説明

油圧ねじボルト締め付け装置および該装置により大型スクリューを締め付ける方法。

【課題】
大型スクリューを締め付けまたは解放するための、油圧ねじボルト取り付け装置および該取り付け装置によって前記スクリューを締め付ける方法を従来に比べて少ない設備費用で行うことができる。
【解決手段】
(1)ねじボルト締め付け装置への圧力媒体の供給作動を開始させると共に、所定のプレストレスと合致する所定の圧力に達した後に圧力媒体の供給作動を停止する制御手段と、
(2)所定の、スクリューのプレストレスフォースの設定を入力する入力手段と、
(3)シリンダーに対しての、ねじボルト端部の相対的な変位を測定するための測定手段と、
(4)ねじボルト締め付け装置への加圧を解除した後のねじボルトの残留張力を判定する評価手段と、
を備えた構成である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、大型スクリューを締め付け、または、解放(リリース)するための、油圧ねじボルト取り付け装置および該取り付け装置によって前記スクリューを締め付ける方法に関するものである。
前記装置は、ねじボルト取り付け装置への油圧媒体供給装置と、
前記ねじボルト取り付け装置上にある油圧媒体コネクタと、
前記ねじボルトおよびナットにより取り付けられているマシンの一部に設置されているシリンダーと、
前記ねじボルトのねじ端部にねじ込まれているねじ付ブッシングに設置されている少なくとも1つの、周期的に圧力を負荷するピストンと、前記ねじボルト取り付け装置への圧力媒体の供給を作動させる制御手段と、から構成されている。
【背景技術】
【0002】
スクリューの圧縮応力(プレストレス)についての正確な情報を得るために、スクリューの張力は、フックの法則の結果として、直接的にスクリューのプレストレスに比例するという理由に基づき、達成されたスクリューの張力を直接測定する方法が知られている。
【0003】
この張力測定は種々の方法で実現することが出来る。
【特許文献1】DE2846668A1 上記特許文献1によれば、取り付けられる、ねじボルトは、その全長に亘って挿入穴を備えており、その穴に、測定棒が挿入される。すなわち、測定棒の長さは実質的にねじボルトの長さに合致していなければならないが、前記測定棒は、ねじボルトの張力には関与しないので、ねじボルトの張力は、測定棒とねじボルトとの長さの差によって決定される。
【0004】
この測定方法は、各ねじボルトが挿入穴を備えなければならず、また測定棒を前記穴に挿入して、各ねじボルトの締め付け動作(クランピングアクション)に関する情報を検知するため、適当な測定手段に接続されなければならない。
【特許文献2】DE10145847 同じ応用分野である上記特許文献2に開示されている、油圧ねじボルト締め付け装置においては、測定方法として、以下の記載に基づいた手段を用いている。すなわち、ねじボルトの張力はナットの回転角に基づいて決定されるべきものである。その理由は、各々のねじのピッチに基づけば、ナットの回転角とねじボルトの張力との間には一定の比率があるからである。
【0005】
この測定方法においては、最初にナットをあるポイントに取り付けることが要求される。そのポイントとは、ねじボルトによって取り付けられる全てのコンポーネントが、遊びもなくそれぞれ位置しているところである。そして、このように決定、位置決めされた結合点(ジョインニングポイント)からのナットの回転角を計測することが要求される。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の開示された2つの測定方法は、油圧ねじボルト締め付け装置に加圧することにより生ずる、ねじボルトの張力の判定を、満足する精度で可能とし、また大型スクリューの締め付け作業の広範囲な自動化を可能にしたが、一方において、この目的を達成するためには、設備費用の増加は避けられないという問題がある。
【0007】
本発明の目的は上記の問題を解決した、油圧ねじボルト締め付け装置および該装置による大型スクリューの締め付け方法を提案するものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
すなわち、本発明は、測定棒の使用やナットの回転角の検出により、直接、ねじボルトの張力を測定する従来の方法ではなく、最小限の設備費用で、ねじボルト締め付け装置への加圧を解除した後のねじボルトの残留張力を精度よく判定することを特徴とするものである。
【0009】
上記目的を達成するため、先に述べたような、本発明の油圧ねじボルト締め付け装置は次の構成から成っている。
【0010】
すなわち、
(1)ねじボルト締め付け装置への圧力媒体の供給作動を開始させると共に、所定のプレストレスと合致する所定の圧力に達した後に圧力媒体の供給作動を停止する制御手段と、
(2)所定の、スクリューのプレストレスフォースの設定を入力する入力手段と、
(3)シリンダーに対しての、ねじボルトのねじ端部の相対的な変位
を測定するための測定手段と、
(4)ねじボルト締め付け装置への加圧を解除した後の、ねじボルトの残留張力を判定する評価手段と、
を備えた構成である。
【0011】
本発明は、所定のスクリューのプレストレッシングフォース(セッチング)と結果として生じるスクリューの張力は、スクリューのサイズと周知の法則による簡単な方法で計算できるという知見に基づいてなされたものである。
【発明の効果】
【0012】
