説明

流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法

【課題】 流動床ボイラにおいて投入する原料炭の種類を切り替えた際に、フライアッシュ灰量が変化した場合であっても、安定した操業を図ることができるとともに、オペレータの負担を軽減する。
【解決手段】 サイクロンの払出間隔の変更を判断するステップ(S2)と、サイクロンの払出間隔が変更された場合に、払出間隔の変更に応じてフライアッシュの排出を適切に管理するステップとを含む。フライアッシュの排出を適切に管理するステップは、スクリューフィーダ入口の灰温度とサイクロンホッパの温度が低下したことを条件として、スクリューフィーダの回転数を上昇させるステップ(S6)と、サイクロンをスートブローするステップ(S7)と、サイクロンの出口とスクリューフィーダの入口との間に配設された入口座をパージするステップ(S8)と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法に関し、特に炭種切替に伴いフライアッシュ灰量が変化した場合に、迅速かつ的確な対応操作を行うことにより、流動床ボイラを安定して運転することが可能な技術に関する。
【背景技術】
【0002】
流動床ボイラの一種である加圧流動床ボイラは、コンプレッサからの燃焼空気でボイラ内を加圧状態に保ちながら、石灰石を流動媒体(BM:ベッドマテリアル)とする流動層内にCWP(Coal Water Paste:石炭と石灰石と水とを混ぜた燃料)を投入することにより、CWPを燃焼させるようにしたボイラである。
【0003】
従来、このような加圧流動床ボイラを備えた火力発電所等では、環境に対する負荷を極力軽減するとともにエネルギー効率を高めて安定した操業を行うため、複数種類の原料炭を切り替えながら使用している。この際、原料炭の炭種毎に、含水量、発熱量、含有成分等が異なるため、加圧流動床ボイラへ供給される原料炭の炭種に応じて加圧流動床ボイラの運転を適切に管理する必要があった。
【0004】
このような炭種管理方法として「バンカへの石炭供給方法および装置」(特開平8−258960号公報:特許文献1)に、異なる種類の石炭を混合させて燃料として使用する場合に、予め混炭ホッパで異なる種類の石炭を混合する工程をなくすことにより、省力化を図るようにした技術が開示されている。
【0005】
この特許文献1に記載された「バンカへの石炭供給方法および装置」は、バンカユニットに石炭を供給するにあたって、複数系統設けたコンベアからそれぞれ異種類の石炭を予め定めた比率でバンカ別に供給し、各バンカからボイラへ投入する時点で総合的に燃料石炭を所定比率に混合することにより、混炭ホッパで石炭を混合する工程を省略するものである。
【0006】
【特許文献1】特開平8−258960号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、加圧流動床ボイラへ供給する炭種が切り替わると、フライアッシュ灰量が変化することが知られている。そして、炭種切替に伴いフライアッシュ灰量が変化した場合には、安定した操業を行うために、フライアッシュの排出を適切なものとする対応操作を行う必要があった。
【0008】
従来、フライアッシュの排出を適切なものとする対応操作に関する明確な基準はなく、熟練したオペレータの経験と勘に頼っている面があった。すなわち、炭種切替時に安定した操業を行うための監視項目および対応操作がオペレータにより異なることがあった。このようにオペレータ毎に異なった対応操作を行ったとしても、結果的に安定した操業を行うことができるが、さらに一層安定した操業を行うために、明確な基準を定めることが望まれていた。また、明確な基準に基づかずにオペレータの経験と勘に頼って操業を行った場合には、オペレータの監視負担や対応操作負担が増加するという問題があった。
【0009】
なお、上記特許文献1に記載された「バンカへの石炭供給方法および装置」は、複数の炭種を混合して使用する際の省力化を目的としたものであり、安定操業を行うための明確な基準については何ら言及されていない。
【0010】
本発明は、上述した事情に鑑み提案されたもので、流動床ボイラにおいて投入する原料炭の種類を切り替えた際に、フライアッシュの排出を適切に管理することにより、安定した操業を図ることができるとともに、オペレータの負担を軽減することが可能な流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法は、上述した目的を達成するため、以下の特徴点を備えている。
