説明

流体の殺菌装置および殺菌のための方法

本発明は、紫外線による流体の殺菌のための改善された殺菌装置(1)を目的とする。殺菌装置(1)は、少なくとも一つのフランジ(2、3)、内管および外管(4、5)を有するモジュール式の機構を持ち、かつ紫外線を放射するための少なくとも一つの紫外線ランプ(16)を備える。少なくとも一つの紫外線ランプ(16)に取り付けられた、または組み込まれたランプタグ(32)が、紫外線ランプ(16)に関する情報を備える。ランプタグ(32)は、ランプセンサユニット(18)および/または制御ユニット(19)と相互接続され、かつ殺菌プロセスを制御するためのセンサを備えることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線を放射するための少なくとも一つの紫外線ランプと、紫外線ランプに関する情報を備え、少なくとも一つの紫外線ランプに取り付けられた、または組み込まれたランプタグを備える、紫外線による流体の殺菌のための殺菌装置に関する。
【0002】
本発明は、また、紫外線を放射するための少なくとも一つの紫外線ランプと、紫外線ランプに関する情報を備え、少なくとも一つの紫外線ランプに取り付けられた、または組み込まれたランプタグを備える、紫外線による流体の殺菌のための殺菌方法に関する。
【背景技術】
【0003】
水または空気のような流体は、紫外(UV)放射線によって殺菌され得ることは、従来技術から公知である。殺菌されるべき流体は、したがって、特定の時間、紫外線の放射源にさらされる。
【0004】
スイス特許CH477825号は、紫外線によって流体を殺菌するための装置を示す。流体は、互いに同心円状に配置された内管と外管の間の間隙内で紫外線にさらされる。内管と外管との間の間隙内に、乱流生成要素が、流体の層流を妨げるために配置されている。紫外線ランプが配置される管は、一端で閉じている。
【0005】
米国特許US6,402,926号は、取り外し可能な紫外線ランプによって流体を殺菌するための装置を示す。処理されるべき流体は、内管と外管の間の間隙を通して導かれ、螺旋状の装置がこの間隙内に配置されて、流体の層流を妨げている。外管は直線またはU字型であり、中に紫外線ランプが配置されている内管は、紫外線透過材料から作られており、かつ一端で閉じている。
【0006】
国際公開番号WO 00/14018号は、流体のための殺菌装置を目的とする。この殺菌装置は、外管の対向端部に配置される第1および第2のスリーブを備える。外管内に、内管が同心円状に配置されている。紫外線ランプの筐体を形づくる内管は、紫外線透過材料から作られ、かつ一端で閉じている。スリーブおよび/または管は、プラスチックまたはアルミニウムから作られる。
【0007】
米国特許US−6,693,397号は、内視鏡内に照明光を放つランプ光源装置を示す。この装置ユニットは、光源の照明時間を測定するためのCPU、およびランプユニットにCPUで測定された照明時間を送信するためのアンテナを含む筐体を備える。ランプユニットは、キセノンランプ用の筐体を備える。RFIDタグが、ランプの筐体に取り付けられている。このRFIDタグは、筐体のアンテナから送信された照明時間情報を受信するためのアンテナおよびタグのアンテナによって受信された照明時間情報を保存するための書き換え可能なメモリを持つ。
【0008】
国際公開番号WO 00/78678号は、誘導的に連結された安定器回路、紫外線ランプユニットの形の第1の下位ユニット、およびフィルタユニットの形の第2の下位ユニットを備える水処理システムを開示する。この水処理システムは、少量の水の用途にだけ、パイプ端部およびテーブルユニットのために設計されている。
【0009】
紫外線ランプユニットは、非接触の出力伝達のために誘導的に連結されている。無線周波数識別システムは、紫外線ランプアセンブリ内に位置する紫外線応答機を含む。さらに、無線周波数識別システムは、フィルターアセンブリ内に位置するフィルタ応答機を含む。紫外線応答機およびフィルタ応答機は、無線周波数を使用して、無線周波数識別システムと通信する。各々の応答機は、紫外線ランプアセンブリおよびフィルターアセンブリに特有のある一定の情報を含む。あるいは、非無線識別システムが、無線周波数識別システムの代わりに使用されることが考えられる。
【0010】
国際公開番号WO 00/78678号は、誘導的に連結された安定器回路を含む水処理システムのための電子制御システムを目的とする。この水処理システムは、特に、水道からフィルターアセンブリまで水の流れを導くことによって水を濾過する。フィルターアセンブリは、水の流れから不必要な微粒子を除去する。フィルターアセンブリを通過した後に、水は取り替え可能な紫外線ランプアセンブリに導かれる。水が紫外線ランプアセンブリの中を流れる間、紫外線ランプアセンブリは水を高強度紫外線にさらすことによって水の供給内の有機物を破壊する。紫外線ランプアセンブリおよびフィルターアセンブリと電気的に接続される制御ユニットによって、水処理システムの全動作が制御される。好ましい実施例において、制御ユニットはまた、流量センサ、外界温度センサ回路、周囲光センサ回路、紫外線センサ回路、電力検出回路、ディスプレイ、オーディオ発生回路、メモリ記憶デバイス、通信ポートおよび無線周波数識別システムとも電気的に接続されている。これらの装置は、制御ユニットによって全て監視され、または制御される。
【0011】
従来技術から公知の装置は、市場で入手可能なある特定の紫外線ランプを使用しており、したがって、一般に1つのタイプだけにゆだねられている。一般的な紫外線ランプが経時変化を受け、それが紫外線ランプの性能の低下という結果になる、という理由により、それらは流体の保存殺菌を保証するために頻繁に交換されなければならない。流体の不十分な消毒の危険性を減らすために、たとえそれらがそれらの寿命の終わりをまだむかえていなかったとしても、紫外線ランプは一定の期間の後で取り替えられる。例えば放射線の放射源の汚染による、接点の酸化または酷使による、放射線の放射源の故障の場合、現状技術から公知の装置は、この種の出来事を明らかにする機会を提供しない。したがって、これらの装置は、相対的に高い危険性の重荷をともない、したがって、保存機能を保証するための放射線の放射源の頻繁なメンテナンスおよび早めの交換に起因して、きわめてコスト集約的である。より高い運営経費という欠点を招くより高価な紫外線ランプによって、さらなる信頼性の達成が試みられている。
【発明の開示】
【0012】
本願明細書に開示された本発明によって解決されるべき1つの問題は、装置および/または流体および消毒の程度を能動的に制御する機会を提供する、流体を殺菌するための改善された装置を提供することである。
【0013】
解決されるべき更なる問題は、機能または安全性の低下なしに、運営経費を減らすことができるように、より低コストの紫外線ランプの実装による高価な紫外線ランプの保存置換である。
【0014】
解決されるべき更なる問題は、異なる要求に対して容易に採用可能な装置を提供することである。
【0015】
解決されるべきより更なる問題は、単一タイプの紫外線ランプに、限定されない装置を提供することである。
【0016】
これらの問題は、前記ランプタグがランプセンサユニットおよび/または制御ユニットと相互接続されているという点において特徴づけられる、前文に記載の本発明の殺菌装置によって解決される。
【0017】
本発明に従う殺菌装置は、好ましくは適用分野および流量に従い、ある特定の装置を組立てる機会を提供するモジュール式の機構を備える。従来技術から公知のパイプ端部装置と比較して、モジュール式の殺菌装置は、それらの機構に従属して、ユニットにつき0.5m/hと100m/hの間の容積速度を扱うことができる。
【0018】
本発明に従う好適な殺菌装置は、紫外線ランプの筐体を形成し、例えば石英ガラス(融解石英)などの紫外線透過材料から作られた内管と、内管に同心円状に配置され、好ましくは紫外線透過材料、または紫外線反射材料(例えばアルミニウム)から作られた外管、を備える。内管と外管の間に配置された間隙内で、処理されるべき流体は、内管に配置された紫外線ランプの紫外線にさらされる。間隙の厚さは、流体および処理されるべき流体の時間あたりの容積に基づいて選択される。内管および外管は、フランジの少なくとも片側で終端している。好ましくは少なくとも一つのフランジは、1つまたは複数のセンサ、および/または、ランプおよび/またはセンサおよび/または、利用可能であれば、例えば冷却および/または加熱のための換気機構などの他の装置、の制御ユニットのための筐体を備える。
【0019】
本発明に従う装置の好ましい実施例は、好ましくは、それが容易に組立て分解できるように、モジュール式の機構を持つ。フランジは好ましくは射出成形によってプラスチックから作られる。プラスチック材料は、材料の強度を増加するためにガラス繊維またはアラミド繊維を備えてもよい。金属またはセラミックのような代替材料が、使用されてもよい。フランジは好ましくは、それらが単一金型によって製造されることができるような対称機構を持つ。金属でできている装置と比較して、プラスチック材料の1つの利点は、無線で情報を交換する機会を提供する電波に対する透過性である。
【0020】
フランジは、一般に、処理されるべき流体の注入口または放出口の役目を果たす主接続片を備える。主接続片の領域には、消毒プロセスが必要に応じて中断されることができるように、手動で操作する、または、装置の制御ユニットに相互接続されている、バルブゲートが配置されることができる。あるいは、フィルタ素子が少なくとも一つのバルブゲートの代わりに、またはそれに加えて、配置されることができる。フランジは、バルブゲートおよび/またはフィルタ素子および/または、直列または並列に接続されることができるもう一つまたはそれ以上の装置、を受け取るのに適した標準化された界面を備えることができる。この装置は、適切なアダプタユニットによって相互接続されることができる。この標準化された界面は、好ましくは、処理されるべき流体のための同軸的に成形された流路を持つ。代替実施例も可能である。
