説明

海上用のレーダ・レベル測定システム

移動ユニット内に配置されるタンク中の液体の充填レベルを決定するレーダ・レベル測定システムが開示されている。システムは、受信したエコー信号に基づいて、コンテナのタンク中のある場所における異なる時点のローカルな瞬時充填レベルを決定する処理回路を備え、更に、前記移動ユニットの動きに起因するタンク中の表面波に対応する前記ローカルな瞬時充填レベル間の変動を特定するように構成される。この特定結果を利用してタンクの平均充填レベル推定時の精度を改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動ユニットに配置されるタンク、特に海洋船舶又はプラットフォームに配置されるタンクに収容された液体の充填レベルを決定するレーダ・レベル測定システムに関する。特に、本発明は、タンクに貯蔵された液体中に表面波が存在する場合の充填レベルの推定精度を改善する。本発明は、そのような充填レベルを決定するシステムに対応する方法にも関する。
【背景技術】
【0002】
液体等の種々の充填物質のレベルを測定するレーダ・レベル測定(RLG)は、タンクやコンテナ中等でのレベル測定に関して益々重要な方法であり、各種タイプのRLGシステムが既知である。
【0003】
RLGシステムの一般的な利用分野は、液体ガス、オイル、化学製品等を貯蔵する海洋プラットフォームやタンカー船のタンク等の移動ユニット内のタンクに関する。これらのタンクは、通常、大型直方体ブロックとして設計され、そのベース面積は、非常に広く、フットボール場ほどの広さがあり、40mもの高さを有する。この種のタンクのベース面積は、広いため、液面を高精度で読み取れることは、極めて重要である。大面積ということは、液面の小さな変化が液体体積の相対的に大きな変化に対応することを意味する。
【0004】
最近のタンカーのオペレーションは、従来の港湾ターミナル外でのオペレーションも含むように発展しており、例えば、取引用計量器の仕様に従って要求されるタンク測定システムの精度に合致することを困難なものにしている。遭遇する状況には、ブイやその他の重力着底型構造物(GBS)でのLNG(「液化天然ガス」)船舶オペレーションや外洋での船舶から船舶への移送等の沖合に位置する施設での陸揚げと、FPSO(「浮遊式生産貯蔵出荷設備」)からシャトル・タンカーやはしけオペレーションへの出荷の両方が含まれる。
【0005】
船舶は、このような環境での積荷移送中に、タンク充填レベルについては制限のない安全オペレーション保証限界までの海洋状態に直面する。
【0006】
取引用計量システム(CTMS)は、移送オペレーションの最初と最後の充填レベルを高精度で測定する必要がある。更に、LNGで頻繁に行われるオペレーションは、船積港までのバラスト航海中にタンクを冷たい状態に保つためにタンク中に一定量の液体を残すように、及び/又は後で使用するためのボイルオフ・ガス(boil−off gas)を供給するように船舶から陸揚げすることが必要である。
【0007】
例えば、港湾内の船舶の制御された環境で使用される従来のレーダ・レベル測定システムにおいては、測定されたパラメータ(タンク・レベル/目減り)のオペレータによる解釈を容易にするため、ローパス・フィルタリングや移動平均フィルタ等の解決策が知られている。しかし、単純なプリセット又は適応フィルタリングでさえ、いくつかの制約を有する。例えば、外洋環境において見掛けの一定レベルを提供するハイ・フィルタ・ファクタ(high filter factor)の設定は、港湾オペレーション用には応答が遅い。また、レベル測定用で現在使用されているフィルタは、一般にもっと小さな液体移動変化のみに対処するように設計されるか、電子機器/マイクロ波回路の欠陥を除去するように設計され、外部環境がタンク内部の環境に大きく影響するようになる状況に対処する方法は、現在、知られていない。
【0008】
更に、典型的には、タンクの底から数cmまでといった非常に低いレベルまで正確に動作することが要求される安定した環境でのLNG船舶のタンク測定システムは、静かな状態の港湾オペレーションにおける取引用計量器に準拠した精度及び見掛けの一定レベルを、今や外洋環境でも与えることが要求される。
【0009】
タンカー用で測定精度を改善するいくつかの試みがなされてきた。例えば、同じ出願人による特許文献1は、LNGタンクの底近傍のレベル測定の不確かさを低減する特別な方法を開示している。これと同じようなレベル測定システムは、船舶が小さなうねり、振動又はタンクとの間のポンピングに遭遇することによって引き起こされる通常の小さなタンク液面乱れに対して、計算/修正されたレベル又は目減りのローパス・フィルタリングを使用して、表示・記録レベル値の「スムージング(smoothing)」も提供している。更に、同じ出願人による特許文献1は、タンクの底の吸収体を利用してタンクの底での反射を減らすことも開示している。更に、底部に位置する温度センサを使用して、測定された低いレベルと実際の温度とを関連付けることによって、LNGタンク中の非常に低いレベルの決定を改良することが知られている。この地点での温度が液体温度(LNGは、典型的には、約−160℃である)よりも著しく高いときは、測定地点でタンクが「ドライである」ことを意味する。タンクが空であることのロバスト(robust)な決定のためのそのようなデータの関連付けは、船舶が港湾ターミナルにあるときに可能であるが、外洋では、レベルや底の温度の周期的振舞い(典型的には、0.1Hz)と通常使用されるスムージング・フィルタとの間の明らかなコンフリクト(conflict)のため不可能である。
