説明

洗濯槽用洗浄剤組成物

【課題】 洗濯槽の裏側に発生する汚れ、特にカビやその胞子に対して優れた除去効果を有する洗濯槽用洗浄剤組成物を提供すること。
【解決手段】 次亜塩素酸アルカリ金属塩およびアクリル酸系ポリマーを含有してなる洗濯槽用洗浄剤組成物並びに洗濯槽内の高水位まで水を貯留させた後、当該貯留させた水に対し、当該洗濯槽用洗浄剤組成物を1%以上添加する洗濯槽の洗浄方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯槽用の洗浄剤組成物に関し、詳しくは洗濯槽に発生したカビに対して優れた殺カビ効果を有する洗濯槽用洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
洗濯槽の裏側等に発生する汚れは、カビ、酵母、細菌等の微生物および洗剤由来成分、糸くず、皮脂等の衣類由来成分などからなり、洗濯機から出る悪臭の原因となるとともに、遊離した汚れが洗濯中に衣類を汚染するなどの不具合の原因ともなるものである。この現象は特に脱水漕も兼ねた全自動洗濯機で発生し易い。
【0003】
このように、特に全自動洗濯機の洗濯槽内での汚れが発生しやすい理由は、洗濯槽の裏側に洗濯水が残りやすく、カビや菌汚染が起こりやすい為と考えられる。こうした洗濯槽のカビ汚れは衣類の汚染だけではなく、アレルギー性皮膚炎の原因になるとの報告もある。
【0004】
洗濯槽裏側の汚れは、特に全自動洗濯機ではその構造上、汚れが付着している状況を直接観察することができず、また、汚れが付着している部分には、洗濯機を分解しない限り直接触れることができないため、汚れ除去は容易ではなく、大変な労力を必要とする。そこで、洗濯機槽用の洗浄剤として、主に酸素系または塩素系漂白剤を配合した組成が提案されている。
【0005】
このうち、酸素系漂白剤を用いた例としては、過炭酸ナトリウムを用いた洗濯槽の洗浄方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。しかし、この方法は充分な洗浄効果が得られておらず、また、カビに対する殺カビ効果は不十分なものであった。
【0006】
一方、塩素系漂白剤を用いた例としては、次亜塩素酸ナトリウム及び塩素化シアヌル酸を主成分とした組成が提示されている(例えば、特許文献2及び特許文献3参照)。この塩素系漂白剤は、酸化力が強い為に、カビに対してある程度効果を有するが、いまだ満足のいくものではなかった。
【0007】
例えば、洗濯槽の洗浄にあたっては、カビは勿論、その胞子をも十分に殺カビしていないと、洗浄の際わずかに残った胞子から再度カビが発生して洗濯槽の裏側に繁殖し、再汚染の原因となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開平9−235595号公報
【特許文献2】特開昭59−71399号公報
【特許文献3】特開2001−335799号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従って本発明の課題は、洗濯槽の裏側に発生する汚れ、特にカビやその胞子に対して優れた除去効果を有する洗濯槽用洗浄剤組成物を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記事情に鑑み、洗剤由来成分、糸くず、皮脂等の衣類由来成分などの汚れの他、特にカビおよびその胞子に対する殺カビ効果の高い洗浄剤組成物を得べく鋭意研究を行ったところ、次亜塩素酸塩と特定のポリマーを組み合わせることにより、汚れに対する優れた洗浄効果と共に非常に殺カビ効果の高い洗浄剤組成物が得られることを見出し本発明に至った。
【0011】
すなわち本発明は、次亜塩素酸アルカリ金属塩およびアクリル酸系ポリマーを含有してなる洗濯槽用洗浄剤組成物である。
【0012】
また本発明は、洗濯槽内の高水位まで水を貯留させた後、当該貯留させた水に対し、上記洗濯槽用洗浄剤組成物を1%以上添加することを特徴とする洗濯槽の洗浄方法である。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、洗濯槽の裏側に発生する汚れを効率よく除去することができ、特にカビ対して優れた殺カビ効果を奏するものである。さらに本発明の洗浄剤組成物を使用した後は、洗濯槽の裏側に汚れが再度付着しにくくなる効果もある。
