説明

浄化装置

【課題】マイナスイオン発生部材を気泡発生部の近傍に設けて水中へ放出される気泡中のマイナスイオンの混入量を増すことができ、しかも、気泡発生部より水が導管内へ入り込んでマイナスイオン発生部材が水浸しになるおそれがない浄化装置を提供する。
【解決手段】浄化装置は、浄化槽1と、浄化槽1の内部の水面下へ導かれる導管3を有し導管3内へ送り込まれた空気を導管3の下端部に設けられた気泡発生部5より送り出して気泡化する気泡発生装置2と、前記導管3内の水面下の位置に設けられる繊維状電極61とから成る。導管3には導管3内での空気の逆流を阻止する逆止弁7を設けて導管3の内部を非浸水状態に形成するとともに、導管内部の気泡発生部5の近傍位置に前記繊維状電極61を配置している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、例えばレストランなどの厨房から排出される廃水を浄化処理するのに用いられる浄化装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、この種の浄化装置として、浄化槽の内部を下部において連通した複数の処理室に区画し、各処理室を被処理水(懸濁液)で満たすとともに、各処理室の底部に配備したエアーフィルタより気泡を発生させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。気泡には懸濁粒子(乳化した油粒子)が付着し、それが上方に浮揚するので、被処理水から油分が分離される。しかも、気泡により水中に酸素が供給されるので、水中の好気性細菌の活動が促されて油分が分解される。なお、気泡には油分のみならず種々の溶解物質や不溶物質が付着する。
【0003】
【特許文献1】特開平9−122059号公報
【0004】
上記の浄化装置において、単に気泡を発生させるのみならず、オゾンを浄化槽の内部へ導入することにより、消臭や殺菌を行うことも試みられている。しかし、オゾンは有害な作用を伴うため、近年、マイナスイオンによる浄化作用が注目され、マイナスイオンを気泡に混入させることで浄化効果を高めることが提案されている。
通常、マイナスイオン発生装置は、浄化槽の外部に設けてあり、外部で発生させたマイナスイオンを導管により浄化槽の内部へ空気と共に送り、導管の先端に設けられた気泡発生部で水中へ気泡化して放出する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、マイナスイオンが導管内を移動するとき、導管内の気体と反応するため、水中へ放出される気泡中のマイナスイオンの混入量が大幅に減少するという問題がある。この問題を解消するには、マイナスイオン発生部材を気泡発生部の近くに設けることも考えられるが、導管内への送気を休止すると、気泡発生部より水が導管内へ入り込むため、マイナスイオン発生部材が水浸しとなって機能が低下するという問題がある。したがって、たとえマイナスイオン発生部材を前記導管の内部に設置するとしても、水面下には設置できず、気泡発生部のすぐ近傍位置にマイナスイオン発生部材を設けることはできない。
【0006】
この発明は、上記した問題に着目してなされたもので、マイナスイオン発生部材を気泡発生部の近傍位置に設けて水中へ放出される気泡中のマイナスイオンの混入量を増すことができ、しかも、気泡発生部より水が導管内へ入り込んでマイナスイオン発生部材が水浸しになるおそれがない浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明による浄化装置は、被処理水の導入部および処理済水の導出部を有する浄化槽と、前記浄化槽の内部の水面下へ導かれる導管を有し前記導管内へ送り込まれた空気を導管の下端部に設けられた気泡発生部より送り出して気泡化する気泡発生装置と、前記導管内の水面下の位置に設けられるマイナスイオン発生部材とから成るものである。前記導管には、導管内での空気の逆流を阻止する逆止弁を設けて導管の内部を非浸水状態に形成するとともに、導管内部の前記気泡発生部の近傍位置に前記マイナスイオン発生部材を配置している。
【0008】
この発明の上記した構成において、「気泡発生部」は管状体に複数の通気孔を開設したものを導管の先端に接続することにより形成できるが、これに限らず、例えば導管の先端部に複数の通気孔を直接開設するようにしてもよい。
