説明

汚泥濃縮方法及び汚泥濃縮装置

【課題】製造コストが嵩む汚泥濃度計を使用することなく排出される洗浄排水の汚泥濃度を管理し、汚泥濃度を更に高める余地が有る洗浄排水が排出されるのを防止する汚泥濃縮方法を提供する。
【解決手段】
原水を濁度計16及び流量計17が付設している導入管11でろ過設備10に導入し、それらの測定値を基に演算装置20にて積算濁度量を算出し、その積算濁度量が所定値に達するまでは、ろ過設備10からの洗浄排水を膜浸漬槽40の内部に設置されている浸漬膜41でろ過するろ過工程と、浸漬膜41に付着した汚泥を膜浸漬槽40内の洗浄排水中に剥離する物理洗浄工程とを繰り返し、積算濁度量が所定値に達した場合には、その後に最初に行われる物理洗浄工程後、移行時間を確保して膜浸漬槽40内の洗浄排水の一部を排出することとした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ろ過設備にて発生する洗浄排水を一時貯留した後、その洗浄排水を膜浸漬槽の内部に設置されている浸漬膜にて濃縮する汚泥濃縮方法及び汚泥濃縮装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ろ過設備にて発生する洗浄排水を洗浄排水槽に一時貯留し、そこから供給される洗浄排水をろ過して濃縮する方法としては下記特許文献1,2に記載されている。
【0003】
即ち、下記特許文献1には、洗浄排水槽に流入する洗浄排水の濁度濃度を測定する濁度計測装置を設けると共に、洗浄排水槽に濁度調整用原水を供給する原水供給装置を設け、濁度計測装置による濁度濃度に基づき原水供給装置からの原水供給量を制御して洗浄排水槽内の洗浄排水の濁度濃度を所定値になるようにし、洗浄排水の濃縮を効率的に行うことが提案されている。
【0004】
しかしながら、特許文献1では、濁度計測装置と洗浄排水槽に原水を供給する原水供給装置とを設けるため、それに付随する配管も含め設備が大掛かりとなり、製造コストが嵩むとの不具合があった。また、洗浄排水槽から供給される洗浄排水の濃度を一定に保持するためとはいえ洗浄排水槽に原水を供給し洗浄排水を希釈しているので、洗浄排水を濃縮するという本来の目的の効率を低下させていた。
【0005】
また、下記特許文献2には、汚泥供給槽からの供給汚泥を膜分離装置により分離することで排出される濃縮汚泥の少なくとも一部を汚泥供給槽に返送しつつ、残部を系外に排出する循環運転を実施し、濃縮汚泥の汚泥濃度が所定値に上昇した時には膜分離装置から排出される濃縮汚泥の全量を系外に排出する排出運転に切替え、濃縮汚泥の汚泥濃度が所定値に下降した時には前記循環運転に切り替えることにより、原汚泥の汚泥濃度の変動が大きい場合でも複雑な制御を行うことなく膜分離装置の負荷を安定に維持しつつ、かつ最終的に系外に排出する濃縮汚泥の汚泥濃度を一定の目標値にすることが提案されている。また、濃縮汚泥の汚泥濃度で管理を行うため膜分離槽内に配設した汚泥濃度計により測定することが実施形態に記載されている。
【0006】
しかしながら、特許文献2では、膜分離槽内の汚泥濃度は、時間的、空間的なムラがあり、例えば、膜の物理洗浄により膜面の汚泥を剥離する場合、その前後で汚泥濃度が経時的に変動し、しかも汚泥の沈降により底部ほど汚泥濃度が高くなる。従って、排出する時の汚泥濃度の測定条件や排出条件が規定されていない状態では、排出する濃縮汚泥の汚泥濃度を更に高める必要があるにも拘らず全量を系外に排出する排出運転に切り替えられる場合や、濃縮汚泥の汚泥濃度を更に高める必要がある部分が排出されてしまうとの不具合があった。更に、汚泥濃度で管理するには、汚泥濃度計が必要となり製造コストが嵩むとの不具合があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2001−310186
【特許文献2】特開2003−320400
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は上述の不具合点を解決するためになされたものであって、その目的とするところは、製造コストが嵩む汚泥濃度計を使用することなく排出される洗浄排水の汚泥濃度を管理することである。