この所定のスクリュープレストレッシングフォースは、油圧ねじボルト締め付け装置によって、以下のように応用することができる。すなわち、スクリューのプレストレッシングフォースは、油圧ねじボルト締め付け装置のピストン表面積により、多様に供給される圧力媒体の油圧力と等しい。このような関係から、スクリューの張力を知る必要はない。しかしながら、スクリューの実際の残留プレストレスを知ることは非常に重要である。その理由は、ねじボルト締め付け装置への加圧を解除した後に(セッチング)の決定が行われるからである。スクリューの実際の残留プレストレスを知るためには、油圧ねじボルト締め付け装置に所望の圧力が負荷されている状態と、スクリューが締め付け固定された後ねじボルト締め付け装置への加圧が解除された状態との、張力の差を測定すれば十分である。
【0013】
上記測定差は、直接フックの法則に基づいて計算することにより、スクリューのプレストレスの差に変換することができ、スクリューの実際の残留プレストレスは、ここに、所定の値から前記の測定さを引くことによって、ねじボルト締め付け装置に圧力が負荷されているときのスクリューのプレストレスの値と等しいという結果をもたらす。
【0014】
張力測定手段は、それ故、ねじボルト締め付け装置のシリンダーに対しての、ねじボルトのねじ端部の相対的な変位を単に測定するだけが必要なことなのである。上記目的のためには、前述の挿入穴を備えた、ねじボルトは、もはや必要ではない。
【0015】
その代わりに、測定手段によって、所定の圧力に達して、ねじボルト締め付け装置への加圧が解除された後、スクリューが締め付け固定されたときの、ねじボルトのねじ端部の位置を測定すれば十分である。このようなことは、特別な設備費用をかけることなく可能であり、また、使用されている通常のねじボルトを、何ら変更する必要もない。
【0016】
判定された実際の残留スクリュープレストレスが、所定の残留スクリュープレストレスと一致しているかどうかを見極めるために、評価手段と所定の残留スクリュープレストレスを入力するための入力手段とが、制御手段および判定された実際の残留スクリュープレストレスを所定の残留スクリュープレストレスと比較するための比較手段に接続される。そこにある評価手段は、所定の圧力の増加に伴い新しい圧力負荷をねじ締め付け装置に与える圧力媒体供給部を制御装置によって作動させるための制御信号手段を備えることが望ましい。また、判定された実際の残留スクリュープレストレスは現在の名目値以下であることが望ましい。
【0017】
この測定により、スクリュー締め付けプロセスは、オペレータによる作業の必要はなく、完全に自動化できる。
【0018】
測定手段は、ねじブッシングの穴に挿通されている測定棒と、該測定棒からの信号を検知する移動センサとを備えている。そこでは、ねじボルトのねじ端部の一端に設置され測定棒と、他端はスライド可能にシリンダ端部に接続されているホルダに導かれて、ホルダ上に設置された移動センサと相互交信する。あるいは、測定棒はシリンダに取り付けられたホルダの一端に、スライドできないよう接続され、他端はねじボルトのねじ端部の近傍に導かれており、そこでは、移動センサはねじボルトのねじ端の近傍にある測定棒の端部に配置される。
【0019】
上記目的を達成するため、上述した油圧ねじボルト締め付け装置を利用した、大型スクリューの締め付け方法もまた、下記の手段を用いる
ことにより提供することができる。
【0020】
すなわち、下記の手段を用いることを特徴とする、大型スクリューの締め付け方法である。すなわち、
a)ねじボルト締め付け装置へ供給される圧力媒体の所定の圧力に従って、所定のスクリュープレストレスフォースを入力する手段、
b)所定のスクリュープレストレスフォースに従って、ねじボルト締め付け装置へ供給する圧力媒体の所定の圧力を入力する手段、
c)ねじボルト締め付け装置へ圧力負荷をかける作動を開始し、油圧ねじボルトを所定のスクリュープレストレスフォースまで締め付ける手段、
d)所定のスクリュープレストレスフォースに達したならば、ねじボルト締め付け装置へ圧力負荷を解除する手段、
e)ナットが、上記(c)の手段がとられている間或は上記(d)の手段の終了後の何れかにおいて、締め付けられているマシン部分に接触するまで、前記ナットを締め付ける手段、
f)ねじボルト締め付け装置のシリンダと比較して、ねじボルト端部の相対的な変位を測定する手段、
g)ねじボルト締め付け装置へ圧力負荷を解除する手段、
h)ねじボルト締め付け装置のシリンダと比較して、ねじボルト端部の相対的な変位を再度測定する手段、
i)上記f)及びh)の手段によって得られた測定値に基づいて、実際の残留スクリュープレストレスを決定する手段。
【0021】
オペレータは、このようにして決定されたスクリュープレストレスの値と、所定のスクリュープレストレスの値とを、ねじボルト締め付け装置の制御手段のディスプレイフィールド上に表示させることにより、両者の値を比較することができる。
【0022】
実際の残留スクリュープレストレスが、(現在の量による)、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレス値より小さいときは、オペレータは、再度、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を作動させ、このコネクションにより、圧力媒体供給部への所定の圧力を、実際の残留スクリュープレストレスとプリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して、増加させる。
しかしながら、この所定の圧力は、常に、ねじボルトにかかる張力がその弾性限界力を上回らない程度の、小さなものでなければならない。
【0023】