すなわち、本発明に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法は、流動床ボイラにおいて投入する原料炭の種類を切り替えた際に、フライアッシュの排出を適切に管理するための方法であって、サイクロンの払出間隔の変更を判断するステップと、サイクロンの払出間隔が変更された場合に、払出間隔の変更に応じてフライアッシュの排出を適切に管理するステップと、を含むことを特徴とするものである。
なお、サイクロンとは、火炉から排出されるフライアッシュを回収するための装置である。
【0012】
ここで、前記フライアッシュの排出を適切に管理するステップは、スクリューフィーダ入口の灰温度とサイクロンホッパの温度に応じて、サイクロンにおけるフライアッシュ堆積を解消させることにより、フライアッシュの排出を適切に管理することが好ましい。
なお、スクリューフィーダとは、サイクロンで回収したフライアッシュを取り出すための装置であり、サイクロンホッパとは、サイクロンで回収したフライアッシュを一時的に貯留するための装置である。
【0013】
また、前記フライアッシュの排出を適切に管理するステップは、スクリューフィーダ入口の灰温度とサイクロンホッパの温度が低下したことを条件として、スクリューフィーダの回転数を上昇させるステップと、サイクロンをスートブローするステップと、サイクロンの出口とスクリューフィーダの入口との間に配設された入口座をパージするステップと、を含むことが好ましい。
【0014】
また、前記フライアッシュの排出を適切に管理するステップにおいて、フライアッシュ堆積が解消しない場合には、フライアッシュの非常払出を行うことにより、フライアッシュの排出を適切に管理することが好ましい。
【0015】
また、前記フライアッシュの非常払出を行ってもフライアッシュ堆積が解消しない場合には、流動床ボイラの負荷を低減することにより、流動床ボイラの適正運転を図ることが好ましい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法は、サイクロンの払出間隔の変更を判断し、サイクロンの払出間隔が変更された場合に、払出間隔の変更に応じて所定の操作を行うことにより、フライアッシュの排出を適切に管理している。したがって、流動床ボイラにおける炭種切替に応じて、迅速かつ適切な対応操作を行って安定した操業を図ることができるとともに、オペレータの負担を軽減することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下、図面を参照して、本発明に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法の実施形態を説明する。
本発明の実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法は、例えば、加圧流動床複合発電方式(PFBC:Pressurized Fluidized Bed Combustion)を採用した発電プラントに適用される。
【0018】
この発電プラントは、コンプレッサからの燃焼空気でボイラ内を加圧状態に保ちながら、石灰石を流動媒体(BM:ベッドマテリアル)とする流動層内にCWP(Coal Water Paste:石炭と石灰石と水とを混ぜた燃料)を投入することにより、CWPを効率よく燃焼させることができる。また、流動媒体に石灰石を採用することにより火炉内で脱硫することができるので、硫黄酸化物(SOx)の発生を低く抑えることができる。さらに、流動層燃焼は、燃焼温度が低く抑えられる(約870℃)ため、窒素酸化物(NOx)の発生を低く抑えることができる。
【0019】
<加圧流動床ボイラを備えた発電プラント>
図2は、本発明の実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法を適用する発電プラントの概略構成を示す模式図である。
本実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法を適用する発電プラントは、図2に示すように、2つのボイラ10,20を備えており、ボイラ10,20の火炉11,21内にCWPを投入して燃焼させ、熱交換により発生した蒸気を高圧タービン31、中圧タービン32、および低圧タービン33に導いて各タービンを回転させることにより、発電機41を駆動して電力を発生させる。低圧タービン33を回転させた後の蒸気は、復水器50により復水され、再びボイラ10,20内へ導かれる。
