説明

消耗付随ディスプレイに表示するための方法および装置

本発明は消耗付随ディスプレイ(1)と、この種のディスプレイ(1)に表示するための方法とに関する。消耗付随ディスプレイ、特にプラズマディスプレイへの非動画像または画素の焼付きの問題と、3原色の赤、緑、青の各々について相違するこの種のディスプレイ(1)の蛍光体セルの消耗特性ならびにそれに起因する画像表示の色温度の変位との問題に関連して、本発明の範囲内において、その時々の画素消耗値(R*、G*、B*)を記憶素子(3)に書き込み、該記憶素子(3)に配された論理素子(2)によって画素補正値を算定し、該画素補正値から、個別の画素消耗値の均等化を目的としてディスプレイ(1)に与えられる補正画素値R’、G’、B’を生成することが提案される。本発明によれば、前記に関連して生ずる膨大な量のデータをメモリする、揮発性記憶装置と不揮発性記憶装置(5および6)とを含む2段階記憶素子が使用される。さらに、本発明による解決方法は、画素消耗値の算定と画素補正値の算定とを行う時間的に切り離された少なくとも2つのサイクルで動作する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、各々の画素に各々の画素の表示時間を記録するための記憶素子のうちの1記憶アドレスが割り当てられ、さらに該アドレスを介して表示時間と表示輝度とが画素消耗値の算定のために積算されて、各々の画素につき、画素消耗値および/またはそれぞれの画素消耗値に比例する特性値がメモリされ、続いて、それぞれの画素消耗値の評価に基づいて、少なくとも1論理素子により、画素消耗を均等化するための補正信号が生成される消耗付随ディスプレイと、消耗付随ディスプレイ特に所定の画素を有したプラズマディスプレイパネル、FED(フィールドエミッションディスプレイ)または有機ディスプレイに表示するための方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
個別の各画素につき消耗時間および表示時間が登録されるように構成したこの種のディスプレイは米国特許出願公開第2003/0063053号明細書からすでに公知である。登録された値から補正値が計算され、該補正値を利用して、消耗の発生が少なくなるように個別の各画素の輝度が適合させられる。この場合、これらの値は画素にそれぞれ割り当てられた記憶素子に定期的に記録されるため、その時々のディスプレイの状態を補正値の計算に利用することができる。したがって、隣接した画素の比較を行うことができ、該比較に基づいてディスプレイの輝度と消耗との均等化を行うことが可能である。この場合、輝度は個々の画素への給電を経て、それが所定の範囲内でのみ変化し、特に所定の上限を超えないようにして調節される。すでに生じている不均等な消耗の補正は、それ以外の、消耗の少ない画素の消耗を意図的に強化する方法で達成することができる。
【0003】
同じく、ドイツ特許出願公開第100 10 964号明細書に記載された、各々の画素につき、赤、緑および青の三原色のそれぞれに関する制御が相違させられるディスプレイがすでに公知である。特にこのディスプレイは、個々の単色の画素が同一レベルではなく、当該色の蛍光体層の消耗レベルに合わされていることを特徴としている。さらに、同明細書によれば、白バランスを目標として個々の画素の実際の消耗を前述した方法と同様にして監視し、補償することが行われる。
【0004】
プラズマディスプレイへの画素の焼付きを防止する方法はさらに日本国特許出願公開第2002091373号明細書からすでに公知である。
【0005】
この公知の方法において、ディスプレイの各々の画素の表示時間が検出される。次いで、所定の差の値ないししきい値に応じて映像信号が発生させられてディスプレイで表示され、ディスプレイの各々の蛍光体素子の表示時間がほぼ均等に揃えられる。
【0006】
前述のプラズマディスプレイパネル(PDPと略称される)は正確に合わされた2枚のガラス板から成っている。これらの2枚のガラス支持体の間には、希ガス、好ましくはNeon[ネオン]またはXenon[キセノン]で満たされたセルが配置されている。下側の支持体において、これらのセルは蛍光体で3原色の赤、緑および青にコートされている。下側及び上側の透明なガラス支持体には薄い電極が被着されている。プラズマパルス発生器により、紫外線を発生する放電プロセスを制御するため、前述した電極に電圧が印加される。これらの紫外線はディスプレイの蛍光体コートを発光させる。ここで、各々の色は3原色の赤、緑および青の組み合わせによって発生させることができる。この場合、画像内容に応じ、個々の別々のカラーセルがアドレス指定される。
【0007】
プラズマ技術の特別な利点は、もっぱら蛍光体の消費によってのみ制限される、少なくとも160°の広視野角を可能とする高画像輝度を達成し得る点にある。加えてさらに、場合によりプラズマディスプレイは卓越したコントラスト値を有し、前方のガラス支持体の適切な調色によるかまたは前置された適切なフィルタ素子の使用によって良好な黒レベルの画像表現および/または、たとえばオレンジ調を回避するために、たとえば所望の色補正を達成することができる。
【0008】
ただし、この種のプラズマディスプレイはシステム固有の短所を有している。真空管型モニタと同様に、蛍光体はディスプレイの期待寿命を制限する消耗品である。静止画像が比較的長期間にわたってディスプレイに表示されると、蛍光体は消費され、それと共に表示された画像はディスプレイに焼き付けられる。
【0009】
蛍光体の光力は表示時間と共に必然的に減少し、それと共にプラズマディスプレイの輝度とコントラストも減少する。
【0010】
