説明

油圧回路

【課題】エンジン始動時に作業者が意図しない方向切換弁の誤動作の発生を防止することができる油圧回路を提供すること。
【解決手段】油圧シリンダ3に対する油の供給を制御する方向切換弁1と、操作力が付与された場合にパイロットスプール20をメインスプール2の一端部に近接する態様で移動させて入力ポート12と出力ポート14とを連通させることにより、メインスプール2の他端部にパイロット圧を作用させてメインスプール2をパイロットスプール20に近接する態様で移動させるパイロット弁10と、方向切換弁1の他端部とパイロット弁10の端部とに当接するフィードバックバネ34とを備え、パイロット弁10は、中立状態にある場合、入力ポート12と出力ポート14とを遮断し、かつドレンポート13と出力ポート14とを連通させるものである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、油圧回路に関し、より詳細には、建機等の車両に適用される油圧回路に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の油圧回路としては、方向切換弁とパイロット弁とを備えて構成されたものが知られている。方向切換弁は、メインスプールを有し、供給ポンプとアクチュエータとの間の油の流れを制御するものである。
【0003】
パイロット弁は、方向切換弁の両端においてパイロットバルブ本体がメインスプールの両端部を収容する態様で配設され、方向切換弁の動作を制御するためのものである。これらパイロット弁は、メインスプールと同一の軸心上を移動するパイロットスプールをそれぞれ有している。
【0004】
これらパイロット弁は、操作力が付与されない中立状態の場合には、ともにパイロットバルブ本体に形成された入力ポートと出力ポートとを連通させる。これにより一方のパイロット弁においては、入力ポートを通じて導入された油が出力ポートを通じて該パイロット弁と方向切換弁との間の圧力室に流入する。また他方のパイロット弁においても、入力ポートを通じて導入された油が出力ポートを通じて該パイロット弁と方向切換弁との間の圧力室に流入する。このようにして各圧力室に油が流入された状態が保持され、これにより両圧力室の圧力が等しい大きさに維持されてメインスプールの移動を規制している。
【0005】
そして、これらパイロット弁のうちいずれか一方に操作力が与えられると、該パイロット弁を構成するパイロットスプールをメインスプールの一端部に向けて移動させ、上記出力ポートと、該出力ポートと同様にパイロットバルブ本体に形成されたタンクポートとを連通させる。これにより、該パイロット弁と方向切換弁との間の圧力室の圧力がタンク圧に等しくなり、両圧力室に圧力差が生じる。かかる圧力差によりメインスプールが移動し、アクチュエータへの油の供給を制御している(例えば、特許文献1及び特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許第5664477号公報
【特許文献2】米国特許第5568759号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、油圧回路は、エンジン始動前の中立状態において、圧力室に残留エアーが存在した状態でその圧力がタンク圧に等しくなっており、圧力室に対向する位置に設けられたバネ力によってメインスプールが中立位置に保持されている。このような状態からエンジンが始動されると、油圧ポンプが駆動されて両圧力室に油が吐出される。しかしながら、残留エアーの影響により瞬時に両圧力室が同圧とならずに圧力差が生ずることがある。このように両圧力室の間に圧力差が生じてしまうと、メインスプールの両側に圧力差が起こり、圧力が高い方から低い方へと方向切換弁が移動して作業者が意図しない誤動作を生じさせてしまう虞れがあった。
【0008】
本発明は、上記実情に鑑みて、エンジン始動時に作業者が意図しない方向切換弁の誤動作の発生を防止することができる油圧回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る油圧回路は、第1供給ポンプとアクチュエータとを接続する油路に配設され、アクチュエータに対する油の供給を制御する方向切換弁と、第2供給ポンプから前記方向切換弁の一端部に至る油路に配設され、操作力が付与された場合に入力ポートと出力ポートとが連通する状態になることにより、前記方向切換弁の一端部にパイロット圧を作用させるパイロット弁と、前記方向切換弁の他端部と前記パイロット弁の端部とに当接するバネ部材とを備え、前記パイロット弁は、中立状態にある場合、前記入力ポートと前記出力ポートとを遮断し、かつドレンポートと前記出力ポートとを連通させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明の油圧回路によれば、パイロット弁が、中立状態にある場合、入力ポートと出力ポートとを遮断させ、かつドレンポートと出力ポートとを連通させるので、パイロット圧を作用させるのに供した油をタンクに排出することができる。これにより方向切換弁の端部をタンク圧と等しいものとさせることができる。しかも、タンク圧に等しくしてあるので該油圧回路が適用される車両のエンジン等を始動させた場合にも方向切換弁に圧力が作用することなく、残留エアーの影響を受ける虞れがない。従って、エンジン始動時に作業者が意図しない方向切換弁の誤動作の発生を防止することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】図1は、本発明の実施の形態である油圧回路を示す油圧回路図である。
