説明

洗浄剤用増粘剤

【課題】 従来の脂肪酸ジアルカノールアミドに替わる増粘効果、起泡安定効果、低温安定性、安全性に優れた増粘剤を提供する。
【解決手段】 下記一般式


[但し、式中、Rはアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基で直鎖状あるいは分岐状であることを問わない、nは2〜4の整数を表す。]により表される(A)α−モノアルキルポリグリセリルエーテル、(B)α−モノアルケニルポリグリセリルエーテル、(C)α−モノヒドロキシアルキルポリグリセリルエーテルの群から選ばれる1種もしくは2種以上のアルキルポリグリセリルエーテルを含有することを特徴とする洗浄剤用増粘剤。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特定の構造を有する(A)α−モノアルキルポリグリセリルエーテル、(B)α−モノアルケニルポリグリセリルエーテル、(C)α−モノヒドロキシアルキルポリグリセリルエーテルの群から選ばれる1種もしくは2種以上のアルキルポリグリセリルエーテルを含有することを特徴とする洗浄剤用増粘剤およびそれを含有する高粘度液体洗浄剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
洗浄剤組成物の実用上のハンドリング性を上げる為、或いはパール剤、研磨剤、水不溶性の物質を安定に分散させる為に組成物には、その組成物の粘度を上昇させる目的でいろいろな増粘剤が配合されている。
【0003】
従来の主な増粘技術は、無機塩例えば塩化ナトリウムなどの洗浄剤組成物のミセル凝集をねらった手法、高分子系増粘剤の配合手法、界面活性剤の分子間にかかる電気的な相互作用を利用する手法等が挙げられる。最も良く使われる増粘剤として、脂肪酸アルカノールアミド類がある。脂肪酸アルカノールアミド類は特にアニオン界面活性剤と組み合わせたとき非常に優れた増粘効果、起泡安定効果を有する界面活性剤ではあるが、それに含まれるN−ニトロソジエタノールアミンが、米国食品医薬局から発ガン性のあることを指摘されており、安全性について問題があることが懸念される為、脂肪酸アルカノールアミドに変わる増粘剤の開発が望まれていた。
【0004】
そのため脂肪族アルカノールアミドに変わる増粘剤としては過去にいくつか開示されており、炭素数8〜14であるプロピレングリコールモノ脂肪酸エステル(例えば特許文献1参照)、炭素数12〜20のアルキルグリセリルエーテル(例えば特許文献2参照)、炭素数8〜12のポリグリセリンモノ脂肪酸エステル(例えば特許文献3参照)等が公開されている。しかしながらこれらの増粘剤は、増粘効果、起泡安定効果、低温安定性のすべてを満足するものではなかった。
【0005】
【特許文献1】特公平6−31409
【特許文献2】特開2002−180086
【特許文献3】特開2002−69486
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、従来の脂肪酸ジアルカノールアミドに替わる増粘効果、起泡安定効果、低温安定性及び安全性に優れた増粘剤を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、脂肪酸アルカノールアミド類に替わる窒素原子を含有しない増粘剤を開発するべく鋭意研究を重ねた結果、特定の構造を有するアルキルポリグリセリルエーテル類が脂肪酸アルカノールアミド類と比較して、遜色のない増粘効果、泡安定性を有し、更に優れた低温安定性及び安全性を有する事を見出し、本発明を完成した。
【0008】
すなわち本発明は、一般式(1)
【0009】
【化1】

