説明

消臭調湿基材

【課題】 臭気や湿気の籠る区画若しくは発生する区画内の消臭と調湿を長期に発揮できる消臭調湿基材を提供する。
【解決手段】
平均粒径が10乃至100μmで比表面積が80m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が250mg以上の人工ゼオライト粉体に、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を10乃至20重量%割合で混合混練のうえ所要の寸法形状に成形のうえ加熱処理し、連続気泡構造による連通孔を有する塗着層により、人工ゼオライト粉体相互を一体的強固に固着形成させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は消臭調湿基材に係り、更に詳しくは押入れ、タンス、クローゼット若しくは建物区画内の消臭や調湿、或いは食品保存庫や加熱調理器等の消臭発生区画の消臭には極めて好適な消臭調湿基材に関する。
【従来技術】
【0002】
押入れ、タンス、クローゼット等の収納区画内には多種多量の衣服や肌着等が収納されるものであるが、とりわけ衣服は頻繁に着回しされ収納されるため体臭や汗等が付着した衣服が繰返し収納され、これら衣服からの臭気や湿気が収納区画内に籠り、而も汗等の湿気に加え密閉性の高い収納区画では、温度変化に伴う内部結露の発生とも相俟って収納衣服や肌着に臭気や湿気が吸着される結果ともなる。
【0003】
更に食品保存庫や食品調理器等においては食品自体が多様な臭気発生要因を保持し且多量の水分も保有するものであるから、保存庫における保存経過とともに、若しくは加熱調理機器においては加熱調理とともに多量の臭気や水蒸気が発生し、特にはかかる多量発生する臭気が加熱調理機器内面に付着浸透し異様な臭気と化し発散されるため、著しく非衛生、不快感に見舞われる結果となっている。
【0004】
ところで従来からの消臭手段としては、芳香性の強い芳香性ガスによって臭気ガスを包被隠蔽させるマスキング方法や、臭気ガスを多量に吸着しえる膨大数の微細吸着空隙を有する活性炭等を用いる物理的吸着方法、或いは臭気ガス分子を分解若しくは変性させるためにオゾンガスを用いるオゾン法やマイナスイオンを用いるマイナスイオン法等が提案されている。
【0005】
然るにマスキング法は自然物質や化学物質からの芳香性ガスを使用するものであって、その芳香性自体に好き嫌いが有るばかりか、臭気ガスによっては却って異臭化する難点を抱えるとともに、その効果も一時的なものであるから長期に亘る消臭には対処できない。
更に活性炭の如き物理的吸着によるものでは、臭気ガスとの吸着接触面積を大きく形成する必要があるものの、微粒状のため適宜の通気性容器内に収納させ若しくは通気性織物等による収納袋に収納して使用せざるを得ず、臭気ガスとの接触面積はその収納外表面に限定され、而も物理的吸着によるものでは吸着とともに吸着飽和し長期に亘る消臭性は発揮できない。加えてオゾンガスやマイナスイオンによる手段も臭気ガスを分解若しくは変性させるには高濃度のオゾン濃度やマイナスイオン濃度が要請されるものであるから、狭少な臭気区画内ならともかく広い臭気区画とりわけ建物区画内に拡散希釈を考慮して高濃度に放散させる必要上危険性が極めて高く、且莫大な設備費用が強いられることから実用使用にまでは至っていない。
【0006】
反面吸湿手段においては、シリカゲルや高分子吸湿材等の微粒体からなる吸湿材を通気性容器や通気性シート材で包着させたうえ、湿気防止が要求される押入れ、タンス、クローゼット或いは食品保管庫内に収納混在させて吸湿を図っているが、該吸湿手段でも湿気を含む空気との接触面でしか吸湿作用がなされず、且一旦吸湿されると以後の吸湿性が著しく低下すること等により、恒常的吸湿性は全く期待できない。
【0007】
かかる状況に鑑み発明者等は研究を重ねた結果、近年においてその平均粒径が略10乃至100μmの微粒状で且物理的吸着性に係る比表面積も略80乃至120m/g以上で、而もその塩基置換容量(meq/100g)が250乃至300mg以上と極めて大きな陽イオン交換能力を保持し、且その微細孔隙内への保水作用所謂吸湿並びに放湿作用を有し、更には全体的にマイナス電価を保持し触媒作用をも保持する人工ゼオライトが開発上市されるに至っている。
しかしながら、かかる人工ゼオライトも微粒状であるから従来の消臭材や吸湿材の如く通気性容器や通気性シート材で包着させて使用しても、臭気や湿気の拡散混在する空気との接触面積は僅かとなり効果的な消臭性や吸湿性等が発揮できない。
【0008】