また、「逆止弁」には種々のものがあるが、電磁弁を逆止弁に用いることもできる。この場合、導管内へ空気を送り込むときは電磁弁を開き、導管への空気の送込みを停止したときは、これと連動して電磁弁を閉じ、導管内での空気の逆流を阻止する。なお、「逆止弁」は導管の適所に設けることができるもので、その設置位置は問わない。
【0009】
上記した構成の浄化装置において、浄化槽の内部には被処理水が導入部より導入されて満たされる。導管へ空気が送り込まれると、気泡発生部で気泡化されて水中へ多数の気泡が放出される。気泡には懸濁粒子が付着し、それが水中を上方へ浮揚するので、被処理水から油分が分離され、浄化槽内の下部の水が浄化される。しかも、気泡により水中に酸素が供給されるので、水中の好気性細菌の活動が促されて油分が分解される。さらに、気泡にマイナスイオンを混入させるので、浄化効果が一層高められる。処理済水は導出部より浄化槽の外部へ導出される。
【0010】
導管に逆止弁を設けて導管の内部を常に非浸水状態に形成し、その導管内部の気泡発生部の近傍位置にマイナスイオン発生部材を配置してマイナスイオンを発生させるので、マイナスイオンは導管内を長く移動することなく発生直後にすぐ近傍の気泡発生部より気泡中に混入されて水中に放出される。このため、マイナスイオンが導管内の気体と反応することがなく、気泡中のマイナスイオンの混入量が増大し、浄化効果が向上する。しかも、逆止弁によって導管の内部を常に非浸水状態に形成してマイナスイオン発生部材を配置するので、たとえ送気を止めても、マイナスイオン発生部材が水浸しになるおそれがなく、マイナスイオン発生部材の機能を低下させない。
【0011】
この発明の好ましい一実施態様においては、前記マイナスイオン発生部材として、金属繊維を束ねて形成されかつ高電圧発生回路の陽電極に接続された繊維状電極により構成されている。この繊維状電極に高電圧が印加されて電気エネルギーが与えられると、放電により各金属繊維の針状をなす先端部より空気中へ多量の電子が放出され、これらの電子が空気中の水分に作用してマイナスイオンを多量に発生させる。なお、マイナスイオン発生部材は導管の内部に設けることができるものであれば、必ずしも繊維状電極に限られるものではないが、この実施態様の繊維状電極を採用する場合は、高電圧発生回路の陽電極にのみ繊維状電極を接続し、負電極は適所に接地するだけで、大量のマイナスイオンを発生することが確認されている。例えば、針状電極を用いる場合は、高電圧発生回路の陽電極と負電極とをそれぞれ針状電極に配線する必要があるのに対して、繊維状電極を用いる場合は陽電極に接続されたリード線のみを導管に導入すればよいから、導管内の配線構造が簡易となる。
【0012】
この発明の一実施態様においては、前記浄化槽の内部は、底部において連通する複数の処理室に区画されており、各処理室内の水面下に気泡発生装置の導管がそれぞれ導かれるとともに、各導管の下端部にそれぞれ前記気泡発生部が設けられかつその近傍位置に前記マイナスイオン発生部材が配置されている。この実施態様によると、浄化処理が各処理室で段階的に行われ、順次浄化された水が最終段の処理室に至って導出部より浄化槽の外部へ導出される。
【0013】
この発明の好ましい一実施態様においては、前記導管は、ブロワーに連通しかつ水面の上方に位置させる第1の管と、第1の管に対して着脱可能に接続される第2の管とから成り、第2の管は水面下に導かれるとともに、その下端部に前記気泡発生部が設けられかつその近傍位置に前記マイナスイオン発生部材が配置されている。この実施態様によると、マイナスイオン発生部材が消耗して交換する必要が生じたとき、第1の管より第2の管を外すことにより、容易にマイナスイオン発生部材を交換することができる。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、マイナスイオン発生部材を導管内部の気泡発生部の近傍に設けたから、水中へ放出される気泡中のマイナスイオンの混入量を増すことができる。しかも、導管に逆止弁を設けて導管の内部を非浸水状態に形成したから、気泡発生部より水が導管内へ入り込んでマイナスイオン発生部材が水浸しになるおそれがなく、マイナスイオン発生部材の機能を低下させることがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
図1および図2は、この発明の一実施例である浄化装置の構成を示す。