【0010】
[但し、式中、Rはアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基で直鎖状あるいは分岐状であることを問わない、nは2〜4の整数を表す。]により表される(A)α−モノアルキルポリグリセリルエーテル、(B)α−モノアルケニルポリグリセリルエーテル、(C)α−モノヒドロキシアルキルポリグリセリルエーテルの群から選ばれる1種もしくは2種以上のアルキルポリグリセリルエーテルを含有することを特徴とする洗浄剤用増粘剤に関するものである。
【0011】
さらに本発明は、アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の群から選ばれる1種もしくは2種以上の界面活性剤成分100重量部に対して、請求項1記載の増粘剤が1重量部〜40重量部配合されたことを特徴とする高粘度液体洗浄剤組成物に関するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明のアルキルポリグリセリルエーテルとは、前記一般式(1)で示される特定の構造を有するものである。
【0013】
一般式(1)におけるRはアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基で直鎖状あるいは分岐状のものであれば特に限定されるものではないが、炭素数8〜18の直鎖もしくは分岐状のアルキル基が好ましく、炭素数8〜14の直鎖のアルキル基が特に好ましい。このようなアルキル基の好ましい例としてオクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、トリデシル基、テトラデシル基が挙げられる。また式(1)におけるnは2〜4の整数であれば特に限定されるものではないが増粘効果の面から好ましくは2〜3、更に好ましくは2である。
【0014】
ポリグリセリンモノアルキルエーテルの製造方法としては、塩基性触媒の存在下、脂肪族アルコールに該アルコール/グリシドールの存在モル比が特定となるようにグリシドールを添加して反応させる方法、ポリグリセリンにα−オレフィンエポキシドを反応させる方法、酸触媒もしくはアルカリ触媒の存在下でアルキルグリシジルエーテルを、ポリグリセリンを用いて開環させる方法等が挙げられるが特に限定されるものではない。このようなポリグリセリンモノアルキルエーテルの好ましい例としてはテトラグリセリンモノオクチルエーテル、テトラグリセリンモノデシルエーテル、テトラグリセリンモノドデシルエーテル、テトラグリセリンモノテトラデシルエーテル、トリグリセリンモノオクチルエーテル、トリグリセリンモノデシルエーテル、トリグリセリンモノドデシルエーテル、トリグリセリンモノテトラデシルエーテル、ジグリセリンモノオクチルエーテル、ジグリセリンモノデシルエーテル、ジグリセリンモノドデシルエーテル等が挙げられ、より好ましくはジグリセリンモノドデシルエーテル、ジグリセリンモノテトラデシルエーテル、ジグリセリンモノデシルエーテルである。
【0015】
本発明の対象となる高粘度液体洗浄剤組成物とは特に限定されるものではないが通常100〜5000mPa・s、好ましくは200〜3000mPa・sの粘性を有する洗浄剤をいう。本発明の対象となる高粘度液体洗浄剤組成物に使用される界面活性剤としては、主としてアニオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤が使用される。アニオン界面活性剤としてポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸エステル塩類、アルキルベンゼンスルホン酸塩類、α−オレフィンスルホン酸塩類、グルタミン酸をはじめとするアミノ酸系界面活性剤、N−アシルメチルタルリン酸塩、アルキルリン酸塩等が挙げられ、両性界面活性剤としてはカルボキシベタイン型、イミダゾリニウム型、スルホベタイン型、アラニン型両性界面活性剤等の各種界面活性剤を挙げることが出来る。これらの界面活性剤は単独又は併用によることも可能である。また、本発明のポリグリセリンモノアルキルエーテル以外の非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤を併用することも可能である。
【0016】
本発明の増粘剤の増粘効果を発現させるためには、これらのアニオン性界面活性剤及び/又は両性界面活性剤の合計配合量に対して特定の割合で本発明のポリグリセリンモノアルキルエーテルを含有する増粘剤組成物を液体洗浄剤組成物に配合することが好ましい。
【0017】
アニオン界面活性剤、両性界面活性剤の界面活性剤の選択によっても異なるが、本発明のポリグリセリンモノアルキルエーテルを含有する増粘剤の配合量が、アニオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤の合計配合量を100重量部としたとき.1重量部〜40重量部の範囲であることが好ましく、更に好適には8重量部〜25重量部である。
【0018】
本発明増粘剤組成物の配合量がアニオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤の合計配合量100重量部に対して1重量部以下では増粘効果は発現せず、40重量部を超えて配合すると低温安定性が悪化する場合があり好ましくない。
【0019】
例えばアニオン界面活性剤及び/又は両性界面活性剤の合計配合量が液体洗浄剤組成物の20重量%の配合であれば、本発明増粘剤の配合量は、0.2重量%〜8重量%、更に望ましくは1.6重量%〜5重量%配合する事が好ましい。
【0020】
本発明の高粘度液体洗浄剤組成物には、通常液体洗浄剤組成物に用いられる他の成分、例えば、動物、植物、魚貝類、微生物由来の抽出物、粉末成分、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級アルコール、エステル類、シリコーン、保湿剤、水溶性高分子、被膜剤、紫外線吸収剤、消炎剤、金属封鎖剤、低級アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、合成樹脂エマルジョン、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、酸化防止助剤、香料、水などの群から選ばれる1種もしくは2種以上を必要に応じて用いても良い。
【0021】
動物、植物、魚貝類、微生物由来の抽出物としては特に限定されるものではないがたとえば、茶エキス、アロエエキス、イチョウエキス、センブリエキス、ヨモギエキス、ニンニクエキス、オウゴンエキス、ローズマリーエキス、ヘチマエキス、胎盤抽出物、乳酸菌培養抽出物、海草エキス等の抽出物などが挙げられる。
【0022】
粉末成分としては特に限定されるものではないが、無機粉末、例えばタルク、カオリン、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、金雲母、合成雲母、紅雲母、黒雲母、リチア雲母、バーキュムライト、炭酸マグネシウム、珪酸ジルコニウム、珪酸アルミニウム、珪酸バリウム、珪酸カルシウム、珪酸亜鉛、珪酸マグネシウム、珪酸ストロンチウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム(焼セッコウ)、燐酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、活性炭、薬用炭、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等)、窒化ホウ素等があげられ、有機粉末としては例えば、ポリアミド樹脂粉末(ナイロン粉末)、ポリエチレン粉末、ポリメタクリル酸メチル粉末、ポリスチレン粉末、スチレンとアクリル酸の共重合体樹脂粉末、ベンゾグアナミン樹脂粉末、セルロース粉末などが挙げられる。
【0023】
液体油脂としては特に限定されるものではないが、アボガド油、ツバキ油、グレープシード油、タートル油、マカディミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ヒマワリ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
【0024】
固体油脂としては特に限定されるものではないが、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核脂、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。ロウ類としては、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ホホバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水添ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
