説明

消毒薬塗布具を提供するためのシステムおよび方法

塗布用パッドに結合され消毒用薬剤を溜めるための貯留容器と、その貯留容器と塗布用パッドとの間に介在され壊すことのできる膜と、を有する消毒薬塗布装置である。本装置における複数の実施例は、対向する柄をさらに含む。各柄の内側管腔は、所望の溶液を含む破壊可能な小瓶を収容し、また、柄を閉じた位置に移動させるとき、小瓶が破壊されて所望の溶液が放出され、それから、塗布用パッドにより吸収される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、消毒薬塗布具を提供するためのシステムおよび方法に関する。消毒薬塗布具は、所望の表面に消毒用薬剤を塗布するために使用され、それにより、消毒処置または治療を行うための表面を処理する。
【背景技術】
【0002】
消毒用および抗菌用の薬剤は、一般に、切り傷および擦り傷など様々な外傷の治療に使用される。これらの薬剤はまた、一般に、殺菌または消毒処置を行うための準備として様々な表面に塗布される。例えば、医療業界における一般的な手術前処置では、殺菌を行い、かつ感染する可能性を低下させるために、皮膚の表面上をアルコール、ヨードチンキ、または過酸化物でこすることが含まれる。他の一般的な慣行では、椅子の表面またはテーブルの表面を、患者または機器をその表面に曝す前に、消毒用薬剤を用いてきれいに拭くことが含まれる。
【0003】
通常、綿棒または発泡パッドなどの塗布具は、ボトルまたは他の容器から注ぐ必要のある消毒薬に浸される。このステップは、使用者が、消毒薬を利用するために、容器の蓋およびフォイルシールを外す必要がある。緊急事態で、または使用者の手の一方が塞がっている状況では、使用者は、消毒用薬剤を利用するために両手を自由にしなくてはならない。さらに、ボトルまたは他の容器が開けられた後、ボトルの無菌状態が損なわれ、しばしば、普通であれば有用な消毒用薬剤を過度に消費してしまうことになる。
【0004】
これらの段階の後に、消毒薬は、一般に、塗布具が中で浸漬される、または浸されるプールを提供する開口した第2の容器に注がれる。開口した第2の容器は、塗布具を通過させる大きな開口部を有する皿または小さなボウルを含むことができる。緊急な状況では、使用者は、消毒薬をこぼさないように、第2の容器をぶつける、あるは揺らさないように注意しなければならない。消毒用薬剤がこぼれた場合には、さらなる消毒薬を供給する必要があり、それにより、使用者は、再度、消毒薬の容器即ちボトルにアクセスする必要がある。
【0005】
他の処置においては、消毒用薬剤は、ボトルまたは他の容器から、表面に直接塗布され、次いで、塗布具を用いて広げて塗布される。これらの処置中、使用者は、消毒薬を抑制して材料を無駄にしないように、使用される消毒薬の量を制御するように注意しなくてはならない。
【0006】
いくつかの処置の場合、所望の表面に接触する塗布具の一部は、使用者の手の中で直接保持される。例えば、塗布具が拭取り用布であり、表面がテーブルの上面である場合、使用者は、概して、拭取り用布を自分の手で保持し、拭取り用布で表面をこする。テーブル表面に使用者の手が接近していることは、新たに消毒した表面を使用者の手で汚染する危険を生じる。使用者は、保護用手袋を装着すること、または消毒薬を塗る前に自分の手を洗うことを選択できるが、緊急な状況では、使用者は、必要な予防策を講じるための十分な時間がない可能性がある。
【0007】
したがって、所望の表面に消毒用薬剤を塗布するために使用される技法は現在存在しているが、課題もまだある。したがって、現在の技法を他の技法で補う、またはさらに置き換えることは、当技術分野における改善となるはずである。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、所望の表面に消毒薬溶液を送達するための、安全で便利な手持ち式の塗布装置に関する。本発明のいくつかの実施例は、消毒用薬剤を受け入れるための管腔を有する本体を含む塗布装置を提供する。本体は、概して、使用者が圧縮する、または絞ることのできる半可撓性のポリマー材料からなる。本体の一端は、望ましい消毒薬溶液を含む液貯留容器を受け入れるように構成される。液貯留容器を本体に結合すると、貯留容器内の溶液が本体の管腔へと移送される。本体の他端において、装置は、消毒薬溶液を吸収するための、かつ所望の表面に塗るためのアダプタパッドを含む。塗布用パッドは、概して、消毒薬溶液を塗布するのに適した不織布または発泡のパッド材料からなる。
【0009】
壊すことが可能な膜を、消毒用薬剤が塗布具に接触するのを妨げるように、本体の管腔と塗布具の間に介在させる。いくつかの実施例では、装置はさらに柄を含み、それにより、柄を作動させると膜が壊されて、消毒用薬剤が膜を通って流れ、塗布具に接触できるようになる。他の実施例では、膜は、管腔内の圧力を高めるように装置の本体を単に圧縮することにより壊される。高められた圧力は、膜が壊されると解放され、消毒用薬剤が、膜を通って流れることが可能になる。他の実施例では、膜は、本体の管腔内の圧力を増大させることにより開く一方向弁で置き換えられる。
【0010】
本発明のいくつかの実施例では、塗布具は、口腔または人工呼吸装置の管など、開口部に消毒用薬剤を塗布するような形状であり、かつそのように構成される。他の実施例では、塗布具は、IV挿入部位、外科処置の部位、即ちテーブルなど、概して平坦な表面に消毒用薬剤を塗布するような形状であり、かつそのように構成される。
【0011】
本発明のいくつかの実施例では、消毒薬塗布装置は、塗布用パッドに結合された一対の対向する柄を含む。各柄は、アンプル即ち小瓶などの液貯留容器を収容するように構成された内側管腔を含む。各管腔は、塗布用パッドと流体連通しており、したがって、液貯留容器が壊されるとき、貯留容器内に含まれる液が放出され、塗布用パッドにより吸収される。