図示例の浄化装置は、レストランの厨房から排出される廃水を被処理水として浄化処理するのに用いられるもので、被処理水を導入して浄化処理するための浄化槽1と、多数の気泡を生成して浄化槽1に満たされた水の中へ放出する気泡発生装置2とを備えている。なお、この発明の浄化装置は、厨房からの廃水の処理に限らず、その他の廃水乃至廃液や汚水の処理に適用することができる。
前記浄化槽1の一側壁には被処理水を浄化槽1内に導入するための導入管11が配備されている。前記導入管11の先端は被処理水の導入口12であり、浄化槽1の水面の上方に位置している。
【0016】
前記浄化槽1の内部は、複数の仕切壁15,16によって複数の処理室10a,10b,10cに区画形成されている。前記導入口12の下方に第1の処理室10aが位置している。第1の処理室10aと第2の処理室10bとは一方の仕切壁15の下方で連通し、第2の処理室10bと第3の処理室10cとは他方の仕切壁16の下方で連通している。
第3の処理室10cには、処理済水を浄化槽1の外部へ導出するための導出管13が配備されている。前記導出管13の下端が処理済水の導出口14であり、この導出口14を浄化槽1の底面近くに位置させている。
【0017】
前記気泡発生装置2は、浄化槽1の外部に配置されるブロワー20と、前記ブロワー20より送り込まれた空気を浄化槽1の内部の底部近くまで導く合成樹脂製の導管3とを含んでいる。前記導管3は、ブロワー20に連通する主管30と、前記主管30に対して分岐する分岐管4a,4b,4cとから成る。前記主管30は、浄化槽1の水面の上方に水平状態で配置され、第1〜第3の各処理室10a〜10cに対応する位置で下方へ分岐している。各分岐部31a〜31cには各分岐管4a〜4cが連結管40a〜40cを介してそれぞれ接続されている。各分岐管4a〜4cは水面の上方から水面下の底部近くまで真下へ延びている。各分岐管4a〜4cの下端部には気泡発生部5を構成する散気管50a〜50cがそれぞれ連結されている。
【0018】
各散気管50a〜50cは、浄化槽1の幅に応じた長さに設定され、浄化槽1の底面と平行となるように各分岐管4a〜4cの下端に連結配備されている。各散気管50a〜50cの外周面には複数の通気孔51が開設されている。導管3へ送り込まれた空気は各通気孔51より出るとき、気泡となって水中へ放出される。
この実施例では、保守、点検を容易にするために、主管30に対して分岐管4a〜4cを着脱可能な構造としているが、図3に示すように、主管30と一体に各分岐管4a〜4cを形成することもできる。
【0019】
図4は、主管30の分岐部31aと分岐管4aとが連結管40aにより連結された状態を示している。なお、他の分岐部31b,31cと他の分岐管4b,4cとの連結構造も同様であり、ここでは図示並びに説明を省略する。
前記分岐部31aの下端部は、図5(1)に示すように、その外形が先に細い形状になっており、図5(2)に示す分岐管4aの上端部の内孔へ差し込み可能となっている。分岐部31aの下端部を分岐管4aの上端部の内孔へ差し込んだとき、分岐部31aと分岐管4aとは気密状態で連通する。なお、気密性を高めるために、分岐部31aと分岐管4aとの間にOリングなどのシール部材を介在させてもよい。
分岐部31aと分岐管4aの外周面には、分岐部31aを分岐管4aの内孔へ正しく挿入したとき、互いに連続するねじ32,42が形成してある。この連続するねじ32,42に連結管40aの内面に形成したねじ41をねじ込むことにより分岐部31aと分岐管4aとが連結管40aにより連結されかつ連結状態が保持される。
【0020】
前記主管30の内面には各分岐部31a〜31cにまで達する肉厚部33が形成してある。この肉厚部33の内部には3本のリード線62,71,72(図1に示す。)を通すための3個の挿通孔34が形成されている。分岐部31a〜31cの端面には各リード線62,71,72が接続された3本の接続ピン35が突出している。
【0021】
分岐管4a〜4cの内面にも同様の肉厚部43が形成してある。この肉厚部43の内部に3本のリード線64,73,74(図1に示す。)を通すための3個の挿通孔44が形成されている。分岐管4a〜4cの端面には各リード線64,73,74が接続された3個のソケット45が設けてある。各ソケット45に接続ピン35を位置合わせして差し込むことにより主管30を通るリード線62,71,72と各分岐管4a〜4cを通るリード線64,73,74とが導通する。また、3本の接続ピン35が3個のソケット45へ差し込まれる角度位置において前記したねじ32,42が連続する。