目下のところ、プラズマディスプレイパネルのメーカは、前述の焼付き効果を緩和または回避するために、スクリーンセーバを使用することを勧めている。ただし、その場合にも、たとえば劇映画のような連続的な動画像であっても、たとえばテレビ放送局のロゴまたは公知のブラックバーが画像の端に絶えず表示され、これによってこのディスプレイ区域に部分的な消耗の増加または減少の問題が生ずる場合には、前述した効果が発生し得る虞がある。
【0011】
加えてさらに、蛍光体の消耗特性に関して、蛍光体の3原色の赤、緑および青の消耗特性がそれぞれ相違しているために、ディスプレイの色温度範囲がその寿命期間の間にまったく変化してしまうことがある点も考慮されなければならない。この問題に関してスクリーンセーバの使用は有効な効果をもたらすことはない。
【0012】
別法としてその他の方法たとえば画像ずらし−消耗を均等化するために意識的に画像をずらす方法−または静止画像の場合に自動的に輝度を減少させる方法が知られている。
【0013】
日本国特許出願公開第2002006796号明細書から、プラズマディスプレイの長期挙動を改善するもう一つの方法が公知である。この方法によれば、各々の画素に関する時間積分値の検出によって、ディスプレイ全体について赤、緑および青の蛍光体素子の個別の表示時間が解析される。こうした得られた消耗値に基づいて、ディスプレイの輝度と色温度とをできるだけ長期間にわたってコンスタントに保つために、赤、緑および青の3原色の各々につき補正信号が生成される。次いで、画像データファイルにファイルされた赤、緑および青の画像データの表示は爾後のディスプレイ表示において前述した補正信号によって補正される。画素ごとの消耗解析とそれに応じた画素ごとの消耗補正は行われない。したがって、この公知の方法の範囲内では画素負荷の相違を論ずることはできない。
【0014】
前述した問題との関連で、ドイツ特許出願公開第43 34 640号明細書から、既述したスクリーンセーバに代えて、所定のしきい値に達すると当該逆転によっていわゆる反転画像を自動的に表示することが知られている。この場合、その都度の表示画像の表示ないし反転は時間的基準またはその他のプリセット可能なパラメータによって行われる。画素消耗の解析ないし検出はここでは行われない。
【特許文献1】米国特許出願公開第2003/0063053号明細書
【特許文献2】ドイツ特許出願公開第100 10 964号明細書
【特許文献3】日本特許出願公開第2002091373号明細書
【特許文献4】日本特許出願公開第2002006796号明細書
【特許文献5】ドイツ特許出願公開第43 34 640号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
前述した従来の技術から出発して、本発明の目的は、より長期にわたって不変な画像品質の達成ないしディスプレイの寿命の延長を実現することのできる消耗付随ディスプレイないしこの種のディスプレイに表示するための方法を創作することである。
【課題を解決するための手段】
【0016】
前記課題の解決は請求項1に記載の方法ないし請求項31に記載のディスプレイによって実現される。本発明の有利な実施態様は従請求項2から30までならびに32から34までの記載によって示した。
【0017】
既述したように、消耗付随ディスプレイ、特にプラズマディスプレイには、一定の部分区域がより頻繁またはより集中的に利用され、その結果、モニタはいわゆる焼付きによって損傷されることがあるという問題が存在する。さらに加えて、3原色の赤、緑および青に関する蛍光体の消耗は異なって表われ、したがって3原色の消耗も異なっていることに注意が向けられなければならない。本発明による方法を使用することにより、前述した効果は除去ないし緩和され、部分的な消耗を補償することさえも可能である。そのために本発明の一環として、個々の画素の制御は消耗に応じてその時々のディスプレイの状態に合わされる。したがって、焼付き効果がもっとも大きい初期の表示期間には、画素は従来のディスプレイに比較して特に低い輝度値で制御される。次いで、消耗が進行すると共に輝度値はメモリされた特性曲線または特性マップにしたがって連続的に高められる。3原色の消耗の相違を回避するために、各々の画素に一義的に割り当てられた記憶素子により3原色の赤、緑および青に応じて別々に表示時間と表示輝度とが記録され、各々の画素につき画素消耗値またはこの画素消耗値に比例した特性値がメモリされる。
【0018】
次いで、これらのデータにより、プラズマディスプレイの消耗を低下、補償または回避することを目標として、表示するべき画像データの画素ごとの補正を行うことができる。この場合、典型的なプラズマカラーディスプレイにあっては、画像繰返し周波数は通例60Hzであり、1280×780ピクセルまたはそれ以上の解像度が使用されるため、色ごとの色の深みが8ビットであれば、少なくとも毎秒177MBの不断のデータ流れが発生することに注意しなければならない。次いで、このデータ流れは処理され、たとえば積分によってメモリされなければならない。したがって、メモリするべき値は色ごとに8ビットを著しく超えている。4分間にわたって8ビットの色値を単純に積算するだけでもすでに色点あたり22ビットの記憶領域が必要である。メモリ値を読み取るだけでなく、書き込みも行われなければならない場合には、この例において、毎秒約1.5GBのデータ流れが必要とされることになる。
【0019】
本発明は処理するべき膨大なデータ流れの問題をインテリジェント・データマネジメントによって解決する。
【0020】