【0021】
適用可能であれば、少なくとも一つのフランジが、殺菌装置中を通過する流体の量を測定する流れ測定ユニットを備えるか、または、それと相互接続されている。好適な流れ測定ユニットはファラデーの誘導法則に基づいており、それが磁界中を通過するにつれて、電気伝導流体内に発生する電圧の変化を測定することによって動作する。この設計アプローチは、可動部品を取り除き、かつメンテナンスの必要性を減らす。これは、測定される流体内の微粒子、その粘性または汚染物質の存在が一般に測定精度に影響を与えないという利点を提供する。適用分野に従い、代わりの流量計が、適用されてもよい。流量計は、好ましくはフランジの前か後に配置される。
【0022】
最先端の技術から公知の装置は、洗浄するのが困難であり、したがって、しばしば、アクセスを得るために分解されなければならない。装置のメンテナンスを簡単にするために、フランジは通常動作において接続されない二次側接続片を備えてもよい。この二次側接続片は、洗浄液による二次側接続片間の循環を設定することによる洗浄目的のために使用される。
【0023】
外管の内部表面は、好ましくは紫外線に対して良い反射係数を持つ材料で作られるか、またはそれで被覆される。良い結果が、アルミニウムによって得られる。データ伝送が遮られないように、注意されなければならない。
【0024】
従来技術に対する相違として、本願明細書に開示された装置は、一般にセンサおよび/またはサーボと相互接続される制御ユニットを備える。制御ユニットは、好ましくは筐体内に配置される。必要に応じて、1つの制御ユニットは、複数の殺菌装置を制御するために使用されることができる。適用分野に従い、殺菌装置のいくつかの部品間の相互接続は、ワイヤによってなされる。代替法としてまたはさらに、きわめて良い結果は、データの無線送信によって、例えば遠隔監視および制御アプリケーションの標準として、ハネウェル、Invensys、三菱、モトローラおよびフィリップスのようないくつかの会社によって近年推進されているZigBeeによって達成される。ZigBeeプロトコルは、最初から最後まできわめて長寿命電池用途をサポートするように設計されており、したがって、本発明に従う殺菌装置に使用されるのに適している。代わりのまたは追加のプロトコルとして、例えば、最高50キロメートル、最高70Mbit/秒の無線広帯域アクセスのために設計されたWiMax(802.16)、何十メートルもの有効距離にわたる無線送信のために設計されたWiFi(802.11a、bおよびg)、または最高10メートルの有効距離を持つブルートゥース(802.15の下位セット)などのプロトコル。
【0025】
好ましい実施例において、モジュール式の殺菌装置の少なくともいくつかの部品は、好ましくは、無線周波数識別タグ(RFID−タグ)によってマークされるか、またはそれらを組み込む。これらのタグは、例えば殺菌ユニットの間違った組立を防止し、それぞれ適用されるべき正しい制御変数を指示する制御ユニットによって制御される。例えば殺菌装置において、いくつかの紫外線ランプは、同じ外形をもつが、外側から識別可能でない異なる物理的な挙動を持って使用されてもよい。これらのランプは、好ましくは、制御ユニットが、どんなランプが装置に挿入されているかを識別し、かつ、例えば、間違ったランプまたは寿命を超えているランプの挿入を防止することができるように、それらに接続されているか、または実装されているRFID−タグによってマークされる。殺菌装置の筐体およびメッキは、存在するならば、好ましくは情報が無線で交換されてもよいように、無線周波数を透過する材料から作られる。
【0026】
RFID−タグは、例えばランダムアクセスメモリ(RAM)などの更なる機能、および/または、例えばランプの実用寿命、放射線の強度を測定するセンサのような手段を備えてもよい。適用分野に従い、この情報は、RFID−タグ内に保存されてもよく、または制御ユニットに送信されてもよい。ランプのRFID−タグは、殺菌装置の保存機能を保証するために重要であろう。
【0027】
殺菌装置において、RFID−タグは、また、フランジ内、バルブ内、制御ユニット内、ポンプ内または、設定が正しいかどうかを中央ユニットに示すためのセンサユニット内に組み込まれることもできる。RFID−タグは、例えば項目のシリアル番号または他の独特の属性などの、少量の独特のデータだけを保持することができる。データは遠くから読みとられることができ、したがって、接触または有線接続は必要でない。一般に、RFID−タグは、アンテナと、データを保存するかまたは処理する小型チップとを含む。RFID−タグは、製造においてまたはインストールでプログラムされることができ、および、例えば、アンテナによって生成される高出力電磁界によって駆動されることができ、そうするとこの電磁界は、チップ/アンテナがデータを含む信号を反射するのを可能にする。読み取り有効距離内の複数のタグの認識を可能にする衝突検出が、個々のタグを別々に読みとるために使用される。作動中のRFID−タグは、自身の電源(例えば電池または太陽電池)を持つ。それらは、より大きな有効距離(最高100m)を持ち、かつより多くのデータを保持することができる。タグは、例えば、温度、圧力、放射線の強さ、流体の流量などを測定するためのセンサを備えることができるか、またはそれらに接続されることができる。中央ユニットは、好ましくは、解決されるべき課題に従ってプログラムされることができる。例えば、飲料水用の殺菌装置の設定は、水泳プール用の殺菌装置の設定と比較して異なる。これらの異なる設定は、装置の全寿命中に、正しい組立および機能を保証するように、中央ユニット内にプログラムされることができる。
【0028】
センサは、好ましくは、保存動作が保証されるように、制御ユニットによって制御される殺菌装置内のまたはその外の、異なる場所に配置される。いくつかのセンサは、好ましくは、殺菌装置の内管の中に配置される。例えば、それが紫外線ランプによって放射される放射線を測定するように、第1のセンサが配置される。第2のセンサが、それが外管の内部表面によって反射される放射線を測定して、例えば、表面の汚染または混入が存在し、装置が洗浄されなければならないかどうかを示すように、配置される。第3のセンサが、内管と外管の間の間隙において流体の存在を判定し、第4のセンサが、流体の温度を測定し、第6のセンサが、内管内の温度およびランプの温度を測定する。これらのセンサは、好ましくは、それ自体の制御ユニットおよび電源(例えば箔電池の形で)を持つ下位装置内に組み込まれている。第7のセンサが、紫外線を測定するために外管に配置されることができる。下位装置は好ましくは、有線または無線によって主制御ユニットに相互接続されている。上述したセンサ、制御ユニットおよび電源は、好ましくはそれが紫外線ランプと内管の間に型締されることができるように形成されている台上に配置される。
【0029】
制御ユニットに加えて、またはその代わりに、殺菌装置は、例えば、紫外線ランプにおいて、または内管と紫外線ランプの間に、型締されることができるランプ−監視ユニットおよび媒体−監視ユニットを備えることができる。好ましい実施例において、ランプ−監視ユニットおよび媒体−監視ユニットは、いくつかのセンサを有する基板を備える。温度素子が紫外線ランプの表面の温度を測定するために使用される。第1の光素子が、紫外線ランプによって放射される放射線の強度を記録し、第2の光素子が、装置の何らかの沈澱および汚染を実際に通過した、外管の内部表面によって反射された紫外線ランプの放射線の強度を記録する。これによって、装置を浄化することが必要かどうかについて判定することが、可能である。媒体センサ(好ましくは容量性)が、処理されるべき流体がガスかまたは液体かどうか判定するために使用される。電力を電子回路に供給するために、ランプ−監視ユニットおよび媒体−監視ユニットは、電源(例えば箔電池または光素子)を備えている。光素子は、好ましくは、紫外線ランプから放射された放射線が光素子を駆動するために使用されるように、紫外線ランプの放射線に直接さらされる基板の内部表面に配置される。適用分野に従い、ランプ−監視ユニットおよび媒体−監視ユニットは、外部エネルギーによって供給されることができる。適切なマイクロプロセッサが、センサを制御する。マイクロプロセッサは、情報を無線で主制御ユニットと交換するためにアンテナと相互接続されている。代わりにまたはさらに、マイクロプロセッサは、外部と有線で通信する。ある特定の実施例において、紫外線ランプおよび/または媒体の温度は、赤外線センサによって制御されることができる。
【0030】
関連した欠点を受け入れ、および適用分野による、殺菌装置のハードウェアの本願明細書に記述された実施例は、適切であれば、従来の紫外線ランプと、センサおよび制御ユニットのない駆動ユニットを備えることができる。
【0031】
装置の設定に従い、内管は、1つのフランジからもう一方まで、両端で開いて延在することができ、内管の直線状の換気機構に対する機会を提供する。代わりに、内管は少なくとも片側で封止されることができる。
【0032】
本願明細書に記述された殺菌装置は、フランジの一つにまたはフランジの一つと外管との間に相互接続されたフィルタおよび/または超音波装置を組み込むことができる。フィルタは好ましくは、例えばフランジの一つと外管との間に型締されることができるモジュール式ユニットとして、開発される。
