説明

洗濯物乾燥システムおよび送風装置

【課題】低消費電力で、かつ、洗濯物が傷まないような洗濯物乾燥できることを目的とする。
【解決手段】外枠2の上面に室内の空気を吸い込む吸込口6と、外枠2の正面に室内の空気を吸い込んだ空気を吹き出す風向風速制御装置5を備えた吹出口7を設け、風向風速制御装置5により室内の洗濯物8に吸い込んだ空気を吹き当てることにより洗濯物乾燥を行う送風装置と、室内空気の排気を行う換気装置と、新鮮空気を供給するための給気開口と、洗濯物を干すもの干し竿を備えることを特徴とする洗濯物乾燥システムで、換気による湿気の排出、及び、竿位置に合わせた送風を行うことで効率よく洗濯物乾燥を行うことができ低消費電力で、かつ、洗濯物が傷まないような洗濯物乾燥できる洗濯物乾燥システムを提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、洗濯物等を乾燥させることができる送風装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の洗濯物乾燥システムは、排気口を有する本体ケースと、室内の空気を吸い込むための吸込口と、吸い込んだ空気を室内にもどす吹出口とを有する本体パネルとを備えて箱状に形成され、本体ケースの内部には、吸込口から空気を吸引して送風するための送風手段と、送風ファンからの空気の送風方向を排気口や吹出口に切り換えるためのダンパーと、送風ファンが吸い込んだ空気を暖める加熱手段とを備えた送風装置を用いるものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
以下、従来の洗濯物乾燥システムについて図6を参照しながら説明する。
【0004】
図6に示すように、本体は、本体ケース101と、吸込口102と吹出口103とを有する本体パネル104とにより箱状に形成される。本体ケース101は、側面に排気口105を有し、内部に送風手段としての送風機107と、加熱手段としてのヒーター109と、送風機107が送風する空気の風路を切り換えるダンパー110を備える。本体ケース101には、さらにダンパー110の動作を制御する制御手段(図示せず)を備える。
【0005】
従来の室内用乾燥機を室内の天井面113に設置して乾燥運転を行うと、送風機107が運転され、室内の空気が吸込口102から吸引される。送風機107により吸引送風される空気は、ダンパー110によって仕切られた吹出口103と連通する風路において、ヒーター109によって暖められ、この暖められた空気は吹出口103から室内へと戻される。またダンパー110は吹出口103と排気口105に同時に送風機107から供給される位置に開いており、吹出口103と排気口105より空気を送風することとなる。そして暖められた空気の循環を繰り返すことにより、室内につりさげた洗濯物等を乾燥することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開平10−328494号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
このような従来の送風装置を用いた洗濯物乾燥システムでは、洗濯物を乾燥させようとした場合ヒーターを用いて熱風を洗濯物に当てて乾燥させていたが、消費電力がかかり、また、洗濯物が傷むという課題がある。
【0008】
本発明は、このような従来の課題を解決するものであり、低消費電力で、かつ、洗濯物が傷まないような洗濯物乾燥できる洗濯物乾燥システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そして、この目的を達成するために、本発明は、外枠内に、横流ファンと、前記横流ファンを回転させるモータと、前記横流ファンからの流れを導く風路面と、風向風速制御装置とを備え、前記外枠の上面に室内の空気を吸い込む吸込口と、吸込口にフィルターを設け、前記外枠の正面に前記室内の空気を吸い込んだ空気を吹き出す前記風向風速制御装置を備えた吹出口を設け、吹き出された風を洗濯物に当てることで、洗濯物乾燥を行う送風装置と、室内空気の排気を行う換気装置と、洗濯物を干すもの干し竿を備えることを特徴としたものであり、これにより所期の目的を達成するものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、送風により洗濯物から剥離した湿気を換気により外へ排出することにより洗濯物乾燥を行い、さらに、竿位置に合わせて送風を行うことで効率よく洗濯物乾燥を行うことができ、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の実施の形態1の洗濯物乾燥システムおよび送風装置を示す図((a)洗濯物乾燥システムの側断面図、(b)送風装置の内部断面図)
【図2】同送風装置の側断面図を示す図((a)風向風速制御装置の動作開始初期位置を示す図、(b)風向風速制御装置の動作終了位置を示す図)
