説明

流体製品用分配機内の流体製品の乾燥を防ぐ装置及び方法

流体製品を分配する機械に設けられ複数の送出ノズル(11)を備えた送出ヘッド(12)内の流体製品の乾燥を防ぐための装置(10)及び方法。この装置(10)は、状態調節流を生成する第1の要素(25)と、送出ノズル(11)の下の空間(19)に状態調節流を送り、使用中における分配機の周囲の雰囲気と異なる雰囲気を前記空間(19)内に作り出す第2の要素(15、20、21)とを有する。送出ノズルは、少なくとも2つのグループに分けられ、空間(19)は、送出ノズル(11)のグループに対応して配置された少なくとも2つの独立した状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)に分割される。状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)内に、送出ノズル(11)の対応するグループによって送られる流体製品のタイプに従って異なる雰囲気が作り出される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば着色液、塗料用基材、ワニス、エナメル、インク等の流体製品がこれらの製品のための分配機内で乾燥するのを防ぐ装置及び方法に関する。この装置は、分配機の送出ヘッドのノズルに対して有利に適用することができ、同一の送出ヘッドに流れ込む異なる性質の特定の染料を制御された温度と湿度に維持できるようにする。
【背景技術】
【0002】
例えば様々な明度や色の染料等を基材に計量(dose)し、及び/又は加えて所定の色の塗料を作成することができる流体製品用の既知の分配機又は供給機は、送出ヘッドにおいてグループ化された数個から数十個の様々な数の複数の送出ノズルを備える。各送出ノズルは、所定の染料を収容した対応するタンクに接続されており、例えば電子処理装置の支援により、適切に選択された量の流体製品を選択的に送出する電気ポンプによって制御される。
【0003】
通常、そのような分配機を使用する際、分配機は、1回に少数の流体製品を送出するだけでよく、その結果、頻繁に送出されない流体製品は、非動作ノズルと対応した状態で静止したままであり、乾きやすく、送出しなければならないときに問題が起こる。
【0004】
例えば、本出願人の名前で2004年11月5日で出願されたイタリア特許出願UD2004A000094に記載された装置が既知である。この既知の装置は、送出ヘッドと連結され、送出ノズルの末端部分を制御された温度と湿度に維持して、頻繁に送出されない流体製品の乾燥を防ぎ、送出量の計測誤差と、混合できない凝固粒子が完成品の回収容器に入る可能性を制限する。
【0005】
また、2005年2月3日に発行された欧州特許出願EP-A-1.510.260号から、織物(フェルト)の微細毛管作用によってノズルに加湿流体を導く方法も既知である。
【0006】
ペイントとワニスの製造業者は、例えば汎用染料、有機溶剤を含む工業用染料、或いはVOC(揮発性有機成分)を含まない水性染料のような装飾用染料等の異なるタイプの染料を送出するために、2以上のグループに分けられた多数のノズル(例えば、24個や32個)を備えた送出ヘッドを利用する必要性を次第に感じるようになってきている。
【0007】
このケースでは、既知の装置は、様々なグループの送出ノズルに最適な加湿を保証することができない。その理由は、各グループから送出される製品が、異なる特性を有し、それらの製品が、異なるパラメータ及び/又は異なる状態調節流体(例えば、水性染料と汎用染料用の蒸気や溶剤染料用の有機溶媒)で加湿され保存されなければならないからである。
【0008】
また、この欠点によって、送出される製品の一部分が乾燥し、これにより、送出量の計測の難しさや完成品の品質低下等、以前に解決されていた問題の幾つかが再び表面化する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明の1つの目的は、流体製品の乾燥を防ぎ、又、同一の送出ヘッドが異なるグループのノズルを備えるとき、異なる特性を有する流体製品を送出できるようにする装置を実現しその方法を完成させることである。
【0010】
本発明の別の目的は、作成と使用が単純で経済的な装置を実現することである。
【0011】
本出願人は、上記及びその他の目的を達成するために、現状技術に大きな技術的貢献をもたらす発明を考案し、試験し、完成させた。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、独立請求項において記載されると共に特徴付けられ、従属請求項において、本発明の他の特徴、即ち本発明の概念に対する変形が記載されている。
【0013】