【0033】
本発明の好ましい実施例は、モジュール式の機構を持つ殺菌装置を備える。いくつかのモジュールが、標準化されたインタフェースによって互いに相互接続されて、処理されるべき流体の適用分野、タイプおよび容積(例えば異なる混濁を有するいくつかの供給源に起因する)に依存して、代わりのいくつかのモジュールが相互接続されることができる機会を提供する。それによって、モジュールの所定の組に基づいて、例えば、飲料水、水泳プールの処理または化学産業における流体の特別な処理のために殺菌装置を組立てることが可能になる。典型的なモジュールは、異なる直径、異なるフランジ、異なるセンサユニット(例えば圧力、温度および紫外線センサ)または何らかの消毒装置(例えば電気化学、酸化剤流体)、フィルタユニット、ポンプを持つ、変化を起こさせる内管と外管である。
【0034】
殺菌装置は、一般に少なくとも一つのバルブゲートを備えている。しかし、例えば水泳プール用などのある種の用途は、バルブゲートを要求しない。これは、殺菌装置が現場用途に従って特に組立てられる部品のキットとして配布されることができるという利点を提供する。
【0035】
各々のモジュールは、例えば寸法、圧力および流量および使用のタイプなどの、モジュール自体およびその能力に関する情報を制御ユニットに提供する、識別(ID)タグによってマークされることができる。制御ユニットは、最適性能および安全性が与えられるように、工場でプログラムされるか、または装置の組立中にプログラムされることができる。例えば、殺菌装置が間違った方法で組立てられているならば、または、部品がなくなっているならば、制御ユニットは、流体が殺菌装置に入ることができないように、バルブゲートが開くのを妨げる。制御ユニットは、好ましくは、センサおよびサーボユニット、例えば紫外線ランプによって放射される紫外線の量を制御するバルブゲートおよび/またはバルクヘッドユニット、と相互接続されている。IDタグまたは追加タグは、情報を集め、かつ少なくとも一つの制御ユニットと情報を交換するための論理回路、メモリおよび/またはセンサ、を備えることができ、またはそれらに相互接続されることができる。モジュールは、好ましくは無線で、例えば無線周波数に基づいて情報を交換する。RFID−タグは、それら自体の専用の課題を解決する下位ユニットとして開発されることができる。
【0036】
殺菌装置は、紫外線ランプの点灯をトリガーする動作センサと相互接続されることができる。この機構は、例えば夜間、または不規則なスケジュール(例えば休暇用の家)を伴う据付けにおいて、エネルギーを節約する機会を提供する。
【0037】
本発明に従う殺菌装置は、さらに、ミネラルスケールを取り除き、および/または微生物集団を抑制し、および/または腐蝕を抑制する、パルス駆動力に基づく更なる装置を備えてもよい。時間変化する磁界を誘導することによって、磁界と同じ周波数の流体システム内に、しかしパイプの外周のまわりの方向に、急速に変化する電界を発生することができる、ことが示されている。この種の方法のためのコイルは、好ましくは、殺菌装置の内管および/または外管のまわりに巻回されている。磁界を誘導することによって、バルク溶液内に安定した結晶核の形成を支持する炭酸カルシウムの平衡化学作用をシフトすることが可能である。したがって、それが表面上のスケールとしてよりも不安定な粉末として濾過されることができるように、結晶成長および沈着は抑制されることができる。代わりとしてまたはさらに、更なる装置が、界面フランジを介して相互接続されることができる。
【0038】
これらの問題は、また、前記処理されるべき流体が、少なくとも次の処理フェーズ、すなわち、
−機械的濾過のステップ、
−流体品質監視オンライン分析および判定のステップ、
−流体酸化剤添加のステップ、
−それが内管と外管の間で規定されるスペース中を流れる時の、紫外線照射のステップ、
に従うことを特徴とする、本発明の前文に従う方法によっても解決される。
【0039】
流体酸化剤を添加するステップは、好ましくは、紫外線波の殺菌効果を増加するために紫外−放射線と組み合わせられる。
【0040】
好適なオプションによれば、処理されるべき流体は、さらに、バクテリアおよび/または様々な微生物および/またはプランクトンのような汚染物質を破壊するために、流体内にキャビテーション効果を提供する動力超音波にかけられることができる。
【0041】
別のオプションによれば、処理されるべき流体は、さらに、持続効果、ミネラル化および芳香化に到達するために処理された流体を添加するステップにかけられることが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0042】
図1および図2は、それぞれ、斜視図における、および内部に注目する可能性を提供する、部分的に切断された図における、殺菌装置1の第1の好ましい実施例を示す。示された実施例は、内管および外管4、5の対向端部に配置される第1および第2のフランジ2、3を備える。第1および第2のフランジ2、3の各々が主接続片6、7、二次側接続片8、9、バルブゲート10、11および流れ測定器12、13を備えている。第1および第2のフランジ2、3の基板モジュールは、本実施例において互いに類似しており、ここでは、射出成形されたプラスチックから作られている。耐摩耗性を増加するために、表面は、セラミックまたは金属インサートによって、少なくとも部分的に被覆されることができるか、またはそれらを備えることができる。機械的強さを改善するために、プラスチックから作られる素子は、例えばガラス、ケブラーまたはカーボンなどの繊維を備えることができる。
代わりとしてまたはさらに、素子は少なくとも部分的に金属(例えばアルミニウムまたは鋼鉄)から作られる。フランジ2、3は、各々標準バルブゲート10、11および/またはフィルタユニットおよび/またはポンプおよび/または制御ユニット(例えば水カウンタ)を受けるのに適した界面フランジ14、15を備えている。界面フランジ14、15は、設定が異なる要求に採用可能なように、必要に応じて、更なるモジュール式ユニットを殺菌装置1に接続するために標準化された界面として役立っている。機能は、図13内に詳細に示すように界面によって高められることができる。
【0043】
殺菌装置は、好ましくは、欠陥を抑制するために下流の少なくとも一つのバルブゲートを備える。この機構のために、高度に統合された装置を提供することが可能である。本実施例のバルブゲート10、11は、標準タイプであって、かつ制御ユニットまたは制御スイッチの信号によって、遠隔で開閉されることができる。第1および第2のバルブゲートを開閉することによって、殺菌ユニット1中を通過する流体の流れを制御することが可能である。例えば緊急の場合またはメンテナンス理由のために、流れは、自動的にまたは手動でバルブゲート10、11を閉じることによって完全に遮断されることができる。バルブゲート10、11は、第1および第2の流れ測定器12、13の間で、ここに示された実施例で配置される。適用分野に従い、少なくとも一つのバルブゲートは、少なくとも一つの流れ測定器12、13の反対側に、代わりとしてまたはさらに配置されることができる。バルブゲートは、例えば高度に汚染された流体の場合、区画で流体を処理するために使用されることができる。本実施例において、各々のフランジ2、3は、殺菌装置中を通過する流体の量を測定しておよび/または計数するために少なくとも流れ測定器12、13を備える。流れ測定器は、頑丈、低コストで、かつ乱流または層流に適用可能とすべきである。良好な結果は、磁気、誘導または容量性流れ測定器によって取得されることができる。流れ測定器は、例えば殺菌装置1のさまざまな用途に逆の影響を持つことによって、位置に敏感ではないことが望ましい。電気伝導流体(例えばある種の液体)において、良好な結果は、ファラデーの誘導法則に基づく誘導流れ測定器によって、達成されることができる。この流れ測定器は、第1および第2のコイル20、21を備え、その間に磁界を発生させる。コイル20、21は、測定されるべき流体が磁界中を通過するように、配置される。互いに対向して配置され、かつ測定されるべき流体と接触する2つの電極22、23によって、結果として生じる電圧が測定されることができ、それは平均流速に比例する。電極22、23は、フランジ2、3の筐体によって、互いに電気的接触で配置されることができない。
【0044】
流れ測定器は、好ましくは、主接続片6、7の領域で、例えばフランジの成形プロセス内に組み込むことによって、または後の段階でフランジ2、3に搭載され、および接着され、溶接され、型締され、または超音波溶接される、別個の部品として、フランジ内に組み込まれる。フランジ内にコイル20、21および電極22、23を組み込むことによって、生産原価および装置の組立に関する労力を、減らすことができる。流れ測定器12、13は、殺菌装置1の性能および信頼性を制御するために重要な、センサとして役立っている。センサ出力は、内管5内に配置される蛍光ランプ16の形の本実施例において、紫外線放射源の能力を調整するために使用されることができる。第1および第2の流れ測定器12、13の平均をとることによって、測定精度は向上されることができる。この好ましい実施例において、装置は、さらに水質監視、分析および判定センサを備え(図示せず)、このセンサは、第1のおよび第2の流れ測定器12および13の近くで、または流体入口主接続片6または7上に、搭載されることができ(8または9を参照)るか、または一体化されることができ、または、流体入口フランジ2または3内のどこかに一体化されることができる。この流体品質監視センサは、好ましくは膜のないセンサタイプ、例えばスイスの会社ADAMANT AGの商標AuSenSysの下で商業化された装置である。前記流体品質監視センサは、溶存酸素、塩素のような消毒剤/酸化剤、ペルオキソ二硫酸、O、HおよびCrVl、Cd、Pb、Ag、Cuのような重金属のオンライン測定に適応される。
