説明

液体カートリッジ

【課題】液体貯留における容積効率の向上、良好な液体保存性の確保、組み立て性の向上、リサイクル性の向上等を図ることのできる液体カートリッジを提供する。
【解決手段】液体カートリッジ2が、液体貯留容器30と供給口33を有する供給構造部31とを備え、供給構造部31は液体貯留容器30内の液体の圧力を所定値に制御しながら供給口33に液体を供給する圧力制御手段32と、液体の消費に伴って液体貯留容器30内に空気を導入する導入手段34とを有し、液体貯留容器30は、金属製の板材により形成され、圧力制御手段32に連通して圧力制御手段32に対して液体を流出させる流出口46と、導入手段34に連通して液体貯留容器30に空気を導入する導入口47が設けられている。これにより、容積効率の高い液体カートリッジがえられ、流出口46と導入口47とが簡単に成形できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、より多くの液体を貯留することができる容積効率の高い液体カートリッジに関するものである。
【背景技術】
【0002】
液体噴射装置の代表例であるインクジェット式記録装置は、液体であるインクを貯留したインクカートリッジから、インク噴射ユニットにインクを供給するようになっている。そして、このインクカートリッジは、インク貯留部と、インク貯留部の内圧を制御する圧力制御弁と、インク消費に伴ってインク貯留部内に空気を導入する導入通路等が、例えば、合成樹脂材料をインジェクション成形したモールド成形品として提供されている。
【特許文献1】特開平7−68776号公報
【特許文献2】特開平7−68782号公報
【特許文献3】特開平7−101072号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、上記特許文献1に開示されているインクカートリッジは、タンクが2つに分離され、それぞれのタンクが合成樹脂をモールド成形したものなので、所定の剛性を維持するために肉厚が厚く、容積効率が悪いとともに、一方のタンクには多孔質部材が充填されているので、より容積効率が悪いといった課題を有する。また、特許文献2に開示されている例も、インク貯留室を構成する材質が合成樹脂製であるために、上記のものと同様に容積効率が悪い。さらに、特許文献3の開示されているものは、カートリッジの材質が合成樹脂製であると同時に、容器内部にスポンジ等を入れてあるので、やはり容積効率が悪い。
【0004】
上記のように合成樹脂でインク貯留室を構成したり、それに付随する圧力制御弁等を構成したりするものにおいては、カートリッジとしての所定の剛性を確保するために、例えば、1.5mmの肉厚が必要であり、さらに補強リブを設けることが行なわれている。したがって、上記のように容積効率が低くなり、インクカートリッジのインク貯留量が少なく、インクカートリッジの交換サイクルが短くなって、不経済であるという問題がある。また、このようないわゆる使い捨て式のものは、リサイクル性がなく材料資源の節減や原価低減の面に問題がある。
【0005】
さらに、合成樹脂製のインク貯留室であると、気体透過率が大きいのでインクの性状を長期間にわたって安定したものとすることが困難であるという問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたものであり、液体貯留における容積効率の向上、良好な液体保存性の確保、組み立て性の向上、リサイクル性の向上等を図ることのできる液体カートリッジの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明の液体カートリッジは、液体噴射ユニットに供給される液体を貯留する液体カートリッジであって、上記液体を貯留する液体貯留容器と、上記液体貯留容器に取り付けられて液体貯留容器の液体を液体噴射ユニットに供給する供給口を有した供給構造部とを備え、上記供給構造部は上記液体貯留容器内の液体の圧力を所定値に制御しながら上記供給口に液体を供給する圧力制御手段と、液体の消費に伴って液体貯留容器内に空気を導入する導入手段とを有し、上記液体貯留容器は、金属製の板材により形成され、上記圧力制御手段に連通して圧力制御手段に対して液体を流出させる流出口と、上記導入手段に連通して液体貯留容器に空気を導入する導入口が設けられていることを要旨とする。
【0008】
すなわち、金属製の板材により形成された液体貯留容器の流出口が圧力制御手段に連通し、また、液体貯留容器の導入口が上記導入手段に連通した状態で液体カートリッジが形成されている。したがって、金属製の板材で形成された液体貯留容器は、その構成部材が所定の剛性を備えた薄肉構造となるので、液体貯留量をできるだけ多く確保し、容積効率の高い液体カートリッジが得られる。また、金属製の板材により液体やその蒸気の透過が略なくなるので、液体の性状を適正に維持して液体の保存性を良好に保つことができる。
【0009】