そこで発明者は更なる研究を重ねた結果、人工ゼオライト粉体にシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を混合混練し可塑性を付与せしめたうえ所要の厚さと幅に形成のうえ加熱処理を施すことにより、シロキサン結合の促進と加熱融着性の創出及び水分蒸散に伴う連続気泡構造を有する酸化珪素態の接着層が形成されることにより、人工ゼオライト粉体相互が強固に且人工ゼオライト粉体の微細孔隙が閉塞されることなく臭気や湿気が流通しえるとともに、空気中に拡散混在する臭気や湿気と大きな接触面積を以って接触しうる板状体が形成しえることを究明し本発明に至った。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は臭気や湿気が拡散混在する区画内或いは高温度の加熱調理機器の臭気発生する区画内に適宜に配置するのみで、長期に亘って優れた消臭性と調湿性を発揮する消臭調湿基材を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上述の課題を解決するために本発明が用いた技術的手段は、その平均粒径が10乃至100μmで比表面積が80乃至120m/g以上、及びその塩基置換容量(meq/100g)が250乃至300mg以上の人工ゼオライト粉体に対して、シロキサン及びシラノール塩からなる固形分が45乃至65重量%に水分が35乃至55重量%割合の組成からなり、且分子量換算で略4,000程度に多分子量化させた錯化合物状のシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を10乃至20重量%割合で混合混練させて可塑性を付与させたうえ、所望の厚さと幅に成形したる後、少なくとも160℃以上の加熱によりシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液の水分蒸散と加熱発泡による連通孔を有する接着層で、一体的に固着形成させた構成からなる消臭調湿基材に存する。
【発明の効果】
【0011】
本発明は上述の如き構成からなるもので、使用する人工ゼオライト粉体の平均粒径が10乃至100μmと微細粒径であるから、臭気や湿気への吸着表面積率が極めて大きく且その比表面積が80乃至p120m/g以上であるから膨大な吸着容量を保持し、而もその塩基置換容量(meq/100g)が少なくとも250乃至300mg以上の強力な陽イオン交換力を有し、更にはマイナス電価を保持し触媒作用をも保持するばかりか、該人工ゼオライト粉体がシロキサン及びシラノール塩からなる固形分が45乃至65重量%に水分が35乃至55重量%の組成で、且分子量換算で略4,000程度の多分子量化させた錯化合物状のシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を10乃至20重量%割合で混合混練されるため、保形性を保持する可塑状態となり所要の厚さ及び幅の成形が極めて容易になしえる。
【0012】
そしてこの成形物が少なくとも160度以上の温度で加熱されることにより、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液がシロキサン結合の促進並びに加熱融着性の創出と、且水分蒸散に伴う連続気泡構造からなる酸化珪素態の塗着層により人工ゼオライト粉体相互が強固一体的に而も人工ゼオライト粉体の微細孔隙と連通した連通孔を有する所要の厚さと幅の本発明基材が形成されるため、臭気や湿気の混在する空気と大きな接触面積を以って接触するとともに、人工ゼオライト粉体が極めて大きな吸着表面積率を有し且膨大な吸着容量を保持するため、物理的吸着に伴う優れた消臭効果が発揮されるとともに、吸着された臭気分子や有害ガス分子等も、その強力な陽イオン交換能力と触媒作用とにより分解若しくは変性されるため吸着飽和が阻止され、長期に亘って消臭性が維持される。
【0013】
加えて膨大な吸着容量を形成する微細孔隙内に高湿度時に吸着される湿気は、該微細孔隙内に保水されるのみであって、外部湿度の低下とともに放湿されることから調湿作用が働き、収納区画内の湿度が略一定に保持される。加えて人工ゼオライト粉体はもとより塗着層も酸化珪素態であるから、高温度で使用される加熱調理器等の消臭にも利用できる等、多くの特長を具備する消臭調湿基材である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
平均粒径が30μmで比表面積が100m/g及び塩基置換容量(meq/100g)が250mgの人工ゼオライト粉体に、シロキサン及びシラノール塩からなる固形分50重量%に水分50重量%の組成で、且分子量換算で略4,000程度に多分子量化させた錯化合物状のシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を15重量%割合で混合混練のうえ所要の厚さ及び幅に成形し且180℃の温度で加熱し、シロキサン結合の促進と加熱融着性の創出及び連続気泡構造の連通孔を有する塗着層の形成により、人工ゼオライト粉体相互を強固一体的に固着形成させる。
【実施例1】
【0015】
以下に本発明実施例を図とともに詳細に説明すれば、図1は人工ゼオライト粉体1の断面拡大説明図であって、該人工ゼオライト粉体1は酸化珪素及び酸化アルミニウムを主成分としてアルカリ熱水処理により微細孔隙1Aを膨大数に有する立体構造状となしたもので、この微細孔隙1Aの平均細孔径としては略20乃至50Å程度で形成されるものである。