【図2】図2は、図1に示した油圧回路の変形例を示すもので、方向切換弁の両端側にパイロット弁を設けた油圧回路を示す油圧回路図である。
【図3】図3は、図2に示した油圧回路の要部を拡大して示す断面図である。
【図4】図4は、図3におけるパイロットスプールの停止状態の一例を模式的に示す断面図である。
【図5】図5は、図3におけるパイロットスプールの停止状態の一例を模式的に示す断面図である。
【図6】図6は、図3におけるパイロットスプールの停止状態の他の例を模式的に示す断面図である。
【図7】図7は、本発明の実施の形態である油圧回路の変形例の要部を拡大して示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る油圧回路の好適な実施の形態について詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の実施の形態である油圧回路を示す油圧回路図である。ここで例示する油圧回路は、例えば建機等の車両に適用されるもので、方向切換弁1と、パイロット弁10とを備えて構成してある。
【0014】
方向切換弁1は、2位置3ポートの切換弁で構成されており、アクチュエータである油圧シリンダ(単動シリンダ)3への油の供給を制御するものである。この方向切換弁1は、入力ポート2a、出力ポート2b及びドレンポート2cを備えている。
【0015】
入力ポート2aは、給油路4aに接続してある。給油路4aは、供給ポンプ(第1供給ポンプ)P1で加圧した油を供給するための油路である。この給油路4aには、供給ポンプP1の他に圧力制御弁PRが設けてある。圧力制御弁PRは、供給ポンプP1での吐出圧力が所定の大きさを超える場合に、バイパス油路BP1を介して油をタンクT1に排出するためのものである。出力ポート2bは、油圧シリンダ3に油路を介して接続してあり、ドレンポート2cは、タンクT2に油路を介して接続してある。このように方向切換弁1は、供給ポンプP1と油圧シリンダ3とを接続する油路に配設してある。
【0016】
このような方向切換弁1においては、操作力が付与されない中立状態において、リターンバネ35の付勢力により(b)の位置に規定され、図示のように入力ポート2aが遮断され、出力ポート2bとドレンポート2cとが連通している。
【0017】
パイロット弁10は、2位置3ポートの切換弁で構成されており、ドレンポート12、入力ポート13及び出力ポート14を備えている。このようなパイロット弁10の基端部には、比例ソレノイド40が設けてある。比例ソレノイド40は、コントローラ42に電気的に接続してあり、レバー装置43が操作されることによりコントローラ42から操作信号が与えられた場合に、励磁(駆動)するものである。このように比例ソレノイド40が励磁することによりパイロット弁10に操作力が与えられることになる。
【0018】
上記パイロット弁10の先端部と、方向切換弁1の一端部(図示の例では右端部)との間には、両者に当接する態様でフィードバックバネ(バネ部材)34が配設してある。フィードバックバネ34は、パイロット弁10を方向切換弁1から離隔する態様で常時付勢するものである。また、図示の例では、方向切換弁1の一端部とパイロット弁10との間には、タンクT4が設けてある。尚、ここではタンクT4を設けてあるが、方向切換弁1とパイロット10との間は、外部に開放されていてもよい。
【0019】
ドレンポート12は、タンクT3にドレン油路21を介して接続してある。入力ポート13は、供給油路22に接続してある。供給油路22は、供給ポンプ(第2供給ポンプ)P2で加圧した油を供給するための油路である。この供給油路22には、供給ポンプP2の他に圧力制御弁PRが設けてある。圧力制御弁PRは、供給ポンプP2での吐出圧力が所定の大きさを超える場合に、バイパス油路BP2を介して油をタンクT3に排出するためのものである。
【0020】
出力ポート14は、コントロール油路23を介して方向切換弁1の他端部(図示の例では左端部)に接続してある。この出力ポート14は、コントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に油を供給してパイロット圧を作用させるものである。このようにパイロット弁10は、供給ポンプP2から方向切換弁1の左端部に至る油路に配設してある。
【0021】
このようなパイロット弁10においては、比例ソレノイド40から操作力が付与されない中立状態においては、フィードバックバネ34の付勢力等により(a)の位置に規定され、図示のようにドレンポート12と出力ポート14とが連通し、かつ入力ポート13と出力ポート14との連通が遮断している。
