流体制御要素
【課題】特にダイヤフラムバルブに使用するための制御要素を提供する。
【解決手段】流体制御要素は2つのハウジング部品から組み立てられたハウジングを備えている。ハウジング部品の間には制御空間30が形成され、その中には第1ハウジング部品20に配置された2つの流体ダクト40が開口している。シールシート50は制御空間内に配置され、流体ダクトの1つに割り当てられている。ダイヤフラム60は2つのハウジング部品の間に挟まれている。揺動作動要素70は第2ハウジング部品10に回動可能に組み付けられて、2つのレバーアーム80を備えるように構成され、シールシートに向かい合った取り付け領域においてダイヤフラムに堅固に取り付けられている。揺動作動要素には取り付け領域に隣接した、ダイヤフラムのための支持領域100が設けられている。
【解決手段】流体制御要素は2つのハウジング部品から組み立てられたハウジングを備えている。ハウジング部品の間には制御空間30が形成され、その中には第1ハウジング部品20に配置された2つの流体ダクト40が開口している。シールシート50は制御空間内に配置され、流体ダクトの1つに割り当てられている。ダイヤフラム60は2つのハウジング部品の間に挟まれている。揺動作動要素70は第2ハウジング部品10に回動可能に組み付けられて、2つのレバーアーム80を備えるように構成され、シールシートに向かい合った取り付け領域においてダイヤフラムに堅固に取り付けられている。揺動作動要素には取り付け領域に隣接した、ダイヤフラムのための支持領域100が設けられている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はダイヤフラムバルブにおいて使用される流体制御要素に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイヤフラムバルブは公知である。それらは、ハウジングと駆動部とがダイヤフラムによって流体的に互いに分離されているといった利点を有している。このことは、駆動部が媒体に触れることが無く、それは侵攻性の媒体が採用された場合にとりわけ適切なものとなる。例えば電磁バルブにおいては、部品は磁気的に誘導性のある材料で形成されており、その材料は腐食の影響を受けやすく、媒体と接触することで腐食される。
【0003】
ダイヤフラムバルブ内において2つのハウジング部品の間にダイヤフラムを挟むことがさらに知られている。ダイヤフラムを使用することによって、1つ以上のシールシートが開閉してもよい。
【0004】
製品および顧客の要求に依存して、媒体はより高圧なものへと変化するように要求されており、そのことはダイヤフラムへの高負荷に帰結する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダイヤフラムバルブのためのダイヤフラムを設計する場合、強度とダイヤフラムの厚さとの妥協点を見出す必要が頻繁にあり、それは、一方では可能な限り低動力を保証するダイヤフラムの高作動性が必要であり、他方では高安定性および長寿命ももちろん要求されるためである。結果的に、不測のクラック形成が圧力負荷の下でダイヤフラムに頻繁に発生する。
【0006】
したがって、本発明の目的は、特にダイヤフラムバルブに使用するための制御要素を提供することであり、圧力負荷の下においてさえもダイヤフラムの損傷の危険性なくその機能を保証するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
好適な実施形態において、流体制御要素は、2つのハウジング部品から組み立てられ、それらの間に制御空間を備えたハウジングを有している。第1ハウジング部品は制御空間内に開口した少なくとも2つの流体ダクトを備えている。流体ダクトの少なくとも1つはそれに割り当てられたシールシートを備えている。ダイヤフラムは2つのハウジング部品の間に挟まれている。揺動作動要素は2つのレバーアームを含んでいる。作動力が作動要素に作用した場合、レバーアームは開位置と閉位置との間で移動可能である。シールシートに向かい合って配置された取り付け領域内の揺動作動要素に取り付けられたダイヤフラムは、シールシートを開閉することが可能である。揺動作動要素はダイヤフラムのための指示領域を含み、その領域はダイヤフラムの支持に供する取り付け領域に隣接している。支持領域はダイヤフラムの自由な動きを制限している。このことは、ダイヤフラムが圧力負荷の下で所望しない法則において膨らみまたは過剰に引き伸ばされることを防止しており、そのような変形は、ダイヤフラムがもはや初期形状に復元可能でなく、永久変形している場合、圧力が除荷されたときにおけるしわや漏れに帰結する。したがって、本発明はダイヤフラムを損傷から効果的に保護する。