前記目的により、本発明による流体製品の乾燥を防ぐための装置は、流体製品用の分配機の送出ヘッドに適用することができる。送出ヘッドは、複数の送出ノズルを備える。より正確に言うと、分配機は、少なくとも状態調節流を生成することができる第1の手段と、状態調節流を送出ノズルの下の空間に送り、少なくとも使用中における分配機の周囲の雰囲気と異なる雰囲気を作り出すことができる第2の手段とを有する。
【0014】
本発明の特徴によれば、送出ノズルの下の空間は、少なくとも2つの別個の状態調節ゾーンに分けられる。これらの状態調節ゾーンは、等しい数の送出ノズルのグループに対応して配置され、対応する送出ノズルのグループによって送出される流体製品のタイプにより異なる雰囲気を作り出すことができる。
【0015】
従って、本発明による装置により、送出ヘッドが送出することができる特定の流体製品ごとに、特定の状態調節雰囲気を作り出すことができる。
【0016】
このようにして、送出することができる各流体製品は、最適な加湿及び保存状態が維持され、完成品が最適な品質であることが保証され、それぞれの個別の送出ノズルに送られる製品の量の正確な定量化が可能になる。
【0017】
更に、本発明による解決策は、作成が簡単且つ経済的であり、従って前述の動作的な利点に加え、製造コスト及び時間を削減でき、非常に使い易いという利点がある。
【0018】
本発明の実施形態の好ましい形態において、ノズルの下の空間は、カバー手段によって少なくとも部分的に封止可能である。このカバー手段は、所定の状態調節ゾーンと協力して、対応する送出ノズルのグループによって送られる流体製品のタイプに応じた特定の雰囲気を含む閉チャンバを画定することができる閉じた状態調節要素を有する。
【0019】
本発明による装置は、また、状態調節ゾーンの近くに配置され、関連雰囲気の一つ以上の重要なパラメータを検出することができる検出手段と、検出手段によって検出された値に従って状態調節流の一以上の特性を調整して、所定の雰囲気の重要なパラメータを1組の所定値の範囲内に維持することができる調整手段とを備えると有利である。
【0020】
前記検出手段は、それぞれの状態調節ゾーンのまわりの相対湿度(RH%)と温度(℃)の条件を検出することができる既知のタイプのセンサを備えることが好ましい。
【0021】
例えば、センサは、下限値と上限値の間にある所定の値の湿度、温度及び/又は送出量を有する状態調節流を生成するために、前記第1の手段に命令を送ることができる制御回路(例えば、電子制御回路)に接続される。
【0022】
このように、各状態調節ゾーンを独立に単純且つ有効に管理することができ、同時に、蒸気発生器の場合、送出していないときも送出しているときも流体製品の最適な加湿と保存を保証することができる。
【0023】
各送出ノズルは、負荷の損失を小さくし、流体製品の最低量での計量を改善し、取り外しを容易にするために、内側に収束する円錐形の端部形状を有する有限長の内部チャネルを有する終端部分を備えると有利である。
【0024】
本発明の上記及びその他の特徴は、非限定的な例として提供された実施形態の好ましい形態の添付図面を参照した以下の説明から明らかになるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
図1、図2及び図3を参照すると、流体製品用の分配機内の送出ヘッド12の複数の送出ノズル11と対応する流体製品の乾燥を防ぐための本発明による装置10は、環状要素13を有する。この環状要素13は、送出ヘッド12と実質的に同軸で配置され、送出ヘッド12の外側面によって、送出ヘッド12の下にある環状チャンバ15と空間又はコンパートメント19とを画定するように形成されている。
【0026】
送出ヘッド12の下に画定されたコンパートメント19は、カバーストッパ40によって選択的に閉止可能である。
【0027】
この事例では、送出ヘッド12の上に32個の送出ノズル11が設けられており、これらの送出ノズル11は、コンパートメント19内に通じ、それぞれ8個の4グループのノズル11に分けられている。各グループのノズルから、例えば汎用染料、有機溶媒工業染料、無VOC水性染料等の様々な流体製品を送出することができる。
【0028】
第1の2グループの送出ノズル11は、有機溶媒染料を送出することができ、第2の2グループの送出ノズル11は、水性染料を送出することができる。
【0029】
この事例では、各送出ノズル11は、送出する流体製品を計量するために、計量パイプ11aと終端要素11bとを有する。
【0030】
より正確には、各終端要素11bは、形状が実質的に管状であり、送出ヘッド12のすぐ近くで送られる流体製品の接触断面を小さくするように計量端が円錐形に形成されている。このようにして、流体製品の分離が促進され、流体製品が少量の場合でも計量精度が高くなり、管状要素11bの長さが制限されるので、生じる負荷損失も最小になる。
【0031】
更に、この事例では、接続が、既知のタイプの図示していない単純な結束バンドによって行われるので、送出ノズル11の各終端要素11bの形状により、計量パイプ11bとの接続が単純化される。