【0014】
したがって、本発明は、洗濯槽の裏側の汚れ等を除去すると共に、カビおよびその胞子を殺カビし、残ったカビあるいはその胞子が再度洗濯槽の裏側で繁殖し、再汚染する問題点を解消するものであり、洗濯槽の洗浄頻度を軽減することができるものである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の洗濯槽用洗浄剤組成物は、次亜塩素酸アルカリ金属塩とアクリル酸系ポリマーを有効成分とするものである。
【0016】
本発明において用いられる次亜塩素酸アルカリ金属塩としては、次亜塩素酸ナトリウム、次亜塩素酸カリウム等が挙げられ、特に次亜塩素酸ナトリウムを用いることが好ましい。この次亜塩素酸ナトリウムとしては、製造上次亜塩素酸ナトリウムと当モルの塩化ナトリウムが混在するが、塩化ナトリウムが多量に存在する次亜塩素酸ナトリウムは貯蔵安定性を損なう場合があるため、予め塩化ナトリウムを低減化したものを用いることが好ましい。
【0017】
これらの次亜塩素酸アルカリ金属塩は、殺菌性は勿論、蛋白質、油脂類を軟化、溶解、分解させる酸化力を有しており、有機物を主とした生活環境中からの汚染物に対して強い殺菌洗浄力を発揮するものである。
【0018】
本発明の洗浄剤組成物中の次亜塩素酸アルカリ金属塩の配合量は、洗浄剤組成物全体の0.1〜5質量%(以下、単に「%」で示す)、好ましくは0.5〜4%、さらに好ましくは1.0〜3.5%である。5%より多く添加した場合は、良好な安定性が得られないことがあり、また、0.1%未満では十分な漂白洗浄効果が発揮されないことがある。
【0019】
また、本発明で用いられるアクリル酸系ポリマーとしては、平均分子量1,000〜100,000のポリアクリル酸塩、あるいは平均分子量1,000〜100,000のアクリル酸マレイン酸のコポリマーの塩を挙げることができ、これらの塩の好ましいものとしては、カリウム塩、ナトリウム塩等を挙げることができる。これらの中でも次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性に影響を及ぼさない点で、ポリアクリル酸ナトリウム塩を用いることが好ましい。
【0020】
本発明の洗浄剤組成物中のアクリル酸系ポリマーの配合量は、洗浄剤組成物全体の1〜10%であり、好ましくは0.1〜5%、さらに好ましくは0.5〜3%である。10%以上添加した場合は、次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性を損なう可能性があるため望ましくなく、0.1%未満では良好な効果が得られないことがあり、好ましくない。
【0021】
本発明の洗浄剤組成物には、上記の必須成分の他、界面活性剤を配合することが好ましい。用いられる界面活性剤としては、従来洗浄剤として使用されている界面活性剤を挙げることができるが、好ましくはノニオン界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤又はこれらの組み合わせで配合できる。
【0022】
上記界面活性剤のうち、ノニオン系界面活性剤としては、炭素数10〜18のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数2〜30のポリオキシエチレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキル又はアルケニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、炭素数10〜20のアルキル基を有し、エチレンオキサイドの平均付加モル数1〜30のメトキシポリオキシエチレンアルカノエート、炭素数10〜20の高級脂肪酸アルカノールアミド、炭素数8〜18のアルキル基を有し、グルコースユニットの平均付加モル数1〜3のアルキルポリグルコシド、炭素数10〜14のアルキル基を有し、グリセリンユニットの平均付加モル数1〜3のアルキルグリセリルエーテル等をあげることができる。本発明の組成物中のノニオン界面活性剤は、1種単独でも2種以上併用してもよい。
