩(例えば、ラウリルリン酸エステル塩、パルミチルリン酸エステル塩及びオレイルリン酸エステル塩;塩としてはアルカリ金属塩);炭素数8〜22の脂肪酸アルカノールアミド(例えば、ラウリン酸ジエタノールアミド及びオレイン酸ジエタノールアミド)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数8〜22の脂肪酸ジエタノールアミド類である。
【0016】
本発明において、(A)〜(D)の含有量は、(A)、(B)、(C)及び(D)の合計重量に基づいて、(A)が80〜98重量%、好ましくは83〜95重量%、さらに好ましくは85〜95重量%、(B)が1〜10重量%、好ましくは2〜6重量%、さらに好ましくは3〜6重量%、(C)又は(D)が1〜10重量%、好ましくは2〜6重量%、さらに好ましくは3〜6重量%、(C)及び(D)を含有する場合は、(C)及び(D)の合計重量{(C)+(D)}が1〜15重量%、好ましくは2〜12重量%、さらに好ましくは3〜10重量%である。
(A)が80重量%未満であると潤滑性が悪くなり、98重量%を超えると動粘度が不足して潤滑性が悪くなる。(B)が1重量%未満であると潤滑油としての粘性が得られず潤滑性が悪くなり、10重量%を超えると潤滑油としての生分解性が悪くなる。(C)と(D)の合計が1重量%未満であると防錆性及び潤滑性が悪くなり、15重量%を超えると生分解性が悪くなる。
【0017】
本発明の水溶性潤滑油には必要により、酸化防止剤、消泡剤および水からなる群から選ばれる1種以上を適宜加えて使用してもよい。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、例えば2,4−ジメチル−6−tert−ブチルフェノール及び4,4−ブチリデンビス(6−tert−ブチルメタクレゾール;アミン系酸化防止剤、例えばN−フェニル−4−オクチルフェニルアミン及びビス(4−オクチルフェニル)アミン;ジハイドロカルビル(炭素数1〜36)ジチオリン酸亜鉛およびジアリルジチオリン酸亜鉛等が挙げられる。
【0018】
消泡剤としては、シリコーン系消泡剤、ポリプロピレングリコール(非水溶性)、ポリプロピレングリコールモノアルキルエーテル(非水溶性)等が挙げられる。
【0019】
本発明の水溶性潤滑油において含有させることができる水の量は好ましくは10重量%以下、さらに好ましくは5重量%以下である。
【0020】
本発明の水溶性潤滑油は、40℃での動粘度が30〜120mm2/s、好ましくは40〜80mm2/sである。30mm2/s以上であれば潤滑性が良くなる傾向にあり、120mm2/s以下であればベタツキが少なく、また駆動時の負荷が小さい。
なお、水溶性潤滑油の動粘度は、JIS K2283:2000(原油及び石油製品−動粘度試験方法及び粘度指数算出方法)に基づきウベローデ粘度計により測定する。
【0021】
本発明の水溶性潤滑油のpHは、好ましくは8〜10、さらに好ましくは9〜10である[pHは潤滑油をイオン交換水で2倍に稀釈した溶液を、pHメーター「M−12」(堀場製作所製 )を使用して測定できる]。
【0022】
本発明の水溶性潤滑油は、生分解度が通常50%以上、好ましくは60%以上さらに好ましくは70%以上である。この範囲であると、潤滑油の生分解性がさらに優れる。
水溶性潤滑油の生分解度の測定方法は、前述の(A)の生分解度の測定方法と同様の方法である。
【0023】
本発明の水溶性潤滑油は、通常、(A)〜(D)の原料を温度40℃〜60℃で1〜4時間攪拌混合し、必要によりpH調整剤(苛性ソーダ及び苛性カリなど)にてpHを調整して得ることができる。
【0024】
本発明の水溶性潤滑油は、上記のようにして得られた配合液をそのままで水溶性作動油、水溶性軸受け油、又は水溶性ギア油などとして好適に用いることができる。
また、本発明の水溶性潤滑油は、海水に漏れたとしても生分解性および水溶性が良いという特徴を有するので、特に船舶用の水溶性潤滑油として好適である。
【実施例】
【0025】
以下の実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下において、部は重量部を表す。
<実施例1〜6、比較例1〜4>
表1〜2に記載の部数の配合原料を温度50〜60℃で攪拌して混合し、苛性カリの50%水溶液(表中のKOHと水は配合原料であり、苛性カリの50%水溶液には含まない)でpHをいずれも9.5に調整し、本発明の水溶性潤滑油(E1)〜(E6)および比較の水溶性潤滑油(F1)〜(F4)をそれぞれ1,000部得た。
これらの40℃での動粘度(mm2/s)を表1〜2に示す。なお、動粘度は以下の条件で測定した。
<動粘度の測定方法>
装置:自動粘度測定装置(VMC−252型);株式会社離合社製
粘度計:ウーベローデ粘度計(粘度計番号2番)
測定温度:40℃
【0026】
表1〜2中の略号は以下の組成を表す。なお、メーカー名のあるものは市販品を用い、メーカー名の無いものは無触媒または水酸化カリウムを触媒とし、温度100〜150℃、時間4〜10時間かけて加圧反応装置を用いてAO付加反応により製造した。
PEG−200(三洋化成工業株式会社製);ポリエチレングリコール(Mn=200、 生分解度=60〜70 %)
PEG−300(三洋化成工業株式会社製);ポリエチレングリコール(Mn=300、生分解度=60〜70%)
PEG−2000(三洋化成工業株式会社製);ポリエチレングリコール(Mn=2,000、生分解度=40〜50%)
PG;1,2−プロピレングリコール(生分解度=90〜99%)
Bu−EO/PO;n−ブタノールEO/PO(Mn=880、モル比EO/PO=50/50、生分解度=10〜25%)
ソルボ-EO/PO;ソルビトールEO/PO(Mn=10,000、モル比EO/PO=80/20、生分解度=0〜5%)
ヘキG−EO/PO;ヘキシレングリコールEO/PO(Mn=18,000、モル比EO/PO=75/25、生分解度=0〜5%)
ポリアミドEO/PO;リノール酸のダイマー酸(ハリダイマー216、ハリマ化成株式会社製)とペンタエチレンヘキサミンとからなるポリアミド(重量平均分子量1900)のEO/PO付加物(Mn=190,000、モル比EO/PO=80/20、生分解度=0〜5%)
GL-EO/PO;グリセリンEO/PO(Mn=45,000、モル比EO/PO=65/35、生分解度=0〜5%)
DSA;ドデセニルコハク酸
OSA;オクテニルコハク酸
シクロヘキシルアミンEO:シクロヘキシルアミンEO2モル付加物
【0027】
【表1】