【0022】
かかる中立状態の場合、(1)方向切換弁1の左端部は、パイロット弁10よりタンクT3に通じてタンク圧となり、(2)方向切換弁1は、リターンバネ35の付勢力により(b)の位置に規定され、入力ポート2aが遮断され、出力ポート2bとドレンポート2cとが連通し、(3)油圧シリンダ3が方向切換弁1を通じてタンクT2と通じてタンク圧となる。
【0023】
操作者によりレバー装置43が操作されてコントローラ42より比例ソレノイド40に操作信号が与えられると、比例ソレノイド40は励磁する。比例ソレノイド40が励磁することによりパイロット弁10に操作力が与えられる。
【0024】
操作力が与えられたパイロット弁10は、フィードバックバネ34の付勢力に抗して(a)の位置から(b)の位置に切り換わる。パイロット弁10が(b)の位置に切り換わることにより、ドレンポート12と出力ポート14との連通が遮断され、入力ポート13と出力ポート14とが連通する。
【0025】
入力ポート13と出力ポート14とが連通すると、供給油路22からの油がコントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に供給される。これにより方向切換弁1の左端部に供給ポンプP2からのパイロット圧が作用する。
【0026】
かかるパイロット圧の作用により、方向切換弁1は、リターンバネ35の付勢力に抗して(b)の位置から(a)の位置に切り換わる。これにより、フィードバックバネ34が、方向切換弁1が(b)の位置から(a)の位置に切り換わる移動量だけ撓み、バネ荷重(抵抗力)が増大する。このようにフィードバックバネ34のバネ荷重の増大に伴い、パイロット弁10を右側に向けて押圧し、これにより比例ソレノイド40からの操作力とフィードバックバネ34のバネ荷重とが等しくなる位置までパイロット弁10が右方に向けて移動する。このようにパイロット弁10が右方に向けて移動することで、コントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に供給される油が低減し、方向切換弁1の左端部に作用するパイロット圧が減圧される。これにより、方向切換弁1は、左端部に作用するパイロット圧、すなわち減圧されたパイロット圧と、リターンバネ35の付勢力(バネ力)とがつり合う位置で停止する。方向切換弁1は、上記パイロット圧の作用によりこれらの動作を繰り返してバランスすることになる。
【0027】
このような方向切換弁1の切り換わりにより、出力ポート2bとドレンポート2cとの連通が遮断され、入力ポート2aと出力ポート2bとが連通する。このように入力ポート2aと出力ポート2bとが連通することにより、供給ポンプP1及び圧力制御弁PRで所定の圧力に調整されて給油路4aを通過した油が方向切換弁1を通じて油圧シリンダ3に流れ、油圧シリンダ3が動作する。
【0028】
以上説明したように、上述した油圧回路においては、パイロット弁10に操作力が付与されない中立状態にある場合、フィードバックバネ34によりパイロット弁10は、(a)の位置に規定される。これにより、入力ポート13と出力ポート14とを遮断させ、かつドレンポート12と出力ポート14とを連通させるので、パイロット圧を作用させるのに供した油をタンクT3に排出することができる。よって、方向切換弁1の左端部をタンク圧と等しいものとさせることができ、方向切換弁1の位置は、リターンバネ35に付勢されて規定されるだけである。しかも、方向切換弁1の左端部をタンク圧に等しくしてあるので該油圧回路が適用される車両のエンジン等を始動させた場合にも方向切換弁1に圧力が作用することなく、残留エアーの影響を受ける虞れがない。
【0029】
従って、本実施の形態である油圧回路によれば、エンジン始動時に作業者が意図しない方向切換弁1の誤動作の発生を防止することができる。
【0030】
図2は、図1に示した油圧回路の変形例を示すもので、方向切換弁の両端側にパイロット弁を設けた油圧回路を示す油圧回路図である。ここで例示する油圧回路は、例えば建機等の車両に適用されるもので、方向切換弁1、右側パイロット弁10及び左側パイロット弁10′を備えて構成してある。
【0031】
方向切換弁1は、3位置4ポートの切換弁で構成されており、アクチュエータである油圧シリンダ(復動シリンダ)3への油の供給を制御するものである。この方向切換弁1は、入力ポート2a、2つの出力ポート2b,2b′及びドレンポート2cを備えている。
【0032】
入力ポート2aは、給油路4aに接続してある。給油路4aは、供給ポンプ(第1供給ポンプ)P1で加圧した油を供給するための油路である。この給油路4aには、供給ポンプP1の他に圧力制御弁PRが設けてある。圧力制御弁PRは、供給ポンプP1での吐出圧力が所定の大きさを超える場合に、バイパス油路BP1を介して油をタンクT1に排出するためのものである。一の出力ポート2bは、油圧シリンダ3の一方側に油路を介して接続してあり、他の出力ポート2b′は、油圧シリンダ3の他方側に別の油路を介して接続してある。ドレンポート2cは、タンクT2に油路を介して接続してある。このように方向切換弁1は、供給ポンプP1と油圧シリンダ3とを接続する油路に配設してある。