【0023】
また、アニオン界面活性剤としては、例えばα−オレフィンスルホネート(AOS)、アルカンスルホン酸、飽和または不飽和のC12〜C18脂肪酸石鹸、C〜C18脂肪酸メチルエステルスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキル硫酸塩などが使用できる。
【0024】
さらに、両性界面活性剤としては、アルキルカルボベタイン、アルキルジメチルアミンオキシド、アルキルアミドプロピルアミンオキサイド、アルキルスルホベタイン、アルキルアミドヒドロキシスルホベタイン、アルキルアミドアミン型ベタイン及びアルキルイミダゾリン型ベタインなどが配合できこれらの1種もしくは2種以上を混合して用いることもできる。これらのうち、洗浄力や、次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性の点からアルキルジメチルアミンオキシド、特に、ラウリルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシドを用いることが好ましい。
【0025】
上記した界面活性剤の添加量は、洗浄剤組成物中0.1〜5%の範囲が好適であり、より好ましくは0.3〜1%である。
【0026】
さらに、本発明の洗浄剤組成物には、次亜塩素酸アルカリ金属塩の安定性を向上する成分としてアルカリ金属の水酸化物を含有することができる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、特に水酸化ナトリウムが好ましい。この添加量は、0.5〜3%の範囲であることが好ましい。
【0027】
更にまた、本発明の洗浄剤組成物には、ハイドロトロープ剤を配合することができる。用いられるハイドロトロープ剤としては、ベンゼン環を有するトルエンスルホン酸塩やキシレンスルホン酸塩、クメンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸塩などをあげることができ、これらの中でも好ましくは、メタキシレンスルホン酸ナトリウムである。ハイドロトロープ剤の配合量は洗浄剤組成物中、0.1〜3%の範囲が好適であり、より好ましくは0.3〜1.5%である。
【0028】
本発明の洗浄剤組成物には、次亜塩素酸アルカリ金属塩の良好な安定性および効果を損なわない範囲で上記以外の任意成分を配合することもできる。このような任意成分としては、トリポリリン酸、ピロリン酸、オルソリン酸、ヘキサメタリン酸、アミノカルボン酸、ヒドロキシアミノカルボン酸、クエン酸、リンゴ酸などのヒドロキシカルボン酸、シクロカルボン酸、ホスホン酸、エーテルカルボン酸、シュウ酸、マレイン酸、これらのアルカリ金属塩等あるいは誘導体、有機カルボン酸ポリマー、多糖類酸化物等のキレート剤、エタノール等の溶剤、メタケイ酸ナトリウム等の防錆剤、香料、消臭剤等を挙げることができる。
【0029】
本発明品を用いて洗濯槽を洗浄するには、従来公知の洗濯槽用洗浄剤組成物の使用方法とほぼ同様にすればよいが、洗濯機に「高水位」で水を貯溜したとき(満水時)に本発明品の濃度が1%以上になる量で添加することが好ましい。例えば、「高水位」で水を溜めたときの水の量が50リットルの場合は、500g以上の本発明品を添加したのち、「高水位」まで給水し、その後、標準サイクル(洗い→すすぎ→脱水)で1サイクル運転することにより洗濯槽を洗浄することができる。
【実施例】
【0030】
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何ら制約されるものではない。
【0031】
実 施 例 1
洗濯槽用洗浄剤組成物:
以下の処方で本発明の洗濯槽用洗浄剤組成物(本発明品1および2)を作成した。得られた洗濯槽用洗浄剤組成物について、下記方法でその殺カビ性、殺菌性および再付着防止性を試験した。殺カビ試験の結果を表2に、殺菌試験の結果を表3に、再付着防止試験の結果を表4にそれぞれ示す。
【0032】
( 処 方 )
【表1】