【0022】
主管30を通る2本のリード線71,72は後述する電磁弁起動装置70より引き出されている。また、主管30を通る他の1本のリード線62は後述する高電圧発生回路60より引き出されている。一方、各分岐管4a〜4cを通る2本のリード線73,74は後述する逆止弁7に、他の1本のリード線64は後述するマイナスイオン発生装置6の繊維状電極61に、それぞれ接続されている。
【0023】
なお、図1、図2に示す導管3の配管構造は比較的小さな浄化槽1に適用されるもので、浄化槽1の面積が大きなものであれば、分岐数や分岐管の本数を増すことになる。例えば、図6に示す実施例は、ブロワー20に連通する主管30と、前記主管30より分岐する第1の分岐管4A〜4Dと、各分岐管4A〜4Dからさらに分岐する第2の分岐管47,48,49とで構成されている。前記主管30および第1の分岐管4A〜4Dは、浄化槽1の水面の上方に位置しており、第1〜第3の各処理室10a〜10cに対応する位置でさらに分岐している。第1の分岐管4A〜4Dからの各分岐部には第2の分岐管47,48,49cが前記した連結管40a〜40cと同様の構成の連結管(図示せず。)を介してそれぞれ接続されている。各分岐管47,48,49は水面下の底部近くまで延びており、それぞれの下端部に気泡発生部5を構成する散気管50A〜50Dが連結されている。
【0024】
図1に戻って、各分岐管4a〜4cの下端部の内部には、分岐管4a〜4cの内部での空気の逆流を阻止する逆止弁7がそれぞれ設けられている。この実施例では、各逆止弁7は水面下の位置に設置されているが、水面上に設置してもよく、その設置位置は問わない。各逆止弁7によって分岐管4a〜4cの内部に水が浸入しない非浸水状態が形成される。この実施例では、逆止弁7として電磁弁が用いてあり、ブロワー20が駆動を停止するとき、電磁弁起動装置70がブロワー20からの停止信号iを受けて逆止弁7を閉動作させる。この逆止弁7の閉動作によって導管3の内圧が保持され、その圧力によって散気管50a〜50cの通気孔51からの水の浸入が阻止される。
前記電磁弁起動装置70は、ブロワー20から始動信号jを受けたとき、逆止弁7を開動作させる。これによりブロワー20より導管3に送り込まれた空気が散気管50a〜50cの通気孔51より送り出されて気泡化される。
【0025】
なお、逆止弁7として必ずしも電磁弁を用いる必要はなく、例えば汎用の逆止弁、すなわち、一定以上の空気圧が作用するときは空気圧が作用する方向に弁を開いて空気を通過させるが、その逆方向の空気圧には弁が閉じて空気を通過させない構造の逆止弁を用いることも可能である。
【0026】
各分岐管4a〜4cの下端部の内部には、気泡発生部5の近傍位置に、マイナスイオン発生装置6の繊維状電極61がそれぞれ配置され、マイナスイオン発生部8が形成されている。前記マイナスイオン発生装置6は高電圧発生回路60と、各分岐管4a〜4cの内部に配設される繊維状電極61とから成る。前記高電圧発生回路60は、交流電圧(100ボルト)を所定の直流電圧に変換する変換回路と、前記変換回路で得られた直流電圧を所定の高電圧(数百〜数千ボルト)に昇圧する昇圧回路とを含んでいる。この高電圧発生回路60は、その陰電極が適所に接地され、陽電極に前記リード線62,64を介して各繊維状電極61が接続されている。
【0027】
各繊維状電極61は、金属繊維(例えば直径が数ミクロンの繊維状に加工したステンレス線)を束ねて形成されたもので、各金属繊維の先端が針状になっている。前記繊維状電極61を製作するには、まず、ステンレス線の周面に銅メッキを施して多数本を束ねた後、各ステンレス線を直径が数ミクロンになるまで伸長処理を施す。つぎにエッチング処理を施して周面の銅メッキを剥離することにより目的とする繊維状電極61が得られる。この繊維状電極61を高電圧発生回路60の陽電極に接続して高電圧を印加するだけで多量の電子が放出され、その電子が空気中の水分に作用してマイナスイオンを生じさせる。
なお、高電圧発生回路60は、それ単独で作動を制御してもよいが、ブロワー20からの始動信号jおよび停止信号iを受けてブロワー20の動作と連動させてもよい。
【0028】