【0028】
【表2】

【0029】
<評価例>
得られた水溶性潤滑油の生分解性、潤滑性及びさび止め性を試験した。
試験方法は、以下のとおりである。結果を表3〜4に示す。
(1)生分解性
OECD試験法301Cに準じて、28日培養前後のTOCを測定することで分解度を測定した。活性汚泥は(財)化学物質評価機構の購入汚泥を使用した。
【0030】
(2)潤滑性
振動摩擦摩耗試験機(オプチモール社製 SRV試験機)を用い、鋼球と平面の鋼ディスクとの点接触(荷重100N)における摩擦係数及び鋼球上の摩耗直径を観察することにより評価した。試験条件を下記に示す。
振幅:2mm、 振動数:50Hz、 温度:30℃
時間:10分間、
摩擦係数:時間10分間の平均
摩耗直径:10mm鋼球の摩耗直径(mm)
油幕切れ:摩擦係数が立ち上がる状態を見た。
○:摩擦係数の変化無し、 △:摩擦係数の変化ややあり、 ×:摩擦係数の変化大
【0031】
(3)防錆性
潤滑油さび止め性能試験方法(JIS K2510)に準じた。
水溶性潤滑油の重量に基づいて10重量%の海水を添加した混合液に、研磨洗浄した棒鋼(S20C)を60℃、3日間浸漬した後、さびの発生状態を観察した。なお、浸漬中は混合液は撹拌し続けた。
○:さびなし、 △:数点さびあり、 ×:十数点さび
【0032】
【表3】

【0033】
【表4】

【0034】
表3〜4からわかるように、本発明の水溶性潤滑油は、生分解性、潤滑性および防錆性のいずれにも優れている。一方、比較例の潤滑油は、生分解性、潤滑性および防錆性のうちのいずれかにおいて実施例の潤滑油と比べて劣っている。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の水溶性潤滑油は、水に可溶で生分解性が良く、且つ、潤滑性と防錆性が優れているため、特に自動車、建設機械、船舶及び金属加工機械などに使用される作動油、軸受け油、ギア油として好適である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
生分解度が60%以上の水溶性グリコール(A)を基油とし、該(A)を80〜98重量%、水溶性増粘剤(B)を1〜10重量%、並びに水溶性防錆剤(C)又は油性剤(D)を1〜10重量%含有してなる水溶性潤滑油。
【請求項2】
水溶性グリコール(A)の数平均分子量が1,000以下である請求項1記載の水溶性潤滑油。
【請求項3】
水溶性増粘剤(B)が数平均分子量10,000以上のポリアルキレングリコールである請求項1、又は2記載の水溶性潤滑油。
【請求項4】
水溶性防錆剤(C)がカルボン酸塩である請求項1〜3のいずれか記載の水溶性潤滑油。
【請求項5】
油性剤(D)がカルボン酸アミドである請求項1〜4のいずれか記載の水溶性潤滑油。
【請求項6】
生分解度が60%以上である請求項1〜5のいずれか記載の水溶性潤滑油。
【請求項7】
水溶性作動油、水溶性軸受け油、又は水溶性ギア油である請求項1〜6のいずれか記載の水溶性潤滑油。
【請求項8】
船舶用である請求項1〜7のいずれか記載の水溶性潤滑油。

【公開番号】特開2006−83378(P2006−83378A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−237865(P2005−237865)
【出願日】平成17年8月18日(2005.8.18)
【出願人】(000002288)三洋化成工業株式会社 (1,719)
【Fターム(参考)】