説明

水素化触媒

【解決手段】 50重量%未満のパラジウムが深さ50ミクロンまでの表層中に含まれ、残りが深さ50から400ミクロンの表層中に含まれる活性炭に担持された金属パラジウムからなる水素化触媒。触媒は特にp−キシレンの酸化により得られたテレフタル酸を精製するのに使用される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、活性炭に担持されたパラジウム(Pd)からなる水素化触媒および水素添加反応におけるそれらの使用に関する。
特に、4−カルボキシベンズアルデヒド(4−CBA)を含む不純物からテレフタル酸を精製する際の触媒使用に関する。
【背景技術】
【0002】
活性炭に担持されたパラジウムからなる水素化触媒が文献で既に知られている。それらは活性炭にパラジウム化合物を吸着し、吸着された化合物をパラジウム金属へ還元することにより製造される。
【0003】
米国特許第3,138,560 号によれば、パラジウムがテトラクロロパラジウム酸ナトリウムまたはパラジウムクロライドの溶液から吸着されると、大部分のパラジウムはすぐに還元されパラジウム金属の薄フィルムの形で表面に析出することが知られている。
生じた触媒はほとんど活性ではない。活性炭の表面上に存在するアルデヒド基のような官能基に起因し、パラジウムはパラジウム金属へ還元される。
この還元を防ぐために、過酸化水素のような酸化剤を含んだパラジウム化合物の溶液が使用される。
【0004】
活性炭の表面上に比較的小さいサイズ( 可能なら35Åより小さい)のパラジウム微結晶(crystallites)を吸着することができるように、パラジウム化合物の有機溶媒溶液が使用されている(米国特許第4,476,242 号)。この場合、全パラジウムは厚さ70−80ミクロン未満の層中に濃縮される。
パラジウムがテトラニトロパラジウム酸ナトリウムの水溶液から吸着されると、上述の結果と類似の結果が得られる(米国特許第4,421,676 号)。
【0005】
従来法によれば触媒は、微粉を除去するために活性炭を水で洗浄し;処理された活性炭を水中に拡散させ、任意に塩基性度を調整し、パラジウム塩の水溶液をそれに滴下することにより製造される。
【特許文献1】米国特許第3,138,560 号
【特許文献2】米国特許第4,476,242 号
【特許文献3】米国特許第4,421,676 号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
p−キシレンの酸化により得られたテレフタル酸中に含まれる不純物は、本質的にパラトルエン酸と4−CBAからなる。
パラトルエン酸はそれが含まれているテレフタル酸溶液を冷却し結晶化することにより除去されるが、4−CBAを除去するには4−CBAが還元されて、結晶化により除去可能な化合物へと転換されることを必要とする。
【0007】
その転換は、活性炭担体上のパラジウム触媒上での水素添加により行なわれる。
その触媒は4−CBAの濃度をテレフタル酸使用者が許容しうるレベルにまで減らし、その4−CBAを結晶化により除去可能な化合物へ転換させるために、高活性で高選択性でなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、活性炭が、pH0〜1の酸性溶液を、活性炭の細孔容積に等しいかまたは少ない液量で使用して前処理され、パラジウム化合物の水溶液を、該活性炭の細孔容積に等しいかまたは少ない液量で使用して該活性炭に乾式含浸され、50重量%未満のパラジウムが深さ50ミクロンまでの表層中に含まれ、残りが深さ50から400ミクロンの表層中に位置する、活性炭に担持されたパラジウム金属からなる水素化触媒が提供される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
パラジウム化合物が活性炭に乾式含浸され、パラジウム化合物が好ましくは活性炭の細孔の容積に等しいかまたは少ない使用量の濃縮水溶液から吸着されると、活性炭に担持されたパラジウムからなる触媒の活性および選択性がかなり向上することが意外にも見出された。