【0033】
このような方向切換弁1においては、操作力が付与されない中立状態において、右側のリターンバネ35及び左側のリターンバネ35′の付勢力により(b)の位置に規定されている。つまり、図示のように入力ポート2a、出力ポート2b,2b′及びドレンポート2cが遮断される位置に規定されている。
【0034】
右側パイロット弁10は、2位置3ポートの切換弁で構成されており、紙面上、方向切換弁1の右側に位置するものである。この右側パイロット弁10は、ドレンポート12、入力ポート13及び出力ポート14を備えている。このような右側パイロット弁10の右端部には、比例ソレノイド40が設けてある。比例ソレノイド40は、コントローラ42に電気的に接続してあり、レバー装置43が操作されることによりコントローラ42から操作信号が与えられた場合に、励磁(駆動)するものである。このように比例ソレノイド40が励磁することにより右側パイロット弁10に操作力が与えられることになる。
【0035】
上記右側パイロット弁10の先端部(図示の例では左端部)と、方向切換弁1の右端部との間には、両者に当接する態様でフィードバックバネ(バネ部材)34が配設してある。フィードバックバネ34は、右側パイロット弁10を方向切換弁1から離隔する態様で常時付勢するものである。
【0036】
ドレンポート12は、タンクT3にドレン油路21を介して接続してある。入力ポート13は、供給油路22に接続してある。供給油路22は、供給ポンプ(第2供給ポンプ)P2で加圧した油を供給するための油路である。この供給油路22には、供給ポンプP2の他に圧力制御弁PRが設けてある。圧力制御弁PRは、供給ポンプP2での吐出圧力が所定の大きさを超える場合に、バイパス油路BP2を介して油をタンクT3に排出するためのものである。
【0037】
出力ポート14は、コントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に接続してある。この出力ポート14は、コントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に油を供給してパイロット圧を作用させるものである。このように右側パイロット弁10は、供給ポンプP2から方向切換弁1の左端部に至る油路に配設してある。
【0038】
このような右側パイロット弁10においては、比例ソレノイド40から操作力が付与されない中立状態においては、フィードバックバネ34の付勢力等により(a)の位置に規定され、図示のように出力ポート14とドレンポート12とが連通し、かつ入力ポート13と出力ポート14とが遮断している。
【0039】
左側パイロット弁10′は、2位置3ポートの切換弁で構成されており、紙面上、方向切換弁1の左側に位置するものである。この左側パイロット弁10′は、ドレンポート12′、入力ポート13′及び出力ポート14′を備えている。このような左側パイロット弁10′の左端部には、比例ソレノイド40′が設けてある。比例ソレノイド40′は、コントローラ42に電気的に接続してあり、レバー装置43が操作されることによりコントローラ42から操作信号が与えられた場合に、励磁(駆動)するものである。このように比例ソレノイド40′が励磁することにより左側パイロット弁10′に操作力が与えられることになる。
【0040】
上記左側パイロット弁10′の先端部(図示の例では右端部)と、方向切換弁1の左端部との間には、両者に当接する態様でフィードバックバネ(バネ部材)34′が配設してある。フィードバックバネ34′は、左側パイロット弁10′を方向切換弁1から離隔する態様で常時付勢するものである。
【0041】
ドレンポート12′は、タンクT3にドレン油路21を介して接続してある。入力ポート13′は、供給油路22に接続してある。出力ポート14′は、コントロール油路23′を介して方向切換弁1の右端部に接続してある。この出力ポート14′は、コントロール油路23′を介して方向切換弁1の右端部に油を供給してパイロット圧を作用させるものである。このように左側パイロット弁10′は、供給ポンプP2から方向切換弁1の右端部に至る油路に配設してある。
【0042】
このような左側パイロット弁10′においては、比例ソレノイド40′から操作力が付与されない中立状態においては、フィードバックバネ34′の付勢力により(a′)の位置に規定され、図示のように出力ポート14′とドレンポート12′とが連通し、かつ入力ポート13′と出力ポート14′とが遮断している。
【0043】
上述したように右側パイロット弁10及び左側パイロット弁10′がともに中立状態にある場合、(1)方向切換弁1の左右両端部は、パイロット弁10よりタンクT3に通じてタンク圧となり、(2)方向切換弁1は、リターンバネ35の付勢力により(b)の位置に規定され、入力ポート2a、出力ポート2b,2b′及びドレンポート2cが遮断されている。
【0044】