【0025】
炭化水素油としては特に限定されるものではないが、流動パラフィン、オゾケライト、スクワレン、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワラン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
【0026】
高級脂肪酸としては特に限定されるものではないが、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、オレイン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パーム脂肪酸、パーム核脂肪酸、イソステアリン酸、リノール酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等が挙げられる。
【0027】
合成エステル油としては特に限定されるものではないが、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ブチル、ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸ミリスチル、オレイン酸デシル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸ラノリン、ステアリン酸イソセチル、イソステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコール、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸ネオペンチルグリコール、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリトール、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、セチル−2−エチルヘキサノエート、2−エチルヘキシルパルミテート、トリミリスチン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、オレイン酸オイル、セトステアリルアルコール、アセトグリセライド、パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸ジイソブチル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、アジピン酸−2−ヘプチルウンデシル、エチルラウレート、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチルヘキシル、酢酸エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、クエン酸トリエチル等が挙げられる。
【0028】
シリコーン類としては特に限定されるものではないが、ジメチルシリコーンオイル、メチルポリシロキサン、オクタメチルトリシロキサン、高重合度メチルポリシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサンテトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン共重合体、ジメチルシロキサン・メチル(ポリオキシエチレン)シロキサン・メチル(ポリオキシプロピレン)シロキサン共重合体、アミノ変性シリコーン等が挙げられる。
【0029】
保湿剤としては特に限定されるものではないが、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸及びその塩、などが挙げられる。
【0030】
水溶性高分子としては特に限定されるものではないが、グァーガム、クイーンシード、ペクチン、ゼラチン、キサンタンガム、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロース及び塩、アルギン塩、ポリビニルアルコール、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ソーダ、ベントナイト、キチン・キトサン誘導体、ヒアルロン酸及び塩、コラーゲン及びその誘導体などが挙げられる。
【0031】
被膜剤としては特に限定されるものではないが、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カチオン化セルロース、カチオン化セルロース、シリコーンなどが挙げられる。
【0032】
紫外線吸収剤としては特に限定されるものではないが、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン−5−スルホン酸及び塩、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸、パラアミノ安息香酸エチルなどのパラアミノ安息香酸誘導体、パラメトキシ桂皮酸エチル、パラメトキシ桂皮酸イソプロピル、パラメトキシ桂皮酸オクチル、メトキシ桂皮酸誘導体、サリチル酸オクチル、サリチル酸フェニルなどのサリチル酸誘導体、ウロカニン酸及び誘導体、4−tert−ブチル−4‘−メトキシジベンゾイルメタン、2−(ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾール、アントラニル酸メチルなどが挙げられる。
【0033】
消炎剤としては特に限定されるものではないが、グリチルリチン酸及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、アラントイン、酢酸ヒドロコーチゾン、アズレンなどが挙げられる。
【0034】
金属封鎖剤としては特に限定されるものではないが、エチレンジアミン四酢酸及びナトリウム塩、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムなどが挙げられる。
【0035】
低級アルコールとしては特に限定されるものではないが、エタノール、プロピルアルコール、エチレングリコール、ジエチレングリコールなどが挙げられる。
【0036】
糖類としては特に限定されるものではないが、ブドウ糖、乳糖、白糖、デンプン、カルボキシメチルデンプン、シクロデキストリンなどが挙げられる。
【0037】
アミノ酸類としては特に限定されるものではないが、アスパラギン酸及び塩、アラニン、アルギニン、リジン及び塩、グリシン、シスチン、スレオニン、セリン、メチオニンなどが挙げられる。
【0038】
有機アミン類としては特に限定されるものではないが、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリエチルアミンなどが挙げられる。
【0039】
合成樹脂エマルジョンとしては特に限定されるものではないが、ポリアクリル酸エステル共重合体、ポリ酢酸ビニルなどが挙げられる。
【0040】
pH調整剤としては特に限定されるものではないが、クエン酸、塩酸、硫酸、リン酸、水酸化ナトリウム、アンモニア、などが挙げられる。
【0041】
皮膚栄養剤としては特に限定されるものではないが、ビタミンA、B、B、B、E及びその誘導体、パントテン酸及びその誘導体、ビオチンなどが挙げられる。
【0042】
酸化防止剤としては特に限定されるものではないが、ビタミンE、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、没食子酸エステル類などが挙げられる。酸化防止助剤としては、アスコルビン酸、フィチン酸、ケファリン、マレイン酸などが挙げられるが配合成分はこれらに限定されるものではない。
【0043】
本発明の高粘度液体洗浄剤組成物を製造するには、従来慣用の配合操作を用いればよい。
【0044】
以下実施例、比較例により本発明の内容を更に詳細に説明する。
【0045】
(評価方法)
(1)増粘性効果:表1〜2、表3〜4に示す各液体洗浄剤組成物を調製し、その粘度をB型回転粘度計(ブルックフィールド社製,ローターNo.2 ,6rpm ,30sec)を用いて測定した。測定温度は25℃で行った。
【0046】
(2)泡立ちの効果:表1〜2、表3〜4に示す各液体洗浄剤組成物について、0.1重量%水溶液を調製し、この溶液200ml(液温30℃)を900mmの高さから30秒間で水面上に落下させたときに生ずる泡の高さを測定した。その後生じた泡の高さ(mm)を測定し泡立ち量とした。また5分後の泡の高さ(mm)を測定し泡持ち量とした。(JIS試験法 K3370 起泡力と泡の安定度を参照)
【0047】
(3)低温安定性の確認:表1〜2、表3〜4に示す各液体洗浄剤組成物について、0℃、−5℃で30日間保存後の外観を確認した。
○ :完全透明
△ :一部白濁
× :完全白濁
【0048】
【表1】