【0009】
また、汚泥濃度を更に高める余地が有る洗浄排水が排出されるのを防止し、また所定の汚泥濃度まで濃縮されている洗浄排水のみを効率よく排出し、排出される洗浄排水量の低減を図ることである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の請求項1に係る汚泥濃縮方法は、原水を濁度計及び流量計が付設している導入管でろ過設備に導入しろ過すると共に、前記濁度計及び前記流量計の各測定値を基に演算装置が積算濁度量を算出する導入工程と、前記導入工程で原水をろ過したことにより発生した洗浄排水を洗浄排水槽に一時貯留する貯留工程と、前記貯留工程で前記洗浄排水槽に貯留された洗浄排水を膜浸漬槽に充填し内部に設置されている浸漬膜でろ過するろ過工程と、前記ろ過工程で前記浸漬膜に付着した汚泥を洗浄排水中に剥離する物理洗浄工程と、前記物理洗浄工程で剥離された汚泥が混濁した洗浄排水の一部を前記膜浸漬槽から排出する排出工程とを有する汚泥濃縮方法であって、前記ろ過工程と前記物理洗浄工程を繰り返し、前記演算装置にて算出された積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる前記物理洗浄工程後、移行時間を確保して前記排出工程に移行することを特徴とするものである。
【0011】
また、本発明の請求項2に係る汚泥濃縮方法は、請求項1に記載の汚泥濃縮方法において、前記移行時間は、3分以上とすることを特徴とするものである。
【0012】
また、本発明の請求項3に係る汚泥濃縮装置は、濁度計及び流量計が付設している導入管から導入された原水をろ過するろ過設備と、前記濁度計及び前記流量計の各計測値より積算濁度量を算出する演算装置と、前記ろ過設備でろ過することで発生した洗浄排水を一時貯留する洗浄排水槽と、前記洗浄排水槽からの洗浄排水を内部に設置されている浸漬膜にてろ過する膜浸漬槽と、前記浸漬膜に付着した汚泥を洗浄排水中に剥離する物理洗浄手段と、前記演算装置により算出された積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる前記物理洗浄手段による物理洗浄後、移行時間を確保して前記汚泥が混濁した洗浄排水の一部を前記膜浸漬槽から排出する排出手段と、を備えたことを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0013】
上記構成を備えた本発明によれば、流入管に付設している濁度計及び流量計の各測定値を基に演算装置が積算濁度量を算出し、算出された積算濁度量で排出される洗浄排水の汚泥濃度を制御するので、洗浄排水の汚泥濃度を汚泥濃度計で測定することが不要となる。従って、汚泥濃度計の設置が不要となり、費用を低く抑えた製造設備で、洗浄排水の汚泥濃度を濃縮することができる。
【0014】
また、洗浄排水の汚泥濃度は積算濁度量で管理できるので、汚泥濃度計を使用することによる測定方法や測定位置等のバラツキのため、汚泥濃度を更に高める余地が有る洗浄排水が排出されるのを防止し、排出される洗浄排水量の低減を図ることができる。従って、洗浄排水を処理するための労力と費用を低減することができる。
【0015】
更に、演算装置にて算出された積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる物理洗浄後、移行時間を確保して洗浄排水を排出するので、物理洗浄により剥離した汚泥が洗浄排水の下部に沈降し、所定の汚泥濃度に達している膜浸漬槽の下部に滞留している洗浄排水のみを下部に設置されている排泥管より排出することができる。従って、汚泥が未だ沈降していないで所定の汚泥濃度に達していない洗浄排水の排出を防止することができ、洗浄排水を処理するための労力と費用を低減することができる。
【0016】
尚、移行時間として少なくとも3分は確保されると、物理洗浄により剥離した汚泥が沈降し所定の汚泥濃度まで濃縮されている膜浸漬槽内の洗浄排水のみを効率よく排出することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明に係る汚泥濃縮装置の概略説明図
【図2】物理洗浄後の経過時間と汚泥濃度に関する表