【0020】
また、ボイラ10,20内で発生した高圧ガスをガスタービン34に導いてガスタービン34を回転させることにより、発電機42を駆動して電力を発生させる。さらに、高圧ガスは、ガスタービン34に同軸に連結されたコンプレッサ35を駆動して、燃焼空気をボイラ10,20へ供給するようになっている。
【0021】
ボイラ10,20へ燃料を供給する燃料供給系統は、石炭を供給する石炭ホッパ61と、石炭ホッパ61から供給される石炭を粗粉砕する粗粉砕機62と、粗粉砕機62で粉砕された石炭粉を分級する分級機63と、分級機63で分級された石炭粉を中継する中継ホッパ64と、粗粉砕機62で粉砕された石炭粉に水を混入しながらさらに粉砕する微粉砕機65と、石灰石を供給する石灰石ホッパ66と、水、粗粉砕機62で粉砕された石炭粉、微粉砕機65で水を混入しながら粉砕された石炭ペースト、および石灰石を混練する混練機67と、混練機67で混練されたCWPを一時貯留する燃料タンク68と、燃料タンク68から火炉11,21内へCWPを送出する燃料ポンプ69とを備えている。
【0022】
2機のボイラ10,20は、それぞれ圧力容器12,22と、圧力容器12,22内に収容された火炉11,21とを備えており、火炉11,21内には水・蒸気管71が挿通されている。復水器50からの水・蒸気管71は、まずB火炉21内に導かれ、続いてA火炉11内へ導かれて熱交換が行われ、汽水分離器72へ導かれて蒸気と水とが分離される。汽水分離器72からの水・蒸気管71は、A火炉11、B火炉21、A火炉11の順で引き回された後、高圧タービン31へ導かれる。
【0023】
高圧タービン31は、水・蒸気管71から供給される蒸気により回転する。高圧タービン31を回転させた後の蒸気は、再びB火炉21に導かれて再熱され、中圧タービン32に導かれて中圧タービン32を回転させ、さらに低圧タービン33に導かれて低圧タービン33を回転させる。高圧タービン31、中圧タービン32、および低圧タービン33には、同軸に発電機41が接続されており、各タービン31,32,33が回転することにより発電機41が駆動されて発電が行われる。
【0024】
低圧タービン33を回転させた蒸気は、復水器50に導かれて復水される。復水器50内には、冷却水配管51が配設されている。この冷却水配管51には、深層取水した海水が導かれ、この海水は復水器50内で熱交換を行った後に、再び海中に放流される。
【0025】
復水器50の下流側には、復水ポンプ73、第1給水加熱器74a、第2給水加熱器74b、第3給水加熱器74c、脱気器75、給水ポンプ76、第5給水加熱器74d、第6給水加熱器74eが配設されており、復水の加熱および脱気を行うようになっている。また、復水器50とボイラ10,20との間の復水給水配管77は、後に詳述する排ガス系統に設けられた2つの排熱回収熱交換器91,93を通過し、排ガスとの間で熱交換を行うようになっている。
【0026】
A火炉11およびB火炉21の上部には排ガス配管81が連通接続されており、各火炉11,21内で発生した高圧ガスをガスタービン34へ供給するようになっている。また、各火炉11,21とガスタービン34との間には、脱硝を行うための無触媒脱硝装置82a,82b、煤塵を除去するための1次サイクロン83a,83bおよび2次サイクロン84a,84bが配設されている。なお、1次サイクロン83a,83bおよび2次サイクロン84a,84bで収集した煤塵は、灰クーラ85a,85b,86a,86bを経て灰処理装置へ送出される。
【0027】
ガスタービン34には、発電機42およびコンプレッサ35が同軸に接続されており、ガスタービン34が回転することにより、発電機42を駆動して発電を行うとともに、コンプレッサ35を駆動して燃焼空気をボイラ10,20内へ送り込むようになっている。
コンプレッサ35には、プラント起動時にコンプレッサ35を駆動してボイラ10,20へ燃焼空気を送るための起動用モータ43が取り付けられている。
ガスタービン34を回転させた後の排ガスは、第1の排熱回収熱交換器91、脱硝を行うための脱硝装置92、第2の排熱回収熱交換器93、バグフィルタ94を経て、煙突95より大気中へ放散される。