【0010】
したがって、上述の理由から、移動ユニット搭載LNG用等について、前記移動ユニットの動きに起因する貯蔵液体の表面波が存在する移動ユニット内に配置されるタンク中の液体の充填レベルを決定する改良したRLGシステムが必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】国際公開第01/029523号
【特許文献2】国際公開第03/001160号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
したがって、本発明の目的は、従来技術の上述の課題を解消又は少なくとも軽減する改良したレーダ・レベル測定システム及びレーダ・レベル測定方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の目的は、特許請求の範囲に記載のレーダ・レベル測定システム及び方法によって達成される。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の第1の態様により、移動ユニット内に配置されるタンク中の液体の充填レベルを決定するレーダ・レベル測定システムが提供され、前記レーダ・レベル測定システムは、
前記液体に向かってマイクロ波信号を送信する送信機と、
タンクから反射したエコー信号を受信する受信機と、
前記受信したエコー信号に基づいて、コンテナのタンク中のある場所における異なる時点のローカルな瞬時充填レベルを決定する処理回路と、
を備え、
処理回路は、更に、
前記移動ユニットの動きに起因するタンク中の表面波に対応する前記ローカルな瞬時充填レベルの変動を特定し、前記特定結果を利用してタンクの平均充填レベル推定時の精度を改善するように構成される。
【0015】
タンク中の表面波に対応する変動の特定によって、タンクの推定平均充填レベルの精度を直接的に改善すること及び推定平均充填レベルの信頼性がより低下したときにアラーム信号等を発することの両方に関する種々の修正動作が実現できるようになる。これによって、オペレータには、常に一貫した充填レベル値が示され、即時オペレーションが可能である。
【0016】
更に、本発明による測定器は、その振舞いをその時点でのタンクの環境の状態に適応させることができる。これによって、測定器のロバスト性(robustness)は、劇的に改善される。従来あった曖昧さの解消によって、オペレータは、測定器が広範囲のタンクの状態のもとでレベル値を発生することを常に信頼でき、タンクの種々の環境の状態に対する高速適応が可能である。
【0017】
このように、本発明のRLGシステムは、概して、ロバスト性を改善し、精度を向上させ、積荷レベルの誤った推定を防止し、例えば、陸揚げプロセスの終わりにおける残りの積荷の推定等、LNG用に有用で、最新のレーダに基づくCTMSの最大限の精度を利用して、典型的には、5mmという不確かさを可能にする。しかし、本発明は、移動ユニット搭載の他の多くのタイプのタンク用にも有用である。改善された精度及び信頼性は、経済的に非常に重要であり、本発明によれば、タンク中のレベル測定の不確かさは、他の関連する不確かさと比べて無視できるようになる。
【0018】
このように、本発明は、通常の港湾ターミナル・オペレーションでの能力、精度及びロバスト性を向上させ、外洋状況であっても、どのレベルでも同程度のレベル精度を達成する。本発明の方法は、ライト(light)液化ガスその他のクリーン(clean)液状化学物質等のタンクの底に堆積物を蓄積しない任意の液体積荷に適している。
【0019】
一つの系列の実施例では、前記特定結果を利用して、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルを検出する。処理回路は、決定されたローカルな瞬時充填レベルのフィルタリングに基づいて、タンクの平均充填レベルを推定するように構成され、いくつかの時点で識別されたタンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を精度の指標として利用可能であることが好ましい。
【0020】
これによって、低いレベルでの精度に大きな改善が実現できる。これは、タンク中の液体が船舶に対する海洋効果によって移動するとき、タンク中の低いレベルにある平均レベルを最もうまく決定できるようにするためには、測定地点に液体が連続して存在することを確かめなければならないことを本発明者が認識したことによる。
【0021】
このように、平均充填レベルが推定されると同時に、例えば、連続的に決定された瞬時充填レベルのローパス・フィルタリングに基づいて計算されると同時に、推定平均充填レベルを遭遇する環境状況に適応させることができる。
【0022】
受信したエコー信号の振幅及び信号強度の少なくとも一方と、定義された閾値との間の関係に基づいて、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を識別することが好ましい。これによって、リターン・レーダ・エコー(returned radar echo)の信号振幅/強度が定義された閾値以上か以下かを実時間で(典型的には、1Hzサンプリングで)識別することができる。これによって、液体エコーと、LNGタンクの底の吸収体デバイスからのより小さい振幅/強度のエコー又は別のタンカー・タンクの底からのより大きいエコーとを識別する。