【0045】
内管5は、好ましくは、同軸的に配置された内外の管4、5の間の、間隙17中を流れる流体が紫外線にさらされ、かつ紫外線によって処理されるように、紫外線ランプ16から放射される紫外線を透過する材料から作られる。間隙17内に、追加の渦生成手段が、流体の層流を妨げるために配置されることができる。内管5は、好ましくは、石英ガラス(融解石英)から作られ、および外管4は、紫外線反射材料(例えばアルミニウム)から作られる。
【0046】
少なくとも一つの流れ測定器の出力は、例えば水が供給される区域内の家庭用のまたは独立式水キオスクのような、水分配システム内で消費される水の量を測定してまたは判定する(水カウンタ)ために使用されることができる。RFIDタグのような電子装置が、データを、据付のまたは一時的な通り過ぎる遠隔の装置に、保存しておよび/または送信するために提供されることができる。これは、例えば、水量計が、住宅の居住者の存在から独立して、読みとられることができる機会を提供する。
【0047】
ある実施例において、流れ測定器によって発生される電圧が、電子回路、例えば、無線でまたは有線で測定されたデータを制御ユニットに送信する機会を提供するRFIDタグ、を駆動するために使用されることができる。コイル20、21および/または電子回路は、十分に長く持続し、かつ定期メンテナンスの間に交換されることができる一体型の電池(例えば箔電池)によって、駆動されることができる。外部駆動型のコイル21、22に追加でまたはそれに代わるものとして、永久磁石(詳細に図示せず)が、速度を測定するために必要な磁界を発生するために使用されることができる。流れ測定器12、13は、処理されるべき流体の量または速度を調整するバルブゲート(比例またはオン/オフタイプ)に、直接または間接的に、連結されることができる。
【0048】
ここに記述された実施例のフランジ2、3の各々は、手動で開閉できる二次側接続片8、9を備える。二次側接続片は、例えば、装置のメンテナンスのための、または処理されていないまたは処理された液体がシステムから取得されなければならない場合、または更なる装置(例えば電極など)を相互接続するための、バイパスとしての役割を果たしている。適用分野に従い、二次側接続片8、9は、回避されることができる。
【0049】
フランジ2、3および/または管4、5は、処理されるべき流体の圧力を測定するために圧力センサを組み込むことができる。外管4は、クランプ26および締付けねじ27によってフランジ2、3の各側面に接続された3つのタイバー25によって、第1および第2のフランジ2、3の間に型締されている。内部圧力がフランジ2、3に働いている理由のために、殺菌装置1内の圧力を測定するセンサは、少なくとも1つのタイバーに、(例えばタイバーのテンションを測定するタグによって)組み込まれるか、または近くに設置されることができる。殺菌装置1は、装置が広い分野の適応性を提供するように、第1のフランジ2が第2のフランジ3に関して、中央軸Aに対してほぼあらゆる角度位置で、取り付けられることができるように構成されている。主接続片6、7は、互いに、0°と360°の間の任意の角度で配置されることができる。
【0050】
フランジ2、3と外管4との間に、第1のガスケット28が配置されている。示された実施例の第1のガスケット28は、殺菌装置が、処理されるべき流体の適用分野、速度、容積および圧力に従って調整されることができるように、例えば交換によって、異なる直径の外管4を取り付けるのに適している。第1のガスケット28およびその機能が、図4および5に従って更に詳細に記述される。
【0051】
本実施例において、外管4の外面上に、センサ装置30が見え、それは外管4の穴を通して間隙17内に延在する。センサ装置30の機構は好ましくは、解決されるべき課題に従って取り入れられることができるように、モジュール式である。適用分野に従い、センサ装置30は、紫外線放射源16によって放射される放射線の強さを測定するために使用される。センサ装置30のこの配置によって、間隙17および/または内管5で処理されるべき流体の透明度に関する情報を得ることが、可能である。したがって、処理されるべき流体があまりに濁っているかどうか、または殺菌装置が汚染に起因するメンテナンスを必要とするかどうか、を制御することが可能である。代わりとしてまたはさらに、センサ装置30は、処理されるべき流体の温度および/または存在および/または速度を測定するために使用されることができる。センサ装置30は、好ましくは、中央ユニットと相互接続される。適用可能ならば、センサユニット30はRFIDタグとすることができる。RFIDタグは、紫外線ランプの放射線によって(例えば光センサによって)駆動されることができる。
【0052】
殺菌装置1の内部に注目することが可能なように、図2の殺菌装置は部分的に切断されている。第1のフランジ2内の開口部を通して、ランプユニット30は、内管5内に延在し、紫外線ランプ16、ランプセンサユニット18、および紫外線ランプ16を制御する役割を果たすバルクヘッド/制御ユニット19を備える。紫外線ランプ16は、ランプ16に関する情報を備えるランプタグ32を備えている。ランプタグ32は、好ましくは、無線周波数による無線で制御ユニット(詳細に図示せず)および/またはランプセンサユニット18および/またはバルクヘッド/制御ユニット19と通信する。ランプタグ32は、タグが紫外線ランプ16によって放射される紫外線の量および強度を測定するのに適することができるように、紫外線センサ、論理回路およびメモリを備えることができる。例えばランプ16の意図的なエージング、総動作寿命およびスイッチ−オンオフサイクルに関する情報。ランプタグ32は、大量の蛍光ランプを持つ設備を制御するのに適した追加の制御ユニットから独立に使用されることができる独立型のユニットとして、設計されることができる。ランプタグユニット32からのデータは、遠隔から絶え間なく、またはある特定の時間にだけ、取り出されることができる。ランプタグユニット32は、好ましくは、壊さずにはランプからランプユニットタグ32が取りはずせないように、ガラス円筒またはランプ16のその他の適切な位置に取り付けられている。ランプタグユニット32は、ランプ16に関する情報を表示するために検出エージェント(例えばLED−ディスプレイ)を備えることができる。用途のある特定の分野で、ランプタグ32は、ランプセンサユニット18内に組み込まれることができる。
【0053】
関連した欠点を受け入れて、本願明細書に記述されたハードウェアは、たとえ殺菌プロセスの制御および信頼性が損なわれるかもしれないとしても、ランプセンサおよびバルクヘッドユニット18、19の代わりに、標準紫外線−ランプおよび駆動ユニットを備えることができる。
【0054】
図3は、図1および2に従う装置の側面図を示す。内管と外管(ここでは見えない)に同軸的に配置されるランプユニット30は、内管(ここでは見えない)内に、第一フランジ6を通して延在する。制御ユニット19は、この実施例においてランプユニット30内に組み込まれているが、その隣に換気機構開口部33が見え、それはランプおよび内管(ここでは見えない)の換気機構の役割を果たす。タイバー25、クランプ26および締付けねじ27は、殺菌装置1をしっかりと閉じるのに役立つ。殺菌装置は、好ましくは、特別な工具なしで組立て分解できる機構を持つ。恒久的な溶接接続は一般に、それらがモジュール式設計に矛盾している場合、回避される。線DDに沿った横断面が、図4内に表示される。図4は、線DDに沿った図1−3による殺菌装置1中の横断面を示す。殺菌装置1は、線kkによって指し示される、切り詰められた長さで表示されている。殺菌装置1中の流体の流路が、矢印s1、s2、s3、s4、s5、s6、s7によって図式的に示されている。流体の流路の詳細な説明が、図6に従って与えられる。
【0055】
バルブゲート10、11が開いているときに、流体は、矢印s1によって示される、第1の主接続片6を通って殺菌装置に入り、次いで、フランジ2中を連続的に延在し、かつ内管5を備える、中心に配置された管筐体51のまわりの両側面にパイプで送られ、および矢印s2およびs3によって示されるように、次いで、第1のフランジ2の裏の第1の主接続片6の反対側に配置された第1のバルブゲート10中を通過する。その後、流体は、この実施例において交換可能な渦ユニット34を通して、流体がランプ16によって放射される紫外線にさらされる内管と外管4、5の間の間隙17内に導かれる。渦ユニットは、内管5のまわりに配置され、経路上の流体の流れを、矢印s4によって図式的に示される、内管5のまわりの螺旋のような経路に、偏向させる。適用分野に従い、渦ユニット34は、例えば高度に乱流または層流のような他の流路が達成されるように、異なって開発されてもよい。間隙17内に、追加のまたは代わりの渦素子(詳細に図示せず)が、配置されることができる。第2のフランジ3に入る前に、流体は、第2のバルブゲート11を通して、矢印s5およびs6によって示される、異なる経路上へ流体を導く、本実施例において交換可能なコンベヤユニット35中を通過し、そして次に、矢印s7によって示されるように、第2の主接続片7を通して外の隣接したパイプシステム(詳細に表示せず)内に通過する。
【0056】