さらに、液体貯留機能を果たす部位である液体貯留容器と、液体貯留容器内の圧力制御や空気導入を図る部位である供給構造部とを区分して構成することができるので、液体貯留容器の容積をできるだけ大きく設定し、供給構造部の大きさをできるだけ小型化することにより、液体貯留容量の大きな液体カートリッジがコンパクトな形態で形成することができる。同時に、本発明の液体カートリッジをユーザから回収して、金属製の液体貯留容器と供給構造部を再利用することができる。その場合、液体貯留容器は、金属製の板材で形成されているから、剛性が変わることなく維持され耐食性にも優れているので、容器としての耐久性を高く設定することができる。
【0010】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記供給構造部が、主として合成樹脂材料を成形することにより構成されたものである場合には、上記圧力制御手段や導入手段等の複雑な構造部分が、例えば、インジェクション成形によって精密にしかも簡単に成形でき、それ以外の液体貯留容器も金属製の板材を成形加工することにより、高い成形精度のものが簡単な工程で確保され、液体カートリッジの製造原価を低減することができる。
【0011】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記流出口と導入口が、液体貯留容器の同じ面に設けられている場合には、上記供給構造部に対して流出口と導入口を1回の組付工程で連通させることができるので、液体カートリッジとしての組立性が良好になり、逆に液体貯留容器を供給構造部から外すときの作業も簡素化される。さらに、上記のように液体貯留容器を簡単に取り外しができることにより、リサイクルが行ないやすくなり材料資源の節減や原価低減等に貢献することができる。また、この場合において流出口や導入口を塑性加工で成形する場合は、金属製の板材の平坦な部分に流出口と導入口を同時に塑性加工で成形することが可能となり、成形精度の向上や製造の簡素化が実現する。
【0012】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記流出口と導入口が、液体貯留容器における供給構造部に対する取付面を形成する底部材に設けられている場合には、液体貯留容器を供給構造部に取り付けるのと同時に、流出口と圧力制御手段および導入口と導入手段の各連通を成立させることができるので、製造面における組立性が向上する。また、液体貯留容器を供給構造部から外すことが簡単にできるので、リサイクルが行ないやすくなり材料資源の節減や原価低減等に貢献することができる。
【0013】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記流出口と導入口が、液体貯留容器から突出成形された流出管と導入管によって形成されている場合には、液体貯留容器を供給構造部に組み付ける際に、流出管と導入管とが供給構造部に差し込まれる状態になるので、組立工程が簡素化される。そして、流出管と導入管が金属製の板材で成形されているので、両管を薄肉で管径を小さくすることができ、それに伴って底部材の幅が小さくなり、液体貯留容器の厚みを小さくすることができる。また、上記のような差し込み構造により、差し込み部分のシールが行ないやすくなり、液体や空気,水蒸気等のリークを確実に防止することができる。さらに、供給構造部側に、例えば接続用の筒部を合成樹脂成形時に突出させた状態で成形し、この筒部を液体貯留容器の流出口と導入口に挿入する構造であると、筒部に所定の剛性を付与するために筒部の肉厚を大きく設定する必要があり、結果として筒部の外径が大きくなって流出口や導入口が大口径となる。このように流出口や導入口が大口径になると、上記底部材の幅が大きくなって、液体貯留容器をコンパクトに形成することが困難になる。本発明では、このようなことが回避できる。
【0014】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記流出管と導入管は、液体貯留容器を構成する金属製の板材を塑性加工することにより液体貯留容器と一体に形成されている場合には、流出管と導入管を別の部材として準備する必要がなく、構造や製造工程の簡素化が行なえる。また、流出管と導入管が液体貯留容器と一体に成形されているので、液体貯留容器に対する流出管と導入管の取付け剛性を高くすることができ、供給構造部との結合一体化において好適である。
【0015】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記底部材が、平たい形状の底板である場合には、流出口や導入口あるいはそれらを構成する流出管や導入管が平坦な板部材に形成されるので、供給構造部に対する流出口や導入口等の接続構造を簡素化し、しかも液体や気体の漏洩のない確実な接続ができる。
【0016】
本発明の液体カートリッジにおいて、上記液体貯留容器は、一方が開放された箱型の容器本体の端縁部に、上記底部材が接合部を介して接合されている場合には、流出口や導入口が設けられた底部材を容器本体の端縁部に接合することにより、液体貯留容器が完成し製造工程が簡素化され、原価低減に有効である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
つぎに、本発明の液体カートリッジを実施するための最良の形態を説明する。
【0018】