【0033】
( 性能試験 )
(1)殺カビ試験
試験カビとして、クラドスポリウム・スフェエアロスペルマム(Cladosporium sphaerospermum)HMRC 3008株を用い、以下のようにして殺カビ試験を行った。
【0034】
試験方法
(a)試験胞子液作製
試験カビをポテトデキストロース寒天培地に接種し、25℃、1週間培養後、胞子数が10/mLになるように滅菌水を用いて調整して試験胞子液とした。
【0035】
(b)試験試料作製
滅菌水を用いてそれぞれの本発明品の濃度が1%および5%になるように調整したものを試験試料とした。
【0036】
(c)試験胞子液の接種および培養
試験管に、作製した各試験試料10mLを入れ、これに試験胞子液をそれぞれ0.1mLずつ接種した。接種15分後、この液を寒天培地に接種し、25℃で5日間培養した。培養後に形成されたコロニーをカウントし、これを胞子数に換算した。なお、比較品としては、滅菌生理食塩水を用い、同様に試験を行った。結果を表2に示す。
【0037】
(2)殺菌試験
試験菌として、黄色ブドウ球菌 NBRC 12732株を用い、以下のようにして殺菌試験を行った。
【0038】
試験方法
(a)試験菌液作製
試験菌を標準寒天培地に接種し、25℃、1週間培養後、菌数が10/mLになるように滅菌水を用いて調整し、試験菌液とした。
【0039】
(b)試験試料作製
滅菌水を用いてそれぞれの本発明品の濃度が1%および5%になるように調整したものを試験試料とした。
【0040】
(c)試験菌液の接種および培養
試験管に、作製した各試験試料10mLを入れ、これに試験菌液をそれぞれ0.1mLずつ接種した。接種15分後に、この液を標準寒天培地に接種し、25℃で5日間培養した。培養後に形成されたコロニーをカウントし、生菌数を換算した。なお、比較品としては、滅菌生理食塩水を用い、同様に試験を行った。結果を表3に示す。
【0041】
(3)再付着防止試験
試験カビとして、クラドスポリウム・スフェエアロスペルマム(Cladosporium sphaerospermum)HMRC 3008株を用い、以下のようにして再付着防止試験を行った。
【0042】
試験方法
(a)試験胞子液作製
試験カビをポテトデキストロース寒天培地に接種し、25℃、1週間培養後、胞子数が10/mLになるように滅菌水を用いて調整して試験胞子液とした。
【0043】
(b)試験試料作製
滅菌水を用いてそれぞれの本発明品の濃度が1%および5%になるように調整したものを試験試料とした。
【0044】
(c)滴下および付着カビ胞子数の測定
作製した各試験試料10mLに試験胞子液を0.1mLずつ接種したものを、45度に傾けたスライドガラスの上部に1mL滴下した。滴下後、スライドガラス上の任意の9点においてに付着したカビ胞子を顕微鏡で目視によりカウントし、以下の式によりカビ胞子残存率を算出した。なお、滅菌生理食塩水で調整したものを比較品とした。結果を表4に示す。
【0045】
カビ胞子残存率(%)=Na/Nb×100
Na:本発明品を滴下したスライドガラス中の9点の残存カビ胞子数の平均数
Nb:比較品を滴下したスライドガラス中の9点の残存カビ胞子数の平均数
【0046】
(4)洗剤カス除去試験
以下のようにして洗剤カス除去試験を行った。
【0047】
(a)モデル洗剤カス
酢酸カルシウム5g、硝酸マグネシウム1.5g、石鹸5gを水500mlに溶解させて、沈澱生成した金属石ケンを濾過し、これを200mlのイソプロピルアルコールに溶解し、人工皮脂1gを加えて人工洗剤カス汚れとした。
【0048】
(b)試験片の作成
マイクロスライドグラス(76×26mm、薄さ0.9〜1.2mm)に、以下の処方のモデル洗剤カスを厚さが0.1〜0.2mmになるよう塗布し、40℃の恒温槽内で一昼夜乾燥して試験片とした。
【0049】
(c)洗剤カス除去試験
試験片を本発明品の1%水溶液および5%水溶液に15分間浸漬後取出し、イオン交換水で充分洗浄後乾燥させ、以下の計算式により洗剤カス除去率を求めた。なお、本発明品を入れないイオン交換水のみに浸漬したものを比較品とした。結果を表5に示す。
【0050】
洗剤カス除去率(%) =(Wa−Wb)/(Wa−Wc)×100
Wa:浸漬前の試験の試験片の重さ
Wb:浸漬後の試験片の重さ
Wc:洗剤カス付着前のマイクロスライドグラスの重さ
(5)漂白試験
以下のようにして漂白試験を行った。
【0051】
(a)漂白試験
5cm×5cmにカットした汚染布(Testfabric社製 EMPA #115)を、本発明品の1%水溶液および5%水溶液に15分間浸漬後取出し、イオン交換水で充分洗浄後乾燥させた。次いで、デジタル白色光度計(東京電色社製)によりその反射率を測定し、漂白率を求めた。なお、本発明品を入れないイオン交換水のみに浸漬したものを比較品とした。結果を表6に示す。
【0052】
漂白率(%)=(Bs−Bc)/(Bw−Bc)×100
Bs:浸漬後の汚染布の明度値
Bc:元の汚染布の明度値
Bw:EMPA#115を漂白剤に1時間浸漬したもの(白布)の明度値
【0053】
( 結 果 )
【表2】