上記に、定義した方法は、さらに他の手段を付加して、種々の方法で実行することができる。他の付加的な或は別の手段を使用した、第1の態様を下記に述べる。
【0024】
すなわち、本発明の第1の態様は、
1.1)ねじボルトの断面積と締め付け長さを入力し、所定のスクリュープレストレッシングフォースを計算し、その結果に基づいて所定の圧力を算出する手段と、
1.2)前述の(c)〜(e)の手段および別の手段を続けて行う手段と、
1.3)測定装置の値をゼロにセットする手段と、
1.4)前述の(g)の手段および別の手段を続けて実行する手段と、
1.5)前記(e)の手段の後の状態と前記(g)の手段の後の状態との変位の差を測定する手段と、
1.6)下記の式に従って、実際の残留スクリュープレストレスを計算し、ディスプレイする手段と、
を備えていることを特徴とするものである。
【0025】

式 F=p×A−Δl×E×A/L

ここに、
E=ねじボルトの弾性係数[N/mm
A=ねじボルトの断面積[mm
L=ねじボルトの締め付け長さ[mm]
Δl=前記(e)の手段をとった後の状態と、前記(g)の手段をとった後の状態との変位差[mm]
p=ねじボルトの締め付け装置内での作動圧力[MPa]
=ねじボルトの締め付け装置のピストンの表面積[mm]である。
【0026】
上記方法で、前記張力の差Δlを測定するに当っては、所定の圧力に達したときの測定装置の基準をゼロにセットした上で、測定される。入力されたスクリューの寸法と締め付け長に基づいて、簡単な方法で実際の残留スクリュープレストレスを計算できる。その理由は、スクリューねじボルト締め付け装置の圧力およびピストン表面積から解るスクリュープレストレスから、前記張力の差から解るプレストレスロスを差し引くだけでよいからである。
【0027】
一方において、本発明による装置及び本発明による方法を使用して締め付けられるねじボルトの断面は一般的に知られているが、他方、その締め付け長さは良く知られてはいない。締め付け長さは、下記の第2の態様のように別な手段が付加或はそれに変更した測定において、削除することができる。本発明の第2の態様においては、
2.1)前述の手段)またはb)から開始される始動手段と、
2.2)ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、ねじボルトをおよそ所定圧力の1.5%〜3%の圧力で締め付ける手段と、
2.3)測定装置の基準をゼロに合わせる手段と、
2.4)ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を増加させ、前記ねじボルトを所定のスクリュープレストレスフォースに対抗して締め付ける手段と、
2.5)続いて実行される前述の手段d)〜h)の手段と、
2.6)下記の式により、実際の残留スクリュープレストレスを計算し、ディスプレイに表示する手段と、
を備えることを特徴としている。
【0028】
式 L
F= ×p×A

【0029】
ここに、
=手段h)による、ねじボルトの張力[mm]
=手段f)による、ねじボルトの張力[mm]
=ねじボルト締め付け装置のピストンの表面積[mm
P=ねじボルトの締め付け装置内での作動圧力[MPa]
である。
【0030】
手段2.2)によるねじボルトの張力LおよびLは、要するに、この方法で、接合ポイントに到達して安定した結果としての、それぞれの変化を含んでいるから、十分な精度で削除され、その結果、この方法で、実際の残留スクリュープレストレスが、必要とする締め付け長さが解らなくても、算出可能である。
【0031】
下記の第3の態様に示すように、別な手段を用いて、上記方法を遂行した場合は、実際の残留スクリュープレストレスの判定精度を、さらに、向上させることができる。すなわち、
3.1)前述のa)あるいはb)の手段から開始される始動手段と、
3.2)ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、ねじボルトをおよそ所定圧力の4%〜15%の圧力で締め付ける手段と、
3.3)測定装置の基準をゼロに合わせる手段と、
3.4)ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を増加させ、前記ねじボルトを所定のスクリュープレストレスフォースに対抗して締め付ける手段と、
3.5)続いて実行される前述の手段d)〜h)の各手段と、
3.6)再び、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、再び、ねじボルトをおよそ所定圧力の4%〜15%の圧力で締め付ける手段と、
3.7)ねじボルト締め付け装置のシリンダと比較して、ねじボルト端部の相対的な変位を再度測定する手段と、
3.8)下記の式に従って、実際の残留スクリュープレストレスを計算し、ディスプレイする手段と、
を備えたことを特徴とするものである。
【0032】
式 L+△L
F= ×p×A

【0033】
ここに、
=手段h)による、ねじボルトの張力[mm]
=手段f)による、ねじボルトの張力[mm]
ΔL=h.2)の手段によるねじボルトの張力と、手段h)によるねじボルトの張力との差[mm]
=ねじボルト締め付け装置のピストンの表面積[mm
p=ねじボルトの締め付け装置内の圧力媒体への作動圧力[MPa]
である。
【0034】
本発明に係る発明の方法において、3.6)の手段をとることにより、3.8)の手段による実際の残留スクリュープレストレスの計算で、接合ポイントに到達するまでの張力は、到達して安定化した結果も含めて、必要とする締め付け長さが解らなくても、完全に削除される。