本発明の液体カートリッジは、上述のように種々な液体を対象にして機能させることができ、以下に説明する実施例においてはその代表的な事例として、インクジェット式記録装置に適用した例を示している。
【実施例1】
【0019】
図1〜図9は、本発明の液体カートリッジの一実施例を示す。
【0020】
図1は、本発明が適用されるインクジェット式記録装置1の周辺構造の一例を示す図である。この装置は、インクカートリッジ2が搭載されるとともに液体噴射ユニットである記録ヘッド10が搭載されたキャリッジ3を備えている。
【0021】
上記キャリッジ3は、タイミングベルト4を介してステッピングモータ5に接続され、ガイドバー6に案内されて記録紙7の紙幅方向すなわち主走査方向に往復移動するようになっている。上記キャリッジ3は、上部に開放する箱型を呈し、被噴射物である記録紙7と対向する面(この例では下面)に、記録ヘッド10のノズル面が露呈するよう取り付けられるとともに、インクカートリッジ2を収容するようになっている。
【0022】
そして、上記記録ヘッド10にインクカートリッジ2からインクが供給され、キャリッジ3を移動させながら記録紙7上面にインク滴を吐出させて記録紙7に画像や文字をドットマトリックスにより印刷するようになっている。図1において、8は印刷休止中に記録ヘッド10のノズル開口を封止することによりノズルの乾燥をできるだけ防ぐとともに、後述のノズル開口11や記録ヘッド10内のインク流路をクリーニングするための吸引キャップ、9は記録ヘッド10のノズル面をワイピングするワイパーブレードである。また、キャリッジ3には、図1に示すように、ガイドバー6が挿通されている。さらに、9aはワイパーブレード9でワイピングされたインクを貯留する廃インク貯留部である。
【0023】
図2は、上記記録ヘッド10の基本構造を示す断面図である。この基本構造の一例を図2にしたがって説明すると、この記録ヘッド10の先端部に流路ユニット13が配置されている。この流路ユニット13は、ノズル形成面16aにノズル開口11が列設されたノズルプレート16と、上記ノズル開口11に連通し圧電振動子14によりインクを加圧する圧力発生室12と、上記圧力発生室12に供給されるインクを貯留するインク貯留室17から構成されている。なお、ノズル開口11が主走査方向に直交する方向(副走査方向)に列設されて、ノズル列11aが形成されている。
【0024】
上記流路ユニット13は、ノズル開口11が穿設されたノズル形成面16aを有するノズルプレート16と、圧力発生室12と共通の液体貯留室であるインク貯留室17ならびにこれらを連通させるインク供給路18とに対応する空間が形成された圧力発生室形成板19と、上記圧力発生室12やインク貯留室17の開口を封止する封止板すなわち振動板20とが積層されて形成されている。そして、上記ノズル形成面16aは平坦面とされている。図2に示すように、流路ユニット13は、接着剤を用いてヘッドケース15の先端面27に接合されている。
【0025】
上記圧電振動子14は、駆動信号の入力により、充電状態で長手方向に収縮し、充電状態から放電する過程で長手方向に伸長する、いわゆる縦振動モードの振動子である。上記圧電振動子14は、その先端が圧力発生室12の一部を形成する振動板20の島部20aに固着された状態で、他端が基台21に固定されている。なお、本発明においては、上記縦振動モードの圧電振動子14を、たわみ振動モードの圧電振動子に変更してもよい。
【0026】
また、上記ヘッドケース15には、そのインク貯留室17に対応する部分に、インク貯留室17にインクカートリッジ2のインクを導入するヘッド流路24が形成されている。上記ヘッド流路24の開口縁には、管部材で構成された環状突起23が形成されている。
【0027】
上記記録ヘッド10では、上記圧電振動子14の収縮および伸長を受けて圧力発生室12が拡張および収縮し、圧力発生室12の圧力変動によりインクの吸引とインク滴の吐出とが行なわれるようになっている。図2において、22は圧電振動子14に駆動信号を入力するフレキシブル回路板であり、ヘッドケース15に結合された制御基板25に結線されている。また、インクジェット式記録装置1全体を動作する制御装置1a(図1参照)からの動作信号を制御基板25に供給するフレキシブル回路板22が、ターミナル30aを介して制御基板25に接続されている。
【0028】
ヘッドケース15には、流路ユニット13とは反対の側にフランジ15aが設けられ、上記制御基板25はこのフランジ15a上に載置されている。
【0029】
上記記録ヘッド10では、図2において紙面に垂直な方向に圧電振動子14,圧力発生室12,ノズル開口11が列設されており、ノズルプレート16には、2列のノズル列が一対となり、複数対のものが形成されている。上記のノズル開口11は一直線上に列設され、このようなノズル列に符号11aが付してある。
【0030】
上記流路ユニット13は、接着剤等を用いてヘッドケース15に接合されている。上記のワイパーブレード9でノズル形成面16aをワイピングするときには、ワイパーブレード9が流路ユニット13の角部に擦れてワイパーブレード9が滑らかに動作しなかったり、流路ユニット13の角部に傷がついたりするのを防止するために、ノズル形成面16aの周縁部を保護するヘッドカバー26が設けられている。