【0010】
担体は、パラジウム化合物溶液を活性炭に噴霧することにより含浸されるのが好ましく、活性炭細孔の容積(細孔の容積は、担持するために使用されている活性炭の重量に活性炭の多孔度を乗じることにより決定される)の1/2から1/5の量の溶液を使用することが好ましい。
【0011】
本法に従い操作すると、50%未満のパラジウム金属が深さ50ミクロンまでの表層中に含まれる;残りが深さ50から400ミクロンの表層中に含まれる。パラジウムの分布は、X線電子マイクロプローブ分析(EMPA)により決定される。
【0012】
使用可能なパラジウム化合物には様々な種類がある。例としては、クロロパラジウム酸のハライド、ジアセテート、ニトラート、アルカリ金属塩、アミンとパラジウムのコンプレックス、およびテトラニトロパラジウム酸ナトリウム(Na2Pd(NO24)のような塩が挙げられる。
テトラクロロパラジウム酸ナトリウムのような水に非常に可溶性な化合物を使用するのが好ましい。この場合、パラジウム塩は1−10重量%の濃度で使用される。
他の場合、パラジウム化合物の濃度は、室温で測定した飽和濃度の50−100%が好ましい。
【0013】
パラジウム化合物の溶液は、公知の種類の装置を使用して、担体100g毎に0.1−1ml溶液の割合で噴霧される。
噴霧は室温で行なわれるのが好ましい。温度が上昇すると、乾燥速度が上昇し、おそらく非常に微細な分散相を形成する;しかし、パラジウムの自然還元速度も上昇し、おそらく担体の表面上に好ましくないパラジウム金属の薄層を形成する。
【0014】
パラジウム化合物溶液で含浸された担体は、担体中でパラジウムがすでに部分的にパラジウム金属の状態であり、パラジウム還元を完結するために、噴霧後担体はパラジウムを金属パラジウムに還元するのに使用される公知の還元剤で処理される。
【0015】
ホルムアルデヒド、次亜リン酸ナトリウム、グルコース等のような化合物を使用することができる。また、還元が室温またはそれよりわずかに高温で行なわれる場合(高温で使用すると、微結晶の大きさが不適当に増大する)、水素を使用することができる。
細孔の容積より少ない容量の溶液を使用し、8−10%濃度の次亜リン酸塩の溶液を使用するのが非常に好都合である。触媒はその後、溶液から抜き取り、洗浄して乾燥する。
【0016】
触媒調製に使用する活性炭は、動物由来または植物由来でもよい。ヤシガラ炭が好ましい。活性炭の表面積は600m2 /g(BET)より大なるものが好ましく、1000m2 /g以上に達してもよく;多孔度(BET)は0.3から0.9m3 /gである。活性炭は粒度が一般に2から15メッシュの粒状型で使用されるのが好ましい;しかし、薄片状、粒状または他の粒状型の活性炭を使用することも可能である。
【0017】
微細な活性炭の部分( 微粉)は乾燥空気流および/または篩い分けにより除去される。
【0018】
活性炭は、パラジウム化合物の溶液を噴霧する前に例えば1−5重量%の濃塩酸を含んでいる酸性水溶液で前処理されるのが好ましい。その溶液は活性炭上に、細孔容積に等しいかまたは少ない量が噴霧される。
酸溶液での処理は触媒の活性を向上させる。
【0019】
活性炭に固定されたパラジウムの量は一般に0.1から5重量%である;テレフタル酸を精製する触媒の場合には、0.2から0.6重量%が好ましく;0.3から0.5重量%がより好ましい。パラジウムに加えてロジウムや銅のような他の金属も存在してもよい。発明の触媒を使用する粗テレフタル酸の精製は、その酸の水中懸濁液を加熱し、約100℃から300℃の温度で処理され、約15から100バールの水素圧を使用することにより行なわれる。
【0020】
触媒はまた、飲料水から硝酸塩および/または亜硝酸塩イオンおよび有機クロライド( 例えばトリクロロエチレン)を除去するために使用される。この場合、パラジウムに加えて触媒は、パラジウム/銅の比が2/1から20/1で銅も含んでいることが好ましい。