このため、請求項1に記載したように、各々の個別画素に関する画素消耗値の持続的積算はそれから生ずる画素補正値の算定から完全に切り離されるため、その時々の画素消耗を算定するための迅速なサイクルが用意されると共に、プロセッサパフォーマンスが適切に低下された、時間的に切り離された著しく低速サイクルを画素ごとの補正値の算定に使用することができる。そのために、揮発性記憶装置と不揮発性記憶装置とを含む2段階記憶素子が利用される。揮発性記憶装置の使用は、この記憶素子の速度の点で、技術的な観点からして望ましい。というのも、これによって実現されるサイクル同士の切り離しと、とりわけ、補正値の持続的または同期的算出の放棄とはプロセッサ負荷と処理するべきデータ量の低減とに対する有効な寄与を意味するからである。加えてさらに、揮発性記憶素子はコスト面で不揮発性記憶素子よりも安価である。さらに、通常の不揮発性記憶素子はほとんどの場合に許容消去サイクル数に上限があり、これはメモリサイクルが迅速であればPDPの寿命を著しく下回ることになる。
【0021】
本発明の範囲において、揮発性記憶素子は利用可能な記憶場所の拡大のために使用されるだけでなく、むしろいわば、既述した大量に発生するデータ量を処理するためのオーバフローとして使用される。したがって、本発明の範囲において、発生した画素消耗値は第一のメモリステップで先ず揮発性記憶装置に書き込まれ、第二のメモリステップで初めて不揮発性記憶装置に転記される。記憶場所マネジメントが正しく理解されれば、以上に説明した記憶のサイクルは互いに切り離されて非同期的に進行すると前提することができる。
【0022】
この場合、ディスプレイのスイッチオフに際してデータを保全しないため、本発明の装置は流れ保持対策たとえば緩衝累算器を必要としない点が有利であると判明した。これから生ずる不精性は無視することができる。そのほかに、ディスプレイの表示中に揮発性記憶装置から不揮発性記憶装置への連続的なデータ転送が実施される。
【0023】
次いで、ディスプレイのスイッチオンに際して、第一のステップで、不揮発性記憶装置に保持されていたデータは揮発性記憶装置に書き戻され、これらのデータがディスプレイの消耗減少表示に必要な記憶装置にアクセスして書き込まれる。
【0024】
有利な実施態様において、ディスプレイはスイッチオンに際して、揮発性記憶装置へのデータの書き戻しプロセスがまだ即時に完了していなくとも、ただちに、ただしさしあたり画像データの当該補正なしに、表示される。
【0025】
実際に、揮発性記憶素子として1または複数のSDRAM(シンクロナスDRAM)素子が使用され、不揮発性記憶素子として1または複数のフラッシュメモリ素子が利用されれば有利であることが判明した。
【0026】
揮発性記憶素子と不揮発性記憶素子とを使用するほかに、処理すべきデータ量が適正なデータ処理によって減少させられれば有利であることが判明した。これはたとえば、それぞれもっとも低位ビットつまりいわゆる“Least Significant Bit(最下位ビット)”−“LSB”−はメモリしないかまたは、その時々の画素消耗値を表す絶対値に代えて、それぞれの画素消耗値と所定の(たとえば最大、最小または平均)画素消耗値との間の差の値をメモリすることにより、それぞれ記録される画素消耗値の精度を引き下げることによって行うことができる。これにより、差の値が一般にメモリするべき絶対値よりも小さいかぎりで、メモリされるデータ量は減少する。
【0027】
3原色の赤、緑および青に関する蛍光体素子の消耗特性の相違に対処するには、個々の画素の表示輝度がそれぞれ各々の画素ごとまたは区域ごとに個別に3原色の赤、緑及び青につき別々に記録されれば好適であることが認められた。
【0028】
次いで、さらに次の方法ステップで、上述したデータの記録に基づいて、表示するべき画像データの補正が所定のしきい値の到達の有無に応じて行われ、その際、個々の画素の表示輝度の引上げまたは引下げは自動的、対話式および/または手動によって行うことができる。
【0029】
またさらに、有利な実施態様において、消耗付随ディスプレイの修復対策として、それを表示することにより個々に相違した画素消耗値が一般的な消耗レベルに引上げられる補正画像を発生させることができる。こうした補正画像を表示した後、プラズマディスプレイは再び均等化され、好ましくはディスプレイの本来の色温度が回復される。
【0030】
補正画像の表示も所定のしきい値に応じて自動的、対話式および/または手動によって行うことが可能である。
【0031】
以上に説明したプラズマディスプレイの修復ないし画素消耗値の均等化を促進するには、少なくとも個々の選択された画素を通常最大限に許容される画像輝度または少なくとも引上げられた画像輝度以上に制御することが有用である。
【0032】
以上に説明した補正を実施可能とするには、画素消耗値の記録に必要とされる記憶素子に少なくとも1論理素子が配されて、表示の予定された赤、緑および青の画像データにこのまたはこれらの論理素子によって生成された補正データが乗ぜられ、ディスプレイは爾後当該の補正画像データで制御されるのが有用である。
【0033】
この場合、補正データはディスプレイに配された記憶素子に格納された画素消耗値の評価により且つ/または特性マップから算定される。
【0034】
この場合、補正値の生成は持続的に行われる必要はなく、間隔を置いてまたは周期的に行われればよい。補正値はたとえば1時間に数回生成されて、爾後、次に補正値の確認が行われるまで、これらの補正値で処理されれば十分である。この対策は所要の処理速度を達成するのに有効な方法である。したがって、画素消耗値とそれらの積算値とを記憶するサイクルは補正データを算定するサイクルから切り離して行われる。
【0035】
補正データの算定は、当然のことながら、その他の所定のパラメータたとえば個々に使用されるディスプレイの個々の蛍光体特性、ディスプレイの許容総輝度あるいはまたディスプレイの総輝度に応じ、3原色の赤、緑および青に応じて個々別々に行うことができる。個々のディスプレイのその時々の表示温度、ディスプレイの使用経過年数ならびに色温度および限定された最大輝度も、補正値の算定に関連して前述した論理素子によって考慮し得るその他のパラメータである。