【0031】
インクカートリッジ2から送られてきたインクは、ヘッド流路24からインク貯留室17に流入し、その後、圧力発生室12において圧電振動子14の動作で加圧され、ノズル開口11から記録紙7に向ってインク滴の状態で吐出され、印刷が進行するようになっている。
【0032】
図3は、インクが貯留されるインク貯留容器30と、後述の圧力制御弁や空気導入路等が設けられた供給構造部31とが一体化されたインクカートリッジ2の全体形状を示す斜視図である。図4は、上記インク貯留容器30と供給構造部31とを分離した状態を示す斜視図である。
【0033】
図5は、インクカートリッジ2とキャリッジ3との位置関係を示す断面図であり、インクカートリッジ2がキャリッジ3に装着される直前の状態である。上記供給構造部31には、インク貯留容器30内の圧力を所定の値に維持する圧力制御弁32と、この圧力制御弁32からのインクを記録ヘッド10に供給する供給口33と、インク貯留容器30内のインク消費に伴って空気を導入する空気導入路34と、上記供給口33の近傍に配置された逆止弁35等が設けられている。これらの構造物32,33,34,35は、供給構造部31を合成樹脂でインジェクション成形する際に、必要な箇所の形状が同時に成形される。そして、供給構造部31は、図3,図4,図5等に示すように、細長い直方体の形状とされている。
【0034】
上記インク貯留容器30は、金属製の板材により構成されたもので、図5に示したものは、素材板をプレス装置で深絞りして形成した箱型の容器本体38の開口縁39に平板状の底板40が接合されたものである。上記接合の方法としては、種々なものが採用できるが、図5に示したものは「かしめ加工」である。すなわち、開口縁39にかしめ部41により接合してある。他の方法としては、図6に示すように、溶接で接合することができる。同図の符号42は、開口縁39と底板40の周縁部との溶接部を示している。ここで使用されている素材板は、ステンレス鋼(SUS)製であり、厚さは0.2mmである。
【0035】
上記底板40は上記のように平たい面形状が付与され、その下面が取付面43とされ、それに対応する平たい面48が供給構造部31の上部に形成されている。
【0036】
上記底板40に、インク貯留容器30の外側に向って突出した断面円形の流出管44と導入管45が、プレス装置により成形されている。これらの管構造により、流出管44に流出口46が形成され、導入管45に導入口47が成形されている。これらの流出口46および導入口47は、底板40によって構成される1つの面に形成されている。
【0037】
上記金属製の素材板は上記ステンレス鋼(SUS)以外に、鋼鉄,ニッケル,チタニウム,アルミニウム,銅など、またはそれらの合金により構成されている。そして、素材板の厚さは塑性加工の難易度等を考慮して0.1〜0.4mmの範囲とされている。また、必要に応じて、耐食性等を高めるためのコーティングを行なうことが望ましい。
【0038】
上記取付面43に円形の凹部50(図7参照)が設けられ、ここに流出管44が差し込まれる。インク漏れを防止するためにエラストマーのような弾性材料でできたOリング51が、凹部50と流出管44の外周面との間に配置されている。
【0039】
圧力制御手段である圧力制御弁32について説明する。
【0040】
主として図7に示すように、上記圧力制御弁32を構成するために、供給構造部31の下面に円形の凹部52が設けられ、この凹部52により弁室53が形成されている。上記弁室53の天井面54に弁55の着座面56が設けられている。上記弁55は、エラストマーのような弾性材料で構成された弁膜57の中央部に形成され、この弁膜57の外周部はリング部材58と凹部52の段部59によって挟み付けられている。弁55の周囲と蓋部材であるシール材60との間に圧縮コイルスプリング61が挿入され、弁55を着座面56に押し付けて弁封止がなされている。また、弁55の中央部に通口62が設けられ、弁55が着座面56から離れると弁膜57の上側から下側へインクが流通できるようになっている。
【0041】
上記シール材60は、ガスバリア性に優れた可撓性のある合成樹脂性フィルム材であり、供給構造部31の下面に接着されている。そして、その中央部に上記圧縮コイルスプリング61を支持する円盤状のばね座63が介入されている。
【0042】
上記天井面54に通口64が開口し、この通口64が流出口46に連通して、弁55の上流側にインクが流入するようになっている。また、弁55の下流側の弁室53に連通している通路65が逆止弁35を経て供給口33に連通している。
【0043】
上記逆止弁35は、図9に示すように、断面円形の弁室69内に摺動可能な状態で弁70が挿入され、弁室69の底面に形成した着座面71に弁70が着座して、逆止弁35を閉じるようになっている。このように弁70を着座させるために、圧縮コイルスプリング72が弁室69の上部と弁70との間に挿入されている。符号73は着座面71の中央部に設けた通口であり、74は弁70の外周部に形成した流通溝である。また、供給口33の開口部分には、後述の中空のインク供給針75に密着してシール機能を果たす環状のシールゴム76がはめ込んである。上記の構成により、供給口33は、供給構造部31の下部に下向きに開口した状態で配置されている。なお、インク供給針75は、フィルタ77と通路78を経て記録ヘッド10に連通している。