【図3】実施の形態1の送風装置を示す図((a)壁取付時側断面図、(b)天井取付時側断面図)
【図4】本発明の実施の形態2の洗濯物乾燥システムおよび送風装置を示す側断面図
【図5】本発明の実施の形態3の洗濯物乾燥システムおよび送風装置を示す側断面図
【図6】本発明の実施の形態4の洗濯物乾燥システムおよび送風装置を示す側断面図
【図7】従来の送風装置を示す断面図
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の請求項1記載の洗濯物乾燥システムおよび送風装置は、外枠内に、横流ファンと、前記横流ファンを回転させるモータと、前記横流ファンからの流れを導く風路面と、風向風速制御装置とを備え、前記外枠の背面に室内の空気を吸い込む吸込口と、吸込口にフィルターを備え、前記外枠の底面に前記室内の空気を吸い込んだ空気を吹き出す前記風向風速制御装置を備えた吹出口を設け、吹き出された風を洗濯物に当てることで、洗濯物乾燥を行う送風装置と、室内空気の排気を行う換気装置と、洗濯物を干すもの干し竿を備えるという構成を有する。これにより、送風により洗濯物から剥離した湿気を換気により外へ排出することにより洗濯物乾燥を行い、さらに、竿位置に合わせて送風を行うことで効率よく洗濯物乾燥を行うことで、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0013】
また、送風装置、換気装置及び干し竿が区切られた空間内に設置され、空間容積に最適な送風量、換気量に設定することができるという構成にしてもよい。これにより、より効率の良い送風、換気条件にて洗濯物乾燥を行うことができることとなるので、より省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0014】
また、吹出口に静電無化装置を備えた送風装置を備えるという構成にしてもよい。これにより、送風と同時に静電無化装置からマイナスイオンを放出し、洗濯物に当てることにより、洗濯物乾燥と同時に除菌、脱臭を行うこととなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行い、さらに、部屋干し臭を抑制することができ、空間内で洗濯物を清潔に保つことができるという効果を奏する。
【0015】
また、送風装置、換気装置及び干し竿が設置でき、洗濯物を干すことができる最低限の広さの空間を有する洗濯物乾燥システムで、送風装置は静電無化装置を備え、空間内にマイナスイオンを散布するという構成にしてもよい。これにより、洗濯物乾燥を行うための最低限の広さの空間内にマイナスイオンを散布することで、確実にマイナスイオンによる除菌、脱臭を行うことができることとなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができ、さらに、空間内の除菌、脱臭や部屋干し臭の抑制を容易に行うことができるという効果を奏する。
【0016】
また、送風装置の電源を切った後も、換気をしばらく行うことを特徴とするという構成にしてもよい。これにより、室内に残った湿気を外部へ放出することがでることとなるので、室内でのカビ等の繁殖を抑制することができるという効果を奏する。
【0017】
また、温度センサー及び湿度センサーでからの信号に応じて運転制御を行うという構成にしてもよい。これにより、室内空間の温度、湿度条件に応じて換気風量、運転時間などを最適にすることができることとなるので、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0018】
また、風向風速制御装置が小型モータで自動的に回動するという構成にしてもよい。これにより、フラップを動作させることで、効率よく湿気の除去が行われることとなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0019】
また、外枠を設置する設置面に対し、垂直となるように吸込口にフィルターを設けるという構成にしてもよい。これにより、吹出口から清浄な空気を吹き出すとともに、垂直となるように吸込口へフィルターを設けることとなるので、フィルターに付着したほこり等の付着物が室内に落下しないという効果を奏する。
【0020】
また、送風装置と換気装置が一体であるという構成にしてもよい。これにより、換気を同時に行うことができ、新たに換気扇を取り付ける必要が無いこととなるので、一つの機器のみで熱源を用いることなく省エネで洗濯物乾燥という効果を奏する。
【0021】
また、風向風速制御装置は、小型モータにより回動し、前記風向風速制御装置が閉じるまでの動作に対して、開く際の動作が十分に速いという構成にしてもよい。これにより、閉じる動作の間に洗濯物周辺の湿気を取り除き、開く際は素早く初期位置に戻すことにより、再度湿気が蓄積された領域に風を当てるという動作とすることで、常に湿気が多い領域に風を送り効率よく湿気の除去が行われることとなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0022】