【0036】
本発明による方法はまた、既存のディスプレイ、特にプラズマディスプレイをそれらのディスプレイに本発明による記憶素子と当該の少なくとも1論理素子とを追加配備することによってシステムアップするためにも使用し得るという利点を有している。この場合、第一の方法ステップで、システムアップされたディスプレイの個々の消耗状態の評価が行われ、その後に第一の補正ステップが実施される。次いで、それに続いて、上述した手順に従って消耗緩和連続表示に移行することができる。
【0037】
さらに、消耗特性の非常に相違するディスプレイテクノロジーたとえばOLED(有機LED)ディスプレイにおいて、当該少なくとも1つ以上の色を相応して相対的に高く設定し、本方法によって、初期に補正画素値(R’、G’、B’)を用いて相対的に低く制御し、時間が経ってから初めて再調整するのが有利であることが判明した。これによりこれらのディスプレイテクノロジーはより長い且つ/または所要の寿命期間および/またはより高い総輝度を実現することができる。
【0038】
また、ディスプレイがたとえば画像解像度の点でスケーリング可能であり、したがって、たとえば表示時間が個別に相違するためにまったく個別に変化する条件に合わせることができるのも好適であることが判明した。
【0039】
また、この方法において、通例のグラフィックメモリのないグラフィックコントローラの論理回路を少なくとも1つ以上の論理素子(2)に組み入れ、これによって揮発性記憶装置を共同して利用し得ることも有利であることが判明した。
【0040】
付加的なまたは別途の補正可能性として、ディスプレイに配されたプラズマパルス発生器を利用することが可能であり、これにより、論理素子によって所与の補正データがプラズマパルス発生器に伝達され、プラズマパルス発生器でこれらの補正データに応じてディスプレイの画素の特別な、特に画素ごとの輝度制御が行われ、さらに、ディスプレイのRGB入力にさらに不変の画像データが与えられる。
【0041】
この場合、本発明による方法は有利にはこの種のディスプレイのそれ自体公知の消耗緩和方法と共に動作させることが可能であり、その際、本発明による方法は後置されるかまたは基礎的な制御回路として動作させられるのが有利であることが判明した。
【0042】
本発明による方法は有利には請求項31に記載の特徴を有した消耗付随ディスプレイと結びつけて使用される。この消耗付随ディスプレイは、各々の画素に個々の画素消耗値を記録するための記憶素子が割り当てられており、少なくとも1論理素子によって、これらの画素消耗値から補正RGB画像データが生成されて、ディスプレイの入力に付されることを特徴としている。
【0043】
別法としてまたはさらに加えて、消耗付随ディスプレイのプラズマパルス発生器をすでに以上に説明したディスプレイの画素ごとの輝度制御のために使用することが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0044】
以下に本発明を複数の実施例に基づいて詳細に説明する。
【0045】
図1はブロック図によって消耗付随ディスプレイ1を示したものであり、この実施例においてディスプレイはいわゆるプラズマディスプレイパネル(略称PDP)であるとする。ディスプレイ1は少なくとも1論理素子2、したがってASIC(特定用途向けIC)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはその他の集積IC回路ならびに1記憶素子3とデータリンクされている。少なくとも1つ以上の論理素子2にはさらにパラメータ記憶装置4が割り当てられており、これは外付けの記憶装置から成っているか、または別法としてパラメータ記憶装置4は不揮発性記憶装置6の部分素子として実現されていてもよい。パラメータ記憶装置4には、たとえばPDPディスプレイ1の個々の蛍光体特性が格納されていてよい。
【0046】
ディスプレイ1に配された記憶素子3は揮発性記憶装置5と不揮発性記憶装置6とから成っている。この場合、揮発性記憶装置5は1または複数のSDRAM(シンクロナスDRAM)素子であり、不揮発性記憶装置は1または複数のフラッシュメモリである。
【0047】
記憶素子3において、ディスプレイ1の各々の画素には固定記憶場所ないし定まった記憶アドレスが指定されている。記憶素子3には、各々の画素につき、3原色の赤、緑および青に応じて別々にそれぞれの画素ごとの個々の画素消耗値R*、G*、B*が書き込まれる。この場合、画素ごとの画素消耗値R*、G*、B*は第一のメモリステップにおいて揮発性記憶装置5に書き込まれ、表示中、連続的に不揮発性記憶装置6に転記される。揮発性記憶装置5による不揮発性記憶装置6のバッファリングは、発生するデータ量がかなりのものであることからして、技術的ならびに経済的な面から見て望ましい。
【0048】
ディスプレイ1は画像データの表示、したがって、たとえばプラズマ・テレビ受像機の場合、テレビ局から送られた画素データR、G、Bの表示に使用される。この場合、画素データR、G、Bは同じく3原色の赤、緑および青に応じて別々に伝送されるため、画素データR、G、Bについても3原色を区別することができる。従来のディスプレイとは異なり、本発明によるディスプレイ1はテレビ局から伝送された画素データによって制御されるのではなく、むしろ、補正画素データR’、G’、B’で制御される。補正画素データR’、G’、B’は、パラメータ記憶装置4にファイルされたパラメータたとえばディスプレイ1の個々の蛍光体特性と記憶素子3にファイルされた画素消耗値R*、G*、B*とを考慮して、ディジタル論理素子2によって算出される。
【0049】