【0044】
一方、上記記録ヘッド10からのインク滴吐出によりインク貯留容器30のインクが消費されて行き、このインク消費にしたがってインク貯留容器30内に外部空気を導入して、記録ヘッド10から正常なインク吐出を行なうようになっている。そのために、上記導入口47が導入手段である空気導入路34に連通させてある。
【0045】
供給構造部31の上面に形成されている上記面48に円形の凹部79(図5参照)が設けられ、ここに導入管45が差し込まれる。インク漏れを防止するためにエラストマーのような弾性材料でできたOリング80が、凹部79と導入管45の外周面との間に配置されている。
【0046】
つぎに、空気の導入手段である空気導入路34について説明する。
【0047】
上記インク貯留容器30のインクが消費されて、インク液面が下がって行くのにしたがい上記空気導入路34から空気が導入される。この空気導入部分の構造には、インクが外部に流出することを防止し、インクの液面低下に伴う空気導入は円滑になされ、また、印刷動作の休止中にインクが蒸発することを抑制する機能を与える必要がある。
【0048】
図5および図8に示すように、上記供給構造部31の下面に凹部を形成してフィルタ室83が形成され、そこにシート状の規制フィルタ84がフィルタ室83を区分するような状態で配置されている。上記規制フィルタ84は、気体の流通は可能であるがインク液の流通は不可能とされた部材である。すなわち、インクの消費に伴ってインク貯留容器30内に導入される空気の通過は許容し、インク貯留容器30内に導入される上記空気とは逆方向のインク液の通過を阻止するものである。
【0049】
このような機能の規制フィルタとしてはいくつかのものがあるが、その代表的なものとして「ゴアテックス」(登録商標)をあげることができる。このものは、上記機能を果たすために、1平方センチメータの領域に14億個に及ぶ微細穴が設けられたメンブレンが使用される。この微細穴の穴径は、微細な水滴の直径の約2万分の1であり、また、水蒸気分子の大きさの約700倍である。したがって、空気やインクからの水蒸気は通過させるがインク液は通過させない機能を果たす。
【0050】
導入口47は、供給構造部31に設けられた流路85を経てフィルタ室83に連通している。一方、フィルタ室83と外気との間に、気体の流路抵抗が所定値に設定された抵抗流路86が設けられている。この抵抗流路86は、閉断面の流路でその流路面積と長さおよび湾曲あるいは屈曲形状を選定することによって、所定の流路抵抗が設定されている。この例では、蛇行形状の流路とされている。上記抵抗流路86は開放口87を経て外気に開口している。
【0051】
供給構造部31は上記のように合成樹脂材料をインジェクション成形をしたもので、上記フィルタ室83,抵抗流路86等は、供給構造部31の下面を窪ませた形状の構造とされている。そこで、空気導入路34を閉断面の封止された通路とするために、供給構造部31の下面にガスバリア性のある合成樹脂製のフィルム材88が接着してある。このフィルム材88は透明のものが使用されている。
【0052】
上記実施例では、図5に示すように、平たい弁膜57がインク液面と略平行となるような向きに圧力制御弁32が配置され、また、上記インク液面と略平行な供給構造部31の下面に空気導入路34(抵抗流路86)が形成されている。このように、圧力制御弁32や空気導入路34を水平方向に配置することによって、供給構造部31の上下方向の寸法を小さくすることができ、それに応じたインクカートリッジ2の高さを低くしたり、インク貯留容器30の容量を大きくしたりすることができる。なお、抵抗流路を通気性のある焼結合金やスチールウールを押し固めたもので形成することもできる。
【0053】
インクカートリッジ2がキャリッジ3に取り付けられると、供給口33側ではインク供給針75が相対的に供給口33内に差し込まれ、インク供給針75の先端部が通口73を経て弁70を押し上げて、弁70が着座面71から離れ流通溝74が開通状態になって開弁状態になる。このときには、弁70が圧縮コイルスプリング72の張力に抗して押し上げられる。上記のようにインクカートリッジ2がキャリッジ3に取り付けられることにより、インク貯留容器30内のインクが記録ヘッド10へ供給されるようになる。
【0054】
上記実施例による空気導入の動作を説明する。
【0055】
図5に示す状態からインクカートリッジ2を真下に下降させると、インク供給針75は供給口33,通口73を貫通して圧縮コイルスプリング72の弾力に抗して弁70を開き、インク貯留容器30のインクが記録ヘッド10に供給されるようになる。
【0056】