硝酸塩の場合、その工程は室温で水と水素気流を触媒の固定床を通して流れさせて行なわれ、クロライドの場合、工程は15℃から150℃で行なわれる。
【0021】
本発明の方法により得られたパラジウム触媒は、50%未満のパラジウムが深さ50ミクロン以内の表層中に含まれ、残りが深さ50から400ミクロンの表層中に分布しているような、活性炭顆粒表面上のパラジウム金属微結晶の分布が特徴である。
【0022】
パラジウム微結晶の表面積は、パラジウム金属に関して150m2 /gパラジウムより大きく、300m2 /g以上まで大きくてもよい;触媒に関しては、表面積は0.8m2 /gより大きく、1.5−2m2 /gに達してもよい。
【0023】
パラジウムに関する表面積は一酸化炭素(CO)の化学吸着データから得られ;触媒に関する表面積はBET試験により得られる。
【0024】
微結晶の縦のサイズの平均値は一般に100Å未満で:ある場合(特に噴霧により得られた触媒の場合)には50Å未満で、またはさらに35Åより小さい値まで減少可能である(35Åは微結晶の寸法をX線測定により決定できない下限値である)。微結晶の平均サイズはX線回折データにより決定される。35Å未満の平均サイズの微結晶の割合は、触媒上のパラジウムの濃度( 化学的方法により決定される)と35Åより大きいサイズの微結晶の割合から由来する濃度との相違を計算することにより決定される。
【0025】
本発明の触媒はさらに、触媒に関し0.2ml CO/g触媒より大きく、0.5ml CO/g触媒に達しうるCOの化学吸着値に特徴がある;パラジウムに関し化学吸着値は50ml CO/gPdより大きく、100ml CO/gPdに達しうる。
【0026】
CO化学吸着は、サンプルに既知容量のCOを供給することにより測定される。
これら供給はサンプルがCOで飽和し、もはや化学吸着せず、供給した容量に対応するCOの一定容量を放出するまで行なわれる。
【0027】
測定は室温で行なわれる:約6gの乾燥触媒を、入り口弁および出口弁を備えたU字型サンプル容器内に導入する。
分析の前に、サンプル乾燥中に酸化されるパラジウムを還元するため、及びCOをCO2 へ変換させる微量の酸素を除去するために、サンプルは室温にて水素で処理する。
【0028】
サンプルは次いで微量の水素を除去するためにヘリウムでフラッシュする。
COの既知の容積(既知の容積にセットされたループで測定)はその後不活性ガスの気流中へ供給する:吸着された容量は熱伝導性セルで測定される。
化学吸着に関係したクロマトグラムは、様々なピークを有する:各ピークはサンプルへのCOの供給に関係がある。
【0029】
触媒活性(標準4−CBA水素添加試験に従い測定し、反応時間の分の関数として4−CBAの濃度の対数をプロットすることにより得られた線の勾配として表現した)は0.05より大きく0.08に達することがありうる。勾配対パラジウムのグラム重量の比で表現される活性は、10より大きく20に達することがありうる。45分の反応後の4−CBAの転化率は90%より大きく、99%に達することがありうる。
【0030】
水素転化反応は、羽根付き攪拌機と金網触媒ホルダーを備えた2リットルのオートクレーブ中で行なわれる。
反応条件に達したとき(200℃)のみホルダーは自動弁により、反応溶液中に沈められる。オートクレーブは一定の間隔でサンプルをそこから取り出す上昇管を有している。
500ppmの4−CBAを含んでいる1.5リットルの水溶液をオートクレーブ中に導入し、0.750gの触媒を高い位置にある触媒ホルダー中に供給する。
オートクレーブを閉じ、最初に全ての微量酸素を除去するためにアルゴンでついで窒素で洗浄する。攪拌および加熱を始める前に、18バールの水素をその後供給する。
【0031】
いったん作用温度(200℃)に達したらホルダーを溶液中に沈める前に、時間0のサンプルをなすサンプルを取り出す。
連続してサンプルをその時々に取り出す(5、10、15、20、30、45、60および90分)。全てのサンプルは、残っている4−CBAと生成したヒドロキシメチル安息香酸とパラトルエン酸の含量を決定するためにHPLCで分析する。