【0012】
いくつかの実施例では、各柄の液貯留容器は、貯留容器材料を押しつぶす、または破壊するために、柄の外側表面を単に絞る、即ち圧縮することにより壊される。他の実施例では、楔箇所(wedge point)が、対向する柄の間に配置され、柄が近接した位置へと移動するとき、楔箇所が液貯留容器の中へ、またはそれに対して駆動され、それにより貯留容器が壊される。
【0013】
液貯留容器が2つの柄のそれぞれに含まれる場合、各柄の液貯留容器は、同じ、または異なる溶液を含むことができる。例えば、消毒用薬剤が、2液混合の(two−part)試薬である場合、一方の柄の液貯留容器は、消毒用薬剤の第1の部分を含むことができ、他方の柄の液貯留容器は、消毒用薬剤の第2の部分を含むことができる。したがって、貯留容器が壊されたとき、半分ずつの第1消毒用薬剤および第2の消毒用薬剤が混合され、望ましい消毒薬溶液が提供される。
【0014】
いくつかの実施例では、第2の柄の液貯留容器に含まれた第2の溶液を塗布する前に、第1の柄の液貯留容器に含まれた第1の溶液を塗布することが望ましいこともありうる。したがって、装置のいくつかの実施例は多段の楔箇所を含み、それにより、第1の液貯留容器は、対向する柄の第1の位置に基づいて壊され、また第2の液貯留容器は、対向する柄の第2の位置に基づいて壊される。さらに、いくつかの実施例は、多層化した塗布用パッドを含み、したがって、パッドの汚染された層を取り外して、新鮮な、汚染されていない塗布表面を提供することができる。
【0015】
最後に、いくつかの実施例では、装置は、横方向力に応じて部分的に壊される切り目を付けた表面を有する膜を含む。横方向力が増大すると、膜のさらなる部分が壊され、それにより、膜を通る消毒用薬剤の流量を増大させる。他の実施例では、膜は、膜に対する横方向力の漸進的な増大に応じて、膜を漸進的に壊すようにするための様々な厚さおよび寸法を有する複数の切り目を含む。
【0016】
本発明の上記の、および他の特徴および利点が得られる方法を容易に理解できるようにするために、添付図面で示されたその特定の実施例を参照することにより、上記で簡単に述べた本発明のより具体的な説明が示される。これらの図面は、本発明の典型的な実施例を示しており、したがって、本発明の範囲を限定するものと見なすべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【図1】本発明の代表的な実施例に従った消毒薬塗布装置の斜視図である。
【図2A】本発明の代表的な実施例に従った作動する前の消毒薬塗布装置の断面図である。
【図2B】本発明の代表的な実施例に従った作動後の消毒薬塗布装置の断面図である。
【図3A】本発明の代表的な実施例に従った液貯留容器に結合された作動される前の消毒薬塗布装置の断面図である。
【図3B】本発明の代表的な実施例に従った液貯留容器に結合された作動される前の消毒薬塗布装置の断面図である。
【図4】本発明の代表的な実施例に従った一方向弁を含む消毒薬塗布装置の断面図である。
【図5A】本発明の代表的な実施例に従った2つの柄付きの消毒薬塗布装置の斜視図である。
【図5B】本発明の代表的な実施例に従った2つの柄付きの消毒薬塗布装置の上面図である。
【図5C】本発明の代表的な実施例に従った2つの柄付きの消毒薬塗布装置の背面の断面図である。
【図5D】本発明の代表的な実施例に従った2つの柄付きの消毒薬塗布装置の背面の断面図である。
【図6A】本発明の代表的な実施例に従った2つの柄付きの消毒薬塗布装置の上面図である。
【図6B】本発明の代表的な実施例に従った2つの柄付きの消毒薬塗布装置の上面図である。
【図7A】本発明の代表的な実施例に従った多段の楔箇所を有する2つの柄付きの消毒薬塗布装置の上面図である。
【図7B】本発明の代表的な実施例に従って第1の小瓶を破壊した後の多段の楔箇所を有する2つの柄付きの消毒薬塗布装置の上面図である。
【図7C】本発明の代表的な実施例に従って第2の小瓶を破壊した後の多段の楔箇所を有する2つの柄付きの消毒薬塗布装置の上面図である。
【図8】本発明の代表的な実施例に従った細長い連結部、および傾斜した柄を有する2つの柄付きの消毒薬塗布装置の斜視図である。
【図9A】本発明の代表的な実施例に従った切り目を付けた膜が組み込まれた消毒薬塗布装置の断面図である。
【図9B】本発明の代表的な実施例に従った切り目を付けた膜を示している図9Aの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
本発明の現在好ましい実施例は、図面を参照することにより最もよく理解されよう。図中、同様の参照番号は、同一のまたは機能的に同様の要素を示す。本明細書で概ね述べられ、複数の図で示される本発明の構成要素は、広範囲の様々な構成で配置され、かつ設計されうることが容易に理解されよう。したがって、図で示されるように、以下のより詳細な説明は、請求の範囲に記載される本発明の範囲を限定することを意図しておらず、本発明の現在好ましい代表的な実施例に過ぎない。
【0019】
次に図1を参照すると、消毒薬装置100の実施例が示されている。消毒薬装置100のいくつかの実施例は、概して、基端112および末端114を有する本体110を含む。基端112は、概して、ファントム画法で示された消毒用薬剤122を含む貯留容器120、即ち、小瓶を互換性をもって受け入れるように構成される。いくつかの実施例では、貯留容器120は、約0.5〜50mLの消毒用薬剤122を収容する。他の実施例では、貯留容器120は、アルコールベースの抗菌性溶液を収容する。
【0020】