【0032】
この事例では、コンパートメント19は、4つの状態調節ゾーン19a、19b、19c及び19dに分けられ、これらの状態調節ゾーンは、互いに実質的に等しく且つそれぞれのゾーンから1グループ8個の送出ノズル11が出ている。より正確に言うと、有機溶媒染料を送出するノズル11のグループは、ゾーン19aとゾーン19bから出ており、水性染料又は汎用染料を送出するノズル11は、ゾーン19cとゾーン19dから出ている。
【0033】
状態調節ゾーン19a、19b、19c及び19dは、4つの分割壁16によって互いに分けられ、これらの分割壁は、送出ヘッド12の下側面に一体的に作成され互いに実質的に直角に配置されている。
【0034】
環状チャンバ15とコンパートメント19の間には環状通路20が設けられ、その通路の幅は、十分の数ミリメートルから1ミリメートルであると有利である。分割壁16に対応して環状通路を半径方向に分断でき、有利である。
【0035】
環状チャンバ15内では、接続穴17にパイプ21の一端21aが挿入され、他端21bは、図1に単に概略的に示した蒸気発生装置25に接続されている。
【0036】
蒸気発生装置25は、例えば電子式でマイクロプロセッサを備えた制御ユニット29に接続されている。制御ユニット29は、送る蒸気の量と温度の両方を調整することができる。
【0037】
このようにして、所望の量の蒸気又は蒸気飽和空気の混合物を環状チャンバ15に導入することができる。この蒸気又は混合物は、環状通路20を通って、それぞれの状態調節ゾーン19a、19b、19c及び19dに横方向から選択的に入る。
【0038】
環状チャンバ15内には、接続穴17と反対側に、チャンバ15内にある流体の相対湿度(RH%)と温度(℃)を検出し、それに対応する電気信号を制御ユニット29に送信することができる既知のタイプの1組のセンサ30が配置されている。
【0039】
更に、1組のセンサ30は、いずれにしても、分配機の非動作期間中も制御ユニット29に信号を送り、チャンバが閉じられたとき、カバーストッパ40の異常の可能性や送出ノズル11の各グループの加湿を伝え、警告を出したり、例えば蒸気発生器25の加湿タンクを満杯にする自動修正操作を行わせたりすることができることが好ましい。
【0040】
制御ユニット29は、センサグループ30から受け取ったデータに応じて、蒸気の生成量と温度を調整する。それにより、各状態調節ゾーン19cと19d(汎用染料と水性染料)内で、所定のレベルの湿度と温度が維持され、未使用の流体製品が、分配機のいかなる動作条件でも乾燥することなく維持されるようになる。
【0041】
より一般には、蒸気発生器25を作動させることによって、制御ユニット29は、環状チャンバ15に導入される流れの物理的且つ/又は化学的特性を変化させることができる。より正確には、導入される流れの温度と量を両方とも増減することができ、例えば個別のゾーン19cと19d内の分圧を変化させて露点に達するのを防ぐことができる。
【0042】
制御ユニット29は、分配機自体の回路に組み込むことができ、従って、分配装置の非動作期間中に送出ノズル11に加湿するための既知のシステムと分配機10を容易に統合できる。実際には、例えば機械的タイプ、光学的タイプ、磁気的タイプ等のセンサ手段を配置して、分配機の非活動状態及び/又は送出ヘッド12と対応する分配機のカバー装置40の有無を検出することができる。
【0043】
前述のように、カバーストッパ40は、送出ヘッド12の下側部分と選択的に連結することができ、また有機溶媒染料用の送出ノズル11が設けられたゾーン19a及び19bと対応して調整するために微細毛管作用によって得られた湿った雰囲気と有機溶媒を含む閉じたチャンバと、水性染料用の送出ノズル11が設けられた状態調節ゾーン19c及び19dと対応する開いたチャンバとを作成することができる。
【0044】
実際には、図2と図3に示したように、カバーストッパ40は、2つの状態調節ゾーン19a及び19bに対応してフェルト41を有する。このフェルト41は、有機溶媒を吸い込ませてあり、カバーストッパ40が送出ヘッド12の下に配置されたときに前記2つの状態調節ゾーン19a及び19bの気密状態を決定するマイクロフィルトレーションよって湿った状態に維持される。フェルト41は、2つの状態調節ゾーン19a及び19bの内部に、有機溶媒で飽和した所望の雰囲気を作る。
【0045】
フェルト41は、前述の欧州特許出願EP-A-1.510.260に記載されたような状態調節流体を収容する容器内に既知の様式で部分的に浸されたテール部41aを備える。
【0046】
制御ユニット29は、分配機のいかなる動作条件下でもゾーン19c及び19d内に染料を保持するのに最良の状態を実現し保証するために、装置10の様々な構成要素を管理することができる。