そして本発明においては、押入れやタンス、クローゼットを初め建物区画内或いは食品保管庫や加熱調理器等、比較的広い区画内に拡散する臭気や湿気を効率良く吸着吸湿せしめ、或いは加熱調理の如く臭気や水蒸気の発生区画では積極的に吸着吸湿せしめるうえから、その吸着吸湿表面積率の大きなものが好適であるから、その平均粒径としては10乃至100μm望ましくは10乃至30μmのものが望ましく、且吸着吸湿容量に係る比表面積も大きなものが好適であるから、比表面積としては少なくとも100m/g以上望ましくは120乃至180m/gが使用される。
【0016】
而してかかる場合の比表面積は専ら臭気や湿気の物理的吸着吸湿に関与するものであるが、臭気分子や有害ガス等の吸着に伴い該比表面積を形成する微細孔隙1A内に吸着されると、該微細孔隙1A内に蓄積されて短期に吸着飽和を来たし消臭性が滅失される。
反面該微細孔隙1A内に吸湿される湿気(水分)は、該微細孔隙1A内に吸水されることなく保水される状態にあるため、外部湿度が低下した場合には、その温度差に対応して放湿される所謂調湿作用が発揮されて、区画内の湿度が略一定に保持される。
【0017】
そこで当然のことながら消臭効果を長期に亘って発揮せしめるうえからは、臭気分子や有害ガス分子等の吸着飽和を防止する必要がある。これがためには塩基置換容量(meq/100g)が大きく強力な陽イオン交換能力と且人工ゼオライト粉体1が本来的に保持するマイナス電価による触媒作用とを以って、臭気分子や有害ガス分子の分解消去若しくは変性解離を図ることが要請されるため、その塩基置換容量(meq/100g)として少なくとも250mg以上望ましくは300乃至400mgの人工ゼオライト粉体1が用いられる。
【0018】
ところで比較的広範囲の区画内に拡散する臭気や湿気を効率良く吸着吸湿せしめ、或いは食品保存庫や加熱調理器の如く臭気や湿気を発生させる区画内においては積極的な吸着吸湿を図るうえから、該人工ゼオライト粉体1と十分に接触させることが肝要であって、これがためには人工ゼオライト粉体1を薄肉扁平板状や薄肉波形板状に形成した基材5として使用することが極めて好適である。
而しながら人工ゼオライト粉体1を単に薄肉扁平板状若しくは薄肉波形板状に固形形成させる手段としては、合成樹脂接着剤で固着形成したりセメントを用いて固着形成させる手段も挙げられるが、合成樹脂接着剤やセメントと混合混練のうえ所要の厚さや幅に成形させた場合には、人工ゼオライト粉体1の消臭並びに調湿に係わる微細孔隙1Aが閉塞されて消臭性や調湿性が根底から阻害され、且合成樹脂接着剤では成分中の有害物質の溶出や揮散の危険に加えて、加熱調理器の如き高温度の区画内での使用も不可能となる。
【0019】
そこで本発明においては、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の加熱処理に伴う強力なシロキサン結合の促進並びに加熱融着性の創出及び水分蒸散に伴う酸化珪素態の連続気泡構造による塗着層5Aによる強固一体的な固着形成と、且連続気泡構造に伴い生成される連通孔5Bにより人工ゼオライト粉体1の微細孔隙1Aと連通させて消臭作用並びに調湿作用を発揮させる技術思想を採用している。
【0020】
これがためには、使用するシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2としては、シロキサン及びシラノール塩からなる固形分が45乃至65重量%に水分が35乃至55重量%割合の組成で、且分子量換算において略4,000程度に多分子量化させた錯化合物状の多分子量溶液で、比較的低粘度で人工ゼオライト粉体1と均質な混合混練と、且強固な固着形成が可能であるとともに、混合混練される人工ゼオライト粉体1の平均粒径が10乃至30μm程度の極微粒状の場合では、固形分が略45乃至50重量%程度のやや低粘度のものが、及びその平均粒径が50乃至100μm程度の粗い粒径のものでは、固形分が55乃至65重量%のやや粘度の高いものが好適である。
【0021】
加えて人工ゼオライト粉体1に対するシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の配合混練割合は、扁平状板材の如く特段な形状を要請されぬものの成形や、形成される本発明基材5に特別高強度の固着形成が要請されぬものでは、人工ゼオライト粉体1に対して略10乃至15重量%程度の混合混練により高粘度の可塑性を保持した成形材3が形成しえ、更に波形板状や複雑な形状の本発明基材5が要請される場合、若しくは特別に高強力な固着形成が要請される場合には、人工ゼオライト粉体1に対して略15乃至20重量%割合で混合混練し、やや低粘度の可塑性を保持した成形材3の使用が有利である。
【0022】
図2は混合混練された成形材3の説明図であって、シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2自体にも僅かな粘着性を保持するものであるから、混合混練された成形材3は図示する如く、人工ゼオライト粉体1の外表面全体にシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2が塗着されてなるとともに、その粘着性により全体が粘性を以って可塑状態を有することとなる。