【0032】
高い活性を有すことに加えて、本発明の触媒はまた、4−CBAをパラトルエン酸とヒドロキシメチル安息香酸へ還元する際にかなりの選択性を有することに特徴がある(例として、上述の試験に従い45分間操作行後に200から300ppmの上述の酸が生成する)。
例えば米国特許第4,476,242 号により得られた公知の触媒を使用し、上述の試験に従い操作すると、4−CBA濃度の対数を時間の分の関数としてプロットした線について0.04未満の勾配が得られる。パラトルエン酸とp−ヒドロキシメチル安息香酸の濃度は100ppmより低い。
【0033】
以下の実施例は本発明を説明するものであるが、それに限定されない。
【実施例】
【0034】
参考例1
1100m2 /gの表面積(BET)で、0.68cm3 /gの多孔度(BET)で、粒度が4から8メッシュで、微粉を適度な篩い分けおよび窒素で流して除去した500gの薄片状のヤシガラ炭を、ジャーを回転(24rpm)させる電動変速機を備えたジャーの中へ入れた。
7.1gのテトラクロロパラジウム酸ナトリウム(Na2 PdCl4 )を含み塩酸でpHを0から1にした水溶液40mlと、35重量%に等しい量の過酸化水素(H2 2 )6mlを加えたものを、20分にわたって連続して回転している炭上に噴霧した。
【0035】
ジャーが回転していると同時に、含浸は室温で行なった。
噴霧工程の終わりに、最初の外観を保っている活性炭を、25gの次亜リン酸ナトリウム(NaH2 PO2 ・H2 O)を含む水溶液300mlで処理した。
【0036】
触媒は水気をきり、洗浄し120℃で乾燥した。
パラジウム含量は0.413重量%であった。
触媒の他の特徴と、上述の標準法による4−CBAの還元活性は表に示した。
【0037】
参考例2
活性炭の含浸をジャー中で300mlのテトラクロロパラジウム酸ナトリウム溶液を加えることにより行なった以外、参考例1の製法を繰り返した。
完成したパラジウムの含量は0.464重量%であった。
触媒の特徴とその活性は表に示した。
【0038】
較例
微粉を除去するために活性炭を水で流してパラジウム塩の溶液600mlで含浸する以外は、参考例2の試験を繰り返した。添加の5分後、溶液は無色になり担体は金属的な外観を有した。
還元は、25gの次亜リン酸ナトリウムを含む水溶液50mlを添加することにより行なった。
処理の終了した触媒中のパラジウムの含量は、0.474重量%であった。
触媒の他の特徴と標準試験によるその活性は表に示した。
【0039】
実施例
参考例1を繰り返した。唯一の違いは参考例1のように微粉を除いた活性炭を、パラジウム塩溶液で含浸する前に塩酸水溶液で前処理したことである。塩酸溶液での前処理は含浸と同じ方法で行なった。すなわち塩酸溶液(3.5重量%の塩化水素を含有する100ml)を、連続的に回転しているジャー中に収容されている炭上に噴霧した。
触媒の特徴は表に示した。
【0040】
X線電子マイクロプローブ分析を触媒の顆粒の断面に行なった。この方法(EMPA)は、電子衝撃に付したサンプル中の元素に特有な一次X線放射を検出することに在る。
EDX(またはEDS、エネルギー分散スペクトロメーター)法を使用し、敏速に試験されるサンプルを構成する元素を評価し、組成図を得ることができる。しかしこの系の分解能は、問題となっている元素の濃度に関し信頼できる情報を得るにはあまりに低い(150eV)。
【0041】
定量的な情報を得るためには、WDX(またはWDS、波長分散スペクトロメーター)を使用することにより得られる、より高い分解能を得る必要がある。この場合、確かにより高い分解能(10eV)が得られ、断面の表面上の光線の位置の関数としてパラジウムの割合をプロットする定量的チャートがこの系で得られる。
この場合、検査した面積の軸に沿って非常に定量的な分析が、コンピューターの助けを借りてそれぞれデータを獲得した後、電子ビームの座標をシフトすることにより逐一得られる。