【0047】
分配機が非動作状態の場合、送出ヘッド12のカバーストッパ40は閉じられており、マイクロフィルトレーションシステムによって状態調節ゾーン19a及び19b内に有機溶媒で飽和した所望の雰囲気を維持する。
【0048】
これに対して、カバーストッパ40は、状態調節ゾーン19c及び19dと対応する貫通孔42を有する。この貫通孔42により、計量段階の間も状態調節パラメータを維持する最適条件を維持することができる。
【0049】
以上説明した装置10は、以下のように機能する。
【0050】
パイプ21を介して、蒸気が混合された空気の流れが環状チャンバ15に導入される。
【0051】
流れの重要なパラメータ、即ち相対湿度と温度に関するパラメータの適正レベル(最小値から最大値の間にある)は、制御ユニット29の制御下であらかじめ決定され取得される。
【0052】
蒸気が混合された空気の流れは、環状通路20を介して状態調節ゾーン19c及び19dに半径方向でかつ斜めに導入され、送出ノズル11を通る流体製品の送出方向と実質的に垂直であると有利である。このように、様々な状態調節ゾーン19c及び19d内に、異なる湿度(RH%)と温度(℃)を有する所定の雰囲気が作成される。
【0053】
センサグループ30は、状態調節ゾーン19c及び19d内の湿度と温度の実際値を連続的に検出し、検出した値を制御ユニット29にフィードバックする。制御ユニット29は、重要なパラメータの値が常に所定の限界値内にあるように流れを生成する条件を修正する。
【0054】
また、制御することができるパラメータには、例えば相対圧力や分圧等、異なる状態調節ゾーン19c及び19d内にある空気及び/又は蒸気の物理及び化学特性があるが、これらに限定されない。環境条件を変更するために制御ユニット29がフィードバックにより作用する変数は多数ある。特に重要であるが非限定的ないくつかの変数の例には、導入される溶剤の温度、分圧、滴定量、体積及び量、導入する空気と蒸気の混合物の相対湿度、導入量、並びに一般には、対応するノズル11のグループの状態調節ゾーンに導入される溶剤、蒸気又は空気と蒸気の混合物の一つ以上の物理的又は化学的特性がある。
【0055】
より正確には、制御ユニット29は、送出ノズル11の各グループの状態調節ゾーン19c及び19dのまわりの空気が飽和しているか又はほぼ飽和している状態に制御する。そのような場合、制御ユニット29は、例えば相対状態調節ゾーン19c及び19d内の流れの温度を高くするか相対湿度を低くすることによって、送出ノズル11の異なるグループのまわりの環境条件をフィードバックで修正する。
【0056】
本発明の範囲を逸脱することなく、以上説明した装置10と方法に対する部品又は段階の修正及び/又は追加を行うことができることは明らかである。
【0057】
例えば、図4に示した変形によれば、送出ヘッド12上に設けられた送出ノズル11の4分の1だけが有機溶媒染料を送出できる場合、カバーストッパ40のフェルト41は、表面全体の4分の1だけに延在し、1つの状態調節ゾーン19bだけを完全に閉じることができる。
【0058】
図5と図6に示した解決策では、フェルト41は、前の事例のような部分形状を有する代わりに、実質的に円周形状を有する。
【0059】
一般に、フェルト41が、送出ヘッド12内の送出ノズル11のグループの分布に対応する形状と配置を有することができることは本発明の範囲内である。
【0060】
また、本発明を特定の例を参照して説明したが、当業者であれば、特許請求の範囲に示したような特徴を有する装置及び方法の多くの他の等価な形態を実現でき、従って、これらの全てが特許請求の範囲で定義された保護範囲に入ることは明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明による乾燥を防ぐための装置の下から見た概略斜視図である。
【図2】図1の装置の断面図である。
【図3】2つの対称領域を有し、その左側領域に、微細毛管作用によって流体を送る装置の入口がある図1の装置のカバーストッパの平面図である。
【図4】異なるサイズの2つの領域を有し、その左上領域に、微細毛管作用によって流体を送る装置の入口がある図3のカバーストッパの第1の変形例の図である。
【図5】2つの同心領域を有し、その小さい方の中心領域に、微細毛管作用によって流体を送る装置の入口がある図3のカバーストッパの第2の変形例であ。