例えば、いくつかの実施例では、本発明に従った抗菌性溶液は、50〜95%のアルコール溶液を含み、それはさらに、CHG、PCMX、トリクロサン、オクテニジン、ヘキサクロロフェン、PVP−1、ヨードチンキ、および/または、クォーテリン(quaterine)化合物などのさらなる抗菌性薬剤を、0.05%から5%w/w(重量パーセント)の範囲で含む。アルコールは、概して、エチルアルコール、イソプロパルアルコール、n−プロパノールアルコール、およびそれらの混合物のうちの少なくとも1つから選択される。いくつかの実施例では、溶液は、さらに、ジメチコーン、グリセリン、PVPなどのカチオンポリマー、セルロース、ドコサノール、BTMS、ベヘニルアルコール、および/または、ポロキサマーを含む。好ましい実施例では、基本的な抗菌性溶液は、約70%のアルコール、皮膚の準備のための2%CHGおよび28%USP精製水、および口腔の消毒用としてアルコール中に0.12%CHGを含む。当業者であれば、上述したものを含む他の成分を、基本の抗菌性溶液のそれぞれに添加して、特定の用途のために望ましい抗菌性または消毒用薬剤122を提供することができる。
【0021】
いくつかの実施例では、貯留容器120は、本体110の基端112内に位置する互換性のあるねじ山200(図示せず)にねじ込んで結合するための1組のねじ山126を有する小径部124を含む。他の実施例では、貯留容器120は、圧入嵌め、機械的なインターフェース、即ち、接着剤により本体110の基端112に結合される。
【0022】
貯留容器120は、貯留容器120を本体110に結合する前に、貯留容器120内に薬剤122を保持するための膜128、即ち、シールをさらに含む。膜128は、概して、接着剤または加熱シール工程により開口部130に貼付されるフォイルシールからなる。いくつかの実施例では、膜128は、同様な方法で開口部130に貼付されるプラスチックでコーティングされた紙、または厚紙材からなる。膜128はまた、ポリマー材料を含んでもよい。最後に、いくつかの実施例では、膜の部分に切り目132を付ける、またはその他の形で弱くして、それにより、膜128を、予測可能な方法で破壊する、もしくは、壊すことが促進される。
【0023】
いくつかの実施例では、本体110の基端112はさらに、フィーチャ(feature)(図示せず)を備えており、それにより、膜128は、貯留容器120を本体110に結合すると、穴が開けられる、またはその他の形で壊される。例えば、いくつかの実施例では、基端112は、スパイク(図2Aを参照のこと)を含み、それにより、貯留容器120を基端112にねじ込んで結合すると、スパイク202が、膜128に穴を開け、かつ変位させて、貯留容器120内の消毒用薬剤122へ通じるようになる。あるいは、他の実施例では、膜128は、貯留容器120と本体110を結合する前に、貯留容器120から物理的に外される。
【0024】
本体110の末端114は、塗布具(applicator)140を含む。塗布具140は、消毒用薬剤122と適合性のある接着剤により、末端114に取り付けられる不織布材料、または発泡スポンジパッドからなる。塗布具140の寸法および形状は、消毒薬装置100の意図された用途に応じて変わる。例えば、消毒薬装置100の塗布具140は、口腔の消毒装置として、または皮膚/外科手術部位の消毒装置として使用するための寸法に作られ、形作られる。
【0025】
時には、例えば、口腔、または、喉の中に、人工呼吸装置の管、または、他の医療用装置を挿入する前に、口腔の内面、および/または、外面を消毒する必要がある。したがって、塗布具140の形状および寸法は、患者の口腔の内部に適合して挿入されるように設計される。例えば、口腔の消毒装置として使用するための塗布具140は、患者の口腔中に容易に挿入される底面直径を有する細長いドーム形状を含むことができる。細長いドーム形状は、普通であれば、塗布具140と口腔内の自然な湾曲した表面との間で完全に、かつ一様に接触を妨げるおそれのあるどんな直角も無くす。さらに、いくつかの実施例では、塗布具140の外側表面は、患者の口腔中に装置を挿入する前に、人工呼吸装置の管、または、他の医療装置の内側および外側表面に塗布具を適用できる小さな半径を含む。
【0026】
消毒薬装置100が、皮膚/外科手術部位の消毒装置として予定される場合、塗布具140の形状および寸法は、塗布具140と概して平坦な皮膚の表面との間の接触を最大にするように、広く平坦な表面を提供するように選択される。以下では、図3Bに関連してこのような塗布具の例が示され、かつ考察される。
【0027】
いくつかの実施例では、消毒薬装置100は、さらに柄150を含む。柄150は、本体110の末端114に結合された第1の端部152と、本体110から外方向に延びる第2の端部154とを含む。図2Aを参照すると、消毒薬装置100の断面図が示されている。消毒薬装置100の本体110は、貯留容器120から消毒用薬剤122を受け入れ、かつ溜めるための中空の内部、すなわち管腔212を含む。本体110は、液供給チャンバ220をさらに含む。液供給チャンバ220は、本体110の最も末端114に位置し、塗布具140を支持している。いくつかの実施例では、液供給チャンバ220は、消毒用薬剤122がそれを通って流れて塗布具140で吸収される複数の窓224を有する管腔222を備える。他の実施例では、液供給チャンバ220の管腔222は、複数の穴、スリット、または他の開口部を備える。
【0028】
いくつかの実施例では、破壊可能な膜270は、本体110の内側管腔212と液供給チャンバ220との間に介在する。膜270は、管腔212と液供給チャンバ220との間の流体連通を阻止するために設けられる。膜270の一部には、予測可能な方法で膜270を破壊する、または壊すことを促進するように切り目272を付ける、またはその他の形で弱くする。いくつかの実施例では、膜270は、柄150の第1の端部152に対向して位置する。したがって、柄150が、閉じた位置から開いた位置へと本体110の方向に作動されると、柄150の第1の端部152が、膜270に対してトルク力を加えて、それにより、図2Bで示すように、膜270が、切り目272を付けた部分に沿って壊れるようする。壊れた後、開口部280が、膜270の中に、管腔212および液供給チャンバ220が流体連通状態になるように設けられる。