印刷動作により、インクが消費されてゆくと、インク貯留容器30のインク液面が低下してゆくので、それに伴って外部の空気が、開放口87,抵抗流路86,規制フィルタ84,流路85,導入口47等を経てインク貯留容器30内に導入される。したがって、記録ヘッド10からのインク吐出が正常になされる。また、上記空気導入の途上で空気中の塵埃等の不純物が規制フィルタ84で捕捉されるので、インクに異物が混入することがなく、インク吐出にとって好適である。さらに、抵抗流路86によって空気導入路34の気圧が高く維持されているので、印刷動作が休止されているときのインクからの水蒸気の揮散を抑制できる。そして、インク液が規制フィルタ84を通過することが阻止されるので、空気導入路34から外部にインクが流出することがない。
【0057】
図7に示すように、上記インク消費の継続中には、弁膜57の記録ヘッド10側の圧力がインク貯留容器30側の圧力よりも低下し、この圧力差によって圧縮コイルスプリング61のばね力に抗して弁膜57が図7の下方に移動し、弁55が開いてインクが通口62から記録ヘッド10側に流入する。その後、記録ヘッド10側の圧力が上昇すると、圧縮コイルスプリング61のばね力によって弁55が閉じる。このような弁55の開閉が継続的になされることにより、圧縮コイルスプリング61の張力に応じてインク貯留容器30内の圧力が大気圧よりも低く維持される。
【0058】
上記第1の実施例の作用効果を列記すると、つぎのとおりである。
【0059】
上記のように、金属製の板材により形成されたインク貯留容器30の流出口46が圧力制御弁32に連通し、また、インク貯留容器30の導入口47が上記空気導入路34に連通した状態でインクカートリッジ2が形成されている。したがって、金属製の板材で形成されたインク貯留容器30は、その構成部材が所定の剛性を備えた薄肉構造となるので、インク貯留量をできるだけ多く確保し、容積効率の高いインクカートリッジ2が得られる。また、金属製の板材によりインクやその水蒸気の透過が略なくなるので、インクの性状を適正に維持してインクの保存性を良好に保つことができる。
【0060】
さらに、インク貯留機能を果たす部位であるインク貯留容器30と、インク貯留容器30内の圧力制御や空気導入を図る部位である供給構造部31とを区分して構成することができるので、インク貯留容器30の容積をできるだけ大きく設定し、供給構造部31の大きさをできるだけ小型化することにより、インク貯留容量の大きなインクカートリッジ2がコンパクトな形態で形成することができる。同時に、本発明のインクカートリッジ2をユーザから回収して、金属製のインク貯留容器30と供給構造部31を再利用することができる。その場合、インク貯留容器30は、金属製の板材で形成されているから、剛性が変わることなく維持され耐食性にも優れているので、容器としての耐久性を高く設定することができる。
【0061】
上記供給構造部31が、主として合成樹脂材料を成形することにより構成されたものであることから、上記圧力制御弁32や空気導入路34等の複雑な構造部分が、例えば、インジェクション成形によって精密にしかも簡単に成形でき、それ以外のインク貯留容器30も金属製の板材を成形加工することにより、高い成形精度のものが簡単な工程で確保され、インクカートリッジ2の製造原価を低減することができる。
【0062】
上記流出口46と導入口47が、インク貯留容器30の同じ面に設けられていることにより、上記供給構造部31に対して流出口46と導入口47を1回の組付工程で連通させることができるので、インクカートリッジ2としての組立性が良好になり、逆にインク貯留容器30を供給構造部31から外すときの作業も簡素化される。さらに、上記のようにインク貯留容器30を簡単に取り外しができることにより、リサイクルが行ないやすくなり材料資源の節減や原価低減等に貢献することができる。また、この場合において流出口46や導入口47を塑性加工で成形する場合は、金属製の板材の平坦な部分に流出口46と導入口47を同時に塑性加工で成形することが可能となり、成形精度の向上や製造の簡素化が実現する。
【0063】
上記流出口46と導入口47が、インク貯留容器30における供給構造部31に対する取付面43を形成する底板40に設けられていることにより、インク貯留容器30を供給構造部31に取り付けるのと同時に、流出口46と圧力制御弁32および導入口47と空気導入路34の各連通を成立させることができるので、製造面における組立性が向上する。また、インク貯留容器30を供給構造部31から外すことが簡単にできるので、リサイクルが行ないやすくなり材料資源の節減や原価低減等に貢献することができる。
【0064】
上記流出口46と導入口47が、インク貯留容器30から突出成形された流出管44と導入管45によって形成されているので、インク貯留容器30を供給構造部31に組み付ける際に、流出管44と導入管45とが供給構造部31に差し込まれる状態になるので、組立工程が簡素化される。そして、流出管44と導入管45が金属製の板材で成形されているので、両管を薄肉で管径を小さくすることができ、それに伴って底板40の幅が小さくなり、インク貯留容器30の厚みを小さくすることができる。また、上記のような差し込み構造により、差し込み部分のシールが行ないやすくなり、インクや空気,水蒸気等のリークを確実に防止することができる。さらに、供給構造部31側に、例えば接続用の筒部を合成樹脂成形時に突出させた状態で成形し、この筒部をインク貯留容器30の流出口46と導入口47に挿入する構造であると、筒部に所定の剛性を付与するために筒部の肉厚を大きく設定する必要があり、結果として筒部の外径が大きくなって流出口46や導入口47が大口径となる。このように流出口46や導入口47が大口径になると、上記底板40の幅が大きくなって、インク貯留容器30をコンパクトに形成することが困難になる。本発明では、このようなことが回避できる。