【0035】
本発明に係る方法では、下記の手段を追加することにより、完全に自動化することができる。すなわち、
j)非常に低い値である判定された実際の残留スクリュープレストレスと、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して増加するところの所定のスクリュープレストレスを、制御装置に入力するか、或は該制御装置により計算する手段と、
k)再び、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、ねじボルトを増加した所定のスクリュープレストレスまで締め付ける手段と、
l)続いて繰り返す手段d)〜i)の各手段と、
を備えることを特徴としている。
【0036】
本発明の第1の態様に下記の手段を追加することにより、該態様に自動化機能を入れることができる。すなわち、
1.7)非常に低い値である判定された実際の残留スクリュープレストレスと、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して増加するところの所定のスクリュープレストレスを、制御装置に入力するか、或は該制御装置により計算する手段と、
1.8)再び、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、ねじボルトを増加した所定のスクリュープレストレスまで締め付ける手段と、
1.9)続いて繰り返す、手段c),d),e),1.3),1.4),1.5),1.6)の各手段と、
を備えることを特徴としている。
【0037】
本発明の第2の態様に下記の手段を追加することにより、該態様に自動化機能を入れることができる。すなわち、手段2.7)の前に、手段1.7)、1.8)を追加し、次いで、手段2.2)〜2.6)を繰り返す。
【0038】
最後に、本発明の第3の態様に下記の手段を追加することにより、該態様に自動化機能を入れることができる。すなわち、手段3.9)の前に、手段1.7)、1.8)を追加し、次いで、手段3,2)〜3.8)を繰り返す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0039】
本発明の実施例を、2つの図面を参照して、さらに詳細に説明する。
【実施例1】
【0040】
図1は、本発明の油圧ねじボルト締め付け装置の、制御手段および油圧媒体供給部の説明図である。
図2は、本発明の第1の実施例である、油圧ねじボルト締め付け装置およびその測定手段を説明するための断面図である。
図3は、本発明の第2の実施例である、油圧ねじボルト締め付け装置およびその測定手段を説明するための断面図である。
【0041】
マシン部分1は、例えば、マシンハウジングのフランジであり、そこには、ねじボルト2およびナット3がねじ込まれている。ねじボルト2に精密に制御可能なプレストレスを適用するために、また、ねじボルト2にねじれモーメント(これはさらに追加のストレスをねじボルトにかける)をなるべくかけないようにするため、ナット3は、最初の取り付けの際、手動のみにより、マシン部分1に接するまで、ねじボルト2にねじ込まれる。ねじボルト2の長さは、ナット3を通過して突出するねじ端部4の自由度(フリーの長さ)により選択される。
【0042】
ねじボルト2を締めつけるためのねじボルト締め付け装置が、ねじボルト2にねじ込まれているナット3の上側に、内側を6角形に形成された回転スリーブ15によってナット3にしっかりと嵌合されることにより、設置される。ねじボルト締め付け装置のシリンダ5内の締め付けピストン31に接続されているねじブッシング21が、ねじボルト2の突出しているねじ端部4上にねじ込まれている。このようにして、ねじボルト締め付け装置は操作可能となる。図1において、油圧ポンプ28は、エレクトリック方向制御バルブ14により、圧力媒体供給部6およびねじボルト締め付け装置への圧力媒体コネクタ7に接続され、圧力媒体供給部6からの圧力負荷の作動を可能にし、あるいは油タンク25への圧力を休止する(油の供給を停止する)。回転スリーブ15は、ギア47のギアホイールにより嵌合できるように、その外側は凹凸に形成されている。ギア47は、ギア47の内部スクエアソケット49に嵌合されている、回転ドライブ8に接続されている。制御装置9は回転ドライブ8およびエレクトリック方向制御バルブ14に接続されている。油圧ポンプ28により圧力媒体供給部6へ供給される媒体の圧力を測定する、圧力ゲージ24もまた、制御装置9に接続されている。
【0043】
制御装置9は、ねじボルト2の所定のプレストレス、或は、ピストン31の表面積から計算される、油圧ポンプ28の所定のプレストレスを入力するための入力装置10を、ねじボルトの所定の残留プレストレスのための入力装置13と同様に有している。
【0044】
制御装置9はコンピュータ11と、判定された所定の残留スクリュープレストレスと残留スクリュープレストレスとを比較するための比較手段26と、エレクトリック方向制御バルブ14を介してねじボルト締め付け装置への圧力媒体供給6を作動させるための制御信号手段27と、を備えたいる。
【0045】
図2に示す実施例においては、ねじブッシング21の中心穴29には測定棒16が配置され、ねじボルト2のねじ端部4に対向して設置されている。測定棒16の他端は、ホルダ17に接触している。このホルダ17は、シリンダ5の端部に接続され、端部内でスライド可能に装着され、加圧スプリング18によりねじボルト2のねじ端部4に対抗している。誘導結合、容量結合、光結合、或は機械的結合により操作可能な移動センサ19が、測定棒16との間で相互交信(インタラクト)する。