このような油圧回路は、次のように作用する。操作者によりレバー装置43が操作されてコントローラ42より比例ソレノイド40に操作信号が与えられると、比例ソレノイド40は励磁する。比例ソレノイド40が励磁することにより右側パイロット弁10に操作力が与えられる。ここでは、左側パイロット弁10′は中立状態にあり、(a′)の位置に規定されている。そのため出力ポート14′とドレンポート12′とが連通し、方向切換弁1の右端部はタンク圧に等しくなっている。
【0045】
操作力が与えられた右側パイロット弁10は、フィードバックバネ34の付勢力に抗して(a)の位置から(b)の位置に切り換わる。右側パイロット弁10が(b)の位置に切り換わることにより、出力ポート14とドレンポート12とが遮断され、入力ポート13と出力ポート14とが連通する。
【0046】
入力ポート13と出力ポート14とが連通すると、供給油路22からの油がコントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に供給される。これにより方向切換弁1の左端部に供給ポンプP2からのパイロット圧が作用する。
【0047】
かかるパイロット圧の作用により、方向切換弁1は、リターンバネ35の付勢力に抗して(b)の位置から(a)の位置に切り換わる。これにより、フィードバックバネ34が、方向切換弁1が(b)の位置から(a)の位置に切り換わる移動量だけ撓み、バネ荷重(抵抗力)が増大する。このようにフィードバックバネ34のバネ荷重の増大に伴い、パイロット弁10を右側に向けて押圧し、これにより比例ソレノイド40からの操作力とフィードバックバネ34のバネ荷重とが等しくなる位置までパイロット弁10が右方に向けて移動する。このようにパイロット弁10が右方に向けて移動することで、コントロール油路23を介して方向切換弁1の左端部に供給される油が低減し、方向切換弁1の左端部に作用するパイロット圧が減圧される。これにより、方向切換弁1は、左端部に作用するパイロット圧、すなわち減圧されたパイロット圧と、リターンバネ35の付勢力(バネ力)とがつり合う位置で停止する。方向切換弁1は、上記パイロット圧の作用によりこれらの動作を繰り返してバランスすることになる。
【0048】
このような方向切換弁1の切り換わりにより、入力ポート2aと一の出力ポート2bとが連通するとともに、他の出力ポート2b′とドレンポート2cとが連通する。このように入力ポート2aと一の出力ポート2bとが連通することにより、供給ポンプP1からの油が給油路4aより方向切換弁1を通じて油圧シリンダ3の一方側に流れる。一方、他の出力ポート2b′とドレンポート2cとが連通することにより、油圧シリンダ3の他方側の油は、方向切換弁1を通じてタンクT2に排出される。これにより油圧シリンダ3が動作する。
【0049】
以上説明したように上述した油圧回路においては、右側パイロット弁10に操作力が付与されない中立状態にある場合、フィードバックバネ34により右側パイロット弁10は、(a)の位置に規定される。これにより、入力ポート13と出力ポート14とを遮断させ、かつ出力ポート14とドレンポート12とを連通させるので、パイロット圧を作用させるのに供した油をタンクT3に排出することができる。よって、方向切換弁1の左端部をタンク圧と等しいものとさせることができ、方向切換弁1は、リターンバネ35に付勢されて規定されるだけである。しかも、方向切換弁1の左端部をタンク圧に等しくしてあるので該油圧回路が適用される車両のエンジン等を始動させた場合にも方向切換弁1の端部に圧力が作用することなく、残留エアーの影響を受ける虞れがない。
【0050】
ところで、比例ソレノイド40′は、上述した比例ソレノイド40と同じであり、左側パイロット弁10′の動作、並びにこれに伴う方向切換弁1の動作も上述したものと同じであるため、ここでは説明を割愛する。
【0051】
従って、本実施の形態である油圧回路によれば、エンジン始動時に作業者が意図しない方向切換弁1の誤動作の発生を防止することができる。
【0052】
図3は、図2に示した油圧回路の要部を拡大して示す断面図である。尚、図2に示した構成を同一の構成については同一の符号を付して重複した説明を適宜省略する。
【0053】
方向切換弁1は、バルブ本体1aの内部に1本のメインスプール2を有しており、かかるメインスプール2を軸心方向に沿って移動させることにより油の流れを制御するものである。
【0054】
右側パイロット弁10は、方向切換弁1の右方側に設けてある。右側パイロット弁10は、右側パイロットバルブ本体11にドレンポート12、入力ポート13及び出力ポート14を有するとともに、これらのポート12,13,14を連通するように設けたスプール孔15にパイロットスプール20を備えて構成してある。
【0055】
右側パイロットバルブ本体11のドレンポート12は、最も右側に位置するポートであり、ドレン油路21を介してタンクT3に接続してある。入力ポート13は、ドレンポート12に隣接するポートであり、供給ポンプP2に接続された供給油路22に接続してある。出力ポート14は、ドレンポート12及び入力ポート13と反対側に設けたポートであり、コントロール油路23を介してメインスプール2の左側に位置する左側圧力室30′に接続してある。
【0056】