一実施例において、フランジ2および3は有機および化学汚染物質の分解が、高い剪断力および/または負圧によって達成される機械的処理システム36を備える。好ましくは、この機械的処理システム36、いわゆる流れフォーマは、フランジ2および3内に一体化されることができる。フランジ2、3の設計に起因して、例えば通気穴によって、流体は高い流速(一般的に100m/秒ないし300m/秒の範囲)に加速される。互いにいくつかの通気穴ストリームを導くことによって、高い剪断力が起こる。遠心力と関連して、これは有機汚染物質の機械的分解につながる。負圧の領域において、細菌は、低圧のために破壊される。
【0057】
好ましい実施例において、追加の超音波反応装置が、汚染物質(例えばバクテリアなど)を破壊するために備えられることができる。この種の反応装置4a、4bが、図4内に図式的に示されている。反応装置4aは、外管4の外に位置し、管の外面に取り付けられるか、またはフランジ2,3の間に外管4と同一線上に円筒形のユニット(図面内に示さず)として取り付けられる。反応装置4bは、外管4の中に位置し、管の内部表面に取り付けられるか、または外管4の内側に搭載された任意の支持体またはヒール46内に一体化されたニードル反応装置(図面内に示さず)に取り付けられる。反応装置4bは、リング、円筒または円錐の形状、または処理されるべき流体に動力超音波を伝達するのに適しているその他の任意の適切な形状を持つことができる。反応装置4bは、処理される流体と直接接触している。反応装置4aは、最初に外管におよび次いで処理されるべき流体に超音波振動を伝達する、外管と直接接触している。例えば、バクテリアのような汚染物質は、超音波動力波によって誘導されるキャビテーション効果によって、破壊される。
【0058】
殺菌装置1のここに記述された実施例において、内管5は、第1のフランジ2中を延在し、かつ、それがランプ16およびランプセンサ18を備えるランプユニット31を受け取ることができるように、片側で開いている。好ましくは比較的変形可能な材料(例えばゴムなど)でできている第2のガスケット40が、第1のフランジ2の第1および第2のシール面41、42と連結ナット43との間に配置され、それは、第1のフランジ内に、かつ内管5に隣接してネジ止めされる。第1および第2のシール面41、42は、連結ナット43の締付けによって、第2のガスケット40が、圧力密接接続になり、かつ内管が適所に型締されるように、第1および第2のシール面41、42、および内管5に対して押されるように、円錐の形状を持つ。示された実施例は、それが異なる直径を有する内管を受けるのに適している利点を提供する。一般に、第2のガスケット40だけは、異なる直径を持つ内管5を受けるために交換される必要がある。代わりとして、シール面41、42は、フランジ2と連結ナット43の間に配置され、かつ異なる内管5の直径に適合している、交換可能な挿入部品(詳細に図示せず)の一部とすることができる。
【0059】
わかるように、内管5は、流体が内管5に入るのを妨げるプラグ44によって、対向端部上でしっかりと閉じられている。プラグ44は、第2のフランジ3に取り付けられているヒール46上の正常位置内に載置される凹部45を持つ。記述された実施例の内管5は、第2のフランジ3内に連続的に延在せず、および、したがって、例えばメンテナンス理由のために、連結ナット43をゆるめて、第2のガスケット40を取りはずした後に、第1のフランジ2を通して引き抜かれることができる。ヒール46は、好ましくは、殺菌装置1内に再び入れるときに、管5を減速させるゴムのような材料から作られ、損傷を防ぐ。ヒール46は、第2のガスケットの代わりに配置され、および連結ナット43によって取り付けられている。
【0060】
第1のガスケット28は、外管4とフランジ2、3の間に配置されている。ガスケット28は、異なる直径を持つ外管4に対応することができ、そうすると、用途、流量および流速の異なる分野に、殺菌装置1を採用することが可能である。しかし、たとえより多くの部品が必要でも、異なる外管4に対して別個のガスケットを使用することは代替的に可能である。詳細Eを示す図5に従って、ガスケットは更に詳細に説明される。それぞれ、内管、外管4、5の長さLとそれらの間の間隙17の直径dは、速度と、処理されるべき流体がランプ16の紫外線にさらされる時間と、に関連する。これらのパラメータを修正することによって、影響はこのプロセスに引き受けられることができる。
【0061】
図5は、図4の詳細Eを示す。第1のガスケット28は、外管4とフランジ2、3のうちの1つとの間に型締される。軸方向の矢印Fxによって示される型締力は、タイバー25(図1を参照)から導き出す。軸方向力Fxは、結果として表面封止力になる。第1のガスケット28は、いくつかの軸方向に突き出る同心の障壁47を備え、それは、外管5の異なる直径に対応している。障壁47は、片側上でそれらが外管5を正しく中心と合わせるように開発され、および第2に、それらは、好ましくは、それらが内部圧力pによって半径方向のシーリングとして働くように造られている。障壁は、それらが可撓性であるようにつくられ、内部圧力pに比例する半径方向力frによって外管5に対して外へ押されるように、内部圧力pを集め、かつ1点に集めるようにつくられる。このシーリングは、シーリング力が内部圧力pに比例しており、かつ、第1のガスケット28が、軸および半径方向の不完全性に対してある許容値を持ち、したがって、なお気密である、という利点を提供する。第1のガスケットは、対応するフランジ2、3の心出し凹部50と嵌合する、突出心出し素子49によってフランジ2、3に関して心出しされる。
【0062】
図6は、本発明に従う殺菌装置1の第1の実施例を通した、図式的に典型的な流路sを示す。殺菌装置1は、流路sの遮蔽を避けるために完全詳細では示されていない。第1および第2のフランジ2、3、渦ユニット34およびコンベヤユニット35は、それらが流路sの案内にとって重要であるという理由によって、分解されて示されている。流路sの対応する区画は、互いに上部に描画されている。第1のフランジ2の前部部分は、切り離されて、第1のフランジ2および第1の界面フランジ14の内側の図を提供する。この殺菌装置は、通常は隣接したパイプまたは他のユニット(例えばポンプまたはフィルタ)に接続される。これらのユニットは、現在の図面内に詳細に示されていない。第1および第2の界面フランジ14、15上に搭載されるバルブゲートユニットが開いているときに、流体は、第1の主接続片6を通って、第1のフランジ2に入り、および、取り付けられていれば、流路sの区画s1によって示される流れ測定器(詳細に図示せず)に入る。それは、次いで分離されておよび区画s1'によって示される管筐体51のまわりの両側面に導かれる。有機および化学汚染物質の分解が、高い剪断力および低圧によって達成される機械的処理段階。ランプ筐体51の裏に、流体の流れは、次いで第1の殺菌ステップにおいて、高い剪断力および適切ならば減圧が、洗浄の第一段階として働く結果となるように、適切な通気穴を通して互いに対向して導かれる。
【0063】
流体は、次いで、矢印s2およびs3によって示される、第1のバルブゲート10を通して、下の渦ユニット34(矢印s3')に、導かれる。渦ユニット34の形状によって、流体は、区画s3"によって示されるように、螺旋経路で曲げられ、そして次に、殺菌装置1の内管と外管との間の間隙内に噴流のように導かれ、そこで、流体は紫外線に対する露出によって処理される。渦ユニット34のために、流体の力積のモーメントが増大し、および、流体は、第2のフランジ3に向かって進んで、内管のまわりに回転する(図式的に区画s4'によって示される)。内管と外管との間の間隙を通過した後に、流体は、コンベヤユニット35(区画s4"によって示される)によって集められ、第2のフランジ3に導かれる。流路が渦ユニット34およびコンベヤユニット35の設計によって変更されることができるように、フランジ2、3は設計されている。これは、1つのフランジ設計だけが必要となる機会を提供する。第2のフランジ3において、処理された流体は、第2のバルブゲートユニット(矢印s5およびs6によって示される)を通して導かれ、および次いで第2の主接続片7(区画s7によって示される)を通して導かれる。第2の主接続片7において、流体は、備えられているならば、別の流れ測定器を通過し、そこで、速度および容積が測定されることができる。本実施例において、各々のフランジは、メンテナンス開口部を備え、それはパイプおよび外部ポンプ(詳細に図示せず)によって互いに接続されることができ、適切な洗剤によって殺菌装置を洗浄する機会を提供する。したがって、従来技術と比較して、殺菌装置を完全に分解する必要はない。代わりの流路が可能である。
【0064】