【0023】
ボトム・レベルに等しい充填レベルの発生は、オペレータに、例えば、デューティ・サイクル・フォーム(duty−cycle form)で通知され、彼/彼女に適切な行動を取るように知らせることができる。そのような行動は、a)推定が歪められる前に、残りの積荷に関する平均レベルの最も正確な決定ができるように陸揚げを中止するか、b)最早液体が検出されず、タンクが完全に空でドライであると見なされるまで、好ましくは、温度センサによる底近傍の温度の連続的測定等の二次的指標との関連付けによって検証されるまで陸揚げを続けるかのいずれかである。
【0024】
更に、LNGタンク中のレーダ・レベル測定システムは、垂直に配置されるパイプの形をした導波路を備え、それを通って送受信マイクロ波信号が伝播することによって、充填レベルを、パイプ中か前記パイプ開口部の下の位置に決定することが好ましい。穴のあいたパイプが、好ましいが、それ自体は、当該分野で知られている。更になお、マイクロ波吸収体は、パイプ開口部の下のLNGタンクの底に設置され、タンクのベースに入射するマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を吸収することが好ましい。このケースでは、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルが識別できるため、吸収体は、より理想的なもの、すなわち、可能なかぎり完璧に減衰させるものでよく、「ドライである」タンクが検出可能という現在の要求を満たす必要はない。このケースでは、システムは、タンクが空のときに、底の測定を表示する仮想のレベルを生成可能である。更に、従来は適していなかった吸収体のこの最適な性能で、コンフリクト・タンク・エコーを低減し、仮想ドライ・レベル表示前のLNGタンク中の低い領域での測定の不確かさを低減する。
【0025】
タンクの平均充填レベルは、決定されたローカルな瞬時充填レベルのフィルタリングに基づいて推定されることが好ましい。
【0026】
もう一つの系列の実施例では、処理回路は、更に、ローカルな瞬時充填レベルの変動の特定に基づいて、タンク中の表面波の大きさを決定し、それに基づいてフィルタリングを適応させて平均充填レベルを推定するように構成される。
【0027】
この適切なフィルタリングの自動選択によって、外洋で遭遇するその時点での外部環境の状態に対して測定器がそれ自身を自動的に調節するから、波及び乱れがあっても安定した平均のタンク・レベルが決定できる。更に、測定器を適応的なものとして、その時点でのタンクの環境の状態が許す限り迅速に液体状態の変化に応答できるようにすることによっても、測定器のロバスト性は、大きく改善される。
【0028】
適切なフィルタ特性タイプが自動的に決定されるから、タンク中の表面波を監視することによって、公称精度よりも小さい変動を持った出力を生成できる。これによって、フィルタ特性タイプは、常にタンク中のその時点での環境の状態に対して最速の液体変化を与える最適フィルタを提供するように選択される。
【0029】
船舶搭載タンク中の典型的な波の周期は、8−10秒であり、現在のレーダ・レベル測定器は、1秒よりも短い速度でレベル検出を実行できる。充填レベルは、表面レベルを「トラッキングすること」によって決定することができ、十分高い確率で、その検出によって、レーダ・エコーを瞬時に減衰させるローカルな乱れやその他の表面効果によるエコーの散発的な損失に対する耐性を有するようにすることができる。
【0030】
表面波の大きさは、ローカルな瞬時充填レベルから決定された波の高さ及び/又は波の周期に基づいて決定されることが好ましい。
【0031】
処理回路は、タンク中の表面波の決定された大きさに基づいて、複数の使用可能なフィルタ特性タイプの一つを選択するように構成されることが好ましい。フィルタ特性タイプは、ソフトウエアに組み込まれ、ソフトウエア・ディレクトリ等によりコントローラが使用できるようにしてよい。使用可能なフィルタ特性タイプは、例えば、港の状態に対応したフィルタ特性、すなわち表面波の大きさが小さい場合の異なるタイプの海の状態に適したフィルタ特性タイプと、表面波の大きさが大きい場合のフィルタ特性タイプとの組である。基本的に、ローパス・フィルタリング、バターワース(Butterworth)・フィルタリング等のどのタイプのフィルタ特性タイプも使用できる。フィルタリングは、ソフトウエアで実行されることが好ましい。
【0032】
更に、処理回路は、推定平均充填レベルの変動を連続的に監視し、監視された変動に従って選択されたフィルタ特性タイプのフィルタ・パラメータ設定に調節するように適応することが好ましい。例えば、出力値が監視されて、設定可能な値である許容変動+/−5mm等を維持できない場合に、選択されたフィルタ設定が、その時点でのタンク状態に依存して自動的に調節される。このループは、連続的に出力値を監視して、液面の推定平均レベルが常に公称精度範囲内の変動を有することを確かめる。
【0033】
更に、処理回路は、タンク中の表面波の大きさの決定とフィルタリングの適応とを定期的に繰り返すようにも構成される。
【0034】
処理回路は、更に、タンク中の表面波の決定された大きさが定義された閾値を超えたときに、アラーム信号を発するように構成されてよい。