顆粒の厚さ全体を含む線に沿ったパラジウムのLアルファ放射の分布により、パラジウムが約350ミクロンの深さの層に含まれ、50%未満のパラジウムが50ミクロンの深さの層に含まれることが示される。
【0042】
実施例
実施例を繰り返した。唯一の違いは実施例で7重量%の塩化水素の溶液100mlを噴霧し、実施例で1.75重量%の塩化水素の溶液200mlを噴霧したことである。
触媒の特徴は表に示した。
【0043】
較例
米国特許第4,476,241 号の実施例Cに従い触媒を製造した。
参考例1で使用したフラスコ中の活性炭12gを微粉を除くためメタノールで洗浄した。メタノールをデカントし、活性炭を300mlの三つ口フラスコに移し40mlのメタノールに懸濁させた。分散系を攪拌機の羽根を液体の上層中に沈めることにより(固体に接触することなく)攪拌した。
5℃に冷却し、0.072gの硝酸パラジウム(Pd(NO3 2 )のメタノール50mlの溶液を滴下して加えた。攪拌を21時間続けた。
次いで水を加え、触媒を洗浄し60℃で乾燥した。
触媒上のパラジウム含有量は0.17重量%であった。触媒は金属的な外観を有していた(パラジウムの分散が少ないことを示している)。
触媒の特徴は表に示した。
実施例で記載した電子マイクロプローブ分析によれば、全てのパラジウムは60から70ミクロンの深さの層内に含まれていた。
【0044】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性炭が、pH0〜1の酸性溶液を、活性炭の細孔容積に等しいかまたは少ない液量で使用して前処理され、パラジウム化合物の水溶液を、該活性炭の細孔容積に等しいかまたは少ない液量で使用して該活性炭に乾式含浸され、50重量%未満のパラジウムが深さ50ミクロンまでの表層中に含まれ、残りが深さ50から400ミクロンの表層中に位置する、活性炭に担持されたパラジウム金属からなる水素化触媒。
【請求項2】
0.2ml CO/g触媒より大なる量の一酸化炭素を化学吸着できる請求項1の触媒。
【請求項3】
一酸化炭素の化学吸着量が、活性炭素上に固定された50ml CO/gパラジウムより大きい請求項1または2の触媒。
【請求項4】
パラジウム含有量が0.1から5重量%である請求項1の触媒。
【請求項5】
パラジウム含有量が0.2から0.6重量%である請求項2または3の触媒。
【請求項6】
パラジウムが150から300m2 /gの表面積を有する請求項2または3の触媒。
【請求項7】
パラジウムに加え、ロジウムおよび銅から選ばれる金属を含む請求項1の触媒。
【請求項8】
パラジウム微結晶の平均サイズが100Å未満である請求項2または3の触媒。
【請求項9】
パラジウム微結晶の平均サイズが50Å未満である請求項2または3の触媒。
【請求項10】
活性炭が植物由来で600m2 /gより大なる表面積を有する請求項1〜9のいずれか一つの触媒。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれか一つに記載の触媒を用い、100〜300℃の温度で、かつ水素圧15〜100バールで水中懸濁液の水素化を行なうことによる、4−カルボキシベンズアルデヒドを含む粗テレフタル酸の精製方法。

【公開番号】特開2008−183557(P2008−183557A)
【公開日】平成20年8月14日(2008.8.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−50668(P2008−50668)
【出願日】平成20年2月29日(2008.2.29)
【分割の表示】特願平10−110824の分割
【原出願日】平成10年4月21日(1998.4.21)
【出願人】(598053282)サッド チェミ エムティー エス.アール.エル. (2)
【氏名又は名称原語表記】SUD CHEMIE MT S.r.l.
【住所又は居所原語表記】Via Cornaggia,10 20123 MILANO ITALY
【Fターム(参考)】