【図6】2つの同心領域を有し、図5の領域よりサイズの大きい中心領域に微細毛管作用によって流体を送る装置の入口がある、図3のカバーストッパの第3の変形例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体製品を分配する機械の送出ヘッド(12)内の流体製品の乾燥を防ぐための装置であって、前記送出ヘッド(12)は、複数の送出ノズル(11)を備え、前記装置は、少なくとも状態調節流を生成することができる第1の手段(25)と、前記送出ノズル(11)の下の空間(19)に前記状態調節流を送り、前記空間(19)内に、少なくとも使用中における前記分配機の周囲の雰囲気と異なる雰囲気を作り出すことができる第2の手段(15、20、21)とを備えた装置において、前記送出ノズルは、少なくとも2つのグループに分けられ、前記空間(19)は、前記送出ノズル(11)の前記グループと対応して配置された少なくとも2つの独立した状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)に分割され、対応する送出ノズル(11)のグループによって送られる流体製品のタイプに従って異なる雰囲気を作り出す装置。
【請求項2】
前記送出ノズル(11)の下の前記空間(19)を選択的に少なくとも部分的に閉じることができるカバー手段(40)を有する、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記カバー手段(40)は、所定の状態調節ゾーン(19a、19b)と協力して、対応する送出ノズル(11)のグループによって送られる流体製品のタイプに応じて、マイクロフィルトレーションにより飽和雰囲気が作られた対応する閉じたチャンバを画定することができる少なくとも1つの閉じた状態調節要素(41)を有する、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記第1の手段は、蒸気と混合された空気の流れを生成することができる少なくとも1個の生成器要素(25)を有し、前記第2の手段は、前記発生器要素(25)と連結され、蒸気と混合された空気の前記流れを前記状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)の方に選択的に開いた環状チャンバ(15)に送るパイプ(21)を少なくとも有する、請求項1又は2に記載の装置。
【請求項5】
前記状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)の近くに配置され、作成された前記雰囲気の一つ以上の重要なパラメータを検出することができる検出手段(30)と、前記検出手段(30)によって検出された値に従って前記状態調節流の一つ以上の特性を調整して、各雰囲気の重要なパラメータを1組の所定値の範囲内に維持することができる調整手段(29)とを有する、請求項1から4の何れか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記検出手段は、前記環状チャンバ(15)内に配置され且つ関連した状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)内の相対湿度(RH%)と温度(℃)の状態を検出することができる一個以上のセンサ(30)を有する、請求項4又は5に記載の装置
【請求項7】
前記送出ノズル(11)の各々は、送出端で前記流体製品の分離を容易にするために内部に向かって収束した円錐形端部を備えた送出チャンバを有する少なくとも1つの終端要素(11a)を有する、請求項1から6の何れか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記流体製品を分配する機械に設けられ複数の送出ノズル(11)を備えた送出ヘッド(12)内の流体製品の乾燥を防ぐ方法であって、少なくとも1つの状態調節流を生成する段階と、前記送出ノズル(11)の下の空間(19)に前記状態調節流を送り、少なくとも使用中に前記分配機がある環境の雰囲気と異なる雰囲気を前記空間(19)内に作り出す段階とを含む方法において、前記空間(19)と異なる少なくとも2つの状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)に前記状態調節流を分配して、前記状態調節ゾーン(19a、19b、19c、19d)のそれぞれに対応して、送出される流体製品のタイプに従って異なる雰囲気を作り出す段階を少なくとも含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公表番号】特表2008−538530(P2008−538530A)
【公表日】平成20年10月30日(2008.10.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−504755(P2008−504755)
【出願日】平成18年4月4日(2006.4.4)
【国際出願番号】PCT/EP2006/061299
【国際公開番号】WO2006/106102
【国際公開日】平成18年10月12日(2006.10.12)
【出願人】(507331380)シーピーエス・カラー・イクウィップメント・ソシエタ・ペル・アチオニ・コン・ユニコ・ソシオ (1)
【Fターム(参考)】