【0046】
図3に示す実施例において、図2に示す実施例との唯一の違いは、移動センサ22が、ねじボルト2のねじ端部4に隣接して、保護チューブ20として埋め込まれている測定棒に装着され、シリンダ5内の穴29を通して軸方向に案内できることである。移動センサ22の反対側端部はホルダ17に(スライド不可に)接続され、このホルダ17はシリンダ5の端部に取り付けられている。測定ケーブル23は制御装置9に接続されている。
【0047】
ねじボルト締め付け装置は、ホールディングハンドル51により把持され、特に、大型サイズの場合には、クレ−ンフックにより吊り下げる(フック)。
【0048】
ねじボルト2を締め付けるため、ねじボルト締め付け装置が上述の方法で、ナット3によりねじボルト2上に設置され、支持表面に接触するまで締め付けられる。入力装置10に、所定のスクリュープレストレッシングフォース、或は、対応する油圧ポンプ28の対応する所定の圧力と共に、ねじボルト2の断面積と締め付け長さとが入力される。また、入力装置13には、所定の残留スクリュープレストレッシングフォースが入力される。油圧ポンプ28により1000MPA以上に高められた油圧は、圧力ゲージ24を通り制御装置9へ運ばれる。コンピュータ11は制御装置9と通信を行い、ねじボルト2の締め付け作動の制御指令を決定する。調整された所定のスクリュープレストレッシングフォースに達したら、方向制御バルブ14は閉じられ、ナット3が回転ドライブ8により制御装置9に接続され、トルクを課した結果として、ねじボルト2に所定の追加された張力が発生する。
【0049】
その後、移動センサ19,22により測定された、シリンダ5に対するねじボルト2のねじ端部4の相対的な変位を、ゼロにセットする。しかる後、油タンク25との接続を解除する、エレクトリック方向制御バルブ14を作動させることにより、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷が解除される。
【0050】
上記の圧力解除の結果として、マシン部分1、ねじボルト2、ナット3の間の、所定値の解決決定ができ、この決定が、移動センサ19により測定される測定棒の変位となり、あるいは、ねじ端部4に対する移動センサ22の距離の変化に比例する変位となる。
【0051】
結果的に、この移動による実際のスクリュープレストレスは、油圧ポンプ28の所定の圧力によって影響されるスクリュープレストレスよりも小さい。
【0052】
従って、実際の残留スクリュープレストレスは下記の式により計算することができる。
【0053】
式 F=p×A−Δl×E×A/L
ここに、
p=ねじボルトの締め付け装置内での作動圧力[MPa]
=ねじボルトの締め付け装置のピストンの表面積[mm
Δl=変位差[mm」
E=ねじボルトの弾性係数[N/mm
A=ねじボルトの断面積[mm
L=ねじボルトの締め付け長さ[mm]
【0054】
上記パラメータについて、p及びΔlはAにより測定され、E、AおよびLは適当な形式で制御装置に入力される。
【0055】
実際の残留スクリュープレストレスが、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレス値より小さいときは、再度、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を所定の圧力より幾分増やして作動させ、ナット3を再度締め付け、その後、ねじボルト締め付け装置の圧力負荷を解除して、上記と同様な、所定値の解決決定が遂行される。
【0056】
実際の残留スクリュープレストレスは、ねじボルトの長さが解らなくても、また、下記の測定に基づいて、決定することができる。すなわち、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、最初は、ねじボルトをおよそ所定圧力の1.5%〜3%の圧力で締め付ける。測定装置16,19,20,22の基準をゼロに合わせる。しかる後、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を所定のスクリュープレストレスフォースまで増加させ、ナット3が、上記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷手段がとられている間或は上記圧力負荷が解除されるまで、締め付けられる。そして、ねじボルト端部4の、ねじボルト締め付け装置内のシリンダ5に対する相対的変位が測定される。ねじボルト取り付け装置が、その後、休止したときに、ねじボルト端部4の、ねじボルト締め付け装置内のシリンダ5に対する相対的変位が再び測定され、実際の残留スクリュープレストレスは下記の式により、計算される。
【0057】
式 L
F= ×p×A

【0058】
ここに、
F=ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を解除した後の、ねじボルトの張力[mm]
=ねじボルト締め付け装置手段への圧力負荷をかけているときの、ねじボルトの張力[mm]
=ねじボルト締め付け装置のピストンの表面積[mm
p=ねじボルトの締め付け装置内での作動圧力[MPa]
である。
【0059】
上記の場合、所定の張力および接合ポイントに到達して安定した結果としてのねじボルトの張力が、要するにLとして、正確に決定されているべき接合ポイントを除外して所定の圧力の1.5〜3%の圧力を最初にかけたときのLと共に、入力される。
【0060】