【0029】
図3Aを次に参照すると、消毒薬装置100の断面図が、柄150を作動させる前、貯留容器に結合された状態で示されている。前に考察したように、消毒薬装置100が貯留容器120に結合されると、スパイク機構202が膜128に穴を開けて、貯留容器120と、本体110の内側管腔212との間で流体連通をもたらす。したがって、膜128が壊れた後、消毒薬装置100および取り付けられた貯留容器120が、上下逆にされて、消毒用薬剤122を、本体110の内側管腔212の中へ流入できるようにする。しかし、柄150を閉じた位置へと作動させる前、消毒用薬剤122が、膜272を迂回することが妨げられ、液供給チャンバ220中に流入することが実質的に阻止される。
【0030】
図3Bを次に参照すると、柄150を作動させる前に、断面で示された貯留容器に結合された消毒薬装置300の断面図が示されている。装置300を貯留容器120に結合する過程において、スパイク機構202が膜128を貫通し、穴を開け、またはその他の形で壊して、貯留容器120と、装置本体110の内側管腔212との間で流体連通をもたらす。
【0031】
消毒薬装置300は、消毒用薬剤122を概して平坦な表面に塗布するために、広い表面を有する平坦で直線的な塗布具340を含めるように変更される。この実施例の場合、液供給チャンバ320は、概して、平坦な塗布具340を受け入れるように構成され、傾斜を有する管形状の終端表面322を含む。液供給チャンバ320と塗布具340の間の開口部330は、供給チャンバ320内の液が塗布具340に接触し、かつそれに吸収されることを可能にする。
【0032】
塗布具340は、所望の表面に消毒用薬剤122を塗布するためにある寸法に作られた組織構造である不織布材料または発泡スポンジからなる。例えば、いくつかの実施例では、塗布具340は、皮膚の表面の剥離すなわち壊死組織除去を助けるために、研磨性の外側表面342を含む。他の実施例では、塗布具340は、1つの機械装置、すなわち、テーブルもしくはベッド面などの表面など、対象物をこすって消毒するのを助けるための研磨性の外側表面を含む。いくつかの実施例では、塗布具340は、きつくこすることなく消毒用薬剤122を塗布して表面を消毒する滑らかな外側表面を含む。
【0033】
いくつかの実施例では、終端表面322は、消毒薬装置300の本体部分110に対して傾斜している。したがって、塗布具340が終端表面322に結合されたとき、塗布具340も、塗布具本体110に対して傾斜している。塗布具340の角度は、使用者が、装置の本体部分110を人間工学的に有効な位置に保持しながら、塗布具340を表面に接触させるのを支援するように選択される。さらに、本体部分110の位置および長さは、装置300に対して把持表面を提供し、かつ使用者の手を塗布具340に近位の領域から除くように選択される。したがって、本体部分110における柄の機能は、治療部位すなわち表面に対する望ましくない露出、および/または、汚染を防止しながら、使用者に装置300に対する制御をもたらす。
【0034】
図4を次に参照すると、断面で示された貯留容器120に結合された消毒薬装置400の断面図が示されている。いくつかの実施例では、一方向弁410が、液供給チャンバ220と装置400の内側管腔212との間に介在している。一方向弁410は、概して、内側管腔212の細くなっている部分内に固定された、可撓性のある、または半可撓性のポリマー材料からなる。いくつかの実施例では、弁410は、ダックビル弁またはアンブレラ弁を含む。他の実施例では、弁410は、液供給チャンバ220と内側管腔212との間の流体連通を阻止するために閉じた位置に付勢されるスリット420を含む。しかし、内側管腔212内の圧力が、一方向弁140の閾値圧力を超えたとき、その一方向弁410の機能は、内側管腔212と液供給チャンバ220の間で流体連通をもたらすためにスリット420が開くように無効にされる。
【0035】
例えば、いくつかの実施例では、装置400の本体部分110は、使用者が圧縮する、または絞ることのできる半可撓性の管材料からなる。したがって、使用者が本体部分110を圧縮すると、内側管腔212内の圧力が増大して一方向弁140の閾値圧力を超える。これが生じたとき、一方向弁410の機能は無効とされ、消毒用薬剤122は、スリット420を介して弁410を迂回し、液供給チャンバ220中へと流入できるようになる。圧力が弱まると、弁は閉じて、供給チャンバ220へのさらなる流入が阻止される。いくつかの実施例では、一方向弁410は、フラッパ弁またはスライド弁など、使用者が直接操作する機械的な弁で置き換えられる。他の実施例では、破壊可能な膜は、本体部分110が圧縮されたとき、消毒用薬剤122に内側管腔212から供給チャンバ220へと流入できるようにする小さな穴で置き換えられる。しかし、液は、内側管腔には通気されていないこと、消毒用薬剤122には表面張力があることに起因して圧縮せずに流れることはできない。
【0036】
装置400の本体部分110に正圧を加えることが、弁410を開くための一方法であるが、当業者であれば、他の方法を使用して、同様に弁410を開放できることが理解されよう。例えば、いくつかの実施例では、液供給チャンバ220は、真空源を含むように変更され、それにより、液供給チャンバ220内の圧力が一方向弁410の閾値圧力未満に減少される。他の実施例では、貯留容器120は、消毒用薬剤122を含む注射器(図示せず)を含む。注射器が圧縮されると、消毒用薬剤122が内側管腔212中へと注入され、それにより、内側管腔212内の圧力を増大させる。内側管腔212内の圧力が、一方向弁410の閾値圧力を超えた場合、弁410の機能が無効とされ、消毒用薬剤122が、開口したスリット420を介して液供給チャンバ220中に流入する。