【0008】
有利な実施形態において、支持領域は円筒形伸長部の形状であり、その領域は揺動作動要素に配置され、連続的な環状面の形態でダイヤフラム取り付け領域を取り囲んでいる。対称な環状面は円形シールシートの輪郭に一致しており、発生する力が均一に緩和され、最適なシール効果を増大する利点を有する。他のシールシートの輪郭が使用される場合、支持領域のための別の幾何形状が、原理上は可能である。
【0009】
さらなる実施形態において、本発明による制御要素は、2/2ウェイダイヤフラムバルブの流体ハウジング部品および揺動作動要素に簡単な改良を加えた3/2ウェイデザインにおけるバルブに関して同一の態様で使用されてもよい。この目的のために、第1ハウジング部品は3つの流体ダクトを備え、そこには2つの外側流体ダクトに配置された2つのシールシートが形成され、全ての流体ダクトは制御空間内に開口している。揺動作動要素は対応したシールシートの1つに向かい合ったレバーアームのそれぞれにおいて1つの取り付け領域を含み、ダイヤフラムは個々の取り付け領域において揺動作動要素に取り付けられており、双方のレバーアームに支持領域をさらに含んでおり、支持領域はダイヤフラムの支持に寄与している。
【0010】
好適な実施形態において、円筒形伸長部の内径はバルブシートの径よりも大きい。ダイヤフラムのための取り付け領域はダイヤフラムのための指示領域も構成し、バルブシートによって取り囲まれた環状面に大まかに一致している。これは、ダイヤフラム支持領域全体がバルブシート径よりも大きい円筒形伸長部の内径によって増大されていることを意味し、これはダイヤフラムの安定性に貢献していると考えられる。
【0011】
その代わりに、ダイヤフラム取り付け領域のサイズを増大することも可能であり、それはダイヤフラム支持領域の拡大にもなる。
さらなる実施形態において、円筒形伸長部と第2ハウジング部品との間に自由空間が形成され、制御空間に圧力が負荷された場合、ダイヤフラムが自由空間内に伸長する。この自由空間は、ダイヤフラムの可動性を保証している。円筒形伸長部の形状も自由空間の幾何形状を画定している。ダイヤフラムが圧力の負荷の下に膨張することが可能な残りの自由空間が画定され、先行技術による公知の形状と比較して制限されている。このことは、ダイヤフラムがより高い圧力の下においても過剰に伸ばされず、いかなる永久変形も受けることが無く、ダイヤフラムの安定性の増大に帰結する。
【0012】
ダイヤフラムは、部分的にまたは堅固に揺動作動要素に接続された定型の固定締結要素に連結されており、これは、ダイヤフラムと作動要素との間の確実なぴったりと合った接続を構成している。ダイヤフラムが作動要素の一部である締結要素に直接接続されているのではなく、分離した締結要素を伴って作動要素に接続されている場合、締結要素と作動要素とは異なった材料から形成されてもよい。
【0013】
一実施形態によれば、作動要素は回動可能なようにピンに組み付けられ、そのピンはその作動要素の延在する長手方向に対して横向きに貫通している。ピンは第2ハウジング壁の向かい合った壁に堅固に固定されている。これは、製品が一直線上に密接に隣り合って配置された複数のバルブを含み、隣り合ったバルブ間の動作の干渉が発生することなく、バルブの不測の相互作用が発生しないといった利点を備えている。
【0014】
本発明のさらなる特徴および利点は、これ以降の記載および添付図から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】バルブハウジング内における、本発明による流体制御要素の長手方向断面を示した斜視図である。
【図2】図1に示された流体制御要素の立体的な図を示している。
【図3】バルブハウジング内における、本発明のさらなる実施形態による流体制御要素の長手方向断面を示した斜視図である。