初期のセッチングによる誤差を削除して精度を向上させることが、ねじボルト締め付け装置の圧力負荷を最初は所用圧力のおよそ4%〜15%にしてねじボルト2をの締め付けることで、達成できる。経験上から、ジョイニングポイントへプレ圧力をかけるときは常に多めになってしまう。このプレ圧力に達したとき、測定装置16,19,20,22はゼロにセットされ、その後、ねじボルト締め付け装置の圧力負荷は所定の圧力に増加し、ねじボルト2は所定のねじ締め付け力でしめつけられる。ねじボルト張力は、圧力負荷が維持され、ナット3の締め付け後、ねじボルト締め付け装置の圧力負荷が解除されるまでは、長さLとして測定される。いま、ねじボルトの張力Lが測定され、その後、ねじボルト締め付け装置の圧力負荷が再びかけられ、ねじボルト2がプレ圧力と同じおよそ所用圧力の4%〜15%の圧力で再び締め付けられる。ねじボルト端部4の、ねじボルト締め付け装置内のシリンダ5に対する相対的変位が再度測定される。ここに、実際の残留スクリュープレストレスを計算するためのでたデータは全て揃った。下記の式により、計算は実行される。
【0061】
式 L+△L
F= ×p×A

【0062】
ここに、
=ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を解除した後の、ねじボルトの張力[mm]
ΔL=ねじボルト張力Lと、およそ所用圧力の4%〜15%のプレ圧力で、圧力負荷をかけたときのねじボルト張力との差[mm]
=ねじボルト締め付け装置手段への圧力負荷をかけているときの、ねじボルトの張力[mm]
=ねじボルト締め付け装置のピストンの表面積[mm
p=ねじボルトの締め付け装置内の圧力媒体への作動圧力[MPa]
である。
【0063】
これらの手段は、制御装置に対応する値を入力するか、或はコンピュータによって計算されたとき、完全に自動化できる。なお、ねじボルトの伸張力の上限、およびそれを算出するための、ねじボルト寸法、最大ねじプレストレスが、予めプリセットされていなければならない。
【産業上の利用可能性】
【0064】
本発明の、油圧ねじボルト取り付け装置および測定方法は共に一体に実行され、実際の残留スクリュープレストレスを正確に調整することができるから、特に大型のスクリュー締め付け装置への応用が期待でき、産業上の利用価値は高い。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】図1は、本発明の油圧ねじボルト締め付け装置のシステム説明図である。
【図2】図2は、本発明の油圧ねじボルト締め付け装置およびその測定手段を説明するための断面図である。
【図3】図3は、本発明の油圧ねじボルト締め付け装置およびその測定手段を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0066】
1 マシン部分
2 ねじボルト
3 ナット
4 ねじ端部
5 シリンダ
6 圧力媒体供給(部又は装置)
7 油圧媒体コネクタ
8 回転ドライブ
9 制御装置
10 入力装置
11 コンピュータ(評価装置)
13 入力装置
14 エレクトリック方向制御バブル
15 回転スリーブ
16 測定棒
17 ホルダ
18 加圧スプリング
19 移動センサ
20 保護チューブ
21 ねじブッシング
22 移動センサ
23 測定ケーブル
24 圧力ゲージ
25 油タンク
28 油圧ポンプ
29 ブッシング穴
31 ピストン
47 ギア
49 内部スクエアソケット
51 ホールディングハンドル

【特許請求の範囲】
【請求項1】
大型スクリューを締め付け、または、解放するための、油圧ねじボルト締め付け装置であって、
ねじボルト取り付け装置への油圧媒体供給部(6)と、
ねじボルト取り付け装置上にある油圧媒体コネクタ(7)と、
ねじボルト(2)およびナット(3)により締め付けられるマシン部分(1)に対抗し
て設置されているシリンダー(5)と、
ねじボルト(2)のねじ端部(4)にねじ込まれているねじ付ブッシング(21)に対
抗して設置されている、少なくとも1つの、周期的に圧力を負荷するピストン(31)
と、
ねじボルト締め付け装置へ圧力媒体供給(6)を作動させ、所定のプレストレッシング
フォースに対応する所定の圧力に達した後に圧力媒体供給(6)を停させる、制御装置(9)と、
所定のスクリュープレストレッシングフォースまたは圧力媒体供給(6)の対応する所
定の圧力を入力する、入力装置(10)と、
ねじボルト(2)のねじ端部(4)の、シリンダー(5)に対する相対的変位を測定す
る測定手段(16,19,20,22)と、
ねじボルト締め付け装置への圧力を解除した後、実際の残留スクリュープレストレスを
決定する評価手段と、
を備えたことを特徴とする、油圧ねじボルト締め付け装置。
【請求項2】
請求項1に記載の油圧ねじボルト締め付け装置であって、
所定の残留スクリュープレストレッシングフォースの測定のため、評価手段(11)および入力手段(13)が制御装置(9)に接続され、また、決定された実際の残留スクリュープレストレスと所定の残留スクリュープレストレスとを比較するために、比較装置(26)が備えられていることを特徴とする、油圧ねじボルト締め付け装置。
【請求項3】
請求項2に記載の油圧ねじボルト締め付け装置であって、
該装置に備えられている評価装置(11)は、もし、決定された実際の所定のスクリュープレストレスがプリセットされている所定の値より低い場合には、ねじ締め付け装置に再び圧力負荷を与えるために、制御装置(9)により、ねじボルト締め付け装置へ油圧媒体供給(6)を作動させるための制御信号手段(27)を有していることを特徴とする、油圧ねじボルト締め付け装置。
【請求項4】