図7は、制御ユニット19、ランプセンサユニット18および互いに同軸的に配置された同じまたは異なるタイプ/長さの3つの紫外線ランプ16.1、16.2、16.3を備えるランプユニット30を示す。制御ユニット19に従い、ランプ16.1、16.2、16.3は独立におよび/または対で活性化されることができる。ランプユニット30は、殺菌装置の内管または適切な別の筐体(例えばラックのような配置)内に通常は配置される。紫外線ランプ16.1、26.2、16.3は、各々ランプタグ32.1、32.2、32.3を備えている。ランプタグ32.1、32.2、32.3は一般に論理回路、メモリ装置およびセンサ装置(詳細に図示せず)を備えている。ランプタグは、好ましくは無線周波数による無線でまたは有線で、ランプセンサユニット18と、相互接続されている。ランプ16.1、16.2、16.3は、線54およびプラグ55によってバルクヘッドユニット/制御ユニット19に接続されている。用途の分野および筐体の材料に従い、ランプセンサユニット18および/またはバルクヘッドユニット19は有線または無線によって主制御装置(詳細に図示せず)に相互接続される。ランプタグ32.1、32.2、32.3は、タグが、対応する紫外線ランプ16.1、16.2、16.3によって放射される紫外線の量および強度を測定するのに適するように、紫外線センサ、論理回路およびメモリを備える。センサは、ランプ16.1、16.2、16.3の総動作寿命、放射線の強度およびスイッチ−オンオフサイクルに関する情報を制御するのに適している。適用可能ならば、ランプタグ32.1、32.2、32.3は、壊さずにはランプタグがランプから取りはずせないように、ランプ16.1、16.2、16.3内に配置されることができる。ランプユニット30の本実施例は、例えばいくつかのフラットを有する住宅内で、流体の流れを変化させる殺菌に使用されるのに適している。夜間に、例えばトイレをすすぐためにまたは1カップの飲料水のために、少量の水だけが使用されるときに、1つのランプ16.1だけが、連続的に点灯され、低消費電力で必要とされる水量を殺菌する。朝、居住者が起床して、朝食を作るため、およびシャワーを浴びるために、より多くの水が必要とされるときに、第2および第3のランプ16.2、16.3が点灯されることができ、より多い流量での水の消毒を節約することを保証する。適用可能ならば、ランプユニット30は、実際的な値によるシステムの習慣作用に対して、電源投入および運転停止サイクルを自動的に取り入れる論理回路を備えることができる。
【0065】
図8は、図式的に、図7の詳細Cによる、ランプセンサおよび制御ユニット18およびいくつかのその構成要素の拡大図を示す。制御ユニット18の要素は、通常はランプ16.1と内管5との間の間隙(図2を参照)内に配置される曲線状のベースプレート59上に配置される。制御ユニット18の好適な機構は、以下の構成要素を備える。第1の紫外線センサ60は、それが紫外線ランプによって放射される放射線を直接測定するように、配置される。第2の紫外線センサ61は、それが外管(図1を参照)の内部表面によって反射される放射線を測定するように配置され、例えば、内管および/または外管の汚染または混入が存在するかどうかを示す。第3の、好ましくは、容量センサ62は、内管と外管との間の間隙内の流体の存在を判定する。第4のセンサ63は、好ましくは赤外技術に基づいており、間隙内の流体の温度を測定する。第5のセンサ64は、内管およびランプの温度を測定し、外延的な熱を避け、かつ最高の殺菌性能を保証する。制御ユニット18は、制御部ユニット65および箔電池の形の電源66(ベースプレート59の裏に配置され、したがって見えない)を更に備える。制御部65は、センサと相互接続され、およびアンテナ67によって無線で主制御装置(詳細に表示せず)と通信する。
【0066】
図9は、斜視図において殺菌装置1の第2の実施例を示している。内部を見ることが可能なように、装置の一部が切り取られている。第1および第2のフランジ2、3の間に、外管4は配置される。4つのタイバー25が、第1および第2のフランジ2、3を接続し、その間に外管4を型締する。本実施例の第1および第2のフランジは、中央開口部70を有する対称機構を持ち、内管5は、紫外線透過材料から作られ、各側面上で連結ナット43および第2のガスケット40によって型締される。内管5は、図8に示すように、1つまたは複数の紫外線ランプを持つランプユニット(詳細に図示せず)を受けるのに適している。示された実施例は、換気機構ユニット(詳細に図示せず)によって、ランプユニットの直線状の換気機構の利点を提供し、そうすると、殺菌で最高の性能を保証するために、ランプが冷却および/または加熱されることができる。紫外線ランプのタイプに従い、ランプ表面が100℃の範囲内にあるときに、最高の性能が得られる。ランプ表面は、好ましくは直接ランプ表面に取り付けられたセンサによって制御され、かつ、例えば有線または無線によって、制御ユニットに相互接続される。ランプ温度は、また、例えば赤外線−センサによって、非接触で測定されることができる。媒体は、第1の主接続片6によって殺菌装置に入り、かつ第2の主接続ユニット7から出る。ここに示された実施例における接続ユニット6、7は、互いに平行に配置されているが、また、互いに90°のステップで配置されることもできる。第2の主接続ユニット7は、それを通過する媒体の容積に対応する信号を発生させるのに適している流れ測定ユニット12を備えている。各々のフランジ2、3は、例えばメンテナンス理由のために、サービス開口部として使用されることができる二次側接続片8、9を備えている。二次側接続片8、9は、タップ71によって開閉されることができる。
【0067】
図10は、図9の詳細Dを示す。殺菌装置1の内部を見ることが可能なように、第2のフランジ3、内管と外管4、5、第2のガスケット40および連結ナット43は部分的に切断されている。第2のフランジ3と外管4の間に、内管5と外管4の間の間隙17内に配置されている媒体の漏れを防ぐ第1のガスケット28。処理されるべき媒体は、主接続片6、7(図9も参照)の一つを通して、殺菌装置1に入る。フランジ2、3の1つを通過した後に、それは、内管5内に配置された紫外線ランプによって放射される紫外線にすでにさらされ、それは、次いで渦ユニット34による乱流を追加される。示された実施例の渦ユニット34は、交換可能であり、摩耗した場合に、取り替えられる機会を提供する。下流に、渦ユニットの代わりに、コンベヤユニット(詳細に図示せず)を配置し、追加された乱流を少なくとも部分的に除去することが可能である。示された実施例の渦ユニット34は、適用分野に依存して、回転または固定配置されることができるファンインペラを備える。流れ測定器12は、殺菌装置を通過する媒体の量を測定するために使用される。必要に応じて、殺菌装置は、媒体の流れを制御するためのバルブゲート(詳細に図示せず)を備えることができる。
【0068】
連結ナット43は、フランジ3の内部ねじ73と対応する外部ねじ72を持っている。第2のガスケット40は、フランジ3の第1および第2のシール面41、42および連結ナット43と対応する2つの円錐形表面を持っている。フランジ3内に継手43を入れることによって、好ましくは変形可能な、例えばゴムのような材料から作られる、第2のガスケット40は、半径方向に内部に変形させられ、内管5をしっかりと型締する。
【0069】
図11は、殺菌装置1の第3の実施例を示し、そして図12は部分的に切断された図11による殺菌装置を示し、内部の図を提供する。この実施例は、例えば据付の水タンク、タンカートラックまたはウォーターバッグ内の、水貯蔵場に使用されるのに適している。殺菌装置1は、例えば充填穴のリム(詳細に図示せず)上に載置されるタンクの充填穴内に挿入され、それによって、殺菌装置1の取入口および放出口80、81は、液体に浸漬される。流体は、第2の主接続6中を通過することによってタンク内に注入され、および第1の主接続片7によって流出される。いずれの場合においても、流体は図6に従って説明したように、一般に流路に従って、第1および第2のフランジ2、3中を通過する。
【0070】
わかるように、第2のフランジ3の界面フランジ15は、流出される間に流体が通過するフィルタユニット86を備えている。容積の合計は、流れ測定器13で測定される。第1のフランジ2の界面フランジ15は、殺菌装置1中の流れを制御するためにバルブゲート10を備えている。代わりとしてまたは追加として、更なるフィルタユニットおよび/またはバルブゲートが、配置されることができる。フランジは、ここで例えばメンテナンス理由のために使用されることができるタップ71を備える。適用分野に従い、界面フランジおよび/またはタップを持たないフランジが、見越されることができる。内管および外管は、好ましくは両方とも紫外線を透過する材料から作られる。これは、殺菌装置1を通して入る流体および出る流体が、ランプ16によって放射される紫外線によって処理される機会を提供する。
【0071】
さらに様々なフィルタユニット86に加えて、またはその代わりに、装置はフィルタユニットの働きを改善するために好ましくは一体化された持続効果装置を提供されることができる。使用されることができるこの持続効果装置は、スイスの会社ADAMANTによって商標Diacellの下で商業化されているものである。この持続効果は、塩素または類似した効果を持つその他の製品の制御された追加によって得られることができる。
【0072】
第1および第2のフランジ2、3は、外被パイプ78の上端部で、互いの隣に配置される。外被パイプ78は、内管と外管4、5に同心円状に配置される。内管と外管4、5の間に第1の間隙17、および、外被パイプ78と外管4の間に第2の間隙79が、配置される。第1の間隙17は、外管4の下端の第1の取入口/放出口80と第1のフランジ2の第1の主接続片6との間の接続を形成している。第2の間隙79は、外被パイプ78の下端の第2の取入口/放出口81と第2のフランジ3の第2の主接続片7との間の接続を形成している。第1および第2の取入口/放出口80、81は、本実施例において、各々スクリーン82、83によって覆われており、それは、同時に外管4と外被パイプ78との間のスペーサとして働く。スクリーン82、83中の流体の典型的な流路は、矢印s10およびs11によって示されている。内管には、ランプユニット18、紫外線ランプ16および制御/バルクヘッドユニット19が、配置されている。これらのユニットは、図7および8に従って詳細に説明される。各フランジ2、3の主接続片6、7は、各々の主接続片6、7中を通過する流体の量を測定するために流れ測定12、13を備えている。第1および第2のフランジ2、3は、一般に互いに類似しており、また、それらのモジュール式機構のために、図1および2に従って記述されたように、例えば装置で使用されるのに適している。第1および第2のフランジ2、3の間に、第1および第2のフランジ2、3を相互接続するスペーサユニット84が、配置されている。クランプ26および締付けねじ27を有する3つのタイバー25が、共に第1および第2のフランジ2、3を保持している。内管5は第2のガスケット40によって第1のフランジ2内に固定され、および、外管4は第3のガスケット85によって第2のフランジ3内に固定されている。第1のガスケット28が、第1のフランジ2とスペーサユニット84の間に型締されている。スペーサユニット84の対向端部で、第3のガスケットが、第2のフランジ3とスペーサユニット84の間に型締されている。第2および第3のガスケット40、85は、それらが異なる直径を持つ内管に容易に採用可能なように、作られている。