【図4】図3に示された流体制御要素の立体的な図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は3/2ウェイ機能の流体制御要素を示しており、その要素は2つのハウジング部品10および20から組み立てられたハウジングを含み、それらのハウジング部品の間に制御空間30を備えている。3つの流体ダクト40が制御空間30内に開口しており、シールシート50が2つの外側流体ダクトに割り当てられている。ダイヤフラム60はハウジング部品10と20との間に挟まれている。揺動作動要素70は、ダイヤラム60の取り付けのための2つの取り付け領域90を備えた2つのレバーアーム80を含んでいる。ダイヤフラム取り付け領域90はシールシート50に対向して配置されている。揺動作動要素70の動作において、バルブシート50は交互に開閉される。揺動作動要素70は、取り付け領域90に隣接し且つダイヤフラム60の支持に供する支持領域100を備えている。取り付け領域90がダイヤフラムの支持に供する一方で、隣接したダイヤフラム支持領域100はダイヤフラム60の追加的な支持に寄与し、媒体が流体ダクト40を介して制御空間30内に侵入することによって圧力が負荷される場合にその圧力を緩和し、これによってダイヤフラムの安定性に貢献している。
【0017】
図2に示されたように、好適な実施形態において、円筒形伸長部110が揺動作動部70の上に配置され、連続的な環状面120の形状で取り付け領域90を取り囲んでいる。
【0018】
本発明による流体制御要素は、もちろんのこと、2/2ウェイデザインを備えた装置においても採用され得る。その場合、2つの外側流体ダクトのうちの1つが省略されることを除いては、その構造は3/2ウェイデザインのものと完全に同一である。揺動作動要素の第2支持領域は追加的に実施されてもよく、または省略されてもよい。
【0019】
一実施形態において、円筒形伸長部110の内径はバルブシートの径よりも大きい。これはダイヤフラム60のための支持領域全体を増大させる。ダイヤフラムはより効果的に、これによって安定して支持されている。
【0020】
取り付け領域90を拡大することも可能であり、それはダイヤフラム支持領域全体の拡大に帰結することと同様である。
【0021】
一実施形態において、自由空間130が円筒形伸長部110とハウジング部品20との間に形成されている。自由空間130はダイヤフラム60に必要とされた可動性を保証している。媒体圧力がダイヤフラム60の下に負荷されたとき、ダイヤフラム60は座屈し、これらの自由空間130内に移動する。伸長部の幾何形状および寸法は自由空間の幾何形状も同一に決定しており、それは自由空間の幾何形状が伸長部によって部分的に区切られているからである。円筒形伸長部の壁がより厚い場合、ダイヤフラムが圧力の下において伸長するための残りの自由空間はより小さくなり、ダイヤフラムの安定性への積極的な効果も備える。
【0022】
好適な実施形態において、ダイヤフラム60は、揺動作動要素70の取り付け領域90内において定型の固定締結要素140に連結されている。このことは、ダイヤフラム60と作動要素70との間の安定な且つぴったりと合った接続を保証しており、ダイヤフラムがバルブの作動中に作動要素から脱落することを防止している。
【0023】
さらなる実施形態によれば、揺動作動要素70はピンに組み付けられてか移動可能とされており、ピンはハウジング部品20の向かい合ったハウジング壁に堅固に固定されている。ピンは揺動作動要素70内のボア150を貫通し、その作動要素の長手方向に対して横向きとされている。
【0024】
図3および4は変形のデザインを示している。作動要素70は概略バー形状とされている。ダイヤフラム60は、作動要素70と堅固に接続された締結要素140に接続されている。作動要素70はダイヤフラム60のための指示領域100を備えた円筒形伸長部110を含み、支持領域はダイヤフラム60の支持に寄与している。
【0025】
本発明は特別な実施形態を参照するとともに、ここに記載されたが、それはこの実施形態に限定されるものでなく、たぶんさらなる代替の形態が、クレームされた発明の範囲内において当業者に想到されるだろう
【符号の説明】
【0026】
10,20 ・・・ハウジング部品
30 ・・・制御空間
40 ・・・流体ダクト
50 ・・・シールシート
60 ・・・ダイヤフラム
70 ・・・揺動作動要素
80 ・・・レバーアーム
100 ・・・支持領域
110 ・・・円筒形伸長部
130 ・・・自由空間
140 ・・・定型の固定締結要素
【技術分野】
【0001】
本発明はダイヤフラムバルブにおいて使用される流体制御要素に関する。
【背景技術】
【0002】
ダイヤフラムバルブは公知である。それらは、ハウジングと駆動部とがダイヤフラムによって流体的に互いに分離されているといった利点を有している。このことは、駆動部が媒体に触れることが無く、それは侵攻性の媒体が採用された場合にとりわけ適切なものとなる。例えば電磁バルブにおいては、部品は磁気的に誘導性のある材料で形成されており、その材料は腐食の影響を受けやすく、媒体と接触することで腐食される。
【0003】