請求項4乃至3の何れか1項に記載の油圧ねじボルト締め付け装置であって、
前記測定手段(16,19,20,22)は、ねじブッシング(21)内の穴(29)を挿通して延伸している測定棒(16,20)と、該測定棒(16,20)と相互交信する移動センサ(19,22)とを備えていることを特徴とする、油圧ねじボルト締め付け装置。
【請求項5】
請求項4に記載の油圧ねじボルト締め付け装置であって、
前記測定棒(16)は、その一端が、ねじボルト(2)のねじ端部(4)に設置され、他端は、シリンダー端部に配置されているホルダ(17)にスライド可能に導かれており、ホルダー(17)上に設置された移動センサ(19)と、そこで相互交信することを特徴とする、油圧ねじボルト締め付け装置。
【請求項6】
請求項4に記載の油圧ねじボルト締め付け装置であって、
前記測定棒(20)は、その一端が、シリンダー端部に配置されているホルダ(17)にスライドできないように固定され、他端はねじボルト(2)のねじ端部(4)の近傍に導かれており、移動センサ(22)は前記測定棒(20)の、この端部に配置されていることを特徴とする、
油圧ねじボルト締め付け装置。
【請求項7】
請求項1乃至6の何れか1項に記載した、油圧ねじボルト締め付け装置によって、大型スクリューを締め付ける方法であって、
a)ねじボルト締め付け装置へ供給される圧力媒体の所定の圧力に従って、所定のスクリュープレストレッシングフォースを入力する手段と、
b)所定のスクリュープレストレッシングフォースに従って、ねじボルト締め付け装置へ供給する圧力媒体の所定の圧力を入力する手段と、
c)ねじボルト締め付け装置へ圧力負荷をかける作動を開始し、油圧ねじボルトを所定のスクリュープレストレッシングフォースまで締め付ける手段と、
d)所定のスクリュープレストレッシングスフォースに達したならば、ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を解除する手段と、
e)上記(c)の手段がとられている間あるいは上記(d)の手段の終了後に、前記ナットを、締め付けられているマシン部分に接触するまで、締め付ける手段と、
f)ねじボルト締め付け装置のシリンダーに対する、ねじボルト端部の相対的な変位を測定する手段と、
g)ねじボルト締め付け装置へ圧力負荷を解除する手段と、
h)ねじボルト締め付け装置のシリンダーに対する、ねじボルト端部の相対的な変位を再度測定する手段と、
i)上記f)及びh)の手段によって得られた測定値に基づいて、実際の残留スクリュープレストレスを決定する手段と、
を備えることを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
【請求項8】
請求項7に記載の大型スクリューを締め付ける方法であって、
1.1)ねじボルトの断面積と締め付け長さを入力する手段と、
1.2)前述の(c)〜(e)の手段および別の手段を連続的に実行する手段と、
1.3)前記測定装置の値をゼロにセットする手段と、
1.4)前述の(g)の手段および別の手段を連続的に実行する手段と、
1.5)前記(e)の手段の後の状態と前記(g)の手段の後の状態との変位の差を測定する手段と、
1.6)下記の式に従って、実際の残留スクリュープレストレスを計算し、ディスプレイに表示する手段とを備えることを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
式 F=p×A−Δl×E×A/L
ここに、
p=ねじボルトの締め付け装置内での作動圧力[MPa]
=ねじボルトの締め付け装置のピストンの表面積[mm
Δl=前記(e)の手段をとった後の状態と、前記(g)の手段をとった後の状態との変位差[mm]
E=ねじボルトの弾性係数[N/mm
A=ねじボルトの断面積[mm
L=ねじボルトの締め付け長さ[mm]
【請求項9】
請求項7に記載の大型スクリューを締め付ける方法であって、
さらに、
2.1)前述の手段a)またはb)から開始される始動手段と、
2.2)前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、ねじボルトをおよそ所定圧力の1.5%〜3%の圧力で締め付ける手段と、
2.3)前記測定装置の基準をゼロに合わせる手段と、
2.4)ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を増加させ、前記ねじボルトを所定のスクリュープレストレッシングフォースに対抗して締め付ける手段と、
2.5)前述の手段d)〜h)を続行する手段と、
2.6)下記の式により、実際の残留スクリュープレストレスを計算し、ディスプレイに表示する手段と、
を備え、上記手段を順次実行することを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
式 L
F= ×p×A

ここに、
=前記手段h)に基づく、ねじボルトの張力[mm]
=前記手段f)に基づく、ねじボルトの張力[mm]
=ねじボルト締め付け装置のピストンの表面積[mm
p=ねじボルトの締め付け装置内での作動圧力[MPa]
である。
【請求項10】
請求項7に記載の大型スクリューを締め付ける方法であって、
3.1)最初に実行される、前述のa)またはb)の手段と、
3.2)前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、ねじボルトをおよそ所定圧力の4%〜15%の圧力で締め付ける手段と、
3.3)前記測定装置の値をゼロに合わせる手段と、