【0054】
【表3】

【0055】
【表4】

【0056】
【表5】

【0057】
【表6】

【0058】
表2および表3に示されるように、本発明の洗濯槽用洗浄剤組成物は、優れた殺カビ作用および殺菌作用を有するものであった。また表4に示されるように本発明品は再付着防止効果を有するものであった。
【0059】
さらに、表5および表6に示されるように、本発明の洗濯槽用洗浄剤組成物は、優れた洗剤カス除去効果および漂白効果を有するものであった。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、洗濯槽の裏側に発生する汚れを効率よく除去することができ、特にカビ対して優れた殺カビ効果を奏するものである。さらに本発明の洗浄剤組成物を使用した後は、洗濯槽の裏側に汚れが再度付着しにくくなる効果もある。
【0061】
したがって、本発明は、洗濯槽の裏側の汚れ等の除去と共に、カビおよびその胞子を殺カビや、殺菌を行うことができる洗濯槽用洗浄剤組成物として、利用可能なものである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
次亜塩素酸アルカリ金属塩およびアクリル酸系ポリマーを含有してなる洗濯槽用洗浄剤組成物。
【請求項2】
アクリル酸系ポリマーの平均分子量が1,000〜100,000である請求項1項記載の洗濯槽用洗浄剤組成物。
【請求項3】
アクリル系ポリマーがポリアクリル酸の塩またはアクリル酸マレイン酸コポリマーの塩である請求項1または2記載の洗濯槽用洗浄剤組成物。
【請求項4】
次亜塩素酸塩の含有量が1ないし10質量%、アクリル系ポリマーの配合量が0.1ないし5質量%である請求項1ないし3のいずれかの項記載の洗濯槽用洗浄剤組成物。
【請求項5】
更に界面活性剤、ハイドロトロープ剤および/またはアルカリ金属の水酸化物を含有する請求項1ないし4のいずれかの項記載の洗濯槽用洗浄剤組成物。
【請求項6】
洗濯槽内の高水位まで水を貯留させた後、当該貯留させた水に対し、請求項1ないし5のいずれかの項記載の洗濯槽用洗浄剤組成物を1%以上添加することを特徴とする洗濯槽の洗浄方法。




【公開番号】特開2011−122003(P2011−122003A)
【公開日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−278382(P2009−278382)
【出願日】平成21年12月8日(2009.12.8)
【出願人】(000102544)エステー株式会社 (127)
【Fターム(参考)】