【0035】
処理回路は、少なくとも0.5Hzの周波数でローカルな瞬時充填レベルを決定するように構成されることが好ましいが、1Hzの周波数が最も好ましい。
【0036】
本発明は、船舶の動きが海によって引き起こされるローリング(rolling)である海洋船舶上に配置されるタンク中のレベル測定に特に有用である。
【0037】
測定システムは、連続信号を放射するのに適した送信機を使用することができ、処理回路は、受信したエコー信号と基準信号との間の位相及び/又は周波数差に基づいてローカルな瞬時充填レベルを決定するように構成される。あるいは、送信機は、パルス信号を放射するように構成されることができ、処理回路は、パルス信号の放射と前記信号のエコーの受信との間の時間に基づいてローカルな瞬時充填レベルを決定するように構成される。
【0038】
本発明のもう一つの態様により、移動ユニット内に配置されるタンク中の液体の充填レベルを決定する方法が提供され、前記方法は、
液体の表面に向かってマイクロ波測定信号を送信する工程と、
タンクからのエコー信号を受信する工程と、
前記受信したエコー信号に基づいて、コンテナのタンク中のある場所における異なる時点のローカルな瞬時充填レベルを決定する工程と、
前記移動ユニットの動きに起因するタンク中の表面波に対応する前記ローカルな瞬時充填レベルの変動を特定する工程と、
前記特定結果を利用してタンクの平均充填レベル推定時の精度を改善する工程と、
を含む。
【0039】
この態様により、第1の態様に関して既に説明したものと同じような利点及び好ましい特徴が得られる。
【0040】
本発明のこれら及びその他の態様は、以下に、説明する実施例から明らかであり、それらを参照して導き出される。
【0041】
本発明の例示のために、以下に、図面に示された実施例を参照して本発明を詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】本発明の第1の実施例によるレーダ・レベル測定システムの一部を分解した部分断面概略側面図。
【図2】本発明の第2の実施例によるレーダ・レベル測定システムの一部を分解した部分断面概略側面図。
【図3】本発明の実施例による自動フィルタ選択及びフィルタ調節の方法を示す概略フロー図。
【実施例】
【0043】
図1及び図2は、本発明による二つの異なる実施例のレーダ・レベル測定システム1の概略を示す。
【0044】
要約すれば、図1及び図2のシステムは、タンカー船に配置されるタンク2に収容された液体の充填レベルを決定する例示的なレーダ・レベル測定システムである。充填物質は、オイル、精製品、化学製品及び液体ガス等の製品でよい。システムは、レーダ信号を送受信し、受信した信号を処理し、タンク2中の充填物質のレベル8を決定する処理回路を備える電子ユニット3、タンク中に配置されてタンクとの間でレーダ波を送受信するアンテナ4、及び電子ユニット3とアンテナ4との間で信号を導くレーダ導波アセンブリ5(図2には示されていない)が組み込まれている。出力放射を放出する送信機と反射したエコー信号を受信する受信機の両方に同じアンテナを使用することが好ましいが、これらの機能のために別々のアンテナを用意してもかまわない。レーダ・レベル測定器は、タンクの屋根7に配置され、それによって導波路5がタンク開口部6を通してタンク中に飛び出すように配置されることが好ましい。図1の実施例では、アンテナは、タンク中に自由に放射できるのに対して、図2の実施例では、パイプの形をした垂直な導波路9を備える。パイプは、レーダから液体表面への電磁波信号をタンク内構造等の障害物のないところに送信できるようにする導波路として働く。導波路9は、タンクのベース上で終り下向きの開口部を有する。導波路9の開口部の下方に、吸収体10が配置されることが好ましい。吸収体は、コンテナのベース上に配置され、液体表面に向かって送信されその表面では反射されなかったマイクロ波エネルギーの大半又はすべてを吸収することによって、底部からのエコーを防止することが好ましい。上述の実施例の概要自体は既知であり、例えば、特許文献1及び特許文献2に開示されている。前記両文献は、参照によってここに取り込まれる。
【0045】
使用時には、レーダ・レベル測定器1は、タンクの屋根のポートを通して導波路5に沿ってレーダ・エネルギーを送信し、液体表面8から反射エネルギーを受信して、タンク中の液体レベルの指示を与える。レーダ・レベル測定器1は、信号線等を介して遠隔地(例えば、コントロール・ルーム)と接続できる。
【0046】
充填レベルの決定は、計算及び制御ユニットで送信ビームと反射ビームとの間の時間差を比較及び評価することによって行うことができる。このこと自体は、当該分野で周知である。レーダ・レベル測定器には、種々のレーダ原理を採用できる。それらの一つは、インパルス遅延法(パルス・レーダ法)であり、もう一つは、周波数変調連続波(FMCW)レーダ法である。FMCWレーダ法では、遅延は、周波数変調信号を送信し、送信瞬時周波数と受信瞬時周波数との差を生成することによって間接的に決定される。他方、パルス・レーダ法は、バーストとしても知られている短いマイクロ波パルスの放射を利用し、個々のパルスの送信と受信との間の直接的な時間間隔を決定する。受信信号は、信号を分析して充填レベルを決定するソフトウエアを備えたプロセッサによって処理できる。このプロセッサは、マイクロプロセッサ・ベースの回路であることが好ましい。前記信号プロセッサによって実行される機能及びアルゴリズムのいくつかは、ハードウエアで実現することができ、そのいくつかは、ソフトウエアで実現することができるが、それ自体は、当該分野で知られているため、本明細書ではこれ以上説明しない。