【0037】
図5A〜図8を次に参照すると、2つの柄付きの消毒薬装置の様々な実施例が示されている。図5Aを参照すると、2つの柄付きの装置500の斜視図が示されている。本発明に従った2つの柄付きの装置500は、概して、2つに分岐した本体510を備え、本体の各半分は、対向する柄を形成する。本体510の連結部520は、本体510の終端部522を形成し、取付けプレート530に結合される。取付けプレート530は、塗布具540が取り付けられる、概して平坦な表面をもたらす。
【0038】
2つに分岐した本体510は、第1の柄512および第2の柄514を含む。2つに分岐した本体510は、第1の柄512、第2の柄514、および、連結部520内に位置する相互接続された管腔からなる内側管腔516をさらに含む。いくつかの実施例では、内側管腔516の一部は、所望の消毒用薬剤552を含むアンプル、すなわち、小瓶550を受け入れるように構成される。例えば、いくつかの実施例では、各柄512、514に位置する管腔516の部分は、消毒用薬剤552を含む小瓶550を受け入れるように構成される。
【0039】
消毒用薬剤552は、小瓶550が、管腔516の各部分内で破壊されたとき、各小瓶550から放出される。いくつかの実施例では、2つに分岐した本体510は、使用者の手により圧縮できる、または撓ませることのできる半可撓性のポリマー材料からなる。使用者が単一の柄、例えば、柄512を圧縮した場合、柄512内に含まれる小瓶550は壊され、それにより、消毒用薬剤552が小瓶550から内側管腔516へと放出される。あるいは、使用者が、両方の柄を共に握って圧縮した場合、各柄512および514内に含まれる小瓶550が壊され、それにより、消毒用薬剤552が各小瓶550から内側管腔516へと放出される。したがって、小瓶550の破壊可能な材料は、消毒用薬剤552と内側管腔516との間の隔壁として働く。
【0040】
図5Bを次に参照すると、2つの柄付きの装置500の上面が示されている。いくつかの実施例では、2つに分岐した本体510は、対向する柄512と514の間に介在して配置された楔箇所560をさらに含む。楔箇所560は、概して、小瓶550の材料の引張強さよりも大きい引張強さを有するリジッドフィーチャ(rigid feature)を含む。いくつかの実施例では、楔箇所560は、対向する柄相互間に配置され、したがって、柄512および514が閉じられる、または一緒に合わされたとき、楔箇所560は、対向する柄相互間に挟まれて、楔箇所560が小瓶550を破壊することになる。
【0041】
図5Cを参照すると、2つの柄付きの装置500の背面の断面図が示されている。いくつかの実施例では、対向する柄512および514の隣接する内側表面は、アクセス窓524を含み、それを通して、楔箇所560の中央部が配置されている。アクセス窓524は、概して、楔箇所560の中央部に通路をもたらすが、各柄512および514の管腔内に位置する液が通るのを妨げるように構成される。楔箇所560は、第1の柄512の内側管腔内に位置する第1の端部562と、第2の柄514の内側管腔内に位置する第2の端部564とを含む。第1端部562および第2の端部564は、楔箇所560の中央部で接続される。いくつかの実施例では、第1の端部562は、第1の柄512内の小瓶550に直接当接するように構成された平坦な、アンビル面(anvil surface)を含む。第2の端部564は、第2の柄514中に位置する小瓶550の外径を直接受け入れるように構成された凹形の表面を備える。したがって、第1柄および第2の柄を閉じる、即ち、一緒に合わせると、楔箇所560が、各小瓶550を各柄の外側の壁の内側表面に対して拘束する。続けて柄512および柄514を閉じると、楔箇所560の第1の端部562および第2の端部564はその各小瓶550に押し込まれ、それにより、そこに含まれている消毒用薬剤552が放出される。
【0042】
図5Dを次に参照すると、楔箇所560の代替的実施例が示されている。この実施例の場合、楔箇所580の第1の端部582および第2の端部584は、対向する柄512および柄514の外側の表面へと結合されるように構成される。したがって、第1の柄および第2の柄を閉じる、即ち、一緒に合わせると、楔箇所560は、外側表面の内側部分を固定し、それにより、小瓶550を、各柄の外側の壁の内側表面と、各柄の内側の壁の内側表面との間で圧縮し、押しつぶすようにする。
【0043】
図6Aを次に参照すると、楔箇所の代替的実施例が示されている。この実施例の場合、楔箇所570は、本体510の連結部520に隣接した第1の柄512および第2の柄514を連結する成形された、ウェブのある(webbed)延長部である。いくつかの実施例では、楔箇所570は、装置本体510の成形工程中に形成され、また本体510を形成するために使用される型は、楔箇所570を形成するのに十分な量の材料を受け入れる空所を含む。他の実施例では、楔箇所570は、別の工程で形成または成形され、その後に、プラスチック溶接、接着剤、または連結機構/表面など、適切な方法により、対向する柄512および514に結合される。
【0044】
いくつかの実施例では、小瓶554の特定の部分に力を加えるために、ウィング機構582を有する楔箇所580が設けられる。いくつかの小瓶554は、小瓶554の破壊の方法を促し、即ち、制御するように切り目を付けた表面556を含む。したがって、いくつかの実施例では、楔箇所580は、切り目を付けた表面556に沿って小瓶554が破壊するように小瓶554に接触すべく設計されたウィング機構582を含む。ウィング機構582は、装置本体520の成形された機構、別個の装置、または成形された機構と別個の装置の組合せを含むことができる。