【0065】
上記底部材が、平たい形状の底板40であるから、流出口46や導入口47あるいはそれらを構成する流出管44や導入管45が平坦な底板40に形成され、供給構造部31に対する流出口46や導入口47等の接続構造を簡素化し、しかもインクや気体の漏洩のない確実な接続ができる。
【0066】
上記インク貯留容器30は、一方が開放された箱型の容器本体38の開口縁39に、上記底板40がかしめ部41や溶接部42を介して接合されていることから、流出口46や導入口47が設けられた底板40を容器本体38の開口縁39に接合することにより、インク貯留容器30が完成し製造工程が簡素化され、原価低減に有効である。
【実施例2】
【0067】
図10は、本発明の液体カートリッジの第2の実施例を示す。
【0068】
第1の実施例は、圧力制御弁32を形成する円形の凹部52の軸線が、図5,図7に示すように、上下方向すなわち平たい弁膜57がインクの液面と略平行に配置され、空気導入路34は供給構造部31の下面に配置されている。それに対して第2の実施例は、圧力制御弁32や空気導入路34の配置の向きを第1の実施例に対して略90度立てた状態のものである。したがって、圧力制御弁32を形成する円形の凹部52が供給構造部31の横側面に設けられその軸線が、図10に示すように、略水平方向すなわち平たい弁膜57がインクの液面に対して略垂直となるように配置され、空気導入路34は供給構造部31の横側面に配置されている。それ以外は、上記実施例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0069】
上記構成により、供給構造部31の厚さ方向の寸法、すなわち図10の紙面に対して垂直方向の寸法を小さくすることができる。そのため、図1のように多数のインクカートリッジ2を搭載するときに、できるだけ多くのインクカートリッジ2が配列できる。それ以外は、上記実施例と同様の作用効果を奏する。
【実施例3】
【0070】
図11,図12および図13は、本発明の液体カートリッジの第3の実施例を示す。
【0071】
この実施例は、金属製の素材板の加工の仕方をかえてインク貯留容器30を形成するものである。略長方形の素材板を下向きに開放した断面コ字型の形状に折り曲げて、すなわち塑性加工をして主ケース部材90を形成する。一方、細長い短冊状の素材板を上向きに開放した断面コ字型の形状に折り曲げて、すなわち塑性加工をして副ケース部材91を形成する。この副ケース部材91には、上記底板40が形成され、そこに流出管44と導入管45がプレス加工で成形されている。
【0072】
ついで、主ケース部材90の内側に副ケース部材91を挿入し、図12に示す溶接部42のように溶着するか、または図13に示すかしめ部41で接合する。なお、図12および図13は、主ケース部材90と副ケース部材91を組み合わせて接合した箇所を示す図11の(A)−(A)断面図である。それ以外は、上記各実施例と同様であり、同様の部分には同じ符号を付している。
【0073】
上記のように、上記流出管44と導入管45は、インク貯留容器30を構成する金属製の板材を塑性加工することによりインク貯留容器30と一体に形成されているので、流出管44と導入管45を別の部材として準備する必要がなく、構造や製造工程の簡素化が行なえる。また、流出管44と導入管45がインク貯留容器30と一体に成形されているので、インク貯留容器30に対する流出管44と導入管45の取付け剛性を高くすることができ、供給構造部31との結合一体化において好適である。それ以外は、上記各実施例と同様の作用効果を奏する。
【0074】
上記各実施例においては、インク貯留容器30の底板40が別部材の状態で下側に配置されているが、例えば、図5に示すインク貯留容器30を上下逆向きにして、深絞りをした容器本体38の底部に流出管44と導入管45を塑性加工で成形し、容器本体38の上部開放箇所を閉塞板で封じるようにすることも可能である。
【0075】
上記各実施例は、インクジェット式記録装置を対象にしたものであるが、本発明によってえられたインクカートリッジおよびそれを装着した液体噴射装置は、インクジェット式記録装置用のインクだけを対象にするのではなく、グルー,マニキュア,導電性液体(液体金属)等を噴射することができる。さらに、上記実施例では、液体の一つであるインクを用いたインクジェット式記録装置について説明したが、プリンタ等の画像記録装置に用いられる記録ヘッド,液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド,有機ELディスプレー,FED(面発光ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材噴射ヘッド,バイオチップ製造に用いられる生体有機噴射ヘッド等の液体を吐出する液体噴射ヘッド全般に適用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0076】