そして人工ゼオライト粉体1とシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2の混合混練に際しては特別な装置等は要請されず、一般的なブレンダーやミキサー等により容易になしえる。
【0023】
かくして所要の混合割合を以って混合混練された成形材3は、図3に示す如く所要の寸法形状に作成された成形型3A内に充填させたうえ、加熱処理を施すことにより塗着されたシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2のシロキサン結合の促進と加熱融着性の創出及び水分蒸散に伴う連続気泡構造に伴う多数の連通孔5Bを有する酸化珪素態の塗着層5Aを形成させて、人工ゼオライト粉体1相互を一体的強固に且臭気や湿気が流通可能に固着形成させることにより、図4に示すような本発明消臭調湿基材5が形成される。
かかる場合に塗着されたシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液2を加熱処理する場合の加熱温度は、連続気泡構造を生成せしめるうえから少なくとも160℃以上望ましくは180乃至230℃程度が好適である。
【0024】
図5はタンスに使用した場合の使用態様図であって、厚さが薄く扁平板状に形成した本発明消臭調湿基材5を、タンス引出しの背面壁部の寸法に合せて裁断のうえ適宜の係止手段で配設させることにより、タンスの収納スペースを損なうことなく収納される衣類や肌着等の消臭と湿気の除去が図られる。
【0025】
以下に本発明消臭調湿基材の消臭性及び調湿性試験結果を報告すれば、試験に用いた試料は平均粒径が30μmで比表面積が120m/g、及び塩基置換容量(meq/100g)が280mgの人工ゼオライト粉体に、シロキサン及びシラノール塩からなる固形分55重量%に水分45重量%の組成で、且分子量換算で略4,000程度に多分子量化させた錯化合物状のシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を15重量%割合で混合混練し、厚さ5mm幅150mmに成形し180℃で加熱処理により形成させたものを、10cm平方の大きさに裁断して用いた。
【0026】
消臭性試験は20l容量のデシケーター内に試料を載置のうえ、それぞれ所要濃度の臭気ガスを注入し、経過時間毎に残留臭気ガス濃度をガス検知管を用いて測定し、臭気ガスのみを対照としたもので結果は表1の通りである。
【0027】
【表1】

【0028】
次に調湿性試験は吸湿性と放湿性とにより判定したものであって、吸湿性の試験方法は20lのデシケーターを用いて10cm平方の試料を予め水分率が4%となるよう乾燥させたものをデシケーター内に載置のうえ、湿度96%の空気を注入し経過時間とともに残留湿度を測定し、更に放湿性は試料を水分率96%まで吸湿させたうえ、湿度5%の乾燥空気を注入し時間経過とともに湿度変化を測定したもので、結果は表2の通りである。
【0029】
【表2】

【産業上の利用可能性】
【0030】
厚さが3mm以上で適宜面積で扁平状に形成してなる本発明消臭調湿基材を、使用区画内の形状に合せて配設させることで消臭及び調湿がなされる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【図1】 人工ゼオライト粉体の拡大断面説明図である。
【図2】 成形材の説明図である。
【図3】 成形方法の例示図である。
【図4】 本発明の部分拡大説明図である。
【図5】 本発明の使用態様図である。
【符号の説明】
【0032】
1 人工ゼオライト粉体
1A 微細孔隙
2 シロキサン及びシラノール塩多分子量溶液
3 成形材
4 成形型
5 本発明消臭調湿基材
5A 塗着層
5B 連通孔

【特許請求の範囲】
【請求項1】
平均粒径が10乃至100μmで比表面積が少なくとも80m/g以上及び塩基置換容量(meq/100g)が250mg以上の人工ゼオライト粉体に、シロキサン及びシラノール塩からなる固形分が45乃至65重量%に水分が35乃至55重量%割合の組成からなり、且分子量換算で略4,000程度に多分子量化させた錯化合物状のシロキサン及びシラノール塩多分子量溶液を10乃至20重量%割合で混合混練させて所要の寸法形状に成形のうえ、少なくとも160℃以上の温度で加熱処理し、以って連続気泡構造に伴う多数の連通孔を有する酸化珪素態の塗着層で、人工ゼオライト粉体相互を強固一体的に固着形成させてなる消臭調湿基材。
【請求項2】
所要の寸法形状に成形される形状が、扁平板状若しくは波形板状である請求項1記載の消臭調湿基材。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−254775(P2009−254775A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−132504(P2008−132504)
【出願日】平成20年4月18日(2008.4.18)
【出願人】(506154801)有限会社ダイアテック (13)
【Fターム(参考)】