上記した構成の浄化装置において、浄化槽1の内部には被処理水が導入口12より導入されて一定の水位に満たされる。ブロワー20より導管3へ空気が送り込まれると、各処理室10a〜10cにおいて散気管50a〜50cの通気孔51より空気が送り出されて多数の気泡となる。気泡には懸濁粒子や不溶粒子が付着し、それが水中を上方へ浮揚するので、被処理水から油分や不溶物質が分離され、浄化槽1内の下部の水が浄化される。また、気泡により水中に酸素が供給されるので、水中の好気性細菌の活動が促されて油分が分解される。さらに、高電圧発生回路60で発生させた高電圧が各繊維状電極61に印加されることにより繊維状電極61がマイナスイオンを生じさせ、これが気泡に混入するので、浄化効果が一層高められる。
上記した浄化処理は第1〜第3の各処理室10a〜10cにおいて段階的に行われる。順次浄化された水が最終段の処理室10cに至ってそこで浄化された後、処理済水として導出口14より浄化槽1の外部へ導出される。
【0029】
この浄化装置では、導管3の内部を常に非浸水状態に形成し、その導管内部の気泡発生部5の近傍位置に繊維状電極61を配置してマイナスイオンを発生させるので、マイナスイオンは発生直後に気泡発生部5より気泡中に混入されて水中へ放出される。このため、気泡中へのマイナスイオンの混入量が増大し、浄化効果が向上する。
前記ブロワー20は、一般的には、厨房の業務時間中は駆動させ、業務が休止される夜間などは停止させるが、送気が休止する期間は逆止弁7が閉じて管内圧が保持されるので、導管3の内部に水が浸入することがない。その結果、導管3の各分岐管4a〜4cの内部の気泡発生部5の近傍位置に配置された繊維状電極61が水浸しになることがなく、繊維状電極61の機能を低下させない。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】この発明の一実施例である浄水装置の構成をブロックと浄化槽の縦断面とで示した説明図である。
【図2】浄化槽を上方から見た平面図である。
【図3】他の実施例を示す説明図である。
【図4】導管の主管と分岐管との連結構造を示す斜視図である。
【図5】(1)は主管の分岐部の構造を示す斜視図、(2)は分岐管の構造を示す斜視図である。
【図6】導管の他の配管例を示す平面図である。
【符号の説明】
【0031】
1 浄化槽
2 気泡発生装置
3 導管
4a〜4c 分岐管
5 気泡発生部
6 マイナスイオン発生装置
7 逆止弁
8 マイナスイオン発生部
10a〜10c 処理室
12 導入口
14 導出口
20 ブロワー
61 繊維状電極


【特許請求の範囲】
【請求項1】
被処理水の導入部および処理済水の導出部を有する浄化槽と、前記浄化槽の内部の水面下へ導かれる導管を有し前記導管内へ送り込まれた空気を導管の下端部に設けられた気泡発生部より送り出して気泡化する気泡発生装置と、前記導管内の水面下の位置に設けられるマイナスイオン発生部材とから成り、
前記導管には導管内での空気の逆流を阻止する逆止弁を設けて導管の内部を非浸水状態に形成するとともに、導管内部の前記気泡発生部の近傍位置に前記マイナスイオン発生部材を配置して成る浄化装置。
【請求項2】
前記マイナスイオン発生部材は、金属繊維を束ねて形成されかつ高電圧発生回路の陽電極に接続された繊維状電極である請求項1に記載された浄化装置。
【請求項3】
前記浄化槽の内部は、底部において連通する複数の処理室に区画されており、各処理室内の水面下に気泡発生装置の導管がそれぞれ導かれるとともに、各導管の下端部にそれぞれ前記気泡発生部が設けられかつその近傍位置に前記マイナスイオン発生部材が配置されている請求項1または2に記載された浄化装置。
【請求項4】
前記導管は、ブロワーに連通しかつ水面の上方に位置させる第1の管と、第1の管に対して着脱可能に接続される第2の管とから成り、第2の管は水面下に導かれるとともに、その下端部に前記気泡発生部が設けられかつその近傍位置に前記マイナスイオン発生部材が配置されている請求項1〜3のいずれかに記載された浄化装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−21364(P2007−21364A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−207196(P2005−207196)
【出願日】平成17年7月15日(2005.7.15)
【出願人】(000169477)アビリット株式会社 (294)
【Fターム(参考)】