ダイヤフラムバルブ内において2つのハウジング部品の間にダイヤフラムを挟むことがさらに知られている。ダイヤフラムを使用することによって、1つ以上のシールシートが開閉してもよい。
【0004】
製品および顧客の要求に依存して、媒体はより高圧なものへと変化するように要求されており、そのことはダイヤフラムへの高負荷に帰結する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ダイヤフラムバルブのためのダイヤフラムを設計する場合、強度とダイヤフラムの厚さとの妥協点を見出す必要が頻繁にあり、それは、一方では可能な限り低動力を保証するダイヤフラムの高作動性が必要であり、他方では高安定性および長寿命ももちろん要求されるためである。結果的に、不測のクラック形成が圧力負荷の下でダイヤフラムに頻繁に発生する。
【0006】
したがって、本発明の目的は、特にダイヤフラムバルブに使用するための制御要素を提供することであり、圧力負荷の下においてさえもダイヤフラムの損傷の危険性なくその機能を保証するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
好適な実施形態において、流体制御要素は、2つのハウジング部品から組み立てられ、それらの間に制御空間を備えたハウジングを有している。第1ハウジング部品は制御空間内に開口した少なくとも2つの流体ダクトを備えている。流体ダクトの少なくとも1つはそれに割り当てられたシールシートを備えている。ダイヤフラムは2つのハウジング部品の間に挟まれている。揺動作動要素は2つのレバーアームを含んでいる。作動力が作動要素に作用した場合、レバーアームは開位置と閉位置との間で移動可能である。シールシートに向かい合って配置された取り付け領域内の揺動作動要素に取り付けられたダイヤフラムは、シールシートを開閉することが可能である。揺動作動要素はダイヤフラムのための指示領域を含み、その領域はダイヤフラムの支持に供する取り付け領域に隣接している。支持領域はダイヤフラムの自由な動きを制限している。このことは、ダイヤフラムが圧力負荷の下で所望しない法則において膨らみまたは過剰に引き伸ばされることを防止しており、そのような変形は、ダイヤフラムがもはや初期形状に復元可能でなく、永久変形している場合、圧力が除荷されたときにおけるしわや漏れに帰結する。したがって、本発明はダイヤフラムを損傷から効果的に保護する。
【0008】
有利な実施形態において、支持領域は円筒形伸長部の形状であり、その領域は揺動作動要素に配置され、連続的な環状面の形態でダイヤフラム取り付け領域を取り囲んでいる。対称な環状面は円形シールシートの輪郭に一致しており、発生する力が均一に緩和され、最適なシール効果を増大する利点を有する。他のシールシートの輪郭が使用される場合、支持領域のための別の幾何形状が、原理上は可能である。
【0009】
さらなる実施形態において、本発明による制御要素は、2/2ウェイダイヤフラムバルブの流体ハウジング部品および揺動作動要素に簡単な改良を加えた3/2ウェイデザインにおけるバルブに関して同一の態様で使用されてもよい。この目的のために、第1ハウジング部品は3つの流体ダクトを備え、そこには2つの外側流体ダクトに配置された2つのシールシートが形成され、全ての流体ダクトは制御空間内に開口している。揺動作動要素は対応したシールシートの1つに向かい合ったレバーアームのそれぞれにおいて1つの取り付け領域を含み、ダイヤフラムは個々の取り付け領域において揺動作動要素に取り付けられており、双方のレバーアームに支持領域をさらに含んでおり、支持領域はダイヤフラムの支持に寄与している。
【0010】
好適な実施形態において、円筒形伸長部の内径はバルブシートの径よりも大きい。ダイヤフラムのための取り付け領域はダイヤフラムのための指示領域も構成し、バルブシートによって取り囲まれた環状面に大まかに一致している。これは、ダイヤフラム支持領域全体がバルブシート径よりも大きい円筒形伸長部の内径によって増大されていることを意味し、これはダイヤフラムの安定性に貢献していると考えられる。
【0011】
その代わりに、ダイヤフラム取り付け領域のサイズを増大することも可能であり、それはダイヤフラム支持領域の拡大にもなる。
さらなる実施形態において、円筒形伸長部と第2ハウジング部品との間に自由空間が形成され、制御空間に圧力が負荷された場合、ダイヤフラムが自由空間内に伸長する。この自由空間は、ダイヤフラムの可動性を保証している。円筒形伸長部の形状も自由空間の幾何形状を画定している。ダイヤフラムが圧力の負荷の下に膨張することが可能な残りの自由空間が画定され、先行技術による公知の形状と比較して制限されている。このことは、ダイヤフラムがより高い圧力の下においても過剰に伸ばされず、いかなる永久変形も受けることが無く、ダイヤフラムの安定性の増大に帰結する。