また、風向風速制御装置により風幅を広げて吐出するという構成にしてもよい。これにより、多くの洗濯物に対して送風を行うことができるため、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0023】
また、吐出する風により室内空気を循環させ、同時に静電無化装置からマイナスイオンを放出させるという構成にしてもよい。これにより、室内空気の循環と同時に、マイナスイオンによる除菌、脱臭を行うこととなるので、室内の空気質を快適にすることができるという効果を奏する。
【0024】
また、壁面取り付けと天井取り付けを行うことができるという構成にしてもよい。これにより、室内の壁面、天井面の両方に取り付けることができることとなるので、送風装置の設置位置の自由度が高いという効果を奏する。
【0025】
また、壁面取付け時と天井取付け時でフラップの動作が異なるという構成にしてもよい。これにより、取り付け姿勢によって洗濯物との位置関係が変化するため、それぞれに最適なフラップ動作範囲とすることで、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなるので、壁面取り付けと天井取り付けのどちらでも効率の良い洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0026】
また、ワイヤレスリモコンによって操作することができるという構成にしてもよい。これにより、遠隔操作することが可能となるので、操作性が良いという効果を奏する。
【0027】
また、送風装置と干し竿と一体であり、干し竿の位置を調整可能であるという構成にしてもよい。これにより、送風装置の設置位置に対して干し竿を最適な位置に調整可能となるので、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0028】
また、サーモパイルを備えるという構成にしてもよい。これにより、サーモパイルにて洗濯物の乾燥状態を検知し、送風装置の運転制御を行うことができることとなるので、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0029】
また、干し竿に重量センサーを備えるという構成にしても良い。これにより、洗濯物の重量を測定し、乾燥状態が確認できるため、乾燥状態に応じた送風を行うことにより、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0030】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。
【0031】
(実施の形態1)
図1(a)は、本発明の実施の形態1の洗濯物乾燥システムを示し、図1(b)は送風装置の内部断面図を示す。
【0032】
図において、洗濯物乾燥システムは、送風装置1と換気装置13と干し竿14を備えている。また、送風装置1は、外枠2内に、横流ファン3と、横流ファン3を回転させるモータ4と、風向風速制御装置5とを備えた送風装置1であって、外枠2の上面に室内の空気を吸い込む吸込口6と、外枠2の前面に室内の空気を吸い込んだ空気を吹き出す風向風速制御装置5を備えた吹出口7を設け、風向風速制御装置5により室内の洗濯物8に吸い込んだ空気を吹き当てる構成とする。また、室内に送風装置1を設置する設置面9に対し、垂直となるように吸込口6にフィルター10を設け、外枠2内の吹出口7の付近に静電霧化装置11を設ける構成とする。
【0033】
また、送風装置の電源を切った後も、換気装置13をしばらく動作させる構成となっている。
【0034】
また、風向風速制御装置5は小型モータ12により回動する。ここで、図2(a)(b)を用いて風向風速制御装置5の動作を示す。図2(a)(b)は送風装置1の側断面図をしめし、図2(a)は風向風速制御装置5の動作開始初期位置を、図2(b)は動作終了位置を示している。図において、風向風速制御装置5は送風装置の動作を開始したと同時に動作開始角度αまで開き、この位置を初期位置として閉じる動作を開始し、徐々に閉じていく。そして、動作終了角度βまで閉じた時点で、閉じるまでの動作に対して、開く際の動作が十分に速い速度で動作開始角度αの位置まで開き、再度閉じ始めるという動作を繰り返す構成となっている。
【0035】
また、風向風速制御装置5により風幅を広げて吐出するという構成となっている。
【0036】
また、吐出する風により室内空気を循環させ、同時に静電霧化装置11からマイナスイオンを放出させるという構成となっている。
【0037】
また、壁面取り付けと天井取り付けを行うことができるという構成となっている。
【0038】
また、壁面取付け時と天井取付け時で風向風速制御装置5の動作が異なるという構成となっている。
【0039】
また、ワイヤレスリモコンによって操作することができるという構成となっている。