【0047】
処理回路は、図2の導波路9の中又は下等、コンテナのタンク中のある場所の複数時点のローカルな瞬時充填レベルを決定するように構成される。処理回路は、更に、前記移動ユニットの動きに起因するタンク中の表面波に対応するローカルな瞬時充填レベル間の変動を特定し、前記特定結果を利用してタンクの平均充填レベル推定時の精度を改善するように構成される。
【0048】
ある実施例によると、瞬時充填レベルの変動の監視は、波の高さ及び波の周期の監視によるタンク中の表面波の分析に利用される。この情報からフィルタ特性タイプを決定することによって、測定器は、その時点でのタンク状態に自動的に適応するが、出力値の変動を機器の規定精度範囲内に保つことを目標に、最良のフィルタ特性タイプを選択することによって行われる。
【0049】
自動フィルタ選択及びフィルタ調節の方法の一つの実施例が図3に示されている。これによって、ローカルな瞬時充填レベルが決定され(ステップS1)、波の高さ及び/又は波の周期を測定することによって、タンク中の表面波が監視される(ステップS2)。測定器には、2つ以上のフィルタ特性タイプの組が備えられ、測定された波の高さ及び/又は周期に基づいて、その時点での環境の状態に最適のフィルタ特性タイプが選択される(ステップS3)。使用可能なフィルタ特性タイプは、例えば、システムのデフォルト・フィルタリングと同じ表面波のない場合のフィルタ特性タイプと、表面波の大きさが小さい場合のフィルタ特性タイプと、表面波の大きさが大きい場合のフィルタ特性タイプである。ローパス・フィルタリング、種々の数の極を使用したバターワース(Butterworth)・フィルタリング等、基本的にどのタイプのフィルタ特性タイプも使用できる。フィルタリングは、ソフトウエアで実行されることが好ましい。フィルタは、実質的に、数学的アルゴリズムとして表現可能などのフィルタリング効果も実現できる。
【0050】
一旦、適したフィルタ特性タイプが選択されれば、測定器は、選択されたフィルタ特性タイプに関するフィルタ・パラメータのデフォルト設定に基づいて、平均充填レベルの推定を示す出力値を発生するようになる。次に、出力値が、監視され(ステップS4)、もし設定可能な値である変動要求、例えば、+/−5mmが維持されなければ、ロジックは、選択されたフィルタ設定に調節する(ステップS5)。これは、要求された変動が得られるまで繰り返され、このループは、連続的に出力値を監視し、見掛けの観測瞬時液面が常にこの範囲内にあることを確かめることが好ましい。
【0051】
更に、正しいフィルタ特性タイプが使用されることを確かめるために、波の高さ及び周期が、定期的にチェックされる(ステップS6)ことが好ましい。別のフィルタ特性タイプ又はフィルタ・タイプ組合せの基準のほうが、その時点でのタンクの環境の状態により適している場合は、測定器ロジックは、それを選択し、プロセスは、ステップS1に戻る。
【0052】
このプロセスを使用することによって、フィルタ特性タイプ及びフィルタ設定は、常にタンク中のその時点での環境の状態に対して最速の平均液体レベル変化を与える最適フィルタを提供するように選択できる。
【0053】
もう一つの実施例により、瞬時充填レベル変動監視は、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの検出に利用される。これらの実施例は、LNG用に特に有用である。
【0054】
そのような実施例では、平均フィルタ・レベルは、例えば、連続的にローパス・フィルタリングされたレベルに基づいて計算され表示され、遭遇する環境状況に適応されてよい。更に、システムは、適切な実時間間隔、典型的には、1Hzのサンプリングで、信号の振幅又はリターン・レーダ・エコーを監視し、液体エコーと、LNGタンクの底の吸収体デバイスからより小さい振幅/強度のエコー又は別のタンカー・タンクの底からのより大きいエコーとを識別する閾値が設定される。これによって、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生が識別され、例えば、オペレータに、例えば、デューティ・サイクル・フォームで通知され、彼/彼女が適切な行動を取れるように知らせることができる。そのような行動は、a)推定が歪められる前に、残りの積荷に関する平均レベルの最も正確な決定ができるように陸揚げを中止するか、b)最早液体が全く検出されず、タンクが完全に空でドライであると見なされるまで、好ましくは、連続的に(より高い)底の温度との関連付けによって検証されるまで陸揚げを続けるかのいずれかである。
【0055】
タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を通知するために、処理回路は、アラーム信号を発するように構成されており、それを利用して1又はいくつかのアラームを活性化できる。アラーム・ユニットは、オペレータにその時点での状況についてアラームするようにいくつかのやり方で設計できる。いくつかの例を挙げれば、音声信号を活性化するか、アラーム・ランプを点灯させるか点滅させるようにするか、制御盤上のシグナリングを活性化するか、コンピュータ・スクリーンや遠隔ユニット(電話機、ミニコール(minicall)、ラジオ等)上のアラームを活性化する。