【0012】
ダイヤフラムは、部分的にまたは堅固に揺動作動要素に接続された定型の固定締結要素に連結されており、これは、ダイヤフラムと作動要素との間の確実なぴったりと合った接続を構成している。ダイヤフラムが作動要素の一部である締結要素に直接接続されているのではなく、分離した締結要素を伴って作動要素に接続されている場合、締結要素と作動要素とは異なった材料から形成されてもよい。
【0013】
一実施形態によれば、作動要素は回動可能なようにピンに組み付けられ、そのピンはその作動要素の延在する長手方向に対して横向きに貫通している。ピンは第2ハウジング壁の向かい合った壁に堅固に固定されている。これは、製品が一直線上に密接に隣り合って配置された複数のバルブを含み、隣り合ったバルブ間の動作の干渉が発生することなく、バルブの不測の相互作用が発生しないといった利点を備えている。
【0014】
本発明のさらなる特徴および利点は、これ以降の記載および添付図から明らかになるだろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】バルブハウジング内における、本発明による流体制御要素の長手方向断面を示した斜視図である。
【図2】図1に示された流体制御要素の立体的な図を示している。
【図3】バルブハウジング内における、本発明のさらなる実施形態による流体制御要素の長手方向断面を示した斜視図である。
【図4】図3に示された流体制御要素の立体的な図を示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は3/2ウェイ機能の流体制御要素を示しており、その要素は2つのハウジング部品10および20から組み立てられたハウジングを含み、それらのハウジング部品の間に制御空間30を備えている。3つの流体ダクト40が制御空間30内に開口しており、シールシート50が2つの外側流体ダクトに割り当てられている。ダイヤフラム60はハウジング部品10と20との間に挟まれている。揺動作動要素70は、ダイヤラム60の取り付けのための2つの取り付け領域90を備えた2つのレバーアーム80を含んでいる。ダイヤフラム取り付け領域90はシールシート50に対向して配置されている。揺動作動要素70の動作において、バルブシート50は交互に開閉される。揺動作動要素70は、取り付け領域90に隣接し且つダイヤフラム60の支持に供する支持領域100を備えている。取り付け領域90がダイヤフラムの支持に供する一方で、隣接したダイヤフラム支持領域100はダイヤフラム60の追加的な支持に寄与し、媒体が流体ダクト40を介して制御空間30内に侵入することによって圧力が負荷される場合にその圧力を緩和し、これによってダイヤフラムの安定性に貢献している。
【0017】
図2に示されたように、好適な実施形態において、円筒形伸長部110が揺動作動部70の上に配置され、連続的な環状面120の形状で取り付け領域90を取り囲んでいる。
【0018】
本発明による流体制御要素は、もちろんのこと、2/2ウェイデザインを備えた装置においても採用され得る。その場合、2つの外側流体ダクトのうちの1つが省略されることを除いては、その構造は3/2ウェイデザインのものと完全に同一である。揺動作動要素の第2支持領域は追加的に実施されてもよく、または省略されてもよい。
【0019】
一実施形態において、円筒形伸長部110の内径はバルブシートの径よりも大きい。これはダイヤフラム60のための支持領域全体を増大させる。ダイヤフラムはより効果的に、これによって安定して支持されている。
【0020】
取り付け領域90を拡大することも可能であり、それはダイヤフラム支持領域全体の拡大に帰結することと同様である。
【0021】
一実施形態において、自由空間130が円筒形伸長部110とハウジング部品20との間に形成されている。自由空間130はダイヤフラム60に必要とされた可動性を保証している。媒体圧力がダイヤフラム60の下に負荷されたとき、ダイヤフラム60は座屈し、これらの自由空間130内に移動する。伸長部の幾何形状および寸法は自由空間の幾何形状も同一に決定しており、それは自由空間の幾何形状が伸長部によって部分的に区切られているからである。円筒形伸長部の壁がより厚い場合、ダイヤフラムが圧力の下において伸長するための残りの自由空間はより小さくなり、ダイヤフラムの安定性への積極的な効果も備える。