パイロットスプール20は、外周面の適宜な個所に円環溝20Sを有した円柱状のもので、自身の軸心方向に沿って、より詳細には、メインスプール2と同一軸心上を左右方向に沿って摺動自在となるように右側パイロットバルブ本体11のスプール孔15に挿入してある。
【0057】
このパイロットスプール20の円環溝20Sは、右側パイロットバルブ本体11のスプール孔15においてドレンポート12、入力ポート13、出力ポート14に亘る部位に配設してあり、軸心方向に沿って移動させた場合にこれらドレンポート12、入力ポート13、出力ポート14の連通状態を切り換えるものである。
【0058】
また、パイロットスプール20の右端部20aには、比例ソレノイド40により左右方向に沿って移動可能なプランジャ41が接続してある。比例ソレノイド40は、レバー装置43が操作されることによりコントローラ42から操作信号が与えられた場合に、励磁(駆動)してプランジャ41に操作力を付与して、該プランジャ41を左方向に向けて移動させるものである。
【0059】
上記右側パイロットバルブ本体11には、右側圧力室30が備えてある。右側圧力室30は、スプール孔15に開口しており、かつ方向切換弁1のバルブ本体1aに隣接して形成された室である。
【0060】
この右側圧力室30は、メインスプール2の右端部2a1の進入を許容し、かつ収納してある。より詳細に説明すると、右側圧力室30には、ばね台座部31が配設してある。ばね台座部31は、互いに連通する態様で形成されたスプール用凹部32とバネ用凹部33とが形成してあり、スプール用凹部32にメインスプール2の右端部2a1を進入させて収納してある。バネ用凹部33には、フィードバックバネ34の一部を進入させてある。
【0061】
フィードバックバネ34は、一端がバネ用凹部33の底部33aに当接し、他端がパイロットスプール20の左端部20bに当接したコイルバネである。このフィードバックバネ34は、パイロットスプール20を常時右方向に向けて付勢するものである。
【0062】
また、ばね台座部31の外周部分には、鍔部分31aが形成してある。かかる鍔部分31aに一端が、右側圧力室30の右端面30aに他端が当接するリターンバネ35がばね台座部31の一部を巻き付けた態様で配設してある。リターンバネ35は、ばね台座部31を左方に向けて付勢、すなわち方向切換弁1のバルブ本体1aの右端に当接させる態様で付勢するコイルバネである。
【0063】
このような右側圧力室30に連通する態様で右側パイロットバルブ本体11には、コントロールポート16が形成されており、かかるコントロールポート16は、コントロール油路23′を介して左側パイロット弁10′における出力ポート14′に接続してある。つまり、メインスプール2の右側圧力室30は、左側パイロット弁10′の出力ポート14′にコントロール油路23′を介して接続してある。
【0064】
左側パイロット弁10′は、方向切換弁1の左方側に設けてある。左側パイロット弁10′は、左側パイロットバルブ本体11′にドレンポート12′、入力ポート13′及び出力ポート14′を有するとともに、これらのポート12′,13′,14′を連通するように設けたスプール孔15′にパイロットスプール20′を備えて構成してある。
【0065】
左側パイロットバルブ本体11′のドレンポート12′は、最も左側に位置するポートであり、ドレン油路21を介してタンクT3に接続してある。入力ポート13′は、ドレンポート12′に隣接するポートであり、供給ポンプP2に接続された供給油路22に接続してある。出力ポート14′は、ドレンポート12′及び入力ポート13′と反対側に設けたポートであり、コントロール油路23′を介してメインスプール2の右側に位置する右側圧力室30に接続してある。
【0066】
パイロットスプール20′は、外周面の適宜な個所に円環溝20S′を有した円柱状のもので、自身の軸心方向に沿って、より詳細には、メインスプール2と同一軸心上を図3において左右方向に沿って摺動自在となるように左側パイロットバルブ本体11′のスプール孔15′に挿入してある。
【0067】
このパイロットスプール20′の円環溝20S′は、左側パイロットバルブ本体11′のスプール孔15′においてドレンポート12′、入力ポート13′、出力ポート14′に亘る部位に配設してあり、軸心方向に沿って移動させた場合にこれらドレンポート12′、入力ポート13′、出力ポート14′の連通状態を切り換えるものである。
【0068】
また、パイロットスプール20′の左端部20a′には、比例ソレノイド40′により左右方向に沿って移動可能なプランジャ41′が接続してある。比例ソレノイド40′は、レバー装置43が操作されることによりコントローラ42から操作信号が与えられた場合に、励磁(駆動)してプランジャ41′に操作力を付与して、該プランジャ41′を右方向に向けて移動させるものである。
【0069】
上記左側パイロットバルブ本体11′には、左側圧力室30′が備えてある。左側圧力室30′は、スプール孔15′に開口しており、かつ方向切換弁1のバルブ本体1aに隣接して形成された室である。
【0070】