【0049】
【表2】

【0050】
【表3】

【0051】
【表4】

【0052】
表1〜表4の結果より、本発明品のアルキルポリグリセリルエーテルはいずれも、増粘効果、泡安定性において従来品と遜色の無いものであり、低温安定性が優れるものであった。
【0053】
また、本発明の増粘剤を含有した液体洗浄剤組成物は、高粘度で、泡安定性、低温安定性に優れている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(1)
【化1】

[但し、式中、Rはアルキル基、アルケニル基、ヒドロキシアルキル基で直鎖状あるいは分岐状であることを問わない、nは2〜4の整数を表す。]により表される(A)α−モノアルキルポリグリセリルエーテル、(B)α−モノアルケニルポリグリセリルエーテル、(C)α−モノヒドロキシアルキルポリグリセリルエーテルの群から選ばれる1種もしくは2種以上のアルキルポリグリセリルエーテルを含有することを特徴とする洗浄剤用増粘剤。
【請求項2】
アニオン性界面活性剤及び両性界面活性剤の群から選ばれる1種もしくは2種以上の界面活性剤成分100重量部に対して、請求項1記載の増粘剤が1重量部〜40重量部配合されたことを特徴とする高粘度液体洗浄剤組成物。

【公開番号】特開2006−348073(P2006−348073A)
【公開日】平成18年12月28日(2006.12.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−172362(P2005−172362)
【出願日】平成17年6月13日(2005.6.13)
【出願人】(000204181)太陽化学株式会社 (244)
【Fターム(参考)】