【図3】洗浄排水の排出量と汚泥濃度に関する表
【図4】積算濁度量の推移に関するグラフ
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下に図面を参照して、この発明の実施形態に係る汚泥濃縮方法及び汚泥濃縮装置について、例示して説明する。
【0019】
図1は、本発明に係る汚泥濃縮装置1の概略説明図である。汚泥濃縮装置1は、ろ過設備10と、演算装置20と、洗浄排水槽30と、膜浸漬槽40と、物理洗浄手段50と、排出手段60とを備えている。
【0020】
ろ過設備10は、原水を導入するため図示しない原水槽に一端が接続している導入管11と、原水をろ過したことにより発生した洗浄排水が送水される後述する洗浄排水槽30に一端が接続している洗浄排水管12と、原水をろ過した浄水が送水される図示しない浄水槽に一端が接続している浄水管13とに接続している。更に、導入管11には、通過する原水の原水濁度を計測するための濁度計16と原水流量を計測するための流量計17とが付設している。ろ過設備10は、原水をろ過して浄水にするための設備で、膜ろ過設備や砂ろ過設備等のろ過設備が該当する。
【0021】
演算装置20は、導入管11を通過した原水の積算濁度量を濁度計16及び流量計17で計測した各計測値を基に算出するものであって、予め定められた時間ごとに濁度計16で計測した原水濁度量と流量計17で計測した原水流量の積を算出し積算する。積算装置20は、積算濁度量が予め定められた所定値に達した後、最初に行われる後述する物理洗浄工程後に排出工程に移行するよう制御する。尚、濁度計16及び流量計17の各計測値を受信できるように、演算装置20は有線若しくは無線にて濁度計16及び流量計17に接続されている。
【0022】
洗浄排水槽30は、ろ過設備10からの洗浄排水を受け入れ一時貯留する水槽であって、洗浄配水管12が接続していると共に、一時貯留した洗浄排水を後述する膜浸漬槽40に送水するための洗浄排水供給管31の一端が接続している。
【0023】
膜浸漬槽40は、洗浄排水供給管31の他端と接続し、洗浄排水供給管31に付設している供給ポンプ32で洗浄排水槽30からの洗浄排水が流入し内部に充填されるようになっている。内部に設置されている浸漬膜41は、洗浄排水に浸漬していて、中空糸膜をスクリーン状に張ったエレメントを多数積層したもので上端が固定板42により固定されている。固定板42には、膜ろ過ポンプ47が付設し上述の浄水槽に一端が接続している膜ろ過処理水管46の他端が接続している。膜ろ過処理水管46に付設している膜ろ過ポンプ47が吸引することで、膜浸漬槽40内の洗浄排水は浸漬膜41によりろ過され、ろ過された膜ろ過処理水は、固定板42に接続している膜ろ過処理水管46を通って浄水槽に送水され、浸漬膜41を通過できなかった汚泥は浸漬膜41の内孔や表面に付着し、これにより洗浄排水のろ過が行われる。
【0024】
物理洗浄手段50は、逆洗水槽51と、逆洗水槽51に一端が接続し他端が膜ろ過処理水管46の膜ろ過ポンプ47と固定板42との間に接続されている逆洗管52とを備えていて、逆洗管52には、逆洗ポンプ53が付設している。このように構成されている物理洗浄手段50においては、逆洗水槽51から逆洗ポンプ53で浄水が、ろ過時とは逆方向に逆洗管52から膜ろ過処理水管46を経由して固定板42から浸漬膜41に送水されるので、浸漬膜41の内孔や表面に付着している汚泥は、膜浸漬槽40内の洗浄排水中に剥離し、これにより洗浄排水の汚泥濃度が濃縮される。
【0025】
排出手段60は、膜浸漬槽40に下部で接続している排泥管61より構成され、演算装置の制御により、積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる物理洗浄手段による物理洗浄後、移行時間を確保して、膜浸漬槽40内の下部に滞留している洗浄排水の一部を下部で接続されている排泥管61で、下から抜くように排出するようになっている。
【0026】
次に、上記構成からなる汚泥濃縮装置1において、原水をろ過したことにより生じる洗浄排水の汚泥濃度が濃縮される方法について説明する。
【0027】