【0073】
内管5は、第2のガスケット40および連結ナット43によって上端部に保持される。対向端部で、内管は、本実施例において内管と外管4、5の間のスペーサとして働くファンインペラ87内に延在するプラグ44によってしっかりと封止される。プラグ44およびファンインペラ87は、好ましくは、内管5およびプラグ44が連結ナット43を解除した後に殺菌装置1から引き抜かれることができるように、2つの分離可能な部品として作られる。殺菌装置1は、示すように用途の異なる分野に採用可能なモジュール式機構を提供する。例えば、この装置が異なるタンクで使用されることができるように、管4、5、78の寸法および長さを容易に取り入れることが可能である。適用可能ならば、殺菌装置1の各々のまたはいくつかの構成要素がタグ、好ましくは制御ユニットと相互接続可能なRFID−タグ、によってマークされることができ、そうすると誤組立が避けられることができる。タグは、システムおよび環境の異なるパラメータに適切に測定するセンサを備えることができる。少なくとも一つのフランジは、好ましくは、装置および殺菌プロセスを制御するのに適している制御ユニット(詳細に図示せず)を備えている。
【0074】
図13は、例えば村内の水または市の給水設備の処理に適するであろう、4台の殺菌装置1.1、1.2、1.3、1.4を有するラック90を示している。わかるように、4台の殺菌装置1.1、1.2、1.3、1.4は、互いに平行に配置され、共通給水88(一つまたはいくつかの供給源)および共通排水89を共有する(両方とも部分的に示されるだけである)。水の流れは、矢印s14およびs15によって図式的に示される。この機構は、現在の必要性に従い、各々の装置の第2のフランジ3の放出口の近くに下流に相互接続されたバルブゲート11.1、11.2、11.3、11.4によって、各々の殺菌装置を始動および停止することによって、水の異なる量を処理することができるように設計されている。この配置によって、緊急の場合には、それを防ぐことができ、例えば、装置の内管が壊れた時は、装置がすぐ非活性化されることが可能である。
【0075】
例えば夜間に、少量の水だけが必要なときに、最も小さな殺菌性能を持つ、第1の殺菌装置1.1だけが作動する。朝方に、第2および第3の殺菌装置1.2、1.3が、発生する消費のピーク値を処理するために点火されることができる。第4の殺菌装置1.4は、他の殺菌装置1.1、1.2、1.3の1つが損傷の場合に、ラックがその機能を失わないように、予備に設置されている。
【0076】
ラック90の各々の殺菌装置1.1、1.2、1.3、1.4は、本実施例において、x−またはt−形のアダプタ91または直接第1のフランジ2の界面フランジ14に接続される、少なくとも一つのフィルタユニット86を備えている。アダプタ91、フィルタユニット86および界面フランジ14は、処理されるべき流体の取入口および放出口のための同軸の機構を持っている。
【0077】
わかるように、各々の殺菌装置1.1、1.2、1.3、1.4の外管、および必要ならば内管4、5は、それらの殺菌の性能に従い異なる直径を持っている。紫外線ランプの設定は、また、各々の殺菌装置の性能に従い選択される。したがって、殺菌装置は、一つまたは複数の紫外線ランプを備えることができる。
【0078】
中央コントロールユニット95が、給水88の近くに配置される。適用分野に従い、制御ユニット95は、各々の殺菌装置1.1、1.2、1.3、1.4のランプセンサユニット18と、有線または無線によって、例えば無線周波数によって相互接続される。制御ユニット95は、一般に殺菌装置1.1、1.2、1.3、1.4を制御するための主論理回路を備える。無線での情報の伝達に影響を与えないために、フランジは、好ましくは、無線周波数に透過する材料(プラスチック)から作られる。基材が被覆される場合、無線周波数が反対方向に影響されないように注意されなければならない。示された機構の利点は、他のものの他に、そのモジュール性、拡張可能な性能、全体的なエネルギー使用量の低下および安全性の増加である。
【0079】
図14は、本発明に従う殺菌装置1の更なる実施例を示している。
【0080】
図15は、拡大された方法での図14の詳細Eを示している。ここに示された実施例は、例えば、殺菌装置1および水メーター100を備える、ビル用の、一体化された装置である。殺菌装置1は、一般的に水を配給するために社内配管システム98と外部水道99を相互接続する。内部の観察を可能にするために、殺菌装置1は、それが外部水道99に相互接続される、その下部の領域で、部分的に切断されている。殺菌装置1は、殺菌装置1中を通過する水量を測定するのに適している水量計100を備える。水量計100は、内管5の内側に配置される紫外線ランプ16を制御するための制御ユニットを備えることができる。
【0081】
本実施例の殺菌装置1は、上部フランジ2と、それとともに接続され、標準化された界面によって外部水道99に取り付けられた、底部フランジ101内のその下端で終端する外管4と、を備える。底部フランジ101は、殺菌装置1および水量計100を傷つける可能性のある外部からの固体物質(詳細に図示せず)の侵入を防ぐためにスクリーン102を備える。底部フランジ101は、間隙17内の層流を防ぐために渦素子を備えることができる。内管5は、その下端でプラグ44によってしっかりと封止され、スクリーン102上に載置され、および、ロック装置(詳細に図示せず)を解除した後に、フランジ2から取り出されることができる。フランジ2の界面フランジ14に取り付けられたバルブゲート10は、殺菌装置1中の流体の通過を可能にするかまたは不可能にするために使用される。圧力および/または紫外線センサ103は、外管4の側面部に配置され、装置1内の水の殺菌プロセスを制御するために使用される。好ましい実施例において、界面フランジ14は、規格化され、封止された水量計(当局によって提供されたように)を相互接続するために使用される。
【0082】
本装置は、ミネラルスケールを取り除き、および/または微生物集団を抑制し、および/または腐蝕を抑制するために装置1中を通過する流体内に、時間変化する磁界を誘導するためのコイル104を更に備える。上述した磁界を誘導することによって、バルク溶液内の安定した結晶核の形成を支持する炭酸カルシウムの平衡化学作用をシフトすることが可能である。したがって、それが表面上のスケールとしてよりも不安定な粉末として濾過されることができるように、結晶成長および析出は抑制されることができる。適切なフィルタが、更なる下流の、例えば界面フランジ14に取り付けられることができる。外管4は、コイル104の働きに、反対方向に影響を与えない材料から作られる。
【0083】
外部給水99からの水は、底部フランジ101によって殺菌装置1に入る。スクリーン102によって、装置を傷つける可能性のある特定の寸法の固体物質が、分離される。水流は次いで内管と外管4、5の間の間隙17に入り、そこで、紫外線ランプ16の紫外線にさらされて殺菌される。さらにコイル104によって誘導される磁界が、前述したようにシステムのスケールを防ぐ。水は、フランジ2の中に入り、その容積が水量計100で測定され、および、次いでバルブゲート10を通して例えばビルの配管システム98に出る。明らかになるように、ここに示された装置1は、複数の機能が単一装置内に組み込まれる利点を提供する。
【0084】
殺菌装置1は、無線デバイス(例えばRFID−タグ)を備えることができ、殺菌装置1および/または水量計100を遠隔から、例えば、適切な制御装置によって、住宅の外から制御する機会を提供する。したがって、消費された水の量を測定するために、住宅の居住者は、これ以上困ることはないであろう。記述された実施例が一般に全て類似したフランジ2、3を持つという点で、モジュール方式の概念は明白になったであろう。
【図面の簡単な説明】
【0085】
本発明のいくつかの実施例は、以下の図に従って詳細に記述される。
【図1】斜視図での殺菌装置の第1の実施例である。
【図2】図1の部分的切断による第1の装置である。
【図3】側面図での図1による第1の装置である。
【図4】線DDに沿った図3による第1の装置中の横断面である。
【図5】図4のシーリングの詳細Eである。
【図6】殺菌装置中の流路である。
【図7】タグ、制御ユニットおよびセンサを有する紫外線ランプである。
【図8】図7に従う詳細Cである。
【図9】斜視図での殺菌装置の第2の実施例である。
【図10】図9に従う詳細Dである。
【図11】斜視図での殺菌装置の第3の実施例である。
【図12】部分的切断図での殺菌装置である。
【図13】4台の殺菌装置を備えるラックである。
【図14】殺菌装置の第4の実施例である。
【図15】図14の詳細Eである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