【0040】
上記構成により、モータ4で横流ファン3を回転させることにより、外枠2の背面の吸込口6からフィルター10を通して室内の空気を吸い込み、吸い込んだ空気を外枠2の底面すなわち室内側に設けた風向風速制御装置5を備えた吹出口7から室内へ吹き出し、風向風速制御装置5により室内の干し竿14に干されている洗濯物8に吸い込んだ空気を吹き当てる。このとき、洗濯物8表面の水分の剥離や、洗濯物8周辺の湿気を吹き飛ばす効果により、洗濯物8を乾燥させることができる。また、洗濯物8から放出された湿気は、換気装置13によって外部へ放出される。
【0041】
上記構成において、洗濯物8に風をあてることにより、洗濯物から剥離した湿気を換気装置13により外へ排出し、新鮮空気を給気口17より取り入れることにより、室内に湿気が溜まることなく、常に洗濯物から水分が放出される環境となることで洗濯物乾燥を行うことができ、さらに、干し竿14の位置に合わせて送風を行うことで効率よく洗濯物乾燥を行うことができ、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0042】
また、送風と同時に静電無化装置からマイナスイオンを放出し、風に乗せて洗濯物に当てることにより、洗濯物乾燥と同時に除菌、脱臭を行うこととなる。熱源を用いず、洗濯物乾燥を行う場合、送風による乾燥時に室内の菌、匂いが洗濯物に付着することで乾燥後の洗濯物から部屋干し臭がする可能性があるが、マイナスイオンを当てることで、原因となる菌の除菌、匂いを抑制することができる。よって、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行い、さらに、部屋干し臭を抑制することができることとなる。なお、洗濯を行うことが困難な、厚手のコート、スーツ等に対しても、マイナスイオンを当てることにより、除菌、脱臭を行うことができる。
【0043】
また、洗濯物乾燥が終了した直後は、洗濯物から放出された湿気が室内にある程度残った状態となるが、送風装置1の電源を切った後も、換気装置13をしばらく動作させることで、室内に残った湿気を外部へ放出させることができる。よって、湿気の残留による室内でのカビ等の繁殖を抑制することができることとなる。
【0044】
また、フラップを動作させることで、干されている洗濯物8全範囲に強い風をおくることができ、効率よく湿気の除去が行われるため、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0045】
また、フィルター10を、吸込口6へフィルター10を取り付け設置する。ここで、図3(a)の壁面取り付け、図3(b)の天井取り付けの両状態において、フィルター10によって捕集されたほこり等の付着物16は、付着物16にかかる重力方向に対してフィルター10が遮るような配置となっている。これにより、フィルター10によりほこり等を捕集し、吹出口7及び風向風速制御装置5から清浄な空気を吹き出すとともに、捕集された付着物16はフィルター10の遮りにより再度室内に落下しないこととなる。
【0046】
また、風向風速制御装置5が閉じるまでの動作に対して、開く際の動作が十分に速い。これにより閉じる動作の間に洗濯物8周辺の湿気を取り除くが、動作終了角度βまで閉じた時点では、風を当てている周辺は湿度が取り除かれており、一方、動作開始角度αの時に風を当てていた範囲では、再度湿度が洗濯物8から放出されている状態となっている。よって、開く際は素早く初期位置に戻すことにより、再度湿気が蓄積された領域に風を当てるという動作とすることで、常に湿気が多い領域に風を送り効率よく湿気の除去が行われるため、低消費電力で、かつ、洗濯物8が傷まないような洗濯物乾燥ができることとなる。
【0047】
また、風向風速制御装置により風幅を広げて吐出するため、本体の幅方向に多くの並べて干されている洗濯物に対して送風を行うことができるため、多くの洗濯物を洗濯物乾燥できることから、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができるという効果を奏する。
【0048】
また、室内空気の循環と同時に、マイナスイオンを放出することで、マイナスイオンが室内にいきわたり易くなるため、マイナスイオンによる除菌、脱臭が活発に行われ、室内の空気質を快適にすることができることとなる。
【0049】
また、室内の壁面、天井面の両方に取り付けることができるため、送風装置の設置位置の自由度が高いという効果を奏する。
【0050】
また、壁面取付け時と天井取付け時でフラップの動作が異なり、取り付け姿勢によって洗濯物との位置関係が変化するため、それぞれに最適なフラップ動作範囲とすることで、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができるため、壁面取り付けと天井取り付けのどちらでも効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0051】