【0028】
A火炉11およびB火炉21には、循環するBMを一時貯留するためのBMタンク13,23が連通接続されている。なお、図2に示す例では、BMタンク13,23を各ボイラ10,20毎に1機ずつ設けているが、BMタンク13,23を各ボイラ10,20毎に2機ずつ設けてもよい。また、各ボイラ10,20の上部には非常用温水タンク14が配設されている。この非常用温水タンク14は、ボイラ給水系統が停止した際に、ボイラ10,20内の残燃料が燃焼することにより水壁管等が損傷することを防止するための装置で、水頭圧によりボイラ10,20へ給水するようになっている。
【0029】
A火炉11およびB火炉21の下部には、各火炉11,21内に析出した塵芥を回収するための塵芥回収管101が接続されており、回収された塵芥は灰クーラ102,103を経て灰処理装置へ送出される。また、A火炉11およびB火炉21には、ボイラ10,20の起動時等に各火炉11,21内を加熱するための軽油が供給されるようになっている。
【0030】
<フライアッシュ灰量管理方法>
次に、本発明の実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法について説明する。図1は、本発明の実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法の手順を示すフローチャートである。
【0031】
図1に示すように、炭種切替に伴って変化するフライアッシュ灰量に応じて、フライアッシュの回収を適切に管理するには、まず初めにサイクロンの払出間隔に関する情報を取得する(S1)。そして、サイクロンの払出間隔が変化(延長または短縮)したか否かを判断し(S2)、サイクロンの払出間隔が変化した場合、すなわち、サイクロンの払出間隔が延長または短縮された場合には、スクリューフィーダ入口の灰温度に関する情報と、サイクロンホッパの温度に関する情報とを取得する(S3,S4)。
【0032】
そして、スクリューフィーダ入口の灰温度とサイクロンホッパの温度が低下したか否かを判断する(S5)。ここで、スクリューフィーダ入口の灰温度とサイクロンホッパの温度が低下している場合には、次の3つの操作のうち少なくとも1つの操作を行うことによりフライアッシュの堆積を解消させる。すなわち、フライアッシュの堆積を解消させるために、スクリューフィーダの回転数を上昇させ(S6)、サイクロンをスートブローし(S7)、サイクロンの出口とスクリューフィーダの入口との間に配設された入口座をパージする(S8)。
【0033】
続いて、フライアッシュの堆積が解消したか否かを判断し(S9)、フライアッシュの堆積が解消している場合には、スクリューフィーダの回転数を調整して(S10)、継続監視を行う。
【0034】
一方、フライアッシュの堆積が解消していない場合には、非常払出を実施して(S11)、フライアッシュの堆積解消を図る。その後、再度、フライアッシュの堆積が解消したか否かを判断し(S12)、フライアッシュの堆積が解消している場合には、スクリューフィーダの回転数を調整して(S10)、継続監視を行う。
【0035】
一方、非常払出を実施してもフライアッシュの堆積が解消しない場合には、流動床ボイラの負荷降下を開始して(S13)、流動床ボイラの適正運転を図る。
なお、サイクロンの払出間隔が変化しない場合には、適正な運転状態であるため、上述した操作を行うことなく継続監視を行う。
【0036】
<監視項目>
次に、本実施形態における具体的な監視項目について説明する。
本実施形態では、下記表1に示すようにしてスクリューフィーダの回転数を調整する。
【0037】
【表1】


なお、本実施形態では、2次サイクロンにおけるスクリューフィーダの回転数のみについて調整を行っている。
【0038】
また、スクリューフィーダの出口温度に関して、管理値を320℃以下とする。また、中継ホッパ温度に関して、管理値を425℃以下とする。
なお、スクリューフィーダの入口における灰温度、サイクロンホッパの温度等に関するデータは、該当箇所に設置された温度計測手段により取得することができる。また、上述した監視項目における具体的な数値は一例であり、流動床ボイラの規模や運転状況等に応じて適宜変更して実施できることは勿論である。
【産業上の利用可能性】
【0039】