原水は、導入管11に付設している図示しない送水ポンプにて原水槽から導入管11を流通し、ろ過設備10に送水される。この時に、導入管11に付設している濁度計16及び流量計17は、導入管11を流通する原水の原水濁度及び原水流量を常時計測し、演算装置20は、予め定められた時間で、それらの計測値の積を算出して積算する。
【0028】
ろ過設備10に流入した原水は、ろ過されて浄水と洗浄排水に分離され、浄水は、浄水管13を流通し浄水槽に貯留され、洗浄排水は、洗浄排水管12を流通して洗浄排水槽30に送水される。
【0029】
洗浄排水槽30に一時貯留された洗浄排水は、洗浄排水供給管31に付設している供給ポンプ32で吸引され、膜浸漬槽40に送水され充填される。膜浸漬槽40内の洗浄排水は、固定板42に接続し膜ろ過処理水管46に付設している膜ろ過ポンプ47が吸引することで、洗浄排水に浸漬している浸漬膜41によりろ過され、浸漬膜41を通過した膜ろ過処理水は、固定板42を経由し膜ろ過処理水管46を流通して浄水槽に送水され、汚泥は浸漬膜41に付着するろ過工程が行われる。このろ過工程が一定時間連続して行われると浸漬膜41に付着した汚泥でろ過効率が低下するので、所定時間若しくはろ過効率が所定値を低下した段階等の所定の条件を設定し、その所定の条件の設定値に達した段階でろ過工程は停止し、物理洗浄工程に移行する。
【0030】
次いで、物理洗浄工程では、浸漬膜41に付着した汚泥を膜浸漬槽40内の洗浄排水中に剥離することが行なわれる。即ち、逆洗水槽51に一端が接続している逆洗管52に付設している逆洗ポンプ53を稼働し、逆洗水槽51からの浄水を逆洗管52から膜ろ過処理水管46の一部を経由して固定板42から浸漬膜41に、ろ過工程時とは逆方向に流通させる。これにより、浸漬膜41の内孔や表面に付着した汚泥は、膜浸漬槽40内に充填されている洗浄排水中に剥離される。この時点で、積算濁度量が所定値に達していない場合には、洗浄排水を更にろ過しても浸漬膜41への負荷は少ないので、再度ろ過工程に移行し、その次に物理洗浄工程と繰り返し行われる。そして、積算濁度量が所定値に達した場合には、演算装置の制御により次に説明する排出工程に移行する。
【0031】
排出工程においては、物理洗浄工程後の移行時間が確保された後、膜浸漬槽40に充填されている洗浄排水の一部が、膜浸漬槽40の下部に接続している排泥管61で、下から抜くように排出される。即ち、浸漬膜41に付着している汚泥が物理洗浄により剥離し、膜浸漬槽40の洗浄排水に混濁するので、汚泥が下部に沈降するまでの一定の移行時間後に排出が行われる。排出される洗浄排水は一部で、汚泥が沈降し汚泥濃度が所定値に達している膜浸漬槽40の下部に滞留している洗浄排水のみである。
【0032】
図2に、膜浸漬槽40の下部に滞留している洗浄排水に混濁している汚泥の汚泥濃度が物理洗浄後の経過時間とともに推移する状態を示す。この結果より、物理洗浄後3分経過すると汚泥濃度は1.7%まで濃縮し、5分経過すると汚泥濃度は2.1%まで濃縮される。その後、汚泥濃度はほとんど変化しない。従って、物理洗浄後3分の移行時間を確保した後、排出工程に移行するのが好ましく、より好ましくは、物理洗浄後5分の移行時間を確保するのが良い。
【0033】
図3に、積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる物理洗浄後に移行時間を確保し、一定量(図の例では、10L排出するように制御している)の洗浄排水を排出した場合に、その中に含まれる汚泥の汚泥濃度を示す。図3の例からも分かる通り、洗浄排水を一定量排出した場合、汚泥濃度が一定の値で推移していることが理解できる。
【0034】
図4に積算濁度量の時間による推移の状態を示す。この図に示す通り、積算濁度量が所定値に達するまでの時間はばらついている。即ち、ろ過設備10でろ過される原水の量もしくは濁度はばらついている。しかし、積算濁度量が所定値に達した後(図4に示す↓部)、排出を行なうと、排出される洗浄排水に含まれる汚泥の量は、図3に示す通り、一定である。即ち、ろ過設備10に導入される原水の積算濁度量と、膜浸漬槽40内の下部に滞留する洗浄排水に含まれる汚泥量とは相関がある。従って、膜浸漬槽40内の洗浄排水の汚泥濃度の管理に積算濁度量を用いることが可能であり、膜浸漬槽40に濁度計を設置せずとも、膜浸漬槽40内の洗浄排水の汚泥濃度を管理することが可能となっている。