【0022】
好適な実施形態において、ダイヤフラム60は、揺動作動要素70の取り付け領域90内において定型の固定締結要素140に連結されている。このことは、ダイヤフラム60と作動要素70との間の安定な且つぴったりと合った接続を保証しており、ダイヤフラムがバルブの作動中に作動要素から脱落することを防止している。
【0023】
さらなる実施形態によれば、揺動作動要素70はピンに組み付けられてか移動可能とされており、ピンはハウジング部品20の向かい合ったハウジング壁に堅固に固定されている。ピンは揺動作動要素70内のボア150を貫通し、その作動要素の長手方向に対して横向きとされている。
【0024】
図3および4は変形のデザインを示している。作動要素70は概略バー形状とされている。ダイヤフラム60は、作動要素70と堅固に接続された締結要素140に接続されている。作動要素70はダイヤフラム60のための指示領域100を備えた円筒形伸長部110を含み、支持領域はダイヤフラム60の支持に寄与している。
【0025】
本発明は特別な実施形態を参照するとともに、ここに記載されたが、それはこの実施形態に限定されるものでなく、たぶんさらなる代替の形態が、クレームされた発明の範囲内において当業者に想到されるだろう
【符号の説明】
【0026】
10,20 ・・・ハウジング部品
30 ・・・制御空間
40 ・・・流体ダクト
50 ・・・シールシート
60 ・・・ダイヤフラム
70 ・・・揺動作動要素
80 ・・・レバーアーム
100 ・・・支持領域
110 ・・・円筒形伸長部
130 ・・・自由空間
140 ・・・定型の固定締結要素
【特許請求の範囲】
【請求項1】
−2つのハウジング部品を組み立てることによって形成されたハウジングであって、前記2つのハウジング部品の間に制御空間を形成したハウジングと、
−第1ハウジング部品内に配置され且つ前記制御空間内に開口した少なくとも2つの流体ダクトと、
−前記制御空間内に配置され且つ前記流体ダクトの1つに割り当てられた少なくとも1つのシールシートと、
−前記ハウジング部品の間に挟まれたダイヤフラムと、
−第2ハウジング内において回動するように組み付けられ且つ2つのレバーアームを備えた揺動作動要素と、を具備し、
該揺動作動要素は開位置と閉位置との間で移動可能であり、且つ該揺動作動要素は前記シールシートに対向して配置された取り付け領域内において前記ダイヤフラムに取り付けられた流体制御要素において、
前記揺動作動要素は、前記ダイヤフラムを支持するための前記取り付け領域に隣接したダイヤフラム支持領域をさらに含んでいることを特徴とする流体制御要素。
【請求項2】
前記ダイヤフラム支持領域は、前記取り付け領域を取り囲んだ前記揺動作動要素の円筒形伸長部に形成された連続的な環状面であることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項3】
3つの流体ダクトが前記第1ハウジング部品に配置されて前記制御空間内に開口し、該制御空間はその内部に形成された2つのシールシートを備え、各々の該シールシートは前記流体ダクトの1つに関係付けられ且つ前記流体ダクトの1つは前記バルブシートの間の位置において前記制御空間内に開口し、前記揺動作動要素は前記シールシートの1つに対向した位置において各々の前記レバーアーム上で前記ダイヤフラムに取り付けられ、前記ダイヤフラムは各々の前記シールシートに隣接したダイヤフラム支持領域によって支持されていることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項4】
前記揺動作動要素は前記レバーアームのダイヤフラム取り付け領域と、ダイヤフラム支持領域を形成した各々の取り付け領域を取り囲んだ円筒形伸長部と、を備え、各々の該円筒形伸長部はダイヤフラム厚さの約2倍のバルブシート径よりも大きい内径とされていることを特徴とする請求項3に記載の流体制御要素。
【請求項5】
各々の前記円筒形伸長部と前記第2ハウジング部品の内壁との間に自由空間が形成され、前記制御空間に圧力が負荷された場合に、ダイヤフラムが前記自由空間内に伸長することが可能であることを特徴とする請求項3に記載の流体制御要素。
【請求項6】
前記ダイヤフラムは、前記揺動作動要素の定型の固定締結要素に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項7】
前記揺動作動要素は回動可能なようにピンに組み付けられ、該ピンは前記レバーアームに対して横向きになるように前記揺動作動要素を貫通し、前記第2ハウジングの向かい合った壁に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項8】