本発明に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法は、例えば、発電プラント等に用いる加圧流動床ボイラにおいて炭種を切り替えることによりフライアッシュ灰量が変化した場合に、流動床ボイラを安定して運転する際に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【図1】本発明の実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法の手順を示すフローチャートである。
【図2】本発明の実施形態に係る流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法を適用する発電プラントの概略構成を示す模式図である。
【符号の説明】
【0041】
10,20 ボイラ
11,21 火炉
12,22 圧力容器
13,23 BMタンク
14 非常用温水タンク
31 高圧タービン
32 中圧タービン
33 低圧タービン
34 ガスタービン
35 コンプレッサ
41,42 発電機
43 起動用モータ
50 復水器
51 冷却水配管
61 石炭ホッパ
62 粗粉砕機
63 分級機
64 中継ホッパ
65 微粉砕機
66 石灰石ホッパ
67 混練機
68 燃料タンク
69 燃料ポンプ
71 水・蒸気管
72 汽水分離器
73 復水ポンプ
74a〜74e 給水加熱器
75 脱気器
76 給水ポンプ
77 復水給水配管
81 排ガス配管
82a,82b 無触媒脱硝装置
83a,83b 1次サイクロン
84a,84b 2次サイクロン
85a,85b,86a,86b 灰クーラ
91,93 排熱回収熱交換器
92 脱硝装置
94 バグフィルタ
95 煙突
101 塵芥回収管
102,103 灰クーラ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
流動床ボイラにおいて投入する原料炭の種類を切り替えた際に、フライアッシュの排出を適切に管理するための方法であって、
サイクロンの払出間隔の変更を判断するステップと、
前記サイクロンの払出間隔が変更された場合に、払出間隔の変更に応じてフライアッシュの排出を適切に管理するステップと、を含むことを特徴とする流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法。
【請求項2】
前記フライアッシュの排出を適切に管理するステップは、
スクリューフィーダの入口における灰温度とサイクロンホッパの温度に応じて、サイクロンにおけるフライアッシュ堆積を解消させることにより、フライアッシュの排出を適切に管理することを特徴とする請求項1に記載の流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法。
【請求項3】
前記フライアッシュの排出を適切に管理するステップは、スクリューフィーダ入口の灰温度とサイクロンホッパの温度が低下したことを条件として、
スクリューフィーダの回転数を上昇させるステップと、
サイクロンをスートブローするステップと、
サイクロンの出口とスクリューフィーダの入口との間に配設された入口座をパージするステップと、を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法。
【請求項4】
前記フライアッシュの排出を適切に管理するステップにおいて、フライアッシュ堆積が解消しない場合には、フライアッシュの非常払出を行うことにより、フライアッシュの排出を適切に管理することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法。
【請求項5】
前記フライアッシュの非常払出を行ってもフライアッシュ堆積が解消しない場合には、流動床ボイラの負荷を低減することにより、流動床ボイラの適正運転を図ることを特徴とする請求項4に記載の流動床ボイラにおける炭種切替に伴うフライアッシュ灰量管理方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2007−315686(P2007−315686A)
【公開日】平成19年12月6日(2007.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−146204(P2006−146204)
【出願日】平成18年5月26日(2006.5.26)
【出願人】(000211307)中国電力株式会社 (6,505)
【Fターム(参考)】