【図1】インクジェット式記録装置全体を示す斜視図である。
【図2】記録ヘッドの断面図である。
【図3】インクカートリッジの斜視図である。
【図4】インクカートリッジを分解して示した斜視図である。
【図5】インクカートリッジの断面図である。
【図6】インク貯留容器の溶接箇所を示す断面図である。
【図7】圧力制御弁の拡大断面図である。
【図8】図5に示した供給構造部を下から見た空気導入路の図である。
【図9】逆止弁とインク供給針を示す断面図である。
【図10】他の構造例を示すインクカートリッジの断面図である。
【図11】インク貯留容器の主ケース部材と副ケース部材を示す斜視図である。
【図12】主ケース部材と副ケース部材が組立てられた状態の断面図である。
【図13】主ケース部材と副ケース部材が組立てられた状態の断面図である。
【符号の説明】
【0077】
1 インクジェット式記録装置,1a 制御装置,2 インクカートリッジ,3 キャリッジ,4 タイミングベルト,5 ステッピングモータ,6 ガイドバー,7 記録紙,8 吸引キャップ,9 ワイパーブレード,9a 廃インク貯留部,10 記録ヘッド,11 ノズル開口,11a ノズル列,12 圧力発生室,13 流路ユニット,14 圧電振動子,15 ヘッドケース,15a フランジ,16 ノズルプレート,16a ノズル形成面,17 インク貯留室,18 インク供給路,19 圧力発生室形成板,20 振動板,20a 島部,21 基台,22 フレキシブル回路板,23 環状突起,24 ヘッド流路,25 制御基板,26 ヘッドカバー,27 先端面,30 インク貯留容器,30a ターミナル,31 供給構造部,32 圧力制御弁,33 供給口,34 空気導入路,35 逆止弁,38 容器本体,39 開口縁,40 底板,41 かしめ部,42 溶接部,43 取付面,44 流出管,45 導入管,46 流出口,47 導入口,48 面,50 凹部,51 Oリング,52 凹部,53 弁室,54 天井面,55 弁,56 着座面,57 弁膜,58 リング部材,59 段部,60 シール材,61 圧縮コイルスプリング,62 通口,63 ばね座,64 通口,65 通路,69 弁室,70 弁,71 着座面,72 圧縮コイルスプリング,73 通口,74 流通溝,75 インク供給針,76 シールゴム,77 フィルタ,78 通路,79 凹部,80 Oリング,83 フィルタ室,84 規制フィルタ,85 流路,86 抵抗流路,87 開放口,88 フィルム材,90 主ケース部材,91 副ケース部材

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液体噴射ユニットに供給される液体を貯留する液体カートリッジであって、上記液体を貯留する液体貯留容器と、上記液体貯留容器に取り付けられて液体貯留容器の液体を液体噴射ユニットに供給する供給口を有した供給構造部とを備え、
上記供給構造部は上記液体貯留容器内の液体の圧力を所定値に制御しながら上記供給口に液体を供給する圧力制御手段と、液体の消費に伴って液体貯留容器内に空気を導入する導入手段とを有し、
上記液体貯留容器は、金属製の板材により形成され、上記圧力制御手段に連通して圧力制御手段に対して液体を流出させる流出口と、上記導入手段に連通して液体貯留容器に空気を導入する導入口が設けられていることを特徴とする液体カートリッジ。
【請求項2】
上記供給構造部は、主として合成樹脂材料を成形することにより構成されたものである請求項1記載の液体カートリッジ。
【請求項3】
上記流出口と導入口は、液体貯留容器の同じ面に設けられている請求項1または2記載の液体カートリッジ。
【請求項4】
上記流出口と導入口は、液体貯留容器における供給構造部に対する取付面を形成する底部材に設けられている請求項3記載の液体カートリッジ。
【請求項5】
上記流出口と導入口は、液体貯留容器から突出成形された流出管と導入管によって形成されている請求項3または4記載の液体カートリッジ。
【請求項6】
上記流出管と導入管は、液体貯留容器を構成する金属製の板材を塑性加工することにより液体貯留容器と一体に形成されている請求項5記載の液体カートリッジ。
【請求項7】
上記底部材は、平たい形状の底板である請求項4〜6のいずれか一項に記載の液体カートリッジ。
【請求項8】
上記液体貯留容器は、一方が開放された箱型の容器本体の端縁部に、上記底部材が接合部を介して接合されている請求項4〜7のいずれか一項に記載の液体カートリッジ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2006−44022(P2006−44022A)
【公開日】平成18年2月16日(2006.2.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−227560(P2004−227560)
【出願日】平成16年8月4日(2004.8.4)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】