また、遠隔操作することが可能となるので、操作性が良い。
【0052】
(実施の形態2)
図4において、図1および図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0053】
図4は本発明の実施の形態2の洗濯物乾燥システムを示し、送風装置、換気装置13及び干し竿14が区切られた空間15に設置され、空間容積に最適な送風量、換気量に設定することができる構成となっている。
【0054】
また、空間15は、送風装置、換気装置13及び干し竿14が設置でき、洗濯物を干すことができる最低限の広さであり、送風装置は静電無化装置を備え、空間15内にマイナスイオンを散布するという構成となっている。
【0055】
また、温度センサー及び湿度センサーからの信号に応じて運転制御を行うという構成となっている。
【0056】
また、サーモパイルを備えるという構成となっている。
【0057】
上記構成により、区切られた空間15内にて、空間容積に最適な送風量、換気量に設定して洗濯物乾燥を行う。この時、例えば空間15の容積が小さければ、送風装置の送風により空間15内は空気の攪拌が活発に行われるため、通常より送風量は少なくても良く、また、換気装置13の換気量も、入れ替えるべき空気の量が少ないため、換気量は少なくても良い。よって、空間15の容積に応じて、効率の良い送風、換気条件にて洗濯物乾燥を行うことができることとなるので、より省エネで洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0058】
また、洗濯物乾燥を行うための最低限の広さの空間15にて洗濯物乾燥を行う。この時、空間15は必要以上の容積を持たないため、静電霧化装置11から放出されるマイナスイオンが空間15内に充満しやすいため、洗濯物に確実にマイナスイオンが付着し、さらに、空間15内の除菌、脱臭も活発に行われる。これにより、確実にマイナスイオンによる除菌、脱臭を行うことができることとなるので、熱源を用いることなく、省エネで洗濯物乾燥を行うことができ、さらに、空間15内の除菌、脱臭や部屋干し臭の抑制を容易に行うことができ、空間15内で洗濯物を清潔に保つことができることとなる。
【0059】
また、温度センサー及び湿度センサーでからの信号に応じて運転制御を行うことで、室内の空間15の温度、湿度条件に応じて換気風量、運転時間などを最適にすることができることとなるので、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0060】
また、サーモパイルにて洗濯物の乾燥状態を検知し、送風装置の運転制御を行うことができることとなるので、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0061】
(実施の形態3)
図5において、図1および図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0062】
図5は本発明の実施の形態3の送風装置を示し、送風装置と換気装置13が一体である構成となっている。
【0063】
上記構成により、換気を同時に行うことができ、新たに換気装置13を取り付ける必要が無いこととなるので、一つの機器のみで熱源を用いることなく省エネで洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0064】
(実施の形態4)
図6において、図1および図2と同様の構成要素については同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
【0065】
図6は本発明の実施の形態4の送風装置を示し、送風装置と干し竿14と一体であり、干し竿14の位置を調整可能である構成となっている。
【0066】
また、干し竿14に重量センサーを備える構成となっている。
【0067】
上記構成により、送風装置の設置位置に対して干し竿14を最適な位置に調整可能であり、例えば、送風が行われる範囲に対して、洗濯物の乾きにくい部分に風が確実に当たる位置に調整する等が可能となるので、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【0068】
また、干し竿14の重量センサーにより、洗濯物8の重量を測定し、乾燥状態が確認できるため、乾燥状態に応じた送風を行うことにより、効率の良い洗濯物乾燥を行うことができることとなる。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の送風装置は、室内に吊るした大量の洗濯物等に対して乾燥時間を短縮し、乾燥むらを防止する効果を有することから、洗濯乾燥室や、サウナ、サンルーム等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0070】
1 送風装置
