説明

水素発生装置、燃料電池発電システム、水素発生量の調節方法及びこれらを行うプログラムが記録された記録媒体

【課題】スイッチのオンオフ時間及び/またはオンオフ周波数を用いて燃料電池に供給される水素発生量の調節が可能な水素発生装置を提供する。
【解決手段】水素発生装置は、水素イオンを含んだ電解質水溶液が入っている電解槽と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記電子を受けて水素を発生する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、前記第2電極からの水素発生量を測定する流量測定器と、設定値の入力を受け、前記流量測定器から測定された前記水素発生量と前記設定値とを比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水素発生装置に関するもので、より詳細には、燃料電池に供給する水素発生量の調節が可能な水素発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
燃料電池とは燃料、すなわち、水素、LNG、LPG、メタノールなどの燃料と空気の化学エネルギーとを電気化学的反応により電気及び熱に直接変換させる装置である。既存の発電技術が燃料の燃焼、蒸気発生、タービン駆動、発電機駆動の過程を用いることとは異なって、燃焼過程や駆動装置がないため効率が高く、かつ環境問題を誘発しない新たな概念の発電技術である。
【0003】
図1は燃料電池の作動原理を示す図である。
【0004】
図1を参照すると、燃料電池100の燃料極110はアノード(anode)であり、空気極130はカソード(cathode)である。燃料極110は水素(H)の供給を受け水素イオン(H)と電子(e)に分解される。水素イオンは膜120を経て空気極130に移動する。膜120は電解質層である。電子は外部回路140を経て電流を発生する。そして、空気極130にて水素イオンと電子、そして空気中の酸素と結合して水になる。前述した燃料電池100における化学反応式は下記の化学式1で表される。
【0005】
(化1)
燃料極110:H→2H+2e
空気極130:1/2O+2H+2e→H
全体反応:H+1/2O→H
【0006】
すなわち、燃料極110から分離された電子が外部回路を経て電流を発生することにより電池の機能を果たすことになる。このような燃料電池100はSOとNOなどの大気汚染物質をほとんど排出しなく二酸化炭素の発生も少なくいので無公害発電であり、低騷音、無振動などの長所がある。
【0007】
燃料電池100は燃料極110から電子を発生するために、水素を含有している一般燃料を燃料電池100が要求する、水素を多く含むガスに変化させる水素発生装置を要する。しかし、水素発生装置として広く知られている水素貯蔵タンクなどを用いると嵩が大きくなり、保管に危険がある。また、最近注目されている携帯電話やノートパソコンなどの携帯用電子機器が高容量の電源供給装置を要求するにつれ、燃料電池はこれらの要求に対応しなくてはならなく、嵩も小さいながら高い性能を有する必要がある。
【0008】
ICAO(International Civil Aviation Organization)から飛行機搬入が承認されたメタノールやギ酸などを用いて燃料を改質し水素を発生させたり、直接メタノールやエタノール、ギ酸などを燃料電池にて直接燃料として使用する方式が用いられている。
【0009】
しかし、前者は高い改質温度が要求され、システムが複雑になり、駆動電力が消耗されて純粋水素以外の不純物(CO、CO)が含まれるという問題点がある。そして、後者は低い両極化学反応と炭化水素(hydrocarbon)の膜によるクロスオーバ(cross−over)により電力密度が非常に低くなるという問題点がある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は前述した問題点を解決するために案出されたもので、本発明の目的は電気化学的反応を用いて純粋水素を常温から生成できる水素発生装置、燃料電池発電システム、水素発生量の調節方法及びこれらを行うプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
【0011】
本発明の他の目的は簡単な構造のシステムを有しながら別途のバランスオブプラント(Balance of Plant、以下、'BOP'という)なしで水素発生量の制御が可能な水素発生装置、燃料電池発電システム、水素発生量の調節方法及びこれらを行うプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
【0012】
本発明のさらに他の目的は費用がチープであり、親環境的な水素発生装置、燃料電池発電システム、水素発生量の調節方法及びこれらを行うプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
【0013】
本発明のまたさらに他の目的はスイッチのオンオフ時間及び/またはオンオフ周波数を用いて水素発生量が調節できる水素発生装置、燃料電池発電システム、水素発生量の調節方法及びこれらを行うプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
【0014】
本発明のまたさらに他の目的はスイッチを単にオンすることにより残留する水素を空気中に吹き飛ばす燃料の浪費や危険性を除去し、気体ポンプや液体ポンプを使用しないので、騷音発生及び電力消耗を減らすことができる水素発生装置、燃料電池発電システム、水素発生量の調節方法及びこれらを行うプログラムが記録された記録媒体を提供することである。
【0015】
本発明のまたさらに他の目的は、フィードバック制御を用いて燃料電池に連結されている負荷の要求に応じて生成量の調節が可能な水素発生装置を提供することである。
【0016】
本発明の以外の目的は下記の説明を通して容易に理解できよう。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一実施形態によれば、水素発生量を調節することができる水素発生装置が提供される。
【0018】
本発明の一実施例による水素発生装置は、電解質水溶液が入っている電解槽と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記電子を受けて水素を発生する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、前記第2電極の水素発生量を測定する流量測定器と、設定値が入力され、前記流量測定器から測定された前記水素発生量と前記設定値とを比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部と、を備える。
【0019】
ここで、前記スイッチ制御部は入力装置を用いて使用者または前記水素発生装置に結合されている燃料電池から、必要とする水素量に対応する前記設定値の入力を受けることができる。
【0020】
そして、前記第1電極は前記第2電極より相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることができる。
【0021】
前記流量測定部は前記水素発生量を流量(flowrate)単位で測定することができる。
【0022】
また、前記スイッチ制御部は前記スイッチをオンオフするスイッチ制御信号を生成して出力し、前記スイッチ制御部は前記スイッチ制御信号のデューティ比(duty ratio)を変化させ一周期内での前記スイッチのオンオフの比率を決定することができる。前記スイッチ制御部は前記スイッチ制御信号のオンオフ周波数を変化させ前記水素発生量の微細変動を制御することができる。
【0023】