個々の画素消耗値R*、G*、B*の記憶と、記憶素子3と論理素子2との相互作用は、図2に詳細に示されている。
【0050】
既述したように、記憶素子3は揮発性記憶装置5と不揮発性記憶装置6とを含んでいる。この場合、それぞれの画素の表示時間と表示輝度とに比例した画素ごとの画素消耗値R*、G*、B*は先ず、揮発性画素消耗値Rf、GfおよびBfとして揮発性記憶装置5に書き込まれる。オーバランの趣旨で、より高位ビットの画素消耗値Rn、GnおよびBnは不揮発性記憶装置6に書き込まれる。
【0051】
この場合、記憶素子5および6に書き込まれた画素消耗値は、それぞれの画素の表示時間全体にわたって、当該加算ループによって不断に積算され、次いでこれらの積算値たとえばRintから真の画素消耗値Rv、GvおよびBvが生成され、次いでこれらの値は重みに応じて揮発性記憶装置5にRvf、GvfおよびBvfとして、または不揮発性記憶装置6にRvn、BvnおよびBvnとして格納され、従来の値のRint、GintおよびBintはリセットされる。メモリされたこれらの値から論理素子によって画素ごとの補正信号Rkor、GkorまたはBkorが求められる。
【0052】
次いで、これらの補正信号によって、すでに図1に関連して述べたように、補正画素データR’、B’およびG’が求められる。
【0053】
さらに、論理素子2は、ディスプレイ1のスイッチオンに際して、不揮発性記憶装置6にファイルされていたデータが先ず揮発性記憶装置5に書き戻されることを確実にする。そのかぎりで、さしあたり当初に無補正のディスプレイ表示が行われることはいうまでもない。
【0054】
したがって、論理素子2は、パラメータ記憶装置4に格納されているパラメータ値を考慮して、画素ごとの補正値Rkor、GkorまたはBkorを求めるが、その際、これらの補正値の算定は連続的ではなく周期的に、したがって、たとえば定まった間隔でまたは所定のしきい値が超えられる場合に行われる。
【0055】
したがって、補正画素データR’、B’およびG’を求めるためのサイクルと画素消耗値Rint、GintおよびBintを求めるためのサイクルとが慎重に区別されなければならない。
【0056】
図3から判明するように、これらの補正データRkor、GkorまたはBkorによって、所与の画素データR、G、Bは加工され、最終的にディスプレイ1には補正画素データR’、G’、B’が供給される。
【0057】
補正画素データを求めるための一例は図3のフローチャートに詳細に示されている。
【0058】
図3は、1セルの赤チャネルに関する迅速なサイクルによる画素値の加工を示している。場合により顧慮するべき、システムに基づく最大輝度を考慮するため、本発明による方法はディスプレイの制御機構から情報を受け取ることができる。本発明による方法の範囲内で、この機構はそれが消耗検出のために外部乗算器10bによって考慮されることにより自動的に再現されることも可能である。制御自体は内部乗算器10aによって実施される。
【0059】
先ず最初に、実画素値Rが補正値Rkorと共に主乗算器12に与えられる。値Rに個々の画素補正値Rkorを乗ずるこの乗算によって最終的に、補正された、オプショナルに内部乗算器10aによって補正された画素値R’が生成され、これはディスプレイ1にも、輝度除去され補正された値を生成するためにオプショナルな外部乗算器10bにも投入される。この輝度除去され補正された値はループ内の積分器11で積算されて、一つの積算画素消耗値Rintにまとめられる。次いで、この積算画素消耗値Rintから、論理素子2によって補正値Rkor(これは個々の画素消耗に応じ1以上または1以下の値を有していてよい)が求められる。これは補正値につき画素消耗の引上げまたは引下げを所与とし得ることとして理解される。
【0060】
図4には、最終的にディスプレイに投入するべき補正画素値R’の算定が再度、より詳細な手順図として表されている。図4に示した図から看取されるように、既述したとおり、先ず最初に実画素値Rが補正値Rkorと共に主乗算器12に与えられる。値Rに個々の画素補正値Rkorを乗ずるこの乗算により最終的に、補正された、オプショナルになお内部乗算器10aで処理された画素値R’が生成され、これはディスプレイ1にも、オプショナルに、輝度除去され補正された値を生成するために外部乗算器10bにも投入される。この輝度除去され補正された値は、次いで、ループ内の積分器11によって積算され、一つの積算され揮発性メモリされる画素消耗値Rvfにまとめられる。次いで、この値は引き続きすでに先に揮発性メモリされていた画素消耗値Rvfに積算されて、揮発性記憶素子に揮発性画素消耗値Rvfとして格納される。
【0061】
もう一つの並列ループに示したように、補正データRkorの新規算出が必要であるか否か、またはこれまでの補正データで続行処理可能であるか否かが低速サイクルで不断にチェックされる。
【0062】
加えてさらに、もう一つの並列ループの低速サイクルにより、揮発性メモリされた画素消耗値Rvfは不断に不揮発性記憶装置に不揮発性メモリされる画素消耗値Rvnとして書き込まれることが保証される。ただし、揮発性画素消耗値Rvfの不揮発性画素消耗値Rvnへの転記は完全には行われる必要はない。その都度、高位ビットのみ、つまりいわゆる“Most Signifcant Bits(最上位ビット)”−“MSB”−のみを転記し、低位ビットを次の低速サイクルまで不変のままにしておくことも有利であることが判明した。
【0063】
さらに、上記によって求められた補正値Rkorから、オプショナルに輝度補正された値を乗ずることにより、もっとも簡単な方法で、最終的にディスプレイに供給するべき画素値R’が生成される。これは、別法として、1または複数の加算によって行うこともできる。
【0064】