2 外枠
3 横流ファン
4 モータ
5 風向風速制御装置
6 吸込口
7 吹出口
8 洗濯物
9 設置面
10 フィルター
11 静電霧化装置
12 小型モータ
13 換気装置
14 干し竿
15 空間
16 付着物
17 給気口
α 動作開始角度
β 動作終了角度
γ1 1ステップ角度(上側)
γ2 1ステップ角度(下側)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外枠内に、横流ファンと、前記横流ファンを回転させるモータと、前記横流ファンからの流れを導く風路面と、風向風速制御装置とを備え、前記外枠の上面に室内の空気を吸い込む吸込口と、前記吸込口にフィルターを備え、前記外枠の正面に前記室内の空気を吸い込んだ空気を吹き出す前記風向風速制御装置を備えた吹出口を設け、吹き出された風を洗濯物に当てることで、洗濯物乾燥を行う送風装置と、室内空気の排気を行う換気装置と、新鮮空気を供給するための給気開口と、洗濯物を干すもの干し竿を備えることを特徴とする洗濯物乾燥システム。
【請求項2】
送風装置、換気装置及び干し竿が区切られた空間内に設置され、空間容積に最適な送風量、換気量に設定することができることを特徴とする請求項1に記載の洗濯物乾燥システム。
【請求項3】
吹出口に静電無化装置を備えた送風装置を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の洗濯物乾燥システム。
【請求項4】
送風装置、換気装置及び干し竿が設置でき、洗濯物を干すことができる最低限の広さの空間を有する洗濯物乾燥システムで、送風装置は静電無化装置を備え、空間内にマイナスイオンを散布することを特徴とする請求項3に記載の洗濯物乾燥システム。
【請求項5】
送風装置の電源を切った後も、換気装置をしばらく動作させることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の洗濯物乾燥システム。
【請求項6】
温度センサー及び湿度センサーでからの信号に応じて運転制御を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の洗濯物乾燥システム。
【請求項7】
風向風速制御装置が小型モータで自動的に回動することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の送風装置。
【請求項8】
外枠を設置する設置面に対し、垂直となるように吸込口にフィルターを設けることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の送風装置。
【請求項9】
送風装置と換気装置と一体である請求項1〜8のいずれかに記載の送風装置。
【請求項10】
風向風速制御装置は、小型モータにより回動し、前記風向風速制御装置が閉じるまでの動作に対して、開く際の動作が十分に速いことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の送風装置。
【請求項11】
風向風速制御装置により風幅を広げて吐出することを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の送風装置。
【請求項12】
吐出する風により室内空気を循環させ、同時に静電無化装置からマイナスイオンを放出させることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の送風装置。
【請求項13】
壁面取り付けと天井取り付けを行うことができることを特徴とする請求項1〜12のいずれかに記載の送風装置。
【請求項14】
壁面取付け時と天井取付け時でフラップの動作が異なることを特徴とする請求項13に記載の送風装置。
【請求項15】
ワイヤレスリモコンによって操作することができることを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の送風装置。
【請求項16】
送風装置と干し竿と一体であり、干し竿の位置を調整可能であることを特徴とする請求項1〜15のいずれかに記載の送風装置。
【請求項17】
サーモパイルを備えることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の送風装置。
【請求項18】
干し竿に重量センサーを備えることを特徴とする請求項1〜16のいずれかに記載の送風装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2011−147687(P2011−147687A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12718(P2010−12718)
【出願日】平成22年1月25日(2010.1.25)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】