この左側圧力室30′は、メインスプール2の左端部2b1の進入を許容し、かつ収納してある。より詳細に説明すると、左側圧力室30′には、ばね台座部31′が配設してある。ばね台座部31′は、互いに連通する態様で形成されたスプール用凹部32′とバネ用凹部33′とが形成してあり、スプール用凹部32′にメインスプール2の左端部2b1を進入させて収納してある。バネ用凹部33′には、フィードバックバネ34′の一部を進入させてある。
【0071】
フィードバックバネ34′は、一端がバネ用凹部33′の底部33a′に当接し、他端がパイロットスプール20′の右端部20b′に当接したコイルバネである。このフィードバックバネ34′は、パイロットスプール20′を常時左方向に向けて付勢するものである。
【0072】
また、ばね台座部31′の外周部分には、鍔部分31a′が形成してある。かかる鍔部分31a′に一端が、左側圧力室30′の左端面30a′に他端が当接するリターンバネ35′がばね台座部31′の一部を巻き付けた態様で配設してある。リターンバネ35′は、ばね台座部31′を左方に向けて付勢、すなわち方向切換弁1のバルブ本体1aの左端に当接させる態様で付勢するコイルバネである。
【0073】
このような左側圧力室30′に連通する態様で左側パイロットバルブ本体11′には、コントロールポート16′が形成されており、かかるコントロールポート16′は、コントロール油路23′を介して右側パイロット弁10における出力ポート14に接続してある。つまり、メインスプール2の左側圧力室30′は、右側パイロット弁10の出力ポート14にコントロール油路23′を介して接続してある。
【0074】
以上のような構成を有する油圧回路は、次のように動作する。尚、以下においても図3における右側パイロット弁10での動作を中心に説明するものとし、左側パイロット弁10′は中立状態にあるものとする。また、リターンバネ35のバネ力がフィードバックバネ34のバネ力よりも大きいので、メインスプール2については、リターンバネ35と圧力室30′との力のつり合いで該メインスプール2の位置が決まり、パイロットスプール20については、フィードバックバネ34のバネ力とプランジャ41に作用する力とのつり合いで該パイロットスプール20の位置が決まる。
【0075】
動作について説明すると、操作者によりレバー装置43が操作されることにより、コントローラ42より右側パイロットバルブ本体11の比例ソレノイド40に操作信号が与えられると、該比例ソレノイド40が駆動してプランジャ41を左方向に向けて移動させる。かかるプランジャ41の移動によりパイロットスプール20は、フィードバックバネ34の付勢力に抗して左方向に向けて移動する。パイロットスプール20の移動に伴い、出力ポート14とドレンポート12との連通が遮断されていく一方、入力ポート13と出力ポート14とが連通する。
【0076】
このように入力ポート13と出力ポート14とが連通すると、供給油路22から供給された油が入力ポート13から導入されて出力ポート14より導出され、コントロール油路23を介してメインスプール2の左側圧力室30′に流入する。かかる左側圧力室30′に油が流入して該左側圧力室30′の内部の圧力がメインスプール2の右側圧力室30におけるリターンバネ35の付勢力よりも大きくなると、メインスプール2が右方向に向けて移動する。かかるメインスプール2の移動により、右側圧力室30では、該メインスプール2の右端部2a1に当接されたばね台座部31がリターンバネ35の付勢力に抗して右方向に向けて移動する。このばね台座部31の右方向への移動により、フィードバックバネ34によるパイロットスプール20の移動に対する抵抗力が増大する。そして、パイロットスプール20を左方に向けて移動させるプランジャ41とフィードバックバネ34との力のつり合いが等しくなると、パイロットスプール20の移動が停止する。このようにフィードバックバネ34は、メインスプール2の移動に比例するフィードバック力をパイロットスプール20に付与するものである。かかるパイロットスプール20の移動の停止により、メインスプール2の移動も停止する。
【0077】
ここでパイロットスプール20を左方に向けて移動させるプランジャ41とフィードバックバネ34との力のつり合いが等しくなることによりパイロットスプール20の移動が停止する状態としては、次の3つの場合がある。
【0078】
すなわち、図4に示すように、ドレンポート12に通じる円環溝12aと、入力ポート13に通じる円環溝13aとが遮断されるとともに、パイロットスプール20の円環溝20Sの端部が円環溝12aの端部に一致した状態でパイロットスプール20の移動が停止する、いわゆるゼロラップと称される状態である。しかしながら、このようにゼロラップの状態でパイロットスプール20の移動が停止するようなパイロット弁10,10′を製作するのは困難であるから、実際には次の2つの状態となる。
【0079】
図5に示すように、ドレンポート12に通じる円環溝12aと、入力ポート13に通じる円環溝13aとが完全に遮断された状態でパイロットスプール20の移動が停止する、いわゆるオーバーラップと称される状態である。
【0080】