図5から看取されるように、別法としてまたは追加的に、ディジタル論理素子2はプラズマディスプレイ1に配されたプラズマパルス発生器13に上記によって生成された画素補正値Rkor、Gkor、Bkorを直接に引渡すこともできる。この実施例において、ディジタル論理素子2は本来の画像信号によって所与の画素データR、G、Bをいっさい変化させることなくディスプレイ1のRGB入力14に直接に接続する。これによって、プラズマディスプレイ1の画素ごとの輝度制御に際して、より微細な段階付けを行うことができる。
【0065】
したがって上記は、プラズマディスプレイの個々のパラメータを考慮してディスプレイ1の消耗レベルの画素ごとの均等化が行われることを特徴とする消耗付随ディスプレイ1特にプラズマディスプレイの消耗緩和表示を行うための方法ならびに装置を述べたものであり、本方法はそれぞれインテリジェント・メモリ/データマネジメントによって支援される。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】記憶装置と論理素子とを有するプラズマディスプレイパネル(PDP)のブロック図である。
【図2】論理素子と記憶素子との間のデータ転送に関する機能を示す図である。
【図3】論理素子において補正画像データを求めるための手順を示す図である。
【図4】論理素子において補正画像データを求めるためのさらに詳細な手順を示す図である。
【図5】ディスプレイのプラズマパルス発生器の別途制御ブロック図である。
【符号の説明】
【0067】
1 ディスプレイ
2 論理素子
3 記憶素子
4 パラメータ記憶装置
5 揮発性記憶装置
6 不揮発性記憶装置
10 輝度制御器
10a 内部乗算器
10b 外部乗算器
11 積分器
12 主乗算器
13 プラズマパルス発生器
14 RGB入力
R、G、B 画素データ
kor、Gkor、Bkor 画素補正値
R’、G’、B’ 補正画素値
R*、G*、B* メモリされた画素消耗値
vf、Gvf、Bvf 揮発性メモリされた画素消耗値
vn、Gvn、Bvn 不揮発性メモリされた画素消耗値
int、Gint、Bint 積算画素消耗値


【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々の画素に各々の画素の表示時間を記録するため記憶素子(3)のうちの1記憶アドレスが割り当てられ、さらに該アドレスを介して表示時間と表示輝度とが画素消耗値(Rint、Gint、Bint)の算定のために積算されて、各々の画素につき、それぞれの画素消耗値および/またはそれぞれの画素消耗値に比例する特性値がメモリされ、続いて、それぞれの画素消耗値の評価に基づいて、少なくとも1論理素子(2)により、画素消耗を均等化するためのそれぞれ画素ごとの画素補正値(Rkor、Gkor、Bkor)が生成される消耗付随ディスプレイ(1)、特に所定の画素を有したプラズマディスプレイパネルまたは有機ディスプレイに表示するための方法であって、
各々の画素につき3原色の赤、緑および赤が区別され、相応して3原色の各々に付き少なくとも1つの別々の画素消耗値(Rint、Gint、Bint)および/または各原色につき少なくとも1つのそれぞれの画素消耗値に比例した特性値が算定され、続いて記憶素子(3)に格納され、記憶素子(3)は揮発性記憶装置と不揮発性記憶装置(5および6)とに、または迅速な記憶装置と緩慢な記憶装置とに区分され、第一の方法ステップにおいて、画素ごとの表示時間におよぶ画素ごとの消耗の積算によって画素消耗値(Rint、Gint、Bint)が検出されて、次いで第一のメモリステップにおいて揮発性記憶装置(5)に書き込まれ、同所から第二のメモリステップにおいて不揮発性記憶装置(6)に転記され、次いで第一の方法ステップから時間的に切り離された第二の方法ステップにおいて、これらの画素消耗値(Rint、Gint、Bint)の考慮下で、少なくとも1つ以上の論理素子(2)によって画素補正値(Rkor、Gkor、Bkor)が算出され、該画素補正値から再び補正画素値(R’、G’、B’)が算出され、次いで最終的に該補正画素値でディスプレイ(1)が制御されることを特徴とする方法。
【請求項2】
不揮発性記憶装置(6)はオーバフローとして揮発性記憶装置(5)に後置されているかまたは部分的もしくは完全にオーバラップして揮発性記憶装置(5)に後置されていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
連続的なデータ転送は揮発性記憶装置(5)から不揮発性記憶装置(6)および/またはその逆に行われることを特徴とする、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
ディスプレイ(1)のスイッチオフに際してその都度、揮発性記憶装置(5)に保持されていたデータは不揮発性記憶装置(6)に好ましくは完全に転記されることを特徴とする、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
ディスプレイ(1)のスイッチオンに際してその都度、不揮発性記憶装置(6)に保持されていたデータは揮発性記憶装置(5)に書き戻されることを特徴とする、請求項3または4に記載の方法。
【請求項6】
ディスプレイ(1)のスイッチオンに際してその都度、ディスプレイ(1)は先ず無補正にて表示され、次いでディスプレイ(1)は、不揮発性記憶装置(6)から揮発性記憶装置(5)へのデータの完全な書き戻し完了後に、補正画素データ(R’、G’、B’)で制御されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
揮発性記憶装置(5)として少なくとも1つ以上のSDRAM素子が使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