【0045】
いくつかの実施例では、内側管腔516の柄部分内に含まれる各小瓶554は、同じ、または異なる溶液を含むことができる。異なる溶液は、2段階の処置を必要とする処置に対して有用でありうる。例えば、いくつかの実施例では、第1の柄512の小瓶554は洗浄溶液を含むが、第2柄514の小瓶554は消毒溶液を含む。異なる溶液を利用するための方法は、1)第1の溶液を放出するために第1の小瓶を破壊する、その場合、第1の溶液は、皮膚の消毒処理を行う前に、全体的な汚染を除くように、切開部位で、かつその周囲で十分に洗って清浄にするための洗浄剤であること、および2)第2の溶液を放出するために第2の小瓶を破壊する、その場合、第2の溶液は、皮膚の処理を行うために適切な消毒用薬剤であることを含むことができる。
【0046】
図7A〜7Cを参照すると、第1の溶液を含む第1の小瓶556、および第2の溶液を含む第2の小瓶558を収容する装置500が示されている。装置500は、第1の柄512と第2の柄514との間に介在して配置された多段の楔箇所590をさらに含む。最後に、装置500は、第1の塗布具542および第2の塗布具540を含む多層化した塗布具を含む。
【0047】
多段の楔箇所590は、スペーサ596を介して第2の接触部594に結合された第1の接触部592を備える。第1の接触部592は、第1の小瓶556にだけ当接するように、本体の連結部分520に隣接して配置される。いくつかの実施例では、第1の小瓶556および第2の小瓶558は、第1の小瓶556の末端566が、第2の小瓶558の末端568から一部はみ出すように、柄512および514内に配置される。スペーサ596の長さは、第1の接触部592が、第1の小瓶556の末端566に隣接して配置され、また第2の接触部594が、第2の小瓶558の末端568に隣接して配置されるように、第1の接触部592と第2の接触部594との間にある距離をもたらすように選択される。したがって、図7Bで示すように、柄512および514を部分的に閉じた位置に移動すると、多段の楔箇所590の第1の接触部592が、第1の小瓶556の末端566へと駆動される。第1の小瓶556が、第1の接触部592と第2の柄514の内側表面との間に挟まれるとき、小瓶556が壊され、即ち、割れ572、それにより、第1の溶液が放出される。
【0048】
いくつかの実施例では、第1の溶液は、所望の表面から全体的な汚染物質を除くための洗浄剤を含む。したがって、いくつかの実施例では、装置500は、所望の表面をこする、またはその他の形でそれに洗浄溶液を塗布するような寸法であり、かつ表面組織を有する第1の塗布具542を含む。第1の溶液の完全な塗布に続いて、第1の塗布具542は、汚染されていない第2の塗布具540を露出するように、装置500から外される。全体的な汚染物質をそこに含んでいる第1の塗布具542は、次いで、廃棄される。
【0049】
第1の塗布具542の除去に続いて、図7Cで示すように、対向する柄512および514は、完全に閉じた位置へと移動する。この位置では、多段の楔箇所の第2の接触部594は、第2の小瓶558の末端568中へと駆動される。第2の小瓶558が、第2の接触部594と第1の柄512の内側表面との間に挟まれるとき、小瓶558が壊れ、即ち、割れ574、それにより、第2の溶液が放出される。
【0050】
いくつかの実施例では、第2の溶液は、所望の表面を清浄にするための、またはその他の形でそこから病原菌を除去するための消毒薬溶液を含む。したがって、いくつかの実施例では、第2の塗布具540は、所望の表面をこする、またはその他の形でそこに消毒薬溶液を塗布するような寸法であり、かつ表面組織を有する。第2の溶液の完全な塗布に続いて、装置500は廃棄される。
【0051】
図8を次に参照すると、2つの柄付きの装置800の代替的実施例が示されている。いくつかの実施例では、2つの柄付きの装置800の本体810は、細長い連結部820をさらに含み、柄812および814は、所望の角度で連結部820に結合される。細長い連結部820は、内側管腔816の容積を増やし、それにより、増加した容積の消毒用薬剤852を収容することが可能になる。さらに、増加した容積は、破壊されたガラスが塗布具540中に入らないようにするためにスポンジ、即ち、フィルタ830を配置することを可能にする。
【0052】
いくつかの実施例では、対向する柄812と814の望ましい角度は、使用者が、柄812および814を人間工学的に有効な位置に保持しながら、塗布具540を所望の表面と最適に接触させるのに適合するように選択される。傾斜した柄812および814と細長い連結部820の組合せは、使用者の手と塗布具540との間の間隔をさらに増加させる。この増加した間隔は、使用者の手による塗布具540および治療表面の望ましくない汚染を阻止することに利益がある。したがって、いくつかの実施例では、所望の表面を殺菌するのに有効であり、人間工学的なグリップを備える装置800をもたらすように、連結部820の長さおよび柄812および814の角度を最適化することが望ましい。
【0053】
他の実施例では、対向する柄812および814の寸法および長さは、特定の処置、即ち、把持技法に対して装置800を適合させるように構成される。例えば、いくつかの処置を行う場合には大量の消毒用薬剤が必要となり、それにより、対向する柄812および814の寸法を大きくすることが必要になる。さらに、使用者が、自分の指の間に装置を挟むことによって装置800を保持することを望む場合、所望する握り方で装置を適切に制御できることを保証するために対向する柄812および814の寸法を減少させる。いくつかの実施例では、対向する柄812および814の外側表面は、使用者が握るのを容易にするような表面組織、および/または、輪郭を含むようにさらに変更される。最後に、使用者が自分の手で装置800を握ることを望む場合、対向する柄812および814の寸法を大きくさせて、より多くの把持表面を提供する。