【0056】
二次的指標として、タンクの底又は近傍に温度センサ11(図2参照)を配置して、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を示させてもよい。このような底に位置する温度センサを利用して、低いレベル状態を表示する。これは、この場所の温度が液体温度(LNGは、典型的には、約−160℃である)より著しく高いときには、タンクが測定地点で「ドライである」ことを意味するからである。これによって、温度センサからの入力を利用して、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの既に識別された発生を検証することによって、システムのロバスト性及び信頼性を向上させることができる。
【0057】
上述のレーダ・レベル測定システムは、非常にロバストで信頼性が高く、有利なことに高レベル又は低レベルのアラーム、過充填制御等の実現にも利用できる。
【0058】
当業者であれば、開示されたレーダ・レベル測定システムの上述の実施例及び特定の特徴の種々の組合せが可能であることを理解する。例えば、自動フィルタ選択機能は、低レベル検出機能と組み合わせてよい。更に、上述の例は、船舶に関して説明されているが、本発明が液体貯蔵タンクを備えるすべての移動ユニットで利用できることは、明らかである。それら及びその他の種々の変形は、特許請求の範囲によって定義される本発明の範囲内に含まれると考えるべきである。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動ユニット内に配置されるタンク中の液体の充填レベルを決定するレーダ・レベル測定システムであって、
前記液体に向かってマイクロ波信号を送信する送信機と、
タンクから反射したエコー信号を受信する受信機と、
前記受信したエコー信号に基づいて、コンテナのタンク中のある場所における異なる時点のローカルな瞬時充填レベルを決定する処理回路と、
を備え、
処理回路は、更に、
前記移動ユニットの動きに起因するタンク中の表面波に対応する前記ローカルな瞬時充填レベルの変動を特定し、前記特定結果を利用してタンクの平均充填レベル推定時の精度を改善するように構成されるレーダ・レベル測定システム。
【請求項2】
請求項1に記載のレーダ・レベル測定システムであって、
前記特定結果を利用して、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルを検出する前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項3】
請求項2に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、
決定されたローカルな瞬時充填レベルのフィルタリングに基づいて、タンクの平均充填レベルを推定するように構成され、いくつかの時点で識別されたタンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を精度の指標として利用可能な前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項4】
請求項2に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、
受信したエコー信号の振幅及び信号強度の少なくとも一方と、定義された閾値との間の関係に基づいて、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を識別するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項5】
請求項2−4のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、更に、
タンクのボトム・レベルに等しい充填レベルの発生が識別されたときに、アラーム信号を発するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項6】
請求項2−5のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、更に、
タンクのボトム・レベルに等しい充填レベルの発生が識別されたときに、タンクの陸揚げ機能を制御する制御信号を発するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項7】
請求項1−6のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、更に、
タンクの底近傍に配置され、タンクのボトム・レベルに等しいか近い充填レベルの二次的指標を与えるように構成される温度センサを備える前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項8】
請求項1−7のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、
決定されたローカルな瞬時充填レベルのフィルタリングに基づいて、タンクの平均充填レベルを推定するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項9】