不揮発性記憶装置(6)として少なくとも1つ以上のフラッシュ素子および/またはMRAM、FRAM、FeRAM、RRAMまたはPCM素子が使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
補正画素データ(R’、G’、B’)は元来の伝送画素データ(R、G、B)に比較してより大きなデータ幅、したがってより優れた色解像度を有することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
その都度記録されるデータ量は、特に、記録される画素消耗値(Rint、Gint、Bint)または該画素消耗値に比例した特性値の精度の引下げおよび/またはそれぞれの画素消耗値(Rint、Gint、Bint)とプリセット可能な最大画素消耗値との間の差の値の記憶によって、減少させられることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
個々の画素の輝度は個別におよび/または区域ごとに、好ましくは3原色の赤、緑、青の各々につき別々に、それぞれ個別にメモリされた画素消耗値(Rint、Gint、Bint)および/または該画素消耗値に比例した特性値に応じて引上げまたは引下げられることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
個々の画素の輝度の引上げおよび/または引下げは所定のしきい値に応じて自動的、対話式および/または手動によって行われることを特徴とする、請求項11に記載の方法。
【請求項13】
メモリされた画素消耗値または該画素消耗値に比例した特性値からそれぞれディスプレイ(1)のための補正画像が生成され、ディスプレイ(1)での該補正画像の表示は個々に相違する画素消耗値を一般的な消耗レベルに均等化することを特徴とする、請求項11または12に記載の方法。
【請求項14】
ディスプレイ(1)での補正画像の表示はプリセット可能な時間に、画素消耗値の所定のしきい値または該画素消耗値に比例した特性値に応じて自動的、対話式および/または手動によって行われることを特徴とする、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
画素消耗値(R*、G*、B*)の均等化を促進するために、選択された個々の画素は個別に非常に高輝度に制御されることを特徴とする、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
それぞれ赤、緑、青の画素データ(R、G、B)は論理素子によって所与の画素補正データ(Rkor、Gkor、Bkor)と合算され、続いてディスプレイ(1)は当該の補正画素データ(R’、G’、B’)で制御されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項17】
画素補正データ(Rkor、Gkor、Bkor)は少なくとも1つ以上の論理素子(2)により、検出された画素消耗値(Rint、Gint、Bint)の評価によるか且つ/または該画素消耗値に依存した特性値に基づくか且つ/または前記の3原色の各々につき別々にメモリされた消耗特性マップによって算定されることを特徴とする、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
画素補正値(Rkor、Gkor、Bkor)の生成は所定の時間間隔でのみ、好ましくは1時間に数回行われることを特徴とする、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
画素補正データ(Rkor、Gkor、Bkor)の算定は、補助的な個々にプリセット可能なパラメータ特にそれぞれのディスプレイ(1)の個々の蛍光体特性、ディスプレイの総輝度、ディスプレイ(1)の3原色の赤、緑、青の総輝度、個々のディスプレイの表示温度および/またはディスプレイ(1)の色温度に応じて行われることを特徴とする、請求項17または18に記載の方法。
【請求項20】
ディスプレイ(1)は既存のディスプレイであり、第一のステップにおいて記憶素子(3)は揮発性記憶装置と不揮発性記憶装置(5および6)とが増備されてシステムアップされ、続いて該ディスプレイ(1)は所定の画像でまず無補正で制御され、その際、該ディスプレイの個別の消耗特性が評価されて、個別の画素消耗値(Rint、Gint、Bint)が記憶素子(3)に伝達され、次いで、同じく必要に応じて増備された少なくとも1つ以上の論理素子(2)によって補正データ(Rkor、Gkor、Bkor)が算定され、続いて、画素ごとの消耗を均等化するために該ディスプレイは補正画素値(R’、G’、B’)で制御されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項21】
ディスプレイ(1)に表示される画像データはその都度表示される解像度の適合化によって、たとえばVGA、XGA、HDTVまたはPALのフォーマットからディスプレイの物理解像度のフォーマットに合わせてスケーリングされるかまたはデインタレースの形で動作することを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項22】
ビデオ源とディスプレイの種々相違する縦横比、たとえば4/3および16/9の適合化は論理素子(2)にも方法中にも組み込まれていることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