【0054】
図9Aを参照すると、塗布装置900が示されている。塗布装置900は、基端912および末端914を有する液貯留容器910を備える。基端912は、基端912を封止する、またはその他の形で閉じるキャップ920を含む。末端914は、液供給チャンバ930の末端914を受け入れるための第1の端部932と、塗布用パッド940を支持するための第2の端部934とを有する液供給チャンバ930に結合される。破断または破壊可能な膜950が、液貯留容器910と液供給チャンバ930との間に介在し、それにより、膜950が壊れる前に、消毒用薬剤916が液供給チャンバ930に流入することが阻止される。
【0055】
装置900は、所望の消毒用薬剤916で貯留容器910を満たすことにより用意される。貯留容器910を満たした後、キャップ920が、貯留容器910の基端912上に配置されて、薬剤916を貯留容器910内に封止する。いくつかの実施例では、キャップ920は、貯留容器910の基端912に熱プレスすることにより形成されて、シールが形成される。
【0056】
いくつかの実施例では、膜950は、膜950に横方向力を加えることにより破壊されるまたは壊される一様な凹部、即ち、切り目952を有する円板形状をしている。例えば、いくつかの実施例では、切り目952は、塗布用パッド940に力を加えることにより破壊され、それにより、力は、液供給チャンバ930を介して、膜950へと移送される。他の実施例では、切り目952は、切り目が付けられた表面952の強度を超えて貯留容器910内の圧力が増大するように液貯留容器910を圧縮する、または絞ることにより破壊される。壊れた後、貯留容器910内の消毒薬溶液916が膜950を通って流れ、塗布用パッド940により吸収される。膜950の厚さおよび切り目の深さは、膜950を壊すのに望ましい計算された力に応じて変わる可能性がある。
【0057】
図9Bを次に参照すると、示された膜950は円板形状をしており、また液供給チャンバ930の基端932内に矛盾なく配置されるように構成される。いくつかの実施例では、切り目952は、様々な寸法および破壊強度を有する複数の切り目960を特徴とするウェブデザイン(webbed design)から構成される。例えば、いくつかの実施例では、膜950の部分は、膜950を横断して様々な破壊強度を提供するように、様々な深さ、または段階に分けられた深さで切り目が付けられる。したがって、貯留容器910に沿って横方向力で圧縮されたとき、膜950が、切り目を付けた表面952および960のいくつかに沿って破壊し、実質的にゲート弁を形成する。切り目を付けた表面のいくつかだけが壊れるので、部分的に壊れた膜950は、膜950を通る消毒用薬剤916の流量を制御する。しかし、貯留容器910に対して、さらなる横方向力が加えられると、切り目を付けた表面952および960のさらなる部分が壊れ、それにより、膜950を通って流れることのできる消毒用薬剤916の量が増大する。
【0058】
本発明は、本明細書で広く述べられ、かつ後に請求されるその構造、方法、または他の本質的な特徴から逸脱することなく、他の特定の形態で具体化され得る。前述の実施例は、すべての点において例示的なものに過ぎず、限定的なものではないと考えるべきである。本発明の範囲は、したがって、前述の記述ではなく、添付の請求の範囲によるものであることを意味する。請求の範囲の意味および均等の範囲に含まれるすべての変更は、その範囲に含まれるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
消毒用薬剤を受け入れるための管腔を有する本体と、
前記本体の第1の部分に結合され、前記消毒用薬剤を収容する貯留容器と、
前記本体の第2の部分に結合されるパッドと、
前記貯留容器および前記パッド相互間に介在して配置される壊すことの可能な隔壁と、を含み、
前記隔壁を壊すとき、前記貯留容器および前記パッドが前記管腔を介して流体連通する塗布装置。
【請求項2】
前記本体は、前記隔壁に隣接した柄をさらに含み、前記柄を作動させるとき、前記隔壁が壊れる請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記柄は、一対の柄からなる請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記貯留容器および前記隔壁は、前記一対の柄のうちの少なくとも一方に配置されたアンプルを含む請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記一対の柄の相互間に介在して配置された楔箇所をさらに含み、前記一対の柄を作動させるとき、前記楔箇所が前記隔壁を壊す請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記貯留容器および前記隔壁は、配置されたアンプルを含み、該アンプルは、前記一対の柄のそれぞれに配置される請求項5に記載の装置。
【請求項7】
前記本体は、半可撓性の材料を含み、前記本体を圧縮するとき、前記隔壁が壊れる請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記壊すことが可能な隔壁は、第1の厚さおよび第2の厚さを有する膜からなり、前記第2の厚さは、前記本体が圧縮された場合、前記貯留容器内で増加した圧力に応じて破壊するように形成される請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記貯留容器は、前記本体の前記第1の部分にねじ込まれて結合される請求項1に記載の装置。