紫外線による流体の殺菌のための殺菌装置(1)であって、紫外線を放射するための少なくとも一つの紫外線ランプ(16)と、前記少なくとも一つの紫外線ランプ(16)に取り付けられた、または組み込まれた紫外線ランプ(16)に関する情報を備えるランプタグ(32)と、を備え、前記ランプタグ(32)は、ランプセンサユニット(18)および/または制御ユニット(19)と相互接続されていることを特徴とする殺菌装置(1)。
【請求項2】
流体品質監視センサを備えており、前記流体品質監視センサは、流体入口主接続片(6または7)に搭載されているか、または流体入口フランジ(2または3)内に一体化されている、ことを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置(1)。
【請求項3】
例えばバクテリアおよび/または様々な微生物などの汚染物質を破壊するために備えられる、追加の超音波反応装置(4a、4b)を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置(1)。
【請求項4】
前記追加の超音波反応装置(4a、4b)は、外管4の外側に位置し、前記外管4の外面に取り付けられるか、または前記外管4に整列する、ことを特徴とする請求項3に記載の殺菌装置(1)。
【請求項5】
前記追加の超音波反応装置(4a、4b)は、外管4の中に位置する、ことを特徴とする請求項3に記載の殺菌装置(1)。
【請求項6】
前記追加の超音波反応装置(4a、4b)は、リング、円筒または円錐の形状を持つ、ことを特徴とする請求項3に記載の殺菌装置(1)。
【請求項7】
前記ランプタグ(32)は、前記ランプの表面温度、および/または放射される紫外線の強度、および/または反射される前記紫外線の強度、および/または前記紫外線ランプ(16)の実用寿命、を測定するための少なくとも一つのセンサ(60、61、62、63、64)を備える、ことを特徴とする請求項1に記載の殺菌装置(1)。
【請求項8】
前記ランプタグ(32)は、仕様、および/または前記紫外線ランプ(16)の状態、および/または前記紫外線ランプ(16)の摩耗、に関する情報を保存するためのメモリを備える、ことを特徴とする請求項1−7の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項9】
前記ランプタグ(32)は、制御ユニット(18、19、95、100)と、無線で相互接続されるRFID−タグである、ことを特徴とする請求項1−8の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項10】
前記殺菌装置(1)は、主接続片(6、7)を有する、少なくとも一つのフランジ(2、3)と、流体の殺菌を実施するための間隙(17)によって分離される内管および外管(4、5)と、を備え、それによって、前記内管(5)は、少なくとも一つの紫外線ランプ(16)を受けるのに適しており、かつ紫外線を透過する材料から作られている、ことを特徴とする請求項1−9の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項11】
前記少なくとも一つのフランジ(2、3)は、フィルタユニット(86)および/またはバルブゲート(10、11)および/またはセンサユニットおよび/または水量計、の相互接続のための界面フランジ(14、15)を備える、ことを特徴とする請求項1−10の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項12】
前記少なくとも一つのフランジが、有機および化学汚染物質の分解のための機械的液体処理システム(36)を備える、ことを特徴とする請求項1−11の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項13】
前記少なくとも一つのフランジ(2、3)は、交換可能な渦ユニットおよび/またはコンベヤユニット(34、35)を備える、ことを特徴とする請求項1−12の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項14】
前記少なくとも一つのフランジ(2、3)は、前記装置中を通過する流体の容積を測定するための流れ測定ユニット(12、13)を備える、ことを特徴とする請求項1−13の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項15】
前記流れ測定ユニット(12、13)は、互いに対向して配置される第1および第2のコイル(20、21)と、互いに対向し、かつ前記第1および前記第2のコイル(20、21)に対して垂直に、配置される第1および第2の電極(22、23)と、を備える
ことを特徴とする請求項14に記載の殺菌装置(1)。
【請求項16】
前記少なくとも一つのフランジ(2、3)および/または少なくとも1つの管(4、5)は、圧力センサ(103)を備える、ことを特徴とする請求項1−15の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項17】
センサユニット(30)が、前記流体中を通過する紫外線の強度および/または前記流体の温度を測定するために、前記内管(5)の反対側の前記間隙(17)の片側に配置される、ことを特徴とする請求項1−16の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項18】
ランプセンサユニット(18)が、紫外線ランプ(16)と前記内管(5)との間に配置され、前記少なくとも一つの紫外線ランプ(16)によって放射される紫外線を測定するための手段、および/または前記少なくとも一つの紫外線ランプ(16)の温度を測定するための手段、および/または前記間隙(17)内の前記流体の温度および/または前記外管(4)によって反射される前記紫外線を測定するための手段、および/または前記間隙(17)内の前記流体の速度を測定するための手段、を備えることを特徴とする請求項1−17の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項19】
前記ランプセンサユニット(18)は、ランプタグ(32)および/または制御ユニット(18、95、100)と相互接続されている、ことを特徴とする請求項18に記載の殺菌装置(1)。
【請求項20】
外管(4)は、第1のフランジ(2)と、タイバー(25)によって相互接続される第2のフランジ(3)または底部フランジ(101)との間に型締される、ことを特徴とする請求項1−19の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項21】
第1の間隙(17)が、内管と外管(4、5)との間に配置され、および、第2の間隙が外被パイプ(78)と前記外管(4)との間に配置され、それによって、水タンクが分離された流路(s10、s11)によって満たされ、および/または排出されることができるように、前記第1の間隙(17)は、第1のフランジ(2)の第1の主接続片(6)と第1の取入口/放出口(80)との間に相互接続を形成しており、および、前記第2の間隙(79)は、第2のフランジ(3)の第2の主接続片(7)と第2の取入口/放出口(81)との間に相互接続を形成している、ことを特徴とする請求項1−20の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項22】
前記殺菌装置(1)は、ミネラルスケールを取り除き、および/または微生物集団を抑制し、および/または腐蝕を抑制するために、前記殺菌装置(1)中を通過する前記流体内に、時間変化する磁界を誘導するコイル(104)、を備える、ことを特徴とする請求項1−21の1つに記載の殺菌装置(1)。
【請求項23】
前記コイル(104)は、前記管(4、5)の一つに、同心円状に配置される、ことを特徴とする請求項22に記載の殺菌装置(1)。
【請求項24】
殺菌装置を使用した紫外線による流体の殺菌のための殺菌方法であって、紫外線を放射するための少なくとも一つの紫外線ランプと、前記紫外線ランプに関する情報を備え、前記少なくとも一つの紫外線ランプに取り付けられた、または組み込まれた、ランプタグと、を備え、前記、処理されるべき前記流体は、少なくとも次の処理フェーズ、すなわち、
−機械的フィルタリングのステップと、
−流体品質監視オンライン分析および判定のステップと、
−流体酸化剤添加ステップと、
−それが内管と外管の間で規定されるスペースを通して流れる時の、紫外線照射のステップと、
に従うことを特徴とする、殺菌方法。
【請求項25】
前記処理されるべき流体は、さらに、前記流体内にキャビテーション効果を提供するための動力超音波を受ける、ことを特徴とする請求項24に記載の殺菌方法。
【請求項26】
前記流体は、前記他の処理の後でさらに、持続効果および/またはミネラル化および/または芳香化に到達するために、物質の添加ステップに従う、ことを特徴とする請求項24に記載の殺菌方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【公表番号】特表2007−533441(P2007−533441A)
【公表日】平成19年11月22日(2007.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−508708(P2007−508708)
【出願日】平成17年4月20日(2005.4.20)
【国際出願番号】PCT/CH2005/000218
【国際公開番号】WO2005/102401
【国際公開日】平成17年11月3日(2005.11.3)
【出願人】(506352072)
【Fターム(参考)】