請求項8に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、更に、
ローカルな瞬時充填レベルの変動の特定に基づいて、タンク中の表面波の大きさを決定し、それに基づいてフィルタリングを適応させて平均充填レベルを推定するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項10】
請求項9に記載のレーダ・レベル測定システムであって、
表面波の大きさは、ローカルな瞬時充填レベルから決定された波の高さ及び波の周期の少なくとも一方に基づいて決定される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項11】
請求項9に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、
タンク中の表面波の決定された大きさに基づいて、複数の使用可能なフィルタ特性タイプの一つを選択するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項12】
請求項11に記載のレーダ・レベル測定システムであって、
使用可能なフィルタ特性タイプは、少なくとも、表面波がない場合のフィルタ特性タイプ、表面波の大きさが小さい場合のフィルタ特性タイプ及び表面波の大きさが大きい場合のフィルタ特性タイプを含む前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項13】
請求項12に記載のレーダ・レベル測定システムであって、
表面波がない場合のフィルタ特性タイプは、システムのデフォルト・フィルタリングである前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項14】
請求項10に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、
推定平均充填レベルの変動を連続的に監視し、変動が設定要求内に留まるように選択されたフィルタ特性タイプのフィルタ・パラメータ設定に調節して適応する前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項15】
請求項9−14のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、更に、
タンク中の表面波の大きさの決定とフィルタリングの適応とを定期的に繰り返すように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項16】
請求項9−15のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、更に、
タンク中の表面波の決定された大きさが定義された閾値を超えたときに、アラーム信号を発するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項17】
請求項1−16のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、処理回路は、
少なくとも0.5Hzの周波数でローカルな瞬時充填レベルを決定するように構成される前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項18】
請求項1−17のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、
前記タンクは、海洋船舶上に配置されており、前記船舶の動きは、海によって引き起こされるローリングである前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項19】
請求項1−18のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、
前記液体は、タンクの底に堆積物を蓄積しない液化ガス又は液状化学物質である前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項20】
請求項1−19のいずれかの項に記載のレーダ・レベル測定システムであって、更に、
垂直に配置されるパイプの形をした導波路を備え、それを通って送受信マイクロ波信号が伝播することによって、充填レベルを、パイプ中か前記パイプ開口部の下の位置に決定する前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項21】
請求項20に記載のレーダ・レベル測定システムであって、更に、
パイプ開口部の下のタンクの底に設置され、タンクのベースに入射するマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を吸収するマイクロ波吸収体を備える前記レーダ・レベル測定システム。
【請求項22】
移動ユニット内に配置されるタンク中の液体の充填レベルを決定する方法であって、
液体の表面に向かってマイクロ波測定信号を送信する工程と、
タンクからのエコー信号を受信する工程と、
前記受信したエコー信号に基づいて、コンテナのタンク中のある場所における異なる時点のローカルな瞬時充填レベルを決定する工程と、
前記移動ユニットの動きに起因するタンク中の表面波に対応する前記ローカルな瞬時充填レベルの変動を特定する工程と、
前記特定結果を利用してタンクの平均充填レベル推定時の精度を改善する工程と、