【請求項10】
前記貯留容器および前記管腔相互間に介在する膜と、
前記本体の前記第1の部分に結合されるスパイクと、を更に含み、
前記貯留容器を前記本体にねじ込んで結合するとき、前記スパイクは、前記膜を壊し、前記貯留容器、前記管腔、および前記パッドを流体連通させる請求項9に記載の装置。
【請求項11】
塗布装置を製造する方法であって、
消毒用薬剤を受け入れるための管腔を有する本体を用意し、
前記本体の第1の部分に前記消毒用薬剤を収容する貯留容器を結合し、
前記本体の第2の部分にパッドを結合し、
前記貯留容器と前記パッドの間に壊すことが可能な隔壁を配置することを含み、
前記隔壁を壊すとき、前記貯留容器および前記パッドは、互いに流体連通する状態とされる方法。
【請求項12】
柄を前記隔壁に近接する前記本体に結合することをさらに含み、前記柄を作動させるとき、前記隔壁が壊される請求項11に記載の方法。
【請求項13】
前記柄は、一対の柄からなる請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記本体は、半可撓性の材料からなり、前記本体を圧縮するとき、前記隔壁が壊される請求項11に記載の方法。
【請求項15】
第1の一組のねじ山を含むように前記本体の前記第1の部分を変更し、
第2の一組のねじ山を含むように前記貯留容器を変更することを更に含み、前記貯留容器は、前記第1の組のねじ山および前記第2の組のねじ山を介して前記本体にねじ込まれて結合される請求項11に記載の方法。
【請求項16】
前記貯留容器および前記管腔相互間に膜を挿入し、
前記本体の前記第1の部分にスパイクを取り付けることをさらに含み、
前記本体に前記貯留容器をねじ込んで結合するとき、前記スパイクは、前記膜を壊し、前記貯留容器、前記管腔、および前記パッドを流体連通状態とする請求項15に記載の方法。
【請求項17】
表面に消毒薬を塗布するための装置であって、
消毒用薬剤を収容する第1の貯留容器を備えるための内側管腔を有する本体と、
前記本体に結合され、前記内側管腔と流体連通する塗布用パッドと、
前記本体に結合される柄と、
前記柄と前記第1の貯留容器との間に介在される楔箇所と、を含み、
前記柄を作動させるとき、前記楔箇所は、前記第1の貯留容器を開放し、それにより、前記消毒用薬剤を前記内側管腔中に放出し、その後に前記塗布用パッドと接触させる
装置。
【請求項18】
前記柄は、液体の薬剤を収容する第2の貯留容器を備えるための内側管腔をさらに含み、
前記柄を作動させるとき、前記楔箇所が前記第1の貯留容器および前記第2の貯留容器を開放し、それにより、前記消毒用薬剤および前記液体の薬剤を前記本体の前記内側管腔内に放出し、その後に前記塗布用パッドと接触する請求項17に記載の装置。
【請求項19】
前記第1の貯留容器および前記第2の貯留容器は、ガラス製のアンプルである請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記楔箇所は、前記第2の貯留容器を開放する前に前記第1の貯留容器を開放するように構成される請求項18に記載の装置。

【図1】
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【図2A】
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【図2B】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図5D】
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【図6A】
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【図6B】
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【図7A】
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【図7B】
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【図7C】
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【図8】
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【図9A】
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【図9B】
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【公表番号】特表2013−504404(P2013−504404A)
【公表日】平成25年2月7日(2013.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−529767(P2012−529767)
【出願日】平成22年8月4日(2010.8.4)
【国際出願番号】PCT/US2010/044431
【国際公開番号】WO2011/034665
【国際公開日】平成23年3月24日(2011.3.24)
【出願人】(595117091)ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー (539)
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
【住所又は居所原語表記】1 BECTON DRIVE, FRANKLIN LAKES, NEW JERSEY 07417−1880, UNITED STATES OF AMERICA
【Fターム(参考)】