ディスプレイ(1)はプラズマパルス発生器(13)を有し、論理素子(2)によって算定された補正画素値(R’、G’、B’)は該プラズマパルス発生器(13)に割り当てられて、該プラズマパルス発生器(13)によってディスプレイ(1)の画素の、好ましくは各々の画素につき、個別の輝度制御が行われることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項24】
ディスプレイ(1)はプラズマパルス発生器(13)を有し、論理素子(2)によって算定された画素補正値(Rkor、Gkor、Bkor)は該プラズマパルス発生器(13)に割り当てられる一方で、さらにRGB画素データ(R、G、B)は不変のままでディスプレイ(1)のRGB画像データ入力に与えられ、爾後、プラズマパルス発生器(13)によって、好ましくは各々の画素につき、ディスプレイ(1)の画素の個別の輝度制御が行われることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項25】
本発明による方法はすでに公知の方法たとえば画像ずらし、静止画像の輝度制御、反転画像の使用およびその他の方法と組合わせて使用することが可能であり、その際、それぞれすでに公知の方法と結び付けられた本発明による方法は後置された制御回路のセンスで使用されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項26】
少なくとも1つ以上の論理素子(2)は多重化されたデータをたとえばLVDSまたはDVIの各フォーマットとの関連で直接に処理し得ることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項27】
ディスプレイ(1)の最大輝度を制限するための制御は、方法がディスプレイ(1)の制御機構から情報を受け取り且つ/または該制御機構を再現し且つ/または制御を自ら実施することによって、考慮されることを特徴とする前記請求項のいずれか1項に、記載の方法。
【請求項28】
ディスプレイ(1)はそれぞれ初期において少なくとも区域ごとに補正画素値(R’、G’、B’)を用いて相対的に低く制御され、時間が経ってから初めて補正画素値(R’、G’、B’)を用いて相対的に高く制御されることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項29】
選択された特に相対的に消耗の激しい画素は特に初期に可能もしくは許容されるよりも高い値で相対的に高く制御されることを特徴とする、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
γ補正のための方法は少なくとも1つ以上の論理素子(2)にファイルされて、方法中に組み込まれていることを特徴とする、前記請求項のいずれか1項に記載の方法。
【請求項31】
論理素子(2)と記憶素子(3)とが配されて、記憶素子(3)は揮発性記憶装置と不揮発性記憶装置(5および6)とを有し、記憶素子(3)に、好ましくは各々の画素につき、画素ごとの画素消耗値(Rint、Gint、Bint)および/または該画素消耗値に比例した特性値が、好ましくはディスプレイ(1)に表示される画素データ(R、G、B)の3原色の赤、緑または青の各々につき別々にメモリされ、プリセット可能なパラメータを基準として画素消耗値(Rint、Gint、Bint)または対応する特性値の当該評価が行われた後、少なくとも1論理素子(2)によってそれぞれ、好ましくは各々の画素につき、個別の、変更または補正されたRGB画像データ(R’、G’、B’)がディスプレイ(1)のRGB入力(14)に与えられるように構成した消耗付随ディスプレイ、特にプラズマディスプレイ、LCD(液晶)ディスプレイ、LED壁面ディスプレイまたは有機ディスプレイ。
【請求項32】
ディスプレイにディスプレイ(1)の輝度制御のためのプラズマパルス発生器(13)が配され、該プラズマパルス発生器(13)に、記憶素子に記録された画素消耗値(Rint、Gint、Bint)または該画素消耗値に比例した特性値によって算定された画素補正値(Rkor、Gkor、Bkor)が伝達され、同時にディスプレイ(1)のRGB入力(14)にさらに不変のRGB画像データ(R、G、B)が与えられることを特徴とする、請求項31に記載のディスプレイ。
【請求項33】
個々の色が非常に異なる消耗特性を有する、好ましくはOLEDディスプレイと結びついたディスプレイテクノロジーを使用する場合に、選択された色はそれぞれその他の色に比較して相対的に高い色率および/または発光率を有するように定められていることを特徴とする、請求項31または32に記載のディスプレイ。
【請求項34】
グラフィックコントローラの論理回路が少なくとも1つ以上の論理素子(2)に組み込まれ、これによって、揮発性記憶装置(5)はグラフィックコントローラと少なくとも1つ以上の論理素子(2)とのために共同利用可能であることを特徴とする、前記請求項31から33までのいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公表番号】特表2007−512555(P2007−512555A)
【公表日】平成19年5月17日(2007.5.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−540154(P2006−540154)
【出願日】平成16年11月13日(2004.11.13)
【国際出願番号】PCT/DE2004/002517
【国際公開番号】WO2005/052903
【国際公開日】平成17年6月9日(2005.6.9)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.FRAM 
【出願人】(506176870)インジェニエーアビューロー キーンヘーファー ゲーエムベーハー (1)
【Fターム(参考)】