または図6に示すように、ドレンポート12に通じる円環溝12aと、入力ポート13に通じる円環溝13aとが僅かに連通した状態でパイロットスプール20の移動が停止する、いわゆるアンダーラップと称される状態である。
【0081】
図3において、パイロットスプール20の移動によりメインスプール2が右方向に向けて移動することにより、方向切換弁1により油の流れが制御され、該油圧シリンダ3を通じて所望の動作が行われることになる。
【0082】
その後、操作者によりレバー装置43が操作されて中立状態とされると、コントローラ42から右側パイロット弁10に設けられた比例ソレノイド40に操作停止信号が与えられる。これによりプランジャ41からの力はなくなり、パイロットスプール20は、フィードバックバネ34に付勢されて右方向に向けて移動し、左端部40aの端面に当接する位置まで戻る。パイロットスプール20の移動に伴い、入力ポート13と出力ポート14との連通が遮断されていく一方、出力ポート14とドレンポート12とが連通する。
【0083】
パイロットスプール20は、比例ソレノイド40を収容する筐体の左端部40aに当接して右方への移動を停止し、入力ポート13と出力ポート14とを遮断し、かつ出力ポート14とドレンポート12とを連通する位置となる。
【0084】
このように出力ポート14とドレンポート12とが連通すると、左側圧力室30′に流入された油が、コントロール油路23を介して出力ポート14から導入されてドレンポート12より導出され、ドレン油路21を通じてタンクT3に排出される。これにより左側圧力室30′の内部圧力が低下する結果、メインスプール2の右側のリターンバネ35に付勢されてメインスプール2がばね台座部31とともに左方向に向けて移動する。その後、リターンバネ35に付勢されたばね台座部31の左端部31bが方向切換弁1のバルブ本体1aに当接することによりメインスプール2の左方向への移動が停止し、メインスプール2は中立位置に位置する。
【0085】
以上説明したように上記油圧回路によれば、パイロットスプール20は、中立状態にある場合、入力ポート13と出力ポート14とを遮断する一方、出力ポート14とドレンポート12とを連通するので、油に起因する影響、すなわち温度に基づく粘性や流れの変化等の影響を受けず、高い精度でパイロットスプール20を出力ポート14とドレンポート12とが連通する位置とすることができる。
【0086】
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、種々の変更を行うことができる。
【0087】
上述した実施の形態では、パイロットスプール20に操作信号を与える一例として、比例ソレノイド40を駆動させてプランジャ41を介してパイロットスプール20を移動させていたが、本発明では、このような電気的な信号に基づいてプランジャ41を動作させるものに限られず、図7に示すように、油圧に基づいて操作信号を与え、ピストン50を動作させることによりパイロットスプール20を移動させるようにしても良い。このような構成によっても、上述した実施の形態が奏する作用効果を発揮することが可能である。
【産業上の利用可能性】
【0088】
以上のように、本発明に係る油圧回路は、建機等の車両に有用である。
【符号の説明】
【0089】
1 方向切換弁
1a バルブ本体
2 メインスプール
3 油圧シリンダ
10 右側パイロット弁
11 左側パイロットバルブ本体
12 ドレンポート
13 入力ポート
14 出力ポート
15 スプール孔
16 コントロールポート
20 パイロットスプール
20S 円環溝
21 ドレン油路
22 供給油路
23 コントロール油路
30 右側圧力室
31 ばね台座部
32 スプール用凹部
33 スプリング用凹部
34 フィードバックバネ
35 リターンバネ
40 比例ソレノイド
41 プランジャ
42 コントローラ
43 レバー装置
T3 タンク

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1供給ポンプとアクチュエータとを接続する油路に配設され、アクチュエータに対する油の供給を制御する方向切換弁と、
第2供給ポンプから前記方向切換弁の一端部に至る油路に配設され、操作力が付与された場合に入力ポートと出力ポートとが連通する状態になることにより、前記方向切換弁の一端部にパイロット圧を作用させるパイロット弁と、
前記方向切換弁の他端部と前記パイロット弁の端部とに当接するバネ部材と
を備え、
前記パイロット弁は、中立状態にある場合、前記入力ポートと前記出力ポートとを遮断し、かつドレンポートと前記出力ポートとを連通させることを特徴とする油圧回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−196475(P2011−196475A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−64787(P2010−64787)
【出願日】平成22年3月19日(2010.3.19)
【出願人】(000001236)株式会社小松製作所 (1,686)
【Fターム(参考)】