を含む方法。
【請求項23】
請求項22に記載の方法であって、更に
前記特定結果を利用して、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルを検出する工程を含む前記方法。
【請求項24】
請求項23に記載の方法であって、
決定されたローカルな瞬時充填レベルのフィルタリングに基づいて、タンクの平均充填レベルを推定し、いくつかの時点で識別されたタンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を精度の指標として利用する前記方法。
【請求項25】
請求項23に記載の方法であって、
受信したエコー信号の振幅及び信号強度の少なくとも一方と、定義された閾値との間の関係に基づいて、タンクのボトム・レベルに等しいローカルな瞬時充填レベルの発生を識別する前記方法。
【請求項26】
請求項23−25のいずれかの項に記載の方法であって、更に、
タンクのボトム・レベルに等しい充填レベルの発生が識別されたときに、アラーム信号を発する工程を含む前記方法。
【請求項27】
請求項23−26のいずれかの項に記載の方法であって、更に、
タンクのボトム・レベルに等しい充填レベルの発生が識別されたときに、タンクの陸揚げ機能を制御する制御信号を発する工程を含む前記方法。
【請求項28】
請求項22−27のいずれかの項に記載の方法であって、更に
タンクの底近傍の温度を測定し、タンクのボトム・レベルに等しいか近い充填レベルの二次的指標として前記温度測定を利用する工程を含む前記方法。
【請求項29】
請求項22−28のいずれかの項に記載の方法であって、
決定されたローカルな瞬時充填レベルのフィルタリングに基づいて、タンクの平均充填レベルを推定する前記方法。
【請求項30】
請求項29に記載の方法であって、更に、
ローカルな瞬時充填レベルの変動の特定に基づいて、タンク中の表面波の大きさを決定し、これに基づいてフィルタリングを適応させて平均充填レベルを推定する工程を含む前記方法。
【請求項31】
請求項30に記載の方法であって、
表面波の大きさは、ローカルな瞬時充填レベルから決定された波の高さ及び波の周期の少なくとも一方に基づいて決定される前記方法。
【請求項32】
請求項30に記載の方法であって、更に、
タンク中の表面波の決定された大きさに基づいて、複数の使用可能なフィルタ特性タイプの一つを選択する工程を含む前記方法。
【請求項33】
請求項32に記載の方法であって、
使用可能なフィルタ特性タイプは、少なくとも、表面波がない場合のフィルタ特性タイプ、表面波の大きさが小さい場合のフィルタ特性タイプ及び表面波の大きさが大きい場合のフィルタ特性タイプを含む前記方法。
【請求項34】
請求項33に記載の方法であって、
表面波がない場合のフィルタ特性タイプは、システムのデフォルト・フィルタリングである前記方法。
【請求項35】
請求項31−34のいずれかの項に記載の方法であって、処理回路は、
推定平均充填レベルの変動を連続的に監視し、変動の設定要求に従って選択されたフィルタ特性タイプのフィルタ・パラメータ設定に調節するように適応する前記方法。
【請求項36】
請求項30−35のいずれかの項に記載の方法であって、
タンク中の表面波の大きさの決定とフィルタリングの適応とを定期的に繰り返す前記方法。
【請求項37】
請求項30−36のいずれかの項に記載の方法であって、更に
タンク中の表面波の決定された大きさが定義された閾値を超えたときに、アラーム信号を発する工程、
を含む前記方法。
【請求項38】
請求項22−37のいずれかの項に記載の方法であって、
充填レベル・カーブは、少なくとも0.5Hzの周波数で決定された充填レベルに基づく前記方法。
【請求項39】
請求項22−38のいずれかの項に記載の方法であって、
前記タンクは、海洋船舶上に配置されており、前記船舶の動きは、海によって引き起こされるローリングである前記方法。
【請求項40】
請求項22−39のいずれかの項に記載の方法であって、
前記液体は、タンクの底に堆積物を蓄積しない液化ガスや液状化学物質である前記方法。
【請求項41】
請求項22−40のいずれかの項に記載の方法であって、
信号を、垂直に配置されるパイプの形をした導波路を通して送信することによって、充填レベルを、パイプ中か前記パイプ開口部の下の位置に決定する前記方法。
【請求項42】
請求項41に記載の方法であって、更に
パイプ開口部の下のタンクの底にマイクロ波吸収体を備え、タンクのベースに入射するマイクロ波エネルギーの少なくとも一部を吸収する工程を含む前記方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2010−528317(P2010−528317A)
【公表日】平成22年8月19日(2010.8.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−510261(P2010−510261)
【出願日】平成20年4月11日(2008.4.11)
【国際出願番号】PCT/SE2008/050411
【国際公開番号】WO2008/147300
【国際公開日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(505184388)ローズマウント タンク レーダー アクチボラゲット (15)
【Fターム(参考)】