3.4)前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を増加させ、前記ねじボルトを所定のスクリュープレストレッシングフォースに対抗して締め付ける手段と、
3.5)続いて実行される前述の手段d)〜h)と、
3.6)再び、前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、再び、前記ねじボルトをおよそ所定圧力の4%〜15%の圧力で締め付ける手段と、
3.7)前記ねじボルト締め付け装置のシリンダーに対して、前記ねじボルト端部の相対的な変位を再度測定する手段と、
3.8)下記の式に従って、実際の残留スクリュープレストレスを計算し、ディスプレイに表示する手段と、
を備え手いることを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
式 L+△L
F= ×p×A

ここに、
=手段h)に基づく、ねじボルトの張力[mm]
ΔL=手段h.2)に基くねじボルトの張力と、手段h)によるねじボルトの張力との差[mm]
=手段f)に基づく、ねじボルトの張力[mm]
=ねじボルト締め付け装置のピストンの表面積[mm
p=ねじボルトの締め付け装置内の圧力媒体への作動圧力[MPa]
である。
【請求項11】
請求項7に記載の大型スクリューを締め付ける方法であって、
さらに、
j)非常に低い値である判定された実際の残留スクリュープレストレスと、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して増加するところの所定のスクリュープレストレスを、前記制御装置に入力するか、或は該制御装置により計算させる手段と、
k)再び、前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、前記ねじボルトを増加した所定のスクリュープレストレスまで締め付ける手段と、
l)順次繰り返される前記d)〜i)の手段と
を備えたことを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
【請求項12】
請求項8の大型スクリューを締め付ける方法であって、
さらに、
1.7)非常に低い値である判定された実際の残留スクリュープレストレスと、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して増加するところの所定のスクリュープレストレスを、前記制御装置に入力するか、或は該制御装置により計算させる手段と、
1.8)再び、前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、前記ねじボルトを、増加した所定のスクリュープレストレスまで締め付ける手段と、
1.9)順次繰り返す、前記c),d),e),1.3),1.4),1.5),1.6)の各手段と、
を備え、上記手段を順次実行することを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
【請求項13】
請求項9の大型スクリューを締め付ける方法であって、
さらに、
1.7)非常に低い値である判定された実際の残留スクリュープレストレスと、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して増加するところの所定のスクリュープレストレスを、前記制御装置に入力するか、或は該制御装置により計算させる手段と、
1.8)再び、前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、前記ねじボルトを、増加した所定のスクリュープレストレスまで締め付ける手段と、
2.7)順次繰り返す、前記2.2),2.3),2.4),2.5),2.6)の各手段と、
を備え、上記手段を順次実行することを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。
【請求項14】
請求項10の大型スクリューを締め付ける方法であって、
さらに、
1.7)非常に低い値である判定された実際の残留スクリュープレストレスと、プリセットされた所定の残留スクリュープレストレスとの差に比例して増加するところの所定のスクリュープレストレスを、前記制御装置に入力するか、或は該制御装置により計算させる手段と、
1.8)再び、前記ねじボルト締め付け装置への圧力負荷を開始し、前記ねじボルトを、増加した所定のスクリュープレストレスまで締め付ける手段と、
3.9)順次繰り返す、前記3.2),3.3),3.4),3.5),3.6)、3.8)の各手段と、
を備え、上記手段を順次実行することを特徴とする、大型スクリューを締め付ける方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2008−534307(P2008−534307A)
【公表日】平成20年8月28日(2008.8.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504674(P2008−504674)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2006/003050
【国際公開番号】WO2006/105931
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(507335012)
【氏名又は名称原語表記】Jorg Hohmann
【出願人】(507335023)
【氏名又は名称原語表記】Frank Hohmann
【Fターム(参考)】