【0035】
以上の通り、導入管11に設置されている濁度計16と流量計17の各測定値を基に算出された積算濁度量により、膜浸漬槽40内の洗浄排水の汚泥濃度を管理することが可能となるので、膜浸漬槽40に汚泥濃度計を設置することが不要となり、費用を低く抑えた製造設備で、洗浄排水の汚泥を濃縮することが可能となる。
【0036】
また、排出するときの洗浄排水の汚泥濃度は、演算装置20が算出した積算濁度量により決定しているので、汚泥濃度計の測定のバラツキ等により汚泥濃度を更に高める余地が有る洗浄排水が排出されるのを防止することが可能となる。
【0037】
更に、演算装置20が算出した積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる物理洗浄後、移行時間を確保して膜浸漬槽40内の下部に滞留している洗浄排水の一部を排出するので、物理洗浄により剥離した汚泥が洗浄排水の下部に沈降し、所定の汚泥濃度に達している膜浸漬槽40の下部に滞留している洗浄排水のみを下部に設置されている排泥管61より排出することができる。従って、汚泥が未だ沈降していないで所定の汚泥濃度に達していない洗浄排水の排出することが可能となる。
【符号の説明】
【0038】
1 汚泥濃縮装置
10 ろ過設備
11 導入管
12 洗浄排水管
13 浄水管
16 濁度計
17 流量計
20 演算装置
30 洗浄排水槽
31 洗浄排水供給管
32 供給ポンプ
40 膜浸漬槽
41 浸漬膜
42 固定板
46 膜ろ過処理水管
47 膜ろ過ポンプ
50 物理洗浄手段
51 逆洗水槽
52 逆洗管
53 逆洗ポンプ
60 排出手段
61 排泥管



【特許請求の範囲】
【請求項1】
原水を濁度計及び流量計が付設している導入管でろ過設備に導入しろ過すると共に、前記濁度計及び前記流量計の各測定値を基に演算装置が積算濁度量を算出する導入工程と、前記導入工程で原水をろ過したことにより発生した洗浄排水を洗浄排水槽に一時貯留する貯留工程と、前記貯留工程で前記洗浄排水槽に貯留された洗浄排水を膜浸漬槽に充填し内部に設置されている浸漬膜でろ過するろ過工程と、前記ろ過工程で前記浸漬膜に付着した汚泥を洗浄排水中に剥離する物理洗浄工程と、前記物理洗浄工程で剥離された汚泥が混濁した洗浄排水の一部を前記膜浸漬槽から排出する排出工程とを有する汚泥濃縮方法であって、
前記ろ過工程と前記物理洗浄工程を繰り返し、前記演算装置にて算出された積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる前記物理洗浄工程後、移行時間を確保して前記排出工程に移行することを特徴とする汚泥濃縮方法。
【請求項2】
請求項1に記載の汚泥濃縮方法において、
前記移行時間は、3分以上とすることを特徴とする汚泥濃縮方法。
【請求項3】
濁度計及び流量計が付設している導入管から導入された原水をろ過するろ過設備と、前記濁度計及び前記流量計の各計測値より積算濁度量を算出する演算装置と、前記ろ過設備でろ過することで発生した洗浄排水を一時貯留する洗浄排水槽と、前記洗浄排水槽からの洗浄排水を内部に設置されている浸漬膜にてろ過する膜浸漬槽と、前記浸漬膜に付着した汚泥を洗浄排水中に剥離する物理洗浄手段と、前記演算装置により算出された積算濁度量が所定値に達した後に最初に行われる前記物理洗浄手段による物理洗浄後、移行時間を確保して前記汚泥が混濁した洗浄排水の一部を前記膜浸漬槽から排出する排出手段と、を備えたことを特徴とする汚泥濃縮装置。







【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−183301(P2011−183301A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51129(P2010−51129)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(000193508)水道機工株式会社 (50)
【Fターム(参考)】