前記揺動作動要素は概略バー形状であることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項1】
−2つのハウジング部品を組み立てることによって形成されたハウジングであって、前記2つのハウジング部品の間に制御空間を形成したハウジングと、
−第1ハウジング部品内に配置され且つ前記制御空間内に開口した少なくとも2つの流体ダクトと、
−前記制御空間内に配置され且つ前記流体ダクトの1つに割り当てられた少なくとも1つのシールシートと、
−前記ハウジング部品の間に挟まれたダイヤフラムと、
−第2ハウジング内において回動するように組み付けられ且つ2つのレバーアームを備えた揺動作動要素と、を具備し、
該揺動作動要素は開位置と閉位置との間で移動可能であり、且つ該揺動作動要素は前記シールシートに対向して配置された取り付け領域内において前記ダイヤフラムに取り付けられた流体制御要素において、
前記揺動作動要素は、前記ダイヤフラムを支持するための前記取り付け領域に隣接したダイヤフラム支持領域をさらに含んでいることを特徴とする流体制御要素。
【請求項2】
前記ダイヤフラム支持領域は、前記取り付け領域を取り囲んだ前記揺動作動要素の円筒形伸長部に形成された連続的な環状面であることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項3】
3つの流体ダクトが前記第1ハウジング部品に配置されて前記制御空間内に開口し、該制御空間はその内部に形成された2つのシールシートを備え、各々の該シールシートは前記流体ダクトの1つに関係付けられ且つ前記流体ダクトの1つは前記バルブシートの間の位置において前記制御空間内に開口し、前記揺動作動要素は前記シールシートの1つに対向した位置において各々の前記レバーアーム上で前記ダイヤフラムに取り付けられ、前記ダイヤフラムは各々の前記シールシートに隣接したダイヤフラム支持領域によって支持されていることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項4】
前記揺動作動要素は前記レバーアームのダイヤフラム取り付け領域と、ダイヤフラム支持領域を形成した各々の取り付け領域を取り囲んだ円筒形伸長部と、を備え、各々の該円筒形伸長部はダイヤフラム厚さの約2倍のバルブシート径よりも大きい内径とされていることを特徴とする請求項3に記載の流体制御要素。
【請求項5】
各々の前記円筒形伸長部と前記第2ハウジング部品の内壁との間に自由空間が形成され、前記制御空間に圧力が負荷された場合に、ダイヤフラムが前記自由空間内に伸長することが可能であることを特徴とする請求項3に記載の流体制御要素。
【請求項6】
前記ダイヤフラムは、前記揺動作動要素の定型の固定締結要素に連結されていることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項7】
前記揺動作動要素は回動可能なようにピンに組み付けられ、該ピンは前記レバーアームに対して横向きになるように前記揺動作動要素を貫通し、前記第2ハウジングの向かい合った壁に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【請求項8】
前記揺動作動要素は概略バー形状であることを特徴とする請求項1に記載の流体制御要素。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図2】
【図3】
【図4】
【公開番号】特開2011−127759(P2011−127759A)
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2010−269200(P2010−269200)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(510077923)ビルケルト・ベルケ・ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−269200(P2010−269200)
【出願日】平成22年12月2日(2010.12.2)
【出願人】(510077923)ビルケルト・ベルケ・ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】
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