前記スイッチ制御部は前記設定値と測定された前記水素発生量とを比較して、前記水素発生量が前記設定値より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記設定値より大きい場合には前記デューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記設定値と同一である場合は前記デューティ比を維持することができる。
【0024】
また、前記設定値は上限設定値と下限設定値とを含み、前記スイッチ制御部は前記設定値と測定された前記水素発生量とを比較して、前記水素発生量が前記下限設定値より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記上限設定値より大きい場合には前記デューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記下限設定値と前記上限設定値との間にある場合は前記デューティ比を維持することができる。
【0025】
本発明の他の実施形態によれば、水素発生量の調節が可能な水素発生装置を備える燃料電池発電システムが提供される。
【0026】
本発明の一実施例による燃料電池発電システムは、電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御し水素発生量を調節する水素発生装置と、前記水素発生装置から生成された水素の供給を受け、前記水素の化学エネルギーを電気エネルギーに変換して直流電流を生産する燃料電池と、前記電気エネルギーの供給を受けて予め設定されている動作を行う負荷(load)とを備える。
【0027】
ここで、前記水素発生装置は、水素イオンを含有する電解質水溶液が入っている電解槽と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記電子を受けて水素を発生する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、前記負荷から要求電力の入力を受け、前記燃料電池の出力を測定して前記要求電力と前記出力とを比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部とを備えることができる。前記第1電極は前記第2電極より相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることができる。
【0028】
前記スイッチ制御部は前記スイッチをオンオフするスイッチ制御信号を生成して出力し、前記スイッチ制御部は前記スイッチ制御信号のデューティ比を変化させて一周期内での前記スイッチのオンオフの比率を決定することができる。そして、前記スイッチ制御部は前記スイッチ制御信号のオンオフ周波数を変化させ前記水素発生量の微細変動を制御することができる。
【0029】
前記スイッチ制御部は前記要求電力と前記出力とを比較して、前記出力が前記要求電力より大きい場合には前記デューティ比を減少させ、前記出力が前記要求電力より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記出力が前記要求電力と同一である場合は前記デューティ比を維持することができる。
【0030】
本発明の他の実施例による燃料電池発電システムは、前記燃料電池と前記負荷との間に結合され、前記燃料電池から前記電気エネルギーの供給を受けて充電し、前記負荷が必要とする場合には前記充電された前記電気エネルギーを提供する充電池をさらに備える。
【0031】
ここで、前記水素発生装置は、電解質水溶液が入っている電解槽と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記電子を受けて水素を発生する第2電極と、前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、前記充電池の現在電圧を測定し、前記充電池の完充電圧と比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部と、を備えることができる。前記第1電極は前記第2電極より相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることができる。
【0032】
前記スイッチ制御部は前記スイッチをオンオフするスイッチ制御信号を生成して出力し、前記スイッチ制御部は前記スイッチ制御信号のデューティ比を変化させて一周期内での前記スイッチのオンオフの比率を決定することができる。前記スイッチ制御部は前記スイッチ制御信号のオンオフ周波数を変化させて前記水素発生量の微細変動を制御することができる。
【0033】
ここで、前記スイッチ制御部は前記現在電圧と前記完充電圧とを比較して、前記現在電圧が前記完充電圧より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記現在電圧が前記完充電圧より大きいかまたは同一である場合は前記デューティ比を最小化することができる。
【0034】
本発明のさらに他の実施形態によれば、電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御して水素発生量を調節する水素発生装置の水素発生量の調節方法が提供される。
【0035】
本発明の一実施例による水素発生量の調節方法は、設定値が入力される段階と、測定された水素発生量と前記設定値とを比較する段階と、前記水素発生量が前記設定値より小さい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記設定値より大きい場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記設定値と同一である場合は前記スイッチ制御信号のデューティ比を維持する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、とを含む。
【0036】
本発明の他の実施例による水素発生量の調節方法は、上限設定値と下限設定値とが入力される段階と、測定された水素発生量と前記上限設定値及び前記下限設定値とを比較する段階と、前記水素発生量が前記下限設定値より小さい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記上限設定値より大きい場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記下限設定値と前記上限設定値との間にある場合は前記スイッチ制御信号のデューティ比を維持する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、とを含む。
【0037】
本発明のさらに他の実施例による水素発生量の調節方法は、負荷に電気エネルギーを提供する燃料電池に連結され、電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御することにより前記燃料電池に供給する水素発生量を調節することであって、
前記燃料電池の出力を測定し、前記負荷の要求電力の入力を受ける段階と、前記出力と前記要求電力とを比較する段階と、前記出力が前記要求電力より大きい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、前記出力が前記要求電力より小さい場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、また前記出力が前記要求電力と同一である場合は前記スイッチ制御信号のデューティ比を維持する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、とを含む。
【0038】
本発明のさらに他の実施例による水素発生量の調節方法は、充電池に電気エネルギーを充電する燃料電池に連結され、電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御して前記燃料電池に供給する水素発生量を調節することであって、
前記充電池の現在電圧を測定する段階と、前記現在電圧と前記充電池の完充電圧とを比較する段階と、前記現在電圧が前記完充電圧より小さいとスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、その以外の場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を最小化させる段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、とを含む。
【発明の効果】
【0039】
本発明による水素発生装置は、別途の消費電力を消耗しながらも小型化が困難であるBOPユニットの代りに、親環境的な物質を用いて水素を発生することができる。
【0040】
さらに、電気化学的反応を用いて純粋水素を常温より生成することができ、簡単な構造のシステムであり、費用がチープである。
【0041】
さらに、従来水素が一定量のみが発生されたこととは異なって、使用者または燃料電池からの要求に合わせて電極間の電流量を調節することにより発生される水素量を調節することができる。これにより、消費電力が随時変化するヘアー用器機などの製品にも燃料電池の使用が可能となる。
【0042】
さらに、スイッチのオンオフの時間及び/またはオンオフの周波数を用いて水素発生量を調節することができる。スイッチを単にオンすることから残留する水素を空気中に吹き飛ばす燃料の浪費や危険性を除去し、気体ポンプや液体ポンプを使用しないので騷音発生及び電力消耗を減らすことができる。
【0043】
さらに、燃料電池の制御回路がスイッチ制御部を共に担うことにして、水素発生装置を備える燃料電池発電システムでの制御部が、一つのワンチップ化され小型化が可能になり、製造が容易である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
本発明は、多様に変更することができ、多くの実施例を有することができることは明らかであり、以下、特定実施例を図面に例示し詳しく説明する。しかし、これは本発明を特定の実施形態に限定するものではなく、本発明の思想及び技術範囲に含まれる全ての変更、均等物ないし代替物を含むものとして理解されるべきである。本発明の説明において、係る公知技術に対する具体的な説明が本発明の要旨をかえって不明にすると判断される場合、その詳細な説明を省略する。
【0045】
第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するのに使用するが、前記構成要素が前記用語により限定されるものではない。前記用語は一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的のみに利用する。例えば、本発明の権利範囲を脱しない限り第1構成要素が第2構成要素と命名されることもあり、同じく第2構成要素が第1構成要素と命名されることも可能である。及び/またはという用語は、関連記載の複数の項目の 組み合い、または 関連記載の複数の項目の中のいずれの項目を含む。
【0046】
ある構成要素が異なる構成要素に"連結されている"とか"接続している"と記載された場合には、その異なる構成要素に直接的に連結されているかまたは接続されている場合でもあり、あるいは、その間に他の構成要素が存在していることも可能であることは理解されるべきである。それに反して、ある構成要素が異なる構成要素に"直接連結されている"とか"直接接続している"と記載された場合には、その間に他の構成要素が存在しないことと理解されるべきである。
【0047】
本願から使用した用語は、単に特定の実施例を説明するために使用したものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は文脈上明白に異なる意味を表現しない限り複数の意味も含む。本願において"含む"または"有する"などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合いしたものが存在することを指定することにすぎなく、一つまたはその以上の他の特徴や数字、段階、動作、構成要素、部品またはこれらを組み合いしたものなどの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【0048】
別に定義しない限り、技術的あるいは科学的な用語を含んでここで使用する全ての用語は、本発明が属する技術分野の通常の知識を持った者により一般的に理解されることと同じ意味を有する。一般的に使用する、辞典に定義されている用語は、係る技術の文脈上の意味と一致する意味で解釈しなくてはならなく、本願で明白に定義しない限り、理想的にまたは過度に形式的な意味で解釈することはない。
【0049】
以下、本発明の実施例を添付した図面を参照して詳しく説明する。
【0050】
図2は本発明の一実施例による水素発生装置の概略的な断面図である。
【0051】
水素発生装置200は、電解槽210、第1電極220、第2電極230、制御部240を備える。以下、本発明の理解と説明の便宜のために第1電極220がマグネシウム(Mg)からなり、第2電極230がステンレススチール(Stainless Steel)からなったものを中心にして説明する。
【0052】
電解槽210内には電解質(electrolyte)水溶液215が入っている。電解質水溶液215は水素イオンを含んでおり、水素発生装置200は電解質水溶液215に含まれている水素イオンを用いて水素ガスを発生する。
【0053】
電解質水溶液215の電解質として、LiCl、KCl、NaCl、KNO、NaNO、CaCl、MgCl、KSO、NaSO、MgSO、AgClなどが使用できる。
【0054】
また、電解槽210内には第1電極220及び第2電極230がある。第1電極220及び第2電極230は全体またはその一部が電解質水溶液内に浸されている。
【0055】
第1電極220は活性電極である。第1電極220では、マグネシウム(Mg)電極と水(HO)とのイオン化エネルギーの差によりマグネシウム電極が水中に電子(e)を出してマグネシウムイオン(Mg2+)に酸化する。この際、生成された電子は第1電線225、制御部240、及び第2電線235を経て第2電極230に移動する。
【0056】
第2電極230は非活性電極である。第2電極230では、水が第1電極220から移動してきた電子を受けて水素に分解される。
【0057】
前述した化学反応式は下記の化学式2で表される。
【0058】
(化2)
第1電極220:Mg→Mg2++2e
第2電極230:2HO +2e→H+2(OH)
全体反応:Mg+2HO→Mg(OH)+H
【0059】
前述の化学反応は多様な要素により反応速度及び反応効率が決定される。反応速度を決定する要素としては、第1電極220及び/または第2電極230の電極面積、電解質水溶液215の濃度、電解質水溶液215の種類、第1電極220及び/または第2電極230の個数、第1電極220と第2電極230との間の連結方法、第1電極220と第2電極230との間の電気的抵抗などがある。
【0060】
前述した要素を変化させると、反応条件に応じて第1電極220と第2電極230との間に流れる電流量(すなわち、電子の量)が変わり、従って化学式2のような電気化学的反応速度が変わることになる。電気化学的反応速度が変わると、第2電極230から発生する水素量にも変化が生ずる。
【0061】
よって、本発明の実施例によれば、第1電極220と第2電極230との間に流れる電流量を調節することにより、生成される水素量を調節できるようになる。これは下記の数学式1で表されるようにファラデー法則(Faraday's law)により原理的に説明できる。
【数1】

【0062】
ここで、Nhydrogenは1秒間に生成される水素量(mol)であり、Vhydrogenは1分間に生成される水素の体積(ml/min)である。iは電流(C/s)、nは反応電子の個数、Eは電子1モル当たりの電荷(C/mol)を示す。
【0063】
前述した化学式2を参照すると、第2電極230にて水素電子二つが反応するので、nは2であり、電子1モルの電荷は約−96485クーロンである。
【0064】
1分間に生成される水素の体積は、1秒間に生成される水素量に時間(60秒)と水素1モルの体積(22400ml)とを乗じて算出することができる。
【0065】
若し、燃料電池が2Wシステムで用いられる場合、燃料電池を0.6V及び常温で駆動する際の水素利用率を約60%と仮定すると、水素要求量は42ml/mol程度であり、6Aの電流を必要とする。また、燃料電池が5Wシステムで用いられる場合、水素要求量は105ml/mol程度であり、15Aの電流を必要とする。
【0066】
このように、水素発生装置200は第1電極220に連結された第1電線225及び第2電極230に連結された第2電線235に流れる電流量を調節すれば後段に連結される燃料電池が必要とするだけの水素を発生することが可能になる。
【0067】
水素発生装置200の第2電極230から水素を発生する反応速度を決定する前述した要素のうち、第1電極220と第2電極230との間の電気的抵抗を除いたその他の要素は水素発生装置200を構成する際に決定される要素であり、後でその要素を変化させることは容易ではない。
【0068】
よって、本発明の実施例で水素発生装置200は、第1電極220と第2電極230とを連結する第1電線225と第2電線235との間に制御部240を備えることにより第1電極220と第2電極230の電気的抵抗を調節する。
【0069】
すなわち、前述した数学式1に基づいて、第1電極220と第2電極230との間の電気的抵抗を変化させ第1電極220と第2電極230との間に流れる電流量を調節することにより燃料電池が必要とするだけの水素を発生させることが可能になる。
【0070】
本発明の実施例によれば、第1電極220はマグネシウム以外にもアルミニウム(Al)、亜鉛(Zn)などのアルカリ金属系の元素や鉄(Fe)などの相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることができる。また、第2電極230はステンレススチール以外にも白金(Pt)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、鉄(Fe)などのように第1電極220を形成する金属より相対的にイオン化傾向が小さい金属からなることができる。
【0071】
制御部240は電気化学的反応により第1電極220から生成された電子を第2電極230に伝達する速度、すなわち、電流量を調節する。
【0072】
制御部240は燃料電池と連結されている負荷(load)から必要とする電力の伝達を受けて、必要とされる電力に従い第1電極220から第2電極230に流れる電子量をそのまま維持するか、あるいは、増加または減少させる。
【0073】
例えば、図3に示されている携帯電話の電力消耗量を参照して説明する。図3は携帯電話の電力消耗量を示すグラフである。
【0074】
携帯電話は、現在動作するキーやメニュー選択などにより使用用途が異なってくるし、それに応じて電力消耗量も異なってくる。
【0075】
301は番号を押して電話を要請する場合であり、302は相手が電話に出るまで通話連結音を聞いている場合であり、303は通話が繋がって相手と通話する場合であり、304は通話が終了された場合であり、305は通話料金メッセージを転送する場合を示している。それぞれの場合ごとに、携帯電話の内部で動作する部品などに差があるので、図3に示したように電力消耗量が随時変化することになる。
【0076】
よって、制御部240は図3に示された携帯電話のような負荷から、現在必要とする電力をフィードバックで受けて、それに応じて必要とされるだけの水素を発生させることにより燃料電池と連結されている負荷に十分な電力を提供する。
【0077】
また、水素発生装置は別途の入力装置を備えて使用者から直接的に必要とする電力または水素量の入力を受けることもできる。
【0078】
本発明において第1電極220及び/または第2電極230は一つまたは二つ以上であってもよい。第1電極220及び/または第2電極230の数が増加すると、同一時間の間に発生する水素量は増加するので、より短い時間内に所望する水素を発生させることができる。
【0079】
図4は本発明の一実施例による水素発生装置200において、第1電極220と第2電極230との間に流れる電流量と発生される水素量との関係を示すグラフである。ここで、発生する水素量は1分単位で算出された流量(flowrate)である。これは、燃料電池に使用される場合水素の総発生量ではなく水素の流量が重要な値であるからである。
【0080】
実験条件は下記のとおりである。
第1電極220:マグネシウム(Mg)
第2電極230:ステンレススチール(Stainless Steel)
電極間の距離:3mm
電解質の種類及び濃度:30wt%KCl
電極の使用個数:マグネシウム3ea、ステンレススチール3ea
電極の連結方式:直列連結
電解質水溶液の体積:60ml(excessive condition)
電極の大きさ:24mm×85mm×1mm
【0081】
前述した実験条件は以下本発明を説明するために参照される全てのグラフに同様に適用した。
【0082】
ただし、図4に示されているグラフを得るための実験では、一対の電極ではなく三対の電極を用いたため、各対の電極相互間の交互作用により水素の流量は一対の電極だけを用いた場合の理論値(前述の数学式1に基づいた値)よりさらに大きい値を有した。
【0083】
しかし、図4を参照しても、第1電極220と第2電極230との間に流れる電流量に応じて発生される水素の流量(ml/min)が決定されることを確認できる。グラフ上ではほぼ線形的な特性を有し、これは前述した数学式1と同じ結果である。
【0084】
図5は本発明の一実施例による水素発生装置200での制御部240に対する概略的な構成図である。
【0085】
制御部240は、流量測定器510、スイッチ制御部520、スイッチ530を備える。
【0086】
流量測定器510は水素発生装置200の第2電極230から生成された水素発生量を流量(flowrate)単位で測定する。前述したように本発明の実施例による水素発生装置200を燃料電池に結合して用いるためには、水素の総発生量ではなく、一定時間の間に所定の水素発生量を維持することが重要であるので、水素発生量を流量単位、すなわち、ml/min単位で測定する。勿論、その他にも流量を測定することができれば他の測定単位を用いることもできる。
【0087】
スイッチ制御部520は水素発生量に係った設定値の入力を受ける。水素発生装置200に別途の入力部(図示せず)が備えられ、使用者が直接入力することもできる。また、水素発生装置200の結合された燃料電池が電力を提供する負荷から必要とする電力の入力を受けることもできる。後者の場合、負荷には、 必要とする電力を水素発生装置200に伝達するための電力要求部が別に備えられてもよい。
【0088】
スイッチ制御部520は、入力された設定値と、流量測定器510から測定した水素発生量とを比較する。水素発生量が設定値より小さい場合には水素発生量が増加するようにスイッチ530を制御し、水素発生量が設定値より多い場合には水素発生量が減少するようにスイッチ530を制御する。スイッチ530制御はスイッチ制御部520がスイッチ530のオン/オフを制御するようにするスイッチ制御信号によると仮定する。
【0089】
スイッチ530は第1電極220と第2電極230との間に具備され、スイッチ530がオン(on)になると第1電極220から発生した電子を第2電極230に移動させ、オフ(off)になると第1電極220から発生した電子が第2電極230に移動しないようにさせる。
【0090】
すなわち、制御部240はスイッチ530を用いて、第1電極220から第2電極230への電子の移動を調整して水素発生量を調節する。
【0091】
図6は、本発明の他の実施例による水素発生装置200の制御部240及びそれに結合された燃料電池と負荷を含む燃料電池発電システムの概略的な構成図である。
【0092】
制御部240は、スイッチ制御部610及びスイッチ530を備える。ここで、スイッチ530は前述した図5の説明と同様な機能を果たすので詳細な説明は省略する。
【0093】
スイッチ制御部610は、燃料電池100が電力を提供する負荷620と連結される。前述したように、負荷620は現在の動作状態に応じて必要とする電力に差が生ずる(図3参照)。よって、スイッチ制御部610は負荷620の現在の動作状態に応じて要求電力の入力を受ける。
【0094】
そして、スイッチ制御部610は燃料電池100に連結され燃料電池100の出力の入力を受ける。燃料電池100の出力とは、例えば、水素発生装置200から発生した水素の供給を受けた燃料電池100が負荷620に提供する電力を意味する。前述したように、本発明の実施例による水素発生装置200を燃料電池に結合して使用するためには、水素の総発生量ではなく一定した時間の間に所定の水素発生量が維持されることが重要であるので、水素発生量による燃料電池100の電力をワット(W)単位で入力を受ける。また、スイッチ制御部610は燃料電池100の電圧(voltage)を測定し、抵抗を用いて電力に換算する。その他にも最終的に電力を算出することができれば他の測定単位を用いることも可能である。
【0095】
スイッチ制御部610は、燃料電池100の出力と負荷620が必要とする要求電力とを比較する。燃料電池100の出力が要求電力より小さい場合には水素発生量が増加するようにスイッチ530のオン/オフ時間を可変させ、燃料電池100の出力が要求電力より大きい場合には水素発生量が減少するようにスイッチ530のオン/オフ時間を可変させる。また、燃料電池100の出力が要求電力との一定誤差範囲以内にあると現在の水素発生量を維持することにする。これはスイッチ制御部610がスイッチ530のオン/オフ時間を制御するようにするスイッチ制御信号によると仮定する。
【0096】
図7は本発明のさらに他の実施例による水素発生装置200の制御部240及びそれに結合された燃料電池と負荷を含む燃料電池発電システムの概略的な構成図である。
【0097】
制御部240はスイッチ制御部710及びスイッチ530を含む。ここで、スイッチ530は前述した図5の説明と同様な機能を果たすので詳細な説明は省略する。
【0098】
図7に示す燃料電池発電システムは、図6の燃料電池発電システムに比して充電池700をさらに備える。燃料電池100は応答性が遅いため、負荷620からピーク電力(peak power)が要求される場合瞬間的に対処することができない。よって、充電池700に電力を予め充電しておくことによりピーク電力に対処できるようになる。
【0099】
スイッチ制御部710は充電池700の電圧を測定しながら充電池700が完全に充電されるまで水素を引続き生成し、燃料電池100は電圧を引続き供給するようにする。
【0100】
そして、負荷620からの要求電力に応じて充電池700に充電されている電圧を提供し、これにより充電池700の電圧が低くなると再び水素発生装置200が水素を生成するようにする。
【0101】
すなわち、スイッチ制御部710は充電池700の現在電圧と完充電圧とを比較する。完充電圧とは充電池700が完全に充電された状態の電圧を意味する。現在電圧が完充電圧より小さい場合には水素発生量が増加するようにスイッチ530のオン/オフ時間を可変させ、現在電圧が完充電圧より大きいかまたは同一である場合は水素発生が停止するようにスイッチ530のオン/オフ時間を可変させる。これはスイッチ制御部710がスイッチ530のオン/オフ時間を制御できるようにするスイッチ制御信号によると仮定する。
【0102】
ここで、充電池700はスーパーキャパシタ(super capacitor)または充電用小型バッテリであることができる。スーパーキャパシタはキャパシタの性能中の電気容量の性能を強化したものであり、電力を充電しながら必要により充電された電力を放出する。
【0103】
図8はスイッチをオンした場合の水素発生量を流量単位で示したグラフである。ここで、流量単位は分当たりの水素発生量ml/minである。
【0104】
スイッチ530を持続的にオンした場合、初期には反応速度が速くなり温度の上昇と共に100ml/minまで急激に水素発生量が増加する。その以後、電解質水溶液内の水と第1電極220を成す金属の減少などにより水素発生量が急激に減少する。
【0105】
この場合、水素発生量の調節が困難であるため、スイッチ530を持続的にオンすることではなく、スイッチ制御部520、610、710が所定のデューティ比(duty ratio)及び/または、所定のオン/オフ周波数(on/off frequency)を有するようにスイッチ530のオン/オフを制御して水素発生量を所望する流量に調節する。これに対しては以下の図面を参照して詳しく説明する。
【0106】
図9は本発明の一実施例による水素発生装置のスイッチのオン/オフ周波数の第1例であり、図10は本発明の一実施例による水素発生装置のスイッチのオン/オフ周波数の第2例であり、図11はスイッチのオン/オフ周波数が制御される場合の時間に対する水素発生量の関係を示すグラフである。以下でスイッチ530は、入力されるスイッチ制御信号の大きさがMである場合、すなわち、ハイ(high)である場合にオン(on)になり、スイッチ制御信号の大きさが0である場合、すなわち、ロウ(low)である場合にオフ(off)になると仮定する。
【0107】
図9を参照すると、スイッチ530に入力されるスイッチ制御信号は、周期がTであり、50%のデューティ比を有する。すなわち、スイッチ530に入力されるスイッチ制御信号は1/2Tの間にはハイ信号、1/2Tの間にはロウ信号になる。
【0108】
また、図10を参照すると、スイッチ530から入力されるスイッチ制御信号は、周期が1/4Tであり、50%のデューティ比を有する。すなわち、スイッチ530に入力されるスイッチ制御信号は1/8Tの間にはハイ信号、1/8Tの間にはロウ信号になる。
【0109】
スイッチ530に入力されるスイッチ制御信号は、所定のデューティ比(図9及び10では50%)を有し、一周期内で同一時間の間にスイッチ530がオン/オフされるようにする。
【0110】
図11は、2Wの電力を要する燃料電池に必要な水素発生量42ml/minを有するようにスイッチのデューティ比が調整された場合のオン/オフ周波数に応ずる水素発生量の微細変動(fluctuation)を示している。水素発生装置200の温度は参照番号1110のように持続的に増加するが、80℃以下である。
【0111】
水素発生量1120は略42ml/minに近接している。図9に示されているようにオン/オフ周波数が相対的に小さい場合、すなわち、周期が大きい場合には微細変動が激しく現れ(1140参照)、図10に示されているようにオン/オフ周波数が相対的に大きい場合、すなわち、周期が小さい場合には微細変動が弱く現れる(1150参照)ことが分かる。
【0112】
よって、同じデューティ比を有する場合にはスイッチ制御信号のオン/オフ周波数を相対的に大きくする方が微細変動を小さく発生させ、所望する水素発生量を維持できることが確認できる。
【0113】
図12は本発明の一実施例による水素発生装置におけるスイッチのデューティ比の第1例であり、図13は本発明の一実施例による水素発生装置におけるスイッチのデューティ比の第2例であり、図14はスイッチのデューティ比が制御される場合の時間に対する水素発生量の関係を示すグラフである。
【0114】
図12を参照すると、スイッチ制御信号は周期がTであり、75%のデューティ比を有する。すなわち、スイッチ制御信号は3/4Tの間にはハイ信号で、1/4Tの間にはロウ信号になる。
【0115】
これに反して、図13を参照すると、スイッチ制御信号は、周期が図12の信号と同じくTであり、25%のデューティ比を有する。すなわち、スイッチ制御信号は1/4Tの間にはハイ信号で、3/4Tの間にはロウ信号になる。
【0116】
このようにスイッチ530に入力されるスイッチ制御信号のデューティ比を調節すれば水素発生装置200から発生する一定時間当たりの水素発生量を調節することができるようになる。
【0117】
図14を参照すると、最初には自然に水素発生量が増加するようにし(1420参照)、以後スイッチ制御部520がスイッチ530のオン/オフを制御して所望する水素発生量を42ml/min(1421参照)、10ml/min(1422参照)、42ml/min(1423参照)、20ml/min(1424参照)、30ml/min(1425参照)の順に調節している。
【0118】
水素発生量を42ml/min(1421参照)から10ml/min(1422参照)に調節する場合には、一周期内のスイッチ制御信号のオフ時間の比率を増加、すなわち、デューティ比を漸進的に減少させる。そして、流量測定器510から測定された水素発生量が所望する水素発生量の10ml/minになった時点のデューティ比を持続的に維持することにより水素発生量を10ml/minに維持させる。
【0119】
また、水素発生量を10ml/min(1422参照)から42ml/min(1423参照)に調節する場合には、一周期内のスイッチ制御信号のオン時間の比率を増加、すなわち、デューティ比を漸進的に増加させる。そして、流量測定器510から測定された水素発生量が所望する水素発生量の42ml/minになった時点のデューティ比を持続的に維持することにより水素発生量を42ml/minに維持させる。
【0120】
前述したデューティ比の調節を反復的に行うことによりスイッチ制御部520は変化する設定値に対応して水素発生量を調節することができる。
【0121】
また、図9ないし図11より説明したように、所定の水素発生量を維持する場合にスイッチ530のオン/オフ周波数を変更することにより水素発生量の微細変動を調節することも可能である。
【0122】
また、図8、11、14において流量単位で測定した水素発生量は、図6または図7の水素発生装置200においては燃料電池100の出力、すなわち、電力または電圧であることもできる。例えば、図8、11、14において、42ml/minは燃料電池100の運転条件に応じて2Wに対応されることができる。
【0123】
すなわち、前より測定した水素発生量は、図6または図7に示されているスイッチ制御部610、710から測定した燃料電池の出力、すなわち、電力または電圧に対応され、スイッチのオン/オフ制御により制御しようとする水素発生量は、制御しようとする燃料電池の出力、すなわち、電力または電圧に対応される。
【0124】
本発明の実施例による水素発生装置のスイッチは金属酸化膜半導体(metal−oxide semiconductor、MOS)トランジスタからなることができる。
【0125】
また、本発明の実施例による水素発生装置のスイッチ制御部は燃料電池の電力回路を共に使用し、燃料電池発電システムの制御部に含まれることができる。すなわち、燃料電池発電システムの制御部にスイッチ制御部が含まれることによりワンチップ(one chip)化が可能になる。
【0126】
また、本発明の水素発生装置は燃料電池と連結され燃料電池発電システムを構成することができる。燃料電池発電システムは、水素発生量の調節が可能な水素発生装置と、水素発生装置から水素の供給を受けて電気を発生させる燃料電池とを備える。
【0127】
図15は本発明の一実施例による水素発生装置において、水素発生量を調節する方法のフローチャートである。ここで、水素発生装置は図5に示されている。
【0128】
先ず、段階S1500で、水素発生装置200のスイッチ制御部520はスイッチ530をオンして水素発生量が臨界値以上の流量を有するように水素を発生する。
【0129】
段階S1510で、流量測定器510は水素発生量を測定し、段階S1520で、スイッチ制御部520は流量測定器510から測定した水素発生量と入力された設定値とを比較する。ここで、入力される設定値は、段階S1520aのように一つの設定値であるか、または段階S1520bのように所定の間隔を有する上限設定値と下限設定値であることができる。
【0130】
スイッチ制御部520は設定値に応じてスイッチ530のオン/オフを制御するためのスイッチ制御信号を生成しスイッチ530に印加する。
【0131】
段階S1520aで、一つの設定値が入力される場合、段階S1530aで、水素発生量(A)と設定値(B)とを比較する。水素発生量が設定値より小さい場合(A<B)には、段階S1532aのようにスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、 水素発生量が設定値より大きい場合(A>B)には、段階S1534aのようにスイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、水素発生量が設定値と同一である場合(A=B)には、 段階S1536aのようにスイッチ制御信号の現在デューティ比を維持する。
【0132】
段階S1520bで、上限設定値と下限設定値とが入力される場合、段階S1530bで、水素発生量(A)と上限設定値(B1)及び下限設定値(B2)を比較する。水素発生量が下限設定値より小さい場合(A<B2)には、段階S1532bのようにスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、水素発生量が上限設定値より大きい場合(A>B1)には、段階S1534bのようにスイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、水素発生量が上限設定値と下限設定値との間にある場合(B2≦A≦B1)には、段階S1536bのようにスイッチ制御信号の現在デューティ比を維持する。
【0133】
段階S1520ないし段階S1536a、またはS1536bを反復することにより水素発生装置200は入力された設定値に対応する量の水素を発生するようにできる。
【0134】
図16は本発明の他の実施例による水素発生装置において、水素発生量を調節する方法のフローチャートである。ここで、水素発生装置は図6に示されている。
【0135】
先ず、段階S1600で、水素発生装置200のスイッチ制御部610はスイッチ530をオンして水素発生量が臨界値以上の流量を有するように水素を発生させる。
【0136】
段階S1610で、水素発生装置200に連結されている燃料電池100の出力を測定し、燃料電池100に連結されている負荷620の要求電力の入力を受ける。ここで、燃料電池100の出力は電力であるか電圧であることができ、電圧である場合ぬは抵抗を用いて電力を算出することができる。
【0137】
そして、段階1620で、燃料電池100の電力(C)と負荷620の要求電力(D)とを比較する。
【0138】
比較結果、燃料電池100の電力が要求電力より大きい場合(C>D)には段階S1630で、スイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、燃料電池100の電力が要求電力より小さい場合(C<D)には段階S1632で、スイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、燃料電池100の電力が要求電力と同一である場合(C=D)には段階S1634で、スイッチ制御信号のデューティ比を維持する。ここで、同一であるか否かは燃料電池100の電力が、要求電力を基準にして予め設定された一定誤差範囲内であるか否かを意味する。
【0139】
以後、段階S1610ないし段階S1630、S1632、またはS1634を反復することにより、水素発生装置200は負荷の要求電力に対応する燃料電池の出力が出るように水素発生量を調節することができる。
【0140】
図17は本発明のさらに他の実施例による水素発生装置において、水素発生量を調節する方法のフローチャートである。ここで、水素発生装置は図7に示されている。
【0141】
先ず、段階S1700で、水素発生装置200のスイッチ制御部710はスイッチ530をオンして水素発生量が臨界値以上の流量を有するように水素を発生させることにより燃料電池100を動作させ、燃料電池100と負荷620との間に連結されている充電池700を充電する。
【0142】
段階S1710で、充電池700に充電された電圧を測定し、段階1720で、充電池700の完充電圧(F)と測定された現在電圧(E)とを比較する。
【0143】
比較結果、現在電圧が完充電圧より大きいかまたは同一である場合(E≧F)には、段階1730で、スイッチ制御信号のデューティ比を最小化(0%を含む)し充電池700に電圧が充電されないようにし、現在の電圧が完充電圧より小さい場合(E<F)には、段階1732で、スイッチ制御信号のデューティ比を増加させる。ここで、同一であるか否かは、現在電圧が完充電圧を基準にして予め設定された一定誤差範囲内であるか否かを意味する。
【0144】
以後、段階S1710ないし段階S1730またはS1732を反復することにより、水素発生装置200は充電池700を完全充電して負荷620のピーク電力に対処できるように調節することができる。
【0145】
一方、前述した水素発生量の調節方法のうち、段階S1520ないし段階S1536aまたはS1536b、あるいは、段階S1620ないし段階S1630、S1632またはS1634、あるいは、段階S1720ないしS1730またはS1732は、コンピュータプログラムで作成可能である。前記プログラムを構成するコード及びコードセグメントは当分野のコンピュータプログラマーにより容易に推論できる。また、前記プログラムはコンピュータが読める情報保存媒体(computer readable medium)に保存され、コンピュータにより読まれ実行されることにより水素発生量の調節方法を具現する。前記情報保存媒体は磁気記録媒体、光記録媒体及びキャリアウェーブ媒体を含む。
【0146】
以上で本発明の好ましい実施例を参照して説明したが、当該技術分野の通常の知識を持った者であれば、本発明の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域から脱しない範囲内で本発明を多様に修正及び変更させることができることを理解できよう。
【図面の簡単な説明】
【0147】
【図1】燃料電池の作動原理を示す図である。
【図2】本発明の一実施例による水素発生装置の概略的な断面図である。
【図3】携帯電話の電力消耗量を示すグラフである。
【図4】本発明の一実施例による水素発生装置において、第1電極と第2電極との間に流れる電流量と発生される水素量との関係を示すグラフである。
【図5】本発明の一実施例による水素発生装置における制御部の概略的な構成図である。
【図6】本発明の他の実施例による水素発生装置の制御部及びそれに結合された燃料電池と負荷とを備える燃料電池発電システムの概略的な構成図である。
【図7】本発明のさらに他の実施例による水素発生装置の制御部及びそれに結合された燃料電池と負荷とを備える燃料電池発電システムの概略的な構成図である。
【図8】スイッチをオンした場合の水素発生量を流量単位で示したグラフである。
【図9】本発明の一実施例による水素発生装置のスイッチのオン/オフ周波数の第1例である。
【図10】本発明の一実施例による水素発生装置のスイッチのオン/オフ周波数の第2例である。
【図11】スイッチのオン/オフ周波数が制御される場合の時間に対する水素発生量の関係を示すグラフである。
【図12】本発明の一実施例による水素発生装置のスイッチのデューティ比の第1例である。
【図13】本発明の一実施例による水素発生装置のスイッチのデューティ比の第2例である。
【図14】スイッチのデューティ比が制御される場合の時間に対する水素発生量の関係を示すグラフである。
【図15】本発明の一実施例による水素発生装置において水素発生量を調節する方法のフローチャートである。
【図16】本発明の他の実施例による水素発生装置において水素発生量を調節する方法のフローチャートである。
【図17】本発明のさらに他の実施例による水素発生装置において水素発生量を調節する方法のフローチャートである。
【符号の説明】
【0148】
100 燃料電池
110 燃料極
120 膜
130 空気極
200 水素発生装置
210 電解槽
215 電解質水溶液
220 第1電極
230 第2電極
240 制御部
510 流量測定器
520、610、710 スイッチ制御部
530 スイッチ
620 負荷
700 充電池

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解質水溶液が入っている電解槽と、
前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、
前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記の電子を受けて水素を発生する第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、
前記第2電極からの水素発生量を測定する流量測定器と、
設定値が入力され、前記流量測定器から測定された前記水素発生量と前記設定値とを比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部と
を備える水素発生装置。
【請求項2】
前記スイッチ制御部が、入力装置を用いて使用者からまたは前記水素発生装置に結合されている燃料電池から必要とする水素量に対応する前記設定値の入力を受けることを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
【請求項3】
前記第1電極が、前記第2電極より相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
【請求項4】
前記流量測定部が、前記水素発生量を流量(flowrate)単位で測定することを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
【請求項5】
前記スイッチ制御部は前記スイッチをオンオフするスイッチ制御信号を生成して出力し、
前記スイッチ制御部が、前記スイッチ制御信号のデューティ比(duty ratio)を変化させ一周期内での前記スイッチのオンオフの比率を決定することを特徴とする請求項1に記載の水素発生装置。
【請求項6】
前記スイッチ制御部が、前記スイッチ制御信号のオンオフ周波数を変化させ前記水素発生量の微細変動を制御することを特徴とする請求項5に記載の水素発生装置。
【請求項7】
前記スイッチ制御部が、前記設定値と測定された前記水素発生量とを比較して前記水素発生量が前記設定値より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記設定値より大きい場合には前記デューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記設定値と同一である場合は前記デューティ比を維持することを特徴とする請求項5に記載の水素発生装置。
【請求項8】
前記設定値が、上限設定値と下限設定値とを含み、
前記スイッチ制御部が、前記設定値と測定された前記水素発生量とを比較して前記水素発生量が前記下限設定値より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記上限設定値より大きい場合には前記デューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記下限設定値と前記上限設定値との間である場合は前記デューティ比を維持することを特徴とする請求項5に記載の水素発生装置。
【請求項9】
電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御して水素発生量を調節する水素発生装置と、
前記水素発生装置から生成された水素の供給を受けて前記水素の化学エネルギーを電気エネルギーに変換し直流電流を生産する燃料電池と、
前記電気エネルギーの供給を受けて、予め設定されている動作を行う負荷(load)と
を備える燃料電池発電システム。
【請求項10】
前記水素発生装置が、
水素イオンを含む電解質水溶液が入っている電解槽と、
前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、
前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記電子を受けて水素を発生する第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、
前記負荷から要求電力の入力を受け、前記燃料電池の出力を測定し、前記要求電力と前記出力とを比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部と
を備える請求項9に記載の燃料電池発電システム。
【請求項11】
前記第1電極が、前記第2電極より相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることを特徴とする請求項10に記載の燃料電池発電システム。
【請求項12】
前記スイッチ制御部は前記スイッチをオンオフするスイッチ制御信号を生成して出力し、
前記スイッチ制御部が、前記スイッチ制御信号のデューティ比を変化させて一周期内での前記スイッチのオンオフの比率を決定することを特徴とする請求項10に記載の燃料電池発電システム。
【請求項13】
前記スイッチ制御部が、前記スイッチ制御信号のオンオフ周波数を変化させ前記水素発生量の微細変動を制御することを特徴とする請求項12に記載の燃料電池発電システム。
【請求項14】
前記スイッチ制御部が、前記要求電力と前記出力とを比較して、前記出力が前記要求電力より大きい場合には前記デューティ比を減少させ、前記出力が前記要求電力より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記出力が前記要求電力と同一である場合は前記デューティ比を維持することを特徴とする請求項12に記載の燃料電池発電システム。
【請求項15】
前記燃料電池と前記負荷との間に結合され、前記燃料電池から前記電気エネルギーの供給を受けて充電し、前記負荷が必要とする場合には前記充電された前記電気エネルギーを提供する充電池をさらに備える請求項9に記載の燃料電池発電システム。
【請求項16】
前記水素発生装置が、
電解質水溶液が入っている電解槽と、
前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され電子を発生する第1電極と、
前記電解槽内に位置し、前記電解質水溶液に浸され前記電子を受けて水素を発生する第2電極と、
前記第1電極と前記第2電極との間に連結されているスイッチと、
前記充電池の現在電圧を測定し、前記充電池の完充電圧と比較して前記スイッチのオンオフを制御するスイッチ制御部と
を備える請求項15に記載の燃料電池発電システム。
【請求項17】
前記第1電極が、前記第2電極より相対的にイオン化傾向が大きい金属からなることを特徴とする請求項16に記載の燃料電池発電システム。
【請求項18】
前記スイッチ制御部は前記スイッチをオンオフするスイッチ制御信号を生成して出力し、
前記スイッチ制御部が、前記スイッチ制御信号のデューティ比を変化させて一周期内で前記スイッチのオンオフの比率を決定することを特徴とする請求項16に記載の燃料電池発電システム。
【請求項19】
前記スイッチ制御部が、前記スイッチ制御信号のオンオフ周波数を変化させ前記水素発生量の微細変動を制御することを特徴とする請求項18に記載の燃料電池発電システム。
【請求項20】
前記スイッチ制御部が、前記現在電圧と前記完充電圧とを比較して前記現在電圧が前記完充電圧より小さい場合には前記デューティ比を増加させ、前記現在電圧が前記完充電圧より大きいかまたは同一である場合には前記デューティ比を最小化することを特徴とする請求項18に記載の燃料電池発電システム。
【請求項21】
電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御し水素発生量を調節する水素発生装置の水素発生量の調節方法において、
設定値が入力される段階と、
測定された水素発生量と前記設定値とを比較する段階と、
前記水素発生量が前記設定値より小さい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記設定値より大きい場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記設定値と同一である場合は前記スイッチ制御信号のデューティ比を維持する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、と
を含む水素発生量の調節方法。
【請求項22】
電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御し水素発生量を調節する水素発生装置の水素発生量の調節方法において、
上限設定値と下限設定値とが入力される段階と、
測定された水素発生量と前記上限設定値及び前記下限設定値とを比較する段階と、
前記水素発生量が前記下限設定値より小さい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、前記水素発生量が前記上限設定値より大きい場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、前記水素発生量が前記下限設定値と前記上限設定値との間にある場合は前記スイッチ制御信号のデューティ比を維持する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、と
を含む水素発生量の調節方法。
【請求項23】
負荷に電気エネルギーを提供する燃料電池に連結され、電極の間に位置しているスイッチのオンオフを制御して前記燃料電池に供給する水素発生量を調節する水素発生装置の水素発生量の調節方法において、
前記燃料電池の出力を測定し、前記負荷の要求電力が入力される段階と、
前記出力と前記要求電力とを比較する段階と、
前記出力が前記要求電力より大きい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を減少させ、前記出力が前記要求電力より小さい場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、前記出力が前記要求電力と同一である場合は前記スイッチ制御信号のデューティ比を維持する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、と
を含む水素発生量の調節方法。
【請求項24】
充電池に電気エネルギーを充電する燃料電池に連結され、電極の間に連結されているスイッチのオンオフを制御し前記燃料電池に供給する水素発生量を調節する水素発生装置の水素発生量の調節方法において、
前記充電池の現在電圧を測定する段階と、
前記現在電圧と前記充電池の完充電圧とを比較する段階と、
前記現在電圧が前記完充電圧より小さい場合にはスイッチ制御信号のデューティ比を増加させ、その他の場合には前記スイッチ制御信号のデューティ比を最小化する段階であって、ここで、前記スイッチ制御信号は前記デューティ比に応じて一週期内での前記スイッチのオンオフを制御する段階、と
を含む水素発生量の調節方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2008−202142(P2008−202142A)
【公開日】平成20年9月4日(2008.9.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−322641(P2007−322641)
【出願日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【出願人】(594023722)サムソン エレクトロ−メカニックス カンパニーリミテッド